JPH09111584A - 抗菌性、撥水性布地の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】カーペット、内装材、手術用衣類、ベッドカバ
ー、患者用衣類、幼児用衣類、レインコート、スポーツ
ウエアなどに用いる撥水性布地を長持ちさせること。 【解決手段】抗菌剤を添加した抗菌性弗素樹脂フィラメ
ントから延伸、撚り工程を経て抗菌性弗素樹脂短織維１
を形成し、該抗菌性弗素樹脂短繊維１を羊毛繊維、綿繊
維、麻糸繊維、絹糸繊維、ポリエステル繊維、アクリル
繊維などの基材短繊維２と混紡して得た混紡糸ａから糸
５を構成し、該糸５を織成または編成した、ことを特徴
とする抗閑性、撥水性布地の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】カーペット、内装材、手術用
衣類、ベッドカバー、患者用衣類、寝具用衣類、幼児用
衣類、レインコート、スポーツウエアなどに用いる撥水
性布地。

【従来技術】従来のレインコート、スポーツウエア、手
術用衣類、ベッドカバー、患者用衣類、寝具用衣類、幼
児用衣類、カーペット、内装材などの布地は主として羊
毛などの基材面に撥水剤を塗布して被覆し、雨水などの
撥水剤か剥げてくると撥水性は低下するという問題点が
あった。また、雨水とともに雑菌が繁殖するという難点
もある。

【０００２】

【発明の解決しようとする課題】カーペット、内装材、
手術用衣類、ベッドカバー、患者用衣類、寝具用衣類、
レインコート、スポーツウエアなどに用いる布地の撥水
性を長持ちさせること。

【０００３】

【課題を解決するための手段】抗菌剤を添加した抗菌性
弗素樹脂フィラメント１ａから延伸、撚り工程を経て抗
菌性弗素樹脂短繊維１を形成し、該抗菌性弗素樹脂短繊
維１を羊毛繊維、綿繊維、麻糸繊維、絹糸繊維、ポリエ
ステル繊維、アクリル繊維などの基材短繊維２とを混紡
して得た混紡糸ａから糸５を構成し、該糸５を織成また
は編成した、ことを特徴とする抗菌姓、撥水性布地の製
造方法。

【０００４】

【発明の実施の形態】以下、本発明方法の実施の形態に
ついて説明する。まづ図２に示すように弗素樹脂粉末ｐ
１に抗菌剤粉末ｐ２を添加した抗菌性弗素樹脂粉末ｐを
押し出しグイス３に供給する。図２において、４は押し
出しスクリューである。押し出しダイス３から抗菌性弗
素樹脂フィラメント１ａが押し出される。抗菌性弗素樹
脂フィラメント１ａは延伸されて延伸フィラメント１ｂ
となった後、撚りをかけられて撚りフィラメント１ｃと
なる。撚りフィラメント１ｃはカッティグされて、５〜
１０ｃｍの抗菌性弗素樹脂短繊維１となる。なお抗菌剤
粉末ｐ２の添加量は、弗素樹脂粉末ｐ１ １００重量％
に対して０．５〜５重量％である。５重量％を超すと、
効果がそれ程増加しないで、増量する意味が無い。また
０．５重量％以下だと抗菌性の効果がきわめて微弱とな
る。

【０００５】つぎに図４のように、抗菌性弗素樹脂短繊
維１と基材短繊維２とを混紡して混紡糸ａが形成され
る。このとき、基材短繊維２としては、羊毛、綿、麻、
絹、ポリエステル、アクリルなどが用いられる。抗菌性
弗素樹脂短繊維４の混紡量は基材短繊維２ １００重量
％に対して５〜６０重量％、好ましくは１０〜３０重量
％である。１０重量％以下だと撥水性か急激に低下し、
３０重量％以上だと、基材繊維の羊毛、綿、麻、絹など
の感触が急激に低下する。

【０００６】最後に混紡糸ａが数本撚られて１本の糸５
が構成され、この糸５が織られるか編まれるかして求む
る布地が完成する。

【０００７】本発明法法により得られる布地は羊毛、綿
等の基材繊維の風合を壊さない程度に抗菌性弗素樹脂繊
維を混紡したので、基材繊維の風合とともに撥水性、抗
菌性を有し、医療用ベッドカバー、寝具用衣類、患者用
衣類、カーペット、内装材、レインコー卜、スポーツウ
エア、医療用手術着などに好適である。

【０００８】

【効果】抗菌剤を弗素樹脂１００重量％に対して０．５
〜５重量％、添加して抗菌性弗素樹脂フィラメント１ａ
を形成した後、該抗菌性弗素樹脂フィラメント１ａから
形成した抗菌性弗素樹脂短繊維１を、基材繊維短繊維２
１００重量％に対して好ましくは１０〜３０重量％混
紡したので、羊毛、綿などの基材繊維の風合を損なわな
い範囲で、撥水性、抗菌性に富む布地を得ることができ
る。したがって、カーペット、内装材、手術用衣類、ベ
ッドカバー、患者用衣類、寝具用衣類、幼児用衣類、レ
インコート、スポーツウエアに好適な布地を提供でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明布地に用いる糸の見取図、

【図２】 抗菌性弗素樹脂繊維の紡糸装置の断面図、

【図３】▲ａ▼▲ｂ▼▲ｃ▼▲ｄ▼▲ｅ▼：弗素樹脂短
繊維１の形成過程の説明図、

【図４】 混紡糸ａの見取図、

【符号の説明】

１：抗菌性弗素樹脂短繊維、１ａ：フィラメント、１
ｂ：延伸フィラメント、１ｃ：撚りフィラメント、２：
基材短繊維、３：押し出しダイス、４：スクリュー部、
５：糸。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 抗菌剤を添加した抗菌性弗素樹脂フィラ
   メント１ａから延伸、撚り工程を経て抗菌性弗素樹脂短
   繊維１を形成し、 該抗菌性弗素樹脂短繊維１を羊毛繊維、綿繊維、麻糸繊
   維、絹糸繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維などの
   基材短繊維２とを混紡して得た混紡糸ａから糸５を構成
   し、該糸５を織成または編成した、ことを特徴とする抗
   菌性、撥水性布地の製造方法。
2. 【請求項２】 弗素樹脂粉末に抗菌剤粉末を添加した
   後、該添加弗素樹脂粉末を押し出し成形して、抗菌性弗
   素樹脂フィラメント１ａを形成する、請求項１記載の抗
   菌性、撥水性布地の製造方法。
3. 【請求項３】 抗菌剤として、アルミナ珪酸塩からなる
   合成ゼオライトに抗菌効果の高い金属イオンを付与した
   ２〜５ミクロンの微粒子からなるものを用いた請求項１
   または２記載の布地の製造方法。
4. 【請求項４】 抗菌剤として、金属イオンを有するアモ
   ルファスな構造を持つ無機質素材で、金属イオンを除放
   するものを用いた請求項１あるいは２記載の布地の製造
   方法。
5. 【請求項５】 抗菌剤として、成分：銀置換無機イオン
   交換性、外観：白色粉末、粒子径：０．３〜０．８μ
   ｍ、真比重：３、見かけ比重０．２、水分：０．１％以
   下のものを用いた請求項１あるいは２記載の布地の製造
   方法。