JPH09111041A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
空気入りラジアルタイヤInfo
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- JPH09111041A JPH09111041A JP7272731A JP27273195A JPH09111041A JP H09111041 A JPH09111041 A JP H09111041A JP 7272731 A JP7272731 A JP 7272731A JP 27273195 A JP27273195 A JP 27273195A JP H09111041 A JPH09111041 A JP H09111041A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 空気入りラジアルタイヤのホワイトサイドウ
ォール部の軸方向内側に特定の短繊維含有のゴム層を設
けて高速耐久性を改良する。 【解決手段】 ホワイトサイドウォール部の軸方向内側
にゴム層を設けてなる空気入りラジアルタイヤにおい
て、（Ａ）平均直径１μｍ未満、平均繊維長１００〜２
０００μｍのポリアミド系短繊維と天然ゴム及び／又は
ポリイソプレンゴムとをポリオレフィンの連続相に分散
せしめてなり、かつこれらが互いに化学結合しているポ
リアミド系短繊維含有組成物並びに（Ｂ）ジエン系ゴム
を配合してなり、（ｉ）前記ポリアミド系短繊維の量が
全ゴム成分１００重量部に対し０．５〜１５重量部であ
り、かつ（ii）前記ポリオレフィンの量が全ゴム成分１
００重量部に対し０．５〜１５重量部であるゴム組成物
で前記ゴム層を構成した空気入りラジアルタイヤ。
ォール部の軸方向内側に特定の短繊維含有のゴム層を設
けて高速耐久性を改良する。 【解決手段】 ホワイトサイドウォール部の軸方向内側
にゴム層を設けてなる空気入りラジアルタイヤにおい
て、（Ａ）平均直径１μｍ未満、平均繊維長１００〜２
０００μｍのポリアミド系短繊維と天然ゴム及び／又は
ポリイソプレンゴムとをポリオレフィンの連続相に分散
せしめてなり、かつこれらが互いに化学結合しているポ
リアミド系短繊維含有組成物並びに（Ｂ）ジエン系ゴム
を配合してなり、（ｉ）前記ポリアミド系短繊維の量が
全ゴム成分１００重量部に対し０．５〜１５重量部であ
り、かつ（ii）前記ポリオレフィンの量が全ゴム成分１
００重量部に対し０．５〜１５重量部であるゴム組成物
で前記ゴム層を構成した空気入りラジアルタイヤ。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は空気入りタイヤに関
し、更に詳しくは特定のポリアミド系短繊維を配合した
ゴム組成物をタイヤサイド部のホワイトゴムコンパウン
ドからなる層（ホワイトゴム層）の軸方向内側に設けた
ゴム層に用いることによりホワイトサイドウォール部に
発生する歪を抑えてその高速耐久性を向上させた空気入
りラジアルタイヤに関する。
し、更に詳しくは特定のポリアミド系短繊維を配合した
ゴム組成物をタイヤサイド部のホワイトゴムコンパウン
ドからなる層（ホワイトゴム層）の軸方向内側に設けた
ゴム層に用いることによりホワイトサイドウォール部に
発生する歪を抑えてその高速耐久性を向上させた空気入
りラジアルタイヤに関する。
【０００２】
【従来の技術】タイヤサイド部にホワイトゴムコンパウ
ンドを用いて種々の模様を施してファッション性をもた
せた乗用車用ラジアルタイヤなどの空気入りラジアルタ
イヤは公知である。かかるタイヤサイド部に設けられる
ホワイトゴム層のゴム成分としては、通常、耐候性およ
び耐変色性の面から、エチレン・プロピレンターポリマ
ゴム（ＥＰＤＭ）および／またはハロゲン化ブチルゴム
（Ｘ−ＩＩＲ）が使用されているが、これらのゴムはタ
イヤのカーカスコートゴムやサイドウォールゴムを構成
するジエン系ゴムからなる層に対する接着力に乏しいた
め、このホワイトゴム層の下側にホワイトゴムコンパウ
ンドと同系統のポリマーからなるゴムシートを貼りつけ
て、ホワイトゴム層のタイヤサイド部における接着性の
向上を図っていた。しかしながら、近年の高速走行の要
請に従ったタイヤの偏平化に伴い、ホワイトレターやホ
ワイトリボンなどを形成するホワイトゴム層は、タイヤ
のビード部により近い位置に設置されるに到っている
が、このタイヤビード部付近は、高速走行条件下でタイ
ヤのベルト部付近と同等の発熱を生じ、かつ変形も大き
い。しかるに前記従来のホワイトゴムコンパウンドと同
系統のポリマーからなるゴムシートは、本質的に発熱の
大きいゴムコンパウンドであり、配合組成を調整して発
熱を抑制しようとすると、ゴム層としての物性、特に引
張応力が低下し、高速走行条件で、かつ高発熱条件下で
使用される低偏平比のタイヤでは、その発熱と歪みに耐
えきれず、剥離破壊する。従って、その耐久性の上で実
用性能を満足するものではなかった。
ンドを用いて種々の模様を施してファッション性をもた
せた乗用車用ラジアルタイヤなどの空気入りラジアルタ
イヤは公知である。かかるタイヤサイド部に設けられる
ホワイトゴム層のゴム成分としては、通常、耐候性およ
び耐変色性の面から、エチレン・プロピレンターポリマ
ゴム（ＥＰＤＭ）および／またはハロゲン化ブチルゴム
（Ｘ−ＩＩＲ）が使用されているが、これらのゴムはタ
イヤのカーカスコートゴムやサイドウォールゴムを構成
するジエン系ゴムからなる層に対する接着力に乏しいた
め、このホワイトゴム層の下側にホワイトゴムコンパウ
ンドと同系統のポリマーからなるゴムシートを貼りつけ
て、ホワイトゴム層のタイヤサイド部における接着性の
向上を図っていた。しかしながら、近年の高速走行の要
請に従ったタイヤの偏平化に伴い、ホワイトレターやホ
ワイトリボンなどを形成するホワイトゴム層は、タイヤ
のビード部により近い位置に設置されるに到っている
が、このタイヤビード部付近は、高速走行条件下でタイ
ヤのベルト部付近と同等の発熱を生じ、かつ変形も大き
い。しかるに前記従来のホワイトゴムコンパウンドと同
系統のポリマーからなるゴムシートは、本質的に発熱の
大きいゴムコンパウンドであり、配合組成を調整して発
熱を抑制しようとすると、ゴム層としての物性、特に引
張応力が低下し、高速走行条件で、かつ高発熱条件下で
使用される低偏平比のタイヤでは、その発熱と歪みに耐
えきれず、剥離破壊する。従って、その耐久性の上で実
用性能を満足するものではなかった。
【０００３】かかる観点から、タイヤサイド部にｔａｎ
δが０．１５以下で、貯蔵弾性率が少なくとも２．５Ｍ
Ｐａであるゴム層を設け、この層の上にホワイトゴムコ
ンパウンドからなるゴム層を形成することによって、接
着性及び高速走行、高発熱条件に対する耐久性に優れた
ホワイトゴム層を有する空気入りラジアルタイヤが提案
されている（特開平１−１７５５０９号公報参照）。
δが０．１５以下で、貯蔵弾性率が少なくとも２．５Ｍ
Ｐａであるゴム層を設け、この層の上にホワイトゴムコ
ンパウンドからなるゴム層を形成することによって、接
着性及び高速走行、高発熱条件に対する耐久性に優れた
ホワイトゴム層を有する空気入りラジアルタイヤが提案
されている（特開平１−１７５５０９号公報参照）。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前記提案ではホワイト
サイドコンパウンドの物性を工夫して高速耐久性を向上
させるものであるが、未だ使用上十分であるとは言えな
い。従って、本発明の目的は、前述の従来技術の問題点
を排除して、ホワイトサイド部に発生する歪みを抑え
て、その高速耐久性を向上させた空気入りラジアルタイ
ヤを提供することにある。
サイドコンパウンドの物性を工夫して高速耐久性を向上
させるものであるが、未だ使用上十分であるとは言えな
い。従って、本発明の目的は、前述の従来技術の問題点
を排除して、ホワイトサイド部に発生する歪みを抑え
て、その高速耐久性を向上させた空気入りラジアルタイ
ヤを提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、ホワイ
トサイドウォール部の軸方向内側にゴム層を設けてなる
空気入りラジアルタイヤにおいて、（Ａ）ジエン系ゴム
に平均直径１μｍ未満で平均長さが１００〜２０００μ
ｍのポリアミド系短繊維を分散せしめて成り、且つジエ
ン系ゴムとポリアミド短繊維が化学結合しているポリア
ミド系短繊維含有組成物及び（Ｂ）ジエン系ゴムを配合
して成り、且つ前記ポリアミド短繊維の量がゴム１００
重量部当り０．５〜１５重量部であるゴム組成物で前記
ゴム層を構成した空気入りラジアルタイヤが提供され
る。
トサイドウォール部の軸方向内側にゴム層を設けてなる
空気入りラジアルタイヤにおいて、（Ａ）ジエン系ゴム
に平均直径１μｍ未満で平均長さが１００〜２０００μ
ｍのポリアミド系短繊維を分散せしめて成り、且つジエ
ン系ゴムとポリアミド短繊維が化学結合しているポリア
ミド系短繊維含有組成物及び（Ｂ）ジエン系ゴムを配合
して成り、且つ前記ポリアミド短繊維の量がゴム１００
重量部当り０．５〜１５重量部であるゴム組成物で前記
ゴム層を構成した空気入りラジアルタイヤが提供され
る。
【０００６】本発明に従えば、また、ホワイトサイドウ
ォール部の軸方向内側にゴム層を設けてなる空気入りラ
ジアルタイヤにおいて、（Ａ）平均直径１μｍ未満、平
均繊維長１００〜２０００μｍのポリアミド系短繊維と
天然ゴム及び／又はポリイソプレンゴムとをポリオレフ
ィンの連続相に分散せしめてなり、かつこれらが互いに
化学結合しているポリアミド系短繊維含有組成物並びに
（Ｂ）ジエン系ゴムを配合してなり、（ｉ）前記ポリア
ミド系短繊維の量が全ゴム成分１００重量部に対し０．
５〜１５重量部であり、かつ（ii）前記ポリオレフィン
の量が全ゴム成分１００重量部に対し０．５〜１５重量
部であるゴム組成物で前記ゴム層を構成した空気入りラ
ジアルタイヤが提供される。
ォール部の軸方向内側にゴム層を設けてなる空気入りラ
ジアルタイヤにおいて、（Ａ）平均直径１μｍ未満、平
均繊維長１００〜２０００μｍのポリアミド系短繊維と
天然ゴム及び／又はポリイソプレンゴムとをポリオレフ
ィンの連続相に分散せしめてなり、かつこれらが互いに
化学結合しているポリアミド系短繊維含有組成物並びに
（Ｂ）ジエン系ゴムを配合してなり、（ｉ）前記ポリア
ミド系短繊維の量が全ゴム成分１００重量部に対し０．
５〜１５重量部であり、かつ（ii）前記ポリオレフィン
の量が全ゴム成分１００重量部に対し０．５〜１５重量
部であるゴム組成物で前記ゴム層を構成した空気入りラ
ジアルタイヤが提供される。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明によれば、前述の如く、ホ
ワイトサイドウォール部の軸方向内側のゴム層に、特定
のポリアミド系短繊維をジエン系ゴム中に分散、化学結
合せしめた組成物又は特定のポリアミド系短繊維を天然
ゴム及び／又はポリイソプレンゴムと共にポリオレフィ
ン中に分散、化学結合せしめた組成物を用いることによ
り、ホワイトサイドウォール部の見かけの剛性が向上
し、高速走行時に受ける歪みを抑制してその歪に起因す
るホワイトサイドウォール部の発熱を抑えて高速性を向
上させることができる。
ワイトサイドウォール部の軸方向内側のゴム層に、特定
のポリアミド系短繊維をジエン系ゴム中に分散、化学結
合せしめた組成物又は特定のポリアミド系短繊維を天然
ゴム及び／又はポリイソプレンゴムと共にポリオレフィ
ン中に分散、化学結合せしめた組成物を用いることによ
り、ホワイトサイドウォール部の見かけの剛性が向上
し、高速走行時に受ける歪みを抑制してその歪に起因す
るホワイトサイドウォール部の発熱を抑えて高速性を向
上させることができる。
【０００８】図１はゴム層をタイヤサイド部に設け、そ
の上にホワイトゴム層を接合した本発明タイヤの一模様
を示す半断面図であり、図２はそのゴム層とホワイトゴ
ム層との接合部の一部拡大断面図である。図に示すよう
に、ホワイトゴム層１はタイヤのビード部１０付近のカ
ーカスコード１２を埋設する該サイドウォール部１１か
ら凸状に突き出た形で設けられるが、該ホワイトゴム層
１の下面は、サイドウォール部１１に形成したゴム層２
に接合されている。本発明に従えば、このゴム層２に前
記した特定のポリアミド系短繊維を配合したゴム組成物
を用いる。
の上にホワイトゴム層を接合した本発明タイヤの一模様
を示す半断面図であり、図２はそのゴム層とホワイトゴ
ム層との接合部の一部拡大断面図である。図に示すよう
に、ホワイトゴム層１はタイヤのビード部１０付近のカ
ーカスコード１２を埋設する該サイドウォール部１１か
ら凸状に突き出た形で設けられるが、該ホワイトゴム層
１の下面は、サイドウォール部１１に形成したゴム層２
に接合されている。本発明に従えば、このゴム層２に前
記した特定のポリアミド系短繊維を配合したゴム組成物
を用いる。
【０００９】本発明の第一の態様に用いられるポリアミ
ド系短繊維含有組成物に配合されるジエン系ゴムとして
は、従来よりタイヤに配合される任意のジエン系ゴムと
することができ、また本発明の第二の態様のポリアミド
系短繊維含有組成物に配合される天然ゴム及び／又はポ
リイソプレンゴムは、従来よりタイヤに配合される任意
の天然ゴム及び／又はポリイソプレンゴムを用いること
ができる。このポリアミド系短繊維含有組成物に配合さ
れるゴムの全ゴム成分に対する配合量には特に限定はな
いが、４０〜１００重量％であるのが好ましい。
ド系短繊維含有組成物に配合されるジエン系ゴムとして
は、従来よりタイヤに配合される任意のジエン系ゴムと
することができ、また本発明の第二の態様のポリアミド
系短繊維含有組成物に配合される天然ゴム及び／又はポ
リイソプレンゴムは、従来よりタイヤに配合される任意
の天然ゴム及び／又はポリイソプレンゴムを用いること
ができる。このポリアミド系短繊維含有組成物に配合さ
れるゴムの全ゴム成分に対する配合量には特に限定はな
いが、４０〜１００重量％であるのが好ましい。
【００１０】本発明の第二の態様において使用するゴム
組成物にポリアミド系短繊維含有組成物（Ａ成分）に加
えて配合されるジエン系ゴム（Ｂ成分）としては、天然
ゴム、ポリイソプロレンゴム、ポリブタジエンゴム、ス
チレン・ブタジエン共重合体ゴムなど従来タイヤ用ゴム
として汎用されている任意のジエン系ゴムを用いること
ができる。Ａ成分とＢ成分との配合量比には特に限定は
ないが、好ましくは（Ａ）：（Ｂ）＝５０：５０〜８
０：２０である。
組成物にポリアミド系短繊維含有組成物（Ａ成分）に加
えて配合されるジエン系ゴム（Ｂ成分）としては、天然
ゴム、ポリイソプロレンゴム、ポリブタジエンゴム、ス
チレン・ブタジエン共重合体ゴムなど従来タイヤ用ゴム
として汎用されている任意のジエン系ゴムを用いること
ができる。Ａ成分とＢ成分との配合量比には特に限定は
ないが、好ましくは（Ａ）：（Ｂ）＝５０：５０〜８
０：２０である。
【００１１】本発明の第二の態様において使用するゴム
組成物に成分（Ｂ）として配合されるジエン系ゴムとし
ては、従来からタイヤ用に一般に配合されている任意の
ジエン系ゴムを用いることができ、具体的には天然ゴム
（ＮＲ）、ポリイソプレンゴム（ＩＲ）、ポリブタジエ
ンゴム（ＢＲ）、スチレンブタジエン共重合体ゴム（Ｓ
ＢＲ）、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム
（ＮＢＲ）、クロロプレンゴム（ＣＲ）、ブチルゴム
（ＩＩＲ）、エチレン・プロピレンターポリマーゴム
（ＥＰＤＭ）、ハロゲン化ブチルゴム（Ｘ−ＩＩＲ）な
どをあげることができる。特に好ましいのはＮＲ，Ｉ
Ｒ，ＳＢＲである。
組成物に成分（Ｂ）として配合されるジエン系ゴムとし
ては、従来からタイヤ用に一般に配合されている任意の
ジエン系ゴムを用いることができ、具体的には天然ゴム
（ＮＲ）、ポリイソプレンゴム（ＩＲ）、ポリブタジエ
ンゴム（ＢＲ）、スチレンブタジエン共重合体ゴム（Ｓ
ＢＲ）、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム
（ＮＢＲ）、クロロプレンゴム（ＣＲ）、ブチルゴム
（ＩＩＲ）、エチレン・プロピレンターポリマーゴム
（ＥＰＤＭ）、ハロゲン化ブチルゴム（Ｘ−ＩＩＲ）な
どをあげることができる。特に好ましいのはＮＲ，Ｉ
Ｒ，ＳＢＲである。
【００１２】本発明の第二の態様において用いられるポ
リオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエチルエチレン、ポリジメチルエチレ
ン、ポリスチレンがあげられる。この配合量が全ゴム成
分１００重量部に対し０．５重量部未満では、短繊維と
ゴム層の接着が低下し、耐久性が低下するので好ましく
なく、逆に１５重量部を超えると、押出し速度が上げら
れず、生産性が低下するので好ましくない。
リオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリエチルエチレン、ポリジメチルエチレ
ン、ポリスチレンがあげられる。この配合量が全ゴム成
分１００重量部に対し０．５重量部未満では、短繊維と
ゴム層の接着が低下し、耐久性が低下するので好ましく
なく、逆に１５重量部を超えると、押出し速度が上げら
れず、生産性が低下するので好ましくない。
【００１３】本発明において使用される前記ポリアミド
系短繊維としては、例えば融点が１９０〜２３５℃程度
の、ナイロン６、ナイロン６１０、ナイロン１２、ナイ
ロン６１１、ナイロン６１２などのナイロン、ポリヘプ
タメチレン尿素、ポリウンデカメチレン尿素などのポリ
尿素やポリウレタンなどのポリマー分子中に−Ｃ（＝
Ｏ）−ＮＨ−基を分子内に有する熱可塑性ポリマー、好
ましくはナイロンがあげられ、平均直径が１μｍ未満、
好ましくは０．０５〜０．８μｍで、好ましくは、実質
的に円形断面の、平均繊維長が１００〜２０００μｍ、
好ましくは２００〜１０００μｍで、繊維軸方向に分子
が配列された微細な短繊維の形態でゴム組成物中に配合
されているのが好ましい。ポリアミド系短繊維の平均直
径が１μｍ以上では歪が加わった時の応力集中が大きく
なりクラックが発生し耐久性が低下してしまうので好ま
しくない。またポリアミド系短繊維の繊維長が長いと同
様に歪が加わった時の応力集中が大きくなり十分な耐久
性が得られず、逆に短か過ぎると剛性が確保できないの
で好ましくない。
系短繊維としては、例えば融点が１９０〜２３５℃程度
の、ナイロン６、ナイロン６１０、ナイロン１２、ナイ
ロン６１１、ナイロン６１２などのナイロン、ポリヘプ
タメチレン尿素、ポリウンデカメチレン尿素などのポリ
尿素やポリウレタンなどのポリマー分子中に−Ｃ（＝
Ｏ）−ＮＨ−基を分子内に有する熱可塑性ポリマー、好
ましくはナイロンがあげられ、平均直径が１μｍ未満、
好ましくは０．０５〜０．８μｍで、好ましくは、実質
的に円形断面の、平均繊維長が１００〜２０００μｍ、
好ましくは２００〜１０００μｍで、繊維軸方向に分子
が配列された微細な短繊維の形態でゴム組成物中に配合
されているのが好ましい。ポリアミド系短繊維の平均直
径が１μｍ以上では歪が加わった時の応力集中が大きく
なりクラックが発生し耐久性が低下してしまうので好ま
しくない。またポリアミド系短繊維の繊維長が長いと同
様に歪が加わった時の応力集中が大きくなり十分な耐久
性が得られず、逆に短か過ぎると剛性が確保できないの
で好ましくない。
【００１４】また、ポリアミド系短繊維の配合量が全ゴ
ム成分１００重量部に対し、０．５重量部未満では、所
望の効果が充分得られず、１５重量部を超えると、押出
し加工時に押出し速度が上げられず生産性が低下するの
で好ましくない。
ム成分１００重量部に対し、０．５重量部未満では、所
望の効果が充分得られず、１５重量部を超えると、押出
し加工時に押出し速度が上げられず生産性が低下するの
で好ましくない。
【００１５】かかるポリアミド系短繊維は、予めジエン
系ゴムに分散されるか、又は天然ゴム及び／もしくはポ
リイソプレンゴムと一緒に、ポリオレフィン中に分散さ
れ、かつポリアミド系短繊維とゴムとが互いに化学結合
した状態で、ジエン系ゴム又は、天然ゴム及び／もしく
はポリイソプレンゴム及びこれら以外のジエン系ゴムと
配合する。しかも、このポリアミド系短繊維は、ゴム混
合物中において、例えば、フェノールホルムアルデヒド
系樹脂の初期縮合物又はシランカップリング剤を介して
グラフト結合されている。前記フェノールホルムアルデ
ヒド系樹脂の初期縮合物としては、レゾール型またはノ
ボラック型フェノールホルムアルデヒド系樹脂の初期縮
合物を挙げることができ、常法に従って加熱時にホルム
アルデヒドを発生し得る化合物（例えばヘキサメチレン
テトラミン、アセトアルデヒドアンモニア：〔ＣＨ3 −
ＣＨ（ＯＨ）−ＮＨ2 〕3 、パラホルムアルデヒド、α
−ポリオキシメチレン、多価メチロールメラミン誘導
体、オキサゾリジン誘導体、多価メチロール価アセチレ
ン尿素など）を用いてグラフト結合させることによって
所望の配合を得ることができる。
系ゴムに分散されるか、又は天然ゴム及び／もしくはポ
リイソプレンゴムと一緒に、ポリオレフィン中に分散さ
れ、かつポリアミド系短繊維とゴムとが互いに化学結合
した状態で、ジエン系ゴム又は、天然ゴム及び／もしく
はポリイソプレンゴム及びこれら以外のジエン系ゴムと
配合する。しかも、このポリアミド系短繊維は、ゴム混
合物中において、例えば、フェノールホルムアルデヒド
系樹脂の初期縮合物又はシランカップリング剤を介して
グラフト結合されている。前記フェノールホルムアルデ
ヒド系樹脂の初期縮合物としては、レゾール型またはノ
ボラック型フェノールホルムアルデヒド系樹脂の初期縮
合物を挙げることができ、常法に従って加熱時にホルム
アルデヒドを発生し得る化合物（例えばヘキサメチレン
テトラミン、アセトアルデヒドアンモニア：〔ＣＨ3 −
ＣＨ（ＯＨ）−ＮＨ2 〕3 、パラホルムアルデヒド、α
−ポリオキシメチレン、多価メチロールメラミン誘導
体、オキサゾリジン誘導体、多価メチロール価アセチレ
ン尿素など）を用いてグラフト結合させることによって
所望の配合を得ることができる。
【００１６】上記のようにしてポリアミド系短繊維をゴ
ム組成物中に配合することによって、短繊維（及びポリ
マー）がゴム中に良く分散し、また、ゴムと化学的に結
合しているため、ホワイトサイド下に配置しても高い耐
久性を有する空気入りラジアルタイヤを得ることができ
る。
ム組成物中に配合することによって、短繊維（及びポリ
マー）がゴム中に良く分散し、また、ゴムと化学的に結
合しているため、ホワイトサイド下に配置しても高い耐
久性を有する空気入りラジアルタイヤを得ることができ
る。
【００１７】本発明に従ったゴム組成物は前記各成分を
常法に従って例えば前記各成分をバンバリーミキサー、
ロールなどの混練機を用いて混練することによって得る
ことができる。
常法に従って例えば前記各成分をバンバリーミキサー、
ロールなどの混練機を用いて混練することによって得る
ことができる。
【００１８】本発明に係るゴム組成物には前記した必須
成分に加えて、カーボンブラックなどの補強剤、硫黄、
加硫促進剤、老化防止剤、充填剤、軟化剤、可塑性剤な
どのタイヤ用に一般に配合されている各種添加剤を配合
することができ、かかる配合物は一般的な方法で加硫し
て製造することができる。これらの添加剤の配合量も一
般的な量とすることができる。
成分に加えて、カーボンブラックなどの補強剤、硫黄、
加硫促進剤、老化防止剤、充填剤、軟化剤、可塑性剤な
どのタイヤ用に一般に配合されている各種添加剤を配合
することができ、かかる配合物は一般的な方法で加硫し
て製造することができる。これらの添加剤の配合量も一
般的な量とすることができる。
【００１９】本発明に係る空気入りラジアルタイヤのサ
イドウォール部に使用されるホワイトゴムコンパウンド
は従来から一般的に使用されている任意の配合とするこ
とができる。具体的にはエチレン・プロピレンターポリ
マーゴムやハロゲン化ブチルゴムなどを用いることがで
きる。
イドウォール部に使用されるホワイトゴムコンパウンド
は従来から一般的に使用されている任意の配合とするこ
とができる。具体的にはエチレン・プロピレンターポリ
マーゴムやハロゲン化ブチルゴムなどを用いることがで
きる。
【００２０】以下、実施例によって本発明を更に説明す
るが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するもので
ないことは言うまでもない。
るが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するもので
ないことは言うまでもない。
【００２１】
【実施例】標準例１、実施例１〜６及び比較例１〜４ 表Ｉに示す配合内容（重量部）でそれぞれの成分を配合
し、加硫促進剤と硫黄を除く原料ゴム及び配合剤を１６
リットルのバンバリーミキサーで５分間混合した後、こ
の混合物に加硫促進剤と硫黄とを２軸混練機にて混練ペ
レット化し、次に押出機で幅５０mm、厚さ０．８mmのシ
ートとした。このシートをホワイトゴム層の軸方向内側
のゴム層としてＰ２６５／５０Ｒ１４のタイヤを試作し
た。この試作タイヤを７ 1/2ＪＪ×１４のリムに装着
し、空気圧を２１５．７kPa として高速耐久試験を行な
った。得られた結果は表Ｉに示す通りである。
し、加硫促進剤と硫黄を除く原料ゴム及び配合剤を１６
リットルのバンバリーミキサーで５分間混合した後、こ
の混合物に加硫促進剤と硫黄とを２軸混練機にて混練ペ
レット化し、次に押出機で幅５０mm、厚さ０．８mmのシ
ートとした。このシートをホワイトゴム層の軸方向内側
のゴム層としてＰ２６５／５０Ｒ１４のタイヤを試作し
た。この試作タイヤを７ 1/2ＪＪ×１４のリムに装着
し、空気圧を２１５．７kPa として高速耐久試験を行な
った。得られた結果は表Ｉに示す通りである。
【００２２】
【表１】
【００２３】
【発明の効果】表Ｉの結果から明らかなように、本発明
に従えば、平均直径１μｍ未満、平均繊維長１００〜２
０００μｍのポリアミド系短繊維と天然ゴム及び／又は
ポリイソプレンゴムとをポリオレフィンの連続相に分散
せしめてなり、かつこれらが互いに化学結合しているポ
リアミド系短繊維含有組成物を用いてホワイトサイドウ
ォール部の軸方向内側に設けるゴム層を構成することに
より、高速耐久性に優れた空気入りラジアルタイヤを得
ることができる。
に従えば、平均直径１μｍ未満、平均繊維長１００〜２
０００μｍのポリアミド系短繊維と天然ゴム及び／又は
ポリイソプレンゴムとをポリオレフィンの連続相に分散
せしめてなり、かつこれらが互いに化学結合しているポ
リアミド系短繊維含有組成物を用いてホワイトサイドウ
ォール部の軸方向内側に設けるゴム層を構成することに
より、高速耐久性に優れた空気入りラジアルタイヤを得
ることができる。
【図１】本発明に係る空気入りラジアルタイヤの一例を
示す半断面図である。
示す半断面図である。
【図２】図１の一部拡大断面図である。
１…ホワイトゴム層 ２…ゴム層 １０…ビード部 １１…サイドウォール部 １２…カーカスコード
Claims (2)
- 【請求項１】 ホワイトサイドウォール部の軸方向内側
にゴム層を設けてなる空気入りラジアルタイヤにおい
て、（Ａ）ジエン系ゴムに平均直径１μｍ未満で平均長
さが１００〜２０００μｍのポリアミド系短繊維を分散
せしめて成り、且つジエン系ゴムとポリアミド短繊維が
化学結合しているポリアミド系短繊維含有組成物及び
（Ｂ）ジエン系ゴムを配合して成り、且つ前記ポリアミ
ド短繊維の量がゴム１００重量部当り０．５〜１５重量
部であるゴム組成物で前記ゴム層を構成した空気入りラ
ジアルタイヤ。 - 【請求項２】 ホワイトサイドウォール部の軸方向内側
にゴム層を設けてなる空気入りラジアルタイヤにおい
て、（Ａ）平均直径１μｍ未満、平均繊維長１００〜２
０００μｍのポリアミド系短繊維と天然ゴム及び／又は
ポリイソプレンゴムとをポリオレフィンの連続相に分散
せしめてなり、かつこれらが互いに化学結合しているポ
リアミド系短繊維含有組成物並びに（Ｂ）ジエン系ゴム
を配合してなり、（ｉ）前記ポリアミド系短繊維の量が
全ゴム成分１００重量部に対し０．５〜１５重量部であ
り、かつ（ii）前記ポリオレフィンの量が全ゴム成分１
００重量部に対し０．５〜１５重量部であるゴム組成物
で前記ゴム層を構成した空気入りラジアルタイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7272731A JPH09111041A (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 空気入りラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7272731A JPH09111041A (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 空気入りラジアルタイヤ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09111041A true JPH09111041A (ja) | 1997-04-28 |
Family
ID=17518000
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7272731A Pending JPH09111041A (ja) | 1995-10-20 | 1995-10-20 | 空気入りラジアルタイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09111041A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010137604A (ja) * | 2008-12-09 | 2010-06-24 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 空気入りタイヤ |
| WO2012108196A1 (ja) * | 2011-02-08 | 2012-08-16 | 株式会社ブリヂストン | ゴム積層体、ランフラットタイヤ及び空気入りタイヤ |
| US8424579B2 (en) | 2008-11-11 | 2013-04-23 | Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire with side wall white rubber and bead filler soft rubber portion |
-
1995
- 1995-10-20 JP JP7272731A patent/JPH09111041A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8424579B2 (en) | 2008-11-11 | 2013-04-23 | Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire with side wall white rubber and bead filler soft rubber portion |
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| CN103347711A (zh) * | 2011-02-08 | 2013-10-09 | 株式会社普利司通 | 橡胶层压体、缺气保用轮胎和充气轮胎 |
| JP5629786B2 (ja) * | 2011-02-08 | 2014-11-26 | 株式会社ブリヂストン | ゴム積層体、ランフラットタイヤ及び空気入りタイヤ |
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