JPH09110959A - 熱可塑性ポリウレタン樹脂及び弾性繊維 - Google Patents

熱可塑性ポリウレタン樹脂及び弾性繊維

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JPH09110959A
JPH09110959A JP7273947A JP27394795A JPH09110959A JP H09110959 A JPH09110959 A JP H09110959A JP 7273947 A JP7273947 A JP 7273947A JP 27394795 A JP27394795 A JP 27394795A JP H09110959 A JPH09110959 A JP H09110959A
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thermoplastic polyurethane
polyurethane resin
sheet
resin
melt spinning
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JP7273947A
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Yoichi Kurahashi
陽一 倉橋
Futoshi Ishimaru
太 石丸
Hiroshi Imagawa
容 今川
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性繊維を得るための溶融紡糸時において、
ノズル背圧上昇や糸ムラ、糸切れ等のトラブルを解消し
得るポリウレタン弾性繊維用樹脂を提供することにあ
る。 【手段】熱可塑性ポリウレタン樹脂を成形シ−ト状に加
工し、二値化画像処理装置で該熱可塑性ポリウレタン成
形シ−トの画像を二値化測定したとき、熱可塑性ポリウ
レタン成形シ−ト1g中に、塊状物の粒径が20μm 〜 200
μm にあるものが80個以下であることを特徴とする熱可
塑性ポリウレタン樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高品質の熱可塑性
ポリウレタン弾性体、及びポリウレタン弾性繊維に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン弾性繊維の製造法として
は、乾式紡糸法、湿式紡糸法や溶融紡糸法などが知られ
ている。最近では、溶融紡糸法により得られるポリウレ
タン弾性繊維が細デニ−ル化が可能なこと、透明性が良
好なこと、編物にしたときの寸法安定性が良いこと、コ
ストが低いことなどから、熱可塑性ポリウレタン樹脂を
溶融紡糸してなるポリウレタン弾性繊維が注目され、生
産量が大きく伸びている。
【0003】しかし、熱可塑性ポリウレタン樹脂を溶融
紡糸したときに大きな問題となるのは、熱可塑性ポリウ
レタン樹脂の重合時に発生するフィッシュアイ等を含む
塊状物が挙げられる。すなわち塊状物の発生により紡糸
糸切れ、フィルタ−づまりによる背圧上昇、著しい膠着
性による糸巻体の解舒不良、編物の穴あきや緯段のトラ
ブルなどがおこる。
【0004】この塊状物の発生を抑制するために、熱可
塑性ポリウレタン樹脂の製造法に関して、種々の方法が
公知になっている。その代表的な例を挙げれば、該原料
すべてを急速混合を行い、次いで該混合物を多軸押出機
に供給して、連続的に溶融重合する方法(特開平05-214
062 号公報参照)、また該原料すべてを直接押出機に供
給し、混練度を考慮して滞留時間を3〜60分とする方法
(特公昭44-25600号公報)が知られている。また、塊状
物が少なくかつ粘度のばらつきの少ない高品質のポリウ
レタン弾性体を得られる製造法として、特開平4-277513
号公報記載では有機ジイソシアネ−トと高分子ジオ−ル
を反応させプレポリマ−を生成させ、次いで該プレポリ
マ−と低分子ジオ−ルを連続的に混合した後、連続的に
固相重合させるものがある。
【0005】塊状物の発生は以上のような公知である製
造方法を採用することにより、塊状物の少ない熱可塑性
ポリウレタンを得ることができる。しかし塊状物の量
と、溶融紡糸の操業性との関係を十分に明確化されてい
ないことから、熱可塑性ポリウレタンの溶融紡糸の操業
性を判定し、操業性の良好な熱可塑性ポリウレタン樹脂
を選択的に製造し入手することが重要となる。
【0006】熱可塑性ポリウレタンの溶融紡糸の操業性
を判定する手段として幾つか挙げる。特開平06-192368
号公報記載では、熱可塑性ポリウレタン樹脂をアルカリ
分解によりハ−ドセグメントを分取し、その該ハ−ドセ
グメントの分子量分布を特定することで溶融紡糸の操業
性が向上することが示されている。また特開平04-14691
5 公報記載では、平均粘度(η)が 2.0〜2.5 で且つ、
熱可塑性ポリウレタン樹脂1kg 当り、粒径 100μm 以上
の塊状物が 500ヶ以下であると、溶融紡糸における紡糸
糸切れ、編製品における穴あき、緯段などの欠点等が改
善されたポリウレタン弾性繊維の製造に有用であること
が示されている。
【0007】しかし上記方法のうち、熱可塑性ポリウレ
タンの溶融紡糸の操業性を判定する手段として特開平06
-192368 公報記載方法では、簡易的に短時間で測定する
ことが困難でまた測定誤差も大きいことから工業的に不
利であるといえる。また特開平04-146915 公報記載方法
において、1kg 当り、粒径 100μm 以上の塊状物が 500
ヶ以下である熱可塑性ポリウレタン樹脂を得るために
は、溶融紡糸前の熱可塑性ポリウレタンをフィルム又
は、シ−ト化し塊状物を顕微鏡でカウントすることによ
る。熱可塑性ポリウレタンの溶融紡糸の操業性を判定す
る手段として、この顕微鏡によるカウントでは、定量性
に欠け十分正確な値が得られるとはいえない。また、粒
径が 100μm 未満である塊状物も紡糸操業性に大きく影
響することから十分満足する範囲とはいえない。以上の
ことから、溶融紡糸が安定的に連続且つ長時間操業する
ためには、粒径が 100μm 未満である塊状物も定量的に
且つ正確に測定できる方法で判定した熱可塑性ポリウレ
タン樹脂を使用することである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、溶融
紡糸を行う際、ノズル孔やフィルタ−の通過性を阻害す
るゲル状物が、極めて少ない高品質の熱可塑性ポリウレ
タンを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは。上記の問
題点を解決するために鋭意検討した結果下記のごとく限
定された熱可塑性ポリウレタンにおいてのみ糸切れやノ
ズル背圧上昇が少なく安定的に溶融紡糸可能であること
を見いだした。
【0010】本発明によれば、上記目的は高分子ジオ−
ル、有機ジイソシアネ−ト、および鎖延長剤を重合して
得られる熱可塑性ポリウレタンであって、該熱可塑性ポ
リウレタン樹脂を成形シ−ト状に加工し、二値化画像処
理装置で該熱可塑性ポリウレタン成形シ−トの画像を二
値化測定したとき、熱可塑性ポリウレタン成形シ−ト1g
中に、塊状物の粒径が20μm 〜 200μm にあるものが80
個以下であることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹
脂。本発明の第二は上記熱可塑性ポリウレタン樹脂から
なるポリウレタン弾性繊維である。
【0011】本発明における、該熱可塑性ポリウレタン
成形シ−ト1g中にある粒径が20μm〜200 μm の塊状物
は、溶融紡糸を行う際、ノズル孔やフィルタ−の通過性
を阻害するゲル状物や結晶粒であり、背圧上昇の原因と
なり紡糸操業性に大きく関わってくる。また後工程にお
いて糸巻体から解除し編物にする際に、ナイロン糸をポ
リウレタン糸にカバ−リングを行う工程で、ポリウレタ
ン糸の単糸切れや染色工程の熱による糸切れ、糸物性の
低下や糸の不均一性から生じる編物物性の不均一性、染
めムラの原因となる。さらに編物にする際にも糸巻体か
ら解除する工程での糸切れ、染めムラ、緯段の原因とな
る。
【0012】熱可塑性ポリウレタン成形シ−ト1g中に、
塊状物の粒径が20μm 〜200 μm にあるものが80個を越
えると、溶融紡糸時には経時的に背圧が上昇し、糸切れ
等、紡糸操業性に悪影響を与え且つ不均一な糸を得るこ
とになる。塊状物の粒径が20μmより小さいもので
は、紡糸操業性、糸質や糸物性に殆ど悪影響を及ぼすこ
とはない。本発明において使用される2値化画像処理装
置は、特開平04−1866号公報にその骨子が開示さ
れている画像処理装置(東洋紡績株式会社製「イメージ
アナライザー」)である。本装置を用いることで迅速
に、正確に樹脂中の異物を本装置の画像として粒径が20
μm 〜200 μm の塊状物として計測することができる。
【0013】本発明で使用される高分子ジオ−ルは重縮
合、付加重合または重付加などによって得られる平均分
子量が500 〜3000である高分子化合物のジオ−ルであ
り、代表的なものとしてはポリエステルジオ−ル、ポリ
エ−テルジオ−ル、ポリカ−ボネ−トジオ−ル、または
これらの共重合が挙げられる。これらは、単独で使用し
てもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。上記
のポリエステルジオ−ルとしては、エチレングリコ−
ル、プロピレングリコ−ル、1,4-ブタンジオ−ル、1,5-
ペンタンジオ−ル、3-メチル-1,5- ペンタンジオ−ル、
1,6-ヘキサンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、2-メ
チルプロパンジオ−ルなどの炭素数2〜10のアルカンの
ジオ−ルまたはこれらの混合物と、グルタル酸、アジピ
ン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、アゼライ
ン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、5-スルホナトリウ
ムイソフタル酸などの炭素数4〜12の脂肪族もしくは芳
香族ジカルボン酸またはこれらの混合物とから得られる
飽和ポリエステルジオ−ル、あるいはポリカプロラクト
ンジオ−ル、ポリプロピオラクトンジオ−ル、ポリバレ
ロラクトンジオ−ルなどのポリラクトンジオ−ルが好ま
しく使用される。また、上記のポリエ−テルジオ−ルと
してはポリエチレンエ−テルグリコ−ル、ポリプロピレ
ンエ−テルグリコ−ル、ポリテトラメチレンエ−テルグ
リコ−ル、ポリヘキサメチレンエ−テルグリコ−ルなど
のポリアルキレンエ−テルグリコ−ルが好ましく使用さ
れている。
【0014】さらに上記のカ−ボネ−トジオ−ルとして
は1,4-ブタンジオ−ル、1,5-ペンタンジオ−ル、1,6-ヘ
キサンジオ−ル、1,8-オクタンジオ−ル、1,10- デカン
ジオ−ルなどの炭素数2〜12の脂肪族もしくは脂環式ジ
オ−ルまたはこれらの混合物に炭酸ジフェニルもしくは
ホスゲンを作用させて縮重合して得られるポリカ−ボネ
−トジオ−ルが好ましく使用される。
【0015】本発明で使用される低分子ジオ−ルとして
はエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、1,4-ブ
タンジオ−ル、1,5-ペンタンジオ−ル、1,6-ヘキサンジ
オ−ル、3-メチルペンタンジオ−ル、ネオペンチルグリ
コ−ル、1,4-シクロヘキシレングリコ−ル、ビス(β-
ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなど脂肪族、脂環族また
は芳香族ジオ−ルが好ましく使用される。これらは、単
独で使用しても2種類以上組み合わせて使用してもよ
い。
【0016】本発明で使用される有機ジイソシアネ−ト
としては、2,4-トリレンジイソシアネ−ト、P-フェニレ
ンジイソシアネ−ト、4,4'- ジフェニルメタンジイソシ
アネ−ト、1,5-ナフタレンジイソシアネ−ト、テトラメ
チレンジイソシアネ−トヘキサメチレンジイソシアネ−
ト、1,3-又は1,4-ビス(イソシアネ−トメチル)シクロ
ヘキサン、4,4'- ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
−ト、イソホロンジイソシアネ−トなどの芳香族、脂肪
族が挙げられ、これらの有機ジイソシアネ−トは単独で
使用しても2種以上組み合わせて使用してもよい。
【0017】本発明において、高分子ジオ−ル、低分子
ジオ−ルおよび有機ジイソシアネ−トの使用割合は、高
分子ジオ−ルと低分子ジオ−ルの全ジオ−ル中の水酸基
に対する有機ジイソシアネ−ト中のイソシアネ−ト基の
モル比で0.90〜1.20となる量の範囲が好ましい。また高
分子ジオ−ルと低分子ジオ−ルとのモル比は用途に応じ
て広範囲に変えることができる。
【0018】また、本発明においては、目的によりポリ
ウレタンの製造において通常されている触媒、反応促進
剤、発泡剤、内部離型剤、各種の顔料、着色剤、充填
剤、ガラス繊維、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、加
水分解防止剤、難燃剤、安定剤等の任意の成分を必要に
応じて使用することができる。
【0019】該熱可塑性ポリウレタンの製造方法は特に
制限されず、高分子ジオ−ル、鎖延長剤および有機ジイ
ソシアネ−ト、更に必要に応じて他の成分を混合して、
ワンショト法やプレポリマ−法等の公知の方法により製
造することができる。そのうちでも、押出機(好ましく
は多軸スクリュ−型押出機)を使用してプレポリマ−法
による連続溶融重合して製造するのが、重合時の操作性
及び得られるポリウレタンの物性などの点から好まし
い。
【0020】本発明で使用される塊状物の測定法は、二
値化画像処理装置のソフトにより粒径が 100μm 未満で
ある塊状物も定量的に且つ正確に測定できることが可能
であり、熱可塑性ポリウレタン樹脂以外のナイロン樹
脂、ポリエステル樹脂等にも広く応用できる。
【0021】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限られる
ものではない。
【0022】〔シ−ト成形〕成形シ−トは二軸押出機に
より成形した。二軸押出機の温度はフィ−ド部より100
℃、 200℃、 200℃、 200℃とし、ノズルサイズは1×
20mmのものを使用し成形加工した。
【0023】〔塊状物の測定法〕1×20の70センチの成
形シ−トについて評価した。二値化画像処理ソフト、東
洋紡製 Image Analyzer V10 を使用し、成形シ−ト1g中
の塊状物の粒径が20μm〜200 μm の画像を二値化して
個数を測定した。
【0024】実施例1 原料は高分子ジオ−ルとしてポリテトラメチレンエ−テ
ルグリコ−ル(以下PTMGと略す)分子量1000、有機イソ
シアネ−トとして4,4'- ジフェニルメタンジイソシアネ
−ト(以下、MDI と略す)、低分子ジオ−ルとして1,4-
ブタンジオ−ル(以下、BDと略す)を、あらかじめ48℃
窒素雰囲気下で貯槽タンクに貯蔵したものを、それぞれ
計量ポンプにより88.59g/ 分、 51.19g/ 分、10.2g/
分、を連続的に供給し高速混合機で混合した後、二軸ス
クリュ−押出機に注入し溶融重合した。重合されたポリ
マ−を水中に吐出し安定的にペレタイザ−でペレットを
得ることができた。
【0025】次いで遠心脱水機で脱水処理を行い、窒素
雰囲気下で80℃、16時間、キュア−を行い熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂を得た。
【0026】得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂を、二
軸押出機によりシ−ト状に成形加工し、該成形シ−ト70
cmについて、二値化画像処理装置により塊状物の評価を
行った。その結果、熱可塑性ポリウレタン成形シ−ト1g
中に、塊状物の粒径が20μm〜200 μm にあるものが50
個で、極めてクリ−ン度の高い熱可塑性ポリウレタン樹
脂であることが判った。
【0027】次に紡糸性を見るために、単軸押出機を使
用し、ヘッド温度を 210℃で20デニ−ルのモノフィラメ
ントの溶融紡糸を行ったところ、48hr後の背圧上昇(Δ
P)は1.8kgf/cm2となり、糸切れ等のトラブルも無く安
定的に紡糸することができた。
【0028】実施例2 原料は高分子ジオ−ルとしてポリブチレンアジペ−ト
(以下、PBA と略す)分子量2000、有機ジイソシアネ−
トとしてMDI 、低分子ジオ−ルとしてBDをあらかじめ48
℃窒素雰囲気下で貯槽タンクに貯蔵したものを、それぞ
れ計量ポンプにより92.7g/分、45.5g/分、11.8g/分を連
続的に供給し高速混合機で混合した後、二軸スクリュ−
押出機に注入し溶融重合した。重合されたポリマ−を水
中に吐出し安定的にペレタイザ−でペレットを得ること
ができた。
【0029】次に得られたレジンについて、二軸押出機
によりシ−ト状に成形加工し、該成形シ−ト70cmを、二
値化画像処理装置により塊状物の評価を行った。その結
果、熱可塑性ポリウレタン成形シ−ト1g中に、塊状物の
粒径が20μm 〜200 μm にあるものが46個で、極めてク
リ−ン度の高い熱可塑性ポリウレタン樹脂であることが
判った。
【0030】次に紡糸性を見るために、単軸押出機を使
用し、ヘッド温度を 210℃で20デニ−ルのモノフィラメ
ントの溶融紡糸を行ったところ、48hr後の背圧上昇(Δ
P)は1.6kgf/cm2となり、糸切れ等のトラブルも無く安
定的に紡糸することができた。
【0031】実施例3 窒素雰囲気下で70℃、30時間、キュア−を行う以外、実
施例1と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂を得た。
【0032】次に得られたレジンについて、二軸押出機
によりシ−ト状に成形加工し、該成形シ−ト70cmを、二
値化画像処理装置により塊状物の評価を行った。その結
果、熱可塑性ポリウレタン成形シ−ト1g中に、塊状物の
粒径が20μm 〜200 μm にあるものが63個で、極めてク
リ−ン度の高い熱可塑性ポリウレタン樹脂であることが
判った。
【0033】次に紡糸性を見るために、単軸押出機を使
用し、ヘッド温度を 210℃で20デニ−ルのモノフィラメ
ントの溶融紡糸を行ったところ、48hr後の背圧上昇(Δ
P)は2.2kgf/cm2となり、糸切れ等のトラブルも無く安
定的に紡糸することができた。
【0034】実施例4 窒素雰囲気下で 100℃、12時間、キュア−を行う以外、
実施例2と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂を得
た。
【0035】次に得られたレジンについて、二軸押出機
によりシ−ト状に成形加工し、該成形シ−ト70cmを、二
値化画像処理装置により塊状物の評価を行った。その結
果、熱可塑性ポリウレタン成形シ−ト1g中に、塊状物の
粒径が20μm 〜200 μm にあるものが76個で、極めてク
リ−ン度の高い熱可塑性ポリウレタン樹脂であることが
判った。
【0036】次に紡糸性を見るために、単軸押出機を使
用し、ヘッド温度を 210℃で20デニ−ルのモノフィラメ
ントの溶融紡糸を行ったところ、48hr後の背圧上昇(Δ
P)は3.1kgf/cm2となり、糸切れ等のトラブルも無く安
定的に紡糸することができた。
【0037】比較例1 窒素雰囲気下で40℃、16時間、キュア−を行う以外、実
施例1と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂を得た。
【0038】次に得られたレジンについて、二軸押出機
によりシ−ト状に成形加工し、該成形シ−ト70cmを、二
値化画像処理装置により塊状物の評価を行った。その結
果、熱可塑性ポリウレタン成形シ−ト1g中に、塊状物の
粒径が20μm 〜200 μm にあるものが 134個で、極めて
クリ−ン度の低い熱可塑性ポリウレタン樹脂であるとが
判った。
【0039】次に紡糸性を見るために、単軸押出機を使
用し、ヘッド温度を 210℃で20デニ−ルのモノフィラメ
ントの溶融紡糸を行ったところ、48hr後の背圧上昇(Δ
P)は10.2kgf/cm2 となり、糸ムラ等のトラブルも頻繁
に確認された。
【0040】比較例2 窒素雰囲気下で80℃、8時間、キュア−を行う以外、実
施例2と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂を得た。
【0041】次に得られたレジンについて、二軸押出機
によりシ−ト状に成形加工し、該成形シ−ト70cmを、二
値化画像処理装置により塊状物の評価を行った。その結
果、熱可塑性ポリウレタン成形シ−ト1g中に、塊状物の
粒径が20μm 〜200 μm にあるものが 118個で、極めて
クリ−ン度の低い熱可塑性ポリウレタン樹脂であること
が判った。
【0042】次に紡糸性を見るために、単軸押出機を使
用し、ヘッド温度を 210℃で20デニ−ルのモノフィラメ
ントの溶融紡糸を行ったところ、48hr後の背圧上昇(Δ
P)は8.4gf/cm2 となり、糸ムラ等のトラブルも頻繁に
確認された。
【0043】比較例3 窒素雰囲気下で 120℃、16時間、キュア−を行う以外、
実施例2と同様にして熱可塑性ポリウレタン樹脂を得
た。
【0044】次に得られたレジンについて、二軸押出機
によりシ−ト状に成形加工し、該成形シ−ト70cmを、二
値化画像処理装置により塊状物の評価を行った。その結
果、熱可塑性ポリウレタン成形シ−ト1g中に、塊状物の
粒径が20μm 〜200 μm にあるものが 126個で、極めて
クリ−ン度の低い熱可塑性ポリウレタン樹脂であること
が判った。
【0045】次に紡糸性を見るために、単軸押出機を使
用し、ヘッド温度を 210℃で20デニ−ルのモノフィラメ
ントの溶融紡糸を行ったところ、48hr後の背圧上昇(Δ
P)は9.3kgf/cm2となり、糸ムラ等のトラブルも頻繁に
確認された。
【0046】比較例4 脱水処理を行わず、さらに窒素雰囲気下で80℃、16時
間、キュア−を行う以外、実施例1と同様にして熱可塑
性ポリウレタン樹脂を得た。
【0047】次に得られたレジンについて、二軸押出機
によりシ−ト状に成形加工し、該成形シ−ト70cmを、二
値化画像処理装置により塊状物の評価を行った。その結
果、熱可塑性ポリウレタン成形シ−ト1g中に、塊状物の
粒径が20μm 〜200 μm にあるものが 285個で、極めて
クリ−ン度の低い熱可塑性ポリウレタン樹脂であること
が判った。
【0048】次に紡糸性を見るために、単軸押出機を使
用し、ヘッド温度を 210℃で20デニ−ルのモノフィラメ
ントの溶融紡糸を行ったところ、48hr後の背圧上昇(Δ
P)は24.4kgf/cm2 となり、糸切れ等のトラブルも頻繁
に確認された。
【0049】比較例5 脱水処理を行わず、さらに窒素雰囲気下で80℃、16時
間、キュア−を行う以外、実施例2と同様にして熱可塑
性ポリウレタン樹脂を得た。
【0050】次に得られたレジンについて、二軸押出機
によりシ−ト状に成形加工し、該成形シ−ト70cmを、二
値化画像処理装置により塊状物の評価を行った。その結
果、熱可塑性ポリウレタン成形シ−ト1g中に、塊状物の
粒径が20μm 〜200 μm にあるものが 247個で、極めて
クリ−ン度の低い熱可塑性ポリウレタン樹脂であること
が判った。
【0051】次に紡糸性を見るために、単軸押出機を使
用し、ヘッド温度を 210℃で20デニ−ルのモノフィラメ
ントの溶融紡糸を行ったところ、48hr後の背圧上昇(Δ
P)は23.8kgf/cm2 となり、糸切れ等のトラブルも頻繁
に確認された。
【0052】
【発明の効果】本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂によ
れば、塊状物が極めて少ないことから、溶融紡糸時にお
いて、ノズル背圧上昇や糸ムラ、糸切れ等のトラブルを
解消し得るポリウレタン弾性繊維用樹脂として有用であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子ジオ−ル、有機ジイソシアネ−
    ト、および鎖延長剤を重合して得られる熱可塑性ポリウ
    レタンであって、該熱可塑性ポリウレタン樹脂を成形シ
    −ト状に加工し、二値化画像処理装置で該熱可塑性ポリ
    ウレタン成形シ−トの画像を二値化測定したとき、熱可
    塑性ポリウレタン成形シ−ト1g中に、該装置での画像と
    して計測される塊状物の粒径が20μm 〜200 μm にある
    ものが80個以下であることを特徴とする熱可塑性ポリウ
    レタン樹脂。
  2. 【請求項2】 請求項1の熱可塑性ポリウレタン樹脂を
    溶融紡糸してなるポリウレタン弾性繊維。
JP7273947A 1995-10-23 1995-10-23 熱可塑性ポリウレタン樹脂及び弾性繊維 Pending JPH09110959A (ja)

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