JPH09110824A - アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩の精製法 - Google Patents

アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩の精製法

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JPH09110824A
JPH09110824A JP26963095A JP26963095A JPH09110824A JP H09110824 A JPH09110824 A JP H09110824A JP 26963095 A JP26963095 A JP 26963095A JP 26963095 A JP26963095 A JP 26963095A JP H09110824 A JPH09110824 A JP H09110824A
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善生 畑山
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勝久 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高純度のアシルオキシベンゼンスルホン酸又
はその塩を得るための精製方法の提供。 【解決手段】 一般式 (VI) 【化1】 (R1は炭素数1〜18のアルキル基、R2は炭素数5〜17の
直鎖又は分岐のアルキル基等、M は水素原子又は陽イオ
ン基、n は0〜2である。)で表される4−アシルオキ
シベンゼンスルホン酸又はその塩を含む反応混合物を、
水及び溶解度パラメータが8〜16である有機溶媒からな
る群から選ばれる2種以上(但し、これらのうち少なく
とも1種は必ず水、メタノール、エタノール又はイソプ
ロパノールから選ばれる)で処理する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素系漂白剤にお
ける漂白活性化剤として有用な4−アシルオキシベンゼ
ンスルホン酸又はその塩の精製方法に関する。更に詳細
には、特定の溶媒を組み合わせて使用する、高純度の4
−アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩を得るた
めの精製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】4−ア
シルオキシベンゼンスルホン酸塩は、PC(過炭酸ナト
リウム)、PB(過ほう酸ナトリウム)等に代表される
過酸化水素発生基質や過酸化水素と、水中で接触するこ
とにより低温でも容易に有機過酸を生成し、衣類等の汚
れ、シミ汚れに対し有効に漂白性能を発揮するため、漂
白活性化剤として特に有用な化合物である(特開昭59−
22999 号)。
【0003】このアシルオキシベンゼンスルホン酸塩の
製造法の一つとして、フェノールスルホン酸塩とカルボ
ン酸ハライドとを、中性有機溶剤あるいは炭素数2〜18
のカルボン酸を溶媒として反応させる方法(特開昭62−
10054 号)が知られている。また、アシル化剤としてカ
ルボン酸無水物を使用する方法も知られており、例え
ば、フェノールスルホン酸塩との反応として、N,N −ジ
メチルホルムアミドやN,N −ジメチルアセトアミド等の
極性の中性溶媒中で、炭素数7〜12の脂肪酸石鹸を触媒
とする方法(特公昭63−27341 号)が知られている。
【0004】また、特公平4−1739号には、フェノール
スルホン酸モノNa塩に無水酢酸を作用させアセチルオキ
シベンゼンスルホン酸Naを形成させ、次いで所望するア
ルキル鎖を持った脂肪酸を添加しエステル交換反応を起
こさせることにより、目的とするアシルオキシベンゼン
スルホン酸アルカリ金属塩を製造する方法が開示されて
いる。
【0005】一方、より低コストでアシルオキシベンゼ
ンスルホン酸塩を製造し得る技術として、アシルオキシ
ベンゼンを SO3等のスルホン化剤によりスルホン化する
製造法も種々開示されている。しかし、このスルホン化
工程において、単にアシルオキシベンゼンとスルホン化
剤を反応させただけでは収率は低く、これを改良する手
段としてスルホン化剤に対する錯化合物形成体を少量共
存させる方法(特開昭60−258156号)や、スルホン化
後、温浸工程を導入する技術(特開昭62−30752号)が
開示されているが、尚、生成物の収率は90%以下と低
く、各種副反応が起こっていることが推定される。
【0006】上記の方法で合成した反応物には、いずれ
の方法をとっても、種々の不純物が含まれている。特公
平4−1739号には、脂肪酸反応媒体が可溶性でありかつ
炭素数6〜18のアシルオキシベンゼンスルホン酸塩が不
溶性である溶媒に好ましくは再分散され、好適な溶媒と
して、ヘキサン、ジエチルエーテル、ジクロロエタン、
及びトルエン、キシレンで代表される芳香族物質を使用
し、目的物であるアシルオキシベンゼンスルホン酸塩を
不溶解分として濾過/分離することにより精製する方法
が記載されている。しかし、この技術においては、脂肪
酸が反応基質としてまた反応媒体として大過剰必要であ
るため、精製するに先立ち、この脂肪酸の大半を加熱留
去し絞りきると、反応物が攪拌困難な状態になり、特殊
な反応装置が必要になり、また、一方で、攪拌可能な状
態で精製を行おうとすると脂肪酸を除去するためには過
大な溶媒量及び設備が必要になるため、いずれの場合
も、商業生産上有利な方法であるとは言いがたい。ま
た、低級アルコールやジメチルホルムアミドといった極
性有機溶媒のアルカリ溶液あるいはスラリーで中和操作
を行った後、中和物を溶媒抽出する方法(特開昭61−40
254 号)、ジメチルホルムアミド等の極性溶媒中でフェ
ノールスルホン酸塩とカルボン酸無水物を反応させた
後、反応生成物にアセトンを加えることによりアシルオ
キシベンゼンスルホン酸塩を析出させる方法(特公昭63
−27341 号)、フェノールスルホン酸塩、無水酢酸及び
カルボン酸を反応させてアシルオキシベンゼンスルホン
酸塩を合成し、反応物を炭素数1〜3のアルコール等の
親水性溶剤で洗浄することにより、過剰のカルボン酸及
び残存したアセトキシベンゼンスルホン酸塩を除去する
方法(特開平2−73053 号)等があるが、現時点では、
いずれの技術をもってしても工業的に高純度のアシルオ
キシベンゼンスルホン酸塩を得ることが困難である。
【0007】従って、本発明の目的は、高純度のアシル
オキシベンゼンスルホン酸又はその塩を得るための、工
業的に実施可能な精製方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意研究の結果、特定の溶媒を組み合わ
せて使用することにより高純度の4−アシルオキシベン
ゼンスルホン酸又はその塩を得ることができることを見
いだし本発明を完成するに到った。即ち、本発明は、一
般式(I)
【0009】
【化7】
【0010】(式中、 R1:炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。 R2:炭素数5〜17の直鎖又は分岐のアルキル基あるいは
アルケニル基を示す。 n:0〜2で、n =2の場合は、2つのR1は同じであっ
ても異なっていてもよい。)で表されるアシルオキシベ
ンゼンをスルホン化剤でスルホン化する方法、一般式
(II)
【0011】
【化8】
【0012】(式中、 R1,n :前記の意味を示す。 M :水素原子又は陽イオン基を示す。)で表されるフェ
ノールスルホン酸又はその塩と、一般式(III)
【0013】
【化9】
【0014】(式中、 R2:前記の意味を示す。 X :ハロゲン原子を示す。)で表されるカルボン酸ハラ
イド又は一般式 (IV)
【0015】
【化10】
【0016】(式中、R2:前記の意味を示す。)で表さ
れるカルボン酸無水物とを反応させる方法、あるいは上
記一般式(II)で表されるフェノールスルホン酸又はそ
の塩と、無水酢酸とを反応させ、次いで一般式(V)
【0017】
【化11】
【0018】(式中、R2:前記の意味を示す。)で表さ
れるカルボン酸を添加してエステル交換反応を行う方法
により得られる、一般式 (VI)
【0019】
【化12】
【0020】(式中、R1,R2,M, n:前記の意味を示
す。)で表される4−アシルオキシベンゼンスルホン酸
又はその塩を含む反応混合物を、水及び溶解度パラメー
タ(以下SP値と略記)が8〜16である有機溶媒からな
る群から選ばれる2種以上(但し、これらのうち少なく
とも1種は必ず水、メタノール、エタノール又はイソプ
ロパノールから選ばれる)で処理することを特徴とする
4−アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩の精製
法を提供するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0022】本発明の上記一般式において、R2として
は、炭素数5〜17の直鎖又は分岐のアルキル基又はアル
ケニル基であればいずれでもよいが、漂白活性化剤とし
ての性能、水溶性、耐硬水性、さらには環境に対する負
荷等を考慮した場合、炭素数7〜13の直鎖又は分岐のア
ルキル基が好ましい。またR1は炭素数1〜18の直鎖又は
分岐のアルキル基を示すが、好ましくは炭素数1〜4の
直鎖又は分岐のアルキル基である。nは0〜2を示す
が、生分解性の点で好ましくはn=0又は1、更に好ま
しくはn=0である。
【0023】また、M は水素原子又は陽イオン基を示す
が、陽イオン基としては、Na, K 等のアルカリ金属;M
g, Ca等のアルカリ土類金属;アンモニウム;ジエタノ
ールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム等の置
換アンモニウム;テトラメチルアンモニウム、ジデシル
ジメチルアンモニウ等の4級アンモニウム等が挙げら
れ、アルカリ金属が特に好ましい。
【0024】一般式(I)で表されるアシルオキシベン
ゼンの具体例としては、カプリル酸フェニル、ペラルゴ
ン酸フェニル、カプリン酸フェニル、n−ウンデカン酸
フェニル、ラウリン酸フェニル、3,5,5 −トリメチルカ
プロン酸フェニル、2−メチルカプリル酸フェニル、2
−メチルカプリン酸フェニル、3,7 −ジメチルカプロン
酸フェニル、2−エチルヘキサン酸フェニル、イソステ
アリン酸フェニル、m−クレゾールラウリン酸エステ
ル、m−クレゾールペラルゴン酸エステル等が挙げられ
る。
【0025】本発明において、スルホン化に用いるスル
ホン化剤としてはSO3 が好ましく、SO3 は液状、もしく
はN2或いは十分除湿した空気等の不活性ガスとSO3 との
混合気体が用いられる。
【0026】また、本発明で用いられる一般式(II)で
表されるフェノールスルホン酸又はその塩の具体例とし
ては、フェノールスルホン酸又はそのアルカリ金属塩、
クレゾールスルホン酸又はそのアルカリ金属塩等が挙げ
られる。
【0027】一般式(III) で表されるカルボン酸ハライ
ドにおいて、X で示されるハロゲンとしては、F, Cl, B
r, I等が挙げられ、Clが好ましい。また、一般式(III)
で表されるカルボン酸ハライドの具体例としては、カプ
リル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、n−ウンデカン
酸、ラウリン酸、3,5,5 −トリメチルカプロン酸、2−
メチルカプリル酸、2−メチルカプリン酸、3,7 −ジメ
チルカプロン酸、2−エチルヘキサン酸、イソステアリ
ン酸等のカルボン酸のクロライド、ブロマイド等が挙げ
られる。。
【0028】一般式 (IV) で表されるカルボン酸無水
物、あるいは一般式(V)で表されるカルボン酸の具体
例としては、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、
n−ウンデカン酸、ラウリン酸、3,5,5 −トリメチルカ
プロン酸、2−メチルカプリル酸、2−メチルカプリン
酸、3,7 −ジメチルカプロン酸、2−エチルヘキサン
酸、イソステアリン酸等のカルボン酸、あるいはこれら
の無水物が挙げられる。
【0029】上記のように、一般式(I)で表されるア
シルオキシベンゼンをスルホン化剤でスルホン化する方
法、一般式(II)で表されるフェノールスルホン酸又は
その塩と、一般式(III) で表されるカルボン酸ハライド
又は一般式 (IV) で表されるカルボン酸無水物とを反応
させる方法、あるいは一般式(II)で表されるフェノー
ルスルホン酸又はその塩と、無水酢酸とを反応させ、次
いで一般式(V)で表されるカルボン酸を添加してエス
テル交換反応を行う方法により得られる、一般式 (VI)
で表される4−アシルオキシベンゼンスルホン酸又はそ
の塩を含む反応混合物中には、目的とする一般式 (VI)
で表される4−アシルオキシベンゼンスルホン酸又はそ
の塩以外に、例えば一般式(VII)
【0030】
【化13】
【0031】(式中、R,R2,M, n:前記の意味を示
す。)で表される2−アシルオキシベンゼンスルホン酸
又はその塩、一般式(VIII)
【0032】
【化14】
【0033】(式中、R1,M, n:前記の意味を示す。)
で表されるフェノールスルホン酸又はその塩、一般式(I
X) MX (IX) (式中、M, X:前記の意味を示す。)で表される塩、一
般式(X)
【0034】
【化15】
【0035】(式中、R2:前記の意味を示す。
【0036】
【化16】
【0037】で表されるアシル化剤あるいはカルボン
酸、一般式(XI)
【0038】
【化17】
【0039】(式中、 R1,R2,M, n:前記の意味を示す。
【0040】m :0〜2で、 m+n 個のR1は同じであっ
ても異なっていてもよい。)で表されるスルホン酸エス
テル、一般式(XII)
【0041】
【化18】
【0042】(式中、R1,R2,M, n:前記の意味を示
す。)で表されるケトンフェニルエステルのスルホン化
物あるいはその塩、一般式(XIII)
【0043】
【化19】
【0044】(式中、 R1,R2,n :前記の意味を示す。
【0045】R3:炭素数4〜16の直鎖又は分岐のアルキ
ル基又はアルケニル基を示す。)で表されるケトンフェ
ニルエステル、一般式(XIV)
【0046】
【化20】
【0047】(式中、R1,R3,n :前記の意味を示
す。)で表されるケトンフェノール等が不純物として含
まれている。
【0048】これらの不純物の中で、上記一般式(XII)
で表されるケトンフェニルエステルのスルホン化物ある
いはその塩としては、以下の一般式(XV)、(XVI) 又は(X
VII)で表される化合物が例示される。
【0049】
【化21】
【0050】(式中、 R1,R2,M, n:前記の意味を示す。 R4:炭素数4〜16の直鎖又は分岐のアルキル基又はアル
ケニル基を示す。 R5, R6:それぞれ水素原子あるいは炭素数1〜16の直鎖
又は分岐のアルキル基又はアルケニル基を示し、R5とR6
の合計炭素数は6〜16である。) 本発明においては、このような不純物を、水及びSP値
が8〜16である有機溶媒からなる群から選ばれる2種以
上(但し、これらのうち少なくとも1種は必ず水、メタ
ノール、エタノール又はイソプロパノールから選ばれ、
好ましくは水である)で処理することにより取り除き、
高純度の4−アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその
塩を得るのである。尚、本発明において、溶解度パラメ
ータ(SP値)は、C.M.Hansen, J.PaintTech., 39, 1
04(1967) で示されているもの(単位〔cal/cm31/2
を使用した。
【0051】本発明に用いられるSP値が8〜16の有機
溶媒としては、酢酸エチル(SP=9.1)、テトラヒドロ
フラン(SP=9.1)、アセトン(SP=10.0) 、酢酸(S
P=10.1) 、ジメチルスルホキサイド(SP=12.0) 、
アセトニトリル(SP=11.9) 、メタノール(SP=1
4.5) 、エタノール(SP=12.7) 、イソプロパノール
(SP=11.5) 、N,N −ジメチルホルムアミド(SP=
12.1) 、N,N −ジメチルアセトアミド(SP=10.8) 、
1,3 −ジメチル−2−イミダゾリジノン(SP=〜12)
等が挙げられ、好ましくはSP値が10.5〜15のものであ
る。上記のような溶媒を組み合わせて用いる(但し、こ
れらのうち少なくとも1種は必ず水、メタノール、エタ
ノール又はイソプロパノールから選ばれる)、本発明の
精製方法の具体例としては、以下に示す方法が挙げられ
る。 (1) 上記のような反応で得られた一般式 (VI) で表され
る4−アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩を含
む反応混合物から反応溶媒を実質乾固して得られた反応
粗生成物を、水及びSP値が8〜16である有機溶媒から
なる群から選ばれる1種で晶析を行い、分離して得られ
た固形分を水及びSP値が8〜16である有機溶媒からな
る群から選ばれる1種あるいは2種以上(但し、晶析時
の溶媒1種のみの場合を除く)で洗浄もしくは晶析する
方法。
【0052】(2) 上記のような反応で得られた一般式
(VI) で表される4−アシルオキシベンゼンスルホン酸
又はその塩を含む反応混合物から反応溶媒を実質乾固し
て得られた反応粗生成物を、水及びSP値が8〜16であ
る有機溶媒からなる群から選ばれる2種以上で晶析し、
更に好ましくは、晶析を行った後、分離して得られた固
形分を、水及びSP値が8〜16である有機溶媒からなる
群から選ばれる1種あるいは2種以上で洗浄もしくは晶
析する方法。
【0053】(3) 一般式 (VI) で表される4−アシルオ
キシベンゼンスルホン酸又はその塩の製造時、SP値が
8〜16である有機溶媒の1種あるいは2種以上を用い、
得られた該溶媒を含む反応生成物に、要すれば水及びS
P値が8〜16である有機溶媒からなる群から選ばれる1
種あるいは2種以上を添加し晶析し、さらに要すれば分
離して得られた固形分を水及びSP値が8〜16である有
機溶媒からなる群から選ばれる1種あるいは2種以上で
洗浄もしくは晶析する方法。
【0054】上記(1) の方法において、晶析に用いる溶
媒の量は、一般式(VI)で表される4−アシルオキシベ
ンゼンスルホン酸又はその塩に対して 0.5〜20重量倍が
好ましく、更に好ましくは1〜10重量倍である。晶析の
好ましい方法としては、溶媒を加えた後、30〜160 ℃、
更に好ましくは40℃〜使用する溶媒がリフラックスする
温度に昇温する。その際、一般式(VI)で表される4−
アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩を含む反応
混合物の一部を溶解させたスラリー状態でも良いが、完
全溶解させた方がより好ましい。その後、0.05〜10℃/
分、より好ましくは 0.1〜5℃/分の速度で冷却し、結
晶を析出させる。なお、昇温、冷却は一定速度で行う必
要はなく結晶が析出しはじめれば、その温度でしばらく
保持するのが好ましい。結晶の分離方法としては、濾過
や遠心分離等が用いられる。また、分離して得られた固
形分の洗浄もしくは晶析方法としては、固形分を上記溶
媒でかけ洗い洗浄する方法、結晶に上記溶媒を添加し攪
拌洗浄する方法、上記溶媒を添加し再晶析する方法等が
挙げられる。この洗浄に用いられる有機溶媒としては、
比較的低沸点溶媒、例えば酢酸エチル、テトラヒドロフ
ラン、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、アセトニトリル等が挙げられ、メタノール、エ
タノール、イソプロパノールが好ましい。
【0055】上記(2) の方法において、晶析に用いる溶
媒の量は、一般式(VI)で表される4−アシルオキシベ
ンゼンスルホン酸又はその塩に対して 0.5〜20重量倍が
好ましく、更に好ましくは1〜10重量倍である。晶析の
好ましい方法としては、上記溶媒を加えた後30〜160
℃、好ましくは40℃〜使用する有機溶媒がリフラックス
する温度に昇温する。この場合、一般式(VI)で表され
る4−アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩を含
む反応混合物の一部を溶解させたスラリー状態でも良い
が完全溶解させた方がより好ましい。その後、0.05〜10
℃/分、より好ましくは 0.1〜5℃/分の速度で冷却し
結晶を析出させる。
【0056】また、SP値が8〜16の2種類の有機溶媒
を用いる場合には、N,N −ジメチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド、1,3 −ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン等の比較的沸点の高い溶媒と、酢酸エチル、
テトラヒドロフラン、アセトン、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、アセトニトリル等の比較的低沸
点の溶媒とを組み合わせることが好ましく、この場合、
反応混合物に無機塩等が含まれると、上記溶媒に溶けな
いため、昇温後に濾過や遠心分離等により塩類を除去す
ることが好ましい。
【0057】得られた結晶は、濾過や遠心分離等の方法
で分離し、水及びSP値が8〜16である有機溶媒からな
る群から選ばれる1種あるいは2種以上で洗浄もしくは
再晶析することが好ましく、この場合用いられる有機溶
媒としては、上記の比較的低沸点の溶媒が好ましい。
【0058】上記(3) の方法において、一般式(VI)で
表される4−アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその
塩の製造時に用いられるSP値が8〜16である有機溶媒
としては、N,N −ジメチルホルムアミド、N,N −ジメチ
ルアセトアミド等のアミド系溶媒が挙げられる。該溶媒
を含む反応生成物の晶析方法を以下に詳述する。
【0059】i) 該溶媒を含む反応生成物をそのまま晶
析する場合は、該溶媒を含む反応生成物を30〜160 ℃、
好ましくは40℃〜使用する溶媒がリフラックスする温度
において濾過や遠心分離等により不溶解の無機塩類を除
去することが好ましい。得られた一般式(VI)で表され
る4−アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩を含
む濾液を0.05〜10℃/分、好ましくは 0.1〜5℃/分の
速度で冷却し、結晶を析出させる。また、一般式(VI)
で表される4−アシルオキシベンゼンスルホン酸又はそ
の塩の製造時に用いられる溶媒と、晶析時の溶媒が同一
の場合には、次いで別の水及びSP値が8〜16である有
機溶媒からなる群から選ばれる1種あるいは2種以上で
洗浄もしくは再晶析する。
【0060】ii) 該溶媒を含む反応生成物に、水及びS
P値が8〜16である有機溶媒からなる群から選ばれる1
種あるいは2種以上を加えて晶析する場合において、加
える溶媒の量は、一般式(VI)で表される4−アシルオ
キシベンゼンスルホン酸又はその塩に対して 0.5〜20重
量倍が好ましく、更に好ましくは1〜10重量倍である。
溶媒を加えた後30〜160 ℃、好ましくは40℃〜使用する
溶媒がリフラックスする温度に昇温する。この場合、一
般式(VI)で表される4−アシルオキシベンゼンスルホ
ン酸又はその塩を含む反応混合物の一部を溶解させたス
ラリー状態でも良いが、完全溶解させた方がより好まし
い。その後、0.05〜10℃/分、より好ましくは 0.1〜5
℃/分の速度で冷却し結晶を析出させる。また、SP値
が8〜16の2種類の有機溶媒を用いる場合には、N,N −
ジメチルホルムアミド、N,N −ジメチルアセトアミド、
1,3 −ジメチル−2−イミダゾリジノン等の比較的沸点
の高い溶媒と、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、アセ
トン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ア
セトニトリル等の比較的低沸点の溶媒とを組み合わせる
ことが好ましく、この場合、反応混合物に無機塩等が含
まれると、上記溶媒に溶けないため、昇温後に濾過や遠
心分離等により塩類を除去することが好ましい。
【0061】得られた結晶は、濾過や遠心分離等により
分離し、水及びSP値が8〜16である有機溶媒からなる
群から選ばれる1種あるいは2種以上で洗浄もしくは再
晶析することが好ましい。この場合に用いられる有機溶
媒としては、上記の比較的低沸点の溶媒が好ましい。
【0062】このような本発明の精製方法により、上記
のような不純物を除去でき、高純度の4−アシルオキシ
ベンゼンスルホン酸又はその塩を得ることができ、さら
に色相も良くすることができる。
【0063】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、例中、%は、特記しないかぎり重量基準であ
る。また、実施例において用いた溶媒の略号は以下の通
りである。
【0064】IPA:イソプロパノール MeOH:メタノール DMAc:N,N −ジメチルアセトアミド DMF:N,N −ジメチルホルムアミド DMI:1,3 −ジメチル−2−イミダゾリジノン THF:テトラヒドロフラン 参考例1 フェノールとラウリン酸とのエステル化により製造した
ラウリン酸フェニル(組成:ラウリン酸フェニル84.5
%、ラウリン酸15.3%、フェノール0.07%)を、2.0 容
量%のSO3 ガスによる管型薄膜上昇式スルホン化反応器
を使用してスルホン化を行った。気液分離後直ちにラウ
リン酸を対フェニルエステル10モル%添加混合し、70℃
で45分間熟成を行い反応を完結させた。このスルホン酸
をループ式連続中和装置により、pH5.3 〜5.9 、温度48
〜52℃で中和を行い、35.4%固形分の水溶液を得た。更
に、この中和物を凍結乾燥し、4−ドデカノイルオキシ
ベンゼンスルホン酸Na(p−体)71.2%、2−ドデカノ
イルオキシベンゼンスルホン酸Na(o−体) 6.3%、フ
ェノールスルホン酸Na 3.7%、ラウリン酸12.1%、α−
スルホラウリン酸モノNa 2.9%、スルホン酸エステル
1.5%、ケトン類 1.3%、水分 0.7%の組成の粗ドデカ
ノイルオキシベンゼンスルホン酸Naを得た。尚、得られ
た粗ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸Naの10%固
形分色相はG3であった。
【0065】実施例1〜3、比較例1 参考例1の粗ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸Na
401.5gを、3リットルの4つ口フラスコに入れ、イオ
ン交換水2150.2gを加え、70℃まで昇温し溶解した。溶
解後、 0.5℃/分の速度で冷却した。約43℃で結晶が析
出しだしたので、この温度で約30分保持して結晶を析出
させた。次いで、更に25℃まで、 0.5℃/分で冷却し
た。得られたスラリーを分取し、濾紙付きの減圧ヌッチ
ェで濾過した後、40℃に加熱した表1に示す各溶剤を用
い、ヌッチェ上でかけ洗い洗浄を行った。各ケークを80
℃/10Torrで約12時間乾燥して粉末結晶を得た。表1及
び表2に結果をまとめて示す。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】実施例4〜6 参考例1の粗ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸Na
401.5gを、3リットルの4つ口フラスコに量りとり、
イオン交換水2150.2gを加え、70℃まで昇温し溶解し
た。溶解後、0.5 ℃/分の速度で冷却した。約43℃で結
晶が析出しだしたので、この温度で約30分保持して結晶
を析出させた。次いで、更に25℃まで、0.5 ℃/分で冷
却した。得られたスラリーを分取し、濾紙付きの減圧ヌ
ッチェで濾過した後、それぞれのケークを1リットルの
セパラブルフラスコにとり表3に示す溶剤を加え、50℃
まで昇温し1時間攪拌した後、約 0.5℃/分の速度で20
℃まで冷却を行った。得られたスラリーを濾紙付きの減
圧ヌッチェで濾過し、更に、先に使用した約1/4量の
各溶剤でヌッチェ上でかけ洗い洗浄を行った。各ケーク
を80℃/10Torrで約12時間乾燥して粉末結晶を得た。表
3に結果をまとめて示す。
【0069】
【表3】
【0070】参考例2 充分乾燥させたフェノールスルホン酸2Na(p−体80.9
%、o−体14.0%、Na2SO4 4.5%、水分0.03%、その他
0.6%) 450.9gを5リットル4つ口フラスコに仕込
み、N,N −ジメチルアセトアミド3602.3gを加え40℃に
昇温した。蒸留ラウリン酸クロライド 414.5gを約60分
かけて滴下した。温度は40〜45℃であった。更に40℃で
3時間熟成し反応を完結させた。この時、反応物の組成
は、4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸Na(p
−体)13.7%、2−ドデカノイルオキシベンゼンスルホ
ン酸Na(o−体)1.2 %、フェノールスルホン酸Na 0.2
%、ラウリン酸0.11%、ラウリン酸クロライド0.04%、
NaCl 2.5%、Na2SO4 0.4%、その他 N,N−ジメチルアセ
トアミド等(差分)81.8%であった。
【0071】参考例3 参考例2で得た反応混合物をそのまま、高真空ロータリ
ーエバポレーターで水置換による溶媒除去を行ない、得
られた水性スラリーを凍結乾燥し、粗反応混合物を得
た。組成は、4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン
酸Na(p−体)69.4%、2−ドデカノイルオキシベンゼ
ンスルホン酸Na(o−体) 6.0%、フェノールスルホン
酸Na 1.6%、ラウリン酸 1.4%、NaCl 12.7%、Na2SO4
2.2%、その他 6.7%であった。尚、色相はAPHA250 。
【0072】実施例7〜15及び比較例2〜3 参考例3の乾燥済み粗反応混合物50.0gに、表4に示す
溶剤1、溶剤2、水を表4に示す割合で混合し各溶媒が
リフラックスする温度に昇温した。1時間攪拌混合した
後、約0.5 ℃/分で15℃まで冷却し、15℃で30分攪拌を
継続した。得られたスラリーを濾紙付きの加圧濾過器に
て濾過した後、溶剤1及び溶剤2の混合溶剤(使用量は
約1/2量)でかけ洗い洗浄を行い、液を絞りきった。
得られたケークを、70℃/20Torrで約12時間乾燥して各
精製品を得た。結果を表4に示す。
【0073】
【表4】
【0074】注) *1:p−体とo−体の合計% *2:色相APHA;水/メタノール=50/50(v/v)に溶解さ
せ10%の濃度で測定。
【0075】また、実施例8, 10, 12及び15で得られた
精製品について、熱重量分析を行った(10℃/分で昇
温)。その結果を精製前のものと一緒に表5に示した。
【0076】
【表5】
【0077】表5から明らかなように、本発明の精製品
は重量安定性が良好であることがわかる。
【0078】実施例16〜21、比較例4 参考例2の反応物スラリーを一部取り出し、50℃で濾過
し、まず塩類を除去した。得られた濾液をゆっくり攪拌
しながら、約 0.3℃/分で徐々に15℃まで冷却しそのま
まの温度で約30分攪拌した後、濾過し、液を絞りきりケ
ークを得た。このケークを表6に示す溶媒に加えて、50
℃で1時間攪拌混合した。約 0.5℃/分で15℃まで冷却
し、そのままの温度で更に1時間低速で攪拌した後、加
圧濾過器にて濾過を行った。得られたケークは70℃/20
Torrで約12時間乾燥させた。結果を表6に示す。
【0079】
【表6】
【0080】注) *1:p−体とo−体の合計% *2:色相APHA;水/メタノール=50/50(v/v)に溶解さ
せ10%の濃度で測定。
【0081】実施例22 参考例2の反応物スラリー 200gに水54.8gを加え
80℃で30分間攪拌混合した。その後、1℃/分で15℃ま
で冷却しそのままの温度で1時間保持した後、濾過して
ケークを得た。更に、このケークにメタノール41gとア
セトン41gを加えた後昇温し、還流下で20分保持した。
その後、3℃/分で15℃まで冷却し、そのままの温度で
1時間保持した後、濾過、乾燥して精製品26.8g(有効
分98.4%(p−体98.1%、o−体0.3 %)、APHA5(水
/メタノール=50/50体積比の溶媒で10%濃度に溶解))
を得た。
【0082】実施例23 参考例2の反応物スラリー 200gに水80gとアセトン80
gを加えた後、還流下で1時間攪拌した。その後1℃/
分で20℃まで冷却し、そのままの温度で1時間保持した
後、遠心分離してケークを得た。さらにこのケークにア
セトン50gを加え25℃にて30分間攪拌混合した後、遠心
分離、乾燥して精製品27.1g(有効分96.9%(p−体9
6.7%、o−体 0.2%)、APHA10(10%濃度))を得た。
【0083】実施例24 参考例2の反応物スラリー 200gにメタノール50gとア
セトン50gを加えた後、還流下で1時間攪拌混合した。
そのままの温度で加圧濾過し、無機塩等の不溶物を除去
した。その後 0.5℃/分で20℃まで冷却し、そのままの
温度で1時間保持した後、濾過した。この濾過器のケー
クに、メタノール10g、アセトン10gの混合溶媒を使用
しかけ洗い洗浄を行った。得られたケークを乾燥して精
製品27.2g(有効分98.1%(p−体97.8%、o−体 0.3
%) 、APHA5(10%濃度))を得た。
【0084】実施例25 攪拌機、温度計、滴下ロートを具備した4つ口フラスコ
に、フェノールスルホン酸2Na(p−体98.5%、o−体
0.6 %、Na2SO4 0.6%、水分0.3 %)220 g、N,N −ジ
メチルアセトアミド880 gを入れ、80℃に昇温した。こ
の中にデカン酸クロライド 191gを2時間かけて滴下し
た後、そのままの温度で2時間保持した。その後、濾過
器を用いて80℃の温度で濾過し、NaClを除去した後、エ
バポレーターにてN,N −ジメチルアセトアミドを留去
し、デカノイルオキシベンゼンスルホン酸Na粗生成物
(4−デカノイルオキシベンゼンスルホン酸Na 88.0
%、2−デカノイルオキシベンゼンスルホン酸Na 0.4
%、デカン酸 3.6%、無機塩 0.9%、フェノールスルホ
ン酸Na 2.6%、N,N −ジメチルアセトアミド 3.0%、そ
の他1.5 %、APHA 30(10%濃度))を350 g得た。次に攪
拌機、温度計、還流管を具備した4つ口フラスコにデカ
ノイルオキシベンゼンスルホン酸Na粗生成物 100gと水
50gとイソプロパノール 100gを入れ、80℃で2時間攪
拌した。その後、4.5 ℃/分の速度で25℃まで冷却した
後30分保持し濾過した。この濾過ケークを更にイソプロ
パノール20gでかけ洗い洗浄し、乾燥して精製品88g
(4−デカノイルオキシベンゼンスルホン酸Na純度98.9
%、APHA5以下(10%濃度))を得た。
【0085】実施例26 デカン酸クロライドの代わりにイソノナン酸クロライド
177 gを用いる以外は実施例25と同様の反応装置、条
件、仕込量で反応を行った。その結果、イソノナノイル
オキシベンゼンスルホン酸Na粗生成物(4−イソノナノ
イルオキシベンゼンスルホン酸Na 89.5 %、2−イソノ
ナノイルオキシベンゼンスルホン酸Na 0.5%、ノナン酸
3.2%、無機塩 0.7%、フェノールスルホン酸Na 2.0
%、N,N −ジメチルアセトアミド 3.5%、その他0.6
%) を336 g得た。更に実施例25と同様な仕込量、精製
条件で精製を行った結果、精製品88.3g(4−イソノナ
ノイルオキシベンゼンスルホン酸Na純度98.4%、APHA5
以下(10%濃度))を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 貴田 清文 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、 R1:炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。 R2:炭素数5〜17の直鎖又は分岐のアルキル基あるいは
    アルケニル基を示す。 n:0〜2で、n =2の場合は、2つのR1は同じであっ
    ても異なっていてもよい。)で表されるアシルオキシベ
    ンゼンをスルホン化剤でスルホン化する方法、一般式
    (II) 【化2】 (式中、 R1,n :前記の意味を示す。 M :水素原子又は陽イオン基を示す。)で表されるフェ
    ノールスルホン酸又はその塩と、一般式(III) 【化3】 (式中、 R2:前記の意味を示す。 X :ハロゲン原子を示す。)で表されるカルボン酸ハラ
    イド又は一般式 (IV) 【化4】 (式中、R2:前記の意味を示す。)で表されるカルボン
    酸無水物とを反応させる方法、あるいは上記一般式(I
    I)で表されるフェノールスルホン酸又はその塩と、無
    水酢酸とを反応させ、次いで一般式(V) 【化5】 (式中、R2:前記の意味を示す。)で表されるカルボン
    酸を添加してエステル交換反応を行う方法により得られ
    る、一般式 (VI) 【化6】 (式中、R1,R2,M, n:前記の意味を示す。)で表され
    る4−アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩を含
    む反応混合物を、水及び溶解度パラメータ(以下SP値
    と略記)が8〜16である有機溶媒からなる群から選ばれ
    る2種以上(但し、これらのうち少なくとも1種は必ず
    水、メタノール、エタノール又はイソプロパノールから
    選ばれる)で処理することを特徴とする4−アシルオキ
    シベンゼンスルホン酸又はその塩の精製法。
  2. 【請求項2】 一般式 (VI) で表される4−アシルオキ
    シベンゼンスルホン酸又はその塩を含む反応混合物を、
    水及びSP値が8〜16である有機溶媒からなる群から選
    ばれる1種で晶析を行い、分離して得られた固形分を水
    及びSP値が8〜16である有機溶媒からなる群から選ば
    れる1種あるいは2種以上(但し、晶析時の溶媒1種の
    みの場合を除く)で洗浄もしくは晶析することを特徴と
    する請求項1記載の精製法。
  3. 【請求項3】 一般式 (VI) で表される4−アシルオキ
    シベンゼンスルホン酸又はその塩を含む反応混合物を、
    水及びSP値が8〜16である有機溶媒からなる群から選
    ばれる2種以上で晶析することを特徴とする請求項1記
    載の精製法。
  4. 【請求項4】 晶析を行った後、分離して得られた固形
    分を、水及びSP値が8〜16である有機溶媒からなる群
    から選ばれる1種あるいは2種以上で洗浄もしくは晶析
    することを特徴とする請求項3記載の精製法。
  5. 【請求項5】 一般式 (VI) で表される4−アシルオキ
    シベンゼンスルホン酸又はその塩の製造時、SP値が8
    〜16である有機溶媒の1種あるいは2種以上を用い、得
    られた該溶媒を含む反応生成物に、要すれば水及びSP
    値が8〜16である有機溶媒からなる群から選ばれる1種
    あるいは2種以上を添加し晶析することを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか一項に記載の精製法。
  6. 【請求項6】 R2が総炭素数が7〜13の直鎖又は分岐の
    アルキル基であることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れか一項に記載の精製法。
  7. 【請求項7】 SP値が8〜16である有機溶媒が、酢酸
    エチル、テトラヒドロフラン、アセトン、酢酸、ジメチ
    ルスルホキサイド、アセトニトリル、メタノール、エタ
    ノール、イソプロパノール、N,N −ジメチルホルムアミ
    ド、N,N −ジメチルアセトアミド及び1,3 −ジメチル−
    2−イミダゾリジノンから選ばれる1種又は2種以上で
    ある請求項1〜6のいずれか一項に記載の精製法。
  8. 【請求項8】 水及びSP値が8〜16である有機溶媒か
    らなる群から選ばれる溶媒として、水を必ず用いること
    を特徴とする請求項1記載の精製法。
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