JPH0911058A - ピストンリング組付け装置 - Google Patents

ピストンリング組付け装置

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JPH0911058A
JPH0911058A JP8043038A JP4303896A JPH0911058A JP H0911058 A JPH0911058 A JP H0911058A JP 8043038 A JP8043038 A JP 8043038A JP 4303896 A JP4303896 A JP 4303896A JP H0911058 A JPH0911058 A JP H0911058A
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JP
Japan
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ring
spacer ring
piston
separating member
spacer
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JP8043038A
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English (en)
Inventor
Manabu Suzuki
学 鈴木
Masaki Sakai
正樹 酒井
Nobuyasu Koike
信康 小池
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スペーサリングの合い口端部の重なりを防止
する。 【解決手段】 上方先端部に分離部材(11a)を有し
たスイングプレート(11)をキープレート(10)に
揺動可能に支承するとともに、スイングプレート(1
1)の後方にエアシリンダ(39)を配設してある。エ
アシリンダ(39)の伸張動作に伴ってスイングプレー
ト(11)が揺動し、その結果、分離部材(11a)の
先端部がオイルリング溝(9c)内に進入する。分離部
材(11a)の先端部は、カップ部材7の上縁から押し
出されたスペーサリング1の合い口に介在して、各合い
口端部が重なるのを阻止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピストンリング、特に
オイルリングの構成要素であるスペーサリングをピスト
ンのオイルリング溝に組付ける装置に関する。
【0002】
【従来の技術】4サイクルエンジンに使用されるピスト
ンリングには、コンプレッションリングとオイルリング
の2種があり、後者はスペーサリングとこのスペーサリ
ングの上下に位置されるレールリングとで構成される。
【0003】上記スペーサリングをピストンのオイルリ
ングに組付けるためのピストンリング組付け装置は、ス
ペーサリングを摺動可能に積重ね嵌合するとともに、上
面に形成した凹部にピストンの頭部を配置するマガジン
部と、該マガジン部に積重ねられたスペーサリング全体
を押上げるリング押上げ手段とを備え、最上段に位置す
るスペーサリングを前記リング押上げ手段の押上げ力で
前記マガジン部の上縁から押出してピストンのオイルリ
ング溝に嵌入するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】スペーサリングは、押
し拡げられた状態でマガジン部に嵌合されている。した
がって、マガジン部の上縁から押し出された際には、そ
の弾性によって収縮しながらオイルリング溝に嵌合され
ることになるが、このとき、図23に示すようにスペー
サリング200の各合い口端部200a,200相互が
重なり合うことがある。
【0005】そこで、従来においては、スペーサリング
200の組付け後に、合い口端部200a,200bが
重なり合っていないか否かをチェックしているが、この
チェック作業は生産性を低下させる要因になっている。
【0006】本発明の目的は、かかる状況に鑑み、スペ
ーサリングの合い口端部の重なりを防止して、該スペー
サリングをオイルリング溝に適正に組付けることができ
るピストンリング組付け装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、オイルリング
の構成要素である多数のスペーサリングを摺動可能に積
重ね嵌合し、かつ、上面に形成した凹部にピストンの頭
部を配置するマガジン部と、前記マガジン部に沿って付
設され、該マガジン部に積重ねられたスペーサリングの
合い口に介在して、それらのスペーサリングの方向を規
定するキー部材と、前記マガジン部に積重ねられたスペ
ーサリング全体を押上げるリング押上げ手段とを備え、
最上段に位置するスペーサリングを前記リング押上げ手
段の押上げ力で前記マガジン部の上縁から押出して、前
記ピストンのオイルリング溝に嵌合するピストンリング
組付け装置において、前記マガジン部の軸線および前記
キー部材の軸線を含む平面に沿って進退自在に設けら
れ、前進時に先端部が前記オイルリング溝内に位置され
る分離部材と、前記前記分離部材を進退させる分離部材
駆動手段とを有し、前記オイルリング溝内に進入した分
離部材の先端部によって前記スペーサリングの合い口の
各端部を分離するようにしたことを特徴としている。
【0008】この本発明によれば、マガジン部の上縁か
ら押出されたスペーサリングの各合い口端部間に分離部
材を介在させて、上記各合い口端部相互の重なり合いを
防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】前述したように、ピストンリング
には、コンプレッションリングとオイルリングの2種が
ある。そして、オイルリングは、図1に示すように、ス
ペーサリング1と、このスペーサリングの上面および下
面にそれぞれ当接配置されるレールリング(サイドレー
ル)2とを組合わせた構成を持つ。
【0010】図2に示す本発明のピストンリング組付け
装置は、オイルリングの構成要素である上記スペーサリ
ング1の組付けに適用するものであり、マガジン部3
と、このマガジン部3に平行かつ隣接して配設された駆
動部4とを有する。
【0011】マガジン部3は、円筒状ガイド体5と、こ
のガイド体5の頂部に設けた連結部材6を介して該ガイ
ド体5の上部に着脱自在に連結した円筒状カップ部材7
とで構成されている。なお、ガイド体5とカップ部材7
は同径である。
【0012】図2のA−A線拡大断面図である図3に示
すように、上記ガイド体5の外側には、該ガイド体5の
長手方向に沿う態様でキー部材たるキープレート8を付
設してある。
【0013】後述するように、ガイド体5には図1に示
したスペーサリング1が積重ね嵌合されるが、そのさ
い、個々のスペーサリング1の合い口1aに上記キープ
レート8が介在される。したがって、ガイド体5に積重
ね嵌合されたリング1は、キープレート8によってその
方向が規定される。なお、ガイド体5に嵌合された各ス
ペーサリング1は、上記キープレート8によって強制的
に押し拡げられた状態にある。
【0014】図3に示すように、カップ部材7は、底面
に係止穴7aを形成するとともに、上面にピストン9を
配置するための凹部7bを形成してある。ピストン9
は、そのトップ面側から順次第1リング溝9a,第2リ
ング溝9bおよび第3リング溝(オイルリング溝)9c
を形成してあり、そのトップ面が下方に向く態様で上記
凹部7bに載置される。
【0015】上記係止穴7aは、図4に示すように、上
記連結部材6の係止部6aと同じ形状の開口部と、この
開口部の奥方に位置した円形空間とで構成されている。
【0016】ガイド体5にカップ部材7を連結する場合
には、係止穴7aに係止部6aが嵌入される態様でカッ
プ部材7をガイド体5上に載置する。これに伴い、上記
係止部6aが係止穴7aの円形空間内に位置されるの
で、つぎに、カップ部材7を90度回動すれば、係止部
6aの下面に上記円形空間の両側底面が係合して、ガイ
ド体5にカップ部材7が一体連結される。
【0017】上記ガイド体5からカップ部材7を外す場
合には、該カップ部材7を上記とは逆の方向に90度回
動して、係止部6aに対する係止穴7aの係合を解除す
れば良い。
【0018】なお、カップ部材7には、係止穴7aを貫
通するピン7cを突設してある。このピン7cは、カッ
プ部材7の連結操作時に、連結部材6に設けたスリーブ
6bに嵌入されるが、このスリーブ6b内には、ピン7
cの先端によって圧縮される図示していないスプリング
が配設されているので、係止穴7aが係止部6aに嵌合
されている状態では、上記スプリングによってカップ部
材7が上方に付勢される。
【0019】したがって、連結状態にあるカップ部材7
を上記のように逆方向に90度回動すれば、上記スプリ
ングの付勢力でカップ部材7がガイド体5から自動的に
浮上離脱することになる。
【0020】図5、図6および図7に示すように、カッ
プ部材7の外側には、前記キープレート8と同幅のキー
プレート10をキープレート8の延長線上に位置する態
様で設けてある。
【0021】このキープレート10は、外側中央部にそ
の長手方向に沿う凹溝10aを形成し、かつ、この凹溝
10aに連続するスリット10bによってその上端部を
左右に分割してある。
【0022】このキープレート10の各分割上端部の上
端内側面には、テーパ状のガイド面10cをそれぞれ形
成してあり、これらのガイド面10cは、対応する上記
分割上端部の側端面からスリット10b側に向うに従っ
てカップ部材5の中心側に近づく態様で傾斜している。
【0023】キープレート10の上面は、図7に示すよ
うに、オイルリング溝9cの幅よりも僅かに短い距離L
1だけカップ部材7の上面よりも上方に位置しており、
したがって上記各ガイド面10cは、ピストン9のオイ
ルリング溝9cに対向して位置することになる。
【0024】キープレート10の凹溝10aおよびスリ
ット10b内には、上部前端にくちばし状の分離部材1
1aを備えたスイングプレート11を配設してある。こ
のスイングプレート11は、軸12を介して上記キープ
レート10に揺動可能に支承されており、このスイング
プレート11の揺動に伴い、分離部材11aがカップ部
材7の軸線(マガジン部3の軸線)とキー部材10の軸
線とを含む平面に沿って進退する。
【0025】スプリング13は、スイングプレート11
を図3における反時計回り方向に付勢している。したが
って、スイングプレート11は、同図に示すように、そ
の下端部前側面がカップ部材7に常時当接した状態にあ
り、このとき、上記分離部材11aの先端部はピストン
9のオイルリング溝9cの側方に後退している。
【0026】なお、上記分離部材11aは、先端に向か
うほど幅が狭くなるように両側面にテーパを付してあ
る。つまり、分離部材11aは、図10に示すように、
先細り状の平面形状を有している。
【0027】図2に示した駆動部4は、図示していない
支持手段によって支持された後側板15、該後側板15
の下端部によって支承されたべース板16、後側板15
の上端部によって支承された天板17、べース板16お
よび天板17によって回動可能に支承されたボールスク
リュー18、このボールスクリュー18に螺合したボー
ルナット19、カップリング部材20を介して上記ボー
ルスクリュー18に回動力を与えるステッピングモータ
21、ボールナット19に一体連結した駆動板22、お
よび、駆動板22上に配置したプッシャ部材23等を備
えている。
【0028】上記べース板16の先端部は、駆動部4の
前側板24の外方に突出しており、前記ガイド体3はこ
の突出した先端部によって支持されている。すなわち、
ガイド体3は、その底部に形成した凸部3aをべース板
16の先端部に貫通形成した孔16aに嵌合した後、凸
部3aの下方に突設したネジ部3bにナット25を締着
することによって該べース板16に固定支持されてい
る。
【0029】駆動板22の先端部も駆動部4の前側板2
4の外方に突出しており、図2のB−B線断面図である
図8に示すように、この先端部は2又形状を有する。ま
た、駆動板22の基端部にはガイドロッド26,27が
貫通しており、ステッピングモータ21によってボール
スクリュー18が回動された場合には、該駆動板22が
ガイドロッド26,27で案内されながら上下方向に移
動する。
【0030】次に、ガイド体3の上方に配設したリング
跳ね上がり防止部30について説明する。図9に示すよ
うに、この跳ね上がり防止部30は、駆動部2に固定さ
れたブラケット31と、このブラケット31によって水
平に支持されたストッパプレート33とを備えている。
【0031】ブラケット31は、ガイド体3の上方側に
向って水平かつ平行して突出する一対のガイドレール3
2を有している。各ガイドレール32は、コ字状の断面
をもち、ストッパプレート33はこれらのガイドレール
32の凹溝に左右端部を嵌挿することによってブラケッ
ト31に支持されている。
【0032】ストッパプレート33は、中央部にピスト
ン挿入孔33aを貫通形成するとともに、図11に示す
ように、上記ピストン挿入孔33aの周面に沿う環状の
押さえ用突部33bを下面側に突設してある。
【0033】図3に示すように、上記ストッパプレート
33の突部33bの下面とカップ部材7の上面との間に
は間隔L2が形成されるが、この間隔L2はスペーサリ
ング1の厚さよりも僅かに大きく設定されている。
【0034】なお、カップ部材7の上縁に位置したスペ
ーサリング1の上面は、該部材7の上面と一致するの
で、上記間隔L2は突部33bの下面と該スペーサリン
グ1の上面とのなす間隔でもある。
【0035】上記ストッパプレート33の下面には、投
光素子34Aと受光素子34Bの対と、投光素子35A
と受光素子35Bの対とを配設してあり、投光素子34
Aおよび35Aは、それぞれ対応する受光素子34Bお
よび35Bにレーザ光等の光ビームを投射する。
【0036】図10に示すように、投光素子34Aから
投射された光ビームは、カップ部材7の上縁側近を通過
するので、カップ部材7の上縁にスペーサリング1が位
置している状態では、この光ビームがスペーサリング1
に遮られて受光素子34Bまで到達せず、その結果、該
受光素子34Bがオフする。
【0037】一方、投光素子35Aから投射された光ビ
ームは、ピストン9のオイルリング溝9cを通過するの
で、オイルリング溝9cにスペーサリング1が組付けら
れた状態では、光ビームがこのスペーサリング1に遮ら
れて受光素子35Bまで到達せず、このため該受光素子
35Bがオフする。
【0038】図9および図10に示すように、駆動部2
には、ガイドレール32の一側および他側に延びるブラ
ケット36および37を固定してある。ブラケット36
に配設した投光素子38Aは、ピストン挿入孔33aの
上方を横断する光ビームを投射し、一方、ブラケット3
7に配設した受光素子38Bは、投光素子38Aから投
射された光ビームを受ける。
【0039】図3に示すように、ピストン挿入孔33a
にピストン9が挿入されている状態においては、投光素
子38Aの投射ビームがピストン9に遮られて受光素子
38Bまで到達せず、その結果、該受光素子38Bがオ
フすることになる。
【0040】ブラケット36には、流体圧シリンダたる
エアシリンダ39も設けてある。このエアシリンダ39
は、図3に示すように、そのピストンロッドの先端に付
設された押圧部材39aが前記スイングプレート11の
後方に位置する態様で配設してある。
【0041】以下、上記の構成を有したピストンリング
組付け装置の作用を説明する。このピストンリング組付
け装置を用いてオイルリング溝9cにスペーサリング1
を組付けるさいには、ガイド体5からカップ部材7を取
外した後、該ガイド体5にピストンリング1を積重ね嵌
合する。
【0042】そして、ガイド体3に再びカップ部材7を
取付けた後、図3に示すように、ストッパプレート33
のピストン挿入孔33aを介してカップ部材7の凹部7
bにピストン9の頭部を載置する。
【0043】ピストン9が載置されると、前述したよう
に、投光素子38Aに対応して設けた前記受光素子38
Bがオフする。そこで、図示していない制御部は、上記
受光素子38Bのオフ信号に基づき、図示していない電
磁弁を切り替え作動して上記エアシリンダ39を伸張さ
せる。
【0044】エアシリンダ39が伸張作動すると、押圧
部材39aによってスイングプレート11の後端面が押
される。この結果、スプリング13に抗してスイングプ
レート11が図12の位置から図13に示す位置まで揺
動し、その分離部材11aがピストン9のオイルリング
溝9c内まで前進する。
【0045】ついで、上記制御部は、図10に示した受
光素子34Bの出力に基づいて、カップ部材7の上端側
縁にスペーサリング1が存在しているか否かを判断す
る。そして、その存在が判断されるまでの間は、図2に
示すパルスモータ21を高速で駆動して前記駆動板22
を上方に移動させ、その結果、前記プッシャ部材上に積
重ねられたスペーサリング1群全体がガイド体3に沿っ
て速やかに上方に移動する。
【0046】制御部は、最上段に位置するスペーサリン
グ1がカップ部材7の上縁に到達したことを判断する
と、パルスモータ21を減速してスペーサリング1群の
上動速度を低下させ、これにより最上段のスペーサリン
グ1が適当な速度でカップ部材7の上縁から押出され
る。
【0047】この結果、スペーサリング1は、その弾性
収縮力によって収縮するが、そのささい、その合い口1
a(図1参照)を構成する各端部が図5に示したキープ
レート10のテーパー状ガイド面10c上を摺動する。
【0048】スペーサリング1は、各合い口端部が上記
分離部材11aの先端部に当接するまで収縮してオイル
リング溝9cに嵌合されるが、このとき、スペーサリン
グ1の各合い口端部間に分離部材11aの先端部が介在
するので、それらの合い口端部相互が重なり合う虞れは
ない。
【0049】スペーサリング1がオイルリング溝9cに
嵌合されると、図10に示した受光素子35Bがオフす
る。そこで、上記制御部は、この受光素子35Bのオフ
出力に基づいてスペーサリング1が嵌合したことを判断
し、その時点で前記電磁弁を切り替えてシリンダ39を
縮退作動させる。
【0050】シリンダ39が縮退作動すると、前記スプ
リング13の引張力でスイングプレート11が図3にお
ける反時計回り方向に回動する。これに伴い、図12に
示すように、前記分離部材11aが後退してオイルリン
グ溝9cから抜け出すので、スペーサリング1の各合い
口端部相互が当接し、これによって、該リング1の組付
けが完了する。
【0051】分離部材11aの先端部はその厚さが小さ
いので、該分離部材11aがオイルリング溝9cから抜
け出た際における上記各合い口端部の移動距離はわずか
である。したがって、各合い口端部は弱い弾性収縮力に
よって相互に当接する。
【0052】一方、制御部は、受光素子35Bがオフし
た時点で前記パルスモータ21を停止させる。つまり、
オイルリング溝9cがスペーサリング1に嵌合された時
点で前記プッシャ部材23の上昇を停止させる。このプ
ッシャ部材23の停止時点においては、次ぎに嵌合すべ
きスペーサリング1がカップ部材7の上縁に位置されて
いる。
【0053】なお、カップ部材7の上縁から押し出され
たスペーサリング1は、その押し出しに伴う慣性等のた
めに上向きの付勢力を受けるので、オイルリング溝9c
の位置よりも上方に跳上がろうとする。しかし、このリ
ング1の跳上がりは、前記跳ね上がり防止部30によっ
て防止される。
【0054】すなわち、図3から明らかなように、リン
グ1がリング溝9cの位置よりも上方に跳上がろうとす
ると、該リング1の上面が前記押さえ用突部33bの下
面に当接するので、その跳上りが確実に防止される。
【0055】スペーサリング1の組付けを完了したピス
トン9は、図示していないロボット等によってカップ部
材7上から搬出され、ついで、新たなピストン9が該ロ
ボットでカップ部材7上に配置される。
【0056】以後、上述した組付け動作が繰返えされる
が、これに伴って、図2に示したプッシャ部材23がカ
ップ部材7に徐々に近付くことになる。そして、プッシ
ャ部材23の上面がカップ部材7の上縁まで上動した時
点、つまり、最下段のピストンリング21が該上面から
押出され時点では、前記駆動板22に付設した図8に示
すドグ50が上端検出リミットスイッチ51をオンさせ
る。
【0057】そこで制御部は、このリミットスイッチ5
1のオン信号に基づき、ランプ、ブザー等の警報手段を
作動して、マガジン部3におけるスペーサリング1のス
トック量が零になったことを外部に報知するとともに、
モータ37を逆転作動して駆動板22を下降端位置まで
下降させる。なお、下降端位置は、上記ドグ50によっ
てオン作動される図示していないリミットスイッチによ
って検出する。
【0058】上記ピストンリング組付け装置を規格(機
種)の異なるピストンに適用する場合には、跳ね上がり
防止部30のストッパプレート33としてそのピストン
に適合するものを用いる必要があるので、該ストッパプ
レート33の交換操作を実施する。
【0059】すなわち、前記ストッパプレート33は、
図9に示すピン40を図11に示すピン穴41に嵌合す
ることによってブラケット31に固定してあるので、ピ
ン40を抜いた状態で駆動部2とは反対の方向に引張す
れば、図9に破線で示すように、ガイドレール32に沿
って抜き出すことができる。
【0060】このように、ストッパプレート33はブラ
ケット31に対して着脱自在であるから、規格の異なる
各ピストンに適用する複数の押さえプレート53を予め
用意しておけば、それらをブラケット31に選択的に装
着することによってピストンの規格変更に対応すること
ができる。
【0061】ところで、図6に示したスイングプレート
11に代えて、図14に示すようなスイングプレート1
10を使用することができる。なお、図15、図16お
よび図17は、それぞれ上記スイングプレート110の
正面図、平面図および側面図である。
【0062】このスイングプレート110も、図6に示
したスイングプレート11の分離部材11aに対応する
分離部材111を上方部に有する。この分離部材111
は、両側面のなす角度を大きく設定し、この両側面によ
って図6に示した各テーパ状ガイド面10cに対応する
ガイド面111aを構成している。
【0063】一方、このスイングプレート110は、分
離部材111の両側上方区域に水平に延在する上部ガイ
ドプレート112と、分離部材111の両側下方区域に
水平に延在する下部ガイドプレート113とを付設して
ある。そして、ガイドプレート113の上面外側端部
に、側端に向かうに従ってガイドプレート112の下面
から遠ざかる斜面113aを形成してある。
【0064】上記ガイドプレート112,113は、そ
れぞれその左右前縁が互いにハの字状をなす態様で傾斜
しており、スイングプレート110のスイング時には、
図20に示すように、それらの左右前縁がピストン9の
周面に沿いかつ該周面に極めて接近する。また、図21
に示すように、スイングプレート110のスイング時に
おいては、上部ガイドプレート112のガイド面が前記
オイルリング溝9cのピストン下部側の面の高さ、もし
くは、それよりも若干上方の高さに位置し、また、下部
ガイドプレート113のガイド面が該オイルリング溝9
cのピストン上部側の面の高さ、もしくは、それよりも
若干下方の高さに位置する。
【0065】上記スイングプレート110も、図7に示
したキープレート10に対応するキープレート100に
よって揺動可能に支持されるが、このキープレート10
0の上面位置は、図19に示すように、カップ部材7の
上面よりも上記ガイドプレート114の厚み分だけ低く
なるように設定されている。
【0066】上記キープレート100に支持されたスイ
ングプレート110は、図18に示すように、上部ガイ
ドプレート112が前記ストッパプレート33の押さえ
用突部33bよりも上方に位置する。そこで、このスイ
ングプレート110を適用する場合には、ストッパプレ
ート33の下面にガイドプレート112との干渉を防止
するための凹溝33cが形成される。
【0067】カップ部材7の凹部7bにピストン9の頭
部が載置されると、前述したように、エアシリンダ39
が伸張作動してスイングプレート110を反時計回り方
向に揺動し、その結果、分離部材111の先端部がピス
トン9のオイルリング溝9c内まで前進する(図22参
照)。
【0068】この状態で、カップ部材7の上縁から最上
段のスペーサリング1が押出されると、該スペーサリン
グ1はその弾性収縮力によってオイルリング溝9cに嵌
合されるが、そのさい、スペーサリング1の各合い口端
部は、図14に示した下部ガイドプレート113の斜面
113aによって斜め上方にガイドされた後、上記斜面
113aに続く該プレート113の水平ガイド面、上部
ガイドプレート112の下面で構成された水平ガイド面
および分離部材111のテーパ状ガイド面111aによ
ってガイドされながらオイルリング溝9cに嵌合され
る。
【0069】このように、スペーサリング1の各合い口
端部間は、それら間に分離部材111が介在された態様
でオイルリング溝9cに嵌合されるので、それら相互の
重なり合いが防止される。
【0070】また、上部ガイドプレート112によっ
て、上記各合い口端部の跳ね上がりが抑制され、かつ、
該ガイドプレート112の前縁とピストン9とのなす隙
間およびガイドプレート113の前縁とピストン9との
なす隙間が極めて小さいことから、これらの隙間に合い
口端部の一部が没入する虞れもない。
【0071】なお、ピストン9の着脱操作は、図21に
示すようにスイングプレート110が後退している時に
実行され、このとき、ガイドプレート112,113の
前縁はピストン9から大きく離れる。それゆえ、ガイド
プレート112,113がピストン9の着脱操作の邪魔
になることはない。
【0072】以上の説明から明らかなように、上記スイ
ングプレート110を使用すれば、より円滑かつ確実に
上記各合い口端部をガイドすることができる。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、スペーサリングの合い
口端部の重なりを防止して、該スペーサリングをオイル
リング溝に適正に組付けることができるので、生産性が
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】オイルリングを構成するスペーサリングとレー
ルリングを示す斜視図。
【図2】本発明の実施例の外観を示す断面図。
【図3】図2のA−A断面図。
【図4】カップ部材に形成した係止穴の構造を示す斜視
図。
【図5】キープレートの構造を示す斜視図。
【図6】スイングプレートの形状および取付け態様を示
す斜視図。
【図7】キープレートおよびスイングプレートの配設態
様を示す側面図。
【図8】図2のB−B断面図。
【図9】跳ね上がり防止部の構造を示す斜視図。
【図10】跳ね上がり防止部の平面図。
【図11】押え板の下面を示す斜視図。
【図12】スイングプレートが後退している状態を示す
概念図。
【図13】スイングプレートが前進している状態を示す
概念図。
【図14】スイングプレートの他の構成例を示す斜視
図。
【図15】図14のスイングプレートの正面図。
【図16】図14のスイングプレートの平面図。
【図17】図14のスイングプレートの側面図。
【図18】図14のスイングプレートの実装態様を示す
縦断面図。
【図19】図14のスイングプレートの実装態様を示す
背面図。
【図20】図14のスイングプレートの実装態様を示す
平面図
【図21】図14のスイングプレートの後退状態を示す
概念図。
【図22】図14のスイングプレートの前進状態を示す
概念図。
【図23】スペーサリングの各合い口端部相互が重なっ
た状態を示す概念図。
【符号の説明】
1 スペーサリング 3 マガジン部 4 駆動部 5 ガイド体 6 連結部材 7 カップ部材 8 キープレート 9 ピストン 9c リング溝 8,10 キープレート 10a 凹溝 10b スリット 10c ガイド面 11 スイングプレート 11a 分離部材 13 スプリング 22 駆動板 23 プッシャ部材 30 跳ね上がり防止部 33 ストッパプレート 39 エアシリンダ 100 キープレート 110 スイングプレート 111 分離部材 111a ガイド面 112 上部ガイドプレート 113 下部ガイドプレート

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オイルリングの構成要素である多数のス
    ペーサリング(1)を摺動可能に積重ね嵌合し、かつ、
    上面に形成した凹部にピストン(9)の頭部を配置する
    マガジン部(3)と、 前記マガジン部(3)に沿って付設され、該マガジン部
    に積重ねられたスペーサリング(1)の合い口に介在し
    てそれらのスペーサリング(1)の方向を規定するキー
    部材(8,10,100)と、 前記マガジン部(3)に積重ねられたスペーサリング
    (1)全体を押上げるリング押上げ手段(2)とを備
    え、 最上段に位置するスペーサリング(1)を前記リング押
    上げ手段(2)の押上げ力で前記マガジン部(3)の上
    縁から押出して、前記ピストン(9)のオイルリング溝
    (9c)に嵌合するピストンリング組付け装置におい
    て、 前記マガジン部(3)の軸線および前記キー部材(8,
    10,100)の軸線を含む平面に沿って進退自在に設
    けられ、前進時に先端部が前記オイルリング溝(9c)
    内に位置される分離部材(11a,111)と、 前記前記分離部材(11a,111)を進退させる分離
    部材駆動手段(39,13)とを有し、 前記オイルリング溝(9c)内に進入した分離部材(1
    1a,111)の先端部によって前記スペーサリング
    (1)の合い口の各端部を分離するようにしたことを特
    徴とするピストンリング組付け装置。
  2. 【請求項2】 前記キー部材(9,10)は、前記マガ
    ジン部の上縁から延長突出するとともに、その延長部中
    央に前記分離部材(11a)との干渉を防止するための
    スリット(10b)を有し、さらに、このスリット(1
    0b)によって分割された前記延長部の前記オイルリン
    グ溝(9c)に対向する各面に、前記スリット(10
    b)に向かうに従って前記マガジン部(3)の中心に接
    近するガイド面(10c)をそれぞれ形成したことを特
    徴とする請求項1記載のピストンリング組付け装置。
  3. 【請求項3】 前記分離部材(111)は、前記先端部
    に向かうに従ってマガジン部(3)の中心に接近するガ
    イド面(111a)をその両側に形成したことを特徴と
    する請求項1記載のピストンリング組付け装置。
  4. 【請求項4】 前記分離部材(111)は、前記スペー
    サリング(1)の各合い口端部の上面をガイドするた
    め、その両側上方区域に延在するガイドプレート(11
    2)を一体付設したことを特徴とする請求項1記載のピ
    ストンリング組付け装置。
  5. 【請求項5】 前記分離部材(111)は、前記スペー
    サリング(1)の各合い口端部の下面をガイドするた
    め、その両側下方区域に延在するガイドプレートを(1
    13)一体付設したことを特徴とする請求項1記載のピ
    ストンリング組付け装置。
  6. 【請求項6】 前記マガジン部(3)は、上面に前記凹
    部を形成した円筒状のカップ部材(7)を円筒状ガイド
    体(5)の上部に着脱可能に連接した構成を有し、前記
    分離部材(11a,111)は前記カップ部材(7)に
    設けられていることを特徴とする請求項1記載のピスト
    ンリング組付け装置。
  7. 【請求項7】 前記分離部材(11a,111)を前記
    カップ部材(7)に揺動可能に支承したスイングプレー
    ト(11,110)の一部に形成し、前記分離部材駆動
    手段(39)は、前記分離部材(11a,111)の先
    端部が前記オイルリング溝から退避するように前記スイ
    ングプレートを付勢するスプリング(13)と、前記分
    離部材(11a,111)が前記オイルリング溝(9
    c)内に進入するように前記スプリング(13)に抗し
    て前記スイングプレート(11,110)を付勢する流
    体圧シリンダ(39)とを備えることを特徴とする請求
    項6記載のピストンリング組付け装置。
JP8043038A 1995-04-28 1996-02-29 ピストンリング組付け装置 Pending JPH0911058A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003113939A (ja) * 2001-10-09 2003-04-18 Nissan Motor Co Ltd 組オイルリングの組付け装置及び方法
CN107175620A (zh) * 2017-06-08 2017-09-19 安徽江淮纳威司达柴油发动机有限公司 一种活塞环安装辅具

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