JP2600556Y2 - 物品把持構造 - Google Patents

物品把持構造

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JP2600556Y2
JP2600556Y2 JP1993074662U JP7466293U JP2600556Y2 JP 2600556 Y2 JP2600556 Y2 JP 2600556Y2 JP 1993074662 U JP1993074662 U JP 1993074662U JP 7466293 U JP7466293 U JP 7466293U JP 2600556 Y2 JP2600556 Y2 JP 2600556Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、複数の線材を収容す
る線材収容部から1本の線材を分離し、これを次工程に
供給するための物品把持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の線材供給装置は次のようにして複
数の線材の中から線材を1本だけ分離し、これを次工程
に供給している。まず、水平面と所定角度を有して傾斜
する傾斜面上に複数の線材をこの傾斜方向と垂直になる
状態で載置し、傾斜面の最下方に位置する線材Sに係脱
可能な第1のストッパーが係合することにより、複数の
線材の下方への移動を規制する。そして第2のストッパ
ーを第1のストッパーに係合した線材Sとこの線材Sに
隣接する線材S′との間に突出させ、これに線材S′を
係合させることによりこの線材S′より上方に位置する
複数の線材の下方への移動を規制する。
【0003】次に、第1のストッパーによる係合を解除
すると、これに係合する線材Sのみが傾斜面にそって更
に下方に移動し、この線材Sは線材を次工程に供給する
ための線材供給装置に供給される。この後第1のストッ
パーを再び突出させ、第2のストッパーによる係合を解
除すると、第2のストッパーとの係合を解除された線材
S′及びこれより上方に位置する複数の線材が下方に移
動し、線材S′が第1のストッパーに係合することによ
ってさらなる移動が規制される。そして再び第2のスト
ッパーを第1のストッパーに係合した線材S′とこの線
材S′に隣接する線材S′′との間に突出させ、上述し
た動作を繰り返す。このようにして複数の線材は1本ず
つ順次次工程に供給されていく。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな線材供給装置によると、第2のストッパーを第1の
ストッパーに係合する線材と、この線材に隣接する線材
との間に突出させる必要があるため線径(線材の直径)
に応じてこの線材供給装置を用意する必要がある(仮に
10ミリメートルの直径を有する線材を供給するための
線材供給装置で、20ミリメートルの直径を有する線材
を供給しようとすると、第2のストッパが線材と干渉し
てしまい、上方に突出できなくなる。仮に1つの装置に
よって線径の異なる線材を扱えるように構成したとして
も、線材は傾斜面上を1列となって下方に移動するの
で、最下方に位置する線材から順次次工程に供給される
ことになる。従って所望の径を有する線材を次工程に供
給することは不可能である。また、線材を予め傾斜面に
沿わせて1列に並べて収容しておく必要があり手間がか
かる。
【0005】
【考案の目的】この考案は、このような事情に鑑みてな
されたもので、この考案の目的は、複数の物品から1個
の物品をより確実に分離することが出来る、換言すれば
物品の2個取りをより確実に防止することができ、ま
た、物品をより確実に分離することが出来る物品把持構
造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決する為の手段】上述した課題を解決し、目
的を達成する為、この考案に係る物品把持構造は、請求
項1の記載によれば、収容部に収容された複数の物品の
中から、1つの物品を選択的に把持する為の物品把持構
造において、本体と、この本体を昇降駆動する昇降手段
と、前記本体に取り付けられ、接離自在な一対の把持爪
を有し、互いに近接させられる事により、物品を両側か
ら把持する把持手段と、前記一対の把持爪の先端から所
定距離だけ上方に偏位した位置に先端縁を有する様に配
設された押え板とを具備し、前記昇降手段により前記本
体を下降させる事により、これに取り付けられた前記把
持手段の把持爪を、前記収容部内の複数の物品内に上方
から挿入した際に、前記押え板により、前記一対の把持
爪により把持される物品の周囲に位置する物品を上方か
ら押え、前記収容部内に収容されている物品群の上面を
平坦化させる事を特徴とする。
【0007】また、この考案に係る物品把持構造は、請
求項2の記載によれば、収容部に収容された複数の物品
の中から、1つの物品を選択的に把持する為の物品把持
構造において、本体と、この本体を昇降駆動する昇降手
段と、前記本体に取り付けられ、接離自在な一対の把持
爪を有し、互いに近接させられる事により、物品を両側
から把持する把持手段と、前記一対の把持爪の先端か
ら、前記物品の把持幅の1.5倍よりも短く、該把持幅
の半分よりも長い距離だけ上方に偏位した位置に先端縁
を有する様に配設された押え板とを具備し、前記昇降手
段により前記本体を下降させる事により、これに取り付
けられた前記把持手段の把持爪を、前記収容部内の複数
の物品内に上方から挿入した際に、前記押え板によりそ
の挿入量が制限され、前記一対の把持爪により把持され
る物品が1つに規制される事を特徴とする。また、この
考案に係る物品把持構造は、請求項3の記載によれば、
前記一対の把持爪を、互いに離間する方向及び互いに近
接する方向に選択的に付勢する付勢手段と、前記本体に
取り付けられ、前記付勢手段により互いに離間する方向
に付勢された際に、前記物品の把持される幅寸法に応じ
て、前記一対の把持爪の離間距離を規制する規制手段と
を更に具備する事を特徴とする。
【0008】また、この考案に係る物品把持構造は、請
求項4の記載によれば、前記物品は、所定長さを有する
線材から構成され、前記把持される幅寸法は、前記線材
の直径から規定される事を特徴とする。また、この考案
に係る物品把持構造は、請求項5の記載によれば、前記
規制手段は、前記一対の把持爪の接離方向とは直交する
縦方向に沿って移動可能に、前記本体に支持された規制
部材と、この規制部材の前記一対の把持爪が配設された
側の端縁に形成された凹部と、この凹部の互いに対向す
る内側面に夫々形成され、前記一対の把持爪の基端部が
夫々当接するテーパ面と、前記規制部材を、前記縦方向
に沿って進退駆動する駆動手段とを備え、前記規制部材
の前記縦方向の進退に応じて、前記一対の把持爪の離間
距離が変更される事を特徴とする。
【0009】また、この考案に係る物品把持構造は、請
求項6の記載によれば、前記押え板は、前記規制部材の
表面に取り付けられる事を特徴とする。また、この考案
に係る物品把持構造は、請求項7の記載によれば、前記
前記押え板は、前記規制部材に、前記縦方向に沿って変
位自在に取り付けられる事を特徴とする。また、この考
案に係る物品把持構造は、請求項8の記載によれば、前
記押え板は、平坦な下側縁を備えている事を特徴とす
る。また、この考案に係る物品把持構造は、請求項9の
記載によれば、前記押え板の下側縁は、前記一対の把持
爪の最大離間距離をカバーする長さを有して形成される
事を特徴とする。
【0010】
【実施例】以下に、この考案に係る物品把持構造の一実
施例の構成を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0011】この一実施例の線材分離供給装置100
は、複数の線材Sを収容した線材収容部104から1本
ずつ分離し、この分離した線材Sを次工程に供給するた
めの線材次工程供給装置118に供給する線材の分離供
給動作を行なうための装置であって、1本の線材Sの一
端部を上方に持ち上げると共に、走行ローラ112を持
上げた線材Sの一端部の下方から他端部の下方まで一定
高さを保った状態でこれに当接させつつ移動することに
より、他端部も上方に持ち上げて線材Sを上方に分離し
(線材Sの分離動作)、この両端部を分離した線材Sを
線材次工程供給装置118に供給する(線材Sの供給動
作)ように構成されている。
【0012】分離供給される物品としての線材Sは、所
定直径を有して一方向に延出する線材Sであり、一実施
例の線材分離供給装置100においては8種類の異なる
線径(線材Sの直径)を有する線材が用いられ、線材分
離供給装置100は、これらの内、所望の径を有する線
材Sを分離供給可能に構成されている。
【0013】また、線材収容部104に収容された複数
の線材Sの上面を平坦化することにより、線材Sの分離
動作を行ないやすくすることができるように線材分離供
給装置100は構成されている。
【0014】また、持上げられた線材Sをその延出方向
に渡ってホールドすると共に、その長手方向の水平度を
保つことにより、線材Sの供給動作を確実に行なうこと
ができるように線材分離供給装置100は構成されてい
る。
【0015】また、線材収容部104に収容された複数
の線材Sの延出方向に直交する方向に力が作用すると、
その方向に収容された複数の線材Sが移動することによ
り、線材Sの分離動作を行ないやすくすることができる
ように線材分離供給装置100は構成されている。
【0016】また、線材Sの持ち上げのためのリトライ
動作は後に詳細に説明するが、線材Sの一端部を持上げ
ることに失敗した場合、位置を変えて再び持上げ動作を
行なうことにより、線材Sの一端部の持ち上げを確実に
行なうことができるように線材分離供給装置100は構
成されている。
【0017】このような機能を有する線材分離供給装置
100は、図1乃至図4に示すように、基台102と、
この基台102に配設され、複数の線材Sが一方向(図
中Y方向)に沿って延出した状態で収容される線材収容
部104と、Y方向に沿って延出し、基台102にY方
向と交わる方向(図中X方向)に沿って移動自在に支持
された移動フレーム110と、この移動フレーム110
に取り付けられ、線材収容部104に収容された複数S
の線材の中から1本の線材Sの一端部を把持し、この把
持した一端部を線材収容部104から持ち上げるピック
アップ機構106と、移動フレーム110にY方向に沿
ってスライド可能に取り付けられ、ピックアップ機構1
06によりピックアップされた線材Sの一端部と線材収
容部104との間に突出し、Y方向に沿って線材Sの他
端部に向けてスライドする事により、ピックアップされ
た線材Sの他端部を線材収容部104から持ち上げるス
ライド持ち上げ機構108と、ピックアップ機構106
及びスライド持ち上げ機構108により線材収容部10
4から上方に分離された線材Sを1本づつ受け、次工程
に供給する為の線材次工程供給装置118と、移動フレ
ーム110を線材収容部104と線材次工程供給装置1
18との間で往復移動させる移動フレーム駆動機構12
0とを具備している。
【0018】[基台102の説明]図1乃至図4に示す
ように基台102は、2本の基台面構成フレーム102
b、102bを所定間隔離してその両端部で連結して構
成される長方形(基台面構成フレーム102bを長辺と
する長方形)のフレーム枠からなる基台面102aと、
この基台面102aを水平面として支持するべく基台面
102aの4角に下方に延出した状態で夫々連結される
4本の脚部126とを備えている。以下、この基台面1
02aの長辺方向をY方向と、短辺方向をX方向と規定
して説明する。なお、このフレーム102bの長辺は、
線材Sの延出長さより長く設定されている。
【0019】基台面102aの下面には、基台面102
aを補強すべくY方向に所定間隔を保って、X方向に延
出した状態で第1の補強部材134が取り付けられてい
る。またこの基台面102aのX方向の略中央位置下面
には、Y方向に延出した状態で第2の補強部材136が
取り付けられている。なお、この第2の補強部材136
の上面は、基台面102aの上面と同一面内に位置して
いる(即ち、この第2の補強部材136の上面は、基台
面102aの上面を構成している。)。この基台面10
2aには、後述するように線材収容部104や、移動フ
レーム110等が取り付けられている。
【0020】この基台面102aのY方向両端には、線
材Sの一端部を持上げるためのピックアップ機構106
及びこれによって一端部が持上げられた線材Sの他端部
を持上げるためのスライド持ち上げ機構108が一体的
に取り付けられた移動フレーム110(いずれも後述す
る。)の移動をY方向に規定するための移動フレームガ
イド124、124が夫々取り付けられている。
【0021】なお、移動フレーム110は、この移動フ
レームガイド124に沿って、線径毎に線材が収容され
た線材収容部104と、基台102に隣接(図1中右
側)して設置される線材次工程供給装置118との間を
移動する。また、この基台面102aのY方向の一側縁
(図1中下側)には、この側に取り付けられる移動フレ
ームガイド124の両端に位置する状態で、夫々モータ
支持フレーム130を介して移動フレーム110を移動
させるための移動フレーム駆動モータ132と、この従
動スプロケット135が基台102に取り付けられてい
る。なお、この移動フレーム駆動モータ132に取り付
けられる駆動スプロケット132aと従動スプロケット
135との間には移動フレーム駆動チェーン133がか
け渡されている。
【0022】そして、ピックアップ機構106によって
分離される線材Sを収容する線材収容部104が、線材
SをY方向に延出した状態で収容可能なように、基台面
102aの上面に取り付けられている。なお、この線材
収容部104の構成は後述する。
【0023】[移動フレーム110の説明] 移動フレーム110は、基台面102aの長辺と略等し
い長さを有する2本の移動フレーム構成フレーム110
a、110aを所定間隔離してその両端部で連結して構
成される長方形(移動フレーム構成フレーム102aを
長辺とする長方形)のフレーム枠からなるメインフレー
ム142を有している。このメインフレーム142の上
面にはY軸方向に所定間隔を保って、X軸方向に延出し
た状態で線材ホールド機構装着フレーム152a、15
2b、152cが連結されており、これら線材ホールド
機構装着フレーム152a、152b、152cの上面
には、夫々線材ホールド機構116a、116b、11
6cがステイを介して取り付けられている。
【0024】そして、このメインフレーム142は、そ
の4角が夫々鉛直方向に延出した状態の4本の移動フレ
ーム脚部の下方に連結することにより水平面として支持
されている。この状態で移動フレーム脚部は夫々上方に
所定量延出しており、X方向に隣合う移動フレーム脚部
の上部両端は連結されている。
【0025】このようにX方向に隣合う移動フレーム脚
部の上方両端が連結されることによって形成されるフレ
ーム枠のY方向に互いに対向する内側面の内、移動フレ
ーム駆動モータ132が取り付けられている側の内側面
145(図1中下方)には、後述するようにピックアッ
プ機構106がステイを介して取り付けられている。ま
た、メインフレーム142の下面には、Y方向に延出し
た状態で後述する走行ローラ112を駆動する水平駆動
機構204が取り付けられる。
【0026】またY方向に隣り合う1組の移動フレーム
脚部は、更に下方に延出して移動フレーム支持脚14
4、144を構成しており、その下端には移動フレーム
走行ローラ146、146が夫々取り付けられている。
また、この移動フレームの脚部144、144の下端
は、夫々移動フレームガイド124、124に沿って摺
動可能に嵌合するように構成されている。そして、移動
フレーム110は、その移動フレーム走行ローラ14
6、146が基台面102aのY方向両端縁に沿って夫
々取り付けられた移動フレームガイド124、124上
を走行することによりX方向に移動する。
【0027】このように構成される移動フレーム110
の下方部は、駆動スプロケット132aと従動スプロケ
ット135との間にかけ渡される移動フレーム駆動チェ
ーン133に固着されている。従って従動スプロケット
135を介して移動フレーム駆動モータ132によって
移動フレーム駆動チェーン133が正逆回転することに
より、移動フレーム110は移動フレームガイド124
に沿って(即ちY方向に)、線材収容部104と、基台
102に隣接して設置される線材次工程供給装置118
との間を往復移動する。なお、移動フレーム110は、
メインフレーム142の長辺をY方向に沿わせた状態を
保ったまま、X方向に移動することになる。移動フレー
ム駆動モータ132は、制御装置266に接続されてお
り、これによってこの移動フレーム駆動モータ132は
正逆回転するように制御される。
【0028】[ピックアップ機構106の説明] ピックアップ機構106は、線材収容部104に線径毎
に収容した複数の線材Sの中から所望の線径を有する1
本の線材Sの一端部を把持し、持上げるためのものであ
る。
【0029】ピックアップ機構106は、図5a、図5
bに示すように線材Sの一端部を把持する把持機構11
4と、この把持機構114を昇降させるための第1の昇
降機構154とを備えて構成されている。
【0030】把持機構114は、把持機構支持フレーム
164と、これに取り付けられ、互いに接離自在な一対
の把持爪156a、156a′を有し、この把持爪15
6a、156a′が互いに近接される事により、線材S
を両側から把持するチャック156、156′と、一対
の把持爪156a、156a′を、互いに接離する方向
に選択的に付勢するチャック駆動機構158と、把持機
構支持フレーム164に取り付けられ、チャック駆動機
構158により互いに離間する方向に付勢された際に、
線材Sの把持される線径に応じて、一対の把持爪156
a、156a′の離間距離を規制する把持幅規定機構1
60とを備えている。
【0031】[チャック156、156′の説明] チャック156、156′は、図6a、6b及び図7に
示すように、左右対称の形状を有する一対のチャックで
ある。このチャック156、156′は、線材Sの一端
部を両側から挟み、これを把持するための把持爪156
a、156a′と、これら把持爪156a、156a′
が夫々一体的に取り付けられる把持爪支持部156b、
156b′と、これら把持爪支持部156b、156
b′に夫々一体的に取り付けられ、把持幅規定機構16
0(後述する)によって把持爪156a、156a′に
よる線材Sの把持幅Hを規定するために用いられる把持
幅規定部156c、156c′とを備えて構成されてい
る。
【0032】把持爪支持部156b、156b′は立方
体のブロック形状を有しており、その内側面156b
1、156b′1を互いに向い合せた状態(即ち図7に
示す状態)でチャック駆動機構158(後述する)に互
いに接離可能に取り付けられる。この把持爪支持部15
6b、156b′には、内側面156b1、156b′
1から外側面156b2、156b′2に貫通する2本
の貫通孔156b3、156b3;156b3′、15
6b3′が夫々設けられている。そして、この貫通孔1
56b3、156b3;156b3′、156b3′の
内側面156b1、156b′1側の端縁は、これに挿
通するボルトB1の頭部が嵌入するように凹状の螺子頭
嵌入孔156b4、156b4;156b′4、156
b′4としてに形成されており、後述するようにボルト
B1によってチャック156、156′をチャック駆動
機構158に取り付けた際に、そのボルトB1の頭部が
突出しないようになっている。
【0033】チャック156はこの貫通孔156b1、
156b1;156b1′、156b1′を介してボル
トB1によりチャック駆動機構158に取り付けられて
おり、チャック駆動機構158が駆動されることによっ
て把持爪支持部156b、156b′は互いに接離す
る。(即ち、図7に示す状態と、図8に示す状態となる
ように駆動される。この動作は後述する。)。なお、チ
ャック駆動機構158は、これに取り付けられるチャッ
ク156が互いに平行度を維持して接離されるよう構成
されている。
【0034】この把持爪支持部156b、156b′の
下面内側端には、下方に延出した状態で把持爪156
a、156a′が夫々一体的に取り付けられている。こ
の把持爪156a、156a′は、Y方向の厚みH1を
有すると共に、内側面である把持面156a1、156
a′1と外側面156a2、156a′2とが所定角度
を有してその先端を形成するくさび状の形状を有してい
る。この把持爪156a、156a′は、その把持面1
56a1、156a′1が把持爪支持部156b、15
6b′の内側面156b1、156b′1に夫々連続し
て形成されており、その先端が最下方に位置する状態で
把持爪支持部156b、156b′の下面の内側端に一
体的に取り付けられている。
【0035】これら把持面156a1、156a′1
は、下方に近付くにつれ外方に向けてわずかな量だけ広
がる(即ち下方に向かうに従って互いに離間するように
傾斜づけられた)テーパ面として形成されている。即
ち、図6aに示すように、把持爪156aの下端面はそ
の上端面に比べてH2だけ外方に位置している。このよ
うに形成される把持面156a1、156a′1によっ
て線材Sを把持すると、2本の線材Sを把持する可能性
が無くなる。即ち、図6c及び図6dに示すように、こ
れら把持面156a1、156a′1によって線材Sを
把持すると、その下方の面は線材Sの直径K以上の幅
(図6dにおいてはH3だけ余分に)開くことになり、
1本の線材Sを把持すると、その下方の面ではそれ以上
の線材Sを把持することができず、従って確実に1本の
みの線材Sを把持することが可能となるものである。換
言すれば、2本の線材Sを把持することをなくすことが
できる。
【0036】この把持爪156a、156a′の外側面
156a2、156a′2は、把持爪支持部156b、
156b′の下面略中央部から下方に向かうにつれ、内
側に傾斜する傾斜面である。この外側面156a2、1
56a′2と把持面156a1、156a′1とにより
先端部156a3、156a′3が形成されている。な
お、この先端部156a3、156a′3はアールRを
有して形成されている。
【0037】このように外側面156a2、156a′
2を傾斜面として、また、アールRを有して先端部15
6a3、156a′3を形成することにより、線材収容
部104に収容された複数の線材Sの中から1本の線材
Sの把持を容易に行なうことができる。図18に示すよ
うに複数の線材Sが収容された線材収容部104(図中
線材Sは紙面に直交する方向に延出している。)に把持
爪156a、156a′を挿入すると、線材Sと、その
両側に位置する線材S′、S′との間に夫々把持爪15
6a、156a′が挿入され、把持爪156a、156
a′の傾斜面である外側面156a2、156a′2に
よりこれに当接する線材S、S′が側方に押しやられて
把持面156a1、156a′1の間に線材Sのみが挿
入される。
【0038】このように把持爪156a、156a′の
外側面156a2、156a′2を傾斜面として、ま
た、アールRを有して先端部156a3、156a′3
を形成することにより、線材Sと線材Sの間に把持爪1
56a、156a′が挿入されやすくなり線材Sの把持
動作をより確実に行なうことができるものである。
【0039】把持爪支持部156b、156b′には、
その前面即ち図7におけるその手前側面にY方向に延出
した状態で把持幅規定部156c、156c′が夫々一
体的に取り付けられている。この把持幅規定部156
c、156c′は、その内側面156c1、156c′
1と外側面である把持幅規定面156c2、156c′
2とが所定角度を有してその先端を形成するくさび状の
形状を有している。この把持幅規定部156c、156
c′は、その内側面156c1、156c′1が把持爪
支持部156b、156b′の内側面156b1、15
6b′1に夫々連続し、そのくさび状の先端が把持爪支
持部156b、156b′の上面に面一となる状態で、
把持爪支持部156b、156b′の前面に取り付けら
れている。
【0040】即ち把持幅規定部156c、156c′の
把持幅規定面156c2、156c′2は、把持爪支持
部156b、156b′の内側面156b1、156
b′1が互いに向い合った状態(即ち図7に示す状態)
で下方に向かうにつれ外方に広がるテーパ面であり、把
持爪支持部156b、156b′の前面にその略対角線
に沿うと共に、この前面に対し垂直となっている。
【0041】把持面156a、156a′の間の距離、
即ち線材Sの把持幅Hは、この把持幅規定面156c
2、156c′2を介して把持幅規定機構160によっ
て規定される。詳細は後述するが、把持幅規定面156
c2、156c′2が、把持幅規定機構160を構成す
る把持幅規定板172に当接することにより、チャック
156、156′の互いに近接する方向への移動が規制
されるものである。
【0042】なお、線材Sの直径が大きくなると同材質
の場合重量が増す。そのため上述した形状のチャックで
は、その重量の線材Sを把持しきれない場合がある。こ
のため、ある重量をこえた線材Sを把持する場合は、チ
ャック156の変形例として図9乃至図11に示すチャ
ック1156を使用する。
【0043】このチャック1156の把持爪1156
a、1156a′の先端部1156a3、1156a
3′には、その内方に向けて線材Sを係止するための線
材係止爪1156a4、1156a′4がその厚さ方向
に渡って設けられている。従って、直径が大きく重量の
ある線材Sを把持する場合であってもその線材Sを線材
係止爪156a4、1156a′4に係止することによ
って把持することができる。
【0044】[チャック駆動機構158の説明] 上述したように構成されるチャック156、156′
は、チャック駆動機構158によって互いに接離する方
向に移動され、線材Sの把持及びその解除が行な われ
る。このチャック駆動機構158は、図12にその外観
を示すように、これ の外観を規定するチャック駆動機
構本体170の内部に、エアシリンダ と、このエアシ
リンダにより突出・引き込み駆動されるピストンロッド
と、このピストンロッドと一対の把持爪156a、1
56a′ との間を連結し、ピストンロッドの突出動作
及び引き込み動作を、一対 の把持爪156a、156
a′に離間動作及び近接動作として夫々伝達するリンク
機構とを備えている。そして、チャック156、15
6′は、リンク機構にはこれによって平行度を保ったま
ま互いに接離する方向に移動するように構成されるチャ
ック装着部168、168′にボルトを介して取り付け
られている。
【0045】この、エアシリンダは、第1及び第2のエ
ア供給ポートを備えており、第1のエア供給ポートに高
圧エアが供給される事によりピストンロッドは引き込み
駆動され、第2のエア供給ポートに高圧エアが供給され
る事によりピストンロッドは突出駆動されるように構成
されている。
【0046】そして、ピストンロッドが引き込み駆動さ
れるとリンク機構及びチャック装着部168、168′
を介してチャック156、156′は互いに近接する方
向に移動され、また、ピストンロッドが突出駆動される
とリンク機構及びチャック装着部168、168′を介
してチャック15 6、156′は互いに離間する方向
に移動されるように構成されている。
【0047】なお、チャック駆動機構158は、空気圧
供給装置268から供給された高圧エアを、エアシリン
ダの第1及び第2のエア供給ポートに供給する第1及び
第2の供給ラインと、これら第1及び第2の供給ライン
の基端部に接続され、高圧エアの供給を第1または第2
の供給ラインに選択的に切替える切替え弁276aとを
備ている。そして、切替え弁276aは制御装置266
に接続されており、これによって切替えられる。これに
よって第1のまたは第2の供給ラインのうちどちらかが
選択され、この切替えられた供給ラインを介して供給さ
れる高圧エアによってチャック156、156′は開閉
駆動され、線材Sの把持及びその解除を行なうことがで
きる。
【0048】[空気圧供給装置268の説明] ここで、シリンダの第1及び第2のエア供給ポートに高
圧エアを供給する空気圧供給装置268について説明す
る。この空気圧供給装置268は高圧エアを供給するた
めの複数の高圧エア送り出しポートを備えている。そし
てこの空気圧供給装置268の各高圧エア送りだしポー
トからは常に高圧エアが夫々に接続された供給ラインに
送りだされている。そして後述するように線材分離供給
装置100の電源がオンされると、この空気圧供給装置
268は駆動され、各供給ラインに高圧エアを供給する
(線材分離供給装置100の電源がオンとなっている間
はこの高圧エアは常に各供給ラインに供給される。)。
【0049】なお、線材分離供給装置100の電源オン
時には、切替え弁276aは、これによって切替えられ
た供給ラインを介して供給される高圧エアによりチャッ
ク駆動機構158がチャック156、156′を互いに
離間することのできる方の供給ラインを選択するように
設定される。
【0050】チャック156、156′の互いに近接す
る方向への移動は、図13に示すように、把持爪支持部
156b、156b′の内側面156b1、156b′
1が互いに当接することによって規制される。把持爪1
56a、156a′による線材Sの把持に失敗したとき
にこの図に示す状態となる。この状態を検出するため制
御装置266に接続されるチャック閉限検出センサ25
6が当接面に取り付けられている。そして、把持爪支持
部156b、156b′の内側面が互いに当接した状態
即ち、図13に示した状態の時のみオフするように構成
されている。なお、このチャック閉限検出センサ256
は、制御装置266に接続されており、これはこのチャ
ック閉限検出センサ256による信号がオフからオン変
化したときに後述するリトライ動作を行なう。
【0051】このチャック閉限検出センサ256は、発
光素子と受光素子とを備えてフォトインタラプタから構
成され、これの検出範囲に被検出部即ち、把持爪支持部
156b、156b′の互いに対向する内側縁が入り込
んだときのみオフするように構成されている。そしてチ
ャック156、156aが互いに近接し、把持爪支持部
156b、156b′の内側面156b1、156b′
1が互いに当接した位置の上方に位置するチャック駆動
機構158の下端に、チャック駆動機構158の厚さ方
向にこれを挟む状態で発光素子と受光素子とを取り付け
ている。このようにチャック閉限検出センサ256を構
成し、取り付けることにより、把持爪支持部156b、
156b′が互いに当接したか否か、即ち、把持爪15
6a、156a′が線材を把持したか否かを判別でき
る。なお、この判別は、チャック閉限センサ256に接
続された制御装置266によって、チャック閉限センサ
256からのオン/オフ信号に基づいて行なわれる。
【0052】一方、チャック装着部168、168′の
互いに離間する方向への移動は、把持幅規定機構160
によって規制される(この動作は後述する。)。これら
の規制動作は、切替え弁276aを切替えることによっ
て行なわれる。
【0053】図12に示すようにチャック156、15
6′は、その把持爪156a、156a′を下方に延出
させた状態で、その把持爪支持部156b、156b′
の外側面156b2、156b′2を夫々チャック装着
部168、168′の内側面168a、168a′に密
着させた状態でボルトB1を介してチャック装着部16
8、168′に取り付けている。
【0054】チャック装着部168が互いに近接する方
向(図12中右方向)に所定量移動すると、チャック装
着部168′も互いに接近する方向(図12中左方向)
に所定量移動することになる。また、チャック装着部1
68が互いに離間する方向(図12中左方向)に所定量
移動すると、チャック装着部168′も互いに離間する
方向(図12中右方向)に所定量移動することになる。
【0055】このチャック駆動機構158は、図5に示
すようにチャック装着部168、168′を下方に向
け、チャック駆動機構158を構成するチャック駆動機
構本体170の一面上方を把持機構支持フレーム164
に密着させた状態で、これにボルトを介して取り付けら
れている。なお、この把持機構支持フレーム164の下
端には、その幅方向に渡って段差164aが設けられて
おりこの段差164に下方からチャック駆動機構158
の上面が当接しているので、後述するように線材Sを保
持する場合チャック駆動機構158に上方に移動するよ
うな力が加わても、この段差164aによってその上方
への移動は規制されることになる。
【0056】[把持幅規定機構160の説明] この把持幅規定機構160は、図5に示すように、一対
の把持爪156a、156a′の接離方向とは直交する
縦方向に沿って移動可能に、把持機構支持フレーム16
4に支持された把持幅規定板172と、この把持幅規定
板172の一対の把持爪156a、156a′が配設さ
れた側の端縁に形成された凹部176aと、この凹部1
76aの互いに対向する内側面に夫々形成され、一対の
把持爪156a、156a′の把持幅規定面156c
2、156c′2が夫々当接する第1のテーパ面17
6、176′と、把持幅規定板172を、縦方向に沿っ
て進退駆動する第2の昇降機構174とを備え、把持幅
規定板172の縦方向の進退に応じて、一対の把持爪1
56a、156a′の離間距離が変更される。
【0057】把持幅規定板172は、図14に取り出し
て示すように上下方向に延出する板部材であり、その下
方に第1のテーパ面176、176′からなる凹部17
6aが形成されている。この凹部176aは、把持幅規
定板172の幅方向(X方向)左右外側から上方に向か
うにつれ夫々内側に入り込む第1のテーパ面176、1
76′を有している。この第1のテーパ面176、17
6′が鉛直方向となす角度は、チャック156、15
6′の把持幅規定部156c、156c′の把持幅規定
面156c2、156c′2が鉛直方向となす角度と夫
々等しく設定されている。
【0058】また、この把持幅規定板172の厚さは、
下方に向かう途中から上方の厚さに比べて薄くなってお
り段差172aが形成されている。この段差172aに
は下方から押え板178(後述する)の上面が当接する
ことによって、この押え板178の上方への移動が規制
されている。即ち後述するように線材Sを把持する場合
に押え板178を上方に移動させる力がこれに作用して
もその移動はこの段差172aによって規制されるもの
である。
【0059】図5に示すように構成される線材分離供給
装置100の把持幅規定板172とチャック156、1
56′を取り出して図15に示すように、把持幅規定板
172の段差172aを有する側の面の裏面からは把持
幅規定部156c、156c′が把持幅規定板172の
凹部176aに嵌入している。そしてこの状態で把持幅
規定板172の第1のテーパ面176、176′と把持
幅規定部156c、156c′の把持幅規定面156c
3、156c′3とが当接することにより、チャック1
56、156′の把持幅Hが規定されることになる。な
お、この把持幅Hの規定の動作は後述する。
【0060】なお、把持幅規定板172の段差172a
より下方の厚みは、把持幅規定部156c、156c′
の厚みより厚く形成されているので、上述したようにチ
ャック156、156′と把持幅規定板172の凹部1
76aとが当接しても、把持幅規定部156c、156
c′が把持幅規定板172の厚さを越えて突出すること
はない。従って、図16に示すように段差172aより
下方に形成される面に、段差172aに下方から押え板
178を密着させてボルトB2を介して取り付けてもこ
の押え板178と把持幅規定部156c、156c′と
が干渉することがない。
【0061】[押え板178の説明] この押え板178は、第2の昇降機構174により把持
幅規定板172を下降させることにより、これに取り付
けられたチャック156、156′の把持爪156a、
156a′を線材収容部104内に収容された複数の線
材Sに上方から挿入した際に、一対の把持爪156a、
156a′により把持される線材Sの周囲に位置する線
材を上方から押さえ、線材収容部104内に収容されて
いる複数の線材Sの上面を平坦化させるためのものであ
る。
【0062】この押え板178は、把持幅規定板172
に取り付けられた状態で一対の把持爪156a、156
a′の先端部156a3、156a′3から所定量だけ
上方に変位した位置に水平方向(X方向)に延出する平
坦な下側縁178aを備えて構成されている。その延出
量即ち下側縁178aの幅は、把持幅規定板172の凹
部によって規定されるチャック156、156′の最大
把持幅Hをカバーする長さを有しており、上述したよう
に把持幅規定板172にボルトB2を介して装着されて
いる。
【0063】そしてこの押え板178は、把持幅規定板
172を昇降する第2の昇降機構174(後述する)に
よって把持幅規定板172と共に昇降駆動される。この
押え板178の昇降によって図20bに示すように押え
板178の下側縁178aとチャック156、156′
の把持爪156a、156a′の先端部156a3、1
56a′3との間に規定される把持高さH′が変化す
る。この把持高さH′の変化は後述する把持幅規定板1
72によるチャック156、156′の把持幅Hの規制
動作と共に説明する。
【0064】図15及び図20aの上段図は、把持幅規
定板172により把持幅Hを最大に規定したチャック1
56、156′の状態を示している。即ち、この図に示
す状態で、チャック駆動機構158を構成するチャック
装着部168、168′は、チャック駆動機構158に
よって互いに離間する方向に移動するように駆動されて
いるが、このチャック装着部168、168′に取り付
けられたチャック156、156′の把持幅規定部15
6c、156cの把持幅規定面156c2、156c′
2が夫々把持幅規定板172の凹部176aを形成する
テーパ面176、176′に当接することによりその移
動が規制されている。
【0065】この押え板178は、次のように作用す
る。図17に示すように、線材収容部104に複数の線
材Sがその上面を平坦面としてでなく、テーパ面として
収容されている場合、図18に示すように線材Sを把持
すべく把持爪156a、156a′を押え板178と共
に下降させ、把持爪156a、156a′を線材収容部
104に収容される線材Sの間に挿入すると、押え板1
78の下端縁178aが複数の線材Sに当接することに
よってその下降が停止する。このとき押え板178aに
当接する複数の線材Sは、これに沿って略平坦面とされ
ることになる(図18及び図19に示す状態)。
【0066】このように線材収容部104に収容される
複数の線材Sの上面が平坦面とされることにより、万が
一、1回目の把持に失敗しても後述するリトライ動作に
よる把持動作により、より確実に線材把持を行なうこと
が出来るようになる(即ち線材Sと線材Sとの間に把持
爪が侵入しやすくなる)。また、この押え板178によ
り線材Sの2本取りをより確実に防止することができ
る。このため構成及びその作用は後述する。
【0067】把持幅規定板172は、図5に示す第2の
昇降機構174により昇降駆動される。図20aは、把
持幅規定板172が第2の昇降機構174により下方に
移動されることによって規制されるチャック156、1
56′の最大把持幅Hの規制量を示すものである。上段
は、把持幅規定板172が最上方に位置している状態の
把持幅Hを示しており、中段は、上段に比べて下方に把
持幅規定板172が位置する場合のチャック156、1
56′の把持幅Hを示している。また、下段は、中段に
比べて下方に把持幅規定板172が位置する場合のチャ
ック156、156′の把持幅Hを示している。
【0068】このように把持幅規定板172が昇降する
と、チャック156、156′はテーパ面176、17
6′に沿って、互いの平行度を保ったまま互いに近接す
る方向に移動される。即ち把持幅規定板172が下降す
るに従って把持幅Hが狭く規定されることになる。な
お、この規定動作の間、チャック156、156′は互
いに離間する方向に移動するようにチャック駆動機構1
58によって駆動されているので、把持幅Hを狭く狭く
設定する場合にはこの互いに離間させる力に抗してチャ
ック156、156′を互いに近接する方向に移動させ
る(チャック156、156′を互いに離間させる方向
に作用する力は高圧エアであるため、容易にこの力に抗
することができる。)。
【0069】このチャック156、156′の把持幅H
の設定は、把持する線材Sの直径より若干広くなるよう
設定される。例えば、把持しようとする線材Sの直径が
7ミリメートルであるとこれより1ミリメートルだけ広
く把持幅Hを設定する。このように把持幅を線材Sの直
径より若干広めに設定しておくことにより、線材Sは容
易にこのチャック156、156′の間に入り込むこと
になり、より確実に把持されることになる。
【0070】把持幅規定板172の昇降に伴ってこれに
取り付けられた押え板178も昇降し、図20bに示す
ように把持高さHが変化する。線材Sは、押え板178
の下側縁178aとチャック156、156′の把持爪
156a、156a′の先端部156a3、156a′
3との間に規定される把持高さH′の間で、チャック1
56、156′によって把持される。この昇降動作の
際、把持高さH′と把持幅Hによって把持される線材S
の直径Kとの間に 0.5K< H′<1.5K の関係が成り立つように設定するとより確実に1本のみ
の線材Sを把持可能となる。即ち2本の線材Sを把持す
ることがなくなる。
【0071】H′を上述したように設定すると、線材S
は、その上面が押え板178の下縁部178aに当接し
た状態でチャック156、156′によって把持される
ことになる。この状態で、把持された線材Sの下面と把
持爪156a、156a′の先端部156a3、156
a′3との距離Lと線材Sの直径Kとの間には、L<
0.5Kの関係が成り立つ。即ち、この把持された線材
Sの下面と把持爪156a、156a′の先端部156
a3、156a′3との間の領域に万が一、2本目の線
材Sが侵入したとしてもこの領域内に2本目の線材Sの
直径部(直径Kを有する箇所)が位置しないことにな
る。従って2本目の線材Sは把持されない(線材Sの把
持は線材Sの直径部を両側から把持することにより行な
われるため。)。チャック156、156′の把持爪1
56a、156a′の把持面156a1、156a′1
を傾斜面として形成することに加え、さらに、押え板1
78によって把持高さH′を上述したように設定するこ
とで、より確実に1本の線材Sのみを把持できるもので
ある。
【0072】このように、押え板178の昇降に伴い、
上述したように、把持高さH′と把持幅Hによって把持
される線材Sの直径Kとの間に H′<1.5Kの関係
を成り立たせる必要があるが、一実施例においては次の
ようにして行なっている。なお、0.5K<H′として
あるのは、1本の線材Sの直径部を把持するためであ
る。
【0073】把持幅規定板172の凹部176aは、テ
ーパ面176、176′によって形成されており、その
凹部176aの形状は、テーパ面176、176′を2
辺に有する三角形の形状を有している。この三角形の底
辺の長さaと高さbとの間に、 a:b=3:2、即ち、2a=3b の関係が成立するようにしてこの凹部176aを構成す
る。そして、把持幅規定部156c、156c′の把持
幅規定面156c2、156c′2をこのように設定さ
れる凹部176aを形成するテーパ面176、176′
に沿うように形成する。
【0074】そして初期設定として、一実施例において
把持する線材Sの最小直径を3ミリメートルとする場合
(即ち、把持幅規定板が最下方位置にあるときに3ミリ
メートルの線材Sを把持可能な場合)、チャック15
6、156′の把持幅Hを3ミリメートルより若干広め
に設定(線材Sを把持しやすくするため)して、この状
態で押え板178の下側縁178aと把持爪156a、
156a′の先端部156a3、156a′3との間に
規定される把持高さH′を4.5ミリメートルよりも若
干小さめに設定する。
【0075】次に例えば7ミリメートルの線材Sを把持
する場合、チャック156、156′の把持幅Hを7ミ
リメートルよりも若干広めに設定するために、把持幅規
定板172を6ミリメートル上昇する。この状態でチャ
ック156、156′は夫々互いに離間する方向に2ミ
リメートルづつ、合せて4ミリメートル移動可能とな
り、把持幅Hは初期設定の把持幅Hに4ミリメートルを
加えた値7ミリメートルより若干広めに設定されること
になる。そして、把持高さH′は初期設定の把持高さ
H′に上昇距離6ミリメートルを加えた値10.5ミリ
メートルよりも若干小さく設定されることになる。即
ち、把持高さH′は、把持する線材Sの直径7ミリメー
トル×1.5=10.5よりも若干小さめに設定される
ことになり、線材Sを2本把持することが防止される。
【0076】第2の昇降機構174は、図5に示される
ように、DCサーボモータ180と、このDCサーボモ
ータ180の回動量を検出するロータリエンコーダ18
0aとを備えて構成されており、このDCサーボモータ
180によって回転されるボール螺子182に螺合する
ボールナット184に把持幅規定板172の上端部が取
り付けられることにより、把持幅規定板172は縦方向
に沿って進退駆動する。
【0077】把持幅規定板172は、その上端がボール
ナット184に取り付けられており、DCサーボモータ
180によってこのモータ回転軸181に取り付けられ
たボール螺子182が回転し、これに螺合するボールナ
ット184が上下に移動することにより把持幅規定板1
72は昇降される。
【0078】DCサーボモータ180は、そのモータ回
転軸181が鉛直方向回りに回転可能となるように、上
下水平面及び左右鉛直面を有して形成されるモータ装着
台186の上水平面にスペーサ188を介して取り付け
られている。このDCサーボモータ180は制御装置2
66に接続されており、これに一体として取り付けられ
ているロータリエンコーダ180aが発するパルスをカ
ウントすることにより、DCモータ180の回動量を検
出可能となっている。即ち、これによって把持幅規定板
172の上下移動量を調整することを介して、チャック
156、156′の把持幅Hを規定している。
【0079】このモータ装着台186は、把持機構支持
フレーム164の上述したチャック駆動機構158が取
り付けられた面と同一面側の鉛直方向略中央付近に上下
水平面及び左右鉛直面を有する、これら4面が連結され
たフレームとして取り付けられている。このDCサーボ
モータ180の回転は、そのモータ回転軸181に取り
付けられたカップリング190及びこれの下端に取り付
けられる回転軸192を介してこの下端に取り付けられ
るボール螺子182に伝達される。なお、回転軸192
はモータ装着台186の下水平面によって支持されてお
り、これらDCサーボモータ180のモータ回転軸18
1、カップリング190、回転軸192及びボール螺子
182の回転中心は略一直線上となるように設定されて
いる。
【0080】このボール螺子182にはボールナット1
84が螺合しており、このボールナット184には、把
持幅規定板172の押し板178の取り付けられた側面
の上方部が取り付けられている。そしてこの状態で把持
幅規定板172の凹部176aを形成する第1のテーパ
面176、176′は、把持機構支持フレーム164の
下端に位置するチャック156、156′の把持幅規定
部156c、156c′の把持幅規定面156c2、1
56c′2に当接可能となっている。
【0081】モータ装着台186とチャック駆動機構1
58との間に位置する把持機構支持フレーム164の領
域に、鉛直方向に延出した状態でガイドレール194が
取り付けられている。このガイドレール194に嵌合し
てこれに沿って上下動可能なガイド部材196は、把持
幅規定板172の押し板178の取り付けられた側面の
裏面上方部に取り付けられている。従って上述したよう
に第2の昇降機構174であるDCサーボモータ180
によって把持幅規定板172はガイドレール194によ
って規定される範囲内を上下方向に移動され、その凹部
176aによってチャック156、156′による把持
幅Hを規定することができる。
【0082】上述したように把持機構114を構成する
ことにより、テーパ面176、176′から構成される
凹部176aを有する把持幅規定板172を昇降させる
だけで上述したようにチャック156、156′による
線材Sの把持幅Hを容易に、しかも、正確に設定するこ
とが可能となるものである。
【0083】上述したように構成される把持機構114
は、把持機構支持フレーム164を介して第1の昇降機
構によって昇降可能にこれに取り付けられており、この
把持機構支持フレーム164を昇降させることにより昇
降する。
【0084】この把持機構支持フレーム164のチャッ
ク把持機構158が取り付けられた側の面の裏面上方に
は、ロッドレスシリンダである第1の昇降機構154に
よって昇降可能な基台198が取り付けられている。こ
のロッドレスシリンダは周知のものであり、内部に収納
されたシリンダ内に収容されたマグネットをこのシリン
ダ内に高圧エアを供給して上下方向に移動することによ
り、これに吸引される基台198を上下動させるもので
ある。このため、このロッドレスシリンダは2つのエア
供給ポートを備えており、これらへの高圧エアの供給を
行なう一対の供給ラインの基端部に接続され、高圧エア
の供給を一対の供給ラインのどちらかするかを切替える
ための切替え弁276bを設けている。そして切替え弁
276は制御装置266に接続されており、これによっ
て切替えられる。そして一対の供給ラインのうちどちら
かが選択され、この切替えられた供給ラインを介して供
給される高圧エアによってシリンダ内のマグネットを上
下動させることによってこれに吸引される基台198を
上下動させる。
【0085】なお、線材分離供給装置100の電源オン
時には、切替え弁276bは、これによって切替えられ
た供給ラインを介して供給される高圧エアによりシリン
ダ内のマグネットを上方に移動することのできる方の供
給ラインを選択するように設定される。即ち、線材分離
供給装置100の電源オン時には、マグネットは、シリ
ンダ内上端に当接することにより上方に停止する。従っ
て、このマグネットに吸着される基台198に取り付け
られるピックアップ機構106も図33に示すように上
方に位置することになる。
【0086】なお、図5において線材Sは線材収容部1
04にY方向に延出した状態で収容されている。把持機
構114及び第1の昇降機構154から構成されるピッ
クアップ機構106が取り付けられた移動フレーム11
0は、紙面に対し垂直な方向に移動して、所望の径を有
する線材Sをピックアップ可能な位置まで移動すること
になる(この移動の動作は後述する。)。
【0087】このピックアップ機構106による線材S
の把持は、まず、把持幅規定板172により、チャック
156、156′による把持幅Hを把持しようとする線
材Sの径より若干広めに設定する。次に詳細は後述する
が、図34に示すように把持機構114を第1の昇降機
構154により下降させると、チャック156、15
6′は、図18に示すように線材収容部104に収容さ
れた複数の線材Sの中の1本の線材Sと、その両側に位
置する線材S′、S′との間に挿入される。
【0088】テーパ面として形成される外側面156a
2、156a′2により線材Sの両側に位置する線材
S′、S′は側方に押しやられ、把持面156a1、1
56a′1の間に線材Sが挿入されることになる。その
後切替え弁276aを選択的に切替えることにより、チ
ャック駆動機構158が閉、即ち、チャック156、1
56′が互いに近接する方向に移動して線材S把持が行
なわれる。
【0089】このようにして一端が把持された線材S
は、図35に示すように第1の昇降機構154によって
把持機構114を上昇させることにより、その把持して
状態を維持しつつ上方に持上げられる。しかし、チャッ
ク156、156′が把持しているのは線材Sの一端部
のみであり、他端部は把持機構114の上昇と共に持上
げられない。この他端部の持ち上げは、後述するスライ
ド持ち上げ機構108によって行なわれる。
【0090】[スライド持ち上げ機構108の説明] 次に上述したピックアップ機構106によって一端部が
持上げられた線材S(即ち図31の状態にある線材S)
は、スライド持ち上げ機構108によってその他端部を
上方に持ち上げられる。
【0091】このスライド持ち上げ機構108は、線材
収容部104と、ピックアップ機構106によって上方
に持上げられた線材Sとの間に突出可能な走行ローラ1
12と、この走行ローラ112を線材収容部104とピ
ックアップ機構106によって上方に持上げられた線材
Sとの間に突出させ、またこの突出した走行ローラ11
2を引っ込める(即ち突出前の状態に戻す)ためのアク
チュエータである走行ローラ突出機構202とを備えて
いる。
【0092】なお、この走行ローラ112の走行高さ
は、ピックアップ機構106によって上方に持上げられ
た線材Sの一端部の高さより低くなるように設定されて
いる。即ち、この走行ローラ112を走行させる水平駆
動機構204は、上方に持上げられた線材Sの一端部の
高さより低い位置に取り付けられる。(一実施例におい
ては水平駆動機構204は、上述したように移動フレー
ム110を構成するメインフレーム142の下面に取り
付けられるので、このメインフレーム142の下面が、
上方に持上げられた線材Sの一端部の高さより低い位置
に設定される。)そして、この走行ローラ112は、線
材収容部104に収容した線材Sの一端部と他端部とに
対応する位置間で、水平駆動機構204によって駆動さ
れる。
【0093】走行ローラ112は、図21乃至図23に
示すようにホームベース状の形状を有するローラ支持台
206の下方にこれの前面に垂直に支持されるローラ回
転軸208に回転可能に支持されている。この走行ロー
ラ112はそのローラ回転軸208の延出方向に沿った
略中央位置が最小径となるよう、走行ローラ112の両
端からその中央位置に向かうにつれ直径が小さくなるよ
うに形成されている。即ち、走行ローラ112の中央位
置には、線材Sが当接するための線材当接溝210が形
成されており、これに線材Sが当接する。
【0094】走行ローラ112が下方に位置する状態
で、ローラ支持台206の走行ローラ112の取り付け
られている面の裏面には、図24に示すようにアクチュ
エータである走行ローラ突出機構202が、ピストンロ
ッド212及びガイドロッド214を介して走行ローラ
112をそのローラ回転軸208の延出方向に突出可能
な状態で取り付けられている。
【0095】この走行ローラ突出機構202はこれの内
部に収納されたシリンダ内に高圧エアを供給してピスト
ンロッド212を突出させたり、もとの状態に引っ込め
たりすることの出来るものである。このため、このシリ
ンダは2つのエア供給ポートを備えており、これらへの
高圧エアの供給を行なう一対の供給ラインの基端部に接
続され、高圧エアの供給を一対の供給ラインのどちらか
するかを切替えるための切替え弁276cを設けてい
る。そして切替え弁276cは制御装置266に接続さ
れており、これによって切替えられる。そして一対の供
給ラインのうちどちらかが選択され、この切替えられた
供給ラインを介して供給される高圧エアによって図24
に示すピストンロッド212の突出位置、及び図25に
示すピストンロッド212の引っ込み位置との切替を行
なうことが出来るように構成されている。
【0096】なお、線材分離供給装置100の電源オン
時には、切替え弁276cは、これによって切替えられ
た供給ラインを介して供給される高圧エアにより走行ロ
ーラ突出機構202がそのピストンロッド212を引っ
込めることのできる方の供給ラインを選択するように設
定される。
【0097】このスライド持ち上げ機構108は、水平
駆動機構204であるロッドレスシリンダによって線材
収容部104に収容した線材Sの一端と他端とに対応す
る位置間を移動する基台217にステイ216を介して
取り付けられており、走行ローラ112の突出方向(即
ち走行ローラ突出機構202による突出方向)とこのス
ライド持ち上げ機構108の移動方向は垂直に交わるよ
うに設定されている。
【0098】このロッドレスシリンダは、第1の昇降機
構154として用いたものと同一構成を有している。即
ちこのロッドレスシリンダは周知のものであり、内部に
収納されたシリンダ内に収容されたマグネットをこのシ
リンダ内に高圧エアを供給して上下方向に移動すること
により、これに吸引される基台217を水平動させるも
のである。このため、このロッドレスシリンダは2つの
エア供給ポートを備えており、これらへの高圧エアの供
給を行なう一対の供給ラインの基端部に接続され、高圧
エアの供給を一対の供給ラインのどちらかするかを切替
えるための切替え弁276dを設けている。そして切替
え弁276dは制御装置266に接続されており、これ
によって切替えられる。そして一対の供給ラインのうち
どちらかが選択され、この切替えられた供給ラインを介
して供給される高圧エアによってシリンダ内のマグネッ
トを上下動させることによってこれに吸引される基台2
17を水平動させる。
【0099】なお、線材分離供給装置100の電源オン
時には、切替え弁276dは、これによって切替えられ
た供給ラインを介して供給される高圧エアによりシリン
ダ内のマグネットを左方(図33中)に移動することの
できる方の供給ラインを選択するように設定される。即
ち、線材分離供給装置100の電源オン時には、マグネ
ットは、シリンダ内左端に当接することにより左方に停
止する。従って、このマグネットに吸着される基台21
7に取り付けられる走行ローラ突出機構202及び走行
ローラ112も図33に示すように左方に位置すること
になる。
【0100】従って、この基台217に取り付けられる
走行ローラ突出機構202及びこれに突出可能に取り付
けられる走行ローラ112も水平移動することになる。
なお、この水平駆動機構204であるロッドレスシリン
ダは、前述した空気圧供給装置268に接続されてお
り、これによって高圧エアが切替え弁276dを介して
2つのエア供給ポートに供給されるように構成されてい
る。
【0101】なお、この水平駆動機構204は、線材S
の長手方向長さに渡る基台217の移動を可能とするよ
うに構成されるものである。このロッドレスシリンダで
ある水平駆動機構204は、これがY方向に延出した状
態で移動フレーム110を構成する水平駆動機構装着フ
レーム254に取り付けられている。即ち、走行ローラ
112は、X方向即ち図中紙面に対し垂直な方向に突出
した状態を保って走行ローラ突出機構102と共にY方
向に移動することになる。
【0102】上述したように構成される走行ローラ11
2は、ピックアップ機構106によって一端が持上げら
れた線材Sと、線材収容部104との間に走行ローラ突
出機構202によって線材Sの直下方に突出される。こ
の状態で走行ローラ112が把持された線材Sの他端部
に向かって移動すると、図22bに示すように走行ロー
ラ112の線材当接溝210には、線材Sの下方が当接
することになる。そしてこの当接状態からさらにその当
接を強める方向(図36において右方向)に走行ローラ
112を移動させると、図38に示すように線材Sの他
端部は次第に上方に持上げられることになる。そして走
行ローラ112が線材Sの他端部まで移動すると、この
線材Sは略水平な状態でチャック156と走行ローラ1
12によりその両端が支持されることになる。
【0103】なお、このスライド持ち上げ機構108が
線材Sの他端部に向けて移動する際、所定位置を通過す
る毎に上方から線材Sをホールドすべく線材ホールド機
構116が下降してきて、線材Sの両側からホールド爪
220によって線材Sを順次ホールドしていく。次にこ
の線材ホールド機構116を図面を参照しながら説明す
る。
【0104】[線材ホールド機構116の説明] 線材ホールド機構116は、ホールド爪駆動機構225
と、これを昇降させるためのホールド爪昇降機構228
とを具備している。
【0105】[ホールド爪駆動機構225の説明] 上述したように構成されるホールド爪220、220′
は、ホールド爪駆動機構225によって互いに接離する
方向に揺動され、線材Sのホールド及びその解除が行な
われる。このホールド爪駆動機構225は、図26にそ
の外観を示すように、これの外観を規定するホールド爪
駆動機構本体224の内部に、エアシリンダと、このエ
アシリンダにより突出・引き込み駆動されるピストンロ
ッドと、このピストンロッドと一対のホールド爪22
0、220′との間を連結し、ピストンロッドの突出動
作及び引き込み動作を、一対のホールド爪220、22
0′に離間動作及び近接動作として夫々伝達するリンク
機構とを備えている。そしてホールド爪220、22
0′は、リンク機構にこれによって平行度を保ったまま
互いに離接する方向に移動するように構成されるホール
ド爪装着部222、222′にボルトを介して取り付け
られている。
【0106】このエアシリンダは2つのエア供給ポート
を備えており、これらへの高圧エアの供給を切替える切
替え弁276eを設けている。そして、この切替え弁2
76bを切替え、2つのエア供給ポートを選択的に切替
えることにより、ピストンロッドは引き込み駆動された
り、突出駆動されるように構成されている。
【0107】そして、ピストンロッドが引き込み駆動さ
れるとリンク機構及びホールド爪装着部222、22
2′を介してホールド爪220、220′は互いに離間
する方向に揺動され、また、ピストンロッドが突出駆動
されるとリンク機構及びホールド爪装着部222、22
2′を介してホールド爪は互いに近接する方向に揺動さ
れるように構成されている。
【0108】なお、ホールド爪駆動機構225は、空気
圧供給装置268から供給された高圧エアを、エアシリ
ンダの一対のエア供給ポートに供給する一対の供給ライ
ンと、これら一対の供給ラインの基端部に接続され、高
圧エアの供給を一対の供給ラインに選択的に切替える切
替え弁276eとを備ている。そして、切替え弁276
eは制御装置266に接続されており、これによって切
替えられる。これによって一対の供給ラインのうちどち
らかが選択され、この切替えられた供給ラインを介して
供給される高圧エアによって上述したようにホールド爪
220、220′は開閉駆動され、線材Sのホールド及
びその解除を行なうことができる。
【0109】なお、線材分離供給装置100の電源オン
時には、切替え弁276eは、これによって切替えられ
た供給ラインを介して供給される高圧エアによりホール
ド爪駆動機構225がホールド爪220、220′を互
いに離間する方向に揺動することのできる方の供給ライ
ンを選択するように設定される。
【0110】このホールド爪装着部222、222′に
は、このホールド爪装着部222、222′が互いに近
接する方向に揺動した状態で、内側に曲げて形成した先
端どうしが当接し、線材ホールド空間232を形成する
ように、ホールド爪220、220′が取り付けられて
いる。このホールド爪220、220′の上方外側は、
ホールド爪装着部222、222′に取り付けられるべ
くこのホールド爪装着部222の下端と同一形状の凹部
に形成されており、これにホールド爪装着部222、2
22′の下端が当接しボルトを介してホールド爪22
0、220′が取り付けられている。
【0111】なお、このホールド爪220、220′の
内側に曲げられた先端が互いに当接した状態で、その当
接部にV字状の溝であるV字溝234が形成されるよう
にその先端部は、所定の角度を有する傾斜面として形成
されている。そして、この先端どうしが当接することに
よりV字状のV字溝234が形成され、ホールドされた
線材SはこのV字溝234に位置することになる。即
ち、ホールドされた線材Sは一定箇所に位置することに
なる。
【0112】この線材ホールド機構116を構成するホ
ールド爪駆動機構本体224の上面には、図29に示す
ようにスペーサ226を介してアクチュエータであるホ
ールド爪昇降機構228が取り付けられている。
【0113】[ホールド爪昇降機構228] このホールド爪昇降機構228はこれの内部に収納され
たシリンダ内に高圧エアを供給してピストンロッド23
0及びガイドロッド231を突出させたり、もとの状態
に引っ込めたりすることの出来るものである。このた
め、このシリンダは2つのエア供給ポートを備えてお
り、これらへの高圧エアの供給を行なう一対の供給ライ
ンの基端部に接続され、高圧エアの供給を一対の供給ラ
インのどちらかするかを切替えるための切替え弁276
fを設けている。そして切替え弁276fは制御装置2
66に接続されており、これによって切替えられる。そ
して一対の供給ラインのうちどちらかが選択され、この
切替えられた供給ラインを介して供給される高圧エアに
よって図30に示すピストンロッド230の突出位置、
及び図31に示すピストンロッド230の引っ込み位置
との切替を行なうことが出来るように構成されている。
【0114】なお、線材分離供給装置100の電源オン
時には、切替え弁276fは、これによって切替えられ
た供給ラインを介して供給される高圧エアによりホール
ド爪昇降機構228がそのピストンロッド230を引っ
込めることのできる方の供給ラインを選択するように設
定される。
【0115】上述したように構成される線材ホールド機
構116は、図33に示すように、水平駆動機構204
の延出する方向即ちY方向に所定間隔をおいて移動フレ
ーム110の線材ホールド機構装着フレーム152にス
テイを介して取り付けられており、走行ローラ112に
よって一定高さ以上に持上げられた線材Sをホールド可
能なように取り付けられている。一実施例においては線
材ホールド機構116は3個に設定してある。
【0116】即ち、移動フレーム110には、Y方向に
所定間隔をおいて3個の線材ホールド機構116として
第1の線材ホールド機構116a、第2の線材ホールド
機構116b、第3の線材ホールド機構116cが、ス
ライド持ち上げ機構108によって次第に持上げられる
線材Sをその両側からホールド爪220によってホール
ド可能なように取り付けられている。そして、夫々のホ
ールド機構116に対応させて走行ローラ112の接近
を検知するため、所定範囲内に物体が近付くとオンする
ように、近接センサから構成される通過検出センサ12
2が移動フレームの所定位置に取り付けられている。こ
の通過検出センサ122は、制御装置266に接続され
ており、これはこの通過検出センサ122による信号に
基づき後述する線材ホールド機構116による線材Sの
ホールド動作を行なう。なお、この通過検出センサ12
2は、制御装置266に接続されており、これはこの通
過検出センサ122による信号がオフからオン変化した
ときに後述するようにホールド爪220、220′によ
り線材のホールドを行なう。
【0117】この通過検出センサ122は、永久磁石1
21と磁器検知素子123とを備えて磁器検出センサか
ら構成され、これの検出範囲に被検出部、即ちステイ2
16に取り付けられた永久磁石121が入り込んだとき
のみオンするように構成されている。そしてこの磁器検
知素子123は、移動フレーム110の所定位置に、走
行ローラ112が線材を持上げつつ走行する場合におい
て、線材ホールド機構116よりも先に走行ローラ11
2が通過する位置に取り付けられている。即ち第1乃至
第3の線材ホールド機構116a、116b、116c
に夫々対応させて第1乃至第3の磁器検出素子123
a、123b、123cを取り付けている。そしてこれ
によって検出される永久磁石121は、ステイ216に
取り付けられている。
【0118】このように通過検出センサ122を構成
し、所定箇所に取り付けることにより、走行ローラ11
2及び走行ローラ突出機構202が磁器検知素子123
を通過したことを判別でき、これによって、線材ホール
ド機構116を後述するように駆動できる。
【0119】図33乃至36に示す状態では、図30に
示すようにホールド爪昇降機構228は引っ込み状態に
あり、ホールド爪220、220′は外方に開いた状態
で待機している。次に図36に示すように走行ローラ1
12が線材Sの他端部に向けて移動し最初の近接センサ
を構成する第1の磁器検出素子123aの検出反以内に
ステイ216に取り付けられた永久磁石121が入り込
んでオンになると、図37に示すようにホールド爪昇降
機構228によって線材ホールド機構116aは下方に
移動される。なお、線材ホールド機構116aは、図3
1に示すようにホールド爪220、220′が開いたま
まで下降される。この後、ホールド爪駆動機構225に
よってホールド爪220、220′は互いに近接する方
向に揺動され、走行ローラ112によって一定高さ以上
に持上げられた線材をホールドする。即ち、ホールド爪
220、220′は、図28に示す状態となる。
【0120】走行ローラ112がさらに把持された線材
Sの他端部に向けて移動し、近接センサを構成する第2
の磁器検出素子123b及び第3の磁器検出素子123
cを通過したときにも上述したように順次線材ホールド
機構116b、116cが動作して、走行ローラ112
によって一定高さ以上に持上げられた線材Sを順次ホー
ルドしてゆく。なお、ホールド機構116が上方から下
降してくるのは、互いに離間する状態にあるホールド爪
220、220′と走行ローラ112とが干渉しないよ
うに配慮したものである。
【0121】走行ローラ112が図39に示すように線
材Sの他端部まで移動すると、線材Sは3つの線材ホー
ルド機構116a、116b、116cによってその全
長にわたってホールドされることになる。この後、突出
した走行ローラ112を元の位置に引っ込めるように走
行ローラ突出機構202を駆動させる。このさい、走行
ローラ112はその引っ込め方向とは逆方向に傾斜する
斜面(走行ローラ112の中央位置から外方に向かって
次第に径の大きくなる面)を有しているので、走行ロー
ラ112を引っ込める際、線材Sはこの斜面を乗り越え
ることになり、その引っ込め動作を容易に行なうことが
できる。
【0122】この後更にピックアップ機構106による
線材Sの一端部の保持を解除するとこれにより線材Sは
線材ホールド機構116a、116b、116cによっ
てのみ支持されることになる。そして、線材Sは、ホー
ルド爪220、220′が互いに当接することによって
形成されるV字溝234に位置し、これによって支持さ
れることになる。
【0123】このようにして線材ホールド機構116に
よってホールドされた線材Sは次工程に供給されるべく
線材次工程供給装置118に供給される。この線材次工
程供給装置118は、ホールドされた線材Sの延出方向
即ちY方向に沿って回転する無端ベルト118aを有し
ており、ホールドを解除された線材Sは、この無端ベル
ト118a上に落下しY方向に向けて供給されることに
なる。
【0124】即ち、ホールドされた線材Sは、これをホ
ールドする線材ホールド機構116が取り付けられた移
動フレーム110は線材次工程供給装置118まで移動
され、線材ホールド機構116による線材Sのホールド
をいっせいに解除することにより、線材Sの供給を行な
う。いっせいに解除することによりこの線材Sは水平方
向の向きを保ちながら線材次工程供給装置118を構成
する無端ベルト118a上に落下する。従って線材Sの
一端から落下する際に生じる衝撃により線材Sが無端ベ
ルト118a上から落下したりすることがない。
【0125】なお、この線材次工程供給装置118は、
基台102に隣接して設置されており、移動フレーム1
10は、基台102に取り付けられた移動フレームガイ
ド124、124にガイドされて基台102上面に取り
付けられる後述する線材収容部104と線材次工程供給
装置118との間を往復移動する。
【0126】[線材収容部104] 次に、各径毎に分類して線材Sを収容するべく設けられ
た線材収容部104を説明する。基台面102aには、
Y方向に延出した状態で線材Sを収容するべく線材収容
部104が取り付けられている。この線材収容部104
は、図1に示すように基台面102a上面に、Y方向に
所定間隔を保ってX方向に延出した状態で線材支持部1
05が取り付けられている。この線材支持部105は、
Y方向に所定間隔を保って上方に延出する9本の櫛枝部
140と、これら櫛枝部140と櫛枝部140との間に
形成される8つの凹み部138a、138b、138
c、138d、138e、138f、138g、138
hとを備えて構成されている。
【0127】互いに隣り合う櫛枝部140と櫛枝部14
0との間隔は、この線材支持部105によって支持され
る線材Sのうち最大径よりも広く設定してある。また、
櫛枝部140の上方への延出量も支持される線材Sのう
ち最大径よりも広く設定してある。即ち、互いに隣り合
う櫛枝部140と櫛枝部140との間に形成される凹み
部138には複数の線材Sが支持されるように櫛枝部1
40は設定されている。
【0128】この線材支持部105の凹み部138は互
いに隣り合う櫛枝部140と櫛枝部140から夫々連続
して内方に向かうにつれ更に下方に傾斜する傾斜面を有
しており、この左右の傾斜面によってV字溝238が形
成されている。後述するように線材Sが分離供給され、
線材収容部104内の線材Sが減少するにつれて残りの
線材SはこのV字溝238に集ってくる。そして最後の
線材Sは、このV字溝238によって支持されることと
なる。
【0129】なお、一実施例においては、この線材支持
部105の取付数は4に設定してある。即ち、線材Sは
その両端部とその中央部付近2箇所の合計4箇所が、線
材収容部104の凹み部138によって支持されること
になる。また、Y方向の取付間隔は収容される線材Sに
撓みが生じない間隔に設定されている。図41に示す線
材支持部105が基台面102a上に取り付けられる場
合、各線材支持部105の夫々の凹み部138a、13
8b、138c、138d、138e、138f、13
8g、138hはY方向に沿った状態となる。
【0130】例えば、凹み部138aは、Y方向に沿っ
て所定間隔をおいて合計4箇所に配設されることにな
り、これら4つの凹み部138aによってY方向に延出
した状態で線材収容部104aを構成している。従っ
て、線材Sはこの線材収容部104aにY方向に延出し
た状態で収容されることになる。他の凹み部138b乃
至138hも同様にして4つの凹み部138b乃至13
8hによってY方向に延出した状態で線材収容部104
b乃至104hが構成される。従って、線材Sは線材収
容部104aと同様にこれら線材収容部104b乃至1
04hにもY方向に延出した状態で収容される。これら
線材収容部104a乃至104hには線径毎に分類され
た線材Sが収容される。即ち、これら線材収容部104
a乃至104hには8種類の線径を有する線材Sが各線
径毎に分類されて収容されている。そしてこれら線材収
容部104a乃至104hは、移動フレーム110の移
動方向即ちX方向に沿って配設されることになる。
【0131】この線材支持部105の下端には、基台面
102aに対して垂直にかつX方向に渡って延出した状
態で線材支持部105をこれに取り付けるために、その
全長に渡って線材収容部支持台236が取り付けられて
いる。そして、線材支持部105は、この線材収容部支
持第236を介して基台面102a上に取り付けられて
いる。
【0132】[チェーン248の説明] 線材支持部105を構成する複数の櫛枝部140の各上
端には図43に示すようにブラケット246がボルトを
介して取り付けられている。このブラケット246は櫛
枝部140の上端に取り付けられた状態において凹み部
138の内方(即ち、線材Sを収容する領域)に所定量
突出するチェーン装着部246aを左右に有している。
この隣り合うブラケット246の凹み部138の内方に
位置するチェーン装着部246a、246aどうしを連
結するようにチェーン248の両端が凹み部138の内
方に位置するチェーン装着部246a、246aにX方
向に沿って揺動可能なようにかけ渡した状態で取り付け
られている。なお、このチェーン248は複数のチェー
ン構成部材248aが互いに回動可能に連結されて構成
される周知のチェーンであり、所定範囲で変形自在とな
っているものである。
【0133】図43に実線でチェーン248の状態を示
すように、このチェーン248は線材収容部104に線
材Sが2本以上収容された状態で、凹み部138の内側
に位置するチェーン248によって線材Sが支持され、
また、線材Sが1本の場合、撓み部138の下方に設け
られたV字溝238によって支持されるようにチェーン
248の長さが設定されている。即ち、チェーン248
をブラケット246を介して凹み部138の内方に位置
するように取り付けるのは、線材収容部104に線材S
が2本以上収容された状態で、チェーン248がその凹
み部138より内側に位置し、このチェーン248によ
って線材Sを支持するためである。
【0134】上述したようにチェーン248よって線材
Sが支持された状態で、線材収容部104に収容される
複数の線材SにX方向に作用する力を加えると、ブラケ
ット246のチェーン248のチェーン装着部246
a、246aを、または、チェーン248を構成するチ
ェーン構成部材どうしの連結箇所を介してこのチェーン
248によって支持される線材Sは左右に揺動されるこ
とになる。このようにチェーン248によって線材Sを
左右に揺動可能に構成することにより、次のような効果
が生ずる。
【0135】線材収容部104に収容される線材Sは、
ピックアップ機構106が下降してチャック156の把
持爪156a、156a′の先端部156a3、156
a′3が他の線材Sを押しのけ、1本の線材のみを把持
するわけである。従って、チャック156の把持爪15
6aの先端部156a3が、図44の上段に示すように
上方から線材Sの径方向略中央位置に当接した場合、仮
に線材収容部104が左右方向に移動しないように固定
されているとすると、ピックアップ機構106はこれ以
上下降できなくなる。
【0136】しかし、線材収容部104をX方向に移動
可能なように構成することにより、図38の上段に示す
状態になった場合、さらにピックアップ機構106が下
降しようとすると、チャック156の把持爪156aの
先端部156a3によって線材収容部104を図中右方
向へ移動させる力が作用し、この結果線材収容部104
は右方向へ揺動し、把持爪156aの先端に当接してい
た線材Sも右方向に移動し、図38の中段に示す状態に
線材Sは位置することになる。即ち、線材Sが2本以上
収容されている場合には、チェーン248によってこれ
らの線材Sは凹み部138より内側で支持されることに
なりチェーン248と凹み部138との間にクリアラン
スが生じる。即ち、これら線材Sはこのクリアランス分
だけX方向に移動可能となる。従って、さらにピックア
ップ機構106が下降することにより図44の下段に示
すように線材SがX方向に移動し、移動した線材Sがチ
ャック156により把持されうる状態となる。
【0137】上述したように線材Sが徐々に線材収容部
104から次工程に分離供給されていくと、しだいにチ
ェーン248はたるみだし、収容される線材Sが1本だ
けになるとチェーン248の下方は凹み部138より外
方に位置することになる。即ち線材収容部104に線材
Sを収容していないときは、図37に示すように、チェ
ーン248の下方が凹み部138より外方に位置する。
このように線材収容部104に収容される線材Sが1本
になると、この線材Sはチェーン248によって支持さ
れるのではなく、凹み部138の下方によって直接支持
されることになる。そして凹み部138の下方には内方
に向かうにつれ低くなる左右傾斜面によってV字溝23
8が形成されているのでこのV字溝238によって線材
Sは支持される。
【0138】基台面102aのY方向の両端に取り付け
られる線材支持部105の更に外側には、線材収容部1
04aに収容される線材Sをこの線材収容部104から
その延出方向即ちY方向に移動することがないように櫛
枝部140と略同じ高さを有する前壁240、後壁24
2を形成している。なお、この前壁240及び後壁24
2は基台面102のX方向に渡って取り付けられてい
る。
【0139】上述したように線材収容部104は線材S
をY方向に延出した状態で収容するように配置され、ま
た、この線材収容部104に収容される線材Sの一端部
を把持すべくピックアップ機構106は、移動フレーム
110と共にX方向に移動する。即ち、Y方向とX方向
とは上述したように直交する方向に規定してあるので、
線材収容部104a、104b、104c、104d、
104e、104f、104g、104hに夫々収容さ
れる各径を有する線材Sは、ピックアップ機構106が
所定線材収容部104に移動することによってその一端
部を把持することが可能となる。
【0140】[停止位置ガイド板252の説明] 移動フレーム駆動機構120は、移動フレームガイド1
24、124上を移動フレーム駆動機構120の下方に
設けられた移動フレーム走行ローラ146が走行するこ
とにより、移動フレーム110をX方向に移動する。こ
の移動フレームガイド124、124は、基台面102
aのY方向両端に夫々X方向に延出した状態で取り付け
られている。この移動フレームガイド124、124に
は、この移動フレーム110の停止位置を示すための複
数のリミットスイッチ250を有する停止位置ガイド板
252がX方向に延出した状態で取り付けられている。
【0141】この停止位置ガイド板252は、図2に一
点鎖線で示すように移動フレームガイド124に沿って
これに取り付けられており、移動フレーム110が移動
することにより、移動フレーム110のメインフレーム
支持脚144の下端部がリミットスイッチ250に当接
し、これをオンする。なお、これら複数のリミットスイ
ッチ250は、制御装置266に接続されており、オン
信号がこれに送られる。
【0142】この停止位置ガイド板252を取り出して
図42にその構成を示す。この停止位置ガイド板252
の全長は、移動フレーム110の移動範囲と同等の長さ
を有している。その下方には、移動フレーム110の停
止位置を示すための複数のリミットスイッチ250a、
250b、250c、250d、250e、250f、
250g、250hが各径毎にわけて線材Sを収容する
線材収容部104に夫々対応して取り付けられている。
また、線材ホールド機構116によってホールドし、こ
のホールドした線材Sを線材次工程供給装置118に供
給可能な位置にはリミットスイッチ250iが取り付け
られている。
【0143】そして移動フレーム110が移動すること
により、移動フレーム110のメインフレーム支持脚1
44の下端部が複数のリミットスイッチ250に当接
し、これらを順次オンする。このオン信号を受けて制御
装置266は移動フレーム駆動モータ132を停止す
る。なお、移動フレーム110はこの停止位置におい
て、これに取り付けられた把持機構114を下降させた
とき、チャック156、156′が線材収容部104を
構成する線材支持部105の互いに隣り合う櫛枝部14
0と櫛枝部140との間の中間に位置するように、その
移動フレーム110の停止位置が制御される。このよう
にして移動フレーム110は所定位置に停止することが
できる。なおこの制御動作は後述する。
【0144】このようにして移動フレーム110は、所
望の線径を有する線材Sが収容された線材収容部104
まで移動して停止され、この移動フレーム110に取り
付けられたピックアップ機構106及びスライド持ち上
げ機構108によって線材収容部104から上方に分離
した線材Sを線材ホールド機構116によってホールド
する。その後移動フレーム110は線材ホールド機構1
16によって線材Sをホールドした状態を保ってリミッ
トスイッチ250iをオンする位置まで移動して停止す
る。この停止位置において、線材ホールド機構116の
ホールドをいっせいに解除し、ホールドした線材Sを線
材次工程供給装置118に供給する。
【0145】上述したように線材分離供給装置100は
構成され、これによって所望の線径を有する線材が確実
に1本のみ線材収容部104から分離され、次工程に供
給されることになる。
【0146】次に、図46を参照してこの線材分離供給
装置100の制御動作を司る制御系の概略構成を説明す
る。
【0147】[制御系の説明] この制御系は、後述する制御手順を実行する制御装置2
66と、これに接続される種々のセンサ及びアクチュエ
ータ等とから構成されている。この制御装置266に
は、高圧エアを発生する空気圧供給装置268と、各ア
クチュエータに供給するる空気圧の供給ラインを切替え
る切替え弁276a乃至276f、把持爪156a、1
56a′による線材の把持幅Hを規定する把持幅規定板
172を昇降させるためのDCサーボモータ180と、
移動フレーム110を駆動させるための移動フレーム駆
動モータ132と、ピックアップ機構106によって持
上げられた線材を次工程に供給するための線材次工程供
給装置118と、少なくともデータD1乃至D3(後述
する)を入力や、線材分離供給装置100の各モードを
切替えるための操作パネル278とが接続されている。
この制御系は、後述する制御手順を実行する制御装置2
66と、これに接続される種々のセンサ及びアクチュエ
ータ等とから構成されている。この制御装置266に
は、第1の昇降機構(ロッドレスシリンダ)154、チ
ャック駆動機構158、走行ローラ突出機構202、水
平駆動機構(ロッドレスシリンダ)204、ホールド爪
駆動機構本体224及びホールド爪昇降機構228を駆
動するための高圧エアを発生する空気圧供給装置268
と、チャック156、156′による線材の把持幅Hを
規定する把持幅規定板172を昇降させるためのDCモ
ータ180と、移動フレーム110を駆動させるための
移動フレーム駆動モータ132と、少なくともデータD
1乃至D3(後述する)を入力するための操作パネル2
78と、切替え弁276とが接続されている。
【0148】そして空気圧供給装置268には、アクチ
ュエータとしての第1の昇降機構(ロッドレスシリン
ダ)154、チャック駆動機構158、走行ローラ突出
機構202、水平駆動機構(ロッドレスシリンダ)20
4、ホールド爪駆動機構本体224及びホールド爪昇降
機構228が一対の供給ライン及びこの一対の供給ライ
ンのうちのどちらかを選択的に使用可能とする切替え弁
276a乃至276を介して接続されている。
【0149】更に、この制御装置266に検出情報を入
力するセンサ類として、制御装置266には、移動フレ
ーム110の停止位置を検出するためのリミットスイッ
チ250と、把持爪156a、156a′によって線材
が把持されたかどうかを検出するチャック閉限検出セン
サ270と、走行ローラ112の移動によって一定高さ
以上に持上げられた線材のホールドを、その走行ローラ
112の接近を検出することにより線材ホールド機構1
16によって行なうため、その接近を検出する第1乃至
第3の通過検出センサ122a乃至122cとが接続さ
れている。
【0150】次に図47乃至図54を参照して、制御装
置266における線材分離供給時の制御手順を説明す
る。
【0151】[制御装置266における制御手順の説
明] まず、制御装置266によって各センサ及びアクチュエ
ータを自動駆動するために、空気圧供給装置268、D
Cサーボモータ180及び移動フレーム駆動モータ13
2等にその駆動のための電源をこれらに供給可能な状態
とし(S10、S12)て、線材分離供給装置100の
電源をオンにしてこれらに電源を供給し(S14)た
後、各センサ及びアクチュエータを自動駆動可能なよう
に操作パンれる278を介して運転モードを自動駆動モ
ードに切替える(S16)。ここで自動駆動に切替えな
いと操作パネル278を介して手動で各センサ及びアク
チュエータを駆動可能となる。そして自動駆動のための
データ入力等を一定期間行なわないと自動駆動処理を終
了する(S18)。一方、自動駆動のためのデータ入力
等が行なわれると、図48乃至図54に示すフロチャー
トに従って各センサ及びアクチュエータを自動駆動す
る。
【0152】S16において運転モードが自動駆動モー
ドに切替えられると、操作パネル278を介して自動起
動を指定する(S20)と、データD1乃至D3が既に
設定されているか否かを判断し(S22)、これらのデ
ータD1乃至D3が既に入力されている場合(S22に
おいてYes)、操作パネル278に自動起動可能(即
ち、データD1乃至D3が既に入力されており、これら
のデータD1乃至D3に基づいて自動駆動の実行を知ら
せるためのものである。)を示すランプを点灯し、図5
0乃至図54に示すフロチャートに従って各センサ及び
アクチュエータを自動駆動する。
【0153】ここで操作パネル278を介して入力され
るデータD1乃至D3の説明をする。データD1は、把
持機構114によりどの線材収容部104に収容された
線材を把持するかを示す(即ち、線材収容部104a乃
至104hのうちどの線材収容部104を選択するかの
データ)データで、データD2は、データD1によって
示される線材収容部104に収容される線材の直径を示
すデータで、データD3は、データD2によって示され
る直径を有する線材を何本分離供給するかを示すデータ
である。これらのデータは、データD1乃至D3を1組
として1つのデータ群を構成しており、最大8群まで入
力可能となっている。
【0154】一方、S22においてデータD1乃至D3
が入力されていない(1群として入力されていない場合
も含む)と判断すると、データD1乃至D3の入力をう
ながす(S26乃至S30)。以下、データD1乃至D
3が入力されていない場合のデータ入力について説明す
る。データD1、データD2、データD3の順に各デー
タを入力する場合次のようにする。
【0155】データD1を入力する場合、まず、操作パ
ネル278を介して線材収容部指定モードにする。これ
によりデータD1がまだ8つ入力されていないことを判
別する(S34)と、操作パネル278にデータD1の
入力可能状態を示すランプを点灯する。そしてデータD
1乃至D3のデータ入力またはその入力の取消しを行な
うサブルーチンが呼出され、データD1の入力が可能と
なる。このデータ入力の動作は後述する。
【0156】一方、S34において既にデータD1が8
つ入力されていると判断すると、S20に戻り、操作パ
ネル278を介して自動起動を指定すると再び、データ
D1乃至D3が1つ以上の一群のデータとして既に設定
されているか否かを判断し(S22)、設定されている
と判断すると、自動起動可能を示すランプを点灯し、そ
の後設定されたデータD1乃至D3に基づき図50乃至
図54に示すフロチャートに従って各センサ及びアクチ
ュエータを自動駆動する。
【0157】しかし、S22においてデータD1乃至D
3が1つ以上のデータ群として設定されていないと判断
すると、このデータD1乃至D3をデータ群として設定
するため、残りのデータD1乃至D3のデータ入力をう
ながす。即ち、データD1のみの設定をおこなった場
合、これを1群のデータとするには残りのデータD2及
びD3を設定する必要がある。このデータD2及びD3
の入力は次のように行なわれる。
【0158】データD2を入力する場合、操作パネル2
78を介して線材径指定モードにする。これによりデー
タD2がまだ8つ入力されていないことを判別する(S
36)と、操作パネル278にデータD2の入力可能状
態を示すランプを点灯する。そしてデータD1乃至D3
のデータ入力またはその入力の取消しを行なうサブルー
チンが呼出され、データD2の入力が可能となる。この
データ入力の動作は後述する。
【0159】一方、S36において既にデータD2が8
つ入力されていると判断すると、S20に戻り、操作パ
ネル278を介して自動起動を指定すると再び、データ
D1乃至D3が1つ以上の一群のデータとして既に設定
されているか否かを判断し(S22)、設定されている
と判断すると、自動起動可能を示すランプを点灯し、そ
の後設定されたデータD1乃至D3に基づき図50乃至
図54に示すフロチャートに従って各センサ及びアクチ
ュエータを自動駆動する。
【0160】しかし、S22においてデータD1乃至D
3が1つ以上のデータ群として設定されていないと判断
すると、このデータD1乃至D3をデータ群として設定
するため、残りのデータD1乃至D3のデータ入力をう
ながす。即ち、データD1及びデータD2のみの設定を
おこなった場合、これを1群のデータとするには残りの
データD3を設定する必要がある。このデータD3の入
力は次のように行なわれる。
【0161】データD3を入力する場合、操作パネル2
78を介して取出数指定モードにする。これによりデー
タD3がまだ8つ入力されていないことを判別する(S
38)と、操作パネル278にデータD3の入力可能状
態を示すランプを点灯する。そしてデータD1乃至D3
のデータ入力またはその入力の取消しを行なうサブルー
チンが呼出され、データD3の入力が可能となる。この
データ入力の動作は後述する。
【0162】一方、S38において既にデータD3が8
つ入力されていると判断すると、S20に戻り、操作パ
ネル278を介して自動起動開始を指定すると再び、デ
ータD1乃至D3が1つ以上の一群のデータとして既に
設定されているか否かを判断し(S22)、設定されて
いると判断すると、自動起動可能を示すランプを点灯
し、その後設定されたデータD1乃至D3に基づき図5
0乃至図54に示すフロチャートに従って各センサ及び
アクチュエータを自動駆動する。
【0163】しかし、S22においてデータD1乃至D
3が1つ以上のデータ群として設定されていないと判断
すると、このデータD1乃至D3をデータ群として設定
するため、残りのデータD1乃至D3のデータ入力をう
ながす(但しデータD1、データD2、データD3の順
に各データを入力した場合、このデータD3を入力した
時点で1つのデータ群が構成される。)。このようにし
てデータD1乃至D3が1つのデータ群として入力され
るとさらに次のデータD1乃至D3を入力するか否かを
判断する(S32)。入力しないと判断するとS20に
戻り、操作パネル278を介して自動起動開始を指定す
ると今度はデータD1乃至D3が1つデータ群として既
に設定されているので、図50乃至図54に示すフロチ
ャートに基づいて各センサ及びアクチュエータの自動起
動が行なわれる。
【0164】一方S32において次のデータを入力する
と判断すると、S26に戻ってデータD1乃至D3の入
力をうながす。これらのデータD1乃至D3は、操作パ
ネルを介して入力され、その入力数は操作パネル278
にその都度表示される。そしてこの入力したデータD1
乃至D3を訂正する場合には、操作パネル278を介し
て各入力データをクリアし(S50)、その後S46に
戻り再びデータ入力が可能な状態となる。そしてデータ
入力が終了する(S48においてNo)と、S26に戻
り、データD1乃至D3を1つのデータ群とすべく他の
データ入力がうながされる。
【0165】例として、線材収容部104aに収容され
る直径3ミリメートルを有する複数の線材を99本分離
する際の各データD1乃至D3の設定の手順を述べる。
【0166】まず操作パネル278を介して自動起動開
始を指定すると(S20)、データD1乃至D3はまだ
入力されていないので、各データD1乃至D3を入力可
能な状態となる。まず、データD1を入力するため、操
作パネル278を介して線材収容部指定モードにする
(S26)と、データD1は初めて入力される(即ちデ
ータD1は8個以下)のでデータD1の入力可能を示す
ランプが点灯される。そして操作パネル278を介し
て”1”を入力する(S46)。
【0167】ここで、線材収容部104a乃至104h
は夫々1乃至8に対応させてあり、これらを番号で指定
することが可能となっている。従って線材収容部104
hに収容された線材を分離供給する場合は、操作パネル
278を介して”8”を入力する(S46)。そして、
この入力したデータD1は操作パネル278に表示され
る。
【0168】次に、データD2を入力するため、操作パ
ネル278を介して線材径指定モードにする(S28)
とデータD2は初めて入力される(即ちデータD2は8
個以下)のでデータD2の入力可能を示すランプが点灯
される。そして操作パネル278を介してデータD1の
示す線材収容部104aに収容される線材の径である”
3”を入力する。この入力したデータD2は、操作パネ
ル278に表示される。
【0169】次に、データD1乃至D3を1つのデータ
群とするべくデータD3を最後に入力する。即ち、デー
タD3を入力するため、操作パネル278を介して取出
数指定モードにする(S30)とデータD3は初めて入
力される(即ちデータD3は8個以下)のでデータD3
の入力可能を示すランプが点灯される。そして操作パネ
ル278を介してデータD1の示す線材収容部104a
に収容される線材の取り出し本数である”99”を入力
する(S44)。この入力したデータD3は、操作パネ
ル278に表示される。
【0170】このようにして、データD1乃至D3が1
つのデータ群として入力される。そして、これらのデー
タD1乃至D3は8群まで入力可能になっている。な
お、データD1乃至D3は、データD1、データD2、
データD3の順で入力するように説明したが、この順序
に限ることなく、データD1を先に8つ入力しておき、
夫々に対応するデータD2、D3を後から連続して入力
することも可能である。以上のようにして、 データD1=1、 データD2=3、 データD3=99に設定される。
【0171】次に上述したように入力されるデータD1
乃至D3に基づく線材の分離供給動作の具体的な制御手
順を図50乃至図54示すフロチャートを参照して詳細
に説明する。
【0172】上述したようにデータD1乃至D3を1つ
以上のデータ群として設定後、S20において自動起動
開始モードにすると、移動フレーム110がデータD1
の示す線材収容部104に対応したいずれかのリミット
スイッチ250a乃至250hをオンし、このオン信号
を受けるまで移動フレーム駆動モータ132を正回転し
て移動フレーム110を移動させる(S52)。
【0173】これと同時にデータD2に設定された値に
基づいて、DCサーボモータ180を回転させると共
に、このDCサーボモータ180の回転量をこれに取り
付けられたエンコーダから発せられるパルスをカウント
することにより所定量に制御する。即ち、DCサーボモ
ータ180を所定量だけ回転させ把持幅規定板172を
上下動させることにより、チャック156、156′に
よる把持幅HをデータD2によって示される線材の直径
よりも若干広めに規定する(S52)。
【0174】なお、このチャック156、156′の把
持幅規定動作は、移動フレーム110がデータD1によ
って示される線材収容部104に対応する位置に移動す
るまでの間に行われるものであり、その移動の間に把持
幅規定動作が終了しない場合(即ち移動フレーム110
の停止後)も把持幅規定動作は継続して行われる。
【0175】移動フレーム110がデータD1によって
示される線材収容部104に対応する位置に停止し、チ
ャック156、156′の把持幅規定動作が終了すると
(S54においてYes)。なお、この間、チャック駆
動機構158によってチャック156、156′は互い
に離間する方向に付勢されつづけている。即ち、チャッ
ク156、156′が把持幅規定板172に当接するこ
とにより把持幅Hが規定されており、把持爪156a、
156a′によって線材の把持が可能な状態となってい
る。
【0176】チャック156、156′が把持幅Hを保
った状態で切替え弁276bを切替えると、第1の昇降
機構154に供給される高圧エアの供給ラインが切替え
られて、この第1の昇降機構154は把持機構114を
下降させる(S58)。チャック156、156′は、
把持幅Hを保ったまま下方に移動され、線材収容部10
4に収容された線材の間に把持爪156a、156a′
が挿入されることになる。このように把持爪156a、
156a′が線材の間に挿入され、押え板178の下端
縁178aが複数の線材に当接することによって、また
は、線材収容部104に線材が無い場合は、第1の昇降
機構154による可動範囲の最下方まで移動することに
よって把持機構114の下降が停止したことを判断する
(S60においてYes)と、切替え弁276aを切替
え、チャック駆動機構158に供給される高圧エアの供
給ラインを切替えることにより、チャック駆動機構15
8はチャック156、156′を互いに近接する方向に
付勢し、これによって把持爪156a、156a′は線
材の把持を行なう(S62)。
【0177】この後、切替え弁276bを切替え、第1
の昇降機構154に供給される高圧エアの供給ラインを
切替えることにより、第1の昇降機構154は、チャッ
ク156、156′が互いに近接する方向へ付勢される
状態を保ったまま把持機構114をその可動範囲の最上
方まで移動する(S64)。把持機構114が最上方ま
で達すると、チャック156、156′が線材を把持し
ているか否かをチャック閉限検出センサ270からの信
号によって判断(S68)する。即ち、チャック閉限検
出センサ270からの信号がオンからオフになると、線
材が把持されていないと判断し(S68においてN
o)、後述するように線材把持のためのリトライ動作を
行なう。
【0178】一方、S68において線材を把持している
と判断すると、即ちチャック閉限検出センサ270から
の信号がオンのままであると、切替え弁276cを切替
え、走行ローラ突出機構202に供給される高圧エアの
供給ラインを切替えることにより、走行ローラ突出機構
202は、走行ローラ112を把持された線材の一端部
とその線材の収容されていた線材収容部104との間に
突出する(S70、S72)。
【0179】次に切替え弁276dを切替え、水平駆動
機構204に供給される高圧エアの供給ラインを切替え
ることにより、水平駆動機構204は、走行ローラ11
2を走行ローラ突出機構202によって突出された状態
を保ったまま走行ローラ突出機構202と共に把持され
た線材の他端部に向けて移動させる。(S74)。これ
によりは把持された線材の他端部は上方に持上げられて
いく。
【0180】この走行ローラ112が線材の他端部に向
けて移動し、この走行路途中に設けた第1の磁器検出素
子123aを通過するとこの第1の磁器検出素子123
aからオフ信号からオン信号に変化して発せられる(S
76においてYes)。これにより切替え弁276eを
切替え、第1の線材ホールド機構116aに供給される
高圧エアの供給ラインを切替えることにより、第1の線
材ホールド機構116aは、ホールド爪220、220
´を開したまま上方からホールド爪昇降機構228によ
って下降してくる(S78)。そして、最下方に達する
と(S80においてYes)切替え弁276fを切替
え、ホールド爪駆動機構225に供給される高圧エアの
供給ラインを切替えることにより、ホールド爪駆動機構
225は、ホールド爪220、220′を互いに近接す
る方向に揺動して所定高さ以上に持上げられた線材をホ
ールドする(S82)。
【0181】次に走行ローラ112が線材の他端部に向
けて更に走行し、この走行路途中に設けた第2の磁器検
出素子123bを通過するとこの第2の磁器検出素子1
23bはオフ信号からオン信号に変化して発せられる
(S84においてYes)。これにより切替え弁276
eを切替え、第2の線材ホールド機構116bに供給さ
れる高圧エアの供給ラインを切替えることにより、第2
の線材ホールド機構116bは、ホールド爪220、2
20´を開したまま上方からホールド爪昇降機構228
によって下降してくる(S86)。そして、最下方に達
すると(S88においてYes)切替え弁276fを切
替え、ホールド爪駆動機構225に供給される高圧エア
の供給ラインを切替えることにより、ホールド爪駆動機
構225は、ホールド爪220、220′を互いに近接
する方向に揺動して所定高さ以上に持上げられた線材を
ホールドする(S82)。
【0182】更に走行ローラ112が線材の他端部に向
けて走行し、この走行路途中に設けた第3の磁器検出素
子123cを通過するとこの第3の磁器検出素子123
cはオフ信号からオン信号に変化して発せられる(S9
2においてYes)。これにより切替え弁276eを切
替え、第3の線材ホールド機構116cに供給される高
圧エアの供給ラインを切替えることにより、第3の線材
ホールド機構116cは、ホールド爪220、220´
を開したまま上方からホールド爪昇降機構228によっ
て下降してくる(S94)。そして、最下方に達すると
(S96においてYes)切替え弁276fを切替え、
ホールド爪駆動機構225に供給される高圧エアの供給
ラインを切替えることにより、ホールド爪駆動機構22
5は、ホールド爪220、220′を互いに近接する方
向に揺動して所定高さ以上に持上げられた線材をホール
ドする(S98)。
【0183】上述したようにして、3つの線材ホールド
機構116によってその全長に渡って線材がホールドさ
れ、走行ローラ112が移動可能範囲の最右方に達する
と(S100においてYes)、切替え弁276cを切
替え、走行ローラ突出機構202に供給される高圧エア
の供給ラインを切替えることにより、走行ローラ突出機
構202は、走行ローラ112を引っ込め、把持された
線材とその線材の収容されていた線材収容部104との
間から退避する(S102、S104)と共に、切替え
弁276aを切替え、チャック駆動機構158に供給さ
れる高圧エアの供給ラインを切替えることにより、チャ
ック駆動機構158は、チャック156、156′を互
いに離間する方向に付勢し、これによって把持爪156
a、156a′による線材の把持が解除される(S10
6)。なお、この状態で線材は線材ホールド機構116
によって上方に支持されている。
【0184】この後、切替え弁276dを切替え、水平
駆動機構204に供給される高圧エアの供給ラインを切
替えることにより、水平駆動機構204は、走行ローラ
112を元の位置(即ちS74において走行する前の位
置)に移動する。これと共に移動フレーム駆動モータ1
32を移動フレーム110がリミットスイッチ250i
をオンし、これからオン信号を発するまで逆転駆動す
る。そしてリミットスイッチ250からオン信号を受け
た時点で、移動フレーム駆動モータ132を停止し(S
110においてYes)、切替え弁276eを切替え、
ホールド爪駆動機構225に供給される高圧エアの供給
ラインを切替えることにより、ホールド爪駆動機構22
5は、ホールド爪220、220′による線材のホール
ドを一斉に解除、即ち、ホールド爪220、220′を
互いに離間する方向に揺動させる(S112)。
【0185】その後、切替え弁276fを切替え、ホー
ルド爪昇降機構228に供給される高圧エアの供給ライ
ンを切替えることにより、ホールド爪昇降機構228
は、線材ホールド機構116をホールド爪220、22
0´が開状態のまま上昇させる(S114、S11
6)。
【0186】ホールドを解除された線材は、線材次工程
供給装置118のベルト上に載置されることになる。そ
して、この線材次工程供給装置118を所定時間駆動す
ることによって(S118)、ベルトが回転され、この
ベルトの駆動方向であるY方向に線材は供給される。そ
の後走行ローラ112が元の位置(即ちS74において
走行する前の位置)に位置しているか否かを判別し、ま
だ元の位置に達していない場合は走行ローラを引続き元
の位置まで移動させる(S121)。
【0187】なお、上述したように分離供給された線材
の本数はカウントされており、このカウント値とデータ
D3とを比較し、一致すると判別すると(S122にお
いてYes)次のデータD1乃至D3からなるデータ群
の有無の判別が行われる(S124)。
【0188】一方、S122において分離供給された線
材の本数と、データD3が一致しないと判別されるとま
だ指定本数分離供給していないことを示しているので、
再びデータD1によって示される線材収容部104に移
動フレーム110が移動され(S128、S130)、
S58に戻り上述したと同様の線材の分離供給動作が行
われる。
【0189】次に、S124において、次のデータ群が
無いと判別されると、自動駆動処理は終了する(S13
8、S140)。一方次のデータが有ると判別される
と、再びS52に戻り上述したと同様の分離供給動作が
次のデータD1乃至D3から構成されるデータ群に基づ
いて行われる。
【0190】[リトライ動作の説明] 次にS68において線材が把持されていないと判別され
た場合に行われるリトライ動作を図54に示すフロチャ
ートを参照して説明する。
【0191】このリトライ動作は、最初の把持動作によ
って線材が把持されなかった場合に、線材を把持すべく
行われる。また次のリトライによる把持動作によっても
線材が把持されなかった場合にも行われ、このリトライ
動作は合計4回繰り返される。即ち、このリトライ動作
の回数はカウントされており、このリトライ動作が行わ
れるサブルーチン(図54に示すフロチャート)が呼出
されると、まずリトライ動作の回数が5回目であるか否
かを判断し(S132)、リトライ動作が5回目である
と判断すると、移動フレーム110は初期の停止位置
(図45に示すa位置)に戻り、エラー表示としてデー
タ表示部278に線材無しを示すランプを点灯し(S1
40)、自動駆動を終了する(S140)。この場合、
自動処理を終了せず、自動駆動を終了せずに自動駆動を
停止し、線材収容部104に補給した後、自動駆動を再
開させる構成としてもよい。
【0192】一方、S132においてリトライ回数が5
回目でないと判断すると、リトライの回数によって移動
フレーム110は、所定量移動される。即ち、リトライ
回数が1回目の場合(即ち1度把持動作が行なわれた後
に行なわれる2度目の把持動作の場合)には、移動フレ
ーム110を最初の停止位置(図45に示すa位置)か
ら線材次工程供給装置118側(即ち図45中Xの正方
向)に20ミリメートル移動する(図45に示すb位
置)(S144)。リトライ回数が2回目の場合には、
1回目のリトライ動作を行なった位置から、移動フレー
ムを1回目のリトライ動作時の移動方向とは逆方向(即
ち図45中Xの負方向)に20ミリメートル移動する
(S136)。即ち、最初の停止位置(図45に示すa
位置)と同じ位置になる。なお、互いに隣り合う櫛枝部
140と櫛枝部140との間隔は、この移動範囲よりも
大きく設定されているので、移動フレーム110が移動
した位置においてリトライ動作を行なっても、データD
1によって示される線材収容部104に収容された線材
を把持しようとする。
【0193】リトライ回数が3回目の場合には、2回目
のリトライ動作を行なった位置から、移動フレーム11
0を2回目のリトライ動作時の移動方向と同方向(即ち
図45中Xの負方向)に20ミリメートル移動する(S
142)。リトライ回数が4回目の場合には、トライ回
数が4回目の場合には、3回目のリトライ動作を行なっ
た位置から、移動フレームを2、3回目のリトライ動作
時の移動方向とは逆方向(図45中Xの正方向)、即
ち、1回目のリトライ動作時の移動方向と同方向に20
ミリメートル移動する(S136)。即ち、最初の停止
位置と同じ位置になる。
【0194】このようにリトライ回数に応じて移動フレ
ーム110が移動した後、上述したS56に戻り、各停
止位置において再び把持動作がなされる。このように、
把持動作(リトライ動作)を繰り返すことにより、より
確実に線材の一端を把持することが可能となる。
【0195】なお、この左右の移動範囲は20ミリメー
トルに限定されることなく、その左右の移動量により移
動した位置において把持機構114を下降させて把持動
作を行なう場合、その把持爪156a、156a′がデ
ータD1によって指定される線材収容部104内に位置
する量であればよい。
【0196】この発明は、上述した一実施例の構成に限
定されることなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能である。
【0197】例えば、上述した一実施例においては、上
述した把持機構114は、チャック156、156′の
把持爪156a、156a′によって線材を把持するよ
うに説明したが、この発明はこのような構成に限定され
ることなく、例えば、ベアリングのような球状の物品を
1つづつ把持してこれの収容部から分離する場合にも適
用することが可能である。
【0198】また、一実施例の線材分離供給装置100
においては、ピックアップ機構106によって線材の一
端を持上げ、この持ち上げた線材の下方からこれに当接
しながら走行ローラ112が他端部にむかうにつれ、順
次線材ホールド機構116によって持上げられた線材が
ホールドされていくが、走行ローラ112が走行中に万
が一把持爪156a、156a′による線材の把持が外
れた場合(例えば何等かの衝撃等で)、走行ローラ11
2によってこの線材はその移動方向に移動されることに
なる。このため、万が一把持爪156a、156a′に
よる線材の把持が外れた場合でも、このように線材が移
動することがないように、この線材の他端側の移動フレ
ーム110に、この線材の他端に当接することにより走
行ローラ112の移動方向への移動を規制するストッパ
ーを設けて線材分離供給装置100を構成してもよい。
このように線材分離供給装置100を構成することによ
りさらに確実に線材を分離供給することが可能となる。
【0199】
【発明の効果】以上詳述した様に、この発明に係る物品
把持構造を構成したことにより、複数の物品から1個の
物品をより確実に分離することが出来る、即ち、物品の
2個取りをより確実に防止することができ、また、物品
をより確実に分離することが出来ることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る線材分離供給装置の上面図であ
る。
【図2】この発明に係る線材分離供給装置の正面図であ
る。
【図3】この発明に係る線材分離供給装置の背面図であ
る。
【図4】この発明に係る線材分離供給装置の右側面図で
ある。
【図5a】ピックアップ機構を取り出して説明する右側
面図である。
【図5b】ピックアップ機構を取り出して説明する背面
図である。
【図6a】チャックを取り出して説明する背面図であ
る。
【図6b】チャックを取り出して説明する右側面図であ
る。
【図6c】チャックによる線材の把持を示す背面図であ
る。
【図6d】チャックによる線材の2本取りの防止を示す
背面図である。
【図7】チャックの構成を示す斜視図である。
【図8】チャックの閉状態を示す斜視図である。
【図9a】一実施例におけるチャックの変形例の背面図
である。
【図9b】一実施例におけるチャックの変形例の右側面
図である。
【図10】一実施例におけるチャックの変形例の構成を
示す斜視図である。
【図11】一実施例におけるチャックの変形例の閉状態
を示す斜視図である。
【図12】チャックをチャック駆動機構に取り付けた状
態を示す背面図である。
【図13】図12に示すチャック駆動機構によりチャッ
クを互いに近接する方向に駆動した状態を示す背面図で
ある。
【図14】把持幅規定板の構成を示す斜視図である。
【図15】把持幅規定板及びチャックを取り出し、これ
らの配置状態を示す斜視図である。
【図16】図15に示す把持規定板に押え板を取り付け
た状態を示す斜視図である。
【図17】把持機構が下降する前の図15に示す把持機
構下方の構成と、この把持機構によって把持される線材
が収容された線材収容部と、これに収容された線材との
位置関係、及び、線材収容部に収容された線材の上面を
示す背面図である。
【図18】図17に示す位置関係にある把持機構が下降
した場合の、把持爪の作用及び押え板の作用を示す背面
図である。
【図19】把持機構が線材を把持して上昇した場合の図
18に示す把持機構下方の構成と線材収容部に収容され
る線材との位置関係を示す背面図である。
【図20a】把持幅規定板によってチャックの把持幅が
規定される状態を示す背面図である。
【図20b】把持幅規定板によってチャックの把持幅が
規定されると共に、押え板によるチャックの把持高さが
変化する状態を示す背面図である。
【図20c】把持高さと把持幅との関係を示す背面図で
ある。
【図21】走行ローラの構成を示す斜視図である。
【図22a】走行ローラの構成を示す正面図である。
【図22b】走行ローラが線材の他端を持上げる状態を
示す正面図である。
【図23】走行ローラの構成を示す右側面図である。
【図24】走行ローラに走行ローラ突出機構を取り付
け、これにより突出した状態を示す斜視図である。
【図25】走行ローラ突出機構により走行ローラが引っ
込んD状態を示す斜視図である。
【図26】ホールド爪駆動機構の構成をこれにホールド
爪が取り付けられた状態で示す斜視図である。
【図27】ホールド爪駆動機構によってホールド爪が互
いに近接する方向に揺動された状態を示す正面図であ
る。
【図28】ホールド爪駆動機構によってホールド爪が互
いに離間する方向に揺動された状態を示す正面図であ
る。
【図29】ホールド爪駆動機構にホールド爪昇降機構を
取り付け、これにより下降された状態を示す斜視図であ
る。
【図30】ホールド爪による線材のホールドのための待
機状態を示す図である。
【図31】ホールド爪による線材のホールドのため、下
降された状態を示す図である。
【図32】ホールド爪による線材のホールドが行なわれ
た状態を示す図である。
【図33】把持爪により線材収容部に収容された線材の
把持を行なう前の状態を示す図である。
【図34】第1の昇降機構によりピックアップ機構が下
降され、把持爪が線材収容部に挿入された状態を示す図
である。
【図35】把持爪により線材の把持を行なった後、第1
の昇降機構によりピックアップ機構を上昇させた状態を
示す図である。
【図36】把持爪により一端が把持された線材の下方か
ら突出した走行ローラがこれに当接しつつY方向に移動
する状態を示す図である。
【図37】第1の通過検出センサを通過後、走行ローラ
によって一定高さ以上に持上げられた線材を第1の線材
ホールド機構によってホールドした状態を示す図であ
る。
【図38】第2の通過検出センサを通過後、走行ローラ
によって一定高さ以上に持上げられた線材を第2の線材
ホールド機構によってホールドした状態を示す図であ
る。
【図39】第3の通過検出センサを通過後、走行ローラ
によって一定高さ以上に持上げられた線材を第3の線材
ホールド機構によってホールドした状態を示す図であ
る。
【図40】走行ローラを引っ込め、把持爪による把持を
解除した後、第1乃至第3の線材ホールド機構によって
支持される線材の状態を示す図である。
【図41】線材支持部の構成を示す図である。
【図42】停止位置ガイド板の構成及びリミットスイッ
チの取り付け位置を示す図である。
【図43】線材支持部の凹み部にそって取り付けられる
チェーンの取り付け状態を示す図である。
【図44】チェーンで線材を保持することによる線材把
持動作時の線材の移動方向を示す図である。
【図45】リトライ動作を行なう場合の移動フレーム
(把持機構)の位置を示す図である。
【図46】この線材分離供給装置の制御系の構成を示す
ブロック図である。
【図47】この線材分離供給装置の自動制御を行なうた
めの初期設定を行なう手順を示すフロチャートである。
【図48】この線材分離供給装置の自動制御を行なうた
めのデータを入力するための手順を示すフロチャートで
ある。
【図49】この線材分離供給装置の自動制御のためのデ
ータを入力及びその入力の訂正を行なうための手順をサ
ブルーチンとして示すフロチャートである。
【図50】入力されたデータに基づき分離供給動作を行
なうための制御手順を示すフロチャートである。
【図51】入力されたデータに基づき分離供給動作を行
なうための制御手順を示すフロチャートである。
【図52】入力されたデータに基づき分離供給動作を行
なうための制御手順を示すフロチャートである。
【図53】入力されたデータに基づき分離供給動作を行
なうための制御手順を示すフロチャートである。
【図54】リトライ動作を制御手順をサブルーチンとし
て示すフロチャートである。
【符号の説明】
100 線材分離供給装置 102 基台 102a 基台面 102b 基台面構成フレーム 104 線材収容部 104a、104b、104c、104d、104e、
104f、104g、 104h 線材収容部 104a 線材支持部 106 ピックアップ機構 108 スライド持ち上げ機構 110 移動フレーム 110a 移動フレーム構成フレーム 112 走行ローラ 114 把持機構 116 線材ホールド機構 116a 第1の線材ホールド機構 116b 第2の線材ホールド機構 116c 第3の線材ホールド機構 118 線材次工程供給装置 118 無端ベルト 120 移動フレーム駆動機構 121 永久磁石 122 通過センサ 123 磁器検出素子 123a 第1の磁器検出素子 123b 第2の磁器検出素子 123c 第3の磁器検出素子 124 移動フレームガイド 126 脚部 128 収容部支持フレーム 130 モータ支持フレーム 132 移動フレーム駆動モータ 132a 駆動スプロケット 133 移動フレーム駆動チェーン 134 第1の補強部材 135 従動スプロケット 136 第2の補強部材 138 凹み部 138a、138b、138c、138d、138e、
138f、138g、138h 凹み部 140 櫛枝部 142 メインフレーム 144 メインフレーム支持脚 145 内側面 146 移動フレーム走行ローラ 150 走行ローラガイド 152 線材ホールド機構装着フレーム 154 第1の昇降機構 156、156′ チャック 156a、156a′ 把持爪 156a1、156a′1 把持面(内側面) 156a2、156a′2 外側面 156a3、156a′3 先端部 156b、156b′ 把持爪支持部 156b1、156b′1 内側面 156b2、156b′2 外側面 156b3、156b′3 貫通孔 156b4、156b′4 螺子頭嵌入孔 156c、156c′ 把持幅規定部材 156c1、156c′1 内側面 156c2、156c′2 把持幅規定面(外側
面) 156c3、156c′3 1156 チャック 1156a、1156a′ 把持爪 1156a1、1156a′1 把持面(内側
面) 1156a2、1156a′2 外側面 1156a3、1156a′3 先端部 1156a4、1156a′4 線材係止爪 1156b、1156b′ 把持爪支持部 1156b1、1156b′1 内側面 1156b2、1156b′2 外側面 1156b3、1156b′3 貫通孔 1156c、1156c′ 把持幅規定部材 1156c1、1156c′1 内側面 1156c2、1156c′2 把持幅規定面
(外側面) 1156c3、1156c′3 158 チャック駆動機構 160 把持幅規定機構 164 把持機構支持フレーム 164a 段差 166 把持幅規定部材 168 チャック装着部 168a、168a′ 内側面 170 チャック駆動機構本体 172 把持幅規定板 172a 段差 174 第2の昇降機構 176、176′ 第1のテーパ面 176a 凹部 178押え板 178a 下端縁 180 DCサーボモータ 181 モータ回転軸 182 ボール螺子 184 ボールナット 186 モータ装着台 188 スペーサ 190 カップリング 192 回転軸 194 ガイドレール 196 ガイド部材 198 第2のガイド部材 200 第2のガイドレール 202 走行ローラ突出機構 204 水平駆動機構(ロッドレスシリンダ) 206 ローラ支持台 208 ローラ回転軸 210 線材当接溝 212 ピストンロッド 214 ガイドロッド 216 ステイ 217 基台 218 ガイドレール 220 ホールド爪 222 ホールド爪装着部 224 ホールド爪駆動機構本体 225 ホールド爪駆動機構 226 スペーサ 228 ホールド爪昇降機構 230 ピストンロッド 231 ガイドロッド 232 線材ホールド空間 234 V字溝 236 線材収容部支持台 238 V字溝 240 前壁 242 後壁 246 ブラケット 246a チェーン装着部 248 チェーン 250 リミットスイッチリミットスイッチ 250a、250b、250c、250d、250e、
250f、250g、250h (移動フレーム
110の停止位置を検出するためのリミットスイッチ) 252 停止位置ガイド板 254 水平駆動機構装着フレーム 256 チャック閉限検出センサ 266 制御装置(CPU) 268 空気圧供給装置 269 走行ローラ接近検出センサ 276 切替え弁 276a 切替え弁(チャック駆動機構158を
開閉動作させるための切替え弁) 276b 切替え弁(第1の昇降機構154によ
り把持機構114を昇降駆動するための切替え弁 276c 切替え弁(走行ローラ突出機構202
により走行ローラ112を突出及び引っ込み動作するた
めの切替え弁) 276d 切替え弁(水平駆動機構204により
走行ローラ112を水平駆動するための切替え弁) 276e 切替え弁(ホールド爪装着部駆動機構
によりホールド爪220、220′を開閉動作させるた
めの切替え弁) 276f 切替え弁(ホールド爪昇降機構228
により線材ホールド機構116を昇降駆動するための切
替え弁) 278 操作パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B25J 15/00 B25J 15/08 B23P 19/04 B65G 47/91 B65G 59/02

Claims (9)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】収容部に収容された複数の物品の中から、
    1つの物品を選択的に把持する為の物品把持構造におい
    て、 本体と、 この本体を昇降駆動する昇降手段と、 前記本体に取り付けられ、接離自在な一対の把持爪を有
    し、互いに近接させられる事により、物品を両側から把
    持する把持手段と、 前記一対の把持爪の先端から所定距離だけ上方に偏位し
    た位置に先端縁を有する様に配設された押え板とを具備
    し、 前記昇降手段により前記本体を下降させる事により、こ
    れに取り付けられた前記把持手段の把持爪を、前記収容
    部内の複数の物品内に上方から挿入した際に、前記押え
    板により、前記一対の把持爪により把持される物品の周
    囲に位置する物品を上方から押え、前記収容部内に収容
    されている物品群の上面を平坦化させる事を特徴とする
    物品把持構造。
  2. 【請求項2】収容部に収容された複数の物品の中から、
    1つの物品を選択的に把持する為の物品把持構造におい
    て、 本体と、 この本体を昇降駆動する昇降手段と、 前記本体に取り付けられ、接離自在な一対の把持爪を有
    し、互いに近接させられる事により、物品を両側から把
    持する把持手段と、 前記一対の把持爪の先端から、前記物品の把持幅の1.
    5倍よりも短く、該把持幅の半分よりも長い距離だけ上
    方に偏位した位置に先端縁を有する様に配設された押え
    板とを具備し、 前記昇降手段により前記本体を下降させる事により、こ
    れに取り付けられた前記把持手段の把持爪を、前記収容
    部内の複数の物品内に上方から挿入した際に、前記押え
    板によりその挿入量が制限され、前記一対の把持爪によ
    り把持される物品が1つに規制される事を特徴とする物
    品把持構造。
  3. 【請求項3】前記一対の把持爪を、互いに離間する方向
    及び互いに近接する方向に選択的に付勢する付勢手段
    と、 前記本体に取り付けられ、前記付勢手段により互いに離
    間する方向に付勢された際に、前記物品の把持される幅
    寸法に応じて、前記一対の把持爪の離間距離を規制する
    規制手段とを更に具備する事を特徴とする請求項1また
    は2に記載の物品把持構造。
  4. 【請求項4】前記物品は、所定長さを有する線材から構
    成され、 前記把持される幅寸法は、前記線材の直径から規定され
    る事を特徴とする請求項3に記載の物品把持構造。
  5. 【請求項5】前記規制手段は、 前記一対の把持爪の接離方向とは直交する縦方向に沿っ
    て移動可能に、前記本体に支持された規制部材と、 この規制部材の前記一対の把持爪が配設された側の端縁
    に形成された凹部と、 この凹部の互いに対向する内側面に夫々形成され、前記
    一対の把持爪の基端部が夫々当接するテーパ面と、 前記規制部材を、前記縦方向に沿って進退駆動する駆動
    手段とを備え、 前記規制部材の前記縦方向の進退に応じて、前記一対の
    把持爪の離間距離が変更される事を特徴とする請求項3
    に記載の物品把持構造。
  6. 【請求項6】前記押え板は、前記規制部材の表面に取り
    付けられる事を特徴とする請求項5に記載の物品把持構
    造。
  7. 【請求項7】前記押え板は、前記規制部材に、前記縦方
    向に沿って変位自在に取り付けられる事を特徴とする請
    求項6に記載の物品把持構造。
  8. 【請求項8】前記押え板は、平坦な下側縁を備えている
    事を特徴とする請求項1または2に記載の物品把持構
    造。
  9. 【請求項9】前記押え板の下側縁は、前記一対の把持爪
    の最大離間距離をカバーする長さを有して形成される事
    を特徴とする請求項1または2に記載の物品把持構造。
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