JPH0910960A - チップドレッサのコントローラ - Google Patents

チップドレッサのコントローラ

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JPH0910960A
JPH0910960A JP16350195A JP16350195A JPH0910960A JP H0910960 A JPH0910960 A JP H0910960A JP 16350195 A JP16350195 A JP 16350195A JP 16350195 A JP16350195 A JP 16350195A JP H0910960 A JPH0910960 A JP H0910960A
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Satoru Machimura
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 チップドレッサによるドレス品質を向上す
る。 【構成】 ドレス起動信号S5が入力されたときから第
1の設定時間が経過するまで電極チップ1a,1bによ
る刃具の加圧力を第1の加圧力に設定する信号S11を
出力する予加圧用モノマルチ55と、モノマルチ55の
信号S11が終了したときから第2の設定時間が経過す
るまで加圧力を第2の加圧力に設定する信号S12を出
力する本加圧用モノマルチ56と、モノマルチ56の信
号S12が終了したときから第3の設定時間が経過する
まで加圧力を第3の加圧力に設定する仕上圧用モノマル
チ57を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はチップドレッサのコント
ローラに関し、特に定置スポット溶接機、マルチスポッ
ト溶接機等の溶接ロボットの電極チップをドレッシング
(研磨)するチップドレッサのコントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】定置スポット溶接機、マルチスポット溶
接機等のスポット溶接機においては、加圧通電を繰返す
ことによって電極チップが摩耗するなどしてその形状が
変形すると、溶接品質を確保できないことから、電極チ
ップを研磨するチップドレッサが用いられている。
【0003】従来のチップドレッサとしては、例えば特
開平1−181985号公報に開示されているように、
基台上に固定されたフレームに移動体を昇降自在に支持
し、この移動体にドレッサ本体を固定し、このドレッサ
本体にエアモータで回転駆動されるカッタ刃を取付け
て、このカッタ刃に上下から電極チップを押圧した状態
で、カッタ刃をエアモータで回転させることによって電
極チップを研磨するようにした据置き型チップドレッサ
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のチップドレッサにおいては、ドレス開始からド
レス終了までの間一定の加圧力でドレッサの刃具を加圧
しているため、ドレス品質が悪いという課題がある。
【0005】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、チップドレッサによるドレス品質を向上するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め請求項1のチップドレッサのコントローラは、溶接機
の電極チップで刃具を加圧した状態でこの刃具を駆動す
ることによって前記電極チップを研磨するチップドレッ
サのコントローラにおいて、ドレス起動信号が入力され
たときから第1の設定時間が経過するまで前記電極チッ
プによる刃具の加圧力を第1の加圧力に設定するタイミ
ング信号を出力する第1の手段と、この第1の手段のタ
イミング信号が終了したときから第2の設定時間が経過
するまで前記加圧力を第2の加圧力に設定するタイミン
グ信号を出力する第2の手段と、この第2の手段のタイ
ミング信号が終了したときから第3の設定時間が経過す
るまで前記加圧力を第3の加圧力に設定する第3の手段
を設けた。
【0007】請求項2のチップドレッサのコントローラ
は、上記請求項1のチップドレッサのコントローラにお
いて、前記起動信号が入力されたときからこの起動信号
の入力又は前記第3の手段のタイミング信号が終了した
ときに前記電極チップによる刃具の加圧を停止させるタ
イミング信号を出力する第4の手段を設けた。
【0008】
【作用】請求項1のチップドレッサのコントローラは、
ドレス起動信号が入力されたときから第1の設定時間が
経過するまで加圧力を第1の加圧力に設定するタイミン
グ信号を出力する第1の手段と、この第1の手段のタイ
ミング信号が終了したときから第2の設定時間が経過す
るまで加圧力を第2の加圧力に設定するタイミング信号
を出力する第2の手段と、この第2の手段のタイミング
信号が終了したときから第3の設定時間が経過するまで
加圧力を第3の加圧力に設定する第3の手段を設けたの
で、ドレス開始からドレス終了までのドレスの進捗状況
に応じて加圧力を例えば予加圧、本加圧、仕上圧の3段
階に設定することができて、ドレス品質が向上する。
【0009】請求項2のチップドレッサのコントローラ
は、上記請求項1のチップドレッサのコントローラにお
いて、起動信号が入力されたときからこの起動信号の入
力又は前記第3の手段のタイミング信号が終了したとき
に電極チップによる刃具の加圧を停止させるタイミング
信号を出力する第4の手段を設けたので、溶接機を制御
するシーケンスコントローラ等で自動的にドレス時間を
制御する場合に、第1〜第3の各設定時間を調整可能と
することができる。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を添付図面に基づいて説
明する。図1は本発明の一実施例を示す全体システム構
成図、図2はコントローラのブロック図、図3は図2の
入力インターロック回路、入力インタフェース回路の一
部、誤動作防止回路及び溶接タイマインターロック回路
の一部の詳細を示す回路図、図4は図2のモータ回転遅
延回路及びモータスイッチング回路等の詳細を示す回路
図、図5は図2のタイミング生成回路等の詳細を示す回
路図、図6は図2のインターフェース回路、チップドレ
ス圧設定回路及び溶接加圧設定回路の詳細を示す回路
図、図7は溶接タイマインターロック回路の残部及びイ
ンタフェース回路等の詳細を示す回路図、図8はコント
ローラの外観図である。
【0011】このチップドレッサシステムは、溶接機
(溶接ロボット)の上部ガン1A及び下部ガン1Bの電
極チップ1a,1bを研磨するための刃具を回転駆動す
る駆動源であるモータを有するドレッサ本体2と、ドレ
ッサ本体2とは別体をなし、電極チップ1a,1bを研
磨(ドレス)するときに必要な制御を司るコントローラ
3と、このコントローラ3で制御されてドレス時に電極
チップ1a,1bによってドレッサ本体2を所定の加圧
力で加圧させるための加圧駆動系4等とを備えている。
【0012】コントローラ3は、溶接ロボットの制御を
司るメイン制御装置であるマスタシーケンサ5からのド
レス起動指令であるドレス信号S1を受付けて、ドレッ
サ本体2のモータを駆動するモータ駆動信号S4を出力
すると共に、加圧駆動系4に所定のタイミングで電極チ
ップ1a,1bによるドレッサ本体2の加圧力を設定す
る加圧力レベル設定信号S2及び加圧/非加圧を切換え
る加圧信号S3を出力する等の制御をする。
【0013】加圧駆動系4は、エアー源からのエアーを
フィルタ11、レギュレータ12及びリュブリケータ1
3を介して、供給されたエアーを制御電圧(加圧力レベ
ル設定信号S2)に応じたエアー圧に制御して送出する
電空比例弁14に供給し、この電空比例弁14からのエ
アーを、制御信号(加圧信号S3)に応じてエアー供給
路を開閉する加圧ソレノイドバルブ15を介して上部ガ
ン1A,1Bを開閉駆動するシリンダ16に供給してい
る。
【0014】また、コントローラ3は、マスタシーケン
サ5からの手動ドレスを許可するための手動ドレス許可
信号、溶接加圧を設定するための1〜3チャンネル加圧
信号(選択信号)等を入力し、マスタシーケンサ5に対
してモータ異常信号等を出力する。さらに、溶接ロボッ
トの溶接タイマ6からの溶接加圧信号を入力し、ドレス
加圧信号(加圧信号S3)とインターロックを取ってか
ら加圧ソレノイド(電磁弁)15に出力する。なお、溶
接タイマ6から出力する溶接加圧信号とドレス加圧信号
とをマスタシーケンサ5内で処理して、マスタシーケン
サ5から加圧ソレノイド15に出力する場合には、この
ようにする必要はない。
【0015】このコントローラ3は、図2に示すよう
に、入力インターロック回路21及び入力インタフェー
ス(I/F)回路22と、誤動作防止回路23と、溶接
タイマインターロック回路24と、モータ回転遅延回路
25及びモータスイッチング回路26と、第1〜第4の
手段を構成するタイミング生成回路27、インタフェー
ス回路28及びチップドレス圧設定回路29、加圧バル
ブスイッチング回路30と、インターフェース回路31
及び溶接加圧設定回路32等を備えている。
【0016】入力インターロック回路21は、マスタシ
ーケンサ5からのドレス信号S1とこのコントローラ3
に脱着自在に接続可能な手動ドレス盤(後述する)から
の手動によるドレス信号(以下「手動ドレス信号」とも
いう。)S1´とのインターロックをとるためのもので
あり、手動ドレスが許可された状態でのみ手動ドレス盤
によるドレス信号S1´を有効としてマスタシーケンサ
5からのドレス信号(以下、「自動ドレス信号」ともい
う。)S1を無効にする。入力I/F回路22は、入力
されるドレス信号S1又はS1´から起動信号S5を生
成出力する。
【0017】誤動作防止回路23は、入力I/F回路2
2からの起動信号S5を入力してそのまま出力すると共
に、電源投入時にドレス信号S1,S1´と無関係に起
動信号S5が出力されるのを防止するための回路であ
る。溶接タイマインターロック回路24は、溶接タイマ
6との間で加圧信号のインターロックをとるための回路
である。
【0018】モータ回転遅延回路25は、入力I/F回
路22からの起動信号S5の終了側を遅延して、つまり
起動信号S5が入力された時から入力されなくなった後
所定時間が経過するまでの間モータ駆動信号S6を出力
する。モータスイッチング回路26は、ドレッサ本体2
のモータへの給電路に介装され、モータ回転遅延回路2
5からのモータ駆動信号S6が入力されている間ドレッ
サ本体2のモータへの給電路を閉じてモータ駆動信号S
4(モータ電源電圧)を出力して、モータの駆動/非駆
動を切換える。
【0019】タイミング生成回路27は、入力I/F回
路22からの起動信号S5に基づいて所定の加圧パター
ンに応じたタイミング信号S10(後述のように3種類
の信号S11〜S13からなる。)を生成して、このタ
イミング信号S10をインタフェース回路28を介して
チップドレス圧設定回路29に出力すると共に、このタ
イミング信号と起動信号S5とに基づいて加圧タイミン
グ信号S7を生成して出力する。ここで、「所定の加圧
パターン」とは、ドレス圧と当該ドレス圧を加える時間
との関係を示すものであり、本実施例では、加圧力を予
加圧(第1の加圧力)、本加圧(第2の加圧力)、仕上
圧(第3の加圧力)の3段階に設定して、予加圧の加圧
力を加える時間を予加圧時間(第1の設定時間)、本加
圧の加圧力を加える時間を本加圧時間(第2の設定時
間)、仕上圧の加圧力を加える時間を仕上圧時間(第3
の設定時間)とし、タイミング生成回路27によって各
加圧時間のタイミング信号を生成する。
【0020】チップドレス圧設定回路29は、インタフ
ェース回路28を介して入力されるタイミング生成回路
27からのタイミング信号S10に応じて電極チップ1
a,1bによるドレッサ本体2の加圧力を設定するため
の電圧信号である加圧力レベル設定信号S2を前記電空
比例弁14に出力する。加圧バルブスイッチング回路3
0は、タイミング生成回路27からの加圧タイミング信
号S7に応じて加圧ソレノイドバルブ15に加圧信号S
3を出力して、電極チップ1a,1bによるドレッサ本
体2の加圧/非加圧を切換える。
【0021】インタフェース回路31は、タイミング生
成回路27からの加圧タイミング信号S7に応じてマス
タシーケンサ5からの選択信号S8を有効にして出力す
る。溶接加圧設定回路32は、インタフェース回路31
を介して入力される選択信号S8(後述のように3種類
の選択信号S81〜83からなる。)に応じて溶接時の
加圧力を設定するための電圧信号である加圧力レベル設
定信号S2´を前記電空比例弁14に出力する。
【0022】次に、各部の詳細について図3以降をも参
照して説明する。図3を参照して、まず、コントローラ
3のターミナルT1の端子E1,E2にはマスタシーケ
ンサ5の自動ドレス信号S1を発生するための接点RY
1及び手動ドレス許可信号を発生するために手動ドレス
許可用接点RY2がそれぞれ接続され、またターミナル
T1の端子Pにはマスタシーケンサ5からの電源電圧P
(ここでは、24V)が給電される。さらに、コントロ
ーラ3には手動ドレス盤7を脱着自在に接続可能で、こ
の手動ドレス盤7には、手動ドレス信号S1´を発生す
るためのプッシュボタン型スイッチからなる起動スイッ
チ8及び手動ドレス許可状態を表示するための表示ラン
プ9が設けられている。なお、手動ドレス盤7との間に
はコネクタを設けているが、図3では図示を省略してい
る。
【0023】入力インターロック回路21及び入力I/
F回路22について説明すると、まず、入力I/F回路
22の自動起動信号生成用フォトカプラ35の発光ダイ
オードLE1の1次側を抵抗R1を介してターミナルT
1の端子Pに接続し、その発光ダイオードLE1の2次
側を入力インターロック回路21のダイオードD1を介
してターミナルT1の端子E1(自動ドレス信号S1入
力端子)に接続している。したがって、この自動起動信
号生成用フォトカプラ35はマスタシーケンサ5から電
源電圧Pが給電されているときにのみ作動可能となって
自動ドレス信号S1を有効にすることになる。
【0024】そして、発光ダイオードLE1の1次側を
入力インターロック回路21のダイオードD2を介して
ターミナルT1の端子E2(手動ドレス許可入力端子)
に接続し、マスタシーケンサ5の手動ドレス許可用接点
RY2がオン状態になったときには、フォトカプラ35
の発光ダイオードLE1がオフ状態に保持される、つま
り手動ドレス許可の状態では自動ドレス信号S1を無効
にするようにしている。なお、フォトカプラ35の発光
ダイオードLE1と並列にコンデンサC1及び抵抗R2
を接続している。
【0025】また、入力I/F回路22の手動起動信号
生成用フォトカプラ36の発光ダイオードLE2の1次
側を抵抗R3を介してターミナルT1の端子Pに接続
し、その発光ダイオードLE1の2次側を手動ドレス盤
7の手動起動スイッチ8の一方側の接点に接続可能と
し、更に入力インターロック回路21のダイオードD2
の2次側を手動ドレス盤7の手動起動スイッチ8の一方
側の接点に接続可能としている。したがって、手動起動
信号生成用フォトカプラ36はマスタシーケンサ5から
電源電圧Pが給電されているときにのみ作動可能となっ
て手動ドレス信号S1´を有効にすることになる。
【0026】なお、フォトカプラ36の発光ダイオード
LE2と並列にコンデンサC2を接続し、また、入力イ
ンターロック回路21のダイオードD2の2次側とター
ミナルT1の端子Pとの間に手動ドレス許可を表示する
表示ランプ37及び抵抗R4を直列に接続し、この表示
ランプ37及び抵抗R4と並列に抵抗R5を介して手動
ドレス盤7の表示ランプ9を接続可能にしている。
【0027】一方、入力インタフェース回路22のフォ
トカプラ35の出力側のフォトトランジスタPT1には
抵抗R6を介して内部電圧を給電し、このフォトトラン
ジスタPT1と抵抗R6との接続点をコンデンサC3を
介して接地すると共に、コンデンサC3の両端間電圧を
シュミットトリガ・インバータ38を介して出力し、ま
たフォトカプラ36の出力側のフォトトランジスタPT
2には抵抗R7を介して内部電圧を給電し、このフォト
トランジスタPT2と抵抗R7との接続点をコンデンサ
C4を介して接地すると共に、コンデンサC4の両端間
電圧をシュミットトリガ・インバータ39を介して出力
している。
【0028】そして、フォトカプラ35のフォトトラン
ジスタPT1のオン/オフ状態に応じたシュミットトリ
ガ・インバータ38からの出力信号をダイオードD3を
介して、またフォトカプラ36のフォトトランジスタP
T2のオン/オフ状態に応じたシュミットトリガ・イン
バータ39からの出力信号をダイオードD4を介してそ
れぞれ出力し、これらのダイオードD3,D4の2次側
を接続して各出力信号を合成し、これらのダイオードD
3,D4の2次側を抵抗R8を介して接地すると共に、
ダイオードD3,D4の2次側と抵抗R8との接続点の
電圧信号をAND回路40の入力信号とし、このAND
回路40の出力を起動信号S5として出力するようにし
ている。
【0029】誤動作防止回路23は、入力I/F回路2
2のAND回路40からの起動信号S5を積分する抵抗
R9及びコンデンサC5とダイオードD5からなる積分
回路と、この積分回路の出力によって起動信号S5を出
力するシュミットトリガ・インバータ41,42とから
なる。また、溶接タイマインターロック回路24は、入
力I/F回路22のAND回路40からの起動信号S5
を抵抗R10を介して入力してオン/オフ制御されるス
イッチングトランジスタTR1と、このトランジスタT
R1と電源との間に接続したリレー43と、リレー43
と並列に接続したダイオードD6及びトランジスタTR
1と並列に接続した抵抗R11とからなる。
【0030】図4を参照して、コントローラ3のターミ
ナルT2にはドレッサ本体2の駆動源であるモータ44
が接続され、ターミナルT1の端子O1,O2にはこの
モータ44へ所定の電圧を給電するためのモータ電源が
接続される。
【0031】モータ回転遅延回路25は、起動信号S5
を入力するディユアル・リトリガブル・モノステーブル
・マルチバイブレータ(以下、単に「モノマルチ」とい
う。)45と、モノマルチ45のパルス幅を設定するた
めの抵抗R12及びコンデンサC6と、起動信号S5と
モノマルチ45のQ出力との論理和をとってモータ駆動
信号S6として出力するOR回路46とからなる。な
お、モノマルチ45のパルス幅は起動信号S5がハイレ
ベル「H」(以下、単に「H」で表わす。)からローレ
ベル「L」(以下、単に「L」で表わす。)になった時
から所定時間、例えば1sec経過したときにモータ駆動
信号S6を「L」にする時間に設定している。
【0032】モータスイッチング回路26は、モータ回
転遅延回路25からのモータ駆動信号S6を抵抗R13
を介して入力してオン/オフされるスイッチングトラン
ジスタTR2と、フォトトライアック46、サージ吸収
素子47、抵抗R14等からなり、フォトトライアック
46の出力側(受光側)をドレッサ本体2のモータ44
への給電路に介装し、フォトトライアック46の入力側
(発光側)をスイッチングトランジスタTR2でオン/
オフすることでモータ44への給電路を開閉する。
【0033】なお、ドレッサ本体2のモータ44への給
電路にはモータ電源が入ったことを表示する表示ランプ
48を接続し、またモータ44への過電流が流れたとき
に閉状態になる外部接点49を介して過電流表示器51
及び抵抗R15の直列回路を電源と接地間に介装し、更
に同じくモータ44への過電流が流れたときに閉状態に
なる外部接点50を介してリレー52及びダイオードD
7の並列回路を電源と接地間に介装している。リレー5
2の常開接点CR2がオン状態になったことをモータ異
常信号としてマスタシーケンサ5に出力する。
【0034】次に、図5を参照して、タイミング生成回
路27は、それぞれディユアル・リトリガブル・モノス
テーブル・マルチバイブレータからなる予加圧用モノマ
ルチ55(第1の手段)、本加圧用モノマルチ56(第
2の手段)、仕上圧用モノマルチ57(第3の手段)
と、モノマルチ55のパルス幅(予加圧時間)を設定す
るための可変抵抗VR1、抵抗R16、コンデンサC7
と、モノマルチ56のパルス幅(本加圧時間)を設定す
るための可変抵抗VR2、抵抗R17、コンデンサC8
と、モノマルチ57のパルス幅(仕上圧時間)を設定す
るための可変抵抗VR3、抵抗R18、コンデンサC9
と、AND回路58,59とを有している。
【0035】予加圧用モノマルチ55には起動信号S5
を入力し、この予加圧用モノマルチ55の反転Q出力で
ある信号S11と起動信号S5をAND回路58に入力
し、このAND回路58の出力を本加圧用モノマルチ5
6に入力し、本加圧用モノマルチ56の反転Q出力であ
る信号S12及び予加圧用モノマルチ55の信号S11
をAND回路59に入力し、このAND回路59の出力
を仕上圧用モノマルチ57に入力し、仕上圧用モノマル
チ57の反転Q出力を信号S13として、これらの各モ
ノマルチ55,56,57からの各信号S11,S1
2,S13をインタフェース回路28に出力する。
【0036】ここで、各モノマルチ55から信号S11
を出力する時間(予加圧時間)はガン1A,1Bがドレ
ッサ本体2に達するまで時間に、モノマルチ56から信
号S12を出力する時間(本加圧時間)は電極チップ1
a,1b先端の合金層を確実に除去できるまでの時間
に、モノマルチ57から信号S13を出力する時間(仕
上圧時間)は切削バリが取り除かれるまでの時間に調整
設定する。
【0037】また、このタイミング生成回路27は、抵
抗R19、ダイオードD8,D9、インバータ61、A
ND回路62からなる加圧タイミング信号生成回路60
(第4の手段)を有している。この加圧信号生成回路6
0は、電源VDDに抵抗R19を介してダイオードD8,
D9の1次側をそれぞれ接続し、ダイオードD8の2次
側を仕上圧用モノマルチ57の反転Q出力端子に、ダイ
オードD9の2次側を2次側を仕上圧用モノマルチ57
のクリア端子CLR(AND回路59の出力側)にそれぞ
れ接続してAND回路を構成し、このAND回路の出力
となるダイオードD8,D9の1次側接続点の信号をイ
ンバータ61を介してAND回路62に入力すると共
に、起動信号S5をAND回路62の他方入力とし、こ
のAND回路62の出力を加圧タイミング信号S7とし
て出力する。
【0038】図6を参照して、ドレス系のインタフェー
ス回路28は、タイミング生成回路27の予加圧用モノ
マルチ65からの信号S11、本加圧用モノマルチ56
からの信号S12、仕上圧用モノマルチ57からの信号
S13をそれぞれ入力する3個のフォトカプラ65〜6
7及び抵抗R20からなる。チップドレス圧設定回路2
9は、インタフェース回路28の各フォトカプラ65〜
67の出力側に接続した抵抗R21〜R23、可変抵抗
VR4〜VR6と、抵抗R24及びダイオードD10〜
D12とからなり、抵抗R21〜R23、抵抗R24及
び可変抵抗VR4〜VR6の抵抗値に応じた電圧信号を
加圧力レベル設定信号S2として電空比例弁14に出力
する。
【0039】ここで、予加圧時の加圧力(予加圧力)は
ドレッサ本体2の刃具を保護するために低い加圧力に、
本加圧時の加圧力(本加圧力)は電極チップ1a,1b
先端の合金層を確実に除去できる切削加工が可能な高い
加圧力に、仕上圧時の加圧力(仕上圧)は切削バリ等を
無くすることができるに充分な最も低い加圧力(仕上
圧)に設定する。
【0040】そこで、図7に移行して、加圧バルブスイ
ッチング回路30は、スイッチング用トランジスタTR
3、フォトトライアック68、サージ吸収素子69、抵
抗R25,R26からなり、タイミング生成回路27か
らの加圧タイミング信号S7を抵抗R25を介してトラ
ンジスタTR3に入力し、フォトトライアック68の出
力端を加圧ソレノイドバルブ15への給電路中に介装
し、トランジスタTR3で発光素子側をスイッチングす
ることで加圧ソレノイドバルブ15のオン/オフ切換
(加圧/非加圧の切換)をするようにしている。
【0041】また、加圧ソレノイドバルブ15への給電
路には前記した溶接タイマインターロック回路24(図
3参照)のリレー43の常開接点CR11,CR12を
介装している。更に、溶接タイマ6の電磁弁端子から加
圧ソレノイドバルブ15への給電路中にリレー43の常
閉接点CR13,CR14を介装し、ドレス許可時(リ
レー43が作動したとき)にコントローラ3から加圧ソ
レノイドバルブ15への給電路を閉成し、溶接タイマ6
の電磁弁端子から加圧ソレノイドバルブ15への給電路
を遮断するようにしてインターロックをとっている。
【0042】インタフェース回路31Aは、図6のイン
タフェース回路31Bと共に図2のインタフェース回路
31を構成し、マスタシーケンサ5からの選択信号S8
1,S82,S83をそれぞれ表示器(発光ダイオー
ド)71〜73を介して入力する3個のフォトカプラ7
4〜76と、これらのフォトカプラ74〜76の入力側
発光素子に接続した抵抗R27〜29と、フォトカプラ
74〜76の出力側フォトトタンジスタと電源との間に
接続した抵抗R30〜R32及び出力側フォトトタンジ
スタと接地間に接続したコンデンサC11〜C13と、
タイミング生成回路27からの加圧タイミング信号S7
と各フォトカプラ74〜76の出力信号との論理和をと
るOR回路77〜79とからなる。なお、電源回路85
への給電路には制御電源が入っていることを表示する表
示ランプ86を接続している。
【0043】そこで、図6に戻って、溶接系のインタフ
ェース回路31Bは、インタフェース回路31Aからの
信号S14〜16をそれぞれ入力する3個のフォトカプ
ラ80〜82からなり、各フォトカプラ80〜82の発
光素子には前述したドレス系のインタフェース回路28
を介して給電している。溶接圧設定回路32は、インタ
フェース回路31Bの各フォトカプラ80〜82の出力
側に接続した抵抗R33〜R35、可変抵抗VR7〜V
R9と、抵抗R36及びダイオードD13〜D15とか
らなり、抵抗R33〜R35、抵抗R36及び可変抵抗
VR7〜VR9の抵抗値に応じた電圧信号を加圧力レベ
ル設定信号S2´として電空比例弁14に出力する。
【0044】上述したコントローラ3は、図8に示すよ
うに、ドレス時間設定用可変抵抗VR1,VR2,VR
3、ドレス圧設定用可変抵抗VR4〜VR6、溶接加圧
設定用可変抵抗器VR7〜VR9が外部操作可能に配置
され、また、手動ドレス盤7を脱着自在に接続するため
のレセクタブル87を有する他、ドレス許可用表示ラン
プ37、モータ電源用表示ランプ48、制御電源用表示
ランプ86、モータ異常用表示ランプ51も配置されて
いる。ここで、各可変抵抗VR1〜VR9については、
内部のPCB基板に設置したまま外部操作可能に設けて
いる。なお、このコントローラ3には溶接加圧力を手動
選択するためのロータリスイッチ88が設けられること
もある。
【0045】次に、以上のように構成したチップドレッ
サシステムの作用について図9及び図10をも参照して
説明する。先ず、図3を参照してマスタシーケンサ5か
ら電圧Pをコントローラ3に対して給電した状態で、マ
スタシーケンサ5のドレス信号発生用接点RY1が閉状
態になると、手動ドレス許可用接点RY2が開状態(手
動ドレス禁止状態)になっているとすれば、入力I/F
回路22の自動起動信号用フォトカプラ35の発光ダイ
オードLE1に給電されて発光するので、フォトカプラ
35のフォトトランジスタPT1がオン状態になり、シ
ュミットトリガ・インバータ38の出力側が「H」にな
り、ダイオードD3を介してAND回路40から出力す
る起動信号S5が「H」になる。
【0046】また、手動ドレス盤7が接続された状態
で、マスタシーケンサ5の手動ドレス許可用接点RY2
が閉状態(手動ドレス許可)になっているときに、手動
ドレス盤7の起動スイッチ8が押される(オン状態にさ
れる)と、入力I/F回路22の手動起動信号用フォト
カプラ36の発光ダイオードLE2に給電されて発光す
るので、フォトカプラ36のフォトトランジスタPT2
がオン状態になり、シュミットトリガ・インバータ39
の出力側が「H」になり、ダイオードD4を介してAN
D回路40から出力する起動信号S5が「H」になる。
【0047】すなわち、このコントローラ3は手動ドレ
ス盤7を接続することによって手動ドレス起動が可能に
なり、マスタシーケンサ5から手動ドレス許可が与えら
れているときにのみ起動スイッチ8による自動ドレス信
号S1´が有効となって手動ドレス起動を行うことがで
きる。
【0048】ここで、手動ドレス許可が与えられている
状態で、仮にマスタシーケンサ5の異常等によって自動
起動用のドレス信号S1が出力された(接点RY1が閉
状態になった)とき、接点RY2が閉状態になっている
ことによって、自動起動信号用フォトカプラ35の発光
ダイオードLE1の1次側が「L」に落ちているので、
ドレス信号S1が出力されても発光ダイオードLE1に
給電されて発光することがなく、したがってフォトカプ
ラ35のフォトトランジスタPT1がオン状態になるこ
とがない。
【0049】このように、手動ドレス盤7を脱着可能に
接続できるようにすることで、システム導入時において
溶接ロボットに応じたドレス圧や溶接加圧の設定、タイ
ミングの設定等の各種設定を行うことが可能になる。そ
して、手動ドレス盤7を脱着可能に接続したときに、マ
スタシーケンサ5から手動ドレス許可が与えられている
ときにのみ、手動によるドレス信号(ドレス起動指令)
を有効にすると共に、手動ドレス許可と自動によるドレ
ス信号とのインターロックをとってマスタシーケンサ5
からの自動ドレス制御を無効にすることで、手動ドレス
起動と自動ドレス起動との競合を回避することができ
る。
【0050】また、マスタシーケンサ5からの自動ドレ
ス信号と手動ドレス盤7による手動ドレス信号とを2つ
のダイオードD3,D4からなるOR回路で論理和をと
るようにすることで、OR回路のためのICを増やす必
要がなくなり、コストが廉価になる。さらに、マスタシ
ーケンサ5からコントローラ3の自動起動用フォトカプ
ラ35及び手動起動用フォトカプラ36への給電を行う
ようにすることで、コントローラ3を外部から直接駆動
することができるようになり、ノイズ等の影響を受け難
くなって、ノイズに強いコントローラが得られる。
【0051】このようにしてマスタシーケンサ5からの
ドレス信号S1又は手動ドレス盤7の起動スイッチ8に
よるドレス信号S1´によって入力I/F回路22のA
ND回路40から起動信号S5が出力されると、この起
動信号S5は誤動作防止回路23のコンデンサC5への
充電電圧がシュミットトリガ・インバータ41,42の
動作電圧に達するに要する時間だけ遅延されてそのまま
起動信号S5として出力される。
【0052】このとき、入力I/F回路22のAND回
路40から起動信号S5は溶接タイマインターロック回
路24にも入力されているので、スイッチングトランジ
スタTR1がオン状態になってリレー43が作動して、
図7に示したリレー43の常開接点CR11,CR12
が閉じて、コントローラ3から加圧ソレノイドバルブ1
5への給電路が閉成されると共に、常閉接点CR13,
CR14が開いて、溶接タイマ6から加圧ソレノイドバ
ルブ15への給電路が解放遮断される。
【0053】一方、入力I/F回路22から誤動作防止
回路23を経て出力された起動信号S5は、図4に示す
ようにモータ回転遅延回路25に入力されるので、図9
(a)に示すように起動信号S5が「H」になったとき
からOR回路46の出力である同図(b)に示すように
モータ駆動信号S6が「H」になると共に、モノマルチ
45のQ出力が「H」になり、起動信号S5が「L」に
なった後もモノマルチ45のQ出力が「H」である間は
モータ駆動信号S6が「H」のままであり、モノマルチ
45のQ出力が「L」になったときに、モータ駆動信号
S6も「L」になる。この起動信号S5が「L」になっ
たのちモータ起動信号S6が「L」になるまでの時間Δ
tは、モノマルチ45のパルス幅によって設定する。
【0054】このようにしてモータ回転遅延回路25か
らのモータ駆動信号S6が「H」になっている間は、モ
ータスイッチング回路26のフォトトライアック46が
オン(閉)状態になり、ドレッサ本体2のモータ44へ
の給電路が閉成されて、モータ44が回転する。
【0055】また、入力I/F回路22から誤動作防止
回路23を経て出力された起動信号S5は、図5に示す
ようにタイミング生成回路27に入力されるので、起動
信号S5が「H」になると、図9(c)に示すように予
加圧用モノマルチ55から可変抵抗VR1,抵抗R16
及びコンデンサC7の各値に応じて定まる所定時間(予
加圧時間t1)だけ「L」になる信号S11が出力され
る。この信号11が「L」の間は、図6に示すインタフ
ェース回路28のフォトカプラ65がオン状態になるの
で、チップドレス圧設定回路29から抵抗R21,R2
4及び可変抵抗VR4で定まる抵抗値に応じた電圧信号
を加圧力レベル設定信号S2として電空比例弁14に出
力して、電極チップ1a,1bによるドレッサ本体2の
加圧力を予加圧力に設定する。
【0056】その後、予加圧用モノマルチ55の信号S
11が「H」に立ち上がると、図9(d)に示すように
本加圧用モノマルチ66から可変抵抗VR2,抵抗R1
7及びコンデンサC8の各値に応じて定まる所定時間
(本加圧時間t2)だけ「L」になる信号S12が出力
される。この信号12が「L」の間は、図6に示すイン
タフェース回路28のフォトカプラ66がオン状態にな
るので、チップドレス圧設定回路29からは抵抗R2
2,R24及び可変抵抗VR5で定まる抵抗値に応じた
電圧信号を加圧力レベル設定信号S2として電空比例弁
14に出力して、電極チップ1a,1bによるドレッサ
本体2の加圧力を本加圧力に設定する。
【0057】さらに、本加圧用モノマルチ65の信号S
12が「H」に立ち上がると、図9(e)に示すように
仕上圧用モノマルチ67から可変抵抗VR3,抵抗R1
8及びコンデンサC9の各値に応じて定まる所定時間
(仕上加圧時間t3)だけ「L」になる信号S13が出
力される。この信号13が「L」の間は、図6に示すイ
ンタフェース回路28のフォトカプラ67がオン状態に
なるので、チップドレス圧設定回路29からは抵抗R2
3,R24及び可変抵抗VR56定まる抵抗値に応じた
電圧信号を加圧力レベル設定信号S2として電空比例弁
14に出力して、電極チップ1a,1bによるドレッサ
本体2の加圧力を仕上圧に設定する。
【0058】このようにタイミング生成回路27によっ
て加圧力を予加圧時間の間は予加圧力、本加圧時間の間
は本加圧力、仕上圧時間の間は仕上圧力の3種類に設定
する3種類のタイミング信号を出力するようにすること
で、上述したようにガン1A,1Bがドレッサ本体2に
達するまで時間はドレッサ本体2の刃具を保護するため
に低い加圧力(予加圧力)に設定し、その後、電極チッ
プ1a,1b先端の合金層を確実に除去できるまでの時
間は切削加工が可能な高い加圧力(本加圧力)に設定
し、更に切削バリが取り除かれるまでの時間はバリ等を
無くするために最も低い加圧力(仕上圧)に設定する、
というようにドレスの進捗状況に応じて加圧力とそれを
加える時間を設定することができ、ドレス品質を向上す
ることができる。
【0059】一方、このタイミング生成回路27の加圧
タイミング信号生成回路60は、起動信号S5が「H」
の状態にあるとき、予加圧用モノマルチ55の信号S1
1又は本加圧用モノマルチ56の信号S12が「L」の
ときにAND回路59の出力が「L」になっているの
で、ダイオードD9が導通状態になってインバータ61
の入力側が「L」になるのでその出力が「H」となっ
て、AND回路62の出力が「H」となり、仕上圧用モ
ノマルチ57の信号S13が「L」になっているときに
はダイオードD8が導通状態になってインバータ61の
入力側が「L」になるのでその出力が「H」となって、
AND回路62の出力が「H」となる。
【0060】これによって、加圧タイミング生成回路6
0からは図9(f)に示すように起動信号S5が「H」
になったときから「H」になり、起動信号S5が「L」
になった時、又は仕上圧用モノマルチ57の信号S13
が「L」から「H」になった時に「L」になる加圧タイ
ミング信号S7を出力する。この加圧タイミング信号S
7が「H」の間は前述したように図7の加圧ソレノイド
バルブ15へ給電され、上部ガン1A及び下部ガン1B
の電極チップ1a,1bによってドレッサ本体2の刃具
が加圧される。
【0061】この場合、起動信号S5のみで加圧ソレノ
イドバルブ15の切換制御を行うと、起動信号S5の出
力時間(「H」にする時間)はマスタシーケンサ5の設
定によって定まるので、予加圧時間及び/又は本加圧時
間を調整したときに仕上圧時間の設定にかかわらず、加
圧ソレノイドバルブ15が閉状態になってガンが解放さ
れ、結果的に仕上圧時間を確保することができなくおそ
れがある。
【0062】そこで、このコントローラ3のように起動
信号S5と仕上圧用のタイミング信号S13との論理積
をとって、いずれかが終了したときに加圧ソレノイドバ
ルブ5を閉じてガンを解放するようにすることによっ
て、起動信号S5の出力時間(マスタシーケンサ5のド
レス信号S1の出力時間)をやや長めに設定しておくこ
とで、予加圧時間、本加圧時間、仕上圧時間の調整範囲
に余裕を持たせることができ、所要の仕上圧時間を確保
することができて、ドレス品質が向上する。
【0063】なお、本加圧用モノマルチ56及び仕上圧
用モノマルチ57のクリア端子CLRに起動信号S5又は
予加圧用モノマルチ55の信号S11をAND回路5
8,59を介して入力しているのは、予加圧用モノマル
チ55の反転Q出力(信号S11)で直接本加圧用モノ
マルチ56を起動し、本加圧用モノマルチ56の反転Q
出力(信号S12)で直接仕上圧用モノマルチ57を起
動する、つまり単純にタイマとなるモノマルチを3個組
合わせて所定にパターンに応じたタイミングを生成しよ
うとすると、モノマルチのトランジェント特性によって
起動信号S5が入力されたときから予加圧用モノマルチ
55の反転Q出力が「L」になるまでの間に遅延時間が
発生して、起動信号S5が入力されたときに本加圧用モ
ノマルチ56も作動してしまうといった不都合が発生す
るので、これを回避するためである。
【0064】また、本実施例のインタフェース回路28
及びチップドレス圧設定回路29のようにフォトカプラ
とダイオードアレイを用いて1つの出力信号を生成する
ことによって、スイッチングリレーを用いる場合に比べ
て基板上の専有スペースが少なくて済み、また抵抗と可
変抵抗を組合わせることによって調整範囲を広く取るこ
とができる。
【0065】次に、上記タイミング生成回路27から出
力される加圧タイミング信号S7はインタフェース回路
31Aに入力されているので、このインタフェース回路
31AのOR回路77〜79は、加圧タイミング信号S
7が「H」の間、他方入力に関係なくその出力が「H」
となり、したがって図6のインタフェース回路31Bの
各フォトカプラ80〜82はオフ状態に保持される。つ
まり、ドレス起動時にはマスタシーケンサ5からの選択
信号S81〜83に関係なく溶接加圧設定回路32は機
能しない。
【0066】これに対して、加圧タイミング信号S7が
「L」になっているときには、インタフェース回路31
AのOR回路77〜79の出力は他方入力に依存するこ
とになる。つまり、マスタシーケンサ5からの選択信号
S81が「L」になったときには、フォトカプラ74が
オン状態になってOR回路77の出力が「L」になるの
で、インタフェース回路31Bのフォトカプラ80がオ
ン状態になり、溶接加圧設定回路32からは抵抗R3
3、36及び可変抵抗VR7の抵抗値に応じた電圧信号
を加圧力レベル設定信号S2´として電空比例弁14に
出力して、溶接加圧力を溶接圧1(チャンネルCH1)
に設定する。
【0067】同様に、マスタシーケンサ5からの選択信
号S82が「L」になったときには、フォトカプラ75
がオン状態になってOR回路78の出力が「L」になる
ので、インタフェース回路31Bのフォトカプラ81が
オン状態になり、溶接加圧設定回路32からは抵抗R3
4、36及び可変抵抗VR8の抵抗値に応じた電圧信号
を加圧力レベル設定信号S2´として電空比例弁14に
出力して、溶接加圧力を溶接圧2(チャンネルCH2)
に設定する。更に、マスタシーケンサ5からの選択信号
S83が「L」になったときには、フォトカプラ76が
オン状態になってOR回路79の出力が「L」になるの
で、インタフェース回路31Bのフォトカプラ82がオ
ン状態になり、溶接加圧設定回路32からは抵抗R3
5、36及び可変抵抗VR9の抵抗値に応じた電圧信号
を加圧力レベル設定信号S2´として電空比例弁14に
出力して、溶接加圧力を溶接圧3(チャンネルCH3)
に設定する
【0068】このようにマスタシーケンサ5からの選択
信号S81〜83によって溶接時の溶接加圧力を選択設
定することができるようにすることで、1つのワークの
各溶接部位に応じた溶接加圧力を設定することができ、
これによって溶接条件の均一化を図ることができて溶接
品質が向上する。
【0069】次に、このコントローラ3を用いたチップ
ドレス全体の流れについて図10を参照して簡単に説明
すると、自動ドレス(自動運転)のときには、マスタシ
ーケンサ5によって溶接ロボットをドレッサ本体2によ
るドレス可能な位置まで移動させて、ドレッサ本体2の
刃具に上,下部ガン1A,1Bの電極チップ1a,1b
を位置合せしてセットした後、同図(a)に示すように
マスタシーケンサ5からドレス信号S1をコントローラ
3に与えることによって、前述したように起動信号S5
が出力され、モータ駆動信号S6が出力されることによ
って同図(b)に示すようにドレッサ本体2のモータ4
4が回転駆動され、また、加圧タイミング信号S7が出
力されることによって同図(c)に示すように加圧ソレ
ノイドバルブ15が作動すると共に、予加圧の加圧レベ
ル設定信号S2が出力されることによって同図(d)に
示すように電空比例弁14がエアー圧を予加圧に制御し
て、予加圧の加圧力で上部ガン1Aの電極チップ1aと
下部ガン1Bの電極チップ1bによってドレッサ本体2
の刃具を挟んで加圧する。
【0070】その後、コントローラ3のタイミング生成
回路27からのタイミング信号に応じて電空比例弁14
に対する加圧レベル設定信号S2が本加圧、仕上圧の電
圧信号に順次切り替わって、ドレッサ本体2に対する加
圧力が所定のタイミングで本加圧力、仕上圧へと切り替
わり、ドレスが行われた後、マスタシーケンサ5からの
ドレス信号S1が出力されなくなったとき又は所定の仕
上圧時間が経過したときに、加圧ソレノイドバルブ15
が作動を停止して上部ガン1A及び下部ガン1Bが解放
される。
【0071】この場合、ドレッサ本体2のモータ44に
対してはドレス終了後を予め設定した所定の時間だけモ
ータ駆動信号S6が出力されているので、同図(b)に
示すようにモータ44は所定の時間、例えば1sec間経
過した後作動を停止する。このようにモータ44の停止
を遅らせることによって、ガン1A,1Bの開閉をエア
ーによって行うために、エアー供給路の配管が長くなる
と、エアー供給停止からガン解放までの応答遅れが発生
し、この応答遅れ時間内にモータ44が停止すると、電
極チップ1a,1bがドレッサ本体2の刃具を挟んでい
る状態でモータ44が停止することになってカジリ等が
発生し、ドレス品質を確保できなくなるという事態を防
止することができる。
【0072】次に、手動ドレス操作を行う場合には、手
動ドレス盤7をコントローラ3に接続した状態で、マス
タシーケンサ5が手動ドレス許可用接点RY2を閉状態
にして手動ドレス許可になっていれば(手動ドレス許可
表示ランプ9が点灯している)、起動スイッチ8を押し
ている間起動信号S5が出力されるので、この間はドレ
ス作業を行うことができる。
【0073】この手動ドレスを行う場合、予加圧時には
軽く、本加圧時には重くなり、仕上圧時には再度軽くな
るので、ドレス終了を音或いはプレッシャゲージ圧で確
認して、ドレス終了後起動スイッチ8を切ることによっ
て、ガンが解放し、モータ44が停止する。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1のチップ
ドレッサのコントローラによれば、ドレス起動信号が入
力されたときから第1の設定時間が経過するまで加圧力
を第1の加圧力に設定するタイミング信号を出力する第
1の手段と、この第1の手段のタイミング信号が終了し
たときから第2の設定時間が経過するまで加圧力を第2
の加圧力に設定するタイミング信号を出力する第2の手
段と、この第2の手段のタイミング信号が終了したとき
から第3の設定時間が経過するまで加圧力を第3の加圧
力に設定する第3の手段を設けたので、ドレス開始から
ドレス終了までのドレスの進捗状況に応じて加圧力を例
えば予加圧、本加圧、仕上圧の3段階に設定することが
できて、ドレス品質が向上する。
【0075】請求項2のチップドレッサのコントローラ
によれば、上記請求項1のチップドレッサのコントロー
ラにおいて、起動信号が入力されたときからこの起動信
号の入力又は前記第3の手段のタイミング信号が終了し
たときに電極チップによる刃具の加圧を停止させるタイ
ミング信号を出力する第4の手段を設けたので、溶接機
を制御するシーケンスコントローラ等で自動的にドレス
時間を制御する場合に、第1〜第3の各設定時間を調整
可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体システム構成図
【図2】コントローラのブロック図
【図3】図2の入力インターロック回路、入力インタフ
ェース回路の一部、誤動作防止回路及び溶接タイマイン
ターロック回路の一部の詳細を示す回路図
【図4】図2のモータ回転遅延回路及びモータスイッチ
ング回路等の詳細を示す回路図
【図5】図2のタイミング生成回路等の詳細を示す回路
【図6】図2のインターフェース回路、チップドレス圧
設定回路及び溶接加圧設定回路の詳細を示す回路図
【図7】溶接タイマインターロック回路の残部及びイン
タフェース回路等の詳細を示す回路図
【図8】コントローラの外観図
【図9】コントローラの動作説明に供するタイミング図
【図10】チップドレス全体の流れを説明する説明図
【符号の説明】
1A…上部ガン、1B…下部ガン、1a,1b…電極チ
ップ、2…ドレッサ本体、3…コントローラ、4…加圧
駆動系、5…マスタシーケンサ、6…溶接タイマ、7…
手動ドレス盤、14…空電比例弁、15…加圧ソレノイ
ドバルブ、21…入力インターロック回路、22…入力
インタフェース回路、23…誤動作防止回路、24…溶
接タイマインターロック回路、25…モータ回転遅延回
路、26…モータスイッチング回路、27…タイミング
生成回路、28…インタフェース回路、29…チップド
レス圧設定回路、30…インタフェース回路、32…溶
接加圧設定回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接機の電極チップで刃具を加圧した状
    態でこの刃具を駆動することによって前記電極チップを
    研磨するチップドレッサのコントローラにおいて、ドレ
    ス起動信号が入力されたときから第1の設定時間が経過
    するまで前記電極チップによる刃具の加圧力を第1の加
    圧力に設定するタイミング信号を出力する第1の手段
    と、この第1の手段のタイミング信号が終了したときか
    ら第2の設定時間が経過するまで前記加圧力を第2の加
    圧力に設定するタイミング信号を出力する第2の手段
    と、この第2の手段のタイミング信号が終了したときか
    ら第3の設定時間が経過するまで前記加圧力を第3の加
    圧力に設定する第3の手段を設けたことを特徴とするチ
    ップドレッサのコントローラ。
  2. 【請求項2】 請求項2に記載のチップドレッサのコン
    トローラにおいて、前記起動信号が入力されたときから
    この起動信号の入力又は前記第3の手段のタイミング信
    号が終了したときに前記電極チップによる刃具の加圧を
    停止させるタイミング信号を出力する第4の手段を設け
    たことを特徴とするチップドレッサのコントローラ。
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