JP3621472B2 - 可搬型チップドレッサの運転準備装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は可搬型チップドレッサの運転準備装置に関し、例えば定置スポット溶接機、マルチスポット溶接機等の溶接機の電極チップをドレッシング(研磨)する可搬型のドレッサ本体を備えたチップドレッサ(ポータブルドレッサ)のコントローラに用いる運転準備装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
定置スポット溶接機、マルチスポット溶接機等の溶接機等のスポット溶接機においては、加圧通電を繰返すことによって電極チップが摩耗するなどしてその形状が変形すると、溶接品質を確保できないことから、電極チップを研磨するチップドレッサが用いられている。
【0003】
従来のチップドレッサとしては、例えば特開平1−181985号公報に開示されているように、基台上に固定されたフレームに移動体を昇降自在に支持し、この移動体にドレッサ本体を固定し、このドレッサ本体にエアモータで回転駆動されるカッタ刃を取付けて、このカッタ刃に上下から電極チップを押圧した状態で、カッタ刃をエアモータで回転させることによって電極チップを研磨するようにした据置き型チップドレッサが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のチップドレッサにあっては、溶接機1台に対して据置き型チップドレッサ1台を対応設置しなければならないため、溶接設備の大型化やコストの上昇を招いているという課題がある。
【0005】
そこで、ドレッサ本体を可搬型として作業者が溶接機の設置場所に持ち運んで適宜電極チップの研磨を行えるようにすると共に、ドレス作業の負担を軽くするために刃具を駆動する駆動源をドレッサ本体に備えた可搬型チップドレッサ(ポータブルドレッサ)が考えられる。
【0006】
このような可搬型チップドレッサを制御する場合、ドレッサ本体とチップドレス時に溶接機を制御するためのコントローラ(制御装置)とを分離して、各溶接機にコントローラを備え、ドレッサ本体からのリモートコントロール信号でコントローラの起動を行うようにすることが考えられる。この場合、溶接機側のコントローラが誤動作しないようにするため、ドレッサ本体とコントローラを対にしてそれぞれ独自のリモートコントロール信号を用いるようにすると、チップドレッサのコストが高くなるという課題が生じる。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、リモートコントロール信号で起動指令を受付けることで可搬型チップドレッサの制御を行う制御装置において、リモートコントロール信号を出力する側の共用化を図れるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1の可搬型チップドレッサの運転準備装置は、リモートコントロール信号で起動指令を受付けることで可搬型チップドレッサの制御を行う制御装置において、運転準備を指示する運転準備指示手段と、この運転準備指示手段の指示に応じて前記起動指令を受付け可能な運転準備状態に設定する運転準備手段と、この運転準備手段が運転準備状態に設定したときに他の制御装置に対して起動禁止指令を出力すると共に、他の制御装置からの起動禁止指令が入力されているときには前記運転準備手段による運転準備の設定を禁止する起動禁止指令入出力手段と、前記運転手段に対して運転状態を強制的に解除するリセット信号生成手段とを設けた。
【0009】
請求項2の可搬型チップドレッサの運転準備装置は、上記請求項1の可搬型チップドレッサの運転準備装置において、前記起動禁止入出力手段が他の制御装置からの起動禁止指令が入力されているときに前記運転準備指示手段の運転準備指示を無効にする手段を備えている構成とした。
【0010】
【作用】
請求項1の可搬型チップドレッサの運転準備装置は、運転準備を指示する運転準備指示手段と、この運転準備指示手段の指示に応じて起動指令を受付け可能な運転準備状態に設定する運転準備手段と、この運転準備手段が運転準備状態に設定したときに他の制御装置に対して起動禁止指令を出力すると共に、他の制御装置からの起動禁止指令が入力されているときには運転準備手段による運転準備の設定を禁止する起動禁止指令入出力手段とを設けたので、複数の同一の制御装置を用いる場合に、1つの制御装置を運転準備状態にすることで他の制御装置は起動指令を受付けられなくなり、制御装置を起動させるリモートコントロール信号を出力する側を共用することができる。また、また、リセット信号生成手段を設けたので、ドレス終了後、運転準備回路に対してリセット信号を入力して運転準備状態を強制的に解除することによって、運転準備状態の切り忘れを防止でき、他機のコントローラがいつまでも運転準備状態に入れない事態を防止できると共に、ドレス終了毎に運転準備状態を解除する操作が不要になって作業性が向上する。
【0011】
請求項2の可搬型チップドレッサの運転準備装置は、上記請求項1の可搬型チップドレッサの運転準備装置において、起動禁止入出力手段が他の制御装置からの起動禁止指令が入力されているときに運転準備指示手段の運転準備指示を無効にする手段を備えているので、運転準備の指示自体が禁止され、複数の制御装置間で2つ以上の制御装置が1つのリモートコントロール信号で動作することを一層確実に防止できる。
【0012】
【実施例】
以下本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る可搬型チップドレッサの運転準備装置を適用したチップドレッサの一実施例を示す全体システム構成図、図2はドレッサ本体の外観斜視図、図3はコントローラのブロック図、図4は図3の起動入力受付回路、加圧バルブスイッチング回路及び溶接タイマ8とのインターロック関係の詳細を示す回路図、図5は図3のチャタリング防止回路、運転準備回路、誤動作防止回路関係の詳細を示す回路図、図6は図3のインターロック回路関係の詳細を示す回路図、図7は図3のタイミング生成回路の詳細を示す回路図、図8は図3のチップドレス圧設定回路、溶接加圧設定回路等の詳細を示す回路図、図9はコントローラの外観図、図10はコントローラ相互間の接続関係を説明する説明図である。
【0013】
このチップドレッサシステムは、溶接機の上部ガン1A及び下部ガン1Bの電極チップ1a,1bを研磨するための刃具を回転駆動する駆動源を有する可搬型のドレッサ本体2と、このドレッサ本体2を用いて電極チップ1a,1bを研磨(ドレス)するときの制御を司る本発明に係る運転準備装置を適用したコントローラ(制御装置)3と、このコントローラ3で制御されてドレス時に電極チップ1a,1bによってドレッサ本体2を加圧させるための加圧駆動系4と、ドレッサ本体2からコントローラ3に対してリモートコントロールでドレス起動指示を与えるための投光器5及び受光器6等とを備えている。
【0014】
ドレッサ本体2は、図2にも示すようにカッタホルダ部11の先端部に電極チップ1a,1bを研磨する研磨チップ(刃具)12を回転可能に保持し、このカッタホルダ部11の基部に取付けた駆動源であるモータ13によってホルダ部11内に設けた駆動力伝達機構を介して研磨チップ12を回転駆動する。そして、カッタホルダ部11の基部にはグリップ部14を取付けて、このグリップ部14の後端部にモータ13の電源となるバッテリ15を着脱自在に装着し、またホルダ部11の側部に補助グリップ部16を取付けている。
【0015】
さらに、カッタホルダ部11の基部にはモータ13の横側に上記リモートコントロール用の投光器5をケース内に設け、グリップ部14の下面には起動スイッチ18を配設している。この起動スイッチ18は、2段スイッチを用いて、1段目でモータ13の回転駆動を指示し、2段目でそれに加えてドレス起動を指示して投光器5から所定の光信号であるドレス加圧信号(リモートコントロール信号)を射出させる。
【0016】
加圧駆動系4は、溶接機自体の加圧駆動系と共用し、エアー源からのエアーをフィルタ21、レギュレータ22及びリュブリケータ23を介して電空比例弁24に供給する。この電空比例弁24は、供給されたエアーを制御電圧に応じたエアー圧に制御して送出する。そして、この電空比例弁24からのエアーを加圧ソレノイドバルブ25を介して上部ガン1A(電極チップ1a)を駆動(下降)するシリンダ26に供給している。この加圧ソレノイドバルブ25は、制御信号に応じてエアー供給路を開閉する。そこで、コントローラ3から加圧力レベル設定信号S2を電空比例弁24に出力して加圧力レベル(ドレス圧)を制御し、加圧信号S3を加圧ソレノイドバルブ24に出力して加圧/非加圧を切換制御するようにしている。
【0017】
また、コントローラ3と溶接起動スイッチ7からの溶接起動指示が与えられる溶接機の溶接タイマ8とは通電インターロックをとるための接続をすると共に、溶接タイマ8からの溶接加圧信号をコントローラ3に入力している。
【0018】
このコントローラ3は、図3に示すように、上記受光器6を含む起動入力受付回路31、運転準備指示手段である運転準備スイッチ32、チャタリング防止回路33、ゲート回路34,35、運転準備手段である運転準備回路36及びゲート回路37、誤動作防止回路38、起動禁止入出力手段であるインターロック回路39、リセット信号生成回路40、タイミング生成回路41、インタフェース回路42及びチップドレス圧設定回路43、加圧バルブスイッチング回路44、インタフェース回路45及び溶接加圧設定回路46等を備えている。
【0019】
起動入力受付回路31は、ドレッサ本体2の投光器5から射出されるリモートコントロール信号であるドレス加圧信号を受光器6で受光して、受光器6からのドレス加圧信号S1から電極チップ1a,1bによってドレッサ本体2を加圧させる起動信号S4を生成して出力する。
【0020】
運転準備スイッチ32は、照光式プッシュボタン型スイッチからなり、運転準備指示信号S5を出力する。チャタリング防止回路33は、運転準備スイッチ32の出力信号(運転準備指示信号S5)を整形して運転準備指示信号S6を生成して出力する。ゲート回路34は、チャタリング防止回路33からの運転準備指示信号S6と起動入力受付回路31からの起動信号S4とを入力して、これらの入力信号に応じた信号S7を出力する。ゲート回路35は、ゲート回路34の出力信号S7とリセット信号生成回路40からの出力信号S8とを入力して、これらの入力信号に応じた信号S9を出力する。
【0021】
運転準備回路36は、ゲート回路35の出力信号S9に応じてゲート回路37に運転準備信号S10を出力すると共に、インターロック回路39にも運転準備信号S10を出力する。ゲート回路37は、運転準備回路36からの運転準備信号S10が入力されているときに起動入力受付回路31から起動信号S4のタイミング生成回路41への入力を許可する開状態になる(この状態が「運転準備状態」となる)。このゲート回路37からの起動信号S4はタイミング生成回路41の他、加圧バルブスイッチング回路44及びインタフェース回路45を介して溶接加圧設定回路46にも入力される。
【0022】
誤動作防止回路38は、ドレス電源投入時にチャタリング防止回路33からの運転準備指示信号S6及び運転準備回路36から運転準備信号S10が出力されるのを阻止する阻止信号S11,S12を出力する。
【0023】
インターロック回路39は、隣接する溶接機である他機A及び/又は他機Bに設置されるコントローラ3との間でインターロックをとるための回路及び入出力系である。リセット信号生成回路40は、タイミング生成回路41からドレス終了時に出力される信号S13を入力してリセット信号S8を生成し、ゲート回路35を介して運転準備回路36に出力する。
【0024】
タイミング生成回路41は、起動入力受付回路31からの起動信号S4に基づいて所定の加圧パターンに応じたタイミング信号を生成して、インタフェース回路42を介してチップドレス圧設定回路43に出力する。ここで、「所定の加圧パターン」とは、ドレス圧と当該ドレス圧を加える時間との関係を示すものであり、本実施例では、加圧力を予加圧、本加圧、仕上圧の3段階に設定して(図15参照)、予加圧の加圧力を加える時間を予加圧時間、本加圧の加圧力を加える時間を本加圧時間として、タイミング生成回路41によって予加圧時間及び本加圧時間のタイミング信号を生成するようにしている。
【0025】
チップドレス圧設定回路43は、タイミング生成回路41からのタイミング信号に応じて電極チップ1a,1bによるドレッサ本体2の加圧力を設定するための電圧信号である加圧力レベル設定信号S2を前記電空比例弁24に出力する。加圧バルブスイッチング回路44は、起動入力受付回路31からの起動信号S4に応じて加圧ソレノイドバルブ25に加圧信号S3を出力して、電極チップ1a,1bによるドレッサ本体2の加圧/非加圧を切換える。
【0026】
溶接加圧設定回路46は、インタフェース回路45を介して入力される起動入力受付回路31からの起動信号S4に応じて溶接時の加圧力を設定するための電圧信号である加圧力レベル設定信号S2´を前記電空比例弁25に出力する。
【0027】
次に、各部の詳細について図4以降をも参照して説明する。図4を参照して、起動入力受付回路31の受光器6は、溶接機側で、ドレッサ本体2を電極チップ1a,1b間に所要の姿勢でセットした状態で起動スイッチ18が操作されて投光器5からドレス加圧信号が射出されたときに、このドレス加圧信号を受光する位置に設置する。
【0028】
そして、この起動入力受付回路31は、図4に示すように、受光器6の出力段トランジスタTR1からのドレス加圧信号S1でオン・オフ制御されるフォトダイオードPD1、及びこのフォトダイオードPD1の射出光を受光するフォトトランジスタPTR1からなるフォトカプラ51と、シュミットトリガ・インバータ52と、入力側の抵抗R1及びコンデンサC1と、出力側の抵抗R2及びコンデンサC2とを備え、受光器6からのドレス加圧信号S1に応じてシュミットトリガ・インバータ52から起動信号S4を出力する。
【0029】
図5を参照して、運転準備スイッチ32は、図5に示すように常開接点a及び常閉接点bを有するプッシュボタン(PB)型スイッチである。チャタリング防止回路33は、運転準備スイッチ32の常開接点a及び常閉接点bを抵抗R3及びインターロック回路39を介して電源Vccにプルアップするプルアップ抵抗R4,R5と、ポジティブ・エッジ・ゴーイング型のJ−K型フリップフロップ(以下「FF」という。)回路53と、コンデンサC3,C4とからなる。
【0030】
FF回路53は、J端子、K端子、CK(クロック)端子を接地し、プリセット(PR)端子に運転準備スイッチ32の常開接点aの出力信号S5aを入力し、クリア(CLR)端子に運転準備スイッチ32の常閉接点bの出力信号S5bを入力している。そして、このFF回路53の反転Q出力を運転準備指示信号S6としてゲート回路34に出力する。
【0031】
ゲート回路34は、起動入力受付回路31からの起動信号S4が「L」でチャタリング防止回路33からの運転準備指示信号S6が「L」になったときに「H」になる信号S7を出力する。ゲート回路35は、ゲート回路34からの信号S7が「L」で、セット信号生成回路40からのリセット信号S8が「L」になったときに「H」になる信号S9を出力する。
【0032】
運転準備回路36は、ポジティブ・エッジ・ゴーイング型のJ−K型FF回路54とシュミットトリガ・インバータ55とからなる。FF回路54は、J端子、K端子及びPR端子を電源VDDに接続し、ゲート回路35の出力信号S9をシュミットトリガ・インバータ55を介してCK端子に入力し、CLR端子に誤動作防止回路38からの阻止信号S11を入力する。そして、このFF回路54のQ出力を運転準備信号S10としてゲート回路37及びインターロック回路39に出力する。ゲート回路37は、運転準備回路36からの運転準備信号S10が「H」の間開状態になって、起動入力受付回路31からの起動信号S4を通過させる。
【0033】
誤動作防止回路38は、抵抗R6,コンデンサC5及びダイオードD1からなる遅延回路55と、シュミットトリガ・インバータ56,57からなり、遅延回路55でP1点の電圧レベルの立ち上がりを遅延させ、シュミットトリガ・インバータ56,57を介して得られる阻止信号S11を運転準備回路36のFF回路54に出力する。
【0034】
なお、インターロック回路39からチャタリング防止回路33への給電路(P1点)と接地間にはツェナーダイオードZD1及びコンデンサC6の並列回路を接続して電圧変動を防止し、またインターロック回路39と抵抗R3との接続点と接地間には抵抗R7を介して運転準備許可を表示する運準許可表示ランプ58を接続している。
【0035】
インターロック回路39は、図6に示すように運転準備回路36からの運転準備信号S10でオン・オフ制御されるスイッチング回路60と、このスイッチング回路60により他機A,Bのコントローラ3に対して起動禁止指令を出力し、また他機A,Bのコントローラ3より起動禁止指令を入力する起動禁止入出力系61からなる。
【0036】
スイッチング回路60は、運転準備回路36からの運転準備信号S10を抵抗R8を介して入力してオン・オンするスイッチング・トランジスタTR2と、このスイッチング・トランジスタTR2がオン状態になったときに給電されるリレー62,63と、これらのリレー62,63と並列に接続した逆流防止ダイオードD2と、このコントローラ3が運転準備状態に入っていることを表示する運準入表示ランプ64及び抵抗R9とからなる。
【0037】
また、起動禁止入出力系61は、他機A,Bのコントローラ3の起動禁止入出力系と接続されたとき、他機Aのコントローラ3の電源Vccから運転準備スイッチ32への給電路中にスイッチング回路60のリレー62の常閉接点CR11が、同様に他機Bのコントローラ3の電源Vccから運転準備スイッチ32への給電路中にリレー62の常閉接点CR11が介装されるようにすると共に、電源Vccから他機A及び/又はBのコントローラ3のリレー62の常閉接点CR12を介して運転準備スイッチ32へ給電されるようにしている。
【0038】
次に、図7を参照して、タイミング生成回路41は、ディユアル・リトリガブル・モノステーブル・マルチバイブレータからなる予加圧用モノマルチ65と、このモノマルチ65のパルス幅(予加圧時間)を設定するための可変抵抗VR1、抵抗R10、コンデンサC7と、ディユアル・リトリガブル・モノステーブル・マルチバイブレータからなる本加圧用モノマルチ66と、このモノマルチ66のパルス幅(本加圧時間)を設定するための可変抵抗VR2、抵抗R11、コンデンサC8と、AND回路67、68と、NOR回路69とからなる。
【0039】
予加圧用モノマルチ65には起動入力受付回路31からの起動信号S4をゲート回路37を介して入力し、この予加圧用モノマルチ65の反転Q出力である信号S15と起動信号S4をAND回路67に入力し、このAND回路67の出力を本加圧用モノマルチ66に入力し、予加圧用モノマルチ65の反転Q出力(信号)S15、本加圧用モノマルチ66の反転Q出力(信号)S16及び起動信号S4をAND回路68に入力している。
【0040】
そして、予加圧用モノマルチ65の反転Q出力S15、本加圧用モノマルチ66の反転Q出力S16及びAND回路68の出力S17をNOR回路69で反転した出力S18を、それぞれインタフェース回路42を介してチップドレス圧設定回路43に出力すると共に、AND回路68の出力S17をリセット信号生成回路40に出力している。
【0041】
このリセット信号生成回路40は、抵抗R12及びコンデンサC10からなる積分回路71と、上記AND回路68の出力S17をそのまま一方入力とし、積分回路71からの積分出力S8aをシュミットトリガ・インバータ72で反転した信号S8bを他方入力とするゲート回路73とからなり、AND回路68の出力S17が「L」になったときにリセット信号S8をゲート回路35を介して運転準備回路36に出力する。
【0042】
次に、図8を参照して、ドレス系のインタフェース回路42は、タイミング生成回路41の予加圧用モノマルチ65の反転Q出力S15、本加圧用モノマルチ66の反転Q出力S16、NOR回路69の出力S18をそれぞれ入力する3個のフォトカプラ75〜77からなる。チップドレス圧設定回路43は、インタフェース回路42の各フォトカプラ75〜77の出力側に接続した抵抗R13〜R15、可変抵抗VR3〜VR5と、抵抗R16及びダイオードD3〜D5とからなり、可変抵抗VR3〜VR5の抵抗値に応じた電圧信号を加圧力レベル設定信号S2として電空比例弁24に出力する。
【0043】
また、溶接系のインタフェース回路45は、起動入力受付回路31からの起動信号S4をゲート回路37を介して入力するフォトカプラ78からなる。溶接加圧設定回路46は、フォトカプラ78の出力側に接続したロータリスイッチ79と、可変抵抗VR6〜VR8と、抵抗R17及びダイオードD6〜D8とからなり、可変抵抗VR6〜VR8の抵抗値に応じた電圧信号を加圧力レベル設定信号S2´として電空比例弁24に出力する。
【0044】
次に、図4に戻って、加圧バルブスイッチング回路44は、スイッチング用トランジスタTR3、フォトトライアック81、サージ吸収素子82、抵抗R19,R20からなり、起動入力受付回路31からの起動信号S4をゲート回路37を介して入力して、この起動信号S4を抵抗R19を介してトランジスタTR3に入力し、フォトトライアック81の出力端を加圧ソレノイドバルブ25への給電路中に介装し、発光素子側をスイッチングするようにしている。また、加圧ソレノイドバルブ25への給電路には前記したインターロック回路39のリレー63の常開接点CR21,CR22を介装している。
【0045】
また、インターロック回路39のリレー62の常閉接点CR13によってドレス時に溶接タイマ8への通電切を出力し、リレー63の常閉接点CR23,CR24によってドレス時に溶接タイマ8の電磁弁端子を遮断するようにしている。その他、電源回路83、電源入表示ランプ84等を備えている。
【0046】
上述したコントローラ3は、図9に示すように、運転準備スイッチ32、溶接加圧力選択用ロータリスイッチ79、ドレス時間設定用可変抵抗VR1,VR2、ドレス圧設定用可変抵抗VR3〜VR5が外部操作可能に配置され、また、運準許可表示ランプ58、運準入表示ランプ64、電源入表示ランプ84も配置されている。ここで、各可変抵抗VR1〜VR5については、内部のPCB基板に設置したまま外部操作可能に設けている。
【0047】
そして、図10に示すように複数台(ここでは、3台のみ図示)の溶接機WA,WB,WC…にコントローラ3,3,3…をそれぞれ設置し、隣接する溶接機のコントローラ3のインターロック回路39の起動禁止入出力端子を相互に接続する。例えば、溶接機WAのコントローラ3の起動禁止出力端子を溶接機WB,WC(上記説明におけるの他機A,Bに相当する。)のコントローラ3の起動禁止入力端子に、溶接機WAのコントローラ3の起動禁止入力端子を溶接機WB,WCのコントローラ3の起動禁止出力端子にそれぞれ接続する。
【0048】
次に、以上のように構成したチップドレッサシステムの作用について図10以降をも参照して説明する。先ず、起動入力受付回路31は、ドレッサ本体2の起動スイッチ18が2段目にされて投光器5からドレス加圧信号が射出されると、このドレス加圧信号を受光器6で受光し、受光器6のトランジスタTR1がオン状態になってドレス加圧信号S1が「L」になることにより、フォトカプラ51のフォトダイオードPD1がオン状態になってフォトトランジスタPT1がオン状態になり、シュミットトリガ・インバータ52から「H」になる起動信号S4を出力する。
【0049】
このようにドレッサ本体2に設けた起動スイッチ18でコントローラ3をリモートコントロール起動させるようにすることで、ドレッサ本体2を使用するために作業者の両手がふさがるような場合でもコントローラ3の起動が可能になり、ドレッサ本体2を可搬型とすることができると共に、作業性が向上する。そして、コントローラ3のリモートコントロール起動を投光器5と受光器6を用いた光信号によって行うことで、作業時にドレッサ本体2が回転した場合などには投光器5と受光器6との光軸がずれて、ドレッサ本体2の投光器6からドレス加圧信号がコントローラ3の受光器6に入力されなくなり、直ちにドレスが停止する。
【0050】
また、この起動入力受付回路31ではフォトカプラ51の出力側にシュミットトリガ・インバータ52を介装することによって起動信号S4にチャタリングが発生することを防止している。つまり、図11(a)に示すように受光器6からのドレス加圧信号S1が「L」になったとき、同図(b)に示すようにフォトカプラ51の出力信号が下降するときにチャタリングが発生するので、この信号をそのまま起動信号S4としてゲート回路(AND回路)37に入力すると、同図(c)に示すようにゲート回路37の出力にチャタリングが発生して、誤動作を生じるおそれがある。そこで、フォトカプラ51の出力信号をシュミットトリガ・インバータ52を介して出力することによって、同図(d)に示すようにチャタリングのない起動信号S4を生成出力し、誤動作を防止している。
【0051】
次に、運転準備に係わる部分について説明する。先ず、インターロック回路39を介して電源Vccが給電されている(他機A,Bのコントローラ3が運転準備状態にない)とすると、運転準備スイッチ32を押し下げることによって、常開接点aの出力信号S5aが「L」になって、この出力信号S5aがFF回路53のPR端子に入力され、常閉接点bの出力信号S5bが「H」なって、この出力信号S5bがチャタリング防止回路33のFF回路53のCLR端子に入力される。
【0052】
この場合、プッシュボタン型の運転準備スイッチ32の各接点にはチャタリングが発生するために、運転準備スイッチ32を押し下げると、図12に示すように運転準備スイッチ32の常開接点aの出力信号S5aは同図(a)に示すように「H」からチャタリングを生じた後「L」になって安定し、このとき常閉接点bの出力信号S5bは同図(b)に示すように常開接点aの作動よりも所定の時間だけ早く「L」からチャタリングを生じた後「H」になって安定している。また、運転準備スイッチ31の押し下げを解除すると、同図に示すように常開接点aの復帰が常閉接点bの復帰より早く、出力信号S5aがチャタリングを生じて安定状態に移行し、これに遅れて出力信号S5bがチャタリングを生じて安定状態に移行する。
【0053】
ここで、チャタリング防止回路33のFF回路53はJ端子及びK端子がいずれも「H」であるので、PR端子が「L」でCLR端子が「H」になったときにQ出力を「H」にし、PR端子が「H」でCLR端子が「L」になったときにQ出力を「L」にする。したがって、FF回路53からは同図(d)に示すように運転準備スイッチ31を押し下げたときには、常開接点aが閉じたときから「L」になり、運転準備スイッチ32の押し下げを解除したときには、常閉接点bが閉じたときに「H」になる反転Q出力が得られ、この反転Q出力が運転準備指示信号S6として出力される。
【0054】
このように、a接点及びb接点を有するプッシュボタン型スイッチである運転準備スイッチ32と、抵抗R4,R5及びFF回路53からなる回路を用いて、運転準備スイッチ32の各接点のチャタリングを含む出力信号を組合わせることで、チャタリングを除去した運転準備指示信号S6を得ることができる。
【0055】
そして、このようにしてチャタリング防止回路33から図13(a)に示すように運転準備指示信号S6がゲート回路34に出力されると、このときゲート回路34の他方入力である起動入力受付回路31からの起動信号S4が出力されていなければ、つまり同図(b)に示すように起動信号S4が「L」であれば、同図(c)に示すようにゲート回路34の出力信号S7が「H」になり、このときゲート回路35の他方入力であるリセット信号生成回路40からのリセット信号S8は同図(d)に示すように「L」であるから、同図(e)に示すようにゲート回路35からの出力信号S9が「L」になる。
【0056】
このゲート回路35の出力信号S9が「L」になることによって運転準備回路36のFF回路54のクロック端子CKには出力信号S9をインバータ55で反転した信号が入力されるので、運転準備回路36は同図(f)に示すように出力信号S9の立下がり(インバータ55で反転した信号の立ち上がり)のタイミングで運転準備信号S10を「H」にする。
【0057】
これによって、ゲート回路37が開いて起動入力受付回路31からの起動信号S4を通過させることが可能な状態(運転準備状態)になるので、その後、同図(b)に示すように起動入力受付回路31がドレッサ本体2からのドレス加圧信号を受付けて起動信号S4を出力する(「H」にする)と、この起動信号S4はタイミング生成回路41、加圧バルブスイッチング回路44に入力される。
【0058】
その後、同図(b)に示すようにドレッサ本体2の起動スイッチ18がオフ状態にされて起動入力受付回路31からの起動信号S4が「H」から「L」になったときに、後述するようにリセット信号生成回路40から同図(d)に示すようにリセット信号S8が出力され(「L」から「H」にな)、このときゲート回路35の他方入力であるゲート回路34の出力信号S7は「L」になっているので、同図(e)に示すようにゲート回路35の出力信号S9が「L」になり、運転準備回路36のFF54がリセットされてそのQ出力である運転準備信号S10が「L」になって、ゲート回路37が閉じて運転準備状態が解除される。
【0059】
このようにドレス終了後、運転準備回路36に対してリセット信号S8を入力して運転準備状態を強制的に解除することによって、運転準備状態の切り忘れを防止でき、他機のコントローラ3がいつまでも運転準備状態に入れない事態を防止できると共に、ドレス終了毎に運転準備状態を解除する操作が不要になって作業性が向上する。
【0060】
また、同図(a)、(b)に示すように起動入力受付回路31からの起動信号S4が出力されている(「H」)間は、運転準備スイッチ32が押されてチャタリング防止回路33から運転準備指示信号S6が出力されても((a)の破線で示す部分)、ゲート回路34の出力信号S7は変化しないので、運転準備回路36がリセットされて運転準備状態が解除されることはない。
【0061】
そこで、他機A,Bのコントローラ3とのインターロック(起動禁止指令入出力)について説明する。まず、運転準備回路36から運転準備信号S10が出力されると、図6に示すインターロック回路39のスイッチング回路60のスイッチングトランジスタTR2がオン状態になるので、運準入表示ランプ64が点灯してこのコントローラ3が運転準備状態に入っていることが表示されると共に、リレー62,63に給電される。
【0062】
これによってリレー62,63の常閉接点CR11,CR12が開状態になって、他機A,Bの各コントローラ3に対して「起動禁止」が出力され、他機A,Bが運転準備状態に入ることが禁止される。
【0063】
一方、他機A又はBのコントローラ3から「起動禁止」が入力されていると、つまり、他機A又はBのコントローラ3の図6のリレー62の常閉接点CR11,CR12が開状態になっていると、運転準備スイッチ32に対して電源Vccから給電されないので、運転準備スイッチ32を押しても運転指示信号S5が出力されない(スイッチ32の操作が無効となる)ため、チャタリング防止回路33から運転準備指示信号S6が出力されることがなく、したがって、運転準備回路36から運転準備信号S10が出力されることもない。
【0064】
このように、他機との間でインターロックをとることによって、他機の電極チップを研磨するためにそのコントローラが運転準備に入っているときには、ドレッサ本体2の起動スイッチ18を操作してリモートコントロール信号を出力させても運転準備に入ることがなくなり、運転準備状態に入ったときには他機のコントローラが運転準備状態に入ることがない。これによって、前述した図10に示すように隣接する溶接機にそれぞれ同一のコントローラ3を設置して、共通のドレッサ本体2を用いてドレッシングすることが可能になる。
【0065】
また、スイッチング回路60のリレー62,63が作動することによって、図4に示すリレー62の接点CR21,CR22が閉じて加圧ソレノイドバルブ25HRの給電路が閉じ、また、リレー62の接点CR13及びリレー63の接点CR23,CR24が開いて溶接タイマ8への通電を遮断し、溶接タイマ8の電磁弁端子からの給電を遮断した状態にするので、ドレス時には溶接タイマ8が作動しなくなる。
【0066】
さらに、誤動作防止回路38は抵抗R6、コンデンサC5及びダイオードD1からなる遅延回路55及びシュミットトリガ・インバータ56,57の組合わせを設けることによって、運転準備スイッチ32を押したままコントローラ3の電源が投入された時には所定の遅延時間経過後に「H」になる阻止信号S11を出力させて、運転準備回路36のFF回路54がリセットするに要するに充分な時間各FF回路54のCLR端子に「L」入力を与えて誤動作しないようにする。
【0067】
次に、タイミング生成回路41は、図14(a)に示すように起動入力受付回路31からの起動信号S4が入力される(「H」になる)と、同図(b)に示すように予加圧用モノマルチ65から可変抵抗VR1,抵抗R10及びコンデンサC7の各値に応じて定まる所定時間(予加圧時間t2)だけ「L」になる信号S15が出力され、この予加圧用モノマルチ65の信号S15が「H」に立ち上がると、同図(c)に示すように本加圧用モノマルチ66から可変抵抗VR2,抵抗R11及びコンデンサC8の各値に応じて定まる所定時間(本加圧時間t3)だけ「L」になる反転Q出力である信号S16が出力され、この本加圧用モノマルチ66の信号S16が「H」に立ち上がると、同図(d)に示すようにAND回路68の出力信号S17(同図(d))を反転したNOR回路69の出力信号S18が「L」になり、起動入力受付回路31からの起動信号S4が入力されなくなった(「L」になった)ときに信号S18が「H」になる。
【0068】
ここで、予加圧用モノマルチ65及び本加圧用モノマルチ66は起動信号S4が入力されなくなったときにリセットする必要があるので、各モノマルチ65,66のCLR端子には起動信号S4を入力するが、起動信号S4を予加圧用モノマルチ65及び本加圧用モノマルチ66のCLR端子に入力した場合に、予加圧用モノマルチ65の反転Q出力(信号S15)を直接本加圧用モノマルチ66に入力する、つまり単純にタイマとなるモノマルチを2個組合わせて所定にパターンに応じたタイミングを生成しようとすると、モノマルチのトランジェント特性によって起動信号S4が入力されたときから予加圧用モノマルチ65の反転Q出力が「L」になるまでの間に遅延時間が発生してしまうため、起動信号S4が入力されたときに本加圧用モノマルチ66も作動してしまうという不都合が生じる。
【0069】
そこで、本実施例では、起動信号S4と予加圧用モノマルチ65の反転Q出力(信号S15)とのANDをとるAND回路67を設けることによって、起動信号S4が「H」の状態で予加圧用モノマルチ65の反転Q出力が「L」から「H」になったときに本加圧用モノマルチ66が作動を開始するようにして、トランジェント効果による誤動作を防止するようにしている。
【0070】
また、リセット信号生成回路40は、同図(e)に示すようにタイミング生成回路41のAND回路68の出力信号S17が「L」から「H」になり再度「L」になることによって、同図(f)に示すような積分回路71からの積分出力S8aが出力され、同図(g)に示すようにシュミットトリガ・インバータ72から同図(f)に示すように信号S8bが出力されるので、起動信号S4が「L」になったときから積分出力S8aが所定のレベルに立ち上がるまでの間「H」になるリセット信号S8を出力する。これにより、運転準備状態の切り忘れ防止等できることは前述したとおりである。
【0071】
次に、図8を参照してチップドレス圧設定回路43は、予加圧用モノマルチ65からの信号S15が「L」の間はインタフェース回路42のフォトカプラ75がオン状態になって抵抗R16,R13及び可変抵抗VR3で定まる抵抗値に応じた電圧信号を、本加圧用モノマルチ66からの信号S16が「L」の間はフォトカプラ76がオン状態になって抵抗R16,R14及び可変抵抗VR4で定まる抵抗値に応じた電圧信号を、NOR回路69からの信号S18が「L」の間はフォトカプラ77がオン状態になって抵抗R16,R15及び可変抵抗VR5で定まる抵抗値に応じた電圧信号を、それぞれ加圧力レベル設定信号S2として電空比例弁24に出力して、電極チップ1a,1bによるドレッサ本体2の加圧力を設定する。
【0072】
したがって、可変抵抗VR3〜VR5を調整することによって、予加圧の加圧力、本加圧の加圧力、本加圧後(仕上圧)の加圧力を設定することができる。この場合、上記のようにフォトカプラとダイオードアレイを用いて1つの出力信号を生成することによって、スイッチングリレーを用いる場合に比べて基板上の専有スペースが少なくて済み、また抵抗と可変抵抗を組合わせることによって調整範囲を広く取ることができる。
【0073】
また、溶接加圧設定回路46は、起動信号S4が入力されていないとき(「L」のとき)、即ち「溶接」のときにインタフェース回路45のフォトカプラ78がオン状態になって、ロータリスイッチ79で選択されたラインから可変抵抗VR6〜VR8及び抵抗R17の抵抗値に応じて定まる電圧信号をそれぞれ加圧力レベル設定信号S2´として電空比例弁24に出力して、電極チップ1a,1bによる溶接される母材への加圧力を設定する。したがって、溶接時には、ロータリスイッチ79によって溶接加圧力を選択することができる。
【0074】
次に、このコントローラ3を用いたチップドレス手順について図15も参照して説明すると、コントローラ3の電源を投入した状態にした後、運準許可ランプ58が点灯して運転準備状態に入ることができれば、運転準備スイッチ32(PB1)を押すことによって、図15(a)に示すように運転準備指示信号S5が出力され、運転準備回路36から運転準備信号S10が出力されて、同図(b)に示すように運転準備状態にはいる。このとき運準入表示ランプ64が点灯しているかを確認する。
【0075】
そこで、ドレッサ本体2のカッタホルダ部11を下部ガン1Bの電極チップ1b上に位置合せしてセットした後、同図(c)に示すようにドレッサ本体2の起動スイッチ18の1段目を引いてモータ指令を与えることによって、同図(d)に示すようにモータ部13が駆動し、次に起動スイッチ18の2段目を引続けると、同図(e)に示すように投光器5からドレス加圧信号(加圧指令)が射出されて溶接機側の受光器6で受光され、コントローラ3が起動し、同図(f)に示すように加圧ソレノイドバルブ25が作動して上部ガン1Aが下降し、ドレッサ本体2が電極チップ1a,1b間に挟まれて加圧される。このとき、加圧力(チップドレス圧)は、タイミング生成回路41からの信号S15に応じて、チップドレス圧設定回路43によって予加圧時の加圧力を設定する加圧力レベル設定信号S2が電空比例弁24に出力されるので、予加圧の加圧力に設定される。
【0076】
この場合、電極チップ1a,1bとドレッサ本体2との位置合わせ等の不具合が生じたときには、ドレッサ本体2の起動スイッチ18を切ることによってコントローラ3が作動を停止する。
【0077】
ここで、加圧力は同図(g)に示すように予加圧より本加圧の加圧力を高く、予加圧より仕上圧の加圧力を低く設定しているので、初期の予加圧時には軽く、途中で本加圧に移行すると重く感じるようになり、更に、ドレス作業を続けていくと、仕上圧に移行したことが手応えと音で感じられるので、数秒後起動スイッチ18を解除すると、上部ガン1Aが開放してドレス作業が完了する。
【0078】
なお、上記実施例では本発明をチップドレッサに適用した例について説明したが、外部からのリモートコントロール信号による起動指令を受付けることで可搬型チップドレッサの制御を行う制御装置であれば、どのような可搬型チップドレッサの制御装置であっても適用してその作用効果を得ることができる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の可搬型チップドレッサの運転準備装置によれば、運転準備を指示する運転準備指示手段と、この運転準備指示手段の指示に応じて起動指令を受付け可能な運転準備状態に設定する運転準備手段と、この運転準備手段が運転準備状態に設定したときに他の制御装置に対して起動禁止指令を出力すると共に、他の制御装置からの起動禁止指令が入力されているときには運転準備手段による運転準備の設定を禁止する起動禁止指令入出力手段とを設けたので、複数の同一の制御装置を用いる場合に、1つの制御装置を運転準備状態にすることで他の制御装置は起動指令を受付けられなくなり、制御装置を起動させるリモートコントロール信号を出力する側を共用することができる。また、ドレス終了後、運転準備回路に対してリセット信号を入力して運転準備状態を強制的に解除することによって、運転準備状態の切り忘れを防止でき、他機のコントローラ3がいつまでも運転準備状態に入れない事態を防止できると共に、ドレス終了毎に運転準備状態を解除する操作が不要になって作業性が向上する。
【0080】
請求項2の可搬型チップドレッサの運転準備装置によれば、上記請求項1の可搬型チップドレッサの運転準備装置において、起動禁止入出力手段が他の制御装置からの起動禁止指令が入力されているときに運転準備指示手段の運転準備指示を無効にする手段を備えているので、運転準備の指示自体が禁止され、複数の制御装置間で2つ以上の制御装置が1つのリモートコントロール信号で動作することを一層確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可搬型チップドレッサの運転準備装置を適用したチップドレッサの一実施例を示す全体システム構成図
【図2】ドレッサ本体の外観斜視図
【図3】コントローラのブロック図
【図4】図3の起動入力受付回路、加圧バルブスイッチング回路及び溶接タイマ8とのインターロック関係の詳細を示す回路図
【図5】図3のチャタリング防止回路、運転準備回路、誤動作防止回路関係の詳細を示す回路図
【図6】図3のインターロック回路関係の詳細を示す回路図
【図7】図3のタイミング生成回路の詳細を示す回路図
【図8】図3のチップドレス圧設定回路、溶接加圧設定回路等の詳細を示す回路図
【図9】コントローラの外観図
【図10】コントローラ相互間の接続関係を説明する説明図
【図11】起動入力受付回路の動作説明に供するタイミング図
【図12】チャタリング防止回路の動作説明に供するタイミング図
【図13】運転準備に係わる動作説明に供するタイミング図
【図14】タイミング生成に係わる動作説明に供するタイミング図
【図15】チップドレス作業の説明に供する説明図
【符号の説明】
1A…上部ガン、1B…下部ガン、1a,1b…電極チップ、2…ドレッサ本体、3…コントローラ、4…加圧駆動系、5…投光器、6…受光器、8…溶接タイマ、12…研磨チップ、13…モータ、18…起動スイッチ、24…空電比例弁、25…加圧ソレノイドバルブ、31…起動入力受付回路、32…運転準備スイッチ、33…チャタリング防止回路、34,35,37…ゲート回路、36…運転準備回路、39…インターロック回路、40…リセット信号生成回路、41…タイミング生成回路、43…チップドレス圧設定回路、44…加圧バルブスイッチング回路、46…溶接加圧設定回路。
Claims (2)
- リモートコントロール信号で起動指令を受付けることで可搬型チップドレッサの制御を行う制御装置において、運転準備を指示する運転準備指示手段と、この運転準備指示手段の指示に応じて前記起動指令を受付け可能な運転準備状態に設定する運転準備手段と、この運転準備手段が運転準備状態に設定したときに他の制御装置に対して起動禁止指令を出力すると共に、他の制御装置からの起動禁止指令が入力されているときには前記運転準備手段による運転準備の設定を禁止する起動禁止指令入出力手段と、前記運転準備手段に対して運転状態を強制的に解除するリセット信号生成手段を設けたことを特徴とする可搬型チップドレッサの運転準備装置。
- 請求項1に記載の可搬型チップドレッサの運転準備装置において、前記起動禁止入出力手段が他の制御装置からの起動禁止指令が入力されているときに前記運転準備指示手段の運転準備指示を無効にする手段を備えていることを特徴とする可搬型チップドレッサの運転準備装置。
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