JP3573370B2 - ハンドドレッサのコントローラ - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はハンドドレッサのコントローラに関し、特に定置スポット溶接機、マルチスポット溶接機等の溶接機の電極チップをドレッシング(研磨)する手動操作型のチップドレッサ(ハンドドレッサ)を用いて研磨するときに必要な制御を行うためのコントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
定置スポット溶接機、マルチスポット溶接機等の溶接機等のスポット溶接機においては、加圧通電を繰返すことによって電極チップが摩耗するなどしてその形状が変形すると、溶接品質を確保できないことから、電極チップを研磨するチップドレッサが用いられている。
【0003】
従来のチップドレッサとしては、例えば特開平1−181985号公報に開示されているように、基台上に固定されたフレームに移動体を昇降自在に支持し、この移動体にドレッサ本体を固定し、このドレッサ本体にエアモータで回転駆動されるカッタ刃を取付けて、このカッタ刃に上下から電極チップを押圧した状態で、カッタ刃をエアモータで回転させることによって電極チップを研磨するようにした据置き型チップドレッサが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のチップドレッサにあっては、据置き型チップドレッサであるために、溶接機1台に対してチップドレッサ1台を対応設置しなければならず、溶接設備の大型化やコストの上昇を招いている。そこで、作業者が溶接機の設置場所において、手動操作によって電極チップの研磨を行えるような可搬型チップドレッサ(ハンドドレッサ)が要望されている。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ハンドドレッサを用いる場合に必要な制御を行えるハンドドレッサのコントローラを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため請求項1のハンドドレッサのコントローラは、溶接機の電極チップでドレッサ本体を加圧した状態で、前記ドレッサ本体を手動で回転操作することによって前記電極チップを研磨するハンドドレッサのコントローラであって、ドレス開始を指示する起動スイッチ手段の出力を整形してドレス開始信号を生成出力するチャタリング防止手段と、このチャタリング防止手段からのドレス開始信号に基づいて前記電極チップによって前記ドレッサ本体を加圧させる起動信号を生成する起動信号生成手段と、この起動信号生成手段からの起動信号に基づいて所定の加圧パターンに応じたタイミング信号を生成出力するタイミング生成手段と、このタイミング生成手段からのタイミング信号に応じて前記起動信号生成手段から出力する起動信号を保持させるホールド手段と、前記タイミング生成手段からのタイミング信号に応じて前記電極チップによる前記ドレッサ本体の加圧力を設定するドレス圧設定手段と、前記起動信号生成手段からの起動信号に応じて前記電極チップによるドレッサ本体の加圧/非加圧を切換制御するスイッチング手段と、前記溶接機との間でインターロックをとるインターロック手段と、電源投入時に前記起動信号生成手段からの起動信号の出力を阻止する誤動作防止手段とを設けた。
【0007】
請求項2のハンドドレッサのコントローラは、上記請求項1のハンドドレッサのコントローラにおいて、前記ドレス圧設定手段が前記溶接機の電極チップを駆動するアクチュエータに供給するエアー圧を設定する電空比例弁を制御し、前記スイッチング手段が前記アクチュエータへのエアー圧の供給路を開閉する加圧ソレノイドバルブを制御する構成とした。
【0008】
請求項3のハンドドレッサのコントローラは、上記請求項2のハンドドレッサのコントローラにおいて、前記起動信号生成手段からの起動信号が入力されないときに前記電空比例弁を制御して溶接加圧力を設定する溶接加圧設定手段を設けた。
【0009】
【作用】
請求項1のハンドドレッサのコントローラは、起動スイッチ手段でドレス開始を指示すると、チャタリング防止手段からドレス開始指示信号が出力され、起動信号生成手段、タイミング生成手段及びホールド手段によって、所定の加圧パターンで起動信号及びタイミング信号が生成され、ドレス圧設定手段でタイミング信号に応じて電極チップによるドレッサ本体の加圧力(ドレス圧)が設定され、スイッチング手段で起動信号に応じてドレッサ本体の加圧が制御されるので、溶接機の電極チップでドレッサ本体を加圧した状態で、ドレッサ本体を手動で回転操作して電極チップを研磨することができると共に、インターロック手段が溶接機との間でインターロックをとっているので、ドレス時に溶接機が溶接作動状態になることが防止され、しかも、誤動作防止手段が電源投入時に起動信号生成手段から起動信号が出力されることを阻止して誤動作が防止され、簡易で、誤動作のない、しかも高精度な制御を行うことのできるハンドドレッサのコントローラを得ることができる。
【0010】
請求項2のハンドドレッサのコントローラは、上記請求項1のハンドドレッサのコントローラにおいて、ドレス圧設定手段の出力信号で溶接機の電極チップを駆動するアクチュエータに供給するエアー圧を設定する電空比例弁を制御し、スイッチング手段の出力信号でアクチュエータへのエアー圧の供給/遮断を切換える加圧ソレノイドバルブを制御する構成としたので、溶接機に付属している電極チップを駆動するための電空比例弁及び加圧ソレノイドバルブをそのまま電極チップのドレッサに用いることができ、ハンドドレッサの構成が簡単になる。
【0011】
請求項3のハンドドレッサのコントローラは、上記請求項2のハンドドレッサのコントローラにおいて、起動信号生成手段からの起動信号が入力されないときに電空比例弁を制御する溶接加圧設定手段を設けたので、このコントローラを用いることによって溶接機の溶接加圧力も可変設定することができる。
【0012】
【実施例】
以下本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例を示す全体システム構成図、図2はドレッサ本体の分解斜視図、図3はコントローラのブロック図、図4は図3のチャタリング防止回路、起動信号生成回路、インターロック受付回路及び誤動作防止回路の詳細を示す回路図、図5は図3のタイミング生成回路の詳細を示す回路図、図6は図3のチップドレス圧設定回路、溶接加圧設定回路等の詳細を示す回路図、図7は図3の加圧バルブスイッチング回路等の詳細を示す回路図、図8はコントローラの外観図である。
【0013】
このハンドドレッサシステムは、溶接機の上部ガン1A及び下部ガン1Bの電極チップ1a,1bを研磨するための手動で回転操作可能なドレッサ本体2と、このドレッサ本体2を用いて電極チップ1a,1bを手動研磨(ハンドドレス)するときの制御を司るコントローラ3と、このコントローラ3で制御されてハンドドレス時に電極チップ1a,1bによってドレッサ本体2を加圧させるための加圧駆動系4と、コントローラ3に対してドレス開始を指示するドレス加圧信号S1を出力する起動スイッチ手段であるドレス起動スイッチ5等とを備えている。
【0014】
また、このハンドドレッサシステムの加圧駆動系4は溶接機自体の加圧駆動系と共用している。さらに、コントローラ3と溶接起動スイッチ7からの溶接起動指示が与えられる溶接機の溶接タイマ6とはインターロックをとるための接続をするとと共に、溶接タイマ6からの溶接加圧信号をコントローラ3に入力している。
【0015】
ドレッサ本体2は、図2に示すようにグリップ部11の先端部にホルダ受け部材12を揺動可能に保持し、このホルダ受け部材12にホルダ13を取付け、このホルダ13内に研磨チップ14を固定保持してカバー15を取付けたものである。
【0016】
加圧駆動系4は、エアー源からのエアーをフィルタ16、レギュレータ17及びリュブリケータ18を介して電空比例弁20に供給する。この電空比例弁20は、制御電圧に応じたエアー圧に供給されたエアーを制御して送出する。そして、この電空比例制御弁20からのエアーを加圧ソレノイドバルブ21を介して電極チップ1a,1bを駆動するシリンダ22に供給している。この加圧ソレノイドバルブ21は、制御信号に応じてエアー供給路を開閉する。そこで、コントローラ3から加圧力レベル設定信号S2を電空比例弁20に出力して加圧力レベル(ドレス圧)を制御し、加圧信号S3をソレノイドバルブ21に出力して加圧/非加圧を切換制御するようにしている。
【0017】
このコントローラ3は、図3に示すように、チャタリング防止手段であるチャタリング防止回路31、起動信号生成手段である起動信号生成回路32、タイミング生成手段であるタイミング生成回路33、ホールド手段であるホールド指令回路34及び論理回路35、ドレス圧設定手段であるインタフェース回路36及びチップドレス圧設定回路37、スイッチング手段である加圧バルブスイッチング回路38、インターロック手段であるドレス/溶接を切換えるドレス/溶接切換スイッチ40及びインターロック入力受付回路41、誤動作防止手段である誤動作防止回路42、溶接加圧設定手段であるインタフェース回路43及び溶接加圧設定回路44を備えている。
【0018】
チャタリング防止回路31は、ドレス起動スイッチ(PB)5の出力信号(ドレス加圧信号S1)を整形してドレス開始信号S5を生成し、このドレス開始信号S5を論理回路35を介して起動信号生成回路32に出力する。起動信号生成回路32は、チャタリング防止回路31からのドレス開始信号S5及び後述するホールド指令回路34からのホールド指令信号S8を論理回路35を介して入力し、これらの各入力信号に基づいて電極チップ1a,1bによってドレッサ本体2を加圧させる起動信号S6を生成して、この起動信号S6をタイミング生成回路33及び加圧バルブスイッチング回路38並びにインタフェース回路43を介して溶接加圧設定回路44に出力する。
【0019】
タイミング生成回路33は、起動信号生成回路32からの起動信号S6に基づいて所定の加圧パターンに応じたタイミング信号S7を生成して、ホールド指令回路34、インタフェース回路36を介してチップドレス圧設定回路37に出力する。ホールド指令回路34は、タイミング生成回路33からのタイミング信号S7に応じて起動信号生成回路32から出力する起動信号S6を保持させるホールド指令信号S8を論理回路35を介して起動信号生成回路32に出力する。
【0020】
ここで、「所定の加圧パターン」とは、ドレス圧と当該ドレス圧を加える時間との関係を示すものであり、本実施例では、加圧力を予加圧、本加圧、仕上圧の3段階に設定して(図12参照)、予加圧の加圧力を加える時間を予加圧時間、本加圧の加圧力を加える時間を本加圧時間として、タイミング生成回路33によって予加圧時間及び本加圧時間のタイミング信号を生成するようにしている。
【0021】
チップドレス圧設定回路37は、タイミング生成回路33からのタイミング信号S7に応じて電極チップ1a,1bによるドレッサ本体2の加圧力を設定するための電圧信号である加圧力レベル設定信号S2を前記電空制御弁20に出力する。加圧バルブスイッチング回路38は、起動信号生成回路32からの起動信号S6に応じて加圧ソレノイドバルブ21に加圧信号S3を出力して、電極チップ1a,1bによるドレッサ本体2の加圧/非加圧を切換える。
【0022】
ドレス/溶接切換スイッチ40は、トグル型スイッチからなり、ドレス/溶接の切換に応じた信号を出力する。インターロック入力受付回路41は、ドレス/溶接切換スイッチ40からの入力信号に応じてドレス時に溶接タイマ6への通電を遮断させる等する。誤動作防止回路42は、ドレス電源投入時にチャタリング防止回路31からのドレス開始信号S1及び起動信号生成回路32からの起動信号S6が出力されるのを阻止する阻止信号S9,S10を出力する。溶接加圧設定回路44は、起動信号生成回路32からの起動信号S6に応じて溶接時の加圧力を設定するための電圧信号である加圧力レベル設定信号S2´を前記電空制御弁20に出力する。
【0023】
次に、各部の詳細について図4以降をも参照して説明する。まず、図4を参照して、ドレス起動スイッチ5は、a(常開)接点5a及びb(常閉)接点5bを有するプッシュボタン(PB)型スイッチである。チャタリング防止回路31は、ドレス起動スイッチ5の常開接点5a及び常閉接点5bを電源Vccにプルアップするプルアップ抵抗R1,R2と、ネガティブ・エッジ・ゴーイング型のJ−K型フリップフロップ(以下「FF」という。)回路51と、AND回路52と、コンデンサC1とからなる。
【0024】
FF回路51は、J端子、K端子、CK(クロック)端子を接地し、プリセット(PR)端子にドレス起動スイッチ5の常開接点5aの出力信号(ドレス加圧信号)S1aを入力し、クリア(CLR)端子にドレス起動スイッチ5の常閉接点5bの出力信号(ドレス加圧信号)S1bをAND回路52を介して入力している。AND回路52は、後述する誤動作防止回路42の出力である阻止信号S9がハイレベルH(以下、単に「H」で表わす。)のときに、ドレス起動スイッチ5の常閉接点5bの出力信号S1bを通過させるゲート回路である。そして、このFF回路51のQ出力をドレス開始信号S5aとして、反転Q出力をドレス開始信号S5bとしてそれぞれ起動信号生成回路32に出力する。
【0025】
起動信号生成回路32は、ネガティブ・エッジ・ゴーイング型のJ−K型FF回路53と、シュミットトリガインバータ54と、ノアゲート回路55,56とからなる。FF回路53は、J端子、K端子及びPR端子を電源Vccに接続し、ノアゲート回路である論理回路35の出力をシュミットトリガインバータ54を介してCK端子に入力し、CLR端子に誤動作防止回路42からの阻止信号S9を入力する。論理回路35にはチャタリング防止回路31のFF回路51の反転Q出力であるドレス開始信号S5b及びホールド指令回路34からのホールド指令信号S8を入力している。
【0026】
そして、FF回路53のQ出力とチャタリング防止回路31のFF回路51のQ出力であるドレス開始信号S5aとをノアゲート回路55に入力し、このノアゲート回路55の出力を、誤動作防止回路42の阻止信号S10を他方入力とするノアゲート回路56を介して、起動信号S6として出力する。
【0027】
一方、ドレス/溶接切換スイッチ40はトグル型スイッチからなり、接点a側を「ドレス」側として電源Vccに接続し、接点b側を「溶接」側として接地し、共通接点cをインターロック受付回路41に接続している。インターロック受付回路41は、リレー(CR)57、スイッチング用トランジスタTR1、入力抵抗R3、ダイオードD1及びシュミットトリガインバータ58からなり、ドレス/溶接切換スイッチ40の状態に応じたレベルの信号S11を出力する。
【0028】
誤動作防止回路42は、抵抗R4及びコンデンサC2からなる遅延回路59と、シュミットトリガインバータ60,61からなり、遅延回路59でインターロック受付回路41からの信号S11を遅延させ、シュミットトリガインバータ60を介して得られる阻止信号S10を起動信号生成回路32のノアゲート回路56に出力すると共に、この阻止信号S10をシュミットトリガインバータ61を介して得られる阻止信号S9をチャタリング防止回路31のAND回路52及び起動信号生成回路32のFF回路53に出力する。
【0029】
次に、図5を参照して、タイミング生成回路33は、ディユアル・リトリガブル・モノステーブル・マルチバイブレータからなる予加圧用モノマルチ63と、このモノマルチ63のパルス幅(予加圧時間)を設定するための可変抵抗VR1、抵抗R5、コンデンサC3と、ディユアル・リトリガブル・モノステーブル・マルチバイブレータからなる本加圧用モノマルチ64と、このモノマルチ64のパルス幅(本加圧時間)を設定するための可変抵抗VR2、抵抗R6、コンデンサC4と、AND回路65、66と、抵抗R7及びコンデンサC5からなる積分回路67と、シュミットトリガインバータ68とからなる。
【0030】
予加圧用モノマルチ63には起動信号生成回路32からの起動信号S6を入力し、この予加圧用モノマルチ63の反転Q出力である信号S12と起動信号S6を積分する積分回路67の積分出力S13とをAND回路65に入力し、このAND回路65の出力を本加圧用モノマルチ64に入力し、予加圧用モノマルチ63の反転Q出力(信号)S12、本加圧用モノマルチ64の反転Q出力(信号)S14及び積分回路67の積分出力S13をAND回路66に入力している。
【0031】
そして、予加圧用モノマルチ63の反転Q出力S12、本加圧用モノマルチ64の反転Q出力S14及びAND回路66の出力S18をシュミットトリガインバータ68で反転した出力S16を、それぞれインタフェース回路36を介してチップドレス圧設定回路37に出力すると共に、本加圧用モノマルチ64のQ出力S17、AND回路66の出力S18をホールド指令回路34に入力している。
【0032】
ホールド指令回路34は、ノアゲート回路からなり、上記のように本加圧用モノマルチ64のQ出力S17とAND回路66の出力S18とを入力して、前述した論理回路35にホールド指令信号S8として出力する。
【0033】
次に、図6を参照して、インタフェース回路36は、タイミング生成回路33の予加圧用モノマルチ63の反転Q出力S12、本加圧用モノマルチ64の反転Q出力S14、シュミットトリガインバータ68の出力S16をそれぞれ入力する3個のフォトカプラ71〜73からなる。チップドレス圧設定回路37は、インタフェース回路36の各フォトカプラ71〜73の出力側に接続した抵抗R10〜R12、可変抵抗VR3〜VR5と、抵抗R9及びダイオードD2〜D5とからなり、可変抵抗VR3〜VR5及び抵抗R9〜R12の抵抗値に応じた電圧信号を加圧力レベル設定信号S2として電空比例弁20に出力する。
【0034】
インタフェース回路43は、起動信号生成回路32からの起動信号S6を入力するフォトカプラ74からなる。溶接加圧設定回路44は、フォトカプラ74の出力側に接続したロータリスイッチ75と、可変抵抗VR6〜VR8と、抵抗R15及びダイオードD5〜D7とからなり、可変抵抗VR6〜VR8及び抵抗R15の抵抗値に応じた電圧信号を加圧力レベル設定信号S2´として電空比例弁20に出力する。
【0035】
次に、図7を参照して、加圧バルブスイッチング回路38は、スイッチング用トランジスタTR3、フォトトライアック77、サージ吸収素子78、抵抗R13,R14からなり、起動信号生成回路32からの起動信号S6を抵抗R11を介してトランジスタTR3に入力し、フォトトライアック77の出力端を加圧ソレノイドバルブ21への給電路中に介装し、発光素子側をスイッチングするようにしている。また、加圧ソレノイドバルブ21への給電路には前記したインターロック受付回路41のリレー57の常開接点CR1,CR2を介装している。なお、リレー57の常閉接点CR3によってドレス時に溶接タイマ6への通電切を出力し、常閉接点CR4,CR5によってドレス時に溶接タイマ6の電磁弁端子を遮断するようにしている。
【0036】
上述したコントローラ3は、図8に示すように、ドレス/溶接切換スイッチ40、溶接加圧力選択用ロータリスイッチ75、ドレス時間設定用可変抵抗VR1,VR2、ドレス圧設定用可変抵抗VR3〜VR5が「電源入」表示ランプ80と共に外部操作可能に配置されている。ここで、各可変抵抗VR1〜VR5については、内部のPCB基板に設置したまま外部操作可能に設けている。
【0037】
次に、以上のように構成したハンドドレッサシステムの作用について図9以降をも参照して説明する。まず、コントローラ3の各部の動作について説明する。チャタリング防止回路31の作用について説明すると、ドレス/溶接切換スイッチ40を接点a側にしてドレス状態に切換えているものとする。このとき、インターロック受付回路41のトランジスタTR1がオン状態になってリレー57が作動し、加圧ソレノイドバルブ21への給電路中に介装したリレー57の常開接点CR1,CR2が閉じた状態になっている。また、インターロック受付回路41の出力信号S11は「H」になり、誤動作防止回路42の阻止信号S10はローレベル「L」(以下、単に「L」と表わす。)、阻止信号S9は「H」になっている。これにより、チャタリング防止回路31のAND回路52はゲートが開いた状態になっている。
【0038】
この状態の下で、ドレス起動スイッチ5を押し下げると、常開接点5aの出力信号S1aが「L」になって、この出力信号S1aがFF回路51のPR端子に入力され、常閉接点5bの出力信号S1bが「H」なって、この出力信号S1bが開状態のAND回路52を介してFF回路51のCLR端子に入力される。
【0039】
この場合、プッシュボタン型のドレス起動スイッチ5の各接点にはチャタリングが発生するために、ドレス起動スイッチ5を押し下げると、図9に示すようにドレス起動スイッチ5の常開接点5aの出力信号S1aは同図(a)に示すように「H」からチャタリングを生じた後「L」になって安定し、このとき常閉接点5bの出力信号S1bは同図(b)に示すように常開接点aの作動よりも所定の時間だけ早く「L」からチャタリングを生じた後「H」になって安定している。また、ドレス起動スイッチ5の押し下げを解除すると、同図に示すように常開接点5aの復帰が常閉接点5bの復帰より早く、出力信号S1aがチャタリングを生じて安定状態に移行し、これに遅れて出力信号S1bがチャタリングを生じて安定状態に移行する。
【0040】
ここで、FF回路51はJ端子及びK端子がいずれも「H」であるので、PR端子が「L」でCLR端子が「H」になったときにQ出力を「H」にし、PR端子が「H」でCLR端子が「L」になったときにQ出力を「L」にする。したがって、FF回路51からは同図(c)に示すようにドレス起動スイッチ5を押し下げたときには、常開接点5aが閉じたときから「H」になり、ドレス起動スイッチ5の押し下げを解除したときには、常閉接点5bが閉じたときに「L」になるQ出力が得られ、このQ出力がドレス開始信号S5aとして出力され、同図(d)に示すようにこれとは逆の反転Q出力がドレス開始信号S5bとして出力される。
【0041】
このように、a接点及びb接点を有するプッシュボタン型スイッチであるドレス起動スイッチ5と、抵抗R1,R2及びFF回路51からなる回路を用いて、ドレス起動スイッチ5の各接点のチャタリングを含む出力信号を組合わせることで、チャタリングを除去したドレス開始信号を得ることができる。そして、このようなプッシュボタン型スイッチを起動スイッチとして用いることで、後述するように予加圧時のインチング操作を容易にすることができる。
【0042】
次に、起動信号生成回路32は、シュミットトリガインバータ54への入力信号(論理回路35の出力信号)が「L」から「H」になったときにFF回路53のクロック入力によって出力が反転するので、図10(a),(b)に示すようにドレス起動スイッチ5を押し下げてドレス開始を指示(加圧指示)をすることによって、チャタリング防止回路31からドレス開始信号S5a,S5bが出力される。誤動作防止回路42からの阻止信号S10が「L」であるとすると、チャタリング防止回路31からのドレス開始信号S5aが「H」になることによって、ノアゲート回路55の出力がFF回路53のQ出力に関係なく「L」になってノアゲート回路56の出力である起動信号S6が同図(c)に示すように「H」になる。
【0043】
そこで、後述するようにホールド指令回路34から同図(d)に示すように起動信号S6の立ち上がりから予め定めた所定時間(予加圧時間)t2を経過した時に「L」になり、その後所定時間(再びドレス起動スイッチ5を押し下げて、起動信号S6が「L」となるまでの時間)が経過した時に「H」になるホールド指令信号S8を出力する。そうすると、予加圧時間t2が経過するまでの間は、論理回路35の出力は「L」に維持されるので、FF回路53の出力は反転せず、同図(a),(c)に破線で示すようにチャタリング防止回路31からのドレス開始信号S5aが「H」になるごとに起動信号S6が「H」になる。
【0044】
これによって、ドレス起動スイッチ5を押してから予加圧時間が経過するまでの間は、ドレス起動スイッチ5の押し下げ及び押し下げ解除を繰り返すことによって、加圧/非加圧を切換制御すること(インチング操作)ができて、電極チップ1a,1bにドレッサ本体2がうまくなじむように両者の位置合わせを行うことができる。
【0045】
そして、ドレス起動スイッチ5を押したままの状態で予加圧時間t2が経過した時には、ホールド指令信号S8が「H」から「L」になり、このとき同図(b)に示すようにドレス起動信号S5bは「L」になっているので、論理回路35の出力が「L」から「H」になってFF回路53にクロックが入力され、FF回路53のQ出力が「H」になる。したがって、その後にドレス起動スイッチ5の押し下げが解除されてチャタリング防止回路31のドレス起動信号S5aが「L」になっても、ノアゲート回路55の出力が「H」にホールドされた状態になり、ノアゲート回路56の出力である起動信号S6も「H」に保持されたままになる。
【0046】
したがって、予加圧時間t2を経過した後は、ドレス起動スイッチ5から手を離して押し下げを解除しても、起動信号生成回路32の起動信号S6がホールドされて、電極チップ1a,1bによるドレッサ本体2の加圧が保持されているので、ドレス作業に集中することができる。
【0047】
その後、この状態の下で再度ドレス起動スイッチ5を押し下げることによってFF回路53にクロックが入力されてそのQ出力が「L」になってノアゲート回路56からの起動信号S6が「L」になる、つまり起動信号S6が出力されなくなる。
【0048】
次に、タイミング生成回路33は、図11(a)に示すように起動信号生成回路32からの起動信号S6が入力される(「H」になる)と、同図(b)に示すように予加圧用モノマルチ63から可変抵抗VR1,抵抗R5及びコンデンサC3の各値に応じて定まる所定時間(予加圧時間t2)だけ「L」になる信号S12が出力され、この予加圧用モノマルチ63の信号S12が「H」に立ち上がると、同図(c)に示すように本加圧用モノマルチ64から可変抵抗VR2,抵抗R6及びコンデンサC4の各値に応じて定まる所定時間(本加圧時間t3)だけ「L」になる反転Q出力である信号S14が出力される。
【0049】
ここで、予加圧用モノマルチ63及び本加圧用モノマルチ64は起動信号が入力されなくなったときにリセットする必要があるので、各モノマルチ63,64のCLR端子には起動信号S6を入力しなければならない。
ところが、このように起動信号S6を予加圧用モノマルチ63及び本加圧用モノマルチ64のCLR端子に入力した場合に、予加圧用モノマルチ63の反転Q出力(信号S12)を直接本加圧用モノマルチ64に入力する、つまり単純にタイマとなるモノマルチを2個組合わせて所定にパターンに応じたタイミングを生成しようとすると、同図(b)に示すように、モノマルチのトランジェント特性によって起動信号S6が入力されたときから予加圧用モノマルチ63の反転Q出力が「L」になるまでの間に遅延時間Δt1が発生してしまうため、起動信号S6が入力されたときに同図(c)に破線で示すように本加圧用モノマルチ64も作動してしまうという不都合が生じる。
【0050】
そこで、本実施例では、起動信号S6と予加圧用モノマルチ63の反転Q出力(信号S12)とのANDをとるAND回路65を設けることによって、起動信号S6が「H」の状態で予加圧用モノマルチ63の反転Q出力が「L」から「H」になったときに本加圧用モノマルチ64が作動を開始するようにして、トランジェント効果による誤動作を防止するようにしている。
【0051】
また、このタイミング生成回路33においては、予加圧用モノマルチ63の反転Q出力、本加圧用モノマルチ64の反転Q出力及び起動信号S6を入力するAND回路66の出力と本加圧用モノマルチ64のQ出力とをホールド信号S8を生成するホールド指令回路34に入力している。
【0052】
この場合、起動信号S6をそのままAND回路66及びAND回路65に入力すると、上述したトランジェント効果によってホールド指令回路34から起動信号S6が入力されたときに、図11(e)に破線で示すようにAND回路66の出力が「H」になり(AND回路65の出力も同じ)、同図(g)に破線で示すようにホールド指令回路34から1パルスがホールド指令信号S8として出力され、前述した起動信号生成回路32で述べたようにFF回路53のクロック入力となって起動信号S6がホールド状態になってしまう。その結果、予加圧時間でのインチング操作が不能になるばかりか、その後ドレス起動スイッチ5を押してもタイミング生成回路33のモノマルチ63,64をリセットできなくなる。
【0053】
そこで、起動信号S6をそのままAND回路66及びAND回路65に入力しないで、積分回路67を設けて起動信号S6を積分した出力をAND回路66及びAND回路65に入力することによって、この積分回路67の出力(信号S13)は図11(f)に示すようにモノマルチ63の反転Q出力が「L」になるまでの間は「H」にならないので、トランジェント効果による遅れ時間の間にホールド指令信号S8が出力されることを防止することができる。
【0054】
次に、図6を参照してチップドレス圧設定回路37は、予加圧用モノマルチ63からの信号S12が「L」の間はインタフェース回路36のフォトカプラ71がオン状態になって抵抗R9,R10及び可変抵抗VR3で定まる抵抗値に応じた電圧信号を、本加圧用モノマルチ64からの信号S14が「L」の間はフォトカプラ72がオン状態になって抵抗R9,R11及び可変抵抗VR4で定まる抵抗値に応じた電圧信号を、シュミットトリガインバータ68からの信号S16(図11(e)の反転信号)が「L」の間はフォトカプラ73がオン状態になって抵抗R9,R12及び可変抵抗VR5で定まる抵抗値に応じた電圧信号を、それぞれ加圧力レベル設定信号S2として電空比例弁20に出力して、電極チップ1a,1bによるドレッサ本体2の加圧力を設定する。
【0055】
したがって、可変抵抗VR3〜VR5を調整することによって、予加圧の加圧力、本加圧の加圧力、本加圧後(仕上圧)の加圧力を設定することができる。この場合、上記のようにフォトカプラとダイオードアレイを用いて1つの出力信号を生成することによって、スイッチングリレーを用いる場合に比べて基板上の専有スペースが少なくて済み、また抵抗と可変抵抗を組合わせることによって調整範囲を広く取ることができる。
【0056】
また、溶接加圧設定回路44は、起動信号S6が入力されていないとき(「L」のとき)、即ち「溶接」のときにインタフェース回路43のフォトカプラ74がオン状態になって、ロータリスイッチ75で選択されたラインから可変抵抗VR6〜VR8及び抵抗R15の抵抗値に応じて定まる電圧信号をそれぞれ加圧力レベル設定信号S2´として電空比例弁20に出力して、電極チップ1a,1bによる溶接される母材への加圧力を設定する。したがって、溶接時には、ロータリスイッチ75によって溶接加圧力を選択することができる。
【0057】
次に、図4に戻って、ドレス/溶接切換スイッチ40がドレス側にされたときには、インターロック受付回路41のトランジスタTR1がオン状態になって出力信号S11が「H」になるとともに、リレー57に給電される。これによって、図7に示すようにリレー57の接点CR1,CR2を閉じると共に、接点CR3〜CR5が開いて溶接タイマ6への通電を遮断し、溶接タイマ6の電磁弁端子からの給電を遮断した状態にするので、ドレス時には溶接タイマ6が作動しなくなる。
【0058】
また、インターロック受付回路41の出力信号S11が「H」になることで、誤動作防止回路42の出力である阻止信号S10が「L」になり、阻止信号S9が「H」になるので、前述したように起動信号生成回路32から起動信号S6を出力可能になり、起動信号生成回路32から起動信号S6が出力されると図7に示す加圧バルブスイッチング回路38がオン状態になって加圧ソレノイドバルブ21への給電路が閉じられる。
【0059】
ところで、このとき、ドレス/溶接切換スイッチ40の出力を直接的にチャタリング防止回路31のFF回路51及び起動信号生成回路32のFF回路53のの各CLR端子が入力しておくと、ドレス/溶接切換スイッチ40がドレス側にされた状態でこのコントローラ3の電源が投入された時にFF回路51,53のCLR端子が「H」になってドレス起動スイッチ5を押す前にドレスが1サイクル実行されてしまうことになる。
【0060】
そこで、誤動作防止回路42には抵抗R4及びコンデンサC2からなる遅延回路59及びシュミットトリガインバータ2個の組合わせを設けることによって、ドレス/溶接切換スイッチ40がドレス側にされた状態でこのコントローラ3の電源が投入された時には所定の遅延時間経過後に「H」になる阻止信号S9を出力させて、チャタリング防止回路31のFF回路51及び起動信号生成回路32のFF回路53がリセットするに要するに充分な時間各FF回路51,53のCLR端子に「L」入力を与えて誤動作しないようにしている。
【0061】
一方、ドレス/溶接切換スイッチ40が溶接側にされたときには、インターロック受付回路41のトランジスタTR1がオフ状態になって出力信号S11が「L」になり、誤動作防止回路42の阻止信号S9が「L」に、阻止信号S10が「H」になるので、ドレス起動スイッチ5を押してもチャタリング防止回路51のAND回路52が閉じているためにドレス開始信号S5が出力されることがなく、起動信号生成回路32のノアゲート回路56の一方入力が「H」になっているために他方入力に関係なくその出力が「L」になって起動信号S6が出力されることもなくなる。
【0062】
そこで、このコントローラ3を用いたハンドドレス操作手順について図12も参照して説明すると、コントローラ3の電源を投入した状態にした後、ドレス/溶接切換スイッチ40を「ドレス」側にすることによって、前述したように溶接タイマ6が作動不能になって溶接機側の操作ができなくなる。
【0063】
この状態の下で、ドレッサ本体2を溶接機の下側の電極チップ1b上にセットして、ドレス起動スイッチ5を押すと、図12(a)に示すようにドレス加圧信号S1(ドレス指令)がコントローラ3のチャタリング防止回路31に入力されて、チャタリング防止回路31からドレス開始信号S5が出力され、起動信号生成回路32から起動信号S6が出力されて、同図(b)に示すように加圧バルブスイッチング回路38によって加圧ソレノイドバルブ21が作動し、エアー供給路を開くので、溶接機の上部ガン1Aが下降して、ドレッサ本体2が電極チップ1a,1b間に挟まれて加圧される。このとき、加圧力(チップドレス圧)は、タイミング生成回路33からの信号S12に応じて、チップドレス圧設定回路37によって予加圧時の加圧力を設定する加圧力レベル設定信号S2が空電比例弁21に出力されるので、予加圧の加圧力に設定される。
【0064】
この場合、電極チップ1a,1bとドレッサ本体2との位置合わせ等の不具合が生じたときには、前述したように予加圧時にはインチング操作が可能であるので、ドレス起動スイッチ5の押し下げを解除することによって、溶接機の上部ガン1Aが開放して電極チップ1a,1bによるドレッサ本体2の加圧が停止されるので、再度ドレス起動スイッチ5を押して位置合わせを行うことができる。
【0065】
ここで、加圧力は図12(c)に示すように予加圧より本加圧の加圧力を高く、予加圧より仕上圧の加圧力を低く設定しているので、ドレス起動スイッチ5を押したままでドレッサ本体2のアーム11を反復させてドレス動作を行うと、初期の予加圧時には軽く、途中で本加圧に移行すると重く感じるようになる。そこで、ドレス起動スイッチ5を離すと、前述したように自己保持(ホールド)状態になるので、ドレス作業に集中することができる。
【0066】
更に、ドレス作業を続けていくと、仕上圧に移行したときに反復作業が軽くなるので、数回程度ドレス作業を行った後、ドレス起動スイッチ5を押すと、上部ガン1Aが開放してドレス作業が完了する。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1のハンドドレッサのコントローラによれば、起動スイッチ手段でドレス開始を指示することで、チャタリング防止手段からドレス開始信号が出力され、起動信号生成手段、タイミング生成手段及びホールド手段によって、所定の加圧パターンで起動信号及びタイミング信号が生成され、ドレス圧設定手段でタイミング信号に応じて電極チップによるドレッサ本体の加圧力(ドレス圧)が設定され、スイッチング手段で起動信号に応じてドレッサ本体の加圧が制御されるので、溶接機の電極チップでドレッサ本体を加圧した状態で、ドレッサ本体を手動で回転操作して電極チップを研磨することができると共に、インターロック手段が溶接機との間でインターロックをとっているので、ドレス時に溶接機が溶接作動状態になることが防止され、しかも、誤動作防止手段が電源投入時に起動信号生成手段から起動信号が出力されることを阻止して誤動作が防止され、簡易で、誤動作のない、しかも高精度な制御を行うことのできるハンドドレッサのコントローラを得ることができる。
【0068】
請求項2のハンドドレッサのコントローラによれば、上記請求項1のハンドドレッサのコントローラにおいて、ドレス圧設定手段の出力信号で溶接機の電極チップを駆動するアクチュエータに供給するエアー圧を設定する電空比例弁を制御し、スイッチング手段の出力信号でアクチュエータへのエアー圧の供給/遮断を切換える加圧ソレノイドバルブを制御するようにしたので、溶接機に付属している電極チップを駆動するための電空比例弁及び加圧ソレノイドバルブをそのまま電極チップのドレッサに用いることができ、ハンドドレッサの構成が簡単になる。
【0069】
請求項3のハンドドレッサのコントローラによれば、上記請求項2のハンドドレッサのコントローラにおいて、起動信号生成手段からの起動信号が入力されないときに電空比例弁を制御する溶接加圧設定手段を設けたので、このコントローラを用いることによって溶接機の溶接加圧力も可変設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体システム構成図
【図2】ハンドドレッサ本体の分解斜視図
【図3】コントローラのブロック図
【図4】図3のチャタリング防止回路、起動信号生成回路、インターロック受付回路及び誤動作防止回路の詳細を示す回路図
【図5】図3のタイミング生成回路の詳細を示す回路図
【図6】図3のチップドレス圧設定回路、溶接加圧設定回路等の詳細を示す回路図
【図7】図3の加圧バルブスイッチング回路等の詳細を示す回路図
【図8】コントローラの外観図
【図9】チャタリング防止回路の動作説明に供するタイミング図
【図10】起動信号生成回路及びホールド手段の動作説明に供するタイミング図
【図11】タイミング生成回路及びホールド手段の動作説明に供するタイミング図
【図12】チップドレス作業の説明に供する説明図
【符号の説明】
1A…上部ガン、1B…下部ガン、1a,1b…電極チップ、2…ドレッサ本体、3…コントローラ、4…加圧駆動系、5…ドレス起動スイッチ、6…溶接タイマ、20…空電制御弁、21…加圧ソレノイドバルブ、31…チャタリング防止回路、32…起動信号生成回路、33…タイミング生成回路、34…ホールド指令回路、35…論理回路、37…チップドレス圧設定回路、38…加圧バルブスイッチング回路、41…インターロック受付回路、42…誤動作防止回路、44…溶接加圧設定回路。

Claims (3)

  1. 溶接機の電極チップでドレッサ本体を加圧した状態で、前記ドレッサ本体を手動で回転操作することによって前記電極チップを研磨するハンドドレッサのコントローラであって、このコントローラは、ドレス開始を指示する起動スイッチ手段の出力を整形した信号と整形しない信号を使ってドレス開始信号を生成出力するチャタリング防止手段と、このチャタリング防止手段からのドレス開始信号に基づいて前記電極チップによって前記ドレッサ本体を加圧させる起動信号を生成する起動信号生成手段と、この起動信号生成手段からの起動信号に基づいて所定の加圧パターンに応じたタイミング信号を生成出力するタイミング生成手段と、このタイミング生成手段からのタイミング信号に応じて前記起動信号生成手段から出力する起動信号を保持させるホールド手段と、前記タイミング生成手段からのタイミング信号に応じて前記電極チップによる前記ドレッサ本体の加圧力を設定する、フォトカプラ、固定抵抗、可変抵抗及びダイオードで構成されたドレス圧設定手段と、前記起動信号生成手段からの起動信号に応じて前記電極チップによるドレッサ本体の加圧/非加圧を切換制御するスイッチング手段と、前記溶接機との間でインターロックをとるインターロック手段と、電源投入時に前記起動信号生成手段からの起動信号の出力を阻止する誤動作防止手段とを設けたことを特徴とするハンドドレッサのコントローラ。
  2. 請求項1に記載のハンドドレッサのコントローラにおいて、前記ドレス圧設定手段が前記溶接機の電極チップを駆動するアクチュエータに供給するエアー圧を設定する電空比例弁を制御し、前記スイッチング手段が前記アクチュエータへのエアー圧の供給路を開閉する加圧ソレノイドバルブを制御することを特徴とするハンドドレッサのコントローラ。
  3. 請求項2に記載のハンドドレッサのコントローラにおいて、前記起動信号生成手段からの起動信号が入力されないときに前記電空比例弁を制御して溶接加圧力を設定する溶接加圧設定手段を設けたことを特徴とするハンドドレッサのコントローラ。
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