JPH09108956A - マイクロ部品の接合部構造およびその接合方法 - Google Patents

マイクロ部品の接合部構造およびその接合方法

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JPH09108956A
JPH09108956A JP7272641A JP27264195A JPH09108956A JP H09108956 A JPH09108956 A JP H09108956A JP 7272641 A JP7272641 A JP 7272641A JP 27264195 A JP27264195 A JP 27264195A JP H09108956 A JPH09108956 A JP H09108956A
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micro
magnets
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magnet
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Hitoshi Ota
斎 太田
Takao Obara
隆雄 小原
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大量のマイクロ部品を簡単に精度よく位置決
めして、接合することができるマイクロ部品の接合部構
造およびその接合方法を得る。 【解決手段】 互いに接合する面に、複数の位置決め用
の磁石8,9と接着材10を有し、磁石の少なくとも1
つの磁石を他の磁石と異なる極性のもので構成する。ま
た、扇形の磁石を複数個リング状に配置する。また、第
1マイクロ部品5aを保持し、これと接合すべき第2マ
イクロ部品5bを回動自在に保持し、第2マイクロ部品
5bを振動させながら第1マイクロ部品5aと第2マイ
クロ部品5bを接近させて位置決めを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ部品の接
合部の構造およびその接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロマシンやマイクロデバイ
スなどを構成するマイクロ部品の接合方法としては、雑
誌{Sensors and Actuators, A 45(1994),第 227頁〜
第 236頁}に記載されたものがある。図8はその接合方
法による接合の様子を示す斜視図である。図において、
1はマイクロ部品を把持するハンド、2はマイクロ部品
を押さえる固定用ハンド、3はマイクロ部品を固定およ
び加熱するステージ、4は走査形電子顕微鏡、5a,5
bはマイクロ部品(以下、単に部品と記す)、6は接着
膜、7はヒーターである。
【0003】図に示すように、ハンド1、固定用ハンド
2、ステージ3は走査形電子顕微鏡4内に設置されてい
る。そして、ハンド1と固定用ハンド2の動きは、走査
形電子顕微鏡4の外部に設置したマニピュレータ(図示
せず)により、走査形電子顕微鏡4の外部から制御でき
るように構成されている。部品5aと部品5bを走査形
電子顕微鏡4内に配置する。この部品5a,5bの接合
部には接着膜6が塗布されている。そして、操作者はマ
ニピュレータを操作して、走査形電子顕微鏡4の外部か
らハンド1と固定用ハンド2の動きを制御する。まず、
ハンド1で部品5aを把持する。さらに、走査形電子顕
微鏡4で観察しながら、ハンド1で把持した部品5aを
ステージ3上に配置し、部品5aをハンド1から離す。
次に、ハンド1で部品5bを把持して、ステージ3上に
配置した部品5aの上に近接させ、固定用ハンド2で部
品5bを部品5aに押えつける。
【0004】さらに、走査形電子顕微鏡4で部品5aと
部品5bの接合位置がずれないように観察しながら、ハ
ンド1と固定用ハンド2をマニピュレーターで制御し
て、部品5a,5bを押えつけておく。この状態で、ス
テージ3をヒーター7で加熱することにより、部品5a
と部品5b全体を加熱して、接着膜6を溶融する。接着
膜6が溶融した後、ステージ3を冷却すると接着膜6が
固化し、部品5a,5b同志が接合される。ステージ3
の冷却が完了するまで、ハンド1と固定用ハンド2で部
品5a,5bを押えつけておき、接合が終了した後、部
品5a,5bを走査形電子顕微鏡4の外部に取り出して
部品5a,5bの組立が完了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、マイクロ部品は
以上のようにして接合していたが、近年マイクロマシン
の開発によって、微細なマイクロ部品を大量に、かつ精
度良く組立てることが要求されている。上記のような従
来の接合方法では、ハンド1によって部品5aと部品5
bを1つずつ把持して操作しているために、大量の部品
を一括して接合するのは不可能であった。また、ハンド
1によって部品5a,5bを所定の位置に配置するた
め、高度な操作技術が要求される。例えば、ハンド1の
把持位置によっては部品5a,5bをハンド1から離し
たときに、部品5a、5bが転倒してしまうこともあ
る。このように、ある程度の操作技術が必要であった
り、熟練した操作者であっても部品の配置に多大な時間
と、細かい配慮を要するという問題があった。また、部
品5a,5b同志を接着する間、即ち、ステージ3を加
熱,冷却している間、部品5a,5bをハンド1と固定
用ハンド2で押えつけておく必要がある。このため、作
業効率が悪く、さらにハンド1と固定用ハンド2が種々
の外乱によって振動して、接着時の位置決め精度が低下
するという問題があった。また、従来の接合方法では、
接合時の位置決め精度を向上させるために制御系が複雑
になって接合装置が高価になり、また大量の部品の接合
には多大な時間を要することから、マイクロ部品で構成
されるマイクロマシンやマイクロデバイスの組立コスト
が高くなってしまうなどの問題があった。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたものであり、大量のマイクロ部品を簡単
に精度よく位置決めして、接合することができるマイク
ロ部品の接合部構造およびその接合方法を得ることを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成に係
わるマイクロ部品の接合部構造は、複数の位置決め用の
磁石と接着材を有し、磁石の少なくとも1つの磁石を他
の磁石と異なる極性のもので構成したものである。
【0008】また、本発明の第2の構成に係わるマイク
ロ部品の接合部構造は、第1の構成において、扇形の磁
石を複数個リング状に配置したものである。
【0009】また、本発明の第3の構成に係わるマイク
ロ部品の組立方法では、第1の構成または第2の構成の
接合部構造を有する第1マイクロ部品を保持し、第1マ
イクロ部品に接合すべき第1の構成または第2の構成の
接合部構造を有する第2マイクロ部品を回動自在に保持
し、第2マイクロ部品を振動させながら第1マイクロ部
品と第2マイクロ部品を接近させて位置決めを行うよう
にしたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、本発明の実施の形態1を図につい
て説明する。図1は実施の形態1によるマイクロ部品の
接合部構造を示す図であり、図1(a)はマイクロ部品
を接合する様子を示す斜視図、図1(b)はマイクロ部
品の接合部構造の一部を拡大して示す斜視図、図1
(c)は接合後の接合部を示す断面図である。図におい
て、5a,5bは互いに接合すべき第1,第2マイクロ
部品(以下、単に第1,第2部品と記す)、8は表面が
N極の磁石、9は表面がS極の磁石、10は接着材であ
る。第1部品5aと第2部品5bの接合面には、それぞ
れ4つの磁石と接着材10を備えており、4つの磁石の
うち2つは接合側の面がN極の磁石8で構成し、他の2
つは接合側の面がS極の磁石9で構成している。そし
て、この磁石は位置決め用であり、第1部品5aと第2
部品5bを対向して接近させたとき、対向する極性の異
なる磁石の吸引力によって第1,第2部品5a,5bが
所定の位置に位置決めされるように、磁石8,9を配置
している。この実施の形態では、図1(b)に示すよう
に、円柱形状の磁石8の回りに接着材10を設けてい
る。磁石9の回りも同様であり、接着材10の外周の直
径は数100μm程度である。第1,第2部品5a,5
bは数100mg程度の重さであり、この第1,第2部
品5a,5bを吸引力によって位置決めし得るように、
磁石8,9は1テスラー程度のものを用いている。ま
た、接着材10としては、例えばインジウム系の合金で
あり、70℃〜100℃で溶融する低温はんだのホット
メルト層などを用いることができる。
【0011】例えば、図1(a)に示すように、2つの
部品を接合するときには、第1部品5aと第2部品5b
を互いに接合面が対向する方向から接近させる。第1部
品5aの磁石8,9と、これと対向する位置に配置され
ている第2部品5bの極性の異なる磁石9,8の吸引力
によって引き付け合って、第1,第2部品5a,5bは
所定の方向および位置に位置決めが可能となる。また、
第1,第2部品5a,5b同志の位置が所定の位置より
ずれていて、磁石が互いに引き付け合わないときには、
対向する磁石のすべてまたは一部が、極性の同じ磁石と
対向することになり、磁石間に斥力と吸引力による回転
トルクが発生して、すべての対向する磁石同志が互いに
吸引する位置で第1,第2部品5a,5bが位置決めさ
れる。磁石による位置決めが完了した後、位置決めされ
た第1,第2部品5a,5bを80℃程度に加熱するこ
とによって、接着材10を溶融し、この後冷却して接着
材10を固化すれば、図1(c)に示すように、第1,
第2部品5a,5b同志を強力に接合することができ
る。
【0012】このように、この実施の形態では、第1,
第2部品5a,5bに設けた複数個の極性の異なる磁石
によって、第1,第2部品5a,5b同志を接近させた
ときに磁石の吸引力と斥力で回転トルクを生じさせる。
これにより、部品を回転させて所定の接合位置に位置決
めし、この後、磁石8,9の周囲に配置されている接着
材10を加熱によって溶融して第1,第2部品5a,5
b同志を接合し、組立てる。従来の接合方法では、第
1,第2部品5a,5bを位置決めした後、加熱,冷却
するあいだずっとハンド1と固定ハンド2によって押さ
えていなければならないが、この実施の形態では、磁石
の吸引力によって固定されているので、操作者の技術の
程度のよらずに簡単に、短時間に精度よく接合できる。
さらに、大量のマイクロ部品を一括して組み立てること
ができるので、1個づつ組み立てていた従来の方法よ
り、製造コストを大幅に低減することができる。
【0013】なお、上記実施の形態では、第1,第2部
品5a,5bの接合面に4個の磁石を設け、接合側の面
がN極とS極の磁石をそれぞれ2個ずつとしているが、
これに限るものではない。ただし、回転トルクを発生し
て位置決めできるように、第1,第2部品5a,5bの
接合面には2個以上の磁石を設け、すべてを同じ極性で
構成せずに少なくとも1つの磁石を他と異なる極性のも
ので構成すればよい。また、接合面での磁石の配置は上
記実施の形態に限るものではないが、第1,第2部品5
a,5bが接近したときに回動しながら位置決めされる
ので、N極とS極が点対称にならないように配置される
方が好ましい。また、磁石8,9や接着材10の形状は
上記実施の形態に限るものではなく、例えば接着材と磁
石との位置関係を逆にして、円柱形状の接着材を中央部
とし、その回りにリング状の磁石を配置した構成にして
もよい。また、図2に示すように、磁石8,9と接着材
10とを離した構成にしてもよい。
【0014】実施の形態2.比較的大きなマイクロ部品
を接合する際に、実施の形態1よりも大きな力が部品の
位置決めおよび保持に必要な場合がある。実施の形態2
では、同じ大きさでより大きな吸引力と斥力を得るよう
にしたものについて説明する。図3は、本発明の実施の
形態2に係わる部品の接合後の接合部を示す断面図であ
り、第1,第2部品本体は省略して示している。図にお
いて、11はコアであり、第1,第2部品5a,5bを
位置決めして固定する磁石として、N極の磁石8とS極
の磁石9の下層に配置されている。
【0015】実施の形態1と同様、磁石8,9の吸引力
と斥力による回転トルクを利用して、第1,第2部品5
a,5b同志を所定の位置に位置決めし固定した後、接
着材10を加熱により溶融して接合を行うことができ
る。さらに、コア11を磁石8,9の下層に配置するこ
とによって、反磁界による磁束の低下を抑制し、磁束を
周囲に広げずに、磁石の厚さ方向に集中させることがで
きる。このため、実施の形態1と同じ大きさの磁石を用
いた場合、実施の形態1よりも大きな吸引力と斥力を得
ることができ、比較的大きなマイクロ部品の接合が可能
になる。またこれとは逆に、磁石8,9の下層にコア1
1を設けることにより、磁石の寸法を小さくすることが
でき、接合する面の面積が小さい場合などに磁石寸法を
小さくして接合することが可能となる。
【0016】実施の形態3.実施の形態1,2では、円
柱形状の磁石8,9を用いたが、この実施の形態では、
扇形のリング磁石を用いたものを示す。図4は実施の形
態3によるマイクロ部品の接合部構造を示す図であり、
図4(a)はマイクロ部品を接合する様子を示す斜視
図、図4(b)はマイクロ部品の接合部構造の一部を拡
大して示す斜視図、図4(c)は接合後の接合部を示す
断面図である。図において、12は接合側の表面がN極
の扇形のリング磁石、13は接合側の表面がS極の扇形
のリング磁石である。第1,第2部品5a,5bのそれ
ぞれに、図4(a)に示すように2つのN極の扇形の磁
石12と2つのS極の扇形の磁石13をリング状に配置
する。さらに、これらの磁石12,13の周囲に接着材
10をリング状に配置する。
【0017】第1,第2部品5a,5bの接合方法は、
実施の形態1と同様、対向する磁石12,13の吸引力
と斥力による回転トルクを利用して、第1,第2部品5
a,5b同志を所定の位置に位置決めした後、接着材1
0を加熱により溶融して接合することができる。
【0018】次に、扇形のリング磁石12,13を用い
たことによる動作について説明する。実施の形態1,2
で用いた円柱形状の磁石と同じ面積の磁石を用いたとす
ると、扇形のリング磁石12,13では、細長い形状に
なっており、隣接する磁石との間隔が短くなる。このた
め、接合するときの第1,第2部品5a,5b同志の位
置を決めは以下のような動作になる。所定の配置から少
しずれて第1,第2部品5a,5b同志が接近した場
合、第1部品5aの磁石の位置に対し、第2部品5bで
は同じ極性の磁石が全面か一部にかかって対向する。こ
のため、対向する磁石の斥力と吸引力によって、第1,
第2部品5a,5bに回転トルクが発生する。そして、
吸引力が最大となる所定の位置で第1,第2部品5a,
5bが安定し、固定される。図4(c)に示すように、
位置決め完了後、接着材10を加熱により溶融すること
によって、強力に第1,第2部品5a,5bを接合する
ことができる。
【0019】実施の形態1,2のように円柱形状の磁石
を4個配置している場合には、第1部品5aに対してほ
ぼ90度回転した状態で第2部品5bが近づいたとき
に、同じ極性の磁石が対向することになる。これに対
し、上記で説明したように、この実施の形態では第1、
第2部品5a,5bが少しでもずれていると、同じ極性
の磁石が対向することになるので、第1、第2部品5
a,5bの位置決めトルクを大きくできる。
【0020】即ち、この実施の形態では接合部構造にお
いて、極性の異なる磁石を隣接して配置する際の距離を
小さくしているため、第1部品5aと第2部品5bが本
来接合される位置とはわずかに異なる位置に配置されて
も、大きな回転トルクを発生することができる。このた
め、第1部品5aと第2部品5bの重量が比較的大きな
ものでも、簡単かつ大量に接合し組立を行うことが可能
となる。また、磁石の寸法が小さくても、簡単に精度よ
くマイクロ部品の接合を行うことができる。
【0021】さらに、この実施の形態では単に磁石の間
隔を短くしているだけではなく、リング状に磁石12,
13を配置している。このため、第1,第2部品5a,
5bに作用する回転トルクは磁石12,13で形成され
たリング状の中心部を中心として生じるので、第1,第
2部品5a,5bもリング状の中心部を中心として回動
しながら位置決めされることになり、最も効果的に吸引
力,斥力を作用させることができる。
【0022】なお、磁石12,13や接着材10の形状
はこの実施の形態に限るものではなく、例えば接着材1
0と磁石12,13の位置関係を逆にし、円柱形状やリ
ング状の接着材を中央部とし、その回りに磁石をリング
状に配置した構成にしてもよい。また、磁石12,13
と接着材10とを離した構成にしてもよい。
【0023】また、実施の形態2と同様、第1部品5a
と第2部品5bを位置決めして固定する磁石として、さ
らに大きな力が必要なとき、または磁石12,13の寸
法を小さくすることが必要なときには、磁石を12,1
3の下層にコア11を配置すればよい。図5は部品の接
合後の接合部を示す断面図であり、第1,第2部品5
a,5b本体は省略して示している。N極のリング磁石
12とS極のリング磁石13の下層に、コア11を配置
している。コア11を磁石12,13の下層に配置する
ことによって、反磁界による磁束の低下を抑制して、磁
束を周囲に広げずに、磁石の厚さ方向に集中させること
ができる。従って、この構成によれば、扇形のリング磁
石にしたことに加えてさらにコア11を備えているの
で、吸引力、斥力を大きくでき、複雑な操作を必要とせ
ず、大量のマイクロ部品を組み立てることが可能で、接
合面の面積が小さくて磁石の寸法に比較して部品5a,
5bの重量が大きいときでも、接合が可能になる。
【0024】実施の形態4.この実施の形態では、複数
のマイクロ部品を同時に接合するときの接合方法につい
て説明する。図6は、本発明の実施の形態4によるマイ
クロ部品の接合方法に係わる斜視図である。図におい
て、14は吸入穴、15はパレット、16はプレート、
17は振動素子、18は台座である。パレット15には
複数の第1マイクロ部品5aを配置するための複数の溝
が設けられており、この溝に対向してプレート16には
複数の第2マイクロ部品5bを挿入する複数の穴が設け
られている。プレート16の穴は、挿入された第2部品
5bが回動自在となるような大きさになっている。プレ
ート16は、例えば圧電素子などの振動素子17を介し
て台座18に固定されている。この振動素子17はプレ
ート16を微小量振動させるものである。また、第1,
第2部品5a,5bの接合部の構造は、実施の形態1〜
実施の形態3で説明したように、複数の磁石と接着材を
有するものとする。
【0025】まず、磁石が配置された第1部品5aを、
吸入穴14から空気を吸引してパレット15の溝に固定
する。第1部品5aのパレット15の溝への配置の方法
としては、例えば、パーツフィーダーを用いて複数の第
1部品5aに対して一度に行うことができる。これと同
時または前後して、接合する相手の第2部品5bをプレ
ート16に設けられている穴のそれぞれに挿入する。挿
入された状態が図6に示されている。
【0026】振動素子17によってプレート16を微小
量振動させながら、パレット15とプレート16を接近
させる。この時の様子を図7(a)に示す。この実施の
形態における微小量振動とは、例えば振幅が数10μm
程度で、周波数が数100Hz程度以上としている。こ
の振動によってプレート16とその穴に挿入されている
第2部品5bとの摩擦力が低減され、第2部品5bは少
しの力の作用で容易に矢印A方向に回動できる。パレッ
ト15とプレート16が接近してくると、第1,第2部
品5a,5bに設けられている磁石の吸引力と斥力の作
用によって、第2部品5bに回転トルクが生じ、所定の
位置に配列される。さらに、パレット15を近接させる
と、磁石の吸引力により第1,第2部品5a,5b同志
を位置決めし、固定することができる。この状態を図7
(b)に示す。
【0027】第1部品5aと第2部品5bを位置決めし
て固定した後、パレット15を移動させて、吸引穴14
で空気の吸引を停止し、磁石で固定した第1,第2部品
5a,5bをパレット15から分離する。次に、互いに
固定されている第1,第2部品5a,5bを加熱して接
着材10を溶融し、図7(c)に示すように第1,第2
部品5a,5b同志を強力に接合して組み立てることが
できる。
【0028】この実施の形態によれば、第2部品5bを
プレート16の穴に挿入しておくだけで、磁石によって
生じる回転トルクにより第1,第2部品5a,5bを所
定の位置で固定することができ、大量の部品を簡単に精
度よく組み立てることができる。また、第2部品5bを
振動させながら、磁石が形成された第1部品5aを近接
させるため、第2部品5bとプレート16の摩擦力を小
さくできる。このため、吸引力および斥力が小さくて
も、磁石の回転トルクで第2部品5bをプレート16上
の所定の位置に配列することができる。
【0029】なお、この実施の形態では吸入穴14から
空気を吸引して第1部品5aをパレット15の溝に固定
しているが、これに限るものではなく、例えば静電気力
を用いて固定するように構成してもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の構成によ
れば、複数の位置決め用の磁石と接着材を有し、磁石の
少なくとも1つの磁石を他の磁石と異なる極性のもので
構成したことにより、1つずつマニピュレータを操作す
る必要なく、短時間で簡単に精度よく接合することがで
き、製造コストを大幅に低減することができるマイクロ
部品の接合部構造が得られる効果がある。
【0031】また、本発明の第2の構成によれば、第1
の構成において、扇形の磁石を複数個リング状に配置し
たことにより、大きな回転トルクを発生して、マイクロ
部品の重量が比較的大きいときでも、短時間で簡単に精
度よく接合することができ、製造コストを大幅に低減す
ることができるマイクロ部品の接合部構造が得られる効
果がある。
【0032】また、本発明の第3の構成によれば、第1
の構成または第2の構成の接合部構造を有する第1マイ
クロ部品を保持し、第1マイクロ部品に接合すべき第1
の構成または第2の構成の接合部構造を有する第2マイ
クロ部品を回動自在に保持し、第2マイクロ部品を振動
させながら第1マイクロ部品と第2マイクロ部品を接近
させて位置決めを行うように構成することにより、大量
に一括して精度よくマイクロ部品を接合できるマイクロ
部品の接合方法が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1によるマイクロ部品の
接合部構造を示す斜視図(a)、要部を拡大して示す斜
視図(b)、接合後のマイクロ部品の接合部構造を示す
断面図(c)である。
【図2】 実施の形態1に係わるマイクロ部品の接合部
構造を示す斜視図である。
【図3】 本発明の実施の形態2に係わる接合後のマイ
クロ部品の接合部構造を示す断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態3によるマイクロ部品の
接合部構造を示す斜視図(a)、要部を拡大して示す斜
視図(b)、接合後のマイクロ部品の接合部構造を示す
断面図(c)である。
【図5】 実施の形態3に係わる接合後のマイクロ部品
の接合部構造を示す断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態4によるマイクロ部品の
接合方法を示す斜視図である。
【図7】 実施の形態4に係わる接合工程を示す斜視図
である。
【図8】 従来のマイクロ部品の接合方法を示す斜視図
である。
【符号の説明】
5a,5b 第1,第2マイクロ部品、8 N極の磁
石、9 S極の磁石、10 接着材、11 コア、12
N極のリング磁石、13 S極のリング磁石、14
吸入穴、15 パレット、16 プレート、17 振動
素子、18 台座。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の位置決め用の磁石と接着材を有
    し、上記磁石の少なくとも1つの磁石を他の磁石と異な
    る極性のもので構成したことを特徴とするマイクロ部品
    の接合部構造。
  2. 【請求項2】 扇形の磁石が複数個リング状に配置され
    ていることを特徴とする請求項1記載のマイクロ部品の
    接合部構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の接合部構
    造を有する第1マイクロ部品を保持し、第1マイクロ部
    品に接合すべき請求項1または請求項2記載の接合部構
    造を有する第2マイクロ部品を回動自在に保持し、第2
    マイクロ部品を振動させながら第1マイクロ部品と第2
    マイクロ部品を接近させて位置決めを行うように構成す
    ることを特徴とするマイクロ部品の接合方法。
JP7272641A 1995-10-20 1995-10-20 マイクロ部品の接合部構造およびその接合方法 Pending JPH09108956A (ja)

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