JPH09108385A - ラケットフレーム - Google Patents

ラケットフレーム

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JPH09108385A
JPH09108385A JP7294973A JP29497395A JPH09108385A JP H09108385 A JPH09108385 A JP H09108385A JP 7294973 A JP7294973 A JP 7294973A JP 29497395 A JP29497395 A JP 29497395A JP H09108385 A JPH09108385 A JP H09108385A
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JP
Japan
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frame
elastic material
material layer
string
racket
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Pending
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JP7294973A
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English (en)
Inventor
Masanori Takatsuka
正則 高塚
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Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
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Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フレーム張弦部の柔軟性を高め、継続的使用
に耐え得る充分なガット保持強度を確保しながら打球時
に手に受ける衝撃力の緩和を図る。 【解決手段】 高弾性素材の強度部材21を主体とする
シェル構造を有するフレーム張弦部2の外周側面2b側
の内外両強度層21A,21B間に超低弾性素材層22
を介在して3層構造にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばテニス用
ラケットフレームあるいはバドミントン用ラケットフレ
ームなどの外殻構造体からなるラケットフレームに関
し、特に、ストリングス(ガット)が張設されるフレー
ム張弦部におけるシェル(外殻)構造に工夫を施すこと
により、継続的使用に耐え得る充分なガット保持強度を
確保しながら打球時にシャフト部からグリップ部を介し
て手に受ける衝撃力の緩和を図るようにしたものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ラケットフレームを設計するにおいて、
打球時に、フレーム張弦部及びシャフト部からグリップ
部を介して手に受ける衝撃力の緩和は、重要なテーマで
あり、様々な面からその研究がなされている。
【0003】その一つとして、例えば米国特許4,17
6,841号などに開示されているように、フレーム本
体を中空のパイプ構造とし、このフレーム本体のフレー
ム張弦部の少なくともストリングス保持面である外周側
面側のシェル剛性を低く設計することにより、打球時、
フレーム張弦部に及ぼすストリングス張力方向の衝撃力
を、シェルの変形によって緩和してなるものがある。
【0004】そして、このようなシェル剛性を低くする
具体的な手法としては、例えばカーボン繊維強化プラス
チックス(以下、これをCFRPと略記する)を主体と
するシェル構造のフレーム張弦部において、このCFR
Pに比べて弾性率の低いガラス繊維強化プスチックス
(以下、これをGFRPと略記する)を用いたり、シェ
ルの肉厚を薄くしたり、あるいは、フレーム張弦部の外
周側面側における打球方向の幅(スパン)を大きくし
て、全体としてシェルを変形し易くすることにより行な
われているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のラケットフレームでは、いずれも一体型シェル
構造の弾性変形によるものであることから、シェル剛性
の低下に伴い、シェル強度も低下し、これによって、シ
ェル剛性をある基準以下に低下させると、フレーム張弦
部がストリングスの張力に耐え切れずに破壊してしまう
という問題があった。
【0006】この発明の目的は、従来のような一体型の
シェル構造からなるフレーム張弦部の断面構造を見直
し、より柔軟性の高いシェル構造にするとともに、継続
的使用に耐え得る充分なガット保持強度を備え、たラケ
ットフレームを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この発明は、フレーム張弦部が高弾性素材の強
度部材を主体とするシェル構造からなるラケットフレー
ムにおいて、前記フレーム張弦部の少なくとも内周側面
側中央部位の領域を除き、かつこの内周側面側から外周
側面側の全領域におけるシェル内に超低弾性素材層を介
在して断面3層構造に形成してなる構成としたものであ
る。
【0008】また、前記超低弾性素材層の介在領域は、
フレーム断面全周長の50〜80%の範囲に設定し、か
つその厚さを50〜200μmの範囲に設定するととも
に、常温における曲げ弾性率を12kgf/mm2 以下
にしてなるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照しながら詳細に説明すると、図1に示すよう
に、図中1はこの発明に係るラケットフレーム、例えば
オープンスロート型のテニス用ラケットのフレーム本体
である。
【0010】このフレーム本体1は、ストリングス(ガ
ット)Gが張設されるフレーム張弦部位2と、このフレ
ーム張弦部位2から延びるオープンスロート部3を含む
シャフト部4と、このシャフト部4の端末部から延出さ
れて形成されるグリップ部5とから構成されている。
【0011】そして、前記フレーム本体1のフレーム張
弦部2は、図2に示すように、高弾性素材の強度部材2
1を主体とするシェル構造を有するとともに、その内周
側面2a側のストリングスGが挿通される中央部位の領
域Aを除き、かつ、前記内周側面2a側の一部から外周
側面2b側に至る全領域Bにおけるシェル21内には、
超低弾性素材層22が介在され、この超低弾性素材層2
2を中間層として、その外周側面2b側における内外の
強度層21A,21Bにてサンドイッチすることにより
断面3層構造に形成されている。
【0012】ところで、弾性材料の柔軟性を古典材料力
学的に考察するに、例えば図4(A)から(C)に示す
ように、両端が支持された支点間の長さ寸法がa、幅寸
法がb及び厚さ寸法がhの一枚の板バネにおいて、この
板バネの中央部(a/2)に荷重Wを与えたときに生じ
る最大曲げ応力σと最大撓み量vは、 σ=3Wa/2bh2 ・・・・・・・・・ v=Wa3 /4bEh3 ・・・・・・・・ [E:板バネの曲げ弾性定数] の式で表せられる。今、この板バネの弾性許容応力をσ
0 とすると、荷重Wに対して許容できる最も厚さの薄
い、すなわち柔軟性を有する板バネの厚さ寸法h0 との
関係は、 σ0 =3Wa/2bh0 2 であり、これにより、
【数1】 となる。したがって、厚さ寸法h0 の板バネによって得
られる最大許容撓み量v0 は、
【数2】 であり、これによって、長さ寸法がaで、幅寸法がbの
板バネの撓み量はv0 で限界である。
【0013】しかしながら、図5(A)から(C)に示
すように、上記した一枚の板バネを二枚重ね、荷重Wに
対して上下の板バネが互いに拘束されずに撓む場合を考
察すると、この二枚重ねの板バネは、長さ寸法がa、幅
寸法が2b及び厚さ寸法hの一枚の板バネと等価であ
る。そこで、このような二枚重ねの板バネの材質が上記
した一枚の板バネと同じであるものとすると、この二枚
重ねの板バネの最大許容応力は、一枚の板バネと同じσ
0 であるから、許容される最小の板バネの厚さ寸法h1
は、上記式の右辺のbを2bに置き換えることによ
り、
【数3】 となり、したがって、最大許容撓み量v1 は、
【数4】 となって、式と式との比(v1 /v0 )から、
【数5】 すなわち、二枚重ねの形態の板バネは、た一枚の形態の
板バネに対して約1.4倍の柔軟性を有することが証明
される。
【0014】この発明は、図5に示すような二枚重ねの
板バネの形態による材料力学的作用に鑑みてなされたも
ので、フレーム本体1におけるフレーム張弦部2のシェ
ル構造を図2に示すような形態を採用することにより、
フレーム張弦部2の外周側面2b側の内外両強度層21
A,21B間に超低弾性素材層22を介在してなるため
に、たとえ内外両強度層21A,21B及び超低弾性素
材層22が層間で接着されているとしても、中間層が超
低弾性素材であるために、内外両強度層21A,21B
が拘束されない。
【0015】これによって、図3に示すように、打球時
におけるストリングスGの張力Fに対して、フレーム張
弦部2の外周側面2b側の中間層である超低弾性素材層
22が主に層間剪断変形を行ない、内外強度層21A,
21Bが上記したような二枚重ねの板バネの如き独立し
た作用をなすために、柔軟性の高いシェル構造にするこ
とが可能になるとともに、継続的使用に耐え得る充分な
ガット保持強度を有する。
【0016】この発明に係るラケットフレームにおい
て、フレーム張弦部2を形成する強度部材21である高
弾性素材としては、主にCFRPやGFRPなどの合成
樹脂素材あるいはアルミニウムやチタンなどの金属素材
が好適に用いられ、その曲げ弾性率は、約2,000k
gf/mm2 から12,000kgf/mm2 の範囲内
にある。
【0017】一方、中間層22の超低弾性素材として
は、強度部材21である高弾性素材の1/1000以下
の弾性率、すなわち、少なくとも12kgf/mm2
下、望ましくは2kgf/mm2 以上、さらには、引張
り歪率にして100%以上の歪限度を有するものが好ま
しく、一般にエラストマーと称される材料が好適で、例
えばポリウレタン系、ナイロン系、ポリエステル系やオ
レフィン系などの種類がある。
【0018】また、前記超低弾性素材層22の介在領域
Bは、フレーム張弦部2の断面形状によって異なるもの
の、フレーム断面全周長の約50〜80%の範囲に設定
され、50%以下であると、フレーム張弦部2の外周側
面2bを覆えないために、この発明に係る作用効果が機
能的に不足するし、80%以上であると、前記内側強度
層21Aが外側強度層21Bから完全分離に近い状態と
なり、フレーム張弦部2の曲げ及び捩じれ変形に対する
強度が著しく損なわれてしまう。
【0019】さらに、前記超低弾性素材層22の厚さ
は、その材料特性によって異なるものの、約50〜20
0μmの範囲に設定してなるもので、50μm以下にす
ると、内外両強度層21A,21Bの独立した動きが拘
束されるために、この発明に係る作用効果が機能的に不
足するとともに、200μm以上に厚くし過ぎると、強
度的不良を来す。
【0020】なお、上記の実施の形態において、テニス
用ラケットフレームを例にして説明したが、バドミント
ン用あるいはスカッシュ用のラケットフレームなどに
も、この発明の技術思想を応用できることは云うまでも
ない。
【0021】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明は、高弾性素材の強度部材を主体とするシェル構造を
有するフレーム張弦部の外周側面側の内外両強度層間に
超低弾性素材層を介在して3層構造にしてなることか
ら、打球時におけるストリングスの張力に対して、フレ
ーム張弦部の外周側面側の中間層である超低弾性素材層
が主に層間剪断変形を行なうために、内外強度層が二枚
重ねの板バネの如き独立した作用をなし、これによっ
て、柔軟性の高いシェル構造にすることができ、しか
も、継続的使用に耐え得る充分なガット保持強度を有す
るとともに、従前のようなフレーム張弦部の破壊を防止
することができる。
【0022】また、フレーム張弦部が柔軟性の高いシェ
ル構造なるために、打球時に、手に受ける衝撃力の緩和
を図ることができ、これによって、手首の疲労度を少な
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るラケットフレームの実施の形態
を示す説明図。
【図2】同じくフレーム張弦部の要部拡大断面図。
【図3】同じくフレーム張弦部における打球時の変形状
態を示す要部拡大断面図。
【図4】(A)は一枚の板バネの古典材料力学的な最大
許容撓み量の算出モデルを示す正面図、(B)は同じく
斜視図、(C)は同じく荷重状態の説明図。
【図5】(A)は二枚重ねの板バネの古典材料力学的な
最大許容撓み量の算出モデルを示す正面図、(B)は同
じく斜視図、(C)は同じく荷重状態の説明図。
【符号の説明】
1・・・フレーム本体、 2・・・フレーム張弦部、 2a・・・内周側面、 2b・・・外周側面、 21・・・強度部材(高弾性素材)、 21A・・・内側強度層、 21B・・・外側強度層、 22・・・超低弾性素材層、 A・・・フレーム張弦部内周側面側における中央部位の
領域、 B・・・超低弾性素材層の介在領域、 G・・・ストリングス(ガット)、 F・・・ストリングスの張力。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレーム張弦部が高弾性素材の強度部材
    を主体とするシェル構造からなるラケットフレームにお
    いて、前記フレーム張弦部の少なくとも内周側面側中央
    部位の領域を除き、かつこの内周側面側から外周側面側
    の全領域におけるシェル内に超低弾性素材層を介在して
    断面3層構造に形成したことを特徴とするラケットフレ
    ーム。
  2. 【請求項2】 超低弾性素材層の介在領域をフレーム断
    面全周長の50〜80%の範囲に設定したことを特徴と
    する請求項1に記載のラケットフレーム。
  3. 【請求項3】 超低弾性素材層の厚さを50〜200μ
    mの範囲に設定したことを特徴とする請求項1または2
    に記載のラケットフレーム。
  4. 【請求項4】 超低弾性素材層の常温における曲げ弾性
    率を12kgf/mm2 以下にしたことを特徴とする請
    求項1,2または3に記載のラケットフレーム。
JP7294973A 1995-10-19 1995-10-19 ラケットフレーム Pending JPH09108385A (ja)

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JP7294973A JPH09108385A (ja) 1995-10-19 1995-10-19 ラケットフレーム
CN96117294A CN1157748A (zh) 1995-10-19 1996-10-19 耐用、吸震的运动球拍框

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JP7294973A JPH09108385A (ja) 1995-10-19 1995-10-19 ラケットフレーム

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014147430A (ja) * 2013-01-31 2014-08-21 Dunlop Sports Co Ltd ラケットフレーム

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JP2014147430A (ja) * 2013-01-31 2014-08-21 Dunlop Sports Co Ltd ラケットフレーム

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