JPH09108196A - Mri装置およびmrイメージング方法 - Google Patents
Mri装置およびmrイメージング方法Info
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- JPH09108196A JPH09108196A JP7270167A JP27016795A JPH09108196A JP H09108196 A JPH09108196 A JP H09108196A JP 7270167 A JP7270167 A JP 7270167A JP 27016795 A JP27016795 A JP 27016795A JP H09108196 A JPH09108196 A JP H09108196A
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- pulse
- frequency
- nuclide
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 MTパルスの不完全さにより目的の核種が励
起されてしまうことに起因するアーチファクトを抑制す
る。 【解決手段】 目的外の核種をRF飽和させるMTパル
スとして、ハニングウィンドウ波形のハニングパルスM
hを印加する。その後、目的の核種からデータを収集す
るための撮像シーケンスを実行する。 【効果】 目的の核種に対する無用な励起を低減して、
アーチファクトの発生を抑制することが出来る。
起されてしまうことに起因するアーチファクトを抑制す
る。 【解決手段】 目的外の核種をRF飽和させるMTパル
スとして、ハニングウィンドウ波形のハニングパルスM
hを印加する。その後、目的の核種からデータを収集す
るための撮像シーケンスを実行する。 【効果】 目的の核種に対する無用な励起を低減して、
アーチファクトの発生を抑制することが出来る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MR(Magnetic
Resonance)イメージング方法およびMRI(Magneti
c Resonance Imaging)装置に関し、さらに詳しくは、
MT(Magnetization Transfer)パルスの不完全さに
より目的の核種が励起されてしまうことに起因するアー
チファクトを抑制することができるMRイメージング方
法およびMRI装置に関する。
Resonance)イメージング方法およびMRI(Magneti
c Resonance Imaging)装置に関し、さらに詳しくは、
MT(Magnetization Transfer)パルスの不完全さに
より目的の核種が励起されてしまうことに起因するアー
チファクトを抑制することができるMRイメージング方
法およびMRI装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、MTパルスを用いたパルスシー
ケンスの第1の従来例を示すパルスシーケンス図であ
る。このパルスシーケンスAbでは、データ収集したい
目的の核種(例えば自由水プロトン)以外の核種(例え
ば結合水のプロトンや脂肪のプロトン)のNMR(Nucl
ear Magnetic Resonance)信号を抑制するため、目的外
の核種をRF飽和させるMTパルスとして二項パルスM
bを印加する。その後、目的の核種からデータを収集す
るための撮像シーケンスを実行する。すなわち、フリッ
プ角α°の励起パルスRを印加しながら、スライス軸,
ワープ軸,リード軸に勾配磁場を印加して、NMR信号
を収集する。
ケンスの第1の従来例を示すパルスシーケンス図であ
る。このパルスシーケンスAbでは、データ収集したい
目的の核種(例えば自由水プロトン)以外の核種(例え
ば結合水のプロトンや脂肪のプロトン)のNMR(Nucl
ear Magnetic Resonance)信号を抑制するため、目的外
の核種をRF飽和させるMTパルスとして二項パルスM
bを印加する。その後、目的の核種からデータを収集す
るための撮像シーケンスを実行する。すなわち、フリッ
プ角α°の励起パルスRを印加しながら、スライス軸,
ワープ軸,リード軸に勾配磁場を印加して、NMR信号
を収集する。
【0003】図5の(a)は、二項パルスMbの波形説
明図である。この二項パルスMbは、1・2・1パルス
であり、振幅Cで時間幅τの部分B1と振幅−Cで時間
幅2τの部分B2と振幅Cで時間幅τの部分B3の3つ
の部分からなっている。送信周波数fsは、目的の核種
の共鳴周波数foに等しい(これをon resonanceとい
う)。図5の(b)は、1・2・1パルスのフリップ角
の周波数特性図である。目的の核種の共鳴周波数foに
対するフリップ角は略0であり、目的の核種は励起され
ない。これに対し、目的外の核種の共鳴周波数f1に対
するフリップ角は最大となり、目的外の核種は励起され
る。このため、撮像シーケンスにおいて励起パルスRが
印加されると、目的の核種は適正に励起されてNMR信
号を発生し、目的外の核種はRF飽和してNMR信号を
発生しなくなる。
明図である。この二項パルスMbは、1・2・1パルス
であり、振幅Cで時間幅τの部分B1と振幅−Cで時間
幅2τの部分B2と振幅Cで時間幅τの部分B3の3つ
の部分からなっている。送信周波数fsは、目的の核種
の共鳴周波数foに等しい(これをon resonanceとい
う)。図5の(b)は、1・2・1パルスのフリップ角
の周波数特性図である。目的の核種の共鳴周波数foに
対するフリップ角は略0であり、目的の核種は励起され
ない。これに対し、目的外の核種の共鳴周波数f1に対
するフリップ角は最大となり、目的外の核種は励起され
る。このため、撮像シーケンスにおいて励起パルスRが
印加されると、目的の核種は適正に励起されてNMR信
号を発生し、目的外の核種はRF飽和してNMR信号を
発生しなくなる。
【0004】なお、二項パルスMbとしては、1・2・
1パルスの外、1・3・3・1パルスなどがある。
1パルスの外、1・3・3・1パルスなどがある。
【0005】図6は、MTパルスを用いたパルスシーケ
ンスの第2の従来例を示すパルスシーケンス図である。
このパルスシーケンスAgでは、目的外の核種をRF飽
和させるMTパルスとしてガウスパルス(Gaussian pul
se)Mgを印加する。その後、目的の核種からデータを
収集するための撮像シーケンスを実行する。
ンスの第2の従来例を示すパルスシーケンス図である。
このパルスシーケンスAgでは、目的外の核種をRF飽
和させるMTパルスとしてガウスパルス(Gaussian pul
se)Mgを印加する。その後、目的の核種からデータを
収集するための撮像シーケンスを実行する。
【0006】図7の(a)は、ガウスパルスMgの波形
説明図である。このガウスパルスMgは、ガウス分布の
波形になっている。送信周波数fsは、目的外の核種の
共鳴周波数f1に等しい(これをoff resonanceとい
う)。図7の(b)は、ガウスパルスのフリップ角の周
波数特性図である。目的の核種の共鳴周波数foに対す
るフリップ角は小さく、目的の核種はほとんど励起され
ない。これに対し、目的外の核種の共鳴周波数f1に対
するフリップ角は最大となり、目的外の核種は励起され
る。このため、撮像シーケンスにおいて励起パルスRが
印加されると、目的の核種は適正に励起されてNMR信
号を発生し、目的外の核種はRF飽和してNMR信号を
発生しなくなる。
説明図である。このガウスパルスMgは、ガウス分布の
波形になっている。送信周波数fsは、目的外の核種の
共鳴周波数f1に等しい(これをoff resonanceとい
う)。図7の(b)は、ガウスパルスのフリップ角の周
波数特性図である。目的の核種の共鳴周波数foに対す
るフリップ角は小さく、目的の核種はほとんど励起され
ない。これに対し、目的外の核種の共鳴周波数f1に対
するフリップ角は最大となり、目的外の核種は励起され
る。このため、撮像シーケンスにおいて励起パルスRが
印加されると、目的の核種は適正に励起されてNMR信
号を発生し、目的外の核種はRF飽和してNMR信号を
発生しなくなる。
【0007】図8は、MTパルスを用いたパルスシーケ
ンスの第3の従来例を示すパルスシーケンス図である。
このパルスシーケンスAsでは、目的外の核種をRF飽
和させるMTパルスとしてシンクパルス(sinc pulse)
Msを印加する。その後、目的の核種からデータを収集
するための撮像シーケンスを実行する。
ンスの第3の従来例を示すパルスシーケンス図である。
このパルスシーケンスAsでは、目的外の核種をRF飽
和させるMTパルスとしてシンクパルス(sinc pulse)
Msを印加する。その後、目的の核種からデータを収集
するための撮像シーケンスを実行する。
【0008】図9の(a)は、シンクパルスMsの波形
説明図である。このシンクパルスMsは、シンク波形に
なっている。送信周波数fsは、目的外の核種の共鳴周
波数f1に等しい。図10の(b)は、シンクパルスの
フリップ角の周波数特性図である。目的の核種の共鳴周
波数foに対するフリップ角は小さく、目的の核種はほ
とんど励起されない。これに対し、目的外の核種の共鳴
周波数f1に対するフリップ角は最大となり、目的外の
核種は励起される。このため、撮像シーケンスにおいて
励起パルスRが印加されると、目的の核種は適正に励起
されてNMR信号を発生し、目的外の核種はRF飽和し
てNMR信号を発生しなくなる。
説明図である。このシンクパルスMsは、シンク波形に
なっている。送信周波数fsは、目的外の核種の共鳴周
波数f1に等しい。図10の(b)は、シンクパルスの
フリップ角の周波数特性図である。目的の核種の共鳴周
波数foに対するフリップ角は小さく、目的の核種はほ
とんど励起されない。これに対し、目的外の核種の共鳴
周波数f1に対するフリップ角は最大となり、目的外の
核種は励起される。このため、撮像シーケンスにおいて
励起パルスRが印加されると、目的の核種は適正に励起
されてNMR信号を発生し、目的外の核種はRF飽和し
てNMR信号を発生しなくなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】MTパルスとして、図
5に示した二項パルスMbを用いると、図5の(b)に
示すように周波数foの近傍の谷状部分の幅が狭いた
め、周波数foの近傍で目的の核種を励起してしまい、
それがアーチファクト(artifact)の原因となる問題点
がある。また、図7に示したガウスパルスMgを用いる
と、図7の(b)に示したように周波数foでも裾の成
分により小さいながらフリップ角を持つため、目的の核
種を励起してしまい、それがアーチファクトの原因とな
る問題点がある。また、図9に示したシンクパルスMs
を用いると、図9の(b)に示したように周波数foで
もリップル成分により小さいながらフリップ角を持つた
め、目的の核種を励起し、それがアーチファクトの原因
となる問題点がある。なお、リップル成分を生じるの
は、シンクパルスMsが実用的な時間幅で打ち切られる
からである。そこで、本発明の目的は、MTパルスの不
完全さにより目的の核種が励起されてしまうことに起因
するアーチファクトを抑制することができるMRイメー
ジング方法およびMRI装置を提供することにある。
5に示した二項パルスMbを用いると、図5の(b)に
示すように周波数foの近傍の谷状部分の幅が狭いた
め、周波数foの近傍で目的の核種を励起してしまい、
それがアーチファクト(artifact)の原因となる問題点
がある。また、図7に示したガウスパルスMgを用いる
と、図7の(b)に示したように周波数foでも裾の成
分により小さいながらフリップ角を持つため、目的の核
種を励起してしまい、それがアーチファクトの原因とな
る問題点がある。また、図9に示したシンクパルスMs
を用いると、図9の(b)に示したように周波数foで
もリップル成分により小さいながらフリップ角を持つた
め、目的の核種を励起し、それがアーチファクトの原因
となる問題点がある。なお、リップル成分を生じるの
は、シンクパルスMsが実用的な時間幅で打ち切られる
からである。そこで、本発明の目的は、MTパルスの不
完全さにより目的の核種が励起されてしまうことに起因
するアーチファクトを抑制することができるMRイメー
ジング方法およびMRI装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の観点では、本発明
は、MTパルスを印加して目的外の核種を選択的にRF
飽和させるMRイメージング方法において、MTパルス
として、周波数スペクトルのメインローブの周波数が目
的外の核種の共鳴周波数に略等しく且つサイドローブの
減衰特性が大きいウィンドウ波形を用いることを特徴と
するMRイメージング方法を提供する。上記第1の観点
のMRイメージング方法では、MTパルスの周波数スペ
クトルのメインローブの周波数を目的外の核種の共鳴周
波数に略等しくするから、目的外の核種を十分に励起で
きる。一方、MTパルスの周波数スペクトルのサイドロ
ーブの減衰特性を大きくしているから、MTパルスによ
る目的の核種の励起を無視できる程度に抑制でき、アー
チファクトの発生を抑制できる。
は、MTパルスを印加して目的外の核種を選択的にRF
飽和させるMRイメージング方法において、MTパルス
として、周波数スペクトルのメインローブの周波数が目
的外の核種の共鳴周波数に略等しく且つサイドローブの
減衰特性が大きいウィンドウ波形を用いることを特徴と
するMRイメージング方法を提供する。上記第1の観点
のMRイメージング方法では、MTパルスの周波数スペ
クトルのメインローブの周波数を目的外の核種の共鳴周
波数に略等しくするから、目的外の核種を十分に励起で
きる。一方、MTパルスの周波数スペクトルのサイドロ
ーブの減衰特性を大きくしているから、MTパルスによ
る目的の核種の励起を無視できる程度に抑制でき、アー
チファクトの発生を抑制できる。
【0011】第2の観点では、本発明は、目的外の核種
を選択的にRF飽和させるためにMTパルスを印加する
MTパルス印加手段を具備したMRI装置において、前
記MTパルス印加手段は、MTパルスとして、周波数ス
ペクトルのメインローブの周波数が目的外の核種の共鳴
周波数に略等しく且つサイドローブの減衰特性が大きい
ウィンドウ波形を用いることを特徴とするMRI装置を
提供する。上記第2の観点のMRI装置では、MTパル
スの周波数スペクトルのメインローブの周波数を目的外
の核種の共鳴周波数に略等しくするから、目的外の核種
を十分に励起できる。一方、MTパルスの周波数スペク
トルのサイドローブの減衰特性を大きくしているから、
MTパルスによる目的の核種の励起を無視できる程度に
抑制でき、アーチファクトの発生を抑制できる。
を選択的にRF飽和させるためにMTパルスを印加する
MTパルス印加手段を具備したMRI装置において、前
記MTパルス印加手段は、MTパルスとして、周波数ス
ペクトルのメインローブの周波数が目的外の核種の共鳴
周波数に略等しく且つサイドローブの減衰特性が大きい
ウィンドウ波形を用いることを特徴とするMRI装置を
提供する。上記第2の観点のMRI装置では、MTパル
スの周波数スペクトルのメインローブの周波数を目的外
の核種の共鳴周波数に略等しくするから、目的外の核種
を十分に励起できる。一方、MTパルスの周波数スペク
トルのサイドローブの減衰特性を大きくしているから、
MTパルスによる目的の核種の励起を無視できる程度に
抑制でき、アーチファクトの発生を抑制できる。
【0012】第3の観点では、本発明は、目的外の核種
を選択的にRF飽和させるためにMTパルスを印加する
MTパルス印加手段を具備したMRI装置において、前
記MTパルス印加手段は、MTパルスとして、ハニング
(Hanning)ウィンドウ波形またはブラックマン(Blac
kman)ウィンドウ波形を用いることを特徴とするMRI
装置を提供する。上記第3の観点のMRI装置では、M
Tパルスとして、ハニングウィンドウ波形またはブラッ
クマンウィンドウ波形を用いる。これらのウィンドウ波
形は、サイドローブの減衰特性が十分に大きいから、M
Tパルスによる目的の核種の励起を無視できる程度に抑
制でき、アーチファクトの発生を抑制できる。なお、周
知のウィンドウ波形として、矩形ウィンドウ波形,ハミ
ング(Hamming)ウィンドウ波形,カイザーウィンドウ
波形があるが、これらはサイドローブの減衰特性が大き
くないため、好ましくない。
を選択的にRF飽和させるためにMTパルスを印加する
MTパルス印加手段を具備したMRI装置において、前
記MTパルス印加手段は、MTパルスとして、ハニング
(Hanning)ウィンドウ波形またはブラックマン(Blac
kman)ウィンドウ波形を用いることを特徴とするMRI
装置を提供する。上記第3の観点のMRI装置では、M
Tパルスとして、ハニングウィンドウ波形またはブラッ
クマンウィンドウ波形を用いる。これらのウィンドウ波
形は、サイドローブの減衰特性が十分に大きいから、M
Tパルスによる目的の核種の励起を無視できる程度に抑
制でき、アーチファクトの発生を抑制できる。なお、周
知のウィンドウ波形として、矩形ウィンドウ波形,ハミ
ング(Hamming)ウィンドウ波形,カイザーウィンドウ
波形があるが、これらはサイドローブの減衰特性が大き
くないため、好ましくない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図に示す実施形態により本
発明をさらに詳しく説明する。なお、これにより本発明
が限定されるものではない。図1は、本発明の一実施形
態のMRI装置を示すブロック図である。このMRI装
置100において、マグネットアセンブリ1は、内部に
被検体を挿入するための空間部分(孔)を有し、この空
間部分を取りまくようにして、被検体に一定の静磁場を
印加する静磁場コイル1pと、勾配磁場を発生するため
の勾配磁場コイル1g(勾配磁場コイルは、X,Y,Z
の各軸のコイルを備えている)と、被検体内の原子核の
スピンを励起するためのRFパルスを印加する送信コイ
ル1tと、被検体からのNMR信号を検出する受信コイ
ル1rとが配置されている。静磁場コイル1pは静磁場
電源2に接続され、勾配磁場コイル1gは勾配磁場駆動
回路3に接続され、送信コイル1tはRF電力増幅器4
に接続され、受信コイル1rは前置増幅器5に接続され
ている。
発明をさらに詳しく説明する。なお、これにより本発明
が限定されるものではない。図1は、本発明の一実施形
態のMRI装置を示すブロック図である。このMRI装
置100において、マグネットアセンブリ1は、内部に
被検体を挿入するための空間部分(孔)を有し、この空
間部分を取りまくようにして、被検体に一定の静磁場を
印加する静磁場コイル1pと、勾配磁場を発生するため
の勾配磁場コイル1g(勾配磁場コイルは、X,Y,Z
の各軸のコイルを備えている)と、被検体内の原子核の
スピンを励起するためのRFパルスを印加する送信コイ
ル1tと、被検体からのNMR信号を検出する受信コイ
ル1rとが配置されている。静磁場コイル1pは静磁場
電源2に接続され、勾配磁場コイル1gは勾配磁場駆動
回路3に接続され、送信コイル1tはRF電力増幅器4
に接続され、受信コイル1rは前置増幅器5に接続され
ている。
【0014】シーケンス記憶回路6は、計算機7からの
指令に従い、スピンエコー法やグラディエントエコー法
等のパルスシーケンスに基づいて、勾配磁場駆動回路3
を操作し、前記マグネットアセンブリ1の勾配磁場コイ
ル1gから勾配磁場を発生させると共に、ゲート変調回
路8を操作し、RF発振回路9からの高周波出力信号を
所定タイミング・所定包絡線のパルス状信号に変調し、
それをMTパルスや励起パルス等としてRF電力増幅器
4に加え、RF電力増幅器4でパワー増幅した後、前記
マグネットアセンブリ1の送信コイル1tに印加し、R
Fパルスを送信する。
指令に従い、スピンエコー法やグラディエントエコー法
等のパルスシーケンスに基づいて、勾配磁場駆動回路3
を操作し、前記マグネットアセンブリ1の勾配磁場コイ
ル1gから勾配磁場を発生させると共に、ゲート変調回
路8を操作し、RF発振回路9からの高周波出力信号を
所定タイミング・所定包絡線のパルス状信号に変調し、
それをMTパルスや励起パルス等としてRF電力増幅器
4に加え、RF電力増幅器4でパワー増幅した後、前記
マグネットアセンブリ1の送信コイル1tに印加し、R
Fパルスを送信する。
【0015】前置増幅器5は、マグネットアセンブリ1
の受信コイル1rで検出された被検体からのNMR信号
を増幅し、位相検波器10に入力する。位相検波器10
は、RF発振回路9の出力を参照信号とし、前置増幅器
5からのNMR信号を位相検波して、A/D変換器11
に与える。A/D変換器11は、位相検波後のアナログ
信号をデジタル信号に変換して、計算機7に入力する。
の受信コイル1rで検出された被検体からのNMR信号
を増幅し、位相検波器10に入力する。位相検波器10
は、RF発振回路9の出力を参照信号とし、前置増幅器
5からのNMR信号を位相検波して、A/D変換器11
に与える。A/D変換器11は、位相検波後のアナログ
信号をデジタル信号に変換して、計算機7に入力する。
【0016】計算機7は、A/D変換器11からのデジ
タル信号に対する画像再構成演算を行い、目的の励起領
域のイメージ(プロトン密度像)を生成する。このイメ
ージは、表示装置13にて表示される。また、計算機7
は、操作卓12から入力された情報を受け取るなどの全
体的な制御を受け持つ。本発明のMRイメージング方法
にかかるMTパルスは、計算機7での演算により設計さ
れ、そのMTパルスはシーケンス記憶回路6に渡され
る。
タル信号に対する画像再構成演算を行い、目的の励起領
域のイメージ(プロトン密度像)を生成する。このイメ
ージは、表示装置13にて表示される。また、計算機7
は、操作卓12から入力された情報を受け取るなどの全
体的な制御を受け持つ。本発明のMRイメージング方法
にかかるMTパルスは、計算機7での演算により設計さ
れ、そのMTパルスはシーケンス記憶回路6に渡され
る。
【0017】図2は、MTパルスを用いたパルスシーケ
ンスの例を示すパルスシーケンス図である。このパルス
シーケンスAhでは、目的外の核種をRF飽和させるM
TパルスとしてハニングパルスMhを印加する。その
後、目的の核種からデータを収集するための撮像シーケ
ンスを実行する。
ンスの例を示すパルスシーケンス図である。このパルス
シーケンスAhでは、目的外の核種をRF飽和させるM
TパルスとしてハニングパルスMhを印加する。その
後、目的の核種からデータを収集するための撮像シーケ
ンスを実行する。
【0018】図3の(a)は、ハニングパルスMhの波
形説明図である。このハニングパルスMhは、時間をt
とし、時間幅をTとするとき、 H(t)=0.5+0.5・cos{2πt/T} −T/2≦t≦T/2 で表される関数H(t)の波形になっている。送信周波数
fsは、目的外の核種の共鳴周波数f1に等しい。時間
幅Tは、10ms以上の比較的長い時間とすることが好
ましい。前記共鳴周波数f1は、目的の核種を自由水プ
ロトンとし、目的外の核種を脂肪のプロトンとすると
き、共鳴周波数foと比べて1.0kHz〜1.5kH
z程度だけ高いか又は低い周波数である。
形説明図である。このハニングパルスMhは、時間をt
とし、時間幅をTとするとき、 H(t)=0.5+0.5・cos{2πt/T} −T/2≦t≦T/2 で表される関数H(t)の波形になっている。送信周波数
fsは、目的外の核種の共鳴周波数f1に等しい。時間
幅Tは、10ms以上の比較的長い時間とすることが好
ましい。前記共鳴周波数f1は、目的の核種を自由水プ
ロトンとし、目的外の核種を脂肪のプロトンとすると
き、共鳴周波数foと比べて1.0kHz〜1.5kH
z程度だけ高いか又は低い周波数である。
【0019】図3の(b)は、ハニングパルスの減衰特
性図である。第1のサイドローブの減衰量は約−30d
Bであり、減衰量が大きい。また、第1のサイドローブ
から第10のサイドローブまでで減衰量が約−40dB
変化しており、サイドローブの減衰量の変化勾配も大き
い。従って、目的外の核種は励起されても、目的の核種
はほとんど励起されない。このため、撮像シーケンスに
おいて励起パルスRが印加されると、目的の核種は適正
に励起されてNMR信号を発生し、目的外の核種はRF
飽和してNMR信号を発生しなくなる。
性図である。第1のサイドローブの減衰量は約−30d
Bであり、減衰量が大きい。また、第1のサイドローブ
から第10のサイドローブまでで減衰量が約−40dB
変化しており、サイドローブの減衰量の変化勾配も大き
い。従って、目的外の核種は励起されても、目的の核種
はほとんど励起されない。このため、撮像シーケンスに
おいて励起パルスRが印加されると、目的の核種は適正
に励起されてNMR信号を発生し、目的外の核種はRF
飽和してNMR信号を発生しなくなる。
【0020】上記の実施形態では、MTパルスとして、
ハニングウィンドウ波形を用いたが、これに代えて、ブ
ラックマンウィンドウ波形を用いてもよい。ブラックマ
ンウィンドウ波形は、時間をtとし,時間幅をTとする
とき、 B(t)=0.42+0.5・cos{2πt/T}+0.08
・(4πt/T) −T/2≦t≦T/2 で表される関数B(t)の波形になっている。送信周波数
fsは、目的外の核種の共鳴周波数f1に等しい。
ハニングウィンドウ波形を用いたが、これに代えて、ブ
ラックマンウィンドウ波形を用いてもよい。ブラックマ
ンウィンドウ波形は、時間をtとし,時間幅をTとする
とき、 B(t)=0.42+0.5・cos{2πt/T}+0.08
・(4πt/T) −T/2≦t≦T/2 で表される関数B(t)の波形になっている。送信周波数
fsは、目的外の核種の共鳴周波数f1に等しい。
【0021】さらに、FIR(Finite Impulse Resp
onse)フィルタのようなデジタルフィルタの設計手法を
用いてMTパルスを設計してもよい。
onse)フィルタのようなデジタルフィルタの設計手法を
用いてMTパルスを設計してもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明のMRイメージング方法およびM
RI装置によれば、ハニングウィンドウ波形やブラック
マンウィンドウ波形のようなMTパルスを印加するとい
う簡単な構成で、目的の核種に対する無用な励起を低減
して、アーチファクトの発生を抑制することが出来る。
RI装置によれば、ハニングウィンドウ波形やブラック
マンウィンドウ波形のようなMTパルスを印加するとい
う簡単な構成で、目的の核種に対する無用な励起を低減
して、アーチファクトの発生を抑制することが出来る。
【図1】本発明の一実施形態にかかるMRI装置を示す
ブロック図である。
ブロック図である。
【図2】MTパルスを用いたパルスシーケンスの実施例
を示すパルスシーケンス図である。
を示すパルスシーケンス図である。
【図3】ハニングパルスの説明図である。
【図4】MTパルスを用いたパルスシーケンスの第1の
従来例を示すパルスシーケンス図である。
従来例を示すパルスシーケンス図である。
【図5】二項パルスの説明図である。
【図6】MTパルスを用いたパルスシーケンスの第2の
従来例を示すパルスシーケンス図である。
従来例を示すパルスシーケンス図である。
【図7】ガウスパルスの説明図である。
【図8】MTパルスを用いたパルスシーケンスの第3の
従来例を示すパルスシーケンス図である。
従来例を示すパルスシーケンス図である。
【図9】シンクパルスの説明図である。
100 MRI装置 1 マグネットアセンブリ 2 静磁場電源 3 勾配磁場駆動回路 4 RF電力増幅器 5 前置増幅器 6 シーケンス記憶回路 7 計算機 8 ゲート変調回路 9 RF発振回路 10 位相検波器 11 AD変換器 12 操作卓 13 表示装置
Claims (3)
- 【請求項1】 目的外の核種を選択的にRF飽和させる
ためにMTパルスを印加するMTパルス印加手段を具備
したMRI装置において、 前記MTパルス印加手段は、MTパルスとして、ハニン
グウィンドウ波形またはブラックマンウィンドウ波形を
用いることを特徴とするMRI装置。 - 【請求項2】 目的外の核種を選択的にRF飽和させる
ためにMTパルスを印加するMTパルス印加手段を具備
したMRI装置において、 前記MTパルス印加手段は、MTパルスとして、周波数
スペクトルのメインローブの周波数が目的外の核種の共
鳴周波数に略等しく且つサイドローブの減衰特性が大き
いウィンドウ波形を用いることを特徴とするMRI装
置。 - 【請求項3】 MTパルスを印加して目的外の核種を選
択的にRF飽和させるMRイメージング方法において、 MTパルスとして、周波数スペクトルのメインローブの
周波数が目的外の核種の共鳴周波数に略等しく且つサイ
ドローブの減衰特性が大きいウィンドウ波形を用いるこ
とを特徴とするMRイメージング方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7270167A JPH09108196A (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | Mri装置およびmrイメージング方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7270167A JPH09108196A (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | Mri装置およびmrイメージング方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09108196A true JPH09108196A (ja) | 1997-04-28 |
Family
ID=17482476
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7270167A Pending JPH09108196A (ja) | 1995-10-18 | 1995-10-18 | Mri装置およびmrイメージング方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09108196A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009028398A (ja) * | 2007-07-30 | 2009-02-12 | Hitachi Medical Corp | 磁気共鳴イメージング装置 |
JP2010029671A (ja) * | 1998-03-05 | 2010-02-12 | Toshiba Corp | Mri装置 |
JP2019126531A (ja) * | 2018-01-24 | 2019-08-01 | 株式会社日立製作所 | 磁気共鳴イメージング装置、磁気共鳴イメージングシステム及びパラメータ推定方法 |
-
1995
- 1995-10-18 JP JP7270167A patent/JPH09108196A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010029671A (ja) * | 1998-03-05 | 2010-02-12 | Toshiba Corp | Mri装置 |
JP2009028398A (ja) * | 2007-07-30 | 2009-02-12 | Hitachi Medical Corp | 磁気共鳴イメージング装置 |
JP2019126531A (ja) * | 2018-01-24 | 2019-08-01 | 株式会社日立製作所 | 磁気共鳴イメージング装置、磁気共鳴イメージングシステム及びパラメータ推定方法 |
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