JPH09107890A - 養殖魚の沈降性飼料製造方法および装置 - Google Patents
養殖魚の沈降性飼料製造方法および装置Info
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- JPH09107890A JPH09107890A JP7268136A JP26813695A JPH09107890A JP H09107890 A JPH09107890 A JP H09107890A JP 7268136 A JP7268136 A JP 7268136A JP 26813695 A JP26813695 A JP 26813695A JP H09107890 A JPH09107890 A JP H09107890A
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- raw material
- die
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- Feed For Specific Animals (AREA)
- Fodder In General (AREA)
- Apparatuses For Bulk Treatment Of Fruits And Vegetables And Apparatuses For Preparing Feeds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 望ましいゆっくり沈む、ドライ沈降性飼料を
得るためには、この飼料をエクストルーダにより造粒す
るとき原料の水分をできるだけ少なくして膨化を抑制し
比重を高め水中で沈降し易いようにすることが必要であ
り、一方加水を少なくすることにより発生する飼料の造
粒時における成形性の悪化を防止することが必要であ
る。これらの相反する二つの要求を同時に達成して成形
性の良い養殖魚用沈降性飼料を製造する方法および装置
を提供すること。 【解決手段】 エクストルーダにより養殖魚の沈降性飼
料を製造する際に原料に対して加水率15〜20%で造
粒する。
得るためには、この飼料をエクストルーダにより造粒す
るとき原料の水分をできるだけ少なくして膨化を抑制し
比重を高め水中で沈降し易いようにすることが必要であ
り、一方加水を少なくすることにより発生する飼料の造
粒時における成形性の悪化を防止することが必要であ
る。これらの相反する二つの要求を同時に達成して成形
性の良い養殖魚用沈降性飼料を製造する方法および装置
を提供すること。 【解決手段】 エクストルーダにより養殖魚の沈降性飼
料を製造する際に原料に対して加水率15〜20%で造
粒する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は養殖魚の沈降性飼料
の製造方法および装置に関する。
の製造方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】養殖魚のドライ飼料には水中に沈む沈降
性飼料と水表面に浮かぶ浮上性飼料とがあり、沈降性飼
料は、ペレットミルで造粒し、浮上性飼料はエクストル
ーダで造粒している。
性飼料と水表面に浮かぶ浮上性飼料とがあり、沈降性飼
料は、ペレットミルで造粒し、浮上性飼料はエクストル
ーダで造粒している。
【0003】図7は、エクストルーダ造粒の系統図であ
る。
る。
【0004】図7において、これらの飼料は例えば澱粉
13%、魚粉70%、その他10%からなる原料を配合
ミキサーで予じめ混合したものに、コンディショナー1
0で魚油7%を配合する。この時、このミキサーで同時
に、水、蒸気を添加し、造粒し易いように水分、温度等
を調整する。水は成形性(粒になる事)、整形性(粒の
形を整える事)を良好にする為に添加する。以下本文で
は成形性と整形性を使いわける。
13%、魚粉70%、その他10%からなる原料を配合
ミキサーで予じめ混合したものに、コンディショナー1
0で魚油7%を配合する。この時、このミキサーで同時
に、水、蒸気を添加し、造粒し易いように水分、温度等
を調整する。水は成形性(粒になる事)、整形性(粒の
形を整える事)を良好にする為に添加する。以下本文で
は成形性と整形性を使いわける。
【0005】スチームは、温度を上げ粉体原料と水との
なじみを良くする為に添加し通常15%(大型機)〜2
5%(小型機)前後添加する。
なじみを良くする為に添加し通常15%(大型機)〜2
5%(小型機)前後添加する。
【0006】水は、主としてコンディショナー10で添
加するが、エクストルーダの場合、必要量の全量をコン
ディショナー10で添加するとコンディショナー10と
エクストルーダ11の間で詰まる場合があり、一部の水
をエクストルーダで添加する場合がある。
加するが、エクストルーダの場合、必要量の全量をコン
ディショナー10で添加するとコンディショナー10と
エクストルーダ11の間で詰まる場合があり、一部の水
をエクストルーダで添加する場合がある。
【0007】水分調整した後、造粒機で造粒する。
【0008】エクストルーダの場合ダイノズルから原料
を強圧的に連続棒状に押出し、ノズルの先端に取付けた
回転カッタにより所定の長さに切断して多数の円柱状や
角柱状等の飼料を造粒している。エクストルーダの中で
強圧的に押されている原料がノズル先端から急に大気中
に排出されると多くの気泡を含んだ多孔性飼料となる。
を強圧的に連続棒状に押出し、ノズルの先端に取付けた
回転カッタにより所定の長さに切断して多数の円柱状や
角柱状等の飼料を造粒している。エクストルーダの中で
強圧的に押されている原料がノズル先端から急に大気中
に排出されると多くの気泡を含んだ多孔性飼料となる。
【0009】ダイは耐摩耗性を要求されるため鉄又はス
テンレスで製作し、ダイに所定の孔を開け、ダイノズル
を設けている。
テンレスで製作し、ダイに所定の孔を開け、ダイノズル
を設けている。
【0010】造粒したものを乾燥冷却し飼料とする。7
%以上の油含量にしたい場合、乾燥冷却後コーターで残
りの魚油を添加する。
%以上の油含量にしたい場合、乾燥冷却後コーターで残
りの魚油を添加する。
【0011】エクストルーダで製造した多量の水分を含
んだ原料で作った多孔性の比重の小さい飼料は水表面に
浮かぶ浮上性飼料となり、ペレットミルで製造した水分
の少ない原料で作った比重の大きい飼料は水中に沈む沈
降性飼料となる。浮上性飼料はいけす外に流れ出し、無
駄になる割合が多いため喜ばれない場合も多い。
んだ原料で作った多孔性の比重の小さい飼料は水表面に
浮かぶ浮上性飼料となり、ペレットミルで製造した水分
の少ない原料で作った比重の大きい飼料は水中に沈む沈
降性飼料となる。浮上性飼料はいけす外に流れ出し、無
駄になる割合が多いため喜ばれない場合も多い。
【0012】一方、沈降性飼料も、ペレットミルで製造
しているため比較的速く沈降し、魚が食するのに間に合
わない場合がある。従って、水中をゆっくりと沈む飼料
は養殖魚が飼料を捕らえチャンスを多くすることがで
き、かつ飼料を無駄にしない点で推奨されるが、ゆっく
りと沈む仕様を充分に満足する飼料はない。
しているため比較的速く沈降し、魚が食するのに間に合
わない場合がある。従って、水中をゆっくりと沈む飼料
は養殖魚が飼料を捕らえチャンスを多くすることがで
き、かつ飼料を無駄にしない点で推奨されるが、ゆっく
りと沈む仕様を充分に満足する飼料はない。
【0013】エクストルーダ造粒の場合、原料中に一定
量以上の水分を含まないと、粘着性や流動性の不足のた
め原料をノズルから正しい形状に射出できず、その結
果、整形性の悪い、均整のとれていない、崩れ易い飼料
が造粒されることになり、更にそれより水分が少ないと
粒にならない。このためエクストルーダで原料を押し出
して飼料を造粒するとき、この原料の水分を一定の比率
以上にする必要がある。本発明ではこの比率を最低加水
率と称する。
量以上の水分を含まないと、粘着性や流動性の不足のた
め原料をノズルから正しい形状に射出できず、その結
果、整形性の悪い、均整のとれていない、崩れ易い飼料
が造粒されることになり、更にそれより水分が少ないと
粒にならない。このためエクストルーダで原料を押し出
して飼料を造粒するとき、この原料の水分を一定の比率
以上にする必要がある。本発明ではこの比率を最低加水
率と称する。
【0014】一方、比重に関して言えば、エクストルー
ダ内部の高圧下からダイノズルを通じ大気圧下に押し出
される事により水分が蒸発し、膨化し、そこが気泡にな
る為、加水率は沈降性に大きく影響し、加水率が多いと
より多孔質になり比重が軽く浮き易くなり、加水率は少
ないと膨化しにくく、比重が重くなり沈むようになる
が、加水率を極力少なくしても32%程度しか下げられ
ず、その時の沈降率は55〜60%程度で、約半数(4
0〜45%)は浮上してしまう。
ダ内部の高圧下からダイノズルを通じ大気圧下に押し出
される事により水分が蒸発し、膨化し、そこが気泡にな
る為、加水率は沈降性に大きく影響し、加水率が多いと
より多孔質になり比重が軽く浮き易くなり、加水率は少
ないと膨化しにくく、比重が重くなり沈むようになる
が、加水率を極力少なくしても32%程度しか下げられ
ず、その時の沈降率は55〜60%程度で、約半数(4
0〜45%)は浮上してしまう。
【0015】沈降性の程度の判定は飼料を造粒後に一定
条件で乾燥し、その翌日3.4%の塩水に50〜60粒
を投入し、60秒以内に沈んだ粒数の多寡により良否を
決定している。以下この率を沈降率という。
条件で乾燥し、その翌日3.4%の塩水に50〜60粒
を投入し、60秒以内に沈んだ粒数の多寡により良否を
決定している。以下この率を沈降率という。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】望ましいゆっくり沈む
沈降性飼料を得るためには、この飼料をエクストルーダ
により造粒するとき原料の水分をできるだけ少なくして
膨化を抑制し比重を高め水中で沈降し易いようにするこ
とが必要であり、一方加水を少なくすることにより発生
する飼料の造粒時における成形性の悪化を防止すること
が必要である。
沈降性飼料を得るためには、この飼料をエクストルーダ
により造粒するとき原料の水分をできるだけ少なくして
膨化を抑制し比重を高め水中で沈降し易いようにするこ
とが必要であり、一方加水を少なくすることにより発生
する飼料の造粒時における成形性の悪化を防止すること
が必要である。
【0017】本発明は上述の点にかんがみてなされたも
ので、これらの相反する二つの要求を同時に達成して成
形性の良い養殖魚用沈降性飼料を製造する装置を提供す
ることを目的とする。
ので、これらの相反する二つの要求を同時に達成して成
形性の良い養殖魚用沈降性飼料を製造する装置を提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】エクストルーダにより原
料も膨化させて造粒する飼料において、造粒時の水分を
15〜20%に保つことにより、所望する飼料が得られ
る事を見出して本発明を完成した。すなわち、エクスト
ルーダにより養殖魚の沈降性飼料を製造する際に原料に
対して加水率15〜20%で造粒する方法である。
料も膨化させて造粒する飼料において、造粒時の水分を
15〜20%に保つことにより、所望する飼料が得られ
る事を見出して本発明を完成した。すなわち、エクスト
ルーダにより養殖魚の沈降性飼料を製造する際に原料に
対して加水率15〜20%で造粒する方法である。
【0019】造粒時の水分を在来の造粒時より減らした
種々の飼料を作ると、沈降率が変化するが養殖魚飼料と
して望ましい70〜80%の沈降率を得るにはこの加水
率を15〜20%とすることにより得られるのである。
図6は沈降率に及ぼす加水の影響を示す図である。とこ
ろがこのような低い加水率では従来の材質のダイノズル
である鉄、ステンレス等の硬い材質のものでは成形でき
ない。
種々の飼料を作ると、沈降率が変化するが養殖魚飼料と
して望ましい70〜80%の沈降率を得るにはこの加水
率を15〜20%とすることにより得られるのである。
図6は沈降率に及ぼす加水の影響を示す図である。とこ
ろがこのような低い加水率では従来の材質のダイノズル
である鉄、ステンレス等の硬い材質のものでは成形でき
ない。
【0020】本発明者らはこの点からエクストルーダに
使用しているダイノズルの材質を、従来使用している
鉄、ステンレス以外に、これまで使われた事のない真
鍮、砲金、プラスチック(ポリアミドイミド、ポリアセ
タール、フェノール樹脂、ポリプロピレンおよびポリカ
ーボネート)に取り替えることにより本課題が解決され
ることを見出した。すなわちそれぞれ一定条件の造粒作
業の下でこれらの材質の最低加水率を確認したところ、
材質により最低加水率を低くしても造粒できることがわ
かった。
使用しているダイノズルの材質を、従来使用している
鉄、ステンレス以外に、これまで使われた事のない真
鍮、砲金、プラスチック(ポリアミドイミド、ポリアセ
タール、フェノール樹脂、ポリプロピレンおよびポリカ
ーボネート)に取り替えることにより本課題が解決され
ることを見出した。すなわちそれぞれ一定条件の造粒作
業の下でこれらの材質の最低加水率を確認したところ、
材質により最低加水率を低くしても造粒できることがわ
かった。
【0021】すなわち本発明は、養殖魚の沈降性飼料を
製造するエクストルーダ装置において使用するダイで、
真鍮、砲金、プラスチックにより製作したダイノズルを
使用する養殖魚の沈降性飼料用ダイであり、このプラス
チックが、ポリアミドイミド、ポリアセタール、フェノ
ール樹脂、ポリプロピレンおよびポリカーボネートの中
のいずれかの材料である。
製造するエクストルーダ装置において使用するダイで、
真鍮、砲金、プラスチックにより製作したダイノズルを
使用する養殖魚の沈降性飼料用ダイであり、このプラス
チックが、ポリアミドイミド、ポリアセタール、フェノ
ール樹脂、ポリプロピレンおよびポリカーボネートの中
のいずれかの材料である。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は本発明にかかる養殖魚用沈
降性飼料製造装置のエクストルーダの概略構成を示す
図、(a)はバレルの正面図、(b)はスクリュウの部
分断面正面図である。
降性飼料製造装置のエクストルーダの概略構成を示す
図、(a)はバレルの正面図、(b)はスクリュウの部
分断面正面図である。
【0023】本発明にかかる養殖魚の沈降性飼料製造装
置の要部はエクストルーダであり、内面にらせん状溝1
aを有するバレル1と、バレル1の中に該バレルと同心
に回転自在に取付けられたスクリュー2からなる。スク
リュー2の外表面にらせん状溝2aを有し、このらせん
状溝2aはらせん状溝1aと同一の巻き方向に形成され
ている。バレル1の内面とスクリュー2の外表面との間
に僅かな間隙が設けられている(図2参照)。
置の要部はエクストルーダであり、内面にらせん状溝1
aを有するバレル1と、バレル1の中に該バレルと同心
に回転自在に取付けられたスクリュー2からなる。スク
リュー2の外表面にらせん状溝2aを有し、このらせん
状溝2aはらせん状溝1aと同一の巻き方向に形成され
ている。バレル1の内面とスクリュー2の外表面との間
に僅かな間隙が設けられている(図2参照)。
【0024】図2は図1のエクストルーダの先端部の拡
大断面図、図3はダイの半割正面図、図4は図3のIV−
IV線上断面矢視図である。
大断面図、図3はダイの半割正面図、図4は図3のIV−
IV線上断面矢視図である。
【0025】バレル1の先端にダイ3が取付けられてい
る。ダイ3は円盤状をなし、その盤面に1個〜多数のダ
イノズル5が嵌め込まれている(ダイノズル5は取替え
可能になり、その軸方向中心に貫通孔5aがあけられて
いる。貫通孔5aを通じて飼料の原料7が押し出される
ので孔径が摩耗する)。ダイ3の先端にその軸線と同一
線上に回転カッタ4が取付けられている。
る。ダイ3は円盤状をなし、その盤面に1個〜多数のダ
イノズル5が嵌め込まれている(ダイノズル5は取替え
可能になり、その軸方向中心に貫通孔5aがあけられて
いる。貫通孔5aを通じて飼料の原料7が押し出される
ので孔径が摩耗する)。ダイ3の先端にその軸線と同一
線上に回転カッタ4が取付けられている。
【0026】以上説明した構成を有するエクストルーダ
は次のように作動する。
は次のように作動する。
【0027】エクストルーダのバレル1の内部において
スクリュー2を矢印F方向に回転させる。バレル1に設
けられているホッパー6から矢印A方向に養殖魚の沈降
性飼料の原料7を押し込む(図1)。この原料7は澱粉
13%、魚粉70%、魚油7%、その他10%をミキサ
ーにより配合し、加水・スチームにより水分調整したも
のを練り合わせて塊状にしたものである。原料7はスク
リュー2の回転に応じてバレル1とスクリュー2との間
の間隙を前方に押されてエクストルーダの先端部に達す
る(図2)。原料7はさらに矢印B方向に押されてダイ
ノズル5の孔5aを通過して連続棒状に押出される。押
し出された途端に矢印D方向に回転している回転カッタ
4の刃先4aにより適当な長さに切断されて飼料8とな
り、矢印C方向に排出される。このようにして飼料の造
粒作業が終了する。
スクリュー2を矢印F方向に回転させる。バレル1に設
けられているホッパー6から矢印A方向に養殖魚の沈降
性飼料の原料7を押し込む(図1)。この原料7は澱粉
13%、魚粉70%、魚油7%、その他10%をミキサ
ーにより配合し、加水・スチームにより水分調整したも
のを練り合わせて塊状にしたものである。原料7はスク
リュー2の回転に応じてバレル1とスクリュー2との間
の間隙を前方に押されてエクストルーダの先端部に達す
る(図2)。原料7はさらに矢印B方向に押されてダイ
ノズル5の孔5aを通過して連続棒状に押出される。押
し出された途端に矢印D方向に回転している回転カッタ
4の刃先4aにより適当な長さに切断されて飼料8とな
り、矢印C方向に排出される。このようにして飼料の造
粒作業が終了する。
【0028】テスト機は、一軸エクストルーダ(上田鉄
工製EP−50 22KW)を使った。ダイは、ダイノ
ズル径6mmφ、通過長8mm、孔数1個を使用した。
配合は上記の通り。粉体を含む原料の供給量をスタート
時28Kg/時からエクストルーダの運転状態を見なが
ら徐々に増やし安定運転時40Kg/時になるようにし
た。スチームは、スタートから10Kg/時(安定運転
時対原料外割り25%)に固定し、調整しないようにし
た。加水はスタート時72〜80%添加(通常の倍量)
からスタートし、徐々に絞っていった。運転状態は、軸
負荷電流、造粒品の外観で判断した。安定状態に入る
迄、調子の良いもので5〜6分、悪いもので20〜30
分かかる。加水を最小限に絞った状態での水分量(加水
量)を最低加水量としてダイノズルの材質を順次変えて
製造を行なった。その結果が図5に示す表である。
工製EP−50 22KW)を使った。ダイは、ダイノ
ズル径6mmφ、通過長8mm、孔数1個を使用した。
配合は上記の通り。粉体を含む原料の供給量をスタート
時28Kg/時からエクストルーダの運転状態を見なが
ら徐々に増やし安定運転時40Kg/時になるようにし
た。スチームは、スタートから10Kg/時(安定運転
時対原料外割り25%)に固定し、調整しないようにし
た。加水はスタート時72〜80%添加(通常の倍量)
からスタートし、徐々に絞っていった。運転状態は、軸
負荷電流、造粒品の外観で判断した。安定状態に入る
迄、調子の良いもので5〜6分、悪いもので20〜30
分かかる。加水を最小限に絞った状態での水分量(加水
量)を最低加水量としてダイノズルの材質を順次変えて
製造を行なった。その結果が図5に示す表である。
【0029】図5はエクストルーダに使用されているダ
イノズルの材質に対応する最低加水率を求めた図であ
る。またそのときの、整形性および沈降率を示す図であ
る。
イノズルの材質に対応する最低加水率を求めた図であ
る。またそのときの、整形性および沈降率を示す図であ
る。
【0030】この図でたとえば従来使用しているステン
レスの最低加水率は37.6%であり、この時の成形性
は良、沈降率は60%である。ステンレス製のダイノズ
ルをエクストルーダに取付けて飼料の造粒作業を実施す
る場合、飼料の原料の造粒時の水分が37.6%未満で
は成形性の良い飼料は得られない。また、水分が37.
6%以上では成形性の良い飼料が得られるが、この飼料
は45%が水中に沈降せず水面に浮くことになる。従来
使用している鉄の場合もステンレスと同様に最低加水率
32.0%以上では成形性の良い飼料が得られるが、4
0%の造粒品が水面に浮く浮上性飼料となることが判明
した。
レスの最低加水率は37.6%であり、この時の成形性
は良、沈降率は60%である。ステンレス製のダイノズ
ルをエクストルーダに取付けて飼料の造粒作業を実施す
る場合、飼料の原料の造粒時の水分が37.6%未満で
は成形性の良い飼料は得られない。また、水分が37.
6%以上では成形性の良い飼料が得られるが、この飼料
は45%が水中に沈降せず水面に浮くことになる。従来
使用している鉄の場合もステンレスと同様に最低加水率
32.0%以上では成形性の良い飼料が得られるが、4
0%の造粒品が水面に浮く浮上性飼料となることが判明
した。
【0031】真鍮、砲金はステンレスや鉄に比べて最低
加水率を約半分程度に下げることができ、それぞれの最
低加水率は17.0%、17.6%である。またこの時
の沈降率は、真鍮で75%、砲金で76%である。
加水率を約半分程度に下げることができ、それぞれの最
低加水率は17.0%、17.6%である。またこの時
の沈降率は、真鍮で75%、砲金で76%である。
【0032】プラスチックでも、鉄、ステンレスより最
低加水率を下げることができ、沈降率をアップする。図
5に示すように、ポリアミドイミド、ポリアセタール、
フェノール樹脂、ポリプロピレンおよびポリカーボネー
トのそれぞれの最低加水率は、15.0%、15.0
%、20.0%、18.0%、16.6%と15〜20
%の範囲にある。沈降率は、83%、89%、78%、
85%、86%である。
低加水率を下げることができ、沈降率をアップする。図
5に示すように、ポリアミドイミド、ポリアセタール、
フェノール樹脂、ポリプロピレンおよびポリカーボネー
トのそれぞれの最低加水率は、15.0%、15.0
%、20.0%、18.0%、16.6%と15〜20
%の範囲にある。沈降率は、83%、89%、78%、
85%、86%である。
【0033】プラスチックの場合は、成形性は良いが通
常耐久性が悪い。耐久性の高い材料として超耐熱製ポリ
アミドイミド(例えばデュポン社製のベスペルSP−2
1)があげられる。
常耐久性が悪い。耐久性の高い材料として超耐熱製ポリ
アミドイミド(例えばデュポン社製のベスペルSP−2
1)があげられる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば砲
金、真鍮、プラスチック(ポリアミド、ポリアセター
ル、フェノール樹脂、ポリプロピレンおよびポリカーボ
ネート)の中のいずれかの材料により製作したダイノズ
ルを使用して原料を造粒するように構成したので、飼料
をエクストルーダにより造粒するとき原料の水分をでき
るだけ少なくして膨化を抑制し比重を高め水中でゆっく
り沈降し易いようにすることができ、併せて加水を少な
くすることにより発生する飼料の造粒時における成形
性、整形性の悪化を防止することができる養殖魚用沈降
性飼料の製造装置を提供することができる。
金、真鍮、プラスチック(ポリアミド、ポリアセター
ル、フェノール樹脂、ポリプロピレンおよびポリカーボ
ネート)の中のいずれかの材料により製作したダイノズ
ルを使用して原料を造粒するように構成したので、飼料
をエクストルーダにより造粒するとき原料の水分をでき
るだけ少なくして膨化を抑制し比重を高め水中でゆっく
り沈降し易いようにすることができ、併せて加水を少な
くすることにより発生する飼料の造粒時における成形
性、整形性の悪化を防止することができる養殖魚用沈降
性飼料の製造装置を提供することができる。
【図1】本発明にかかる養殖魚用沈降性飼料製造装置の
エクストルーダの概略構成を示す図、(a)はバレルの
正面図、(b)はスクリュウの部分断面正面図である。
エクストルーダの概略構成を示す図、(a)はバレルの
正面図、(b)はスクリュウの部分断面正面図である。
【図2】図1のエクストルーダの先端部の拡大断面図で
ある。
ある。
【図3】ダイの半割正面図である。
【図4】図3のIV−IV線上断面矢視図である。
【図5】エクストルーダに使用されているダイノズルの
材質に対応する最低加水率,整形性および沈降率を示す
図である。
材質に対応する最低加水率,整形性および沈降率を示す
図である。
【図6】沈降率に及ぼす加水の影響を示す図である。
【図7】エクストルーダ造粒における加水場所を示す系
統図である。
統図である。
1 バレル 1a 溝 2 スクリュー 2a 溝 3 ダイ 4 回転カッタ 4a 刃先 5 ダイノズル 5a 孔 6 ホッパー 7 原料 8 飼料 9 粉体フィーダー 10 コンディショナー 11 エクストルーダ
Claims (4)
- 【請求項1】 エクストルーダにより養殖魚の沈降性飼
料を製造する際に原料に対して加水率15〜20%で造
粒することを特徴とする養殖魚の沈降性飼料製造方法。 - 【請求項2】 養殖魚用の沈降性飼料を製造するエクス
トルーダ装置に使用するダイで、砲金、真鍮の中のいず
れかの材料により製作したダイノズルを使用することを
特徴とする養殖魚の沈降性飼料用ダイ。 - 【請求項3】 養殖魚の沈降性飼料を製造するエクスト
ルーダ装置に使用するダイで、プラスチックにより製作
したダイノズルを使用することを特徴とする養殖魚の沈
降性飼料用ダイ。 - 【請求項4】 請求項3のプラスチックが、ポリアミド
イミド、ポリアセタール、フェノール樹脂、ポリプロピ
レンおよびポリカーボネートの中のいずれかの材料で製
作されていることを特徴とするダイノズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7268136A JPH09107890A (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 養殖魚の沈降性飼料製造方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP7268136A JPH09107890A (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 養殖魚の沈降性飼料製造方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09107890A true JPH09107890A (ja) | 1997-04-28 |
Family
ID=17454402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7268136A Withdrawn JPH09107890A (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 養殖魚の沈降性飼料製造方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09107890A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006191909A (ja) * | 2005-01-11 | 2006-07-27 | Ricetech:Kk | 粉粒物質の加熱処理装置 |
CN102671558A (zh) * | 2012-06-11 | 2012-09-19 | 董兰田 | 水气溶胶发生器 |
CN102763620A (zh) * | 2012-08-10 | 2012-11-07 | 董兰田 | 水气溶胶处置高密度养殖水体的净化与充氧装置 |
CN107581405A (zh) * | 2017-09-26 | 2018-01-16 | 郭思田 | 一种柔软有弹性的软粮饲料及其制备方法 |
CN111000271A (zh) * | 2020-02-29 | 2020-04-14 | 孟祥书 | 带水羽毛饲料膨化机 |
-
1995
- 1995-10-17 JP JP7268136A patent/JPH09107890A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006191909A (ja) * | 2005-01-11 | 2006-07-27 | Ricetech:Kk | 粉粒物質の加熱処理装置 |
JP4534779B2 (ja) * | 2005-01-11 | 2010-09-01 | 株式会社ライステック | 粉粒物質の加熱処理装置 |
CN102671558A (zh) * | 2012-06-11 | 2012-09-19 | 董兰田 | 水气溶胶发生器 |
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