JPH09107133A - 圧電トランス - Google Patents

圧電トランス

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JPH09107133A
JPH09107133A JP7290309A JP29030995A JPH09107133A JP H09107133 A JPH09107133 A JP H09107133A JP 7290309 A JP7290309 A JP 7290309A JP 29030995 A JP29030995 A JP 29030995A JP H09107133 A JPH09107133 A JP H09107133A
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electrode
primary side
primary
side electrode
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JP7290309A
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Inventor
Nobuhiro Maruko
展弘 丸子
Koichi Kanayama
光一 金山
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】出力インピーダンスが小さく負荷に高電圧を印
加可能な圧電トランスを提供する。 【解決手段】圧電基板10の上面12および下面14に
一次側電極61、62をそれぞれ設け、一次側電極61
と62間の領域cと領域dの圧電基板10の厚み方向の
分極方向を反対とし、二次側領域bの上面12の幅方向
中央に二次側電極31を設け、二次側領域bの下面14
の幅方向の両端部に二次側電極32、33を設け、二次
側電極31、32間の分極と二次側電極31、33間の
分極とを幅方向において反対とし、二次側電極32、3
3と二次側電極31との間で出力電力を取り出す。圧電
トランス100を1.5波長モードで駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧電トランスに関
し、特に液晶ディスプレー(以下、LCDという。)パ
ネルのバックライトに使用される冷陰極管(以下、CF
Lという。)点灯用等に好適に使用される圧電トランス
に関する。
【0002】
【従来の技術】ノート型パーソナルコンピュータなどの
LCDパネルを搭載した携帯機器では、小型化、省消費
電力化が望まれている。このLCDパネルのバックライ
トとして広く用いられているCFLは、点灯開始時には
1kV以上の高電圧を必要とし、また連続点灯している
時には数百V程度の高電圧を必要とする。そのためのト
ランスとして、高昇圧巻線トランスが用いられてきた
が、効率や大きさ等の点で高性能化の限界に近づきつつ
ある。
【0003】近年、このLCDパネル用として、より小
型で高効率を実現できる圧電トランスを用いたCFL点
灯用ユニットが開発された(日経エレクトロニクス、1
994.11.7(No.621)第147頁乃至第1
57頁参照。)。ここで用いられている圧電トランスは
ROSEN型と称される構造であり、昇圧比がいまだ不
十分なため、実用化されたCFL点灯ユニットでは圧電
トランスの前段に巻き線トランスを設けたものであっ
た。
【0004】そこで、本発明者らは、昇圧比の高い圧電
トランスとして図8に示す構造の圧電トランス100を
案出した(特願平7−254606号参照)。この圧電
トランス100においては、直方体状の圧電セラミック
ス基板10の上面12の左側2/3の領域には一次側電
極61が設けられ、一次側電極61と対向して圧電セラ
ミックス基板10の下面14にも一次側電極62が設け
られ、一次側電極61と一次側電極62との間(一次側
領域a)の圧電セラミックス基板10は上面12と下面
14間の厚み方向において分極されている。ただし、一
次側端面16と一次側端面16から圧電セラミックス基
板10の長手方向の長さの1/3の距離のところとの間
(領域c)の分極と、一次側端面16から圧電セラミッ
クス基板10の長手方向の長さの1/3の距離のところ
と一次側端面16から圧電セラミックス基板10の長手
方向の長さの2/3の距離のところとの間(領域d)の
分極とは互いに反対方向である。
【0005】圧電セラミックス基板10の一次側端面1
6から圧電セラミックス基板10の長手方向の長さの2
/3の距離のところと二次側端面17との間(二次側領
域b)の圧電セラミックス基板10の上面12の幅方向
端面18側と幅方向端面19側には、二次側電極35、
36が、圧電セラミックス基板10の幅方向において互
いに対向するようにそれぞれ設けられている。二次側電
極35と二次側電極36との間の圧電セラミックス基板
10は圧電セラミックス基板10の幅方向において分極
されている。
【0006】電源200の一端は一次側電極61と接続
され、電源200の他端は接続部72一次側電極62と
接続されている。
【0007】二次側電極35は負荷としてのCFL30
0の一端に接続され、CFL300の他端は二次側電極
36に接続されている。
【0008】電源200から一次側電極61、62間に
電圧が印加されると、左側2/3の領域(一次側領域
a)では、厚み方向に電界が加わり、分極方向とは垂直
方向に変位する圧電横効果で長手方向の縦振動が励振さ
れて、圧電トランス100全体が振動する。この圧電ト
ランス100では一次側端面16と2次側端面17との
間に1.5波長の応力分布が存在する共振モードで駆動
を行う。電源200から、このような1.5波長モード
の共振の周波数に等しい周波数の電圧を印加する。応力
分布および振幅分布はそれぞれ図8Cおよび図8Dに示
すようになる。
【0009】この圧電トランス100においては、二次
側電極35と二次側電極36との間の圧電セラミックス
基板10が、一次側電極61、62間の圧電セラミック
ス基板10によって励振される圧電セラミックス基板1
0の長手方向における共振とポアソン比で結合して、圧
電セラミックス基板10の幅方向で振動し、幅方向に機
械的歪みが生じて幅方向の分極方向に電位差が発生する
ので、それを二次側電極35、36によって取り出すこ
とができる。
【0010】また、一次側領域aにおいては、領域cの
応力とは反対方向の応力が生じる領域dまで一次側電極
61、62を延在させ、領域cの分極方向を、領域dの
分極方向と異ならせ、電界の印加方向は同一とすること
によって、圧電トランス100の入力インピーダンスが
小さくなって、圧電トランス100に電源200から電
気エネルギーが供給されやすくなり、また、一次側領域
aにおいて入力の電気エネルギーをより効率よく機械的
な弾性エネルギーに変換できようになるから、圧電トラ
ンス100の実効的な昇圧比を大きくできる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らは、この圧電トランスは出力インピーダンスが高い
ために、二次側が開放の場合や二次側に接続される負荷
のインピーダンスが大きい場合には負荷に高電圧を印加
できるが、負荷のインピーダンスが小さい場合や圧電ト
ランスとシールド等との間の浮遊容量等がさらに加わり
浮遊容量込みの負荷インピーダンスが小さくなってしま
う場合には、十分な出力電圧が得られないという問題が
あることを見いだした。
【0012】従って、本発明の目的は、出力インピーダ
ンスが小さく負荷に高電圧を印加可能な圧電トランスを
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第1の
主面と前記第1の主面と対向する第2の主面とを有する
実質的に直方体状の圧電基板を備え、前記第1の主面の
一辺が延在する方向である第1の方向の前記圧電基板の
縦振動共振モードを利用する圧電トランスにおいて、前
記共振モードが、前記第1の方向に少なくとも1波長以
上の応力分布が存在する共振モードであり、前記圧電基
板が前記第1の方向において第1の一次側領域と第2の
一次側領域と二次側領域とを有し、前記第1の一次側領
域と前記第2の一次側領域と前記二次側領域が互いに異
なる領域であり、前記第1の一次側領域が、前記第1の
方向において前記共振時の前記応力分布の半波長の長さ
を有し前記共振時に前記第1の方向において正または負
のうちいずれか一つの応力が生じる前記圧電基板の第1
の所定の領域であって、前記第1の一次側領域の前記第
1の主面および第2の主面に第1の一次側電極および第
2の一次側電極がそれぞれ互いに対向して設けられ、前
記第1の一次側領域の前記第1の一次側電極と前記第2
の一次側電極間が前記第1の主面と前記第2の主面間の
厚み方向において分極され、前記第2の一次側領域が、
前記第1の方向において前記共振時の前記応力分布の半
波長以下の長さを有し前記共振時に前記第1の方向にお
いて正または負のうちいずれか一つの応力が生じる前記
圧電基板の第2の所定の領域であって、前記圧電基板の
前記第2の一次側領域の前記第1の主面および前記第2
の主面に第3の一次側電極および第4の一次側電極がそ
れぞれ互いに対向して設けられ、前記第1および第2の
一次側電極によって励振される前記共振をさらに増大す
べく前記第2の一次側領域が振動するように、前記共振
時に前記第2の一次側領域に生じる応力の方向に応じ
て、前記第2の一次側領域の前記第3の一次側電極と前
記第4の一次側電極間が前記厚み方向の所定の方向に分
極されていると共に前記第3の一次側電極および前記第
4の一次側電極と前記第1の一次側電極および前記第2
の一次側電極とが所定の接続状態に電気的に接続され、
前記二次側領域に、前記第1の主面の前記一辺と直角な
前記第1の主面の他の辺が延在する方向である第2の方
向において互いに対向する第1の二次側電極と第2の二
次側電極とが設けられ、前記二次側領域の前記第1およ
び第2の二次側電極間に第3の二次側電極が、前記第1
および第2の二次側電極と前記第2の方向においてそれ
ぞれ対向して設けられ、前記二次側領域の前記第1の二
次側電極と第3の二次側電極間が前記第2の方向におい
て分極され、前記二次側領域の前記第2の二次側電極と
第3の二次側電極間が前記第2の方向において前記第1
の二次側電極と第3の二次側電極間の分極方向と反対方
向に分極され、前記第1および第2の二次側電極と、前
記第3の二次側電極との間で二次側電力を取り出せるよ
うにしたことを特徴とする圧電トランスが提供される。
【0014】本発明においては、まず、圧電基板の第1
の方向において共振時の応力分布の半波長の長さを有し
共振時にこの第1の方向において正または負のうちいず
れか一つの応力が生じる圧電基板の第1の一次側領域の
第1の主面および第2の主面に第1の一次側電極および
第2の一次側電極をそれぞれ互いに対向して設け、ま
た、第1の方向において共振時の応力分布の半波長以下
の長さを有し共振時に第1の方向において正または負の
うちいずれか一つの応力が生じる圧電基板の第2の一次
側領域の第1の主面および第2の主面にも第3の一次側
電極および第4の一次側電極をそれぞれ互いに対向して
設けているから、一次側の電極面積がより大きくなっ
て、圧電トランスの入力インピーダンスが小さくなって
いる。その結果、圧電トランスに電源から電気エネルギ
ーが供給されやすくなる。
【0015】さらに、本発明においては、第1の一次側
領域は、圧電基板の第1の方向において共振時の応力分
布の半波長の長さを有し共振時に第1の方向において正
または負のいずれか一つの応力が生じる圧電基板の領域
であり、この第1の一次側領域の第1の一次側電極と第
2の一次側電極間が第1の主面と第2の主面間の厚み方
向において分極され、また、第2の一次側領域の第1の
方向の長さは共振時の応力分布の半波長以下の長さであ
り、この第2の一次側領域においては、共振時に第1の
方向において正または負のおよび第2の主面方向のいず
れか一つの方向のみの応力が生じ、そして、この第2の
一次側領域には、第1の一次側領域の第1および第2の
一次側電極によって励振される共振をさらに増大すべく
第2の一次側領域が振動するように、共振時に第2の一
次側領域に生じる応力の方向に応じて、第2の一次側領
域を厚み方向において所定の方向に分極していると共に
第3の一次側電極および第4の一次側電極と第1の一次
側電極および前記第2の一次側電極とを所定の接続状態
に電気的に接続しているから、この第2の一次側領域に
よって共振がさらに増大され、一次側において入力の電
気エネルギーをより効率よく機械的な弾性エネルギーに
変換できる。
【0016】このように、本発明のような第2の一次側
領域を設けることによって、圧電トランスの入力インピ
ーダンスが小さくなって、圧電トランスに電源から電気
エネルギーが供給されやすくなり、また、一次側におい
て入力の電気エネルギーをより効率よく機械的な弾性エ
ネルギーに変換できるようになるから、圧電トランスの
実効的な昇圧比を大きくできる。
【0017】本発明においては、また、圧電基板の二次
側領域に、第1の主面の前記一辺と直角な他の辺が延在
する方向である第2の方向において互いに対向する第1
の二次側電極と第2の二次側電極とが設けられ、第1お
よび第2の二次側電極間に第3の二次側電極が第1およ
び第2の二次側電極と第2の方向においてそれぞれ対向
して設けられ、二次側領域の第1の二次側電極と第3の
二次側電極間が第2の方向において分極され、二次側領
域の第2の二次側電極と第3の二次側電極間が第2の方
向において第1の二次側電極と第3の二次側電極間の分
極方向と反対方向に分極されている。従って、この二次
側領域の圧電基板が、第1の一次側領域および第2の一
次側領域によって励振される第1の方向における共振と
ポアソン比で結合して、第2の方向で振動し、第2の方
向に機械的歪みが生じて第2の方向の分極方向に電位差
が発生するので、それを第1および第2の二次側電極と
第3の二次側電極との間で取り出すことができる。
【0018】さらに、圧電基板の二次側領域に、第2の
方向において互いに対向する第1の二次側電極と第2の
二次側電極とが設けられ、第1および第2の二次側電極
間にさらに第3の二次側電極が第1および第2の二次側
電極と第2の方向においてそれぞれ対向して設けられ、
第1および第2の二次側電極と、第3の二次側電極との
間で二次側電力を取り出せるようにしているから、二次
側領域に第2の方向において互いに対向する第1の二次
側電極と第2の二次側電極とが設けられ第1の二次側電
極と第2の二次側電極間を第2の方向のいずれか一方向
に分極した場合と比較して、二次側の電極間の距離が短
くなり、電極面積が大きくなるので、二次側の静電容量
が大きくなり、出力インピーダンスが小さくなる。この
ように圧電トランスの出力インピーダンスが小さくなる
と、圧電トランスの二次側電極に接続されている負荷に
印加される電圧がその分大きくなり、低インピーダンス
の負荷も駆動できる。
【0019】また、このように、第3の二次側電極を第
1の二次側電極および第2の二次側領域間に設けること
によって、二次側領域を分極する場合には、単に第1お
よび第2の二次側電極を設けて第1および第2の二次側
電極間を第2の方向のいずれか一方向に分極した場合と
比較して、二次側の電極間の距離短くなり、分極の際に
印加する絶対電圧が小さくなる。その結果、高圧の対策
が容易となり、分極用の電源もより低圧のものを使用で
きるようになる。
【0020】また、第1、第2および第3の二次側電極
を第2の方向で互いに対向するように設けているから、
これら第1、第2および第3の二次側電極は第1の方向
に所定の長さで延在することになり、第1の方向の振動
の節を含むように延在させることができるようになる。
従って、二次側電極からのリード線やリードフレーム
を、第1、第2および第3の二次側電極の第1の方向の
振動の節の部分からそれぞれ引き出すようにすることが
でき、その結果、第1の方向の振動を阻害せずに、二次
側の電気的接続および機械的支持が容易にできるように
なって、圧電トランスの出力が安定し、ケーシングも容
易となる。
【0021】なお、この第2の一次側領域を、第1の一
次側領域の第1および第2の一次側電極によって励振さ
れる共振をさらに増大すべく振動するようにするには、
共振時に第2の一次側領域に生じる応力の方向が共振時
に第1の一次側領域に生じる応力の方向と反対である場
合には、第2の一次側領域の第3の一次側電極と第4の
一次側電極間の分極方向を、第1の一次側領域の第1の
一次側電極と第2の一次側電極間の分極方向と反対とす
ると共に、第3の一次側電極および第1の一次側電極を
電気的に接続し、第4の一次側電極および第2の一次側
電極を電気的に接続することが好ましい。
【0022】また、この第2の一次側領域を、第1の一
次側領域の第1および第2の一次側電極によって励振さ
れる共振をさらに増大すべく振動するようにするには、
共振時に第2の一次側領域に生じる応力の方向が共振時
に第1の一次側領域に生じる応力の方向と反対である場
合には、好ましくは、第2の一次側領域の第3の一次側
電極と第4の一次側電極間の分極方向を、第1の一次側
領域の第1の一次側電極と第2の一次側電極間の分極方
向と同じとすると共に、第3の一次側電極および第2の
一次側電極を電気的に接続し、第4の一次側電極および
第1の一次側電極を電気的に接続する。
【0023】また、この第2の一次側領域を、第1の一
次側領域の第1および第2の一次側電極によって励振さ
れる共振をさらに増大すべく振動するようにするには、
共振時に第2の一次側領域に生じる応力の方向が共振時
に第1の一次側領域に生じる応力の方向と同じ場合に
は、第2の一次側領域の第3の一次側電極と第4の一次
側電極間の分極方向を、第1の一次側領域の第1の一次
側電極と第2の一次側電極間の分極方向と同じとすると
共に、第3の一次側電極および第1の一次側電極を電気
的に接続し、第4の一次側電極および第2の一次側電極
を電気的に接続することが好ましい。
【0024】さらに、圧電基板に、前記第1の一次側領
域、第2の一次側領域および二次側領域とは異なる領域
である第3の一次側領域をさらに設け、この第3の一次
側領域を、第1の方向において共振時の応力分布の半波
長以下の長さを有し共振時に第1の一次側領域に生じる
応力の方向と同じ方向のみの応力が共振時に生じる圧電
基板の所定の第3の領域とし、圧電基板の第3の一次側
領域の第1の主面および第2の主面に第5の一次側電極
および第6の一次側電極をそれぞれ互いに対向して設
け、第3の一次側領域の第5の一次側電極と第6の一次
側電極間の分極方向を、第1の一次側領域の第1の一次
側電極と第2の一次側電極間の分極方向と同とし、第5
の一次側電極および第1の一次側電極を電気的に接続
し、第6の一次側電極および第2の一次側電極を電気的
に接続することにより、第1の一次側領域の第1および
第2の一次側電極によって励振される共振をより一層増
大することができる。
【0025】この第2の一次側領域は、好ましくは、第
1の一次側領域と二次側領域との間に位置している。
【0026】また、圧電基板が第3の一次側領域を有す
る場合には、好ましくは、第2の一次側領域および第3
の一次側領域は、第1の一次側領域と二次側領域との間
に位置している。
【0027】また、本発明によれば、第1の主面と、前
記第1の主面と対向する第2の主面と、前記第1の主面
の一辺が延在する方向である第1の方向と直交する第1
の端面および第2の端面とを有する実質的に直方体状の
圧電基板を備え、前記圧電基板の前記第1の方向の縦振
動共振モードを利用する圧電トランスにおいて、第1お
よび第2の一次側電極が前記圧電基板の前記第1の主面
および前記第2の主面上に前記第1の端面から、前記第
1の端面から前記第1の端面と前記第2の端面との間の
距離の約1/3の長さの距離の位置まで前記第1の方向
においてそれぞれ延在して設けられ、第3および第4の
一次側電極が前記圧電基板の前記第1の主面および前記
第2の主面上に、前記第1の端面から前記第1の端面と
前記第2の端面との間の距離の約1/3の長さの距離の
位置から、前記第1の端面から前記第1の端面と前記第
2の端面との間の距離の約2/3の長さの距離の位置ま
で、前記第1および第2の一次側電極と離間して、前記
第1の方向においてそれぞれ延在して設けられ、前記第
1の一次側電極と前記第2の一次側電極間の前記圧電基
板が前記第1の主面と前記第2の主面間の厚み方向にお
いて分極され、前記第3の一次側電極と前記第4の一次
側電極間の前記圧電基板が前記厚み方向において前記第
1の一次側電極と前記第2の一次側電極間の前記圧電基
板の分極方向と同じ方向に分極され、前記第4の一次側
電極および前記第1の一次側電極が電気的に接続され、
前記第3の一次側電極および前記第2の一次側電極が電
気的に接続され、前記第1の方向において前記第2の端
面から前記第1の端面と前記第2の端面との間の距離の
約1/3の長さの距離の位置までの前記圧電基板のうち
の所定領域が二次側領域であり、前記二次側領域に、前
記第1の主面の前記一辺と直角な前記第1の主面の他の
辺が延在する方向である第2の方向において互いに対向
する第1の二次側電極と第2の二次側電極とが設けら
れ、前記二次側領域の前記第1および第2の二次側電極
間に第3の二次側電極が、前記第1および第2の二次側
電極と前記第2の方向においてそれぞれ対向して設けら
れ、前記二次側領域の前記第1の二次側電極と第3の二
次側電極間が前記第2の方向において分極され、前記二
次側領域の前記第2の二次側電極と第3の二次側電極間
が前記第2の方向において前記第1の二次側電極と第3
の二次側電極間の分極方向と反対方向に分極され、前記
第1および第2の二次側電極と、前記第3の二次側電極
との間で二次側電力を取り出せるようにしたことを特徴
とする圧電トランスが提供される。
【0028】この圧電トランスは、第1の端面と第2の
端面との間の第1の方向に1.5波長の応力分布が存在
する圧電トランスに好適に適用され、昇圧比を大きくで
き、さらに、圧電トランスの二次側電極に接続され負荷
に印加される電圧を大きくできて低インピーダンスの負
荷も駆動可能となる。
【0029】また、本発明によれば、第1の主面と、前
記第1の主面と対向する第2の主面と、前記第1の主面
の一辺が延在する方向である第1の方向と直交する第1
の端面および第2の端面とを有する実質的に直方体状の
圧電基板を備え、前記圧電基板の前記第1の方向の縦振
動共振モードを利用する圧電トランスにおいて、第1お
よび第2の一次側電極が前記圧電基板の前記第1の主面
および前記第2の主面上に前記第1の端面から、前記第
1の端面から前記第1の端面と前記第2の端面との間の
距離の約1/3の長さの距離の位置まで前記第1の方向
においてそれぞれ延在して設けられ、第3および第4の
一次側電極が前記圧電基板の前記第1の主面および前記
第2の主面上に、前記第1の端面から前記第1の端面と
前記第2の端面との間の距離の約1/3の長さの距離の
位置から、前記第1の端面から前記第1の端面と前記第
2の端面との間の距離の約2/3の長さの距離の位置ま
で、前記第1および第2の一次側電極と離間して、前記
第1の方向においてそれぞれ延在して設けられ、前記第
1の一次側電極と前記第2の一次側電極間の前記圧電基
板が前記第1の主面と前記第2の主面間の厚み方向にお
いて分極され、前記第3の一次側電極と前記第4の一次
側電極間の前記圧電基板が前記厚み方向において前記第
1の一次側電極と前記第2の一次側電極間の前記圧電基
板の分極方向と反対方向に分極され、前記第3の一次側
電極および前記第1の一次側電極が電気的に接続され、
前記第4の一次側電極および前記第2の一次側電極が電
気的に接続され、前記第1の方向において前記第2の端
面から前記第1の端面と前記第2の端面との間の距離の
約1/3の長さの距離の位置までの前記圧電基板のうち
の所定領域が二次側領域であり、前記二次側領域に、前
記第1の主面の前記一辺と直角な前記第1の主面の他の
辺が延在する方向である第2の方向において互いに対向
する第1の二次側電極と第2の二次側電極とが設けら
れ、前記二次側領域の前記第1および第2の二次側電極
間に第3の二次側電極が、前記第1および第2の二次側
電極と前記第2の方向においてそれぞれ対向して設けら
れ、前記二次側領域の前記第1の二次側電極と第3の二
次側電極間が前記第2の方向において分極され、前記二
次側領域の前記第2の二次側電極と第3の二次側電極間
が前記第2の方向において前記第1の二次側電極と第3
の二次側電極間の分極方向と反対方向に分極され、前記
第1および第2の二次側電極と、前記第3の二次側電極
との間で二次側電力を取り出せるようにしたことを特徴
とする圧電トランスが提供される。
【0030】この圧電トランスは、第1の端面と第2の
端面との間の第1の方向に1.5波長の応力分布が存在
する圧電トランスに好適に適用され、昇圧比を大きくで
き、さらに、圧電トランスの二次側電極に接続され負荷
に印加される電圧を大きくできて低インピーダンスの負
荷も駆動可能となる。
【0031】また、本発明によれば、第1の主面と前記
第1の主面と対向する第2の主面とを有する実質的に直
方体状の圧電基板を備え、前記第1の主面の一辺が延在
する方向である第1の方向の前記圧電基板の縦振動共振
モードを利用する圧電トランスにおいて、前記共振モー
ドが、前記第1の方向に少なくとも1波長以上の応力分
布が存在する共振モードであり、前記圧電基板が前記第
1の方向において一次側領域と二次側領域とを有し、前
記一次側領域と前記二次側領域が互いに異なる領域であ
り、前記一次側領域の前記第1および前記第2の主面の
所定領域に第1の一次側電極および第2の一次側電極が
それぞれ互いに対向して設けられ、前記第1の一次側電
極と前記第2の一次側電極間の前記圧電基板が前記第1
の主面と前記第2の主面間の厚み方向において分極さ
れ、前記二次側領域に、前記第1の主面の前記一辺と直
角な前記第1の主面の他の辺が延在する方向である第2
の方向において互いに対向する第1の二次側電極と第2
の二次側電極とが設けられ、前記二次側領域の前記第1
および第2の二次側電極間に第3の二次側電極が、前記
第1および第2の二次側電極と前記第2の方向において
それぞれ対向して設けられ、前記二次側領域の前記第1
の二次側電極と第3の二次側電極間が前記第2の方向に
おいて分極され、前記二次側領域の前記第2の二次側電
極と第3の二次側電極間が前記第2の方向において前記
第1の二次側電極と第3の二次側電極間の分極方向と反
対方向に分極され、前記第1および第2の二次側電極
と、前記第3の二次側電極との間で二次側電力を取り出
せるようにしたことを特徴とする圧電トランスが提供さ
れる。
【0032】この圧電トランスにおいても、圧電トラン
スの二次側電極に接続され負荷に印加される電圧を大き
くできて低インピーダンスの負荷も駆動可能となる。
【0033】上記各圧電トランスにおいて、第3の二次
側電極が圧電基板の第2の方向における中央部に設けら
れており、第1および第2の二次側電極が第3の二次側
電極に対して第2の方向において対称に配置されている
ことが好ましい。
【0034】このようにすれば、圧電基板の第2の方向
の振動の節が圧電基板の第2の方向における中央部とな
り、第3の二次側電極が圧電基板の第2の方向における
この中央部に設けられているから、第3の二次側電極に
二次側領域の支持部材を接続しても圧電トランスの第2
の方向の振動の阻害が抑制され、その結果、圧電トラン
スの第2の方向の振動の阻害を抑制した状態で二次側の
機械的支持ができるようになって、圧電トランスの出力
が安定し、ケーシングも容易となる。
【0035】また、好ましくは、第1の二次側電極が、
圧電基板の第2の方向の一端部あるいは一端部近傍に設
けられ、第2の二次側電極が、圧電基板の第2の方向の
他端部あるいは他端部近傍に設けられている。
【0036】このようにすれば、二次側領域内に発生す
る電荷をほとんどすべて有効に取り出すことができる。
【0037】また、第1乃至第3の二次側電極を、第1
乃至第6の一次側電極と離間して設けることができる。
【0038】このようにすれば、一次側の回路と、二次
側の回路とを直流的に分離することが可能となり、二次
側に一次側とは独立したアース電極をそれぞれ形成して
一次側のアースと二次側のアースとを絶縁でき、また、
二次側をアースせずにフロートすることも可能となり、
耐ノイズ性も向上する。
【0039】また、第1乃至第3の二次側電極のうち接
地側となる二次側電極と、第1乃至第6の一次側電極の
うち接地側となる一次側電極とを直流的に接続すること
もできる。
【0040】このようにすれば、二次側の接地をとるた
めの電気的接続を一次側から共通にとることができて二
次側に接地のためのリードフレームやリード線を接続す
る必要がなくなり、その結果、二次側を接地するための
電気的接続による圧電トランスの振動の阻害をなくする
ことができる。
【0041】さらに、第3の二次側電極を、第1の方向
の振動の節を含んで第1の方向に延在して設け、第3の
二次側電極を圧電基板の第2の方向における中央部に設
け、第1および第2の二次側電極を第3の二次側電極に
対して第2の方向において対称に配置し、第1および第
2の二次側電極を二次側の接地用電極とし、第1および
第2の二次側電極と、第1乃至第6の一次側電極のうち
接地側となる一次側電極とを直流的に接続することもで
きる。
【0042】このように、第3の二次側電極を第1の方
向の振動の節を含んで第1の方向に延在して設けること
により、第3の二次側電極からのリード線やリードフレ
ームを、圧電基板の第1の方向の振動の節の部分から取
り出すようにすることができ、その結果、圧電基板の第
1の方向の振動を阻害せずに、第3の二次側電極への電
気的接続および機械的支持が容易にできるようになっ
て、圧電トランスの出力が安定し、ケーシングも容易と
なる。
【0043】また、第3の二次側電極を圧電基板の第2
の方向における中央部に設け、第1および第2の二次側
電極を第3の二次側電極に対して第2の方向において対
称に配置しているから、第3の二次側電極からのリード
線やリードフレームを、圧電基板の第2の方向の振動の
節の部分から取り出すようにすることができ、その結
果、圧電基板の第2の方向の振動を阻害せずに、第3の
二次側電極への電気的接続および機械的支持が容易にで
きるようになって、圧電トランスの出力が安定し、ケー
シングも容易となる。
【0044】さらに、第1および第2の二次側電極を二
次側の接地用電極とし、第1および第2の二次側電極
と、第1乃至第6の一次側電極のうち接地側となる一次
側電極とを直流的に接続することにより、二次側の接地
をとるための電気的接続を一次側から共通にとることが
できて二次側に接地のためのリードフレームやリード線
を接続する必要がなくなり、その結果、二次側を接地す
るための電気的接続による圧電トランスの振動の阻害を
なくすることができる。
【0045】この場合に、第1および第2の二次側電極
と、一次側の接地側となる一次側電極とを第1または第
2の主面上において連続して設けることが好ましい。
【0046】このようにすれば、一回の成膜工程で一次
側の接地電極と、第1および第2の二次側電極と、一次
側の接地電極と第1および第2の二次側電極との直流的
接続部とを同時に形成できる。
【0047】また、本発明によれば、第3の二次側電極
が圧電基板の第2の方向における中央部に設けられてお
り、第1および第2の二次側電極が第3の二次側電極に
対して第2の方向において対称に配置され、第1および
第2の二次側電極が、第4の一次側電極と連続して第2
の主面に設けられていることを特徴とする請求項7また
は8記載の圧電トランスが提供される。
【0048】この圧電トランスにおいても、第3の二次
側電極を圧電基板の第2の方向における中央部に設け、
第1および第2の二次側電極を第3の二次側電極に対し
て第2の方向において対称に配置しているから、第3の
二次側電極からのリード線やリードフレームを、圧電基
板の第2の方向の振動の節の部分から取り出すようにす
ることができ、その結果、圧電基板の第2の方向の振動
を阻害せずに、第3の二次側電極への電気的接続および
機械的支持が容易にできるようになって、圧電トランス
の出力が安定し、ケーシングも容易となる。
【0049】さらに、第1および第2の二次側電極を第
4の一次側電極と連続して設けることにより、第1およ
び第2の二次側電極の接地をとるための電気的接続を第
4の一次側から共通にとることができて二次側に接地の
ためのリードフレームやリード線を接続する必要がなく
なり、その結果、二次側を接地するための電気的接続に
よる圧電トランスの振動の阻害をなくすることができ
る。また、第1および第2の二次側電極を第4の一次側
電極と連続して第2の主面に設けることにより、一回の
成膜工程で第4の一次側電極と、第1および第2の二次
側電極と、第4の一次側電極と第1および第2の二次側
電極との直流的接続部とを同時に形成できる。
【0050】本発明の圧電トランスは、冷陰極管点灯用
圧電トランスとして好ましく使用される。
【0051】本発明の圧電トランスはインバーターに好
適に組み込まれる。
【0052】また、本発明の圧電トランスは、液晶ディ
スプレーに好適に組み込まれる。
【0053】さらに、また、本発明の圧電トランスは、
ブラウン管の偏向高圧回路や、複写機、FAX等の高電
圧発生回路にも好適に使用される。
【0054】また、本発明によれば、請求項1乃至10
のいずれかに記載の圧電トランスにおいて、第3の二次
側電極が圧電基板の第2の方向における中央部に設けら
れており、第1および第2の二次側電極が第3の二次側
電極に対して第2の方向において対称に配置され、第3
の二次側電極が、第1の方向の振動の節を含んで第1の
方向に延在して設けられ、第3の二次側電極を第1の方
向の振動の節の位置において導電性の支持部材で支持し
たことを特徴とする圧電トランスが提供される。
【0055】このように、第3の二次側電極を圧電基板
の第2の方向における中央部に設け、第1および第2の
二次側電極を第3の二次側電極に対して第2の方向にお
いて対称に配置することにより、第3の二次側電極の支
持を圧電基板の第2の方向の振動の節の部分において行
うことができ、また、第3の二次側電極を第1の方向の
振動の節の位置においても支持しているから、圧電基板
の第1の方向の振動および第2の方向の振動を共に阻害
せずに、第3の二次側電極への電気的接続および機械的
支持が容易にできるようになって、圧電トランスの出力
が安定し、ケーシングも容易となる。
【0056】なお、この場合に、好ましくは、第1およ
び第2の二次側電極からの取り出しをリード線で行う。
第1および第2の二次側電極は圧電トランスの第2の方
向の振動の節には存在しないが、これら第1および第2
の二次側電極からの取り出しをリード線で行うことによ
り、圧電基板の第2の方向の振動の阻害を抑制しつつ第
1および第2の二次側電極への電気的接続をとることが
できる。
【0057】また、本発明によれば、請求項15乃至1
7のいずれかに記載の圧電トランスにおいて、第3の二
次側電極が圧電基板の第2の方向における中央部に設け
られており、第1および第2の二次側電極が第3の二次
側電極に対して第2の方向において対称に配置され、第
3の二次側電極が、第1の方向の振動の節を含んで第1
の方向に延在して設けられ、第3の二次側電極を第1の
方向の振動の節の位置において導電性の支持部材で支持
し、第1乃至第6の一次側電極の少なくとも1つの一次
側電極を、第1の方向の振動の節であると共に第2の方
向の振動の節でもある位置において導電性の支持部材で
支持したことを特徴とする圧電トランスが提供される。
【0058】このようにすれば、圧電基板の第1の方向
の振動および第2の方向の振動を共に阻害せずに、一次
側および二次側において容易に電気的接続および機械的
支持ができるようになって、圧電トランスの出力が安定
し、ケーシングも容易となる。
【0059】なお、本発明において圧電基板として使用
する圧電材料としては、例えば、PZT系、あるいは、
PbTiO3 などのPbTiO3 系の圧電セラミックス
が用いられる。PZT系セラミックスとしては、例え
ば、PZT、Pb(Ni1/3 Nb2/3 )O3 −Pb(Z
1/3 Nb2/3 )O3 −PbTiO3 −PbZrO3
のセラミックスが挙げられる。
【0060】また本発明において用いられる電極材料と
しては、Ag、Ag−Pdなどが挙げられる。
【0061】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。
【0062】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態の圧電トランスを説明するための図であ
り、図1Aは上面図、図1Bは底面図、図1Cは図1A
のXX線断面図、図1Dは応力分布を示す図、図1Eは
振幅分布を示す図である。図2は、本発明の第1の実施
の形態の圧電トランスを説明するための斜視図である。
図3は、本発明の第1の実施の形態の圧電トランスの製
造方法を説明するための斜視図である。
【0063】図1A〜C、図2に示すように、直方体状
の圧電セラミックス基板10の上面12の左側2/3の
領域には一次側電極61が設けられ、一次側電極61と
対向して圧電セラミックス基板10の下面14にも一次
側電極62が設けられ、一次側電極61と一次側電極6
2との間(一次側領域a)の圧電セラミックス基板10
は上面12と下面14間の厚み方向において分極されて
いる。ただし、一次側端面16と一次側端面16から圧
電セラミックス基板10の長手方向の長さの1/3の距
離のところとの間(領域c)の圧電セラミックス基板1
0は下向きに分極され、一次側端面16から圧電セラミ
ックス基板10の長手方向の長さの1/3の距離のとこ
ろと一次側端面16から圧電セラミックス基板10の長
手方向の長さの2/3の距離のところとの間(領域d)
の圧電セラミックス基板10は上向きに分極され、領域
cの圧電セラミックス基板10の分極と領域dの圧電セ
ラミックス基板10の分極とは互いに反対方向である。
【0064】圧電セラミックス基板10の一次側端面1
6から圧電セラミックス基板10の長手方向の長さの2
/3の距離のところと二次側端面17との間(二次側領
域b)の圧電セラミックス基板10の下面14の圧電セ
ラミックス基板10の幅方向端面18側と幅方向端面1
9側には、二次側電極32、33が、圧電セラミックス
基板10の幅方向において互いに対向するように、二次
側端面17から、二次側端面17から圧電セラミックス
基板10の長手方向の長さの1/3弱の距離離間した位
置まで、それぞれ設けられている。二次側電極32、3
3は一次側電極62と所定の距離離間して設けられてい
る。
【0065】圧電セラミックス基板10の一次側端面1
6から圧電セラミックス基板10の長手方向の長さの2
/3の距離のところと二次側端面17との間(二次側領
域b)の圧電セラミックス基板10の上面12の圧電セ
ラミックス基板10の幅方向での中央部には、二次側電
極31が、二次側電極32、33と圧電セラミックス基
板10の幅方向においてそれぞれ対向するように、二次
側端面17から、二次側端面17から圧電セラミックス
基板10の長手方向の長さの1/3弱の距離離間した位
置まで設けられている。二次側電極31は一次側電極6
1と所定の距離離間して設けられている。
【0066】二次側電極31の二次側端面17からの長
さは、二次側電極32、33の二次側端面17からの長
さと同じである。
【0067】二次側電極32と二次側電極31間が圧電
セラミックス基板10の幅方向において分極され、二次
側電極33と二次側電極31間が圧電セラミックス基板
の幅方向において二次側電極32と二次側電極31間の
分極方向と反対方向に分極されている。
【0068】一次側電極61、62間に電圧が印加され
ると、左側2/3の領域(一次側領域a)では、厚み方
向に電界が加わり、分極方向とは垂直方向に変位する圧
電横効果で長手方向の縦振動が励振されて、圧電トラン
ス100全体が振動する。本実施の形態の圧電トランス
では一次側端面16と2次側端面17との間に1.5波
長の応力分布が存在する共振モードで駆動を行う。一次
側電極61、62間に、このような1.5波長モードの
共振の周波数に等しい周波数の電圧を印加する。本実施
の形態においては、圧電セラミックス基板10の一次側
端面16および2次側端面17は共に開放されているの
で、圧電セラミックス基板10の長手方向の両端におい
ては応力が零となり、振幅が最大となる。そして、本実
施の形態においては1.5波長モードで共振させている
から、応力分布および振幅分布はそれぞれ図1Cおよび
図1Dに示すようになる。
【0069】このような1.5波長モードで駆動する
と、振動の節は、圧電セラミックス基板10の一次側端
面16から1/6の距離のところ(節X)、圧電セラミ
ックス基板10の一次側端面16から1/2の距離のと
ころ(節Y)および圧電セラミックス基板10の一次側
端面16から5/6の距離のところ(節Z)の3カ所と
なる。本実施の形態においては、接続部71、72は振
動の節Xに、接続部41は振動の節Zに設けられてい
る。
【0070】図2に示すように、圧電トランス100
は、リードフレーム81、82および83によって支持
されている。リードフレーム82、83は支持用基部9
1によって支持され、リードフレーム81は支持用基部
92によって支持されている。リードフレーム81の一
端部近傍は接続部71において溶接により一次側電極6
1と接続固定されている。リードフレーム82の一端部
近傍は接続部72において溶接により一次側電極62と
接続固定されている。リードフレーム83の一端部近傍
は接続部41において溶接により二次側電極31と接続
固定されている。接続部71、72は圧電セラミックス
基板10の一次側端面16から1/6の距離のところで
あって、圧電セラミックス基板10の長手方向とは直角
な幅方向の中央の箇所に設けられている。接続部41は
圧電セラミックス基板10の二次側端面17から1/6
の距離のところであって圧電セラミックス基板10の幅
方向の中央の箇所に設けられている。リードフレーム8
4が支持用基部92によって支持されて設けられ、リー
ドフレーム84の一端部近傍には、リード線95の一端
が接続され、リード線95の他端は二次側電極33の圧
電セラミックス基板10の二次側端面17側の端部近傍
の接続部43に接続されている。二次側電極33の接続
部43にはリード線96の一端が接続され、リード線9
6の他端は二次側電極32の圧電セラミックス基板10
の二次側端面17側の端部近傍の接続部42に接続され
ている。なお、リード線95、96は1本のリード線か
らなっていてもよい。
【0071】一次側電極61は接続部71およびリード
フレーム81を介して一次側端子201と接続され、一
次側電極62は接続部72およびリードフレーム82を
介して一次側端子202と接続されている。
【0072】二次側電極32は接続部42、リード線9
6、接続部43、リード線95およびリードフレーム8
4を介して二次側端子301と接続され、二次側電極3
3は接続部43、リード線95およびリードフレーム8
4を介して二次側端子301と接続されている。二次側
電極31は接続部41、リードフレーム83を介して二
次側端子302に接続されている。
【0073】本実施の形態においては、一次側電極6
1、62を、一次側端面16から、この一次側端面16
から圧電セラミックス基板10の長手方向の長さの2/
3の距離の位置まで延在させている。従って、一次側の
電極面積が大きくなって、その分、圧電トランス100
の入力インピーダンスが小さくなっている。その結果、
圧電トランス100に一次側端子201、202間に接
続される電源(図示せず。)から電気エネルギーが供給
されやすくなっている。
【0074】また、領域cの応力は圧電セラミックス基
板10の上面12の方向であるのに対して、領域dの応
力は圧電セラミックス基板10の下面の方向であり、領
域cの応力とは反対方向である。領域cの分極方向は、
領域dの分極方向と反対であるが、電界の印加方向は同
一方向である。従って、一次側電極61、62間に電圧
が印加されると、領域dの圧電セラミックス基板10
は、電源200から領域cに電圧が印加されることによ
って励振される共振をさらに増大するように振動する。
その結果、一次側において電源200から供給される電
気エネルギーをより効率よく機械的な弾性エネルギーに
変換できる。
【0075】このように、本実施の形態においては、一
次側領域aにおいては、領域cの応力とは反対方向の応
力が生じる領域dまで一次側電極61、62を延在さ
せ、領域cの分極方向を、領域dの分極方向と異なら
せ、電界の印加方向は同一とすることによって、圧電ト
ランス100の入力インピーダンスが小さくなって、圧
電トランス100に一次側端子201、202間に接続
される電源(図示せず。)から電気エネルギーが供給さ
れやすくなり、また、一次側領域aにおいて入力の電気
エネルギーをより効率よく機械的な弾性エネルギーに変
換できようになるから、圧電トランス100の実効的な
昇圧比を大きくできる。
【0076】本実施の形態においては、さらに、二次側
領域bの圧電セラミックス基板10の下面14の圧電セ
ラミックス基板10の幅方向端面18側と幅方向端面1
9側には、二次側電極32、33が、圧電セラミックス
基板10の幅方向において互いに対向するように、二次
側端面17から、二次側端面17から圧電セラミックス
基板10の長手方向の長さの1/3弱の距離離間した位
置まで、それぞれ設けられている。また、二次側領域b
の圧電セラミックス基板10の上面12の圧電セラミッ
クス基板10の幅方向での中央部には、二次側電極31
が、二次側電極32、33と圧電セラミックス基板10
の幅方向においてそれぞれ対向するように、二次側端面
17から、二次側端面17から圧電セラミックス基板1
0の長手方向の長さの1/3弱の距離離間した位置まで
設けられている。そして、二次側電極32と二次側電極
31間が圧電セラミックス基板10の幅方向において分
極され、二次側電極33と二次側電極31間が圧電セラ
ミックス基板の幅方向において二次側電極32と二次側
電極31間の分極方向と反対方向に分極されている。従
って、この二次側電極32と二次側電極33との間の圧
電セラミックス基板10が、一次電極61、62間の圧
電セラミックス基板10の長手方向における共振と共振
とポアソン比で結合して、圧電セラミックス基板10の
幅方向で振動し、幅方向に機械的歪みが生じて幅方向の
分極方向に電位差が発生するので、それを二次側電極3
2および33と二次側電極31と間で取り出すことがで
きる。
【0077】さらに、二次側電極32が、二次側領域b
の圧電セラミックス基板10の下面14の圧電セラミッ
クス基板10の幅方向端面18側の端部に設けられ、二
次側電極33が、二次側領域bの圧電セラミックス基板
10の下面14の圧電セラミックス基板10の幅方向端
面19側の端部に二次側電極32と幅方向において対向
して設けられ、二次側領域bの圧電セラミックス基板1
0の上面12の圧電セラミックス基板10の幅方向での
中央部には、二次側電極31が、二次側電極32、33
と圧電セラミックス基板10の幅方向においてそれぞれ
対向するように設けられているから、二次側領域bの圧
電セラミックス基板10の下面14の両端部に二次側電
極32、33が設けられ、二次側電極32、33が幅方
向のいずれか一方向に分極されている場合と比較して、
二次側の電極間の距離が1/2となり、電極面積2倍と
なるので、二次側の静電容量が4倍となり、出力インピ
ーダンスが1/4小さくなる。このように圧電トランス
100の出力インピーダンスが小さくなると、圧電トラ
ンス100の二次側端子301、302間に接続される
負荷に印加される電圧がその分大きくなり、低インピー
ダンスの負荷も駆動できる。
【0078】また、このように、二次側電極31を二次
側電極32および二次側領域33間に設けることによっ
て、二次側領域を分極する場合には、単に二次側電極3
2、33を設けて二次側電極32、33間を幅方向のい
ずれか一方向に分極した場合と比較して、二次側の電極
間の距離短くなり、分極の際に印加する絶対電圧が小さ
くなる。その結果、高圧の対策が容易となり、分極用の
電源もより低圧のものを使用できるようになる。
【0079】また、二次側電極32が、二次側領域bの
圧電セラミックス基板10の下面14の圧電セラミック
ス基板10の幅方向端面18側の端部に設けられ、二次
側電極33が、二次側領域bの圧電セラミックス基板1
0の下面14の圧電セラミックス基板10の幅方向端面
19側の端部に設けられているから、圧電セラミックス
基板10の二次側領域b内に発生する電荷を有効に取り
出すことができる。
【0080】また、本実施の形態においては、二次側電
極31を圧電セラミックス基板10の長手方向において
延在するように設けているから、二次側電極31は圧電
セラミックス基板10の長手方向の振動の節Zを含むよ
うに延在している。従って、二次側電極31からのリー
ド線やリードフレームを、圧電セラミックス基板10の
長手方向の振動の節Zの部分から引き出すようにするこ
とができ、その結果、長手方向の振動を阻害せずに、二
次側の電気的接続および機械的支持が容易にできるよう
になって、圧電トランス100の出力が安定し、ケーシ
ングも容易となる。
【0081】また、二次側電極31を圧電セラミックス
基板10の幅方向の中央部に設けているから、二次側電
極31は圧電セラミックス基板10の幅方向の振動の節
を含んでいる。従って、二次側電極31からのリード線
やリードフレームを、圧電セラミックス基板10の幅方
向の振動の節の部分から引き出すようにすることがで
き、その結果、幅方向の振動を阻害せずに、二次側の電
気的接続および機械的支持が容易にできるようになっ
て、圧電トランス100の出力が安定し、ケーシングも
容易となる。
【0082】本実施の形態では、接続部41は圧電セラ
ミックス基板10の長手方向の振動および幅方向の振動
の節であり、この接続点においてリードフレーム83を
溶接しているからリードフレーム83をとりつけること
によって圧電セラミックス基板10の長手方向の振動お
よび幅方向の振動が阻害されることが防止される。
【0083】なお、二次側電極32、33は圧電セラミ
ックス基板10の幅方向における振動の節には存在しな
いが、本実施の形態においては、リード線95、96に
よってリードフレーム84と接続したので、圧電セラミ
ックス基板10の振動ほとんど阻害することなく、二次
側電極32、33との電気的接続をとることができる。
【0084】なお、一次側の接続部71、72も圧電セ
ラミックス基板10の長手方向の振動および幅方向の振
動の節であり、これらの接続点においてリードフレーム
81、82をそれぞれ溶接しているから、リードフレー
ム81、82をとりつけることによって圧電セラミック
ス基板10の長手方向の振動および幅方向の振振動が阻
害されることが防止される。
【0085】また、二次側電極31は、一次側電極61
と離間して設けられ、二次側電極32、33は一次側電
極62と離間して設けられているから、一次側の回路
と、二次側の回路とを直流的に分離することが可能とな
り、二次側に一次側とでは独立したアース電極をそれぞ
れ形成して(例えば、一次側電極62と二次側電極3
2、33とを互いに独立したアース電極として)、一次
側のアースと二次側のアースとを絶縁でき、また、二次
側をアースせずにフロートする(例えば、二次側電極3
5をアースせずにフロートする)ことも可能となり、耐
ノイズ性も向上する。
【0086】さらに、また、本実施の形態においては、
二次側電極31を圧電セラミックス基板10の上面12
に設けているから、一次側電極61と同じ成膜工程で二
次側電極31を形成でき、二次側電極32、33を圧電
セラミックス基板10の下面14に設けているから、一
次側電極62と同じ成膜工程で二次側電極32、33を
形成できる。さらに、リードまたはリードフレームとの
接続が上面12および下面14上のみとなり、リードま
たはリードフレームの形状が簡略化できる。
【0087】次に、図3を参照して本実施の形態の圧電
トランス100の製造方法を説明する。
【0088】本実施の形態においては、スクリーン印刷
法等により圧電セラミックス基板10の領域cの上面1
2には一次側電極63を、圧電セラミックス基板10の
領域cの下面14には一次側電極64を、圧電セラミッ
クス基板10の領域dの上面12には一次側電極65
を、圧電セラミックス基板10の領域dの下面14には
一次側電極66を、圧電セラミックス基板10の二次側
領域bの上面12には二次側電極31を、圧電セラミッ
クス基板10の二次側領域bの下面14には二次側電極
32、33をそれぞれ形成する。
【0089】その後、一次側電極63、64を分極用の
高圧直流電源(図示せず。)に接続し、また、一次側電
極65、66を分極用の他の高圧直流電源(図示せ
ず。)に接続し、それぞれの高圧直流電源からそれぞれ
高電圧を印加することでc領域およびd領域の厚み方向
の分極を行う。
【0090】一方、二次側電極32および33を分極用
の高圧直流電源(図示せず。)の一端に接続し、二次側
電極32および33を分極用の高圧直流電源(図示せ
ず。)の他端に接続し、高電圧を印加することで、二次
側領域bの圧電セラミックス基板10の幅方向の分極処
理を行う。
【0091】その後、導電性ペースト67により一次側
電極63と65とを接続して、図1に示す一次側電極6
1とし、導電性ペースト68により一次側電極64と6
6とを接続して、図1に示す一次側電極62とした。
【0092】(第2の実施の形態)図4は、本発明の第
2の実施の形態の圧電トランスを説明するための図であ
り、図2Aは上面図、図2Bは底面図、図2Cは図1A
のXX線断面図、図2Dは応力分布を示す図、図2Eは
振幅分布を示す図である。図5は、本発明の第2の実施
の形態の圧電トランスを説明するための斜視図である。
【0093】第1の実施の形態においては、二次側電極
32、33を一次側電極と離間して設け、二次側電極3
2、33をリード線96、95およびリードフレーム8
4を介して二次側端子302に接続し、一次側とは独立
した接地端子としたが、本実施の態様においては、二次
側電極37、38を一次側電極62と連続して設けて、
一次側電極62と二次側電極37、38とにより共通接
地電極69を設けて、一次側と二次側とを共通に接地し
た点が第1の実施の形態と異なる。このように、二次側
電極37、38と一次側電極62との共通接地電極69
を圧電セラミックス基板10の下面14に設けたから、
二次側電極37、38への電気的接続を外部からリード
線等により行う必要がなくなる。なお、二次側電極31
は接続部41において、リードフレーム85に接続され
ている。
【0094】(第3の実施の形態)図6は、本発明の第
3の実施の形態の圧電トランスを説明するための図であ
り、図6Aは上面図、図6Bは底面図、図6Cは図1A
のXX線断面図、図6Dは応力分布を示す図、図6Eは
振幅分布を示す図である。図7は、本発明の第2の実施
の形態の圧電トランスを説明するための斜視図である。
【0095】第2の実施の形態においては、直方体状の
圧電セラミックス基板10の上面12の左側2/3の領
域には一次側電極61が設けられ、一次側電極61と対
向して圧電セラミックス基板10の下面14にも一次側
電極62が設けられ、一次側電極61と一次側電極62
との間(一次側領域a)の圧電セラミックス基板10は
上面12と下面14間の厚み方向において分極されてお
り、一次側端面16と一次側端面16から圧電セラミッ
クス基板10の長手方向の長さの1/3の距離のところ
との間(領域c)の圧電セラミックス基板10は下向き
に分極され、一次側端面16から圧電セラミックス基板
10の長手方向の長さの1/3の距離のところと一次側
端面16から圧電セラミックス基板10の長手方向の長
さの2/3の距離のところとの間(領域d)の圧電セラ
ミックス基板10は上向きに分極され、領域cの圧電セ
ラミックス基板10の分極と領域dの圧電セラミックス
基板10の分極とは互いに反対方向であったが、本実施
の形態では、直方体状の圧電セラミックス基板10の上
面12の左側1/3の領域には一次側電極21が設けら
れ、一次側電極21と対向して圧電セラミックス基板1
0の下面14にも一次側電極22が設けられ、一次側電
極21と一次側電極22との間の圧電セラミックス基板
10は上面12と下面14間の厚み方向の下向きに分極
されており、一次側端面16から圧電セラミックス基板
10の長手方向の長さの1/3の距離のところと一次側
端面16から圧電セラミックス基板10の長手方向の長
さの2/3の距離のところとの間の圧電セラミックス基
板10の上面12には一次側電極23が設けられ、一次
側電極23と対向して圧電セラミックス基板10の下面
14にも一次側電極24が設けられ、一次側電極23と
一次側電極24との間の圧電セラミックス基板10は上
面12と下面14間の厚み方向の下向きに分極されてい
る。
【0096】接続部51、52は圧電セラミックス基板
10の長手方向の振動の節Xに設けられ、接続部53、
54は圧電セラミックス基板10の長手方向の振動の節
Yに設けられ、接続部41は圧電セラミックス基板10
の長手方向の振動の節Zに設けられている。また、これ
らの接続部51〜54、41は圧電セラミックス基板1
0の幅方向の振動の節にも位置している。
【0097】圧電トランス100は、リードフレーム8
1、82、85、86および87によって支持されてい
る。リードフレーム82、87は支持用基部91によっ
て支持され、リードフレーム81、85、86は支持用
基部92によって支持されている。リードフレーム81
の一端部近傍は接続部51において溶接により一次側電
極21と接続固定されている。リードフレーム82の一
端部近傍は接続部52において溶接により一次側電極2
2と接続固定されている。リードフレーム85の一端部
近傍は接続部41において溶接により二次側電極31と
接続固定されている。リードフレーム86の一端部近傍
は接続部53において溶接により一次側電極23と接続
固定されている。リードフレーム87の一端部近傍は接
続部54において溶接により一次側電極24と接続固定
されている。
【0098】入力側電極21はリードフレーム81を介
して接地されている。入力側電極24はリードフレーム
87を介して接地されている。入力側電極22はリード
フレーム82を介して一次側端子201に接続されてい
る。入力側電極23はリードフレーム86を介して一次
側端子201に接続されている。出力側電極31はリー
ドフレーム85を介して二次側端子301に接続されて
いる。二次側電極39、40は一次側電極24、リード
フレーム87を介して接地されている。
【0099】二次側電極39、40を一次側電極24と
連続して設けて、一次側電極24と二次側電極39、4
0とにより共通接地電極25を設けて、一次側と二次側
とを共通に接地している。このように、二次側電極3
9、40と一次側電極24との共通接地電極25を圧電
セラミックス基板10の下面14に設けたから、二次側
電極39、40への電気的接続を外部からリード線等に
より行う必要がなくなる。
【0100】
【発明の効果】本発明においては、圧電基板の二次側領
域に、第2の方向において互いに対向する第1の二次側
電極と第2の二次側電極とが設けられ、第1および第2
の二次側電極間にさらに第3の二次側電極が第1および
第2の二次側電極と第2の方向においてそれぞれ対向し
て設けられ、第1および第2の二次側電極と、第3の二
次側電極との間で二次側電力を取り出せるようにしてい
るから、二次側領域に第2の方向において互いに対向す
る第1の二次側電極と第2の二次側電極とが設けられ第
1の二次側電極と第2の二次側電極間を第2の方向のい
ずれか一方向に分極した場合と比較して、二次側の電極
間の距離が短くなり、電極面積が大きくなるので、二次
側の静電容量が大きくなり、出力インピーダンスが小さ
くなる。このように圧電トランスの出力インピーダンス
が小さくなると、圧電トランスの二次側電極に接続され
ている負荷に印加される電圧がその分大きくなり、低イ
ンピーダンスの負荷も駆動できる。
【0101】また、第3の二次側電極を第1の二次側電
極および第2の二次側領域間に設けることによって、二
次側領域を分極する場合には、単に第1および第2の二
次側電極を設けて第1および第2の二次側電極間を第2
の方向のいずれか一方向に分極した場合と比較して、二
次側の電極間の距離短くなり、分極の際に印加する絶対
電圧が小さくなる。その結果、高圧の対策が容易とな
り、分極用の電源もより低圧のものを使用できるように
なる。
【0102】また、第1、第2および第3の二次側電極
を第2の方向で互いに対向するように設けているから、
これら第1、第2および第3の二次側電極は第1の方向
に所定の長さで延在することになり、第1の方向の振動
の節を含むように延在させることができるようになる。
従って、二次側電極からのリード線やリードフレーム
を、第1、第2および第3の二次側電極の第1の方向の
振動の節の部分からそれぞれ引き出すようにすることが
でき、その結果、第1の方向の振動を阻害せずに、二次
側の電気的接続および機械的支持が容易にできるように
なって、圧電トランスの出力が安定し、ケーシングも容
易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の圧電トランスを説
明するための図であり、図1Aは上面図、図1Bは底面
図、図1Cは図1AのXX線断面図、図1Dは応力分布
を示す図、図1Eは振幅分布を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の圧電トランスを説
明するための斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の圧電トランスの製
造方法を説明するための斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の圧電トランスを説
明するための図であり、図4Aは上面図、図4Bは底面
図、図4Cは図1AのXX線断面図、図4Dは応力分布
を示す図、図4Eは振幅分布を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の圧電トランスを説
明するための斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態の圧電トランスを説
明するための図であり、図6Aは上面図、図6Bは底面
図、図6Cは図1AのXX線断面図、図6Dは応力分布
を示す図、図6Eは振幅分布を示す図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態の圧電トランスを説
明するための斜視図である。
【図8】本発明者らが案出した従来の圧電トランスを説
明するための図であり、図8Aは斜視図、図8Bは断面
図、図8Cは応力分布を示す図、図8Dは振幅分布を示
す図である。
【符号の説明】
10…圧電セラミックス基板 12…上面 14…下面 16…一次側端面 17…二次側端面 18、19…幅方向端面 21〜24、61〜66…一次側電極 25、69…共通接地電極 31〜40…二次側電極 41〜43、51〜54、71〜74…接続部 67、68…導電性ペースト 81〜84…リードフレーム 91、92…支持用基部 95、96…リード線 100…圧電トランス 200…電源 201、202…一次側端子 300…冷陰極管(CFL) 301、302…二次側端子 a…一次側領域 b…二次側領域 c、d、e…領域 X、Y、Z…振動の節

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の主面と前記第1の主面と対向する第
    2の主面とを有する実質的に直方体状の圧電基板を備
    え、前記第1の主面の一辺が延在する方向である第1の
    方向の前記圧電基板の縦振動共振モードを利用する圧電
    トランスにおいて、 前記共振モードが、前記第1の方向に少なくとも1波長
    以上の応力分布が存在する共振モードであり、 前記圧電基板が前記第1の方向において第1の一次側領
    域と第2の一次側領域と二次側領域とを有し、前記第1
    の一次側領域と前記第2の一次側領域と前記二次側領域
    が互いに異なる領域であり、 前記第1の一次側領域が、前記第1の方向において前記
    共振時の前記応力分布の半波長の長さを有し前記共振時
    に前記第1の方向において正または負のうちいずれか一
    つの応力が生じる前記圧電基板の第1の所定の領域であ
    って、 前記第1の一次側領域の前記第1の主面および第2の主
    面に第1の一次側電極および第2の一次側電極がそれぞ
    れ互いに対向して設けられ、前記第1の一次側領域の前
    記第1の一次側電極と前記第2の一次側電極間が前記第
    1の主面と前記第2の主面間の厚み方向において分極さ
    れ、 前記第2の一次側領域が、前記第1の方向において前記
    共振時の前記応力分布の半波長以下の長さを有し前記共
    振時に前記第1の方向において正または負のうちいずれ
    か一つの応力が生じる前記圧電基板の第2の所定の領域
    であって、 前記圧電基板の前記第2の一次側領域の前記第1の主面
    および前記第2の主面に第3の一次側電極および第4の
    一次側電極がそれぞれ互いに対向して設けられ、 前記第1および第2の一次側電極によって励振される前
    記共振をさらに増大すべく前記第2の一次側領域が振動
    するように、前記共振時に前記第2の一次側領域に生じ
    る応力の方向に応じて、前記第2の一次側領域の前記第
    3の一次側電極と前記第4の一次側電極間が前記厚み方
    向の所定の方向に分極されていると共に前記第3の一次
    側電極および前記第4の一次側電極と前記第1の一次側
    電極および前記第2の一次側電極とが所定の接続状態に
    電気的に接続され、 前記二次側領域に、前記第1の主面の前記一辺と直角な
    前記第1の主面の他の辺が延在する方向である第2の方
    向において互いに対向する第1の二次側電極と第2の二
    次側電極とが設けられ、 前記二次側領域の前記第1および第2の二次側電極間に
    第3の二次側電極が、前記第1および第2の二次側電極
    と前記第2の方向においてそれぞれ対向して設けられ、 前記二次側領域の前記第1の二次側電極と第3の二次側
    電極間が前記第2の方向において分極され、前記二次側
    領域の前記第2の二次側電極と第3の二次側電極間が前
    記第2の方向において前記第1の二次側電極と第3の二
    次側電極間の分極方向と反対方向に分極され、 前記第1および第2の二次側電極と、前記第3の二次側
    電極との間で二次側電力を取り出せるようにしたことを
    特徴とする圧電トランス。
  2. 【請求項2】前記共振時に前記第2の一次側領域に生じ
    る応力の方向が前記共振時に前記第1の一次側領域に生
    じる応力の方向と反対であり、 前記第2の一次側領域の前記第3の一次側電極と前記第
    4の一次側電極間の分極方向が、前記第1の一次側領域
    の前記第1の一次側電極と前記第2の一次側電極間の分
    極方向と反対であり、 前記第3の一次側電極および前記第1の一次側電極が電
    気的に接続され、前記第4の一次側電極および前記第2
    の一次側電極が電気的に接続されていることを特徴とす
    る請求項1記載の圧電トランス。
  3. 【請求項3】前記共振時に前記第2の一次側領域に生じ
    る応力の方向が前記共振時に前記第1の一次側領域に生
    じる応力の方向と反対であり、 前記第2の一次側領域の前記第3の一次側電極と前記第
    4の一次側電極間の分極方向が、前記第1の一次側領域
    の前記第1の一次側電極と前記第2の一次側電極間の分
    極方向と同じであり、 前記第3の一次側電極および前記第2の一次側電極が電
    気的に接続され、前記第4の一次側電極および前記第1
    の一次側電極が電気的に接続されていることを特徴とす
    る請求項1記載の圧電トランス。
  4. 【請求項4】前記共振時に前記第2の一次側領域に生じ
    る応力の方向が前記共振時に前記第1の一次側領域に生
    じる応力の方向と同じであり、 前記第2の一次側領域の前記第3の一次側電極と前記第
    4の一次側電極間の分極方向が、前記第1の一次側領域
    の前記第1の一次側電極と前記第2の一次側電極間の分
    極方向と同じであり、 前記第3の一次側電極および前記第1の一次側電極が電
    気的に接続され、前記第4の一次側電極および前記第2
    の一次側電極が電気的に接続されていることを特徴とす
    る請求項1記載の圧電トランス。
  5. 【請求項5】前記圧電基板が、前記第1の一次側領域、
    第2の一次側領域および二次側領域とは異なる領域であ
    る第3の一次側領域をさらに有し、 前記第3の一次側領域が、前記第1の方向において前記
    共振時の前記応力分布の半波長以下の長さを有し前記共
    振時に前記第1の一次側領域に生じる応力の方向と同じ
    方向のみの応力が前記共振時に生じる前記圧電基板の所
    定の第3の領域であって、 前記圧電基板の前記第3の一次側領域の前記第1の主面
    および前記第2の主面に第5の一次側電極および第6の
    一次側電極がそれぞれ互いに対向して設けられ、 前記第3の一次側領域の前記第5の一次側電極と前記第
    6の一次側電極間の分極方向が、前記第1の一次側領域
    の前記第1の一次側電極と前記第2の一次側電極間の分
    極方向と同じであり、 前記第5の一次側電極および前記第1の一次側電極が電
    気的に接続され、前記第6の一次側電極および前記第2
    の一次側電極が電気的に接続されていることを特徴とす
    る請求項2または3記載の圧電トランス。
  6. 【請求項6】前記第2の一次側領域が前記第1の一次側
    領域と前記二次側領域との間に位置していることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載の圧電トラン
    ス。
  7. 【請求項7】前記第2の一次側領域および前記第3の一
    次側領域が前記第1の一次側領域と前記二次側領域との
    間に位置していることを特徴とする請求項5記載の圧電
    トランス。
  8. 【請求項8】第1の主面と、前記第1の主面と対向する
    第2の主面と、前記第1の主面の一辺が延在する方向で
    ある第1の方向と直交する第1の端面および第2の端面
    とを有する実質的に直方体状の圧電基板を備え、前記圧
    電基板の前記第1の方向の縦振動共振モードを利用する
    圧電トランスにおいて、 第1および第2の一次側電極が前記圧電基板の前記第1
    の主面および前記第2の主面上に前記第1の端面から、
    前記第1の端面から前記第1の端面と前記第2の端面と
    の間の距離の約1/3の長さの距離の位置まで前記第1
    の方向においてそれぞれ延在して設けられ、 第3および第4の一次側電極が前記圧電基板の前記第1
    の主面および前記第2の主面上に、前記第1の端面から
    前記第1の端面と前記第2の端面との間の距離の約1/
    3の長さの距離の位置から、前記第1の端面から前記第
    1の端面と前記第2の端面との間の距離の約2/3の長
    さの距離の位置まで、前記第1および第2の一次側電極
    と離間して、前記第1の方向においてそれぞれ延在して
    設けられ、 前記第1の一次側電極と前記第2の一次側電極間の前記
    圧電基板が前記第1の主面と前記第2の主面間の厚み方
    向において分極され、 前記第3の一次側電極と前記第4の一次側電極間の前記
    圧電基板が前記厚み方向において前記第1の一次側電極
    と前記第2の一次側電極間の前記圧電基板の分極方向と
    同じ方向に分極され、 前記第4の一次側電極および前記第1の一次側電極が電
    気的に接続され、前記第3の一次側電極および前記第2
    の一次側電極が電気的に接続され、 前記第1の方向において前記第2の端面から前記第1の
    端面と前記第2の端面との間の距離の約1/3の長さの
    距離の位置までの前記圧電基板のうちの所定領域が二次
    側領域であり、 前記二次側領域に、前記第1の主面の前記一辺と直角な
    前記第1の主面の他の辺が延在する方向である第2の方
    向において互いに対向する第1の二次側電極と第2の二
    次側電極とが設けられ、 前記二次側領域の前記第1および第2の二次側電極間に
    第3の二次側電極が、前記第1および第2の二次側電極
    と前記第2の方向においてそれぞれ対向して設けられ、 前記二次側領域の前記第1の二次側電極と第3の二次側
    電極間が前記第2の方向において分極され、前記二次側
    領域の前記第2の二次側電極と第3の二次側電極間が前
    記第2の方向において前記第1の二次側電極と第3の二
    次側電極間の分極方向と反対方向に分極され、 前記第1および第2の二次側電極と、前記第3の二次側
    電極との間で二次側電力を取り出せるようにしたことを
    特徴とする圧電トランス。
  9. 【請求項9】第1の主面と、前記第1の主面と対向する
    第2の主面と、前記第1の主面の一辺が延在する方向で
    ある第1の方向と直交する第1の端面および第2の端面
    とを有する実質的に直方体状の圧電基板を備え、前記圧
    電基板の前記第1の方向の縦振動共振モードを利用する
    圧電トランスにおいて、 第1および第2の一次側電極が前記圧電基板の前記第1
    の主面および前記第2の主面上に前記第1の端面から、
    前記第1の端面から前記第1の端面と前記第2の端面と
    の間の距離の約1/3の長さの距離の位置まで前記第1
    の方向においてそれぞれ延在して設けられ、 第3および第4の一次側電極が前記圧電基板の前記第1
    の主面および前記第2の主面上に、前記第1の端面から
    前記第1の端面と前記第2の端面との間の距離の約1/
    3の長さの距離の位置から、前記第1の端面から前記第
    1の端面と前記第2の端面との間の距離の約2/3の長
    さの距離の位置まで、前記第1および第2の一次側電極
    と離間して、前記第1の方向においてそれぞれ延在して
    設けられ、 前記第1の一次側電極と前記第2の一次側電極間の前記
    圧電基板が前記第1の主面と前記第2の主面間の厚み方
    向において分極され、 前記第3の一次側電極と前記第4の一次側電極間の前記
    圧電基板が前記厚み方向において前記第1の一次側電極
    と前記第2の一次側電極間の前記圧電基板の分極方向と
    反対方向に分極され、 前記第3の一次側電極および前記第1の一次側電極が電
    気的に接続され、前記第4の一次側電極および前記第2
    の一次側電極が電気的に接続され、 前記第1の方向において前記第2の端面から前記第1の
    端面と前記第2の端面との間の距離の約1/3の長さの
    距離の位置までの前記圧電基板のうちの所定領域が二次
    側領域であり、 前記二次側領域に、前記第1の主面の前記一辺と直角な
    前記第1の主面の他の辺が延在する方向である第2の方
    向において互いに対向する第1の二次側電極と第2の二
    次側電極とが設けられ、 前記二次側領域の前記第1および第2の二次側電極間に
    第3の二次側電極が、前記第1および第2の二次側電極
    と前記第2の方向においてそれぞれ対向して設けられ、 前記二次側領域の前記第1の二次側電極と第3の二次側
    電極間が前記第2の方向において分極され、前記二次側
    領域の前記第2の二次側電極と第3の二次側電極間が前
    記第2の方向において前記第1の二次側電極と第3の二
    次側電極間の分極方向と反対方向に分極され、 前記第1および第2の二次側電極と、前記第3の二次側
    電極との間で二次側電力を取り出せるようにしたことを
    特徴とする圧電トランス。
  10. 【請求項10】第1の主面と前記第1の主面と対向する
    第2の主面とを有する実質的に直方体状の圧電基板を備
    え、前記第1の主面の一辺が延在する方向である第1の
    方向の前記圧電基板の縦振動共振モードを利用する圧電
    トランスにおいて、 前記共振モードが、前記第1の方向に少なくとも1波長
    以上の応力分布が存在する共振モードであり、 前記圧電基板が前記第1の方向において一次側領域と二
    次側領域とを有し、前記一次側領域と前記二次側領域が
    互いに異なる領域であり、 前記一次側領域の前記第1および前記第2の主面の所定
    領域に第1の一次側電極および第2の一次側電極がそれ
    ぞれ互いに対向して設けられ、 前記第1の一次側電極と前記第2の一次側電極間の前記
    圧電基板が前記第1の主面と前記第2の主面間の厚み方
    向において分極され、 前記二次側領域に、前記第1の主面の前記一辺と直角な
    前記第1の主面の他の辺が延在する方向である第2の方
    向において互いに対向する第1の二次側電極と第2の二
    次側電極とが設けられ、 前記二次側領域の前記第1および第2の二次側電極間に
    第3の二次側電極が、前記第1および第2の二次側電極
    と前記第2の方向においてそれぞれ対向して設けられ、 前記二次側領域の前記第1の二次側電極と第3の二次側
    電極間が前記第2の方向において分極され、前記二次側
    領域の前記第2の二次側電極と第3の二次側電極間が前
    記第2の方向において前記第1の二次側電極と第3の二
    次側電極間の分極方向と反対方向に分極され、 前記第1および第2の二次側電極と、前記第3の二次側
    電極との間で二次側電力を取り出せるようにしたことを
    特徴とする圧電トランス。
  11. 【請求項11】前記第3の二次側電極が前記圧電基板の
    前記第2の方向における中央部に設けられており、前記
    第1および第2の二次側電極が前記第3の二次側電極に
    対して前記第2の方向において対称に配置されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の圧
    電トランス。
  12. 【請求項12】前記第1の二次側電極が、前記圧電基板
    の前記第2の方向の一端部あるいは一端部近傍に設けら
    れ、前記第2の二次側電極が、前記圧電基板の前記第2
    の方向の他端部あるいは他端部近傍に設けられているこ
    とを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の圧
    電トランス。
  13. 【請求項13】前記第1乃至第3の二次側電極が、前記
    第1乃至第6の一次側電極と離間して設けられているこ
    とを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の圧
    電トランス。
  14. 【請求項14】前記第1乃至第3の二次側電極のうち接
    地側となる二次側電極と、前記第1乃至第6の一次側電
    極のうち接地側となる一次側電極とを直流的に接続した
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の
    圧電トランス。
  15. 【請求項15】前記第3の二次側電極が、前記第1の方
    向の振動の節を含んで前記第1の方向に延在して設けら
    れ、 前記第3の二次側電極が前記圧電基板の前記第2の方向
    における中央部に設けられており、前記第1および第2
    の二次側電極が前記第3の二次側電極に対して前記第2
    の方向において対称に配置され、 前記第1および第2の二次側電極が二次側の接地用電極
    であり、前記第1および第2の二次側電極と、前記第1
    乃至第6の一次側電極のうち接地側となる一次側電極と
    を直流的に接続したことを特徴とする請求項1乃至12
    のいずれかに記載の圧電トランス。
  16. 【請求項16】前記第1および第2の二次側電極と、前
    記一次側の接地側となる一次側電極とを前記第1または
    第2の主面上において連続して設けたことを特徴とする
    請求項15記載の圧電トランス。
  17. 【請求項17】前記第3の二次側電極が前記圧電基板の
    前記第2の方向における中央部に設けられており、前記
    第1および第2の二次側電極が前記第3の二次側電極に
    対して前記第2の方向において対称に配置され、 前記第1および前記第2の二次側電極が、前記第4の一
    次側電極と連続して前記第2の主面に設けられているこ
    とを特徴とする請求項7または8記載の圧電トランス。
  18. 【請求項18】前記圧電トランスが冷陰極管点灯用圧電
    トランスであることを特徴とする請求項1乃至17のい
    ずれかに記載の圧電トランス。
  19. 【請求項19】請求項1記載の圧電トランスを組み込ん
    だことを特徴とするインバータ。
  20. 【請求項20】請求項1記載の圧電トランスを組み込ん
    だことを特徴とする液晶ディスプレー。
  21. 【請求項21】前記第3の二次側電極が前記圧電基板の
    前記第2の方向における中央部に設けられており、 前記第1および第2の二次側電極が前記第3の二次側電
    極に対して前記第2の方向において対称に配置され、 前記第3の二次側電極が、前記第1の方向の振動の節を
    含んで前記第1の方向に延在して設けられ、 前記第3の二次側電極を前記第1の方向の振動の節の位
    置において導電性の支持部材で支持したことを特徴とす
    る請求項1乃至10のいずれかに記載の圧電トランス。
  22. 【請求項22】前記第1および第2の二次側電極からの
    取り出しをリード線で行ったことを特徴とする請求項2
    1記載の圧電トランス。
  23. 【請求項23】前記第3の二次側電極が前記圧電基板の
    前記第2の方向における中央部に設けられており、 前記第1および第2の二次側電極が前記第3の二次側電
    極に対して前記第2の方向において対称に配置され、 前記第3の二次側電極が、前記第1の方向の振動の節を
    含んで前記第1の方向に延在して設けられ、 前記第3の二次側電極を前記第1の方向の振動の節の位
    置において導電性の支持部材で支持し、 前記第1乃至第6の一次側電極の少なくとも1つの一次
    側電極を、前記第1の方向の振動の節であると共に前記
    第2の方向の振動の節でもある位置において導電性の支
    持部材で支持したことを特徴とする請求項15乃至17
    のいずれかに記載の圧電トランス。
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