JPH09106276A - 楽音制御装置 - Google Patents

楽音制御装置

Info

Publication number
JPH09106276A
JPH09106276A JP7287866A JP28786695A JPH09106276A JP H09106276 A JPH09106276 A JP H09106276A JP 7287866 A JP7287866 A JP 7287866A JP 28786695 A JP28786695 A JP 28786695A JP H09106276 A JPH09106276 A JP H09106276A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency data
key
storage means
pitch
stored
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7287866A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoaki Ito
直明 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP7287866A priority Critical patent/JPH09106276A/ja
Publication of JPH09106276A publication Critical patent/JPH09106276A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 初級者であっても可変的なポルタメントやグ
リッサンド効果を得ることができるようにする。 【解決手段】 SA9での判別の結果、NSCn>OS
Cnの関係にあれば、前回の押鍵よりも高い音高の鍵が
押鍵されたことを意味し、この場合には、SA11でU
P用のピッチΔPをΔPnにストアする。また、SA9
の判別がNOであって、前回の押鍵よりも低い音高の鍵
が押鍵された場合には、SA14でDOWN用のピッチ
ΔPをΔPnにストアする。ここで、UP用ΔP≠DO
WN用ΔPであって、SA11でΔPnにストアされる
ピッチの値と、SA14でΔPnにストアされるピッチ
の値とは異なる。したがって、ΔPnずつピッチを変化
させると、前回の押鍵よりも高い音高の鍵を押鍵した場
合と低い音高の鍵を押鍵した場合とで、異なる態様でポ
ルタメント又はグリッサンド効果が生ずる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポルタメント又は
グリッサンドの機能を有する楽音制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、タッチレスポンス(押鍵速度又は
押鍵圧力)を検出し、この検出データに基づいてポルタ
メント又はグリッサンド速度を変化させることができる
楽音制御装置が提案されている(実開昭52−1072
3号、特公平6−7323号公報等参照)。この装置に
よれば、強弱を付けて鍵盤を演奏操作すると、ポルタメ
ント等の実行時間がその強弱に合わせて変化し、これに
より演奏表現の多様化を図ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の装置
にあっては、タッチレスポンスの相違によりポルタメン
トの実行時間が変化させることができることから、上級
者のように楽曲の演奏箇所に応じて押鍵速度や押鍵圧力
を適宜変化させつつ演奏を行い得る者にあっては、実行
時間が多様に変化するポルタメントを発生させることが
できる。しかし、初級者にあっては、押鍵速度や押鍵圧
力を適宜変化させることが困難であって、楽曲全体を一
定の押鍵速度や押鍵圧力により演奏を行ってしまう場合
が多い。このため、初級者が前述した従来の装置を用い
ても、実行時間が同一なポルタメントが生じてしまい、
演奏表現の多様化を図ることが困難となる。
【0004】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、初級者であっても可変的なポルタ
メントやグリッサンド効果を得ることができる楽音制御
装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明にあっては、外部操作により発生すべき楽音の
周波数に対応する周波数データを入力する演奏操作手段
と、この演奏操作手段が操作される毎に発生する周波数
データを記憶する第1の記憶手段と、この第1の記憶手
段に前記演奏操作手段からの新たな周波数データが記憶
される前に記憶されていた周波数データを記憶する第2
の記憶手段と、この第2の記憶手段に記憶された周波数
データが前記第1の記憶手段に記憶されている周波数デ
ータと同一となるまで、前記第2の記憶手段に記憶され
た周波数データを所定の変化率で変化させる演算を繰り
返す演算手段と、この演算手段により演算される周波数
データに基づき楽音の発生を指示する楽音発生指示手段
とを有する楽音制御装置において、前記第1の記憶手段
に記憶された周波数データと前記第2の記憶手段に記憶
された周波数データとの関係を判別する判別手段と、こ
の判別手段の判別結果に応じて、前記演算手段の前記変
化率を変更する制御手段とを設けてある。
【0006】かかる構成において、演奏操作を行うと演
奏操作手段から周波数データが入力され、第1の記憶手
段はこの入力された周波数データを記憶し、第2の記憶
手段は、第1の記憶手段に新たな周波数データが記憶さ
れる前に記憶されていた周波数データを記憶する。する
と、演算手段は、第2の記憶手段に記憶された周波数デ
ータと前記第1の記憶手段に記憶された周波数データと
の差分値がなくなるまで、前記第2の記憶手段に記憶さ
れている周波数データを所定の変化率で変化させる演算
を繰り返す。一方、判別手段は、前記第1の記憶手段に
記憶された周波数データと前記第2の記憶手段に記憶さ
れた周波数データとの関係、例えば前記第1の記憶手段
に記憶された周波数データが前記第2の記憶手段に記憶
された周波数データよりも大であるか否かを判別し、制
御手段は、この判別結果に応じて、演算手段の前記変化
率を変更する。したがって、鍵盤において前の鍵より音
高が高い鍵が押鍵された場合と、前の鍵より音高が低い
鍵が押鍵された場合とでは、演算手段が変化させる周波
数データの変化率が異なる。そして、この変化率が異な
る周波数データに基づき楽音発生指示手段が楽音の発生
を指示することにより、前の鍵より音高が高い鍵が押鍵
された場合と、前の鍵より音高が低い鍵が押鍵された場
合とで、異なる態様でポルタメントやグリッサンドが生
ずることとなる。
【0007】また、本発明の他の構成にあっては、外部
操作により発生すべき楽音の周波数に対応する周波数デ
ータを入力する演奏操作手段と、この演奏操作手段が操
作される毎に発生する周波数データを記憶する第1の記
憶手段と、この第1の記憶手段に前記演奏操作手段から
の新たな周波数データが記憶される前に記憶されていた
周波数データを記憶する第2の記憶手段と、この第2の
記憶手段に記憶された周波数データが前記第1の記憶手
段に記憶されている周波数データと同一となるまで、前
記第2の記憶手段に記憶された周波数データを所定の変
化率で変化させる演算を繰り返す演算手段と、この演算
手段により演算される周波数データに基づき楽音の発生
を指示する楽音発生指示手段とを有する楽音制御装置に
おいて、前記演奏操作手段の操作時間間隔を検出する検
出手段と、この検出手段により検出された前記操作時間
間隔に応じて、前記演算手段の前記変化率を変更する制
御手段とを設けてある。
【0008】かかる構成において、演奏操作を行うと演
奏操作手段から対応する周波数データが入力され、第1
の記憶手段はこの入力された周波数データを記憶し、第
2の記憶手段は、第1の記憶手段に新たな周波数データ
が記憶される前に記憶されていた周波数データを記憶す
る。すると、演算手段は、第2の記憶手段に記憶された
周波数データと前記第1の記憶手段に記憶された周波数
データとの差分値がなくなるまで、前記第2の記憶手段
に記憶されている周波数データを所定の変化率で変化さ
せる演算を繰り返す。一方、検出手段は、前記演奏操作
手段の操作時間間隔を検出し、制御手段は、この操作時
間間隔に応じて、演算手段の前記変化率を変更する。し
たがって、鍵盤において次の鍵を操作するまでの時間に
より、演算手段が変化させる周波数データの変化率が異
なる。そして、この変化率が異なる周波数データに基づ
き楽音発生指示手段が楽音の発生を指示することによ
り、押鍵の操作時間間隔に応じて、異なる態様でポルタ
メントやグリッサンドが生ずることとなる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
に従って説明する。この実施の形態は、本発明を電子楽
器に適用したものであり、図1に示すように、この電子
楽器には演奏操作手段としてのキーボード1が設けられ
ている。このキーボード1には、音高C1から音高C6
までのキーコードに各々対応する61個の鍵が設けられ
ているとともに、各鍵毎に常時はオフであって押鍵に伴
ってオンとなる鍵スイッチが設けられている。これら各
鍵スイッチのオン・オフ情報、及びポルタメント(グリ
ッサンド)の速度を変化させるボリウム3からの出力
は、スキャニングの結果CPU2に供給される。CPU
2は、この電子楽器において必要となる全ての処理を実
行するとともに、後述するフローに従って処理を実行す
ることにより、本実施の形態において判別手段、楽音発
生指示手段及び制御手段を構成するものである。すなわ
ち、CPU2は、キーボード1及びボリウム3からの出
力に従ってレジスタ4〜9に各種データを生成し供給す
るとともに、これらのレジスタ4〜9の内容に従って、
演算処理を行う。
【0010】レジスタ4〜9は、ポリフォニックの発音
数に対応するn個のエリア(例えばn=0〜7の8個)
を各々有している。ここで、レジスタ4は、前回押鍵さ
れた鍵のキーコードをストアする第2の記憶手段であっ
て、n個のエリアOSCnを有し、レジスタ5は、今回
押鍵された鍵のキーコードをストアする第1の記憶手段
であってn個のエリアNSCnを有する。レジスタ6
は、前回のキーコード(OSCn)と今回のキーコード
(NSCn)との差分値、又は今回のキーコード(NS
Cn)と前回のキーコード(OSCn)との差分値をス
トアするn個のエリアVALUEnを有する。レジスタ
7は、今回のキーコード(NSCn)と前回のキーコー
ド(OSCn)の差分値が正であることを示す符号
(+)、又は負であることを示す符号(−)を記憶する
n個のエリアSIGNnを有し、レジスタ8は単位時間
当たりの音高データの変化量をストアするn個のエリア
ΔPnを有する。また、レジスタ9は、ΔPnの累算値
をストアするn個のエリアΣPnを有する。
【0011】一方、タイマー10も発音数分のn個から
なるTIMERnで構成され、CPU2は各TIMER
nにタイマ駆動時間Δt(=8±αmsec)をプリセ
ットし、その時間が経過すると各TIMERnは、イン
タラプト信号INTnをCPU2に与える。また、CP
U2は、前記レジスタ4〜9、タイマー10の値に応じ
て逐次変化するキーコード信号KCDを、ポリフォニッ
クの発音数分(n=0〜7)だけ発生し、周波数データ
変換部11に送出する。前記キーコードKCDは、セン
ト比例するコードを示すものであり、周波数データ変換
部11はこれを周波数データfnに変換して、ヘルツ単
位で動作するトーンジェネレータ群12へ送出する。ト
ーンジェネレータ群12は、ポリフォニックの発音数分
(n=0〜7)の発音回路毎に設けられたトーンジェネ
レータTGnで構成され、各TGn毎に供給される周波
数データに従って楽音信号を生成して、スピーカへ送出
する。
【0012】次に、本実施の形態の動作を図2〜4に示
したフローチャートに従って説明する。すなわち、CP
U2は電源の投入に伴って図2及び図3に示す一連のメ
インフローに従って動作を開始し、先ずイニシャライズ
処理を実行する(SA1)。このイニシャライズ処理に
より、前述した各種レジスタをクリアしあるいは所定の
初期値を設定する。次に、キーボード1を走査して(S
A2)、キーコードを順次取り込む(SA2)。引き続
き、この取り込んだキーコード中にキーオフ(離鍵)が
あるか否かを判別し(SA4)、キーオフがある場合に
は、キーオフ処理を実行する(SA5)。このキーオフ
処理においてCPU2は、発音中の楽音を消音すべく、
トーンジェネレータ群12のキーオフとなった鍵に対応
する周波数を生成しているトーンジェネレータTGn
に、図示しない信号線を介してキーオフ指令を与え、こ
れによりこのトーンジェネレータTGnに対応する発音
チャンネルからの楽音が消失する。
【0013】また、SA4又はSA5に続くSA6で
は、キーオン(押鍵)が発生したか否かを判別し、キー
オンが発生するまでSA7以降の処理を実行することな
く、SA2〜SA6のループを繰り返す。そして、キー
ボード1において新たに鍵が操作されることによりキー
オンが発生すると、NSCnに格納されている前回の操
作鍵に対応するキーコードをOSCnに格納した後(S
A7)、今回の操作鍵に対応するキーコードをNSCn
に格納する(SA8)。次に、このNSCnとOSCn
とに格納されたキーコードとを比較し、NSCnがOS
Cnよりも大であるか否かを判別する(SA9)。
【0014】この判別の結果、NSCn>OSCnの関
係にあれば、前回の押鍵よりも高い音高の鍵が押鍵され
たことを意味し、この場合には、SIGNnに符号
(+)をセットする(SA10)。次に、図示しないR
OM等に予め記憶してあるUP用のピッチΔP(セント
単位)をΔPnにストアする(SA11)。さらに、N
SCnとOSCnとの差分値、つまり今回押鍵のキーコ
ードと前回押鍵のキーコードとの差分値NSCn−OS
CnをVALUEnに格納した後(SA12)、SA1
6に進む。また、SA9の判別がNOであって、前回の
押鍵よりも低い音高の鍵が押鍵された場合には、SIG
Nnに符号(−)をセットする(SA13)。次に、同
様に予め記憶してあるDOWN用のピッチΔP(セント
単位)をΔPnにストアする(SA14)。引き続き、
OSCnとNSCnとの差分値、つまり前回押鍵のキー
コードと今回押鍵のキーコードとの差分値OSCn−N
SCnをVALUEnに格納した後(SA15)、SA
16に進む。なお、UP用ΔP≠DOWN用ΔPであっ
て、SA11でΔPnにストアされるピッチの値と、S
A14でΔPnにストアされるピッチの値とは異なる。
【0015】そして、SA12又はSA15に続くSA
16では、ΣPnを0リセットする。引き続きOSCn
が示すキーコード(KCDn)を周波数データ変換部1
1に送出し(図3SA17)、対応するTGnにキーオ
ン指示を送出する(SA18)。さらに、ボリウム3を
走査し(SA19)、該ボリウム3に設定されている値
に応じて、TIMERnにタイマ駆動時間Δtを設定す
る(SA20)。すなわち、この実施の形態においてT
IMERnの基準的な駆動時間Δtは、8msecであ
るが、この駆動時間Δtはボリウム3の操作により増減
させることが可能である。そこで、SA20ではボリウ
ム3の値に応じた“α”を“8msec”に加減してT
IMERnにΔtを設定し、よって、TIMERnには
8±αmsecからなるΔtが設定される。しかる後に
TIMERnを起動し(SA21)、電源がオンとなっ
ている間SA2からの処理を繰り返す。
【0016】そして、このようにTIMERnにタイマ
駆動時間Δtを設定して起動させると、TIMERn
は、前述したようにこのタイマ駆動時間Δt(8±αm
sec)が経過する毎に、インタラプト信号INTnを
CPU2に与える。するとCPU2は、このインタラプ
ト信号INTnが与えられる毎、つまりは8±αmse
c毎に、図4に示したTIMERn処理を実行する。す
なわち、ΣPnの現在値にΔPnを加算してΣPnの値
を更新し(SB1)、この更新したΣPnの値がVAL
UEn以上となったか否かを判別する(SB2)。そし
て、ΣPn<VALUEnの状態にあれば、SB2から
SB5に進み、SIGNnに(+)がセットされている
か否かを判別する。
【0017】この判別の結果SIGNn=(+)であっ
て、前回の押鍵よりも高い音高の鍵が押鍵された場合に
は、OSCn+ΣPnを周波数データ変換部11に送出
する(SB6)。つまり、前回の押鍵よりも高い音高の
鍵が押鍵された場合には、ΣPn≧VALUEnとなる
まで、SB1→SB2→SB5→SB6→RETURN
を繰り返す。ここでSB6の処理におけるOSCnは、
前回の押鍵に対応するキーコードであり、ΣPnは、こ
のTIMERn処理が実行される都度SB1で処理され
ているΔPnの累算値である。したがって、前回の押鍵
よりも高い音高の鍵が押鍵された場合には、前回のキー
コードOSCnから8±αmsecのタイミング毎にピ
ッチΔPnずつ増加するキーコードが周波数データ変換
部11に送出される。これにより、スピーカからは同様
に、前回のキーコードOSCnに対応する音高から、8
±αmsecのタイミング毎にピッチΔPnずつ音高が
高くなる楽音が発生する。
【0018】また、SIGNn=(−)であって、前回
の押鍵よりも低い音高の鍵が押鍵された場合には、OS
Cn−ΣPnを周波数データ変換部11に送出する(S
B7)。つまり、前回の押鍵よりも低い音高の鍵が押鍵
された場合には、ΣPn≧VALUEnとなるまで、S
B1→SB2→SB5→SB7→RETURNを繰り返
す。ここでSB7の処理におけるOSCnは、前回の押
鍵に対応するキーコードであり、ΣPnは、このTIM
ERn処理が実行される都度SB1で処理されているΔ
Pnの累算値である。したがって、前回の押鍵よりも低
い音高の鍵が押鍵された場合には、前回のキーコードO
SCnから8±αmsecのタイミング毎にピッチΔP
nずつ減少するキーコードが周波数データ変換部11に
送出される。これにより、スピーカからは同様に、前回
のキーコードOSCnに対応する音高から8±αmse
cのタイミング毎にピッチΔPnずつ音高が低くなる楽
音が発生する。
【0019】このとき、前述したようにUP用ΔP≠D
OWN用ΔPであって、メインフローのSA11でΔP
nにセットされるUP用ΔPと、SA14でΔPnにセ
ットされるDOWN用ΔPとは、異なるピッチ量であ
る。したがって、前回の押鍵よりも高い音高の鍵が押鍵
された場合と低い音高の鍵が押鍵された場合とでは、単
位時間当たりのピッチ変化量、つまりはピッチ変化率が
異なる。よって、前回の押鍵よりも高い音高の鍵を押鍵
した場合と低い音高の鍵を押鍵した場合とで、異なる態
様でポルタメント又はグリッサンド効果が生じ、初級者
が同一の強さで押鍵を行っても、異なる態様のポルタメ
ント又はグリッサンドを発生させることができる。
【0020】そして、ΣPn≧VALUEnとなって、
OSCnからΔPnずつ上昇変化し、あるいは下降変化
したキーコードが、今回の押鍵に対応するキーコードま
で到達すると、SB2からSB3に進んで、ΣPnにV
ALUEnをセットし、TIMERnを停止させた後
(SB4)、SB5及びSB6又はSB7の処理を実行
する。すなわち、SB6ではOSCn+ΣPnを送出す
るが、このときΣPn=VALUEn=NSCn−OS
Cnである(SA12参照)。したがって、OSCn+
ΣPn=NSCnであって、SB6ではNSCnが周波
数データ変換部11に送出され、これによりスピーカか
らは今回の押鍵に対応する音高の楽音が発生することと
なる。また、SB7ではOSCn−ΣPnを送出する
が、このときΣPn=VALUEn=OSCn−NSC
nである(SA15参照)。したがって、OSCn−Σ
Pn=NSCnであって、SB7ではNSCnが周波数
データ変換部11に送出され、これにより同様にしてス
ピーカからは今回の押鍵に対応する音高の楽音が発生す
ることとなる。
【0021】また、SB4の処理により、TIMERn
は停止されたことから、このTIMERn処理の割り込
みが禁止される。よって、今回の押鍵に対応する音高に
到達した後は、該音高の楽音が発生し続け、当該鍵が離
鍵された時点で、前述したメインフローのSA5におけ
るキーオフ処理で消音されることとなる。
【0022】図5は、本発明の他の実施の形態を適用し
た電子楽器を示すブロック構成図であり、前述のレジス
タ4〜9に加えて、レジスタ13及び14が設けられて
いる。レジスタ13は、前の押鍵から次の押鍵までの時
間間隔をカウントするポリフォニックの発音数に対応す
るn個のTIMERAnで構成され、レジスタ14は、
このカウントされた時間間隔を格納するn個のエリアT
nで構成されている。また、前記タイマー10に代えて
タイマー15が設けられており、このタイマー15も発
音数分の個数からなるTIMERBnで構成される。そ
して、CPU2は各TIMERBnにタイマ駆動時間Δ
t(=8±αmsec)をプリセットし、その時間が経
過すると各TIMERBnは、インタラプト信号INT
nをCPU2に与える。
【0023】次に、本実施の形態の動作を図6〜7に示
したフローチャートに従って説明する。すなわち、CP
U2は電源の投入に伴って図6及び図7に示す一連のメ
インフローに従って動作を開始し、SC1〜SC6で
は、前述したSA1〜SA6と同一の処理を実行する。
そして、SC6に続くSC7では、キーオン(押鍵)が
あった時点のTIMERAnの値を図示しないレジスタ
Tnに格納し、しかる後にTIMERAnをクリアし且
つ起動させる(SC8)。つまり、SC6〜SC8の処
理より、TIMERAnは前の押鍵から次の押鍵までの
時間間隔をカウントし、次の押鍵が発生した時点でこの
時間間隔を示すTIMERAnの値をTnに格納する。
【0024】次に、このTnの値に基づいてΔPnを生
成する(SC9)。すなわち、図示しないROMには、
複数のTの値と各Tの値に対応するΔPとが記憶された
変換テーブルが設けられており、この変換テーブルから
Tnの値に対応するデータを読み出すことによりΔPn
を生成する。引き続き、NSCnに格納されている前回
の操作鍵に対応するキーコードをOSCnに格納した後
(SC10)、今回の操作鍵に対応するキーコードをN
SCnに格納する(SC11)。次に、このNSCnと
OSCnとに格納されたキーコードとを比較し、NSC
n>OSCnの関係にあるか否かを判別する(SC1
2)。そして、NSCn>OSCnの関係にあり、前回
の押鍵よりも高い音高の鍵が押鍵された場合には、SI
GNnに符号(+)をセットする(図7SC13)。さ
らに、NSCnとOSCnとの差分値、つまり今回押鍵
のキーコードと前回押鍵のキーコードとの差分値NSC
n−OSCnをVALUEnに格納した後(SC1
4)、SC17に進む。また、SC12の判別がNOで
あって、前回の押鍵よりも低い音高の鍵が押鍵された場
合には、SIGNnに符号(−)をセットする(SC1
5)。さらに、OSCnとNSCnとの差分値、つまり
今回押鍵のキーコードと前回押鍵のキーコードとの差分
値OSCn−NSCnをVALUEnに格納した後(S
C16)、SC17に進む。
【0025】そして、SC14又はSC16に続くSC
17では、ΣPnを0リセットする。引き続き、OSC
nが示すキーコード(KCDn)を周波数データ変換部
11に送出し(SC18)、対応するTGnにキーオン
指示を送出する(SC19)。次に、ボリウム3を走査
し(SC20)、該ボリウム3に設定されている値に応
じて、TIMERBnを設定する(SC21)。すなわ
ち、この実施の形態においてもTIMERBnの基準的
な駆動時間Δtは8msecであり、この駆動時間Δt
はボリウム3の操作により増減させることが可能であ
る。そこで、SC21ではボリウム3の値に応じた
“α”を“8msec”に加減してTIMERBnを設
定し、よって、TIMERnには8±αmsecが設定
される。しかる後にTIMERnを起動し(SC2
2)、電源がオンとなっている間SC2からの処理を繰
り返す。
【0026】そして、このようにTIMERBnにタイ
マ駆動時間Δtを設定して起動させると、TIMERB
nは、前述のようにこのタイマ駆動時間Δt(8±αm
sec)が経過する毎に、インタラプト信号INTnを
CPU2に与える。するとCPU2は、このインタラプ
ト信号INTnが与えられる毎に、つまりは8±αms
ec毎に図8に示したTIMERn処理を実行する。す
なわち、ΣPnの現在値にΔPnを加算してΣPnの値
を更新し(SD1)、この更新したΣPnの値がVAL
UEn以上となったか否かを判別する(SD2)。この
判別の結果、ΣPn<VALUEnの状態にあれば、S
D2からSD5に進み、SIGNnに(+)がセットさ
れているか否かを判別する。
【0027】そして、SIGNn=(+)である場合に
は、OSCn+ΣPnを周波数データ変換部11に送出
する(SD6)。つまり、前回の押鍵よりも高い音高の
鍵が押鍵された場合には、ΣPn≧VALUEnとなる
まで、SD1→SD2→SD5→SD6→RETURN
を繰り返す。ここでSD6の処理におけるOSCnは、
前回の押鍵に対応するキーコードであり、ΣPnは、こ
のTIMERn処理が実行される都度SD1で処理され
ているΔPnの累算値である。したがって、前回の押鍵
よりも高い音高の鍵が押鍵された場合には、前回のキー
コードOSCnから8±αmsecのタイミング毎にピ
ッチΔPnずつ増加するキーコードが周波数データ変換
部11に送出される。これにより、スピーカからは同様
に、前回のキーコードOSCnに対応する音高から8±
αmsecのタイミング毎にピッチΔPnずつ音高が高
くなる楽音が発生する。
【0028】また、SIGNn=(−)であって、前回
の押鍵よりも低い音高の鍵が押鍵された場合には、OS
Cn−ΣPnを周波数データ変換部11に送出する(S
D7)。つまり、前回の押鍵よりも低い音高の鍵が押鍵
された場合には、ΣPn≧VALUEnとなるまで、S
D1→SD2→SD5→SD7→RETURNを繰り返
す。ここで、SD7の処理におけるOSCnは、前回の
押鍵に対応するキーコードであり、ΣPnは、このTI
MERn処理が実行される都度SD1で処理されている
ΔPnの累算値である。したがって、前回の押鍵よりも
低い音高の鍵が押鍵された場合には、前回のキーコード
OSCnから8±αmsecのタイミング毎にピッチΔ
Pnずつ減少するキーコードが周波数データ変換部11
に送出される。これにより、スピーカからは同様に、前
回のキーコードOSCnに対応する音高から8±αms
ecのタイミング毎にピッチΔPnずつ音高が低くなる
楽音が発生する。
【0029】このとき、前述したように、メインフロー
のSC9で生成されるΔPnは、Tnの値つまり前回の
押鍵と今回の押鍵の時間間隔に応じて異なる値である。
したがって、例えば4分音符や8分音符等の複数種の音
符長で構成されるメロディーを演奏すると、演奏する音
符長が変化する都度、異なる態様でポルタメント又はグ
リッサンドが生じ、初級者が同一の強さで押鍵を行って
も、異なる態様のポルタメント又はグリッサンドを発生
させることができる。
【0030】そして、ΣPn≧VALUEnとなって、
OSCnからΔPnずつ上昇変化あるいは下降変化した
キーコードが、今回の押鍵に対応するキーコードまで到
達すると、SD2からSD3に進んで、ΣPnにVAL
UEnをセットし、TIMERnを停止させた後(SD
4)、SD5及びSD6又はSD7の処理を実行する。
これにより、前述と同様にNSCnが周波数データ変換
部11に送出され、スピーカからは今回の押鍵に対応す
る音高の楽音が発生する。また、SD4の処理により、
TIMERBnは停止されたことから、このTIMER
Bn処理の割り込みが禁止される。よって、今回の押鍵
に対応する音高の楽音に到達した後は、該音高の楽音が
発生し続け、当該鍵が離鍵された時点で、前述したメイ
ンフローのSC5におけるキーオフ処理で消音されるこ
ととなる。
【0031】なお、各実施の形態においてはポリフォニ
ックである場合を示したが、モノフォニックである場合
にも同様に適用し得ることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ポルタメ
ント又はグリッサンド効果を付加する際、前回発生の周
波数データと今回発生の周波数データとの関係を判別
し、その判別結果に応じて、周波数データの変化率を変
更するようにした。したがって、前回よりも高い音高の
鍵を操作した場合と低い鍵を操作した場合とで、異なる
ポルタメント又はグリッサンド効果を発生させることが
できる。よって、初級者のように、一定の押鍵速度や押
鍵圧力で演奏を行ってしまう者であっても、多様に変化
するポルタメント又はグリッサンド効果を発生させて、
演奏表現の多様化を図ることができる。
【0033】また、演奏操作手段の操作時間間隔に応じ
て、周波数データの変化率を変更するようにしたことか
ら、4分音符や8分音符等の複数種の音符長で構成され
るメロディーを演奏することにより、異なる態様でポル
タメント又はグリッサンド効果を発生させることができ
る。つまり、押鍵速度や押鍵圧力を変化させずとも、単
にメロディーを演奏を行えば異なる態様でポルタメント
又はグリッサンドが生じ、初級者であっても、演奏表現
の多様化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を適用した電子楽器のブ
ロック構成図である。
【図2】同電子楽器におけるCPUのメインフローを示
すフローチャートである。
【図3】図2に続くフローチャートである。
【図4】TIMERn処理の内容を示すフローチャート
である。
【図5】本発明の他の実施の形態を適用した電子楽器の
ブロック構成図である。
【図6】同電子楽器におけるCPUのメインフローを示
すフローチャートである。
【図7】図6に続くフローチャートである。
【図8】TIMERBn処理の内容を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 キーボード 2 CPU 4〜9、13、14 レジスタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部操作により発生すべき楽音の周波数
    に対応する周波数データを入力する演奏操作手段と、 この演奏操作手段が操作される毎に発生する周波数デー
    タを記憶する第1の記憶手段と、 この第1の記憶手段に前記演奏操作手段からの新たな周
    波数データが記憶される前に記憶されていた周波数デー
    タを記憶する第2の記憶手段と、 この第2の記憶手段に記憶された周波数データが前記第
    1の記憶手段に記憶されている周波数データと同一とな
    るまで、前記第2の記憶手段に記憶された周波数データ
    を所定の変化率で変化させる演算を繰り返す演算手段
    と、 この演算手段により演算される周波数データに基づき楽
    音の発生を指示する楽音発生指示手段と、を有する楽音
    制御装置において、 前記第1の記憶手段に記憶された周波数データと前記第
    2の記憶手段に記憶された周波数データとの関係を判別
    する判別手段と、 この判別手段の判別結果に応じて、前記演算手段の前記
    変化率を変更する制御手段と、を設けたことを特徴とす
    る楽音制御装置。
  2. 【請求項2】 前記判別手段は、前記第1の記憶手段に
    記憶された周波数データが、前記第2の記憶手段に記憶
    された周波数データよりも大であるか否かを判別し、前
    記制御手段はこの判別結果に応じて、前記変化率を変更
    することを特徴とする請求項1記載の楽音制御装置。
  3. 【請求項3】 外部操作により発生すべき楽音の周波数
    に対応する周波数データを入力する演奏操作手段と、 この演奏操作手段が操作される毎に発生する周波数デー
    タを記憶する第1の記憶手段と、 この第1の記憶手段に前記演奏操作手段からの新たな周
    波数データが記憶される前に記憶されていた周波数デー
    タを記憶する第2の記憶手段と、 この第2の記憶手段に記憶された周波数データが前記第
    1の記憶手段に記憶されている周波数データと同一とな
    るまで、前記第2の記憶手段に記憶された周波数データ
    を所定の変化率で変化させる演算を繰り返す演算手段
    と、 この演算手段により演算される周波数データに基づき楽
    音の発生を指示する楽音発生指示手段と、を有する楽音
    制御装置において、 前記演奏操作手段の操作時間間隔を検出する検出手段
    と、 この検出手段により検出された前記操作時間間隔に応じ
    て、前記演算手段の前記変化率を変更する制御手段と、
    を設けたことを特徴とする楽音制御装置。
JP7287866A 1995-10-09 1995-10-09 楽音制御装置 Pending JPH09106276A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7287866A JPH09106276A (ja) 1995-10-09 1995-10-09 楽音制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7287866A JPH09106276A (ja) 1995-10-09 1995-10-09 楽音制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09106276A true JPH09106276A (ja) 1997-04-22

Family

ID=17722773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7287866A Pending JPH09106276A (ja) 1995-10-09 1995-10-09 楽音制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09106276A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007298790A (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 Casio Comput Co Ltd 演奏装置および演奏処理のプログラム
JP2009042387A (ja) * 2007-08-07 2009-02-26 Roland Corp 電子楽器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007298790A (ja) * 2006-05-01 2007-11-15 Casio Comput Co Ltd 演奏装置および演奏処理のプログラム
JP2009042387A (ja) * 2007-08-07 2009-02-26 Roland Corp 電子楽器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS61132998A (ja) 電子楽器
JP3237455B2 (ja) 演奏指示装置
JPH09106276A (ja) 楽音制御装置
JP3567294B2 (ja) 音声発生装置
JP2002182642A (ja) 演奏案内装置および演奏案内方法
JP3667387B2 (ja) 電子楽器
JP3039311B2 (ja) 電子楽器
US5270479A (en) Electronic musical instrument with chord accompaniment stop control
JP3743993B2 (ja) コード判定装置、コード判定方法およびコード判定方法を記録した媒体
JP2543307Y2 (ja) 電子楽器
JP3543158B2 (ja) 自動伴奏装置
JP2010243617A (ja) 演奏ガイド装置およびプログラム
JP2006178268A (ja) 楽音制御装置および楽音制御プログラム
JP2722880B2 (ja) 電子楽器
JP3399068B2 (ja) 電子楽器
JPH11194774A (ja) 自動伴奏装置
JP2006301274A (ja) 電子楽器
JP3543161B2 (ja) コードデータ出力装置
JP3533764B2 (ja) 自動伴奏装置
JP4135529B2 (ja) 演奏採点装置および演奏採点処理のプログラム
JP2757659B2 (ja) 楽音制御装置
JP3543159B2 (ja) 自動伴奏装置
KR970000428Y1 (ko) 코러스 기능이 구비된 컴퓨터 반주기
JPH06161450A (ja) 自動伴奏装置
JP4054913B2 (ja) 演奏誘導装置および演奏誘導処理のプログラム