JPH09105686A - トルク検出装置 - Google Patents

トルク検出装置

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JPH09105686A
JPH09105686A JP8125301A JP12530196A JPH09105686A JP H09105686 A JPH09105686 A JP H09105686A JP 8125301 A JP8125301 A JP 8125301A JP 12530196 A JP12530196 A JP 12530196A JP H09105686 A JPH09105686 A JP H09105686A
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bobbin
yoke
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housing
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Kenjiro Soejima
健次郎 副島
Hitoshi Manda
仁 萬田
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Koyo Electronics Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単であり、製造、組立、調整が容易
で多量生産が可能な高精度のトルク検出装置を得るこ
と。 【解決手段】 磁気異方性が付与されたトルク検出軸1
と、同一線上に切欠き部を有する複数の隔壁の間に配線
処理部とコイルの巻回部が形成されたボビン10と、複
数のリブを有しボビン10の両側に結合する一対のヨー
ク20と、ハウジング30とからなり、ハウジング30
内に一体に結合されたボビン10とヨーク20を挿入し
て固定し、ボビン10内にトルク検出軸1を挿入してハ
ウジング30内に回転自在に支持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トルク検出装置に
係り、さらに詳しくは、例えば工作機械の回転軸、自転
車のクランク軸などの回転部のトルクを検出するための
トルク検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種トルク検出装置の一例を図24に
示す。図において、8aは回転軸で、軸受35a,35
bを介してハウジング30に回転自在に支持されてい
る。201a,201bは例えばアモルファス合金箔か
らなる軟磁性箔で、所定の間隙を隔てて回転軸8aに巻
付けられて固着されており、表面には互に反対方向に傾
斜したシェブロン状のスリット又は凹溝202a,20
2b(以下凹溝という)が設けられて磁気異方性が付与
されている。17a,17bはボビン200に装着され
て軟磁性箔201a,201bの外周に配設された円筒
状の検出コイルで、軟磁性箔201a,201bの透磁
率の変化に対応して自己インダクタンスが変化する。
【0003】検出コイル17a,17bの各入出力端子
に接続された取出し線は、ハウジング30に設けた取出
し穴32を介して外部に取出され、入力端子は検出コイ
ル17a,17bを励振させる発振回路203に接続さ
れ、出力端子は検出コイル17a,17bのインピーダ
ンスをバランスさせるための抵抗器204a,204b
を介して発振回路203の他端に接続されており、これ
らによりブリッジ回路205を構成している。206
a,206bはブリッジ回路205の出力電圧を整流す
る整流回路、207は整流されたブリッジ回路205の
出力電圧を比較する比較回路である。
【0004】次に、上記のように構成したトルク検出装
置の作用を説明する。なお、検出コイル17a,17b
は、発振回路203の出力により励振されているものと
する。回転軸8aにトルク、したがってねじり応力が加
わっていない場合は、回転軸8aに設けた軟磁性箔20
1a,201bの透磁率μ1 ,μ2 は等しく保たれてお
り、このときの検出コイル17a,17bの自己インダ
クタンスL1 ,L2 は、次式で示される。 L1 =4πN1 2 μ1 A [1] L2 =4πN2 2 μ2 A [2] 但し、N1 :検出コイル17aのコイル巻数 N2 :検出コイル17bのコイル巻数 A :コアの形状で決る係数 したがって、N1 =N2 、μ1 =μ2 であれば、
[1],[2]式よりL1 =L2 である。
【0005】検出コイル17a,17bは抵抗器204
a,204bとによりブリッジ回路205を形成してお
り、中点の電圧e1 ,e2 は下式で表わされる。 e1 =jωL1 /(jωL1 +R1 )・e [3] e2 =jωL2 /(jωL2 +R2 )・e [4] いま、回転軸8aに矢印a方向のねじり応力が発生する
と、シェブロン状の凹溝2a,2bに応力が発生する。
すなわち、軟磁性箔201aには引張り応力が作用する
ため透磁率μ1 は増大し、軟磁性箔201bには圧縮応
力が作用するため透磁率μ2 が減少する。
【0006】これにより、前記[3],[4]式から、
ブリッジ回路205の中点の電圧e1 は上昇し、e2
下降する。両電圧e1 ,e2 は整流回路206a,20
6bでそれぞれ平滑化され、その出力直流電圧E1 ,E
2 は比較回路207で比較され、その差の電圧ΔEが出
力する。この差の電圧ΔEは軟磁性箔201a,201
bの透磁率の変化に対応した値、すなわち回転軸8aに
加えられたトルクに対応した値となる。したがって、こ
の回転軸8aを被トルク検出軸に連結すれば、当該軸の
トルクを検出することができる。
【0007】上記のようなトルク検出装置において、軟
磁性箔201a,201bを回転軸8aに固着するにあ
たっては、一般に、熱硬化性樹脂からなる接着剤を用い
ているが、接着剤の厚みにより応力の伝達特性が左右さ
れ、また、軟磁性箔201a,201bと回転軸8aの
応力発生部の熱膨張率の差が軟磁性箔201a,201
bの透磁率の変化に影響をもたらすなどの問題があるた
め、回転軸8aに接着剤を均一に塗布し、一定の接着圧
を加えて軟磁性箔201a,201bを加熱固着する作
業は現状では多くの困難を伴っている。このような問題
を改善するために、本発明の出願人は、回転軸に軟磁性
箔を固着することなく、磁歪特性を有する磁性合金から
なり、直接磁気異方性が付与されたトルク検出軸を有す
るトルク検出装置を開発し、特許出願した(例えば、特
願平7−147054号、特願平7−147055号、
特願平7−147056号)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような軟磁性箔
を固着して磁気異方性を付与した回転軸、あるいは、磁
歪特性を有する磁性合金からなり直接磁気異方性が付与
されたトルク検出軸を有するトルク検出装置において
は、検出コイル17a,17bを巻回するボビン20
0、その外周を覆うハウジング30等の構造が複雑で、
製造、組立、調整などに多くの工数を要し、その上検出
コイル17a,17bのワイヤの取出しが面倒である
等、種々問題があった。また、ヨークを一体成形する場
合は、ロストワックス法又は焼結により成形したものに
ついて二次加工するため、高価になるとう問題があっ
た。
【0009】本発明は、上記の課題を解決すべくなされ
たもので、構造が簡単であり、製造、組立、調整が容易
で多量生産が可能な高精度のトルク検出装置を得ること
を目的としたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係るトルク検出装置は、磁気異方性が付
与されたトルク検出軸と、同一線上にそれぞれ切欠き部
を有する複数の隔壁が設けられ、これら隔壁の間に配線
処理部及び検出コイルの巻回部が形成されたほぼ中空円
筒状のボビンと、内壁から突設されボビンの隔壁の間に
嵌入される複数のリブ及びこのリブの一方の端部に設け
られた凹部を有し、ボビンの外側に結合される断面半円
状の一対のヨーク部品からなるヨークと、検出コイルの
引出し線の引出し穴を有する中空円筒状のハウジングと
からなり、このハウジング内に一体に結合されたボビン
とヨークを挿入して固定し、ボビン内に挿入されたトル
ク検出軸をハウジングにより回転自在に支持したもので
ある。
【0011】(2)また、上記(1)のトルク検出軸
を、両端部に連結部を有しこの連結部の間に磁気異方性
が付与された中空円筒状に形成し、この中空部内にトル
クを測定する回転軸を挿通して回転軸とトルク検出軸を
固定装置により一体に結合するようにしたものである。
【0012】(3)さらに、本発明に係るトルク検出装
置は、磁気異方性が付与されたトルク検出軸と、同一線
上にそれぞれ切欠き部を有する複数の隔壁が設けられ、
これら隔壁の間に配線処理部及び検出コイルの巻回部が
形成されたほぼ中空円筒状のボビンと、内壁から突設さ
れボビンの隔壁の間に嵌入される複数のリブ及びこのリ
ブの一方の端部に設けられた凹部を有し、ボビンの外側
に結合される断面半円状の一対のヨーク部品からなるヨ
ークと、両端部内壁にめねじを有し、検出コイルの引出
し線の引出し穴が設けられた中空円筒状のハウジングと
からなり、このハウジング内に一体に結合されたボビン
とヨークを挿入して固定し、ボビン内に挿入されたトル
ク検出軸をハウジングにより回転自在に支持したもので
ある。
【0013】(4)また、磁気異方性が付与されたトル
ク検出軸と、切欠き部を有するフランジが両側に設けら
れそれぞれ検出コイルが巻回される一対のボビンと、内
壁に突設されたリブの間に形成されボビンがそれぞれ嵌
入する嵌入部及びリブの一方の端部に設けられた凹部を
有し、ボビンの両側に結合される断面半円状の一対のヨ
ーク部品からなるヨークと、両端部に内壁から突出した
フランジを有し、このフランジの一方の端部に検出コイ
ルのワイヤの取出口が設けられてヨークの両側に結合さ
れる断面半円状の一対のコイルケース部品からなるコイ
ルケースと、両端部内壁にめねじを有し、検出コイルの
引出し線の引き出し穴が設けられた中空円筒状のハウジ
ングとからなり、ハウジング内に一体に結合されたボビ
ン、ヨーク及びコイルケースを挿入して固定し、ボビン
内に挿入されたトルク検出軸をハウジングにより回転自
在に支持したものである。
【0014】(5)また、トルク検出軸を回転自在に支
持するハウジングと、有底円筒状の本体及びこの本体の
開口部側に形成されたフランジからなり、本体に磁気異
方性が付与されたトルク検出部と、同一線上にそれぞれ
切欠き部を有する複数の隔壁が設けられ、これら隔壁の
間に配線処理部及び検出コイルの巻回部が形成されたほ
ぼ中空円筒状のボビンと、内壁から突設されボビンの隔
壁の間に嵌入される複数のリブ及びこのリブの一方の端
部に設けられた凹部を有し、ボビンの外側に結合される
断面半円状の一対のヨーク部品からなるヨークと、円筒
部と中空のねじ部からなり、円筒部に一体に結合された
ボビンとヨークが挿入されて固定されるコイルケース
と、検出コイルの引出し線の引出し穴を有する中空円筒
状のハウジングとからなり、コイルケースをハウジング
に取付けると共に、トルク検出部を前記ボビン内に挿入
して回転部に固定したものである。
【0015】(6)上記(1),(2),(3)又は
(5)のトルク検出装置において、ボビンの隔壁の間の
一部に上下を残してスリットを設けると共に、ヨーク部
品のリブのスリットに対応する部分をさらに小径に形成
し、ボビンにヨーク部品を結合したときにスリットに嵌
入されたリブの一部がボビンの内壁から突出するように
した。
【0016】(7)上記(1),(2),(3)又は
(5)のトルク検出装置において、ボビンの配線処理部
の近傍の切欠き部に、検出コイルの引出し線の固定手段
を設けた。 (8)上記(1),(2),(3)又は(5)のトルク
検出装置において、ボビンの配線処理部に樹脂を充填し
た。 (9)上記(1),(2),(3),(4)又は(5)
のトルク検出装置において、ボビンに位置決め兼回転防
止用の係止部を設けると共に、ヨーク部品にこの係止部
に係合する係合部を設けた。
【0017】(10)上記(1),(2),(3)又は
(5)のトルク検出装置において、ボビンをそれぞれ独
立した一対のボビンで構成すると共に、ヨーク部品にボ
ビンが嵌入される嵌入部を設けた。 (11)上記(1),(2),(3)又は(4)のトル
ク検出装置において、一体に結合されたボビンとヨー
ク、又はボビン、ヨーク及びコイルケースを、ハウジン
グに対して軸方向に調整可能に構成した。
【0018】(12)また、本発明に係るトルク検出装
置は、磁気異方性が付与されたトルク検出軸と、外周に
設けられた複数の隔壁によって検出コイルの巻回部、及
びそれぞれ内壁に開口する複数のヨーク嵌入穴を有する
ヨーク嵌入溝が形成されたほぼ中空円筒状のボビンと、
該ボビンのヨーク嵌入穴に嵌入する嵌入部を有し前記ヨ
ーク嵌入溝に対向して嵌入される半円状の複数対の第1
のヨーク部品と、前記ボビンの外周に結合される断面半
円状の一対の第2のヨーク部品と、前記検出コイルの引
出し線の引出し穴を有する中空円筒状のハウジングとか
らなり、該ハウジングに前記第1、第2のヨーク部品が
結合されたボビンを挿入して固定し、該ボビン内に挿入
された前記トルク検出軸を前記ハウジングにより回転自
在に支持したものである。
【0019】(13)上記(12)のトルク検出装置に
おいて、少なくともボビンの一端にフランジを設け、該
フランジに配線処理部及び前面に開口する配線収容部を
設けた。 (14)上記(13)のトルク検出装置において、配線
が収容された配線処理部及び配線収容部に樹脂を充填し
た。
【0020】(15)上記(12)のトルク検出装置に
おいて、ボビンに熱収縮チューブを嵌合し、加熱してボ
ビン及び第1、第2のヨーク部品を一体に結合した。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施形態1 図1は本発明の第1の実施形態の縦断面図、図2はその
要部の分解斜視図、図3(a)は図2のボビンの縦断面
図、図3(b)は(a)図のA−A断面図である。図に
おいて、1は中実のトルク検出軸で、例えば、Fe−A
l系合金、Fe−Ni系合金あるいはSNCM系浸炭鋼
の如き磁歪特性を有する磁性合金からなり、軸方向の中
央部近傍には、左右対称にかつ互いに逆方向に傾斜した
シェブロン状の凹溝2a,2bが設けられ、互いに反対
方向の磁気異方性が付与されている。
【0022】10は合成樹脂等の絶縁材料を成形加工し
てなるほぼ中空円筒状のボビンで、その外周には、一方
の端部から軸方向にそれぞれ所定の間隔を隔てて複数の
隔壁12a,12b,12c,12d,12e,12f
が設けられており、このうち、隔壁12a,12bは他
の隔壁12c〜12fより大径に形成されている。そし
て、隔壁12aと12bの間には検出コイル17a,1
7bからの引出し線の配線処理部13aが、また、隔壁
12cと12dの間及び12eと12fの間にはそれぞ
れ検出コイル17a,17bの巻回部13b,13cが
形成されている。
【0023】14a,14bは取付穴15a,15bを
有し、隔壁12dと12eの間の対向位置に突設された
係止部を構成するボスである。16a,16b,16
c,16d,16eは隔壁12a〜12fの同一線上に
設けた切欠き部で、検出コイル17a,17bのワイヤ
の端末部の引出し口を形成する。
【0024】20は磁路を形成するためのヨークで、例
えば、パーマロイの如き磁性材料からなる円筒状部材を
2分割した断面半円状の第1のヨーク部品21aと、第
2のヨーク部品21bとからなっている。そして、両ヨ
ーク部品21a,21bの両端部及び中央部の内壁に
は、ボビン10の隔壁12bと12cの間、隔壁12d
と12eの間に嵌入されるリブ22a,22b、22
c,22d(22cは図示せず)及び隔壁12fの外壁
に当接するリブ22e,22f(22eは図示せず)が
対向して設けられており、このうちリブ22c,22d
は他のリブ22a,22b、22e,22fより幅広に
形成されている。
【0025】23a,23bは外周の対向位置に、外壁
からリブ22c,22dにかけて設けられた係合部を構
成する貫通穴で、ボビン10のボス14a,14bに位
置決め及び回り止めとして嵌入される。24a,24
b、24c,24d、24e,24f(24c,24e
は図示せず)は、両ヨーク部品21a,21bの対向す
るリブ22aと22b、22cと22d及び22eと2
2fの一方の端部に形成された凹部で、両ヨーク部品2
1a,21bを組合わせたときに、ボビン10の切欠き
部16a〜16eとにより、検出コイル17a,17b
から引出されたワイヤの通路25を形成する。
【0026】30は中空円筒状のハウジングで、例え
ば、鉄、アルミニウムなどの金属材料あるいは合成樹脂
等からなり、両端部の内径は軸受35a,35bを装着
するために大径に形成されている。そして、ヨーク部品
21a,21bの貫通穴23a,23bと対向した位置
にはねじ36を挿通する長穴31a,31b(31bは
図示せず)が設けられており、また、ボビン10の配線
処理部13aと対応した位置には、引出し線18の引出
し穴32が設けられている。33は引出し穴32に装着
されたブッシュ、35a,35bはハウジング30内に
挿通されたトルク検出軸1を回転自在に支持する軸受で
ある。
【0027】次に、上記のように構成した本実施形態の
組立順序の一例を説明する。 (1)ボビン10の巻回部13b,13cにそれぞれ検
出コイル17a,17bを巻回し、そのワイヤの端末を
隔壁12c〜12eの切欠き部16c〜16eから引出
しておく。 (2)一方のヨーク部品(例えば21b)の貫通穴23
bをボビン10のボス14bに嵌合すると共に、リブ2
2bを隔壁12bと12cの間に、リブ22dを隔壁1
2dと12eの間に嵌入し、リブ22fを隔壁12fの
外壁面に当接させて、検出コイル17a,17bのワイ
ヤの端末を凹部24b,24dを介して配線処理部13
aに巻付けておく。
【0028】(3)次に、同様にして、他方のヨーク部
品21aをヨーク部品21bと対向させてボビン10に
装着し、ボビン10とヨーク部品21a,21bとを一
体に結合する。このとき、検出コイル17a,17bの
ワイヤの端末は、ボビン10の切欠き部16a〜16e
と、ヨーク部品21a,21bの凹部24a〜24fと
で形成された通路25内に位置している。 (4)ついで、引出し線18(被覆電線)の端部を、ボ
ビン10の配線処理部13aに巻かられた検出コイル1
7a,17bのワイヤの端末にそれぞれ接続したのち、
配線処理部13aに少なくとも1回巻付ける。
【0029】(5)引出し線18をボビン10と反対方
向に、かつボビン10とほぼ平行に折曲げて隔壁12a
の切欠き部16aから取出し、この状態で一体に結合さ
れたボビン10及びヨーク20を、その隔壁12a側か
らハウジング30内に挿入して、引出し線18を引出し
穴32から外部に引出す。
【0030】(6)一方の軸受(例えば35a)をトル
ク検出軸1に取付け、このトルク検出軸1をハウジング
30からボビン10の中空部11内に挿通して軸受35
aをハウジング30の端部に圧入すると共に、他方の軸
受35bをトルク検出軸1とハウジング30の他方の端
部に圧入し、トルク検出軸1をハウジング30に対して
回転自在に支持させる。このとき、トルク検出軸1に設
けた凹溝2a,2bは、検出コイル17a,17bと僅
かな間隙を隔ててそれぞれ対向する。
【0031】(7)ハウジング30の長穴31a,31
bにねじ36を挿通してボビン10のボス14a,14
bに設けた取付穴15a,15bに螺入し、ボビン1
0、ヨーク20及びハウジング30を一体に結合する。
このとき、若し、トルク検出軸1に設けた凹溝2a,2
bと検出コイル17a,17bの位置が正確に一致して
いない場合は、ねじ36を緩めてハウジング30を右又
は左に移動させて両者の位置を整合させる。
【0032】上記のように構成た本実施形態において、
トルク検出軸1にトルクが加えられて例えば矢印a方向
のねじり応力が発生すると、トルク検出軸1に設けた凹
溝2a,2bのうち、凹溝2aには引張り応力が、ま
た、凹溝2bには圧縮応力が発生するため、これに対応
してトルク検出軸1の透磁率が変化する。トルク検出軸
1の透磁率の変化に伴って、図17の従来例で詳しく説
明したように検出コイル17a,17bの自己インピー
ダンスがそれぞれ変化し、この変化は図17で説明した
検出手段により検出される。この検出された電圧は、ト
ルク検出軸1に加えられたトルクに対応した値となる。
【0033】上記のように構成した本実施形態によれ
ば、トルク検出軸1を磁歪特性を有する磁性合金で構成
し、これに直接凹溝2a,2bを設けて磁気異方性を付
与するようにしたので、製作がきわめて容易で多量生産
を行うことができる。また、ボビン10を上述のように
一体構造としたので組立てが容易であり、さらに、隔壁
12a〜12fに切欠き部16a〜16eを設けると共
に、隔壁の間に配線処理部13a及び巻回部13b,1
3cを設けたので、検出コイル17a,17bの巻回、
ワイヤ端末の引出し、ワイヤ端末及び引出し線の処理を
容易かつ確実に行うことができる。
【0034】また、ヨーク20を2つ割りにしてボビン
10の両側に結合するように構成し、この際ボビン10
に設けたボス14a,14bにヨーク20の貫通穴23
a,23bを嵌合するようにしたので、位置決めが容易
であるばかりでなく、ヨーク20の回りを防止すること
ができる。さらに、ヨーク20のボビン10の切欠き部
16a〜16eと対向する位置に凹部24a〜24fを
設けたので、切欠き部16a〜16eと凹部24a〜2
4fとにより配線の通路25を形成することができる。
【0035】ハウジング30に長穴31a,31bを設
け、この長穴31a,31bに挿通したねじ36を、一
体化されて内部に収容されたヨーク20の貫通穴23
a,23bを介して、ボビン10のボス14a,14b
に設けた取付穴15a,15bに螺入して固定するよう
にしたので、ヨーク20に不必要な応力を加えることが
なく、このためヨーク20の特性に影響を及ぼすことが
ない。また、ハウジング30に長穴31a,31bを設
けたので、若しトルク検出軸1に設けた凹溝2a,2b
とボビン10に設けた検出コイル17a,17bの位置
が一致しないときは、ねじ36を緩めてボビン10を軸
方向に移動させて位置調整を行うことができる。このた
め、ボビン10の位置調整がきわめて容易である。
【0036】実施形態2 図4は本発明の第2の実施形態の要部の分解斜視図であ
る。この実施形態は第1の実施形態とほぼ同様の構成の
ものであるが、次の点で相違する。すなわち、ボビン1
0の端部(隔壁12f側)に隔壁12a,12bと同径
の隔壁12gを設けると共に、この隔壁12gと隔壁1
2bを幅広に形成し、対向する位置に取付穴15a,1
5b、15c,15d(15b,15dは図示せず)を
設け、また、隔壁12dと12eとの間にヨーク部品2
1a,21bの位置決め及び回り止め用のピン14c,
14d(14dは図示せず)を突設したものである。
【0037】そして、ヨーク部品21a,21bのリブ
22c,22dにボビン10のピン14c,14dが嵌
入するピン穴23c,23d(23cは図示せず)を設
け、また、ハウジング30にボビン10の取付穴15a
〜15dに対向して長穴31a,31b、31c,31
dを設けたものである。
【0038】上記のように構成した本実施形態において
は、ボビン10の巻回部13b,13cに検出コイル1
7a,17bをそれぞれ巻回し、このボビン10の両側
にヨーク部品21a,21bを装着して一体に結合す
る。このとき、ボビン10のピン14c,14dをヨー
ク部品21a,21dのピン穴23c,23dに嵌入す
る。ついで、一体に結合されたボビン10及びヨーク2
0をハウジング30内に挿入し、その長穴31a〜31
dに挿通したねじ36をボビン10の取付穴15a〜1
5dに螺入してこれらを一体に結合する。なお、検出コ
イル17a,17bのワイヤの端末と引出し線18の接
続及び処理、トルク検出軸1の装着、さらには、トルク
の検出作用などは第1の実施形態の場合と同様である。
本実施形態においても第1の実施形態とほぼ同様の効果
を得ることができる。
【0039】実施形態3 図5は本発明の第3の実施形態の一部断面図、図6はそ
の要部の分解斜視図、図7(a)はボビン及びヨークの
分解斜視図、図7(b)はボビンの断面図である。本実
施形態は中実の回転軸に中空のトルク検出軸を結合し、
回転軸に加わるトルクを検出するようにしたものであ
る。
【0040】図において、8は例えば、工作機械に設け
られてトルクが加えられる回転軸である。100は回転
軸8が挿通される中空のトルク検出軸で、例えば、Fe
−Al系合金、Fe−Ni系合金、SNCN系浸炭鋼の
如き磁歪特性を有する磁性合金からなっている。そし
て、軸方向のほぼ中央部近傍の外周には、互いに反対方
向に傾斜したシェブロン状のスリット又は凹溝2a,2
b(以下単に凹溝という)が設けられ、互いに反対方向
の磁気異方性が付与されている。101a,101bは
凹溝2a,2bの両側に設けられ、軸受35a,35b
の位置決めを行う大径のストッパ部である。103a,
103bは両端部にほぼ等間隔で設けられた複数の凹状
の係合部で、これにより連結部102a,102bが形
成されている。
【0041】10は第2の実施形態(図4)のボビン1
0とほぼ同じ構造のボビンであるが、隔壁12bと12
cの間、12dと12eの間及び12fと12gの間に
は、上下を残して円弧状のスリット105a,105
b、105c,105d、105e,105f(105
a,105c,105eは図示せず)が設けられてお
り、このうちスリット105c,105dは他のスリッ
ト105a,105b、105e,105fより幅広に
形成されている。
【0042】21a,21bは第2の実施形態(図4)
のヨーク部品21a,21bとほぼ同じ構造のヨーク部
品であるが、各リブ22a〜22fは、上下を残してさ
らに小径に形成され、ボビン10のスリット105a〜
105fに嵌入しうるようになっている。30は第2の
実施形態(図4)のハウジング30とほぼ同じ構造のハ
ウジングである。
【0043】上記のような各部からなるトルク検出装置
を組立てるには、巻回部13b,13cに検出コイル1
7a,17bが巻回されたボビン10の両側にヨーク部
品21a,21bを装着する。このとき、ヨーク部品2
1a,21bのリブ22a〜22fはボビン10のスリ
ット105a〜105fに嵌入され、その先端部はボビ
ン10の内壁面から突出している。そして、ヨーク部品
21a,21bが装着されたボビン10をハウジング3
0内に挿入し、その引出し線18を引出し口32から引
出してねじ36によりボビン10をハウジング30に固
定する。
【0044】次に、ハウジング30とボビン10内にト
ルク検出軸100を挿入し、トルク検出軸100とハウ
ジング30との間に両側からストッパ101a,101
bに当接するまで軸受35a,35bを圧入し、Cリン
グ106a,106bで固定する。これにより、トルク
検出軸100はハウジング30に回転自在に支持され
る。なお、このとき、ヨーク20のリブ22a〜22f
はボビン10の内壁から突出してトルク検出軸100に
近接して位置し、効率的な磁路を形成する。
【0045】110a,110bはトルク検出軸100
を回転軸8に固定するための同じ構造の固定装置で、ト
ルク伝達リング111、アウタリング121及びインナ
リング131からなっている。トルク伝達リング111
は、本体112とこれより小径でトルク検出軸100に
嵌入される連結部113とからなり、中心部には本体側
112に大径の穴114が、また連結部113側にこれ
より小径の穴115が貫設されている。そして、連結部
113の外周には、トルク検出軸100の連結部102
a,102bに設けた係合部103a,103bに係合
する係止部116が突設されている。
【0046】アウタリング121は本体122と鍔部1
23とからなり、本体122の外径はトルク伝達リング
111の大径の穴114の内径とほぼ等しく形成されて
いる。また、中心部には穴124が貫設されており、こ
の穴124は本体122の基部近傍から先端部になるに
したがって縮径され、その内壁は傾斜面に形成されてい
る。125は本体122の軸方向に等間隔で設けられ、
先端部に開口する複数のスリット、126は鍔部に設け
られた複数のねじ穴である。
【0047】インナリング131は本体132と鍔部1
33とからなり、中心部には回転軸8の外径とほぼ等し
い内径の貫通穴134が設けられている。また、本体1
32の外径は、鍔部133側がアウタリング121の穴
124の内径とほぼ等しい外径に形成され、先端部にな
るに従って縮径された傾斜面により断面楔状に形成され
ており、この傾斜面の傾斜角度は、アウタリング121
の穴124の傾斜面の傾斜角度とほぼ等しく形成されて
いる。135は本体132の軸方向にほぼ等間隔で設け
られ、先端部に開口する複数のスリット、136は鍔部
133に設けた複数のねじ挿通穴である。
【0048】次に、上記のように構成した本実施形態に
係るトルク検出装置の回転軸8への取付手順の一例を説
明する。なお、トルク検出装置はあらかじめ組立てられ
ているものとする。 (1)固定装置110a,110bのトルク伝達リング
111の穴114に、アウタリング121の本体122
をその先端部が穴114の底部に当接するまで嵌入す
る。ついで、アウタリング121の穴124にインナリ
ング131の本体132を嵌入し、インナリング131
のねじ挿通穴136に挿通したねじ137をアウタリン
グ121のねじ穴126に軽く挿入し、仮結合する。
【0049】(2)インナリング131を先にして、仮
結合した一方の固定装置(例えば110b)の穴13
4,124,114,115を回転軸8に挿入し、回転
軸8の所定の位置においてねじ137をさらに螺入し、
締付ける。これにより、インナリング131の本体13
2がアウタリング121の穴124内に押込まれ、イン
ナリング131の本体132の楔作用によりアウタリン
グ121の本体122は外方に押広げられ、その外周面
がトルク伝達リング111の穴114の内周面に圧着さ
れる。一方、インナリング131の本体132は中心部
に向って押圧され、貫通穴134の内周面が回転軸8の
外周面に圧着される。この結果、トルク伝達リング11
1、アウタリング121及びインナリング131は回転
軸8に一体的に結合される。
【0050】(3)次に、トルク検出軸100の中空部
を回転軸8に挿入し、その連結部102bの係合部10
3bを固定装置110bの連結部113に設けた係止部
116に、係合部103bの底部と係止部116の先端
部との間にすき間を隔てて係合させる。ついで仮結合し
た固定装置110aを、トルク伝達リング111を先に
して回転軸8に挿入し、その連結部113の係止部11
6をトルク検出軸100の係合部103aに、両者の間
にすき間を隔てて係合させる。
【0051】(4)この状態で、固定装置110bの場
合と同様に固定装置110aのねじ137を締め、トル
ク伝達リング111、アウタリング121及びインナリ
ング131を回転軸8に固定する。以上の手順により、
トルク検出装置は固定装置110a,110bによっ
て、回転不能、軸方向に摺動可能に回転軸8に取付けら
れる。
【0052】上記のように構成した本実施形態におい
て、回転軸8に例えば矢印a方向のトルクが加えられる
と、その回転力は固定装置110aのインナリング13
1、アウタリング121、トルク伝達軸111から連結
部113,102aを介してトルク検出軸100に伝達
される。これにより、トルク検出軸100の凹溝2aに
は引張応力が発生し、凹溝2bには圧縮応力が発生して
透磁率が変化する。以下、第1、第2の実施形態と同様
にして回転軸8に加えられたトルクが検出される。な
お、本実施形態における固定装置110a,110bは
上述構成に限るものではなく、適宜構成のものを用いる
ことができる。
【0053】本実施形態によれば、トルク検出装置のト
ルク検出軸1をトルクを検出する回転軸に直接連結でき
ない場合に実施して特に有効である。また、本実施形態
においては、ヨーク20のリブ22a〜22fをボビン
10のスリット105a〜105fに嵌入してその先端
部をボビン10の内壁から突出させるようにしたので、
ボビン10にトルク検出軸100を組込んだ際にヨーク
20のリブ22a〜22fの先端部をトルク検出軸10
0に近接して位置させることができ、効率的な磁路を形
成することができる。その他の効果は第1の実施形態の
場合とほぼ同様である。
【0054】図8は以下に説明する本発明の第4、第5
及び第6の実施形態を実施することのできる自転車のボ
トムブラケット部の一例の斜視図である。50は自転車
のボトムブラケット部で、V字状のパイプ接続部52
a,52bなどを有するハウジング51内には、例え
ば、両端部が断面四角形に形成され、中心部にねじ穴を
有するクランク軸5が挿通され、軸受を介して回転自在
に支持されており、ハウジング51の両端部はブラケッ
ト55a,55b(55bは図示せず)及びロックリン
グ59a,59bにより閉塞されている。
【0055】そして、クランク軸5の一端には、先端部
にペダル61aが取付けられ、基部に四角形の穴が設け
られたクランク60aの穴を嵌合してねじで固定されて
おり、他端には基部にチェーン用のギヤ62が結合され
先端部にペダル61bが取付けられたクランク60bが
ねじ止めされている。第4、第5及び第6の実施形態
は、上述のような自転車のボトムブラケット部50にト
ルク検出装置を組込んで、ペダル61a,61bの踏力
によってクランク軸5に加わるトルクを検出するように
したものである。
【0056】実施形態4 図9は本発明の第4の実施形態の縦断面図、図10はそ
の要部の分解斜視図である。なお、第1の実施形態と同
じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。1
aはトルク検出軸を構成するクランク軸で、第1の実施
形態のトルク検出軸1と同様に、Fe−Al系合金、F
e−Ni系合金、SNCM系浸炭鋼の如き磁歪特性を有
する磁性合金からなり、その両端部は断面四角形に形成
され、中心部にはねじ穴6a,6bが設けられている。
そして、軸方向のほぼ中央部には左右対称に、かつ互い
に反対方向に傾斜したシェブロン状の凹溝2a,2bが
設けられており、これら凹溝2a,2bにより互いに反
対方向の磁気異方性が付与されている。
【0057】ボビン10は第1の実施形態のボビン10
(図2)とほぼ同じ構造のものであるが、隔壁12aと
12fは幅広に形成されており、その下部にはそれぞれ
取付穴15a,15b(図9参照)が設けられている。
また、隔壁12aの切欠き部16aの両側には、検出コ
イル17a,17bのワイヤの端末を固定するためのク
ランプ穴19a,19b(19aは図示せず)が設けら
れており、隔壁12c,12dの間にはピン14c,1
4d(14dは図示せず)が突設されている。ヨーク部
品21a,21bは、第2の実施形態のヨーク部品21
a,21bとほぼ同じ構造のものである。
【0058】51はパイプ接続部52a,52bなどを
有する中空円筒状のハウジングで、両端部内周にはめね
じ53a,53bが設けられており、下部にはねじ挿通
用の長穴31a,31bが、また、上部には引出し線の
引出し穴32が設けられている。55aは外周にハウジ
ング51のめねじ53aに螺合するおねじ56aを有
し、底部に貫通穴57aが設けられたほぼ有底円筒状の
アダプタ、55bは端部にフランジが設けられ、ハウジ
ング51のめねじ53bに螺合するおねじ56bを有
し、底部に貫通穴57bが設けられたほぼ有底円筒状の
アダプタである。58はクランク軸1aとアダプタ55
a,55bの間にそれぞれ介装されて軸受を構成する複
数の球軸受、59は内周にアダプタ55aのおねじ56
aに螺合するめねじを有するロックリングである。
【0059】上記のようなトルク検出装置を組立てるに
は、第1、第2の実施形態の場合と同様に、検出コイル
17a,17bが巻かれたボビン10に両側からヨーク
部品21a,21bを装着して一体に結合し、これをハ
ウジング51内に挿入する。なお、このとき、通路25
から引出された検出コイル17a,17bのワイヤの端
末を、ボビン10の隔壁12aの切欠き部16aに設け
たクランプ穴19a,19b(19aは図示せず)に挿
通された結束バンド、タイラップなどによりクランプ
し、その位置に固定する。そして、クランク軸1aをハ
ウジング51及びボビン10内に挿入し、ハウジング5
1のめねじ53bにクランク軸5との間に球軸受58を
介してアダプタ55bのおねじ56bを、フランジがハ
ウジング51の端部に当接するまで螺入し、固定する。
ついで、アダプタ55aを球軸受58を介してクランク
軸1aに挿入し、そのおねじ56aをハウジング51の
めねじ53aに螺入したのち、アダプタ55aのおねじ
56aにロックリング59を螺入して固定する。これに
より、クランク軸1aはハウジング51内に回転自在に
支持される。
【0060】最後に、ハウジング51のねじ挿通穴31
a,31bに挿通したねじ36を、ボビン10の取付穴
15a,15bに螺入してこれらを一体に結合する。こ
のとき、ボビン10の両端部とアダプタ55a,55b
との間にはすき間g1 ,g2 が形成されているので、若
し、クランク軸1aに設けた凹溝2a,2bと検出コイ
ル17a,17bが正しい位置で対向していない場合
は、ねじ36を緩めてボビン10を軸方向に移動させて
調整する。
【0061】次に、図8を参照して本実施形態の作用を
説明する。なお、ギヤ62にはチェーンが掛けられてい
るものとする。いま、例えば一方のペダル61bを踏ん
でクランク60bを自転車の進行方向に回転させると、
その回転力はクランク60bからクランク軸1aに伝達
される。このとき、他方のクランク60aにはペダル6
1aに掛かる足の自重が加わっているため、クランク軸
1aにねじり応力が発生する。これにより、第1の実施
形態の場合と同様に検出コイル17a,17bの自己イ
ンダクタンスが変化し、この変化が検出回路で検出され
てクランク軸1aに加えられたトルクが検出される。し
かし、このトルク値は負の値である。
【0062】次に、他方のペダル61aを踏んでクラン
ク60aを回転させると、クランク60bには足の自重
が加わるが、クランク軸1aに結合されたギヤ62には
チェーンが掛けられていて反対方向の張力が作用してい
るため、クランク軸1aには前記と反対方向のねじり応
力が発生する。これにより、クランク軸1aに設けた凹
溝2aには引張り応力が、また、凹溝2bには圧縮応力
が発生するため、これに応じてクランク軸1aの透磁率
が変化する。
【0063】クランク軸1aの透磁率の変化に伴って、
第1の実施形態の場合と同様に検出コイル17a,17
bの自己インダクタンスが変化し、ブリッジ回路155
(図17)にはインピーダンスの変化、したがって、ク
ランク軸1aに生じたねじ応力に対応した不平衡電圧e
1 ,e2 が出力する。この出力電圧e1 ,e2 は図17
で説明したプロセスによって処理され、クランク軸1a
に加えられたトルクに対応した値として出力する。この
ように、本実施形態においては、ギヤ62が1回転する
間、すなわち、ギヤ62と反対側のペダル61aを踏む
間にクランク軸1aに加えられたトルクが検出される。
【0064】なお、本実施形態において、ギヤ62の反
対側のペダル61aを踏んだときに発生したトルク値を
電気的手段によって記憶又は保持しておき、ギヤ62側
のペダル61bを踏んだときに、上記のトルク値をペダ
ル61bの見掛け上のトルク値として再現させるように
してもよい。
【0065】本実施形態によれば、自転車のペダルを踏
むことによってクランク軸1aに加えられたトルクを容
易かつ確実に検出できると共に、第1の実施形態の場合
とほぼ同様の効果を得ることができる。また、ボビン1
0の隔壁12aに設けた切欠き部16aに、検出コイル
17a,17bから引出したワイヤを固定する固定手段
を設けたので、ワイヤを確実に処理することができる。
【0066】実施形態5 図11は本発明の第5の実施形態の縦断面図、図12は
図の要部の分解斜視図である。なお、第4の実施形態
(図9)と同じ部分にはこれと同じ符号が付してある。
本実施形態におけるトルク検出軸を構成するクランク軸
1aは、第4の実施形態のクランク軸1aと同じ材料で
ほぼ同じ構造のものであるが、凹溝2a,2bを設けて
える部分が小径になっている。
【0067】10a,10bは中空円筒状のボビンで、
両端部にはそれぞれフランジ(隔壁)12c,12d、
12e,12fを有し、両フランジ12cと12d、1
2eと12fの間にはそれぞれ検出コイル17a,17
bの巻回部13b,13cが設けられている。また、両
ボビン10a,10bのフランジ12c,12d、12
e,12fの上部にはそれぞれ切欠き部16c,16
d、16e,16fが設けられており、下部には位置決
め及び回り止め用の突起部12h,12iがそれぞれ突
設されている。ヨーク20を構成するヨーク部品21
a,21bは、第2の実施形態(図4)のヨーク部品2
1a,21bとほぼ同じ構造のものであるが、リブ22
aと22c、22cと22e(22cと22eは図示せ
ず)の間、及びリブ22bと22d、22dと22fの
間には、ボビン10a,10bの嵌入部26a,26
b,26c,26d(26a,26cは図示せず)が形
成されており、これら嵌入部26a〜26dの下部には
ボビン10a,10bの突起部12h,12iが係合す
る係合部27a,27b、27c,27d(27a,2
7cは図示せず)がそれぞれ設けられている。
【0068】66a,66bは例えば合成樹脂からなる
断面半円状のコイルケース部品で、ほぼ中空円筒状のコ
イルケース65を2分割したものである。このコイルケ
ース部品66a,66bの内壁の両端部には、小径で幅
広のフランジ部67a,67b、67c,67d(67
cは図示せず)が設けられており、その上部は切除され
て検出コイル10a,10bのワイヤの取出口68a,
68b、68c,68dが形成されている。また、フラ
ンジ部67a〜67dの対向面には、ピン69a,69
b,69c,69d(69a,69cは図示せず)及び
これらピン69a〜69dと対向してピン穴70a,7
0b,70c,70d(70a,70cは図示せず)が
設けられている。71a,71b(71aは図示せず)
はヨーク部品21a,21bのピン穴23a,23b
(23bは図示せず)に嵌入するピン、72a,72
b,72c,72d(72b,72dは図示せず)は取
付穴である。
【0069】なお、ハウジング51は第4の実施形態
(図10)のハウジング51とほぼ同じ構造のものであ
るが、左右には対向して取付用の長穴31a,31b,
31c,31d(31dは図示せず)が設けられてい
る。
【0070】上記のようなトルク検出装置を組立てるに
は、先ず、ボビン10a,10bの巻回部13b,13
cにそれぞれ検出コイル17a,17bを巻回し、その
ワイヤの端末を切欠き部16c,16d、16e,16
fからそれぞれ取出す。ついで、ヨーク部品21a,2
1bの嵌入部26a,26b,26c,26dにそれぞ
れボビン10a,10bを嵌合し、その係止部27aと
27b、27cと27dに位置決め及び回り止め用の突
起12h,12iを係止し、一体に結合する。
【0071】次に、ボビン10a,10bと一体に結合
されたヨーク20の一方の側を、コイルケース部品(例
えば66a)のフランジ部67aと67cの間に嵌合
し、その取付穴23aをピン71aに嵌合すると共に、
ヨーク20の他方の側をコイルケース部品66bのフラ
ンジ部67bと67dの間に嵌合してその取付穴23b
をピン71bに嵌合し、これらを一体に結合する。この
とき、検出コイル17a,17bのワイヤの端末は、ボ
ビン10a,10bの切欠き部16c〜16fと、ヨー
ク部品21a,21bの凹部24a〜24fとによって
形成された通路25を経て、コイルケース部品66a,
66bの取出口68a,68b(又は68c,68d)
から取出される。
【0072】以下、第4の実施形態の場合と同様にハウ
ジング51内に挿入され、クランク軸1aを装着して組
立てられる。クランク軸1aに加えられたトルクの検出
作用も第4の実施形態の場合と同じである。本実施形態
は、クランク軸1aが比較的細い場合に実施して特に有
効である。
【0073】実施形態6 図13は本発明の第6の実施形態の縦断面図、図14は
その要部の一部断面図、図15、図16は図13の要部
の分解斜視図である。なお、ボトムブラケット部50を
構成するハウジング51、ブラケット55a、球軸受5
8などは第5の実施形態(図11)のものとほぼ同様で
あり、クランク軸5は図8で説明したと同様に通常の材
料で構成されている。そして、クランク軸5の一方の端
部には、クランク60aがねじ7aにより固定されてい
る。
【0074】80はトルク検出装置で、ペダルを踏むこ
とによりねじり応力が発生するトルク検出部81と、検
出コイル17a,17bが巻かれたボビン10と、ヨー
ク20と、コイルケース90とからなっている。トルク
検出部81は、有底の円筒部82とその開口部に設けた
フランジ部83とからなり、例えば、Fe−Al系合
金、Fe−Ni系合金、SNCM系浸炭鋼などの磁歪特
性を有する磁性合金によって構成されている。そして、
底部84の中心部にはクランク軸5が挿通される穴85
が設けられており、穴85の周囲には複数のねじ挿通穴
86が設けられている。
【0075】また、円筒部82には、左右対称にかつ互
いに反対方向に傾斜したシェブロン状の多数のスリット
又は凹溝2a,2b(以下凹溝という)が設けられてお
り、これら凹溝2a,2bにより互いに反対方向の磁気
異方性が付与されている。87はフランジ部83に設け
た複数のナット挿入穴である。なお、実施例では円筒部
82の厚みを1〜3mmとした。
【0076】10は合成樹脂を成形加工してなるほぼ円
筒状のボビンで、隔壁12a,12b,12c,12
d,12eを有し、隔壁12aは他の隔壁12b〜12
eより大径で幅広に形成されており、前面には取付穴1
5a,15bが設けられている。また、隔壁12bと1
2cの間及び12dと12eとの間には検出コイル17
a,17bの巻回部13b,13cが設けられており、
隔壁12cと12dの間には回り止め及び位置決め用の
ピン14a,14b(14bは図示せず)が突設されて
いる。16a,16b,16c,16dは隔壁12a〜
12dの上部に設けられ、検出コイル17a,17bの
ワイヤの端末を引出す切欠き部で、切欠き部16aの両
側にはクランプ穴19a,19b(19aは図示せず)
が設けられている。
【0077】21a,21bはヨーク20を構成する断
面半円状のヨーク部品で、内壁にはボビン10の隔壁1
2aと12b及び12cと12dの間に嵌入するリブ2
2a,22b、22c,22dが設けられており、ま
た、隔壁12eの外壁に当接するリブ22e,22fが
設けられている。そして、リブ22c,22dは他のリ
ブ22a,22b,22e,22fより幅広に形成さ
れ、ピン穴23c,23d(23cは図示せず)が設け
られている。24a,24b、24c,24d、24
e,24f(24c,24eは図示せず)は検出コイル
17a,17bのワイヤの端末を通す通路を形成するた
めの凹部である。
【0078】90は鉄、アルミニウムなどの金属材料又
は合成樹脂からなるコイルケースで、有底円筒状の本体
91と、おねじを有し本体91の底部から突設されたね
じ部92とからなり、本体91の底部からねじ部92に
かけてクランク軸5を挿通し、かつクランク軸5との間
に球軸受58を配設する穴93が貫設されている。94
a,94b(94bは図示せず)はねじ挿通穴、95は
取出線18の取出し穴である。
【0079】74はギヤ保持部材で、図16に示すよう
に、円板状のハブ75と、ハブ75の外周からほぼ等間
隔で内側(クランク軸5側)に傾斜して放射状に突設さ
れた複数の腕部76とからなり、ハブ75には検出部8
1のフランジ部83が嵌合される凹部77と、この凹部
77の中心部に設けられ、クランク60bの円柱状ボス
73が嵌入される穴78が設けられている。79は穴7
8の外周に設けられた複数のねじ挿通穴、76aは腕部
76の先端部にほぼ垂直に立設されたギヤ取付部で、ナ
ット挿通穴76bが設けられている。
【0080】次に、上記のように構成した本実施形態の
組立順序の一例を説明する。 (1)巻回部13a,13bに検出コイル17a,17
bが巻回されたボビン10の両側にヨーク部品21a,
21bを結合してこれをコイルケース90の本体91内
に挿入し、検出コイル17a,17bの引出し線を引出
し穴95から外部に引出すと共に、コイルケース90の
ねじ挿通穴94a,94b(94bは図示せず)からボ
ビン10の取付穴15a,15bにねじ96を螺入し、
これらを一体に結合する。
【0081】(2)ハウジング51内にクランク軸5を
挿通し、球軸受58を介してアダプタ55aをハウジン
グ51のめねじ53aに螺入し、ついで、球軸受58を
介してボビン10及びヨーク20が収容されたコイルケ
ース90のおねじ92をハウジング51のめねじ53b
に螺入する。そして、アダプタ55aのおねじにロック
リング59を螺入して固定し、クランク軸5をハウジン
グ51内に回転自在に支持する。
【0082】(3)ギヤ保持部材74の穴78にクラン
ク60bの円柱状ボス73を挿入し、ついで、トルク検
出部81を円柱状ボス73に嵌入してねじ挿通穴85に
挿通したねじ97を円柱状ボス73のねじ穴73aに螺
入し、固定する。 (4)次に、ギヤ保持部材74の凹部77をトルク検出
部81のフランジ83に嵌合し、フランジ83のナット
挿入穴87にナット98を螺入すると共に、ギヤ保持部
材74のねじ挿通穴79にねじ99を挿入してナット9
8に螺入する。これにより、クランク60b、トルク検
出部81及びギヤ保持部材74は一体に結合される。
【0083】(5)クランク60bに取付けたトルク検
出部81をコイルケース90内に挿入してその穴85に
クランク軸5を挿通すると共に、円柱状ボス73に設け
た穴をクランク軸5の端部に嵌合し、ボトル7bをねじ
穴6bに螺入して固定する。これにより、トルク検出部
81に設けた凹溝2a,2bは僅かな間隙を隔てて検出
コイル17a,17bとそれぞれ対向し、トルク検出装
置80が形成される。
【0084】(6)ギヤ62をギヤ保持部材74の取付
部76aの一方の面に当接すると共に、取付部76aの
他方の面に小ギヤ62aを当接し、小ギヤ62aに設け
たナット挿入穴と取付部76aに設けたナット挿入穴7
6bに挿入したナット98に、ギヤ62のねじ挿通穴に
挿入したねじ99を螺入して固定する。なお、小ギヤ6
2aは必須のものではない。 (7)最後に、クランク60aの嵌合穴をクランク軸5
の端部に嵌合し、ボルト7aで固定すれば組立が完了す
る。
【0085】上記の説明では、コイルケース90の本体
91とねじ部92を一体に構成した場合を示したが、本
体91とねじ部92と別体に形成し、ろう付けなどによ
り両者を一体に結合してもよい。また、コイルケース9
0を本体91のみで構成してその底部に設けた穴にめね
じを設けると共に、第4の実施形態(図9)で説明した
ブラケット55bのフランジを省略してておねじ56b
をこの部分まで延長し、ハウジング51の端部に螺入し
たこのブラケット55bのおねじにコイルケース90の
めねじを螺入するようにしてもよい。
【0086】次に、本実施形態の作用を説明する。な
お、ギヤ62にはチェーンが掛けられているものとす
る。いま、ペダル61bを踏んでクランク60bを自転
車の進行方向に回転させると、その回転力はクランク6
0b、円柱状ボス73、トルク検出部81、ギヤ保持部
74を経て、ギヤ62に伝達され、同時にクランク軸5
に伝達される。このとき、クランク60bと一体に結合
されたトルク検出部81には、クランク60bによる回
転力と、チェーンによる反対方向の張力とによりねじり
応力が発生する。
【0087】これにより、トルク検出部81に設けた磁
気異方性を付与する凹溝2aには引張り応力が、また、
凹溝2bには圧縮応力が作用するため、これに対応して
トルク検出部81の透磁率が変化する。トルク検出部8
1の透磁率の変化に伴って検出コイル17a,17bの
自己イダクタンスが変化し、ブリッジ回路155(図1
7)にはインピーダンスの変化、したがって、トルク検
出器81に加えられたトルクの大きさに対応した不平衡
電圧e1 ,e2 が出力する。この出力電圧e1 ,e2
図17で説明したプロセスにしたがって処理され、出力
する。この出力電圧は、クランク軸5に加えられたトル
クに対応した値である。
【0088】次に、他方のペダル61aを踏込んでクラ
ンク60aを回転すると、その回転はクランク60a、
クランク軸5、クランク60bの円柱状ボス73、トル
ク検出部81、キヤ保持部74を経てギヤ62に伝達さ
れる。この場合、円柱状ボス73以降の伝達経路及び回
転方向は、前述のクランク60bの場合と同じであり、
しかも、ギヤ62にはチェーンにより前記と同方向の張
力が作用しているため、クランク60bを回転した場合
と同様のプロセスでトルク検出部81のねじり応力、し
たがって、クランク60aによりクランク軸5に加えら
れたトルクを検出することができる。
【0089】上記のように構成した本実施形態によれ
ば、自転車のペダルを踏むことによってクランク軸に加
えられるトルクを容易かつ確実に検出することができる
と共に、第1の実施形態とほぼ同様の効果を得ることが
できる。特に、本実施形態においては、左右のペダルを
踏込むたびにクランク軸に加わるトルクを検出できるの
で便利であり、また、トルク検出部は大径でかつ中空に
形成されているので、これに生ずるねじり応力を高精度
で検出することができる。
【0090】なお、上記の各実施形態で説明したトルク
検出軸1,100、トルク検出軸であるクランク軸1
a、トルク検出部81は、何れもFe−Al系合金、F
e−Ni系合金あるいはSNCM系浸炭鋼の如き磁歪特
性を有する磁性合金で構成したが、実施例では、これら
を重量%でAlを11.0〜15.0含み残部が実質的
にFeかなるFe−Al系合金、重量%でNiを32〜
85%含み残部が実質的にFeからなるFe−Ni系合
金、及びSNCM815でそれぞれ製作した。
【0091】上述の第4、第5及び第6の実施形態にお
いては、本発明に係るトルク検出装置により、自転車の
ペダルの踏力によってトルク検出軸(クランク軸)又は
トルク検出部に加わるトルクを検出する場合について説
明したが、本実施形態はこれに限定するものではなく、
例えば、工作機械の回転軸その他の各種回転部にトルク
検出軸又はトルク検出部を結合することにより、第1〜
第3の実施形態と同様に、これらに加えられるトルクを
検出することができる。
【0092】実施形態7 図17は本発明の第7の実施形態の縦断面図、図18は
その分解斜視図、図19はボビンの拡大図、図20は図
19の縦断面図、図21は図17のB−B断面図、図2
2は図21のC−C断面図である。なお、第1〜第6の
実施形態と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を
省略する。
【0093】140は合成樹脂等の絶縁材料を成形加工
してなるほぼ中空円筒状のボビンで、その両端部にはフ
ランジ141a,141bが設けられている。そして、
一方のフランジ141aの外周には側壁に配線挿通穴1
43a,143b,143c(143bは図示せず)を
有する凹状の配線処理部142が設けられており、ま
た、前面には配線処理部142の両側から全周に亘って
溝状の配線収容部144が設けられている。145は配
線処理部142に対向して配線収容部144内に設けら
れたアース端子156の取付部で、ねじ穴146が設け
られている。
【0094】147a,147b,147c,147
d,147eはフランジ141a,141bの間におい
て、それぞれ所定の間隔を隔てて設けられた隔壁で、フ
ランジ141a,141bより小径に形成されており、
このうち、隔壁147cは他の隔壁147a,147
b,147d,147eより幅広に形成されている。ま
た、隔壁147aと147bとの間及び147dと14
7eとの間には検出コイル17a,17bの巻回部14
8a,148bが形成されており、フランジ141aと
隔壁147aの間、隔壁147bと147cの間、隔壁
147cと147dの間、及び隔壁147eとフランジ
141bとの間には、所定幅の係止部151を隔てて、
後述の第1のヨーク部品が嵌入されるヨーク嵌入穴15
0a,150b,150c,150dを有するヨーク嵌
入溝149a,149b,149c,149dがそれぞ
れ設けられている。
【0095】152は隔壁147a〜147dの配線処
理部142と同一線上に設けた切欠き部で、検出コイル
17a,17bのワイヤ端末部の引出し口を形成してい
る。153a,153bは隔壁147cの上下に対向し
て突設された係止突起、154a,154bはフランジ
141bの上下に対向して設けられたねじ穴、155
a,155bはフランジ141a,141bの対向面に
設けられた段部である。
【0096】160a,160b,160c,160d
は各一対の第1のヨーク部品で、例えば、リング状の磁
性材料を2分割した半円状に形成されており、内側には
ボビン140に設けたヨーク嵌入穴150a〜150d
に嵌入する嵌入部161,161が設けられている。ま
た、両嵌入部161,161の間には、ボビン140の
係止部151に係合する係合部162が設けられてお
り、両端部にはボビン140の係止部151に係止する
係止段部163,163が設けられている。
【0097】165a,165bは第1のヨーク部品1
60a〜160dと同じ材料からなる第2のヨーク部品
で、円筒状の部材を2分割して断面半円状に形成されて
おり、中央部にはボビン140の係止突起153a,1
53bに嵌合する嵌合穴166a,166bが設けられ
ている。
【0098】上記の第1のヨーク部品160a〜160
d及び第2のヨーク部品165a,165bは、すべ
て、冷間圧延鋼板をプレス加工により成形したもので、
材料が低廉で製造も容易なので大量生産に適し、コスト
を大幅に低減することができる。しかし、けい素鋼板、
電磁ステンレス板などの他の板状材料を用いてもよく、
この場合でも製造が容易なためコストを低減できる。
【0099】51は中空円筒状のハウジングで、例え
ば、鉄、アルミニウムなどの金属材料、あるいは合成樹
脂からなり、両端部の内壁には軸受のアダプタ55a,
55bを螺入するためのねじ53a,53bが設けられ
ている。そして、ボビン140のアース端子の取付部1
45に設けたねじ穴146及びフランジ141bに設け
たねじ穴154a,154bに対応した位置には、ねじ
挿通穴31a,31b,31c(31a,31cは図示
せず)が設けられており、また、ボビン140の配線処
理部142に対応する位置には、ブシュ35の取付穴3
2が設けられている。
【0100】170は内面に熱溶融性接着剤が塗布され
た樹脂製の熱収縮チューブで、その長さは、ボビン14
0の段部155a,155b間の間隔とほぼ等しく形成
されている。この熱収縮チューブ170は、通常軟質樹
脂によって形成され、100〜150℃に加熱すること
により60〜80%の収縮率を有することが知られてい
る。
【0101】次に、上記のように構成した本実施形態の
組立順序の一例を説明する。 (1)ボビン140の巻回部148a,148bにそれ
ぞれ検出コイル17a,17bを巻回し、そのワイヤの
端末を隔壁147a〜147dの切欠き部152を通し
て配線処理部142の配線挿通穴143a,143bに
挿通し、配線収容部144内に位置させる。そして、こ
のボビン140にトルク検出軸1を挿入し、ボビン14
0をトルク検出軸1の大径部の間に位置させる。
【0102】(2)次に、図23(a)に示すように、
第1のヨーク部品160a,160aをボビン140の
ヨーク嵌入溝149aに挿入し、その嵌入部161,1
61をヨーク嵌入穴150aに貫入して内壁から突出さ
せ、同時に係合部162を中央の係止部151に係止さ
せると共に、段部163,163を上下の係止部151
にそれぞれ係止させる。同様にして、第1のヨーク部品
160b,160b、160c,160c及び160
d,160dをそれぞれボビン140に取付ける。これ
により、フランジ141a,141bと各隔壁147a
〜147eの間には、隔壁147a〜147eの外周と
同じ外径で第1のヨーク部品160a〜160dが取付
けられる。
【0103】(3)ついで、第2のヨーク部品165
a,165bの嵌合穴166a,166bを、第1のヨ
ーク部品160a〜160dが取付けられたボビン14
0の係合突起153a,153bに嵌合して位置決め
し、ボビン140の外周に対向して嵌合する。このとき
の状態を図23(b)に示す。
【0104】そして、熱収縮チューブ170をボビン1
40に嵌合し、加熱する。これにより、ボビン140、
第1のヨーク部品160a〜160d及び第2のヨーク
部品165a,165bは、所定の位置に強固に固定さ
れる。このとき、熱収縮チューブ170の両端部は、ボ
ビン140のフランジ141a,141bに設けた段部
155a,155b上に位置する。なお、ボビン14
0、第1のヨーク部品160a〜160d、第2のヨー
ク部品165a,165bの固定にあたっては、熱収縮
チューブ170に代えて、これらを接着剤により固定し
てもよい。
【0105】(4)引出し線18をボビン140の配線
処理部142の配線挿通穴143cから配線収容部14
4内に挿入し、検出コイル17a,17bのワイヤにハ
ンダ付けして接続する(図21参照)。そして、図22
に示すように、配線処理部142及び配線収容部144
内にエポキシ樹脂、ウレタン樹脂の如き樹脂158を充
填し、密封して固定する。
【0106】(5)ついで、トルク検出軸1及びボビン
140をハウジング51内に挿入して、引出し線18を
取付穴32に取付けたブシュ35から外部に引出し、ね
じ挿通穴31aに挿入したねじ15aをアース端子16
6と共締めにして取付部145のねじ穴146に螺入す
ると共に、ねじ挿通穴31b,31cに挿入したねじ1
5b,15cをボビン140のフランジ141bに設け
たねじ穴154a,154bに螺入し、両者を一体に固
定する。
【0107】(6)次に、ハウジング51のめねじ53
bに、トルク検出軸1との間に球軸受58を介して一方
のアダプタ55bのおねじ56bを、そのフランジがハ
ウジング51に当接するまで螺入し、固定する。つい
で、他方のアダプタ55aのおねじ56aを球軸受58
を介してハウジング51のめねじ53aに螺入したの
ち、アダプタ55aのおねじ56aにロックリング59
を螺入して固定する。これにより、トルク検出軸1a
は、ハウジング51内に回転自在に支持される。
【0108】本実施形態の作用は前述の第1〜第6の実
施形態の場合と実質的に同じなので、説明を省略する。
なお、本実施形態においては自転車のトルク検出装置の
場合を示したが、工作機械の回転軸やその他の回転部の
トルク検出にも用いることができる。
【0109】上記の説明では、トルク検出軸1aに段付
き軸を用いた場合を示したが、本実施形態においては、
第1の実施形態で説明したような全長に亘って同径のト
ルク検出軸1を用いることもできる。この場合は、第
1、第2のヨーク部品160a〜160d、165a,
165bを取付けて固定したのち、ボビン140にトル
ク検出軸1を挿入してもよく、軸受も第1の実施形態に
準じて取付けることができる。また、ボビン140のヨ
ーク嵌入穴150a〜150dに第1のヨーク部品16
0a〜160dの嵌入部161を嵌入してボビン140
の内壁面から突出させた場合を示したが、ヨーク嵌入穴
150a〜150dに嵌入した第1のヨーク部品160
a〜160dの嵌入部161を、ボビン140の内壁面
と同一面にしてもよい。
【0110】上記のように構成した本実施形態によれ
ば、前述の各実施形態の特長を有するばかりでなく、ヨ
ークを複数の第1のヨーク部品160a〜160dと複
数の第2のヨーク部品165a,165bとに分割し、
これらを板状の磁性材料をプレス加工により製造するよ
うにしたので、製造が容易で大量生産に適し、コストを
低減することができる。特に、これらの材料に低価格の
冷間圧延鋼板を用いた場合は、コストをさらに低減する
ことができる。また、第1のヨーク部品160a〜16
0dをボビン140のヨーク嵌入穴150a〜150d
に嵌入して内壁から突出させた場合は、第1のヨーク部
品160a〜160dをトルク検出軸1の凹溝2a,2
bに近接させて有効な磁路を形成することができるの
で、感度のよいトルク検出装置を得ることができる。
【0111】さらに、ボビン140のフランジ141a
の前面部に配線収容部104を設け、この配線収容部1
44内に検出コイル17a,17bのワイヤと取出し線
18を収容して両者を接続したのち樹脂を充填するよう
にしたので、配線処理が容易で、防水機能を大幅に向上
することができる。また、ボビン140とこれに取付け
た第1、第2のヨーク部品160a〜160d、165
a,165bを熱収縮チューブ170で一体に結合した
場合は、これら各部品の密着性を高めて第1、第2のヨ
ーク部品160a〜160d、165a,165bの磁
路特性を高めることができ、さらにこれらに対する防水
効果を向上することができる。
【0112】以上本発明の実施形態について詳細に説明
したが、各実施形態の構成はこれに限定するものではな
く、例えば、以下に述べるように適宜変更することがで
きる。 (1)第1〜第7の実施形態では、トルク検出軸及びト
ルク検出部をFe−Al系合金、Fe−Ni系合金又は
SNCM系浸炭鋼からなる磁歪特性を有する磁性合金で
形成し、これに磁気異方性を付与した場合について説明
したが、このようなトルク検出軸又はトルク検出部に代
えて、図24の従来技術で説明したように、互いに反対
方向に傾斜したシェブロン状のスリット又は凹溝によっ
て磁気異方性が付与された軟磁性箔を回転軸の表面に固
着して構成したトルク検出軸又はトルク検出部を用いて
もよい。
【0113】(2)第3の実施形態では、ボビン10の
隔壁12a〜12gの一部に上下を残してスリット10
5a〜105fを設けると共に、ヨーク部品21a,2
1bのリブ22a〜22fのスリット105a〜105
fに対応る部分をさらに小径に形成し、ボビン10にヨ
ーク部品21a,21bを結合したときに、スリット1
05a〜105fに嵌入されたリブ22a〜22fの一
部がボビン10の内壁から突設するようにしたが、この
構造は他の実施形態にも実施することができる。
【0114】(3)第4、第6の実施形態では、ボビン
10の配線処理部13aの近傍の隔壁12aの切欠き部
16aに、検出コイル17a,17bの引出し線を固定
する固定手段を設けた場合を示したが、これは他の実施
形態にも実施することができる。(4)また、第5の実
施形態では、ボビンを独立した一対のボビン10a,1
0bで構成すると共に、ヨーク部品21a,21bにボ
ビン10a,10bが嵌入される嵌入部26a〜26d
を設けた場合を示したが、これは他の実施形態にも実施
することができる。 (5)さらに、第7の実施形態では、検出コイル17
a,17bのワイヤの端末及び引出し線18を収容した
配線処理部142及び配線収容部144に樹脂を充填し
た場合を示したが、これは他の実施形態にも可能な範囲
で実施することができる。
【0115】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のトルク検出装置によれば、次のような効果を得ること
ができる。 (1)磁気異方性が付与されたトルク検出軸と、同一線
上にそれぞれ切欠き部を有する複数の隔壁が設けられ、
これら隔壁の間に配線処理部及び検出コイルの巻回部が
形成されたほぼ中空円筒状のボビンと、内壁から突設さ
れボビンの隔壁の間に嵌入される複数のリブ及びこのリ
ブの一方の端部に設けられた凹部を有し、ボビンの外側
に結合される断面半円状の一対のヨーク部品からなるヨ
ークと、検出コイルの引出し線の引出し穴を有する中空
円筒状のハウジングとからなり、このハウジング内に一
体に結合されたボビンとヨークを挿入して固定し、ボビ
ン内にトルク検出軸を挿入してハウジングによりトルク
検出軸を回転自在に支持するようにしたので、次のよう
な効果が得られる。
【0116】ボビンを一体構造にしたので組立が容易で
あり、さらに隔壁に切欠き部を設けると共に、隔壁の間
に配線処理部及び巻回部を設けたので、検出コイルの巻
回、ワイヤ端末の引出し、ワイヤ端末及び引出し線の処
理を容易かつ確実に行うことができ、生産性を向上する
ことができる。また、ヨークを2つ割りにしてボビンの
両側の結合すると共に、ヨークのボビンの切欠き部に対
向する位置に凹部を設けたので、ボビンにヨークを結合
した際に、切欠き部と凹部により配線の通路を形成する
ことができ、配線処理を容易にすることができる。
【0117】(2)上記(1)のトルク検出軸を、両端
部に連結部を有しこの連結部の間に磁気異方性が付与さ
れた中空円筒状に形成し、この中空部内にトルクを測定
する回転軸を挿通して回転軸とトルク検出軸を固定装置
により一体に結合するようにしたので、上記(1)と同
様の効果を得ることができ、特に、トルク検出軸をトル
クを検出する回転軸に直接連結できない場合に実施して
有効である。
【0118】(3)磁気異方性が付与されたトルク検出
軸と、上記(1)と同様のボビン及びヨークと、両端部
内壁にめねじを有し一体に結合されたボビンとヨークが
挿入固定され、ボビン内に挿入されたトルク検出軸を回
転自在に支持するハウジングとによって構成したので、
上記(1)とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0119】(4)上記(3)のトルク検出装置におい
て、ボビン及びヨークに代えて、独立した一対のボビン
と、このボビンの嵌入部を有するヨークとを設けると共
に、ヨークの両側に結合されるコイルケースとを設けた
ので、上記(1)とほぼ同様の効果を得ることができ、
特に、細いトルク検出軸の装置に実施して有効である。
【0120】(5)有底円筒状の本体及びこの本体の開
口部側に形成されたフランジからなり、本体に磁気異方
性が付与されたトルク検出部と、上記(1)とほぼ同様
のボビン及びヨークと、円筒部と中空のねじ部からな
り、円筒部に一体に結合されたボビンとヨークが挿入さ
れて固定されるコイルケースと、回転軸を回転自在に支
持するハウジングとからなり、コイルケースをハウジン
グに取付けると共に、トルク検出部をボビン内に挿入し
て回転部に固定するようにしたので、上記(1)とほぼ
同様の効果を得ることができる。
【0121】(6)上記(1),(2),(3)又は
(5)のトルク検出装置において、ボビンの隔壁の間の
一部に上下を残してスリットを設けると共に、ヨーク部
品のリブのスリットに対応する部分をさらに小径に形成
し、ボビンにヨーク部品を結合したときにスリットに嵌
入されたリブの一部がボビンの内壁から突出するように
したので、より効率的な磁路を形成することができ、ト
ルク検出軸に加わるトルクを高精度で検出することがで
きる。
【0122】(7)上記(1),(2),(3)又は
(5)のトルク検出装置において、ボビンの配線処理部
の近傍の隔壁の切欠き部に、検出コイルの引出し線の固
定手段を設けたので、検出コイルの配線処理をより確実
に行うことができる。 (8)上記(1),(2),(3)又は(5)のトルク
検出装置において、ボビンの配線処理部に樹脂を充填し
たので、配線を確実に固定できると共に、防水効果を高
めることができる。
【0123】(9)上記(1),(2),(3),
(4)又は(5)のトルク検出装置において、ボビンに
係止部を設けると共に、ヨーク部品にこの係止部に係合
する係合部を設けたので、ボビンにヨーク部品を結合す
る際の位置決めが容易であり、かつ、ヨーク部品の位置
ずれ(回り)を防止することができる。
【0124】(10)上記(1),(2),(3)又は
(5)のトルク検出装置において、ボビンを独立した一
対のボビンで構成すると共に、ヨーク部品に前記ボビン
が嵌入される嵌入部を設けたので、検出コイルの巻回が
容易になり、かつ、装置を小形化することができる。
【0125】(11)上記(1),(2),(3)又は
(4)のトルク検出装置において、一体に結合されたボ
ビンとヨーク又はボビン、ヨーク及びコイルケースを、
ハウジングに対して軸方向に調整可能に構成したので、
トルク検出軸等に付与した磁気異方性部と検出コイルと
の位置合わせを容易かつ確実に行うことができる。
【0126】(12)磁気異方性が付与された検出軸
と、外壁に設けられた複数の隔壁によって検出コイルの
巻回部及びそれぞれ内壁に開口する複数のヨーク嵌入穴
を有するヨーク嵌入溝が形成されたほぼ中空円筒状のボ
ビンと、このボビンのヨーク嵌入穴に嵌入する嵌入部を
有しヨーク嵌入溝に対向して嵌入される半円状の複数対
の第1のヨーク部品と、ボビンの外周に結合される断面
半円状の一対の第2のヨーク部品と、検出コイルの引出
し線の引出し穴を有する中空円筒状のハウジングとから
なり、このハウジングに第1、第2のヨーク部品が結合
されたボビン挿入して固定し、ボビン内に挿入されたト
ルク検出軸をハウジングにより回転自在に支持するよう
にしたので、次のような効果を得ることができる。
【0127】第1、第2のヨーク部品は板状の磁性部材
をプレス加工により製造することができるので、製造が
容易で多量生産に適し、コストを低減することができ
る。また、第1のヨーク部品をボビンのヨーク嵌入穴に
嵌入して内壁から突出させた場合は、第1のヨーク部品
をトルク検出軸に近接して配設できるので有効な磁路を
形成することができ、これにより感度のよいトルク検出
装置を得ることができる。なお、第1、第2のヨーク部
品を冷間圧延鋼板でプレス加工により製作すると、機械
構造用炭素鋼材によって一体成形したヨークとほぼ同じ
特性が得られ、その上コストを低減することができる。
【0128】(13)上記(12)のトルク検出装置に
おいて、少なくともボビンの一端にフランジを設け、こ
のフランジに配線処理部及び前面に開口する配線収容部
を設け、この配線収容部内に検出コイルのワイヤと取出
し線を収容して両者を接続するようにしたので、配線処
理を容易かつ整然と行うことができる。
【0129】(14)上記(12)又は(13)のトル
ク検出装置において、配線が収容された配線処理部及び
配線収容部に樹脂を充填するようにしたので、配線が確
実に固定されると共に、防水機能を大幅に向上すること
ができる。
【0130】(15)上記(12)のトルク検出装置に
おいて、ボビンに熱収縮チューブを嵌合し、加熱してボ
ビン、第1、第2のヨーク部品を一体に結合するように
したので、これら各部品の密着性を高めて第1、第2の
ヨーク部品の磁路特性を高めることができると共に、防
水効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の縦断面図である。
【図2】図1の要部の分解斜視図である。
【図3】図1のボビンの縦断面図及びそのA−A断面図
である。
【図4】本発明の第2の実施形態の要部の分解斜視図で
ある。
【図5】本発明の第3の実施形態の縦断面図である。
【図6】図5の要部の分解斜視図である。
【図7】図5のボビン及びヨークの分解斜視図及びボビ
ンの断面図である。
【図8】自転車のボトムブラケット部の斜視図である。
【図9】本発明の第4の実施形態の縦断面図である。
【図10】図9の要部の分解斜視図である。
【図11】本発明の第5の実施形態の縦断面図である。
【図12】図11の要部の分解斜視図である。
【図13】本発明の第6の実施形態の縦断面図である。
【図14】図13の要部の一部断面図である。
【図15】図14の分解斜視図である。
【図16】図13の要部の分解斜視図である。
【図17】本発明の第7の実施形態の縦断面図である。
【図18】図17の分解斜視図である。
【図19】図18のボビンの拡大図である。
【図20】図19の縦断面図である。
【図21】図17のB−B断面図である。
【図22】図21のC−C断面図である。
【図23】第7の実施形態の組立の一例を示す説明図で
ある。
【図24】従来のトルク検出装置の一例の説明図であ
る。
【符号の説明】
1,100 トルク検出軸 2a,2b スリット又は凹溝 1a,5 クランク軸 8 回転軸 10,10a,10b,140 ボビン 12a〜12g,147a〜147d 隔壁 13a,142 配線処理部 13b,13c,148a,148b 検出コイルの巻
回部 16a〜16f,152 切欠き部 17a,17b 検出コイル 20 ヨーク 21a,21b ヨーク部品 22a〜22f リブ 30,51 ハウジング 50 ボトムブラケット部 55a,55b ブラケット 58 球軸受 60a,60b クランク 61a,61b ペダル 62 ギヤ 65 コイルケース 66a,66b コイルケース部品 73 円柱状ボス 74 ギヤ保持部材 81 トルク検出部 82 円筒部 90 コイルケース 91 本体 92 ねじ部 110a,110b 固定装置 141a,141b フランジ 144 配線収容部 149a〜149d ヨーク嵌入溝 150a〜150b ヨーク嵌入穴 160a〜160d 第1のヨーク部品 161 嵌入部 165a,165b 第2のヨーク部品 170 熱収縮チューブ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気異方性が付与されたトルク検出軸
    と、 同一線上にそれぞれ切欠き部を有する複数の隔壁が設け
    られ、これら隔壁の間に配線処理部及び検出コイルの巻
    回部が形成されたほぼ中空円筒状のボビンと、 内壁から突設され前記ボビンの隔壁の間に嵌入される複
    数のリブ及び該リブの一方の端部に設けられた凹部を有
    し、前記ボビンの外側に結合される断面半円状の一対の
    ヨーク部品からなるヨークと、 検出コイルの引出し線の引出し穴を有する中空円筒状の
    ハウジングとからなり、 該ハウジング内に一体に結合されたボビンとヨークを挿
    入して固定し、前記ボビン内に挿入されたトルク検出軸
    を前記ハウジングにより回転自在に支持したことを特徴
    とするトルク検出装置。
  2. 【請求項2】 両端部に連結部が設けられて該連結部の
    間に磁気異方性が付与された中空円筒状のトルク検出軸
    と、 同一線上にそれぞれ切欠き部を有する複数の隔壁が設け
    られ、これら隔壁の間に配線処理部及び検出コイルの巻
    回部が形成されたほぼ中空円筒状のボビンと、 内壁から突設され前記ボビンの隔壁の間に嵌入される複
    数のリブ及び該リブの一方の端部に設けられた凹部を有
    し、前記ボビンの外側に結合される断面半円状の一対の
    ヨーク部品からなるヨークと、 検出コイルの引出し線の引出し穴を有する中空円筒状の
    ハウジングとからなり、 前記ハウジング内に一体に結合されたボビンとヨークを
    挿入して固定し、前記ボビン内に挿入されたトルク検出
    軸を前記ハウジングにより回転自在に支持したことを特
    徴とするトルク検出装置。
  3. 【請求項3】 磁気異方性が付与されたトルク検出軸
    と、 同一線上にそれぞれ切欠き部を有する複数の隔壁が設け
    られ、これら隔壁の間に配線処理部及び検出コイルの巻
    回部が形成されたほぼ中空円筒状のボビンと、 内壁から突設され前記ボビンの隔壁の間に嵌入される複
    数のリブ及び該リブの一方の端部に設けられた凹部を有
    し、前記ボビンの外側に結合される断面半円状の一対の
    ヨーク部品からなるヨークと、 両端部内壁にめねじを有し、検出コイルの引出し線の引
    出し穴が設けられた中空円筒状のハウジングとからな
    り、 該ハウジング内に一体に結合されたボビンとヨークを挿
    入して固定し、前記ボビン内に挿入されたトルク検出軸
    を前記ハウジングにより回転自在に支持したことを特徴
    とするトルク検出装置。
  4. 【請求項4】 磁気異方性が付与されたトルク検出軸
    と、 切欠き部を有するフランジが両側に設けられそれぞれ検
    出コイルが巻回される一対のボビンと、 内壁に突設されたリブの間に形成され前記ボビンがそれ
    ぞれ嵌入する嵌入部及び前記リブの一方の端部に設けら
    れた凹部を有し、前記ボビンの両側に結合される断面半
    円状の一対のヨーク部品からなるヨークと、 両端部に内壁から突出したフランジを有し、該フランジ
    の一方の端部に検出コイルのワイヤの取出口が設けられ
    て前記ヨークの両側に結合される断面半円状の一対のコ
    イルケース部品からなるコイルケースと、 両端部内壁にめねじを有し、検出コイルの引出し線の引
    き出し穴が設けられた中空円筒状のハウジングとからな
    り、 該ハウジング内に一体に結合されたボビン、ヨーク及び
    コイルケースを挿入して固定し、前記ボビン内に挿入さ
    れたトルク検出軸を前記ハウジングにより回転自在に支
    持したことを特徴とするトルク検出装置。
  5. 【請求項5】 有底円筒状の本体及び該本体の開口部側
    に形成されたフランジからなり、前記本体に磁気異方性
    が付与されたトルク検出部と、 同一線上にそれぞれ切欠き部を有する複数の隔壁が設け
    られ、これら隔壁の間に配線処理部及び検出コイルの巻
    回部が形成されたほぼ中空円筒状のボビンと、 内壁から突設され前記ボビンの隔壁の間に嵌入される複
    数のリブ及び該リブの一方の端部に設けられた凹部を有
    し、前記ボビンの外側に結合される断面半円状の一対の
    ヨーク部品からなるヨークと、 円筒部と中空のねじ部からなり、前記円筒部に一体に結
    合されたボビンとヨークが挿入されて固定されるコイル
    ケースと、 回転軸を回転自在に支持する中空円筒状のハウジングと
    からなり、 前記コイルケースをハウジングに取付けると共に、前記
    トルク検出部を前記ボビン内に挿入して回転部に固定し
    たことを特徴とするトルク検出装置。
  6. 【請求項6】 ボビンの隔壁の間の一部に上下を残して
    スリットを設けると共に、ヨーク部品のリブの前記スリ
    ットに対応する部分をさらに小径に形成し、前記ボビン
    にヨーク部品を結合したときに前記スリットに嵌入され
    たリブの一部が前記ボビンの内壁から突出するようにし
    た請求項1,2,3又は5記載のトルク検出装置。
  7. 【請求項7】 ボビンの配線処理部の近傍の隔壁の切欠
    き部に、検出コイルの引出し線の固定手段を設けたこと
    を特徴とする請求項1,2,3又は5記載のトルク検出
    装置。
  8. 【請求項8】 ボビンの配線処理部に樹脂を充填したこ
    とを特徴とする請求項1,2,3又は5記載のトルク検
    出装置。
  9. 【請求項9】 ボビンに位置決め及び回転防止用の係止
    部を設けると共に、ヨーク部品に該係止部に係合する係
    合部を設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4又
    は5記載のトルク検出装置。
  10. 【請求項10】 ボビンをそれぞれ独立した一対のボビ
    ンで構成すると共に、ヨーク部品に前記ボビンが嵌入さ
    れる嵌入部を設けたことを特徴とする請求項1,2,3
    又は5記載のトルク検出装置。
  11. 【請求項11】 一体に結合されたボビンとヨーク又は
    ボビン、ヨーク及びコイルケースを、ハウジングに対し
    て軸方向に調整可能に構成したことを特徴とする請求項
    1,2,3又は4記載のトルク検出装置。
  12. 【請求項12】 磁気異方性が付与されたトルク検出軸
    と、 外周に設けられた複数の隔壁によって検出コイルの巻回
    部、及びそれぞれ内壁に開口する複数のヨーク嵌入穴を
    有するヨーク嵌入溝が形成されたほぼ中空円筒状のボビ
    ンと、 該ボビンのヨーク嵌入穴に嵌入する嵌入部を有し、前記
    ヨーク嵌入溝に対向して嵌入される半円状の複数対の第
    1のヨーク部品と、 前記ボビンの外周に結合される断面半円状の一対の第2
    のヨーク部品と、 前記検出コイルの引出し線の引出し穴を有する中空円筒
    状のハウジングとからなり、 該ハウジングに前記第1,第2のヨーク部品が結合され
    たボビンを挿入して固定し、該ボビン内に挿入された前
    記トルク検出軸を前記ハウジングにより回転自在に支持
    したことを特徴とするトルク検出装置。
  13. 【請求項13】 少なくともボビンの一端にフランジを
    設け、該フランジに配線処理部及び前面に開口する配線
    収容部を設けたことを特徴とする請求項12記載のトル
    ク検出装置。
  14. 【請求項14】 配線が収容された配線処理部及び配線
    収容部に樹脂を充填したことを特徴とする請求項12又
    は13記載のトルク検出装置。
  15. 【請求項15】 ボビンに熱収縮チューブを嵌合し、加
    熱してボビン及び第1,第2のヨーク部品を一体に結合
    したことを特徴とする請求項12記載のトルク検出装
    置。
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