JPH09105457A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置

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JPH09105457A
JPH09105457A JP7326004A JP32600495A JPH09105457A JP H09105457 A JPH09105457 A JP H09105457A JP 7326004 A JP7326004 A JP 7326004A JP 32600495 A JP32600495 A JP 32600495A JP H09105457 A JPH09105457 A JP H09105457A
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JP
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pressure
control valve
primary
shift control
shift
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JP7326004A
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English (en)
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Yoshiji Sato
佳司 佐藤
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 予備の油圧回路による変速手段を付設して、
電気系の故障時に積極的に変速制御する。 【解決手段】 エンジン側のプライマリプーリ22と、
車輪側のセカンダリプーリ25に巻付けられるベルト2
6と、オイルポンプ34の吐出圧を調圧してセカンダリ
プーリ25側のライン圧を制御するライン圧制御弁50
と、電気信号によりライン圧を調圧してプライマリプー
リ22側のプライマリ圧を制御する変速制御弁60とを
備えたものであって、エンジン1により機械的に回転す
るオイルポンプ34等に設けられてエンジン回転数に応
じた検出圧を得るエンジン運転状態検出手段71と、こ
の検出圧で変速油圧を油圧回路で制御する故障時変速制
御弁75と、変速制御弁60の電気系の故障時に変速油
圧をプライマリプーリ22側に流入するように切換える
切換弁80とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用のベルト式
無段変速機において電子的に変速制御する制御装置に関
し、詳しくは、電気系の断線等の故障時対策に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の無段変速機の制御において、油
圧制御装置に設けられるライン圧や変速制御の制御弁を
電気信号で作動する、例えば電流制御型に構成する。そ
してエンジン運転、走行状態に応じた種々の情報を制御
ユニットで処理し、その制御ユニットの出力信号で制御
弁を作動して、電子的に変速制御することが知られてい
る。
【0003】上記変速等の電子制御により多数の情報を
使用して、制御の精度等を向上することが可能になる
が、その反面電子系で断線等のトラブルを生じると、例
えば変速制御弁が非通電した状態になって、制御信号に
よる積極的な変速制御ができなくなる。この場合に変速
制御弁の電気的特性、バルブ特性により変速比が最小、
最大または中間に固定されるため、走行は可能である
が、発進時の大きい駆動力と高速走行を両立することが
できない。そこで電気系の故障時にも積極的に変速制御
するには、機械的手段を使用する以外に無い。このため
簡単な構成で有効に変速可能な予備の機械的変速手段を
付設することが望まれる。
【0004】従来、上記無段変速機の電子制御の故障時
対策に関しては、例えば特開平3−213770号公報
の第1の先行技術あり、断線等の故障時には変速比を最
小側に保持して、急減速、ベルトスリップ等の防ぐ。ま
たリリーフ弁装置によりプライマリシリンダの油圧の異
常上昇を防ぐことが示されている。特開平5−1067
28号公報の第2の先行技術では、故障時に変速比を中
間に保持して、上記第1の先行技術の場合の発進の困難
性を緩和することが示されている。特開平5−3384
73号公報の第3の先行技術では、ライン圧を電圧0で
所定の最低圧に、クラッチ圧を電圧0でライン圧と同一
の最高圧に、レシオ圧を電圧0で零にそれぞれ設定し、
ソレノイドバルブの不作動の際にベルトスリップを防
ぎ、微速走行を可能にすることが示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記第1な
いし第3の先行技術にあっては、いずれも故障時に変速
制御弁の電気的特性やバルブ特性により変速比を最小、
中間または最大に固定するものであるから、積極的に変
速制御することができない問題がある。
【0006】本発明は、このような点に鑑み、予備の機
械的変速手段を付設して、電気系の故障時に積極的に変
速制御することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の請求項1に係る無段変速機の制御装置は、
エンジン側のプライマリプーリと、車輪側のセカンダリ
プーリと、両プーリに巻付けられるベルトと、エンジン
により駆動するオイルポンプと、オイルポンプの吐出圧
を調圧してセカンダリプーリ側のライン圧を制御するラ
イン圧制御弁と、電気信号によりライン圧を調圧してプ
ライマリプーリ側のプライマリ圧を制御する変速制御弁
とを備えたものであって、エンジンにより機械的に回転
する回転要素に設けられてエンジン運転状態に応じた検
出圧を得るエンジン運転状態検出手段と、この検出圧で
変速油圧をエンジン運転状態に応じて機械的に制御する
故障時変速制御弁と備えることを特徴とする。
【0008】請求項2に係る無段変速機の制御装置は、
変速制御弁の電気系の故障時に変速油圧をプライマリプ
ーリ側に流入出するように切換える切換弁を故障時変速
制御弁に連通したことを特徴とする。
【0009】請求項3に係る無段変速機の制御装置は、
エンジン運転状態検出手段が、オイルポンプの吐出流や
ライン圧制御弁のオイル戻り流の動圧、プライマリプー
リの回転に応じたピトー圧、またはエンジン回転に応じ
たピトー圧のいずれか1つを検出するものであることを
特徴とする。
【0010】請求項4に係る無段変速機の制御装置は、
変速制御弁が、非通電時にプライマリ圧を通常使用範囲
を超えた最大圧に制御するように設定され、この変速制
御弁が切換弁に、プライマリ圧で変速制御弁または故障
時変速制御弁をプライマリプーリ側に連通するように回
路構成されることを特徴とする。
【0011】請求項5に係る無段変速機の制御装置は、
故障時変速制御弁が、変速制御弁に一体構成されること
を特徴とする。
【0012】請求項6に係る無段変速機の制御装置(図
9参照)は、請求項2記載の無段変速機の制御装置であ
って、変速制御弁(60’(図1の60相当))は、電
気信号(Ip)の非受電時にはプライマリ圧(Pp)が
零又は最低圧になるように調圧制御するものであり、切
換弁(80’(80))は、プライマリ圧(Pp)が零
又は最低圧になったときには、故障時変速制御弁(7
5)の変速油圧(Pe)がプライマリプーリ(22)側
へ流入出するような切換状態になるものであることを特
徴とする。
【0013】請求項7に係る無段変速機の制御装置(図
10参照)は、請求項2記載の無段変速機の制御装置で
あって、変速制御弁(図1の60;図9の60’)への
電気信号(Ip)の他に状態信号(Ie)も出力する電
子制御ユニット(52)を備え、この電子制御ユニット
(52)は、自己の動作状態が正常であるか否かに応じ
てその状態信号(Ie)の値が変わるものであり、切換
弁(80”(80))は、その状態信号(Ie)に応じ
て切り換わるものであることを特徴とする。
【0014】
【作用】従って、請求項1の本発明にあっては、エンジ
ン運転時にオイルポンプが駆動すると、そのポンプ吐出
圧をライン圧制御弁で調圧してライン圧が制御され、こ
のライン圧が常にセカンダリプーリ側に供給されてベル
トクランプする。そして車両の停車時はセカンダリプー
リ側のライン圧により最大変速比になり、このためエン
ジン動力が両プーリとベルトにより大きい駆動力を得る
ように変速して車輪側に伝達して、円滑に発進する。発
進後に電気系が正常な場合は、所定の電気信号が変速制
御弁に入力してプライマリ圧が制御され、このプライマ
リ圧がプライマリプーリ側に流入して最小変速比側に無
段階に変速制御され、このため高速走行することが可能
になる。
【0015】また上記変速制御による車両走行時には、
エンジンにより機械的に回転する回転要素として、例え
ばオイルポンプに設けられるエンジン運転状態検出手段
で、エンジン運転状態に応じた検出圧が検出され、この
検出圧が故障時変速制御弁に作用して、変速油圧がエン
ジン運転状態に応じて機械的に制御される。
【0016】ここで請求項2の発明では、変速制御弁の
電気系の故障時には、切換弁により故障時変速制御弁の
変速油圧がプライマリプーリ側に流入して、エンジン運
転状態に応じて変速制御される。
【0017】このため電気系の故障時にも発進時のエン
ジン回転数の低い場合は、最大変速比側に変速して大き
い駆動力が得られる。また車速の上昇でエンジン回転数
が高くなると、最小変速比側に変速して高速走行するこ
とができ、これらを両立するようなリンプポーム機能を
備えることが可能になる。
【0018】請求項3にあっては、オイルポンプのポン
プ吐出流の動圧、ライン圧制御弁のオイル戻り流の動
圧、プライマリプーリの回転に応じたピトー圧、または
エンジン回転に応じたピトー圧を検出して、エンジン運
転状態に応じた検出圧が適切に検出される。
【0019】請求項4にあっては、変速制御弁が、非通
電時にプライマリ圧を通常使用範囲を超えた最大圧に制
御するように設定されるため、変速制御弁の故障時に
は、プライマリ圧の最大圧で切換弁により故障時変速制
御弁がプライマリプーリ側に自動的に連通するように切
換わって、直ちに変速制御される。
【0020】請求項5にあっては、故障時変速制御弁が
変速制御弁に一体構成されて、構造が簡素化する。
【0021】請求項6の無段変速機の制御装置にあって
は、変速制御弁の電気系における断線等に起因して電気
信号が変速制御弁に正常に送られて来ない場合、変速制
御弁によってプライマリ圧が零等にされるが、このとき
には切換弁が切り替わり、これによって故障時変速制御
弁の変速油圧がプライマリプーリ側へ流入出するように
なる。そこで、この場合にも、エンジン運転状態に応じ
た変速制御が行われる。したがって、この発明によれ
ば、電気系の故障時にプライマリ圧が下がるタイプの変
速制御弁を採用した無段変速機の制御装置であっても、
上述のリンプポーム機能を発揮することができる。
【0022】請求項7の無段変速機の制御装置にあって
は、変速制御弁への電気信号の他に、状態信号が、電子
制御ユニットによって出力され、しかもこの状態信号
は、その電子制御ユニットの動作状態が正常であるか否
かに応じて値が変化する。そして、これに応じて切換弁
の切換状態が変わる。そこで、状態信号を媒介として、
電子制御ユニットの動作状態の正否に応じて、切換弁が
切換わる。これにより、変速制御弁の電気系における断
線等に限らず、通常範囲内の値であるが非制御状態の電
気信号を出力するような状態で電子制御ユニットが故障
した場合でも、状態信号が変われば、切換弁が作動して
エンジン運転状態に応じた変速制御が行われる。したが
って、この発明によれば、電子制御ユニットの動作停止
等の故障時にも、上述のリンプポーム機能を発揮するこ
とができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。先ず、図1乃至図4の第1の実施
例について説明する。図1において、ロックアップトル
コン付無段変速機を備えた車両の駆動系について説明す
る。エンジン1のクランク軸2がトルクコンバータ装置
3、前後進切換装置4、ベルト式無段変速機5及びディ
ファレンシャル装置6に順次伝動構成される。
【0024】トルクコンバータ装置3は、クランク軸2
がドライブプレート10を介してコンバータカバー11
及びトルクコンバータ12のポンプインペラ12aに連
結する。トルクコンバータ12のタービンランナ12b
はタービン軸13に連結し、ステータ12cはワンウエ
イクラッチ14により案内されている。タービンランナ
12bと一体的なロックアップクラッチ15は、ドライ
ブプレート10に係合または解放可能に設置され、エン
ジン動力をトルクコンバータ12またはロックアップク
ラッチ15を介して伝達する。
【0025】前後進切換装置4は、ダブルピニオン式プ
ラネタリギヤ16を有し、サンギヤ16aにタービン軸
13が、キャリア16bにプライマリ軸20がそれぞれ
連結し、サンギヤ16aとリングギヤ16cとの間にフ
ォワードクラッチ17が、リングギヤ16cとケースと
の間にリバースブレーキ18が設けられる。そしてフォ
ーワードクラッチ17の係合でプラネタリギヤ16が一
体化してタービン軸13とプライマリ軸20とを直結し
た前進位置に、リバースブレーキ18の係合でプライマ
リ軸20に逆転した動力を出力する後退位置に、フォワ
ードクラッチ17とリバースブレーキ18の解放でプラ
ネタリギヤ16がフリーの中立位置に切換えるように構
成される。
【0026】ベルト式無段変速機5は、プライマリ軸2
0とそれに平行配置されたセカンダリ軸23とを有し、
プライマリ軸20にプライマリシリンダ21を備えたプ
ーリ間隔可変式のプライマリプーリ22が設けられる。
セカンダリ軸23も同様にセカンダリシリンダ24を備
えたプーリ間隔可変式のセカンダリプーリ25が設けら
れ、両プーリ22,25に駆動ベルト26が巻付けられ
る。そしてベルト26の両プーリ22,25に対する巻
付け径の比率を変えて無段変速するように構成される。
【0027】ディファレンシャル装置6は、セカンダリ
軸23に一対のリダクションギヤ27を介して出力軸2
8が連結し、この出力軸28のドライブギヤ29がファ
イナルギヤ30に噛合う。そしてファイナルギヤ30の
差動装置31が車軸32を介し左右の車輪33に連結し
て、車両走行可能に構成される。
【0028】次いで、油圧制御系について説明すると、
電子油圧制御装置40に油圧源として可変容量型のオイ
ルポンプ34、電気信号で作動する例えばパイロット式
電流制御型のライン圧制御弁50と変速制御弁60が設
けられる。オイルポンプ34は、エンジン1のクランク
軸2にコンバータカバー11、ポンプドライブ軸35を
介して機械的に結合される。そこでオイルポンプ34
は、エンジン運転時に常にその動力で駆動するものであ
り、このオイルポンプ34の吸入側にオイル供給するオ
イルパン36が連通される。
【0029】オイルポンプ34の吐出側は油路41によ
りそのライン圧Psを制御するライン圧制御弁50、セ
カンダリシリンダ24、及びライン圧Psを元圧として
プライマリ圧Ppを制御する変速制御弁60に連通し、
変速制御弁60が油路42によりプライマリシリンダ2
1に連通して回路構成される。またライン圧制御弁50
と変速制御弁60に制御ユニット52が電気的に接続さ
れる。制御ユニット52は、スロットル開度、エンジン
回転数、プライマリ回転数、車速に対応したセカンダリ
回転数、ライン圧等の入力信号を電気的に処理する。そ
してエンジン運転、走行状態に応じた目標ライン圧、目
標プライマリ圧を演算し、目標ライン圧に相当するソレ
ノイド電流Isをライン圧制御弁50に出力する。また
目標プライマリ圧に相当するソレノイド電流Ipを変速
制御弁60に出力する。
【0030】図2において、変速制御弁60について詳
細に説明する。変速制御弁60は、パイロット式圧力帰
還型の比例電磁減圧弁であり、弁本体61に段付のスプ
ール62が、制御ポート61aを油路41の供給ポート
61bに接続してライン圧Psにより加圧し、またはド
レンポート61cに接続して減圧するように挿入され
る。またスプール62の一端に油路44によりプライマ
リ圧Ppがフィードバック圧として作用し、且つプライ
マリ圧Ppを零に保持するスプリング63が付勢され、
他端にパイロット弁65が設けられる。パイロット弁6
5は、油路45により元圧のライン圧Psが供給され、
比例ソレノイド66の電磁力により絞り67の開度を変
化してパイロット圧Pcを生成し、このパイロット圧P
cをスプール62の他端に作用するように構成される。
【0031】そこでパイロット弁65では、比例ソレノ
イド66のソレノイド電流Ipが大きくなると、絞り6
7の開度が増してパイロット圧Pcが減少し、ソレノイ
ド電流Ipに対してパイロット圧Pcが反比例の関係に
なる。このパイロット圧Pcがスプール62の一方に、
プライマリ圧Ppとスプリング力がスプール62の他方
に対向して作用し、両者がバランスするようにプライマ
リ圧制御される。このためプライマリ圧Ppはソレノイ
ド電流Ipに対して、図3(a)のように反比例の特性
になる。ここで通常使用時にプライマリ圧Ppの最大値
Ppnは、ベルトやエンジンの特性、車両諸元等により
決定され、このためプライマリ圧Ppは0〜Ppnの範
囲で制御される。
【0032】また上記プライマリ圧特性により、ソレノ
イド電流Ipが0の場合にプライマリ圧Ppが最大にな
るが、この場合に変速制御弁60の故障対策として、ソ
レノイド電流Ipが0の場合に通常使用範囲の最大値P
pnを超えた最大圧Ppmaxに制御するように設定さ
れる。これにより変速制御弁60は、ソレノイド電流I
pの0〜Ipmaxの変化でプライマリ圧PpがPpm
ax〜0に制御される。
【0033】尚、ライン圧制御弁50も、変速制御弁6
0と同様に比例ソレノイド51にソレノイド電流Isが
入力すると、パイロット弁でソレノイド電流に応じたパ
イロット圧を生成する。そしてパイロット圧によりライ
ン圧Psを、ソレノイド電流Isに対し反比例的に制御
する構成である。
【0034】次に、上記制御弁の電気系の故障時の対策
について説明する。制御原理について説明すると、エン
ジン1と機械的に結合するオイルポンプ34、駆動系の
プライマリプーリ22等の回転要素は、変速制御と無関
係に常に正常に回転駆動する。従って、この回転要素を
利用することでエンジン運転状態を油圧で検出すること
ができ、この検出圧でエンジン運転状態に応じて変速制
御することが可能になる。
【0035】そこで上記電子油圧制御装置40に予備の
機械的変速手段70が付設される。この機械的変速手段
70は、エンジン1と直結するオイルポンプ34の吐出
側のライン圧油路41にエンジン運転状態検出手段71
が設けられ、且つその油路41から分岐した油路46に
故障時変速制御弁75が設けられる。また故障時変速制
御弁75が、油路48と切換弁80を介してプライマリ
シリンダ21の油路42に連通して構成される。
【0036】エンジン運転状態検出手段71は、ライン
圧油路41と連通する所定の太さの管路72を備え、こ
の管路72にL字形のピトーパイプ73が、ポンプ吐出
流に対向して設置され、その吐出流の大きさに応じた動
圧Pdをピトーパイプ73により検出するように構成さ
れる。そこでオイルポンプ34がエンジン1により駆動
し、エンジン回転数Nに応じてポンプ吐出流量が変化す
る場合に、ポンプ吐出流の静圧としてのライン圧Ps
は、図3(b)のようにライン圧制御弁50でエンジン
回転数Nに対してほぼ一定に制御される。一方、ポンプ
吐出流の動圧Pdは、同図のようにエンジン回転数Nに
対して増大関数的に変化し、これら静圧Psと動圧Pd
の差圧によりエンジン回転数Nに応じた検出圧が得られ
る。
【0037】故障時変速制御弁75は、弁体76にスプ
ール77が、制御ポート76aを油路41の供給ポート
76bに接続してライン圧Psにより加圧し、またはド
レンポート76cに接続して減圧するように挿入され
る。またスプール77の一方に変速油圧Peを0に保つ
スプリング78が付勢され、且つ油路49により静圧P
sが作用し、その他方にエンジン運転状態検出手段71
のピトーパイプ73の動圧Pdが油路47により作用し
て構成される。そこで動圧Pdと静圧Psの差圧により
スプール77が移動して、制御ポート76aの変速油圧
Peがその差圧により機械的に制御される。即ち、エン
ジン回転数Nが低くて差圧の小さい領域では変速油圧P
eが低く、エンジン回転数Nの上昇で差圧が大きくなる
ほど変速油圧Peが高く制御される。これにより変速油
圧Peは、図3(c)のようにエンジン回転数Nに対し
て増大関数的に制御される。
【0038】切換弁80は、プライマリ圧油路42の途
中で油路48と連通して設けられ、スプール81にはス
プリング82と油路53によるプライマリ圧Ppが対向
して作用する。そしてスプリング82の荷重が、通常使
用範囲のプライマリ圧Ppの最大値Ppnによる力と略
同じに設定される。このため通常はスプリング82によ
りプライマリ圧油路42が接続し、故障時にのみ最大圧
Ppmaxによりプライマリシリンダ21が油路48と
接続するように自動的に切換わる構成である。
【0039】次に、この実施例の作用について説明す
る。エンジン運転時には、エンジン1の動力がコンバー
タカバー11、ポンプドライブ軸35によりオイルポン
プ34に伝達して駆動する。このためオイルポンプ34
によりオイルパン36のオイルが電子油圧制御装置40
に供給されて油圧作動することが可能になる。このとき
オイルポンプ34のポンプ吐出流は、油路41のエンジ
ン運転状態検出手段71を通ってライン圧制御弁50に
流入する。そしてポンプ吐出圧がライン圧制御弁50で
調圧されて、油路41の油圧が所定のライン圧に制御さ
れる。
【0040】そこで停車時において変速制御弁60の電
気系が正常な通常使用状態では、制御ユニット52によ
りその比例ソレノイド66に最も大きいソレノイド電流
Ipが入力して、Pp=0となる。またライン圧制御弁
50も、大きいソレノイド電流Isが入力してライン圧
Psも低く制御される。このライン圧Psはセカンダリ
シリンダ24にのみ供給され、このため無段変速機5は
ベルト26が最もセカンダリプーリ25の方に移行して
最大変速比Lowになる。
【0041】このとき機械的変速手段70は、エンジン
運転状態検出手段71のピトーパイプ73にポンプ吐出
流に応じた動圧Pdを生じてエンジン運転状態が検出さ
れる。そして動圧Pdと静圧Psが故障時変速制御弁7
5に作用して、変速油圧Peが機械的に低く制御され
る。また切換弁80は、プライマリ圧Ppが通常使用範
囲であるため、油路42を接続するように切換動作し、
これにより上記故障時変速制御弁75の変速油圧Peが
遮断される。こうして制御ユニット52により電子的に
変速制御する際に、機械的変速手段70でも変速制御す
ることが可能に準備される。
【0042】車両発進時に走行レンジにシフトすると、
前後進切換装置4のフォワードクラッチ17が給油によ
り係合して前進位置になる。このためエンジン1 の動力
がトルクコンバータ12、前後進切換装置4を介して無
段変速機5のプライマリ軸20に入力し、プライマリプ
ーリ22、セカンダリプーリ25とベルト26とにより
最大変速比Lowの動力がセカンダリ軸23に出力し、
これがディファレンシャル装置6を介して車輪33に伝
達して車両が走り始める。
【0043】このとき無段変速機5の伝達トルクが大き
いと、ライン圧制御弁50のソレノイド電流Isが減少
してライン圧Psが高く制御される。このためセカンダ
リシリンダ24でのライン圧Psによるクランプ力で、
ベルト26が伝達トルクに対してスリップしないように
クランプされる。一方、最小変速比ODでの減速等の走
行条件で伝達トルクが小さくなると、大きいソレノイド
電流Isでライン圧Psが低く制御されて、ベルトの耐
久性、燃費等が良くなる。
【0044】車速の上昇により変速開始すると、変速制
御弁60のソレノイド電流Ipが徐々に減少して、パイ
ロット圧Pcによりプライマリ圧Ppが零から徐々に上
昇する。そこでプライマリシリンダ21でのプライマリ
圧Ppによるクランプ力で、ベルト26がプライマリプ
ーリ22の方に移行してアップシフトし、最小変速比O
Dの側に変速される。そして車速の広い領域をODで経
済走行することが可能となる。一方、例えば車速が設定
車速以下に低下すると、変速制御弁60のソレノイド電
流Ipが逆に徐々に増大してプライマリ圧Ppが低下
し、ベルト26が再びセカンダリプーリ25の方に移行
してLow側にダウンシフトする。こうして無段変速機
5は、図4のようにLowとODの間において、スロッ
トル全閉の変速ラインL1とスロットル全開の変速ライ
ンLnの間の広い範囲で無段階に変速制御される。
【0045】一方、上述のように電子的に変速制御して
車両走行する際に、電気系が断線等により故障して変速
制御弁60が非通電すると、その変速制御弁60でプラ
イマリ圧Ppが最大圧Ppmaxに制御される。そこで
切換弁80は、その最大圧Ppmaxにより油路48を
プライマリシリンダ21に接続するように自動的に切換
わり、このため変速制御弁60が切り離されて故障時変
速制御弁75の変速油圧Peがプライマリシリンダ21
に流入し、こうして機械的変速手段70で変速制御され
る。
【0046】そこで停車や発進時にエンジン回転数Nが
低い場合は、エンジン1によりオイルポンプ34が低速
回転してその吐出流が比較的少なく、このためエンジン
運転状態検出手段71の動圧Pdも低く、変速油圧Pe
が0になる。そこで無段変速機5はLowに変速され
て、発進時に大きい駆動力が得られる。そして車速の上
昇によりエンジン回転数Nも上昇すると、オイルポンプ
34の回転と共に吐出流も増して動圧Pdが高くなり、
これにより変速油圧Peも上昇する。このため無段変速
機5はOD側にアップシフトして、高速走行することが
可能になる。また車速の低下によりエンジン回転数Nも
低下すると、動圧Pdと共に変速油圧Peも低下して、
無段変速機5が再びLow側にダウンシフトする。
【0047】この場合にオイルポンプ34の吐出流によ
る動圧Pdを用いるので、変速油圧Peの制御幅に限界
がある。そこで変速ラインは図4の破線のようにエンジ
ン回転数Nの低速側に制限されるが、電子制御の場合と
同様に変速全域で走行状態に応じて適確に変速制御され
る。このため電気系の故障時にも、発進時の大きい駆動
力と高速走行を両立して車両走行するようなリンプポー
ム機能が得られる。
【0048】図5以降の図面において、本発明の他の実
施例について説明する。図5の第2の実施例は、エンジ
ン運転状態検出手段71の変形例であり、管路72にピ
トーパイプ73aをポンプ吐出流と対向する方向に設置
し、ピトーパイプ73bを逆の吐出流の方向に設置して
構成される。そこでこの実施例では、ピトーパイプ73
aで上述と同様の動圧Peが検出され、且つピトーパイ
プ73bで吐出流の大きさに応じた負の動圧Ps’が検
出され、両ピトーパイプ73a,73bの差圧は上記実
施例の2倍になる。そして動圧Pdと負の動圧Ps’が
油路47,49により故障時変速制御弁75に供給され
て対向して作用することで、変速油圧Peの制御幅が更
に大きくなる。このため電気系の故障時には、エンジン
回転数Nの制御精度を向上するように変速制御して、走
行性能を向上できる。
【0049】図6の第3の実施例は、ライン圧制御弁5
0がエンジン回転数N一定制御するため、その戻り油路
43のオイル流量もエンジン運転状態に応じて変化する
点に着目したものである。そこでライン圧制御弁50の
戻り油路43にエンジン運転状態検出手段71が、ピト
ーパイプ73でオイル戻り流の大きさに応じた動圧Pd
を検出するように設けられる。従って、この実施例では
エンジン運転状態検出手段71が、低い油圧の戻り油路
43に設けられるため、高圧のライン圧油路41に設け
た場合に比べてピトーパイプ73からのオイルリークが
少なくなって、オイルポンプ34の小型化、燃費向上を
図ることができる。また戻り油路43は油圧の脈動が小
さいため、変速制御の安定性も増す。
【0050】図7の第4の実施例は、エンジン1の駆動
系のプライマリプーリ22を利用してエンジン運転状態
を検出するものであり、エンジン運転状態検出手段71
がプライマリシリンダ21に筒状のオイル溜め74とピ
トーパイプ73を設けて構成される。そこでこの実施例
では、エンジン回転数Nに応じたピトー圧Phが高い精
度で検出される。そしてピトー圧Phが油路47’によ
り故障時変速制御弁75に供給されて変速油圧Peが精
度良く制御され、このため電気系の故障時に電子制御の
場合と略同等に変速制御できる。
【0051】図8の第5の実施例は、変速制御弁と故障
時変速制御弁を一体構成したものである。この実施例の
変速制御弁90は、弁体91がパイロット圧油路54と
連通する圧力ポート91a、ドレンポート91b、プラ
イマリ圧油路42と連通する制御ポート91c、ライン
圧油路41と連通する供給ポート91dを備え、油路5
4にソレノイド94が電気信号に応じたパイロット圧P
cを発生するように設けられる。また故障時変速制御弁
として、圧力ポート91aの隣に動圧油路47と連通す
るポート91eが、供給ポート91dの隣に静圧油路4
9と連通するポート91fが設けられる。そして弁体9
1のこれらポート91a〜91fの間に段付のスプール
92が挿入され、スプール92の一端にスプリング93
が付勢される。更にこの実施例では、制御ポート91c
の油路42が常にプライマリシリンダ21に連通して構
成される。
【0052】そしてソレノイド94が正常な場合は、そ
のパイロット圧Pcが圧力ポート91aに作用する。そ
こでパイロット圧Pcによりスプール92が移動し、制
御ポート91cを供給ポート91dまたはドレンポート
91bに接続して、制御ポート91cのプライマリ圧P
pがパイロット圧Pcに応じて電子的に制御される。ま
たソレノイド94が故障して、Pc=0の場合は、ポー
ト91eに動圧Pdまたはピトー圧Phを、ポート91
fに静圧Psを作用すると、これら差圧でスプール92
が移動して制御ポート91cのプライマリ圧Ppが差圧
に応じて機械的に制御される。
【0053】そしてソレノイド94の正常時と故障時
に、いずれも制御ポート91cプライマリ圧Ppがプラ
イマリシリンダ21に供給されて変速制御する。従っ
て、この実施例では、1個の変速制御弁90で電気系の
故障時にも変速制御することが可能になり、このため構
造が簡素化する。
【0054】図9の第6の実施例は、変速制御弁60’
と切換弁80’とがそれぞれ図1の変速制御弁60と切
換弁80とに代わって採用されたものである。変速制御
弁60’は、電気信号Ipに正比例した押圧力を発生さ
せてこれを絞り67に課すように構成されており、これ
により、電気信号Ipが“0”のときにプライマリ圧P
pが“0”になるように調圧制御するものとなってい
る。また、切換弁80’は、スプリング82がスプール
81の一方の端面側部に配置されてそのばね力がプライ
マリ圧Ppの入力ポートを閉じ変速油圧Peの入力ポー
トを開く方向にスプール81を押すとともに、プライマ
リ圧Ppがスプール81の他方の端面側に導入されて、
プライマリ圧Ppとスプリング力との拮抗状態により、
プライマリ圧Ppが略“0”になったときには、故障時
変速制御弁75の変速油圧Peがプライマリプーリ22
側へ流入出するような切換状態になるものとなってい
る。なお、プライマリ圧Ppのスプール81端面への導
入油路53にはオリフィスが介挿されていて、プライマ
リ圧Ppの一時的・偶発的な変動等による切換弁80’
の不所望な切換動作が防止されている。
【0055】そして、電気信号Ipが正常な電流値のと
きには、変速制御弁60’によってプライマリ圧Ppが
正の適正値に調圧されて、切換弁80’は出力ポートと
プライマリ圧Ppの入力ポートとが連通するような切換
状態となり、これによって、プライマリプーリ22は電
気信号Ipによって制御される。これに対し、断線等の
ため電気信号Ipが変速制御弁60’に送られて来ない
とき即ち電流値が“0”のときには、変速制御弁60’
によってプライマリ圧Ppも略“0”に調圧される。そ
うすると、切換弁80’では、スプール81がスプリン
グ82によって他方の端面側へ移動させられて、プライ
マリシリンダ21への出力ポートがプライマリ圧Ppの
入力ポートから切り離されて代わりに変速油圧Peの入
力ポートと連通するように、切換状態が変わる。
【0056】これにより、この場合、プライマリプーリ
22は、電気信号Ipではなく、故障時変速制御弁75
の変速油圧Peによって制御される。従って、変速制御
弁60に代えて電気系の故障時にプライマリ圧が下がる
タイプの変速制御弁60’を採用した場合であっても、
電気系の故障時にも発進時の大駆動力と高速走行とを両
立し得るリンプポーム機能を発揮することができる。
【0057】図10の第7の実施例は、図9の変速制御
弁60’又は図1の変速制御弁60への電気信号Ipや
ライン圧制御弁Isを生成して出力する制御ユニット5
2が、その他に、状態信号Ieをも生成して出力するも
のである。制御ユニット52は、状態信号Ieを生成す
るためにリトリガラブルなワンショットを有しており、
このワンショットに対し自己の正常動作時には所定周期
でトリガをかけ続ける。これにより、状態信号Ieは、
制御ユニット52の動作状態が正常であるときはワンシ
ョットのトリガ状態出力値たとえば値“H”(ハイ)の
値を採り、制御ユニット52の動作状態が異常であると
き例えば停止してトリガ不能なときにはワンショットの
非トリガ状態出力値たとえば値“L”(ロー)の値を採
るようになっている。
【0058】さらに、切換弁80”が図9の切換弁8
0’に代わって採用されている。切換弁80”は、他方
の端面側に導入される油圧が、プライマリ圧Ppではな
く、状態信号Ieに応じて切換状態が制御されるノーマ
リクローズの2位置弁83を介するライン圧Psである
点で、切換弁80’と相違する。これにより、切換弁8
0”は、状態信号Ieが“H”のときプライマリ圧Pp
をプライマリプーリ22側に供給し、状態信号Ieが
“L”のとき変速油圧Peをプライマリプーリ22側に
供給するものとなっている。
【0059】そして、制御ユニット52が正常に動作し
ていれば、ワンショットが繰り返しトリガされて、状態
信号Ieが“H”となり、これに応じてプライマリプー
リ22側にはプライマリ圧Ppが供給される。これに対
し、制御ユニット52が動作停止等していれば、ワンシ
ョットがトリガされないので、状態信号Ieが“L”と
なり、これに応じてプライマリプーリ22側には変速油
圧Peが供給される。こうして、電気信号Ipの非通電
状態に限らず、制御ユニット52の故障時には、切換弁
80”が作動してエンジン運転状態に応じた変速制御が
行われる。従ってこの場合にも、リンプポーム機能を発
揮することができる。
【0060】以上、本発明の実施例について説明した
が、変速制御弁はパイロット式電流制御型以外に直動
式、デューティ制御型等の電気信号で作動するものであ
れば良い。ライン圧制御弁は機械式であっても良い。ま
た、故障時切換弁は電気的な切換弁であってもよく、そ
の際、故障検出は変速比制御異常、入出力異常信号を用
いる。
【0061】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の請求項
1に係る無段変速機の制御装置では、エンジンにより機
械的に回転する回転要素に設けられてエンジン運転状態
に応じた検出圧を得るエンジン運転状態検出手段と、こ
の検出圧で変速油圧をエンジン運転状態に応じて機械的
に制御する故障時変速制御弁とを備える構成であり、請
求項に係る無段変速機の制御装置では、変速制御弁の電
気系の故障時に変速油圧をプライマリプーリ側に流入出
するように切換える切換弁を故障時変速制御弁に連通し
て備える構成であるから、電気系の故障時にも積極的に
変速制御して、発進駆動力と高速走行を両立するような
リンプポーム機能を得ることができる。エンジンにより
機械的に回転する回転要素を利用することで、エンジン
運転状態を油圧で適切に検出できる。
【0062】請求項3に係る無段変速機の制御装置で
は、オイルポンプの吐出流の動圧により、エンジン運転
状態に応じた油圧を容易且つ確実に検出でき、回路も容
易化する。ライン圧制御弁のオイル戻り流の動圧の場合
は、オイルリークや脈動等が少なくなる。プライマリプ
ーリの回転に応じたピトー圧の場合は、制御幅が大きく
なって正確に変速制御できる。
【0063】請求項4に係る無段変速機の制御装置で
は、変速制御弁が、非通電時にプライマリ圧を通常使用
範囲を超えた最大圧に制御するように設定され、この変
速制御弁が切換弁に、プライマリ圧で変速制御弁または
故障時変速制御弁をプライマリプーリ側に連通するよう
に回路構成されるので、電気系の故障時にプライマリ圧
を用いて自動的に故障時変速制御弁の方に切換えること
ができる。
【0064】請求項5に係る無段変速機の制御装置で
は、故障時変速制御弁が、変速制御弁に一体構成される
ので、構造が簡素化する。
【0065】請求項6に係る無段変速機の制御装置で
は、電気系の故障時にプライマリ圧が下がるタイプの変
速制御弁を採用した場合であっても、上述のリンプポー
ム機能を発揮することができる。
【0066】請求項7に係る無段変速機の制御装置で
は、電子制御ユニットが動作を停止した時等にも、上述
のリンプポーム機能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る無段変速機の制御装置の実施例を
示す全体構成図である。
【図2】同実施例の要部の油圧回路図である。
【図3】プライマリ圧、動圧と静圧、変速油圧の特性図
である。
【図4】変速制御の特性図である。
【図5】エンジン運転状態検出手段の他の実施例を示す
回路図である。
【図6】エンジン運転状態検出手段の他の実施例を示す
回路図である。
【図7】エンジン運転状態検出手段の他の実施例を示す
回路図である。
【図8】変速制御弁の他の実施例を示す回路図である。
【図9】変速制御弁および切換弁の他の実施例を示す回
路図である。
【図10】切換弁および電子制御ユニットの他の実施例
を示す回路図である。
【符号の説明】
1 エンジン 22 プライマリプーリ(回転要素) 25 セカンダリプーリ 26 ベルト 34 オイルポンプ(回転要素) 50 ライン圧制御弁 60 変速制御弁 71 エンジン運転状態検出手段 75 故障時変速制御弁 80 切換弁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン側のプライマリプーリと、車輪
    側のセカンダリプーリと、両プーリに巻付けられるベル
    トと、エンジンにより駆動するオイルポンプと、オイル
    ポンプの吐出圧を調圧してセカンダリプーリ側のライン
    圧を制御するライン圧制御弁(50)と、電気信号によ
    りライン圧を調圧してプライマリプーリ側のプライマリ
    圧を制御する変速制御弁(60)とを備えたベルト式無
    段変速機において、 エンジン又はプライマリプーリにより機械的に回転する
    回転要素に設けられてエンジン運転状態又はプライマリ
    プーリ運転状態に応じた検出圧を得るエンジン運転状態
    検出手段(71)と、この検出圧で変速油圧をエンジン
    運転状態又はプライマリプーリ運転状態に応じて機械的
    に制御する故障時変速制御弁(75)とを備えることを
    特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 変速制御弁(60)の電気系の故障時に
    変速油圧をプライマリプーリ側に流入出するように切換
    える切換弁(80)を故障時変速制御弁(75)に連通
    したことを特徴とする請求項1記載の無段変速機の制御
    装置。
  3. 【請求項3】 エンジン運転状態検出手段は、回転要素
    に対して直接的又は間接的に設けられて、オイルポンプ
    の吐出流の動圧、ライン圧制御弁のオイル戻り流の動
    圧、プライマリプーリの回転に応じたピトー圧、及びエ
    ンジン回転に応じたピトー圧のうち何れか1つを検出圧
    として検出するものであることを特徴とする請求項1記
    載の無段変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】 変速制御弁は、非通電時にプライマリ圧
    を通常使用範囲を超えた最大圧に制御するように設定さ
    れ、この変速制御弁が切換弁に、プライマリ圧で変速制
    御弁または故障時変速制御弁をプライマリプーリ側に連
    通するように回路構成されることを特徴とする請求項1
    記載の無段変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】 故障時変速制御弁は、変速制御弁に一体
    構成されることを特徴とする請求項1記載の無段変速機
    の制御装置。
  6. 【請求項6】 変速制御弁は(60’)、電気信号の非
    受電時にはプライマリ圧が零又は最低圧になるように調
    圧制御するものであり、切換弁(80’)は、プライマ
    リ圧が零又は最低圧になったときには、故障時変速制御
    弁(75)の変速油圧がプライマリプーリ側へ流入出す
    るような切換状態になるものであることを特徴とする請
    求項2記載の無段変速機の制御装置。
  7. 【請求項7】 変速制御弁(60)への電気信号の他に
    状態信号も出力する電子制御ユニット(52)を備え、
    この電子制御ユニットは、自己の動作状態が正常である
    か否かに応じてその状態信号の値が変わるものであり、
    切換弁(80”)は、その状態信号に応じて切り換わる
    ものであることを特徴とする請求項2記載の無段変速機
    の制御装置。
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