JPH09104555A - シート排出装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートを排紙トレイに排出する場合とソート
手段に排出する場合とで排出速度を切換えることによ
り、しわ又は折れ等を発生させずにシートを完全に排紙
トレイ上に排出し、かつ、ソート手段の内部への搬入速
度を仕分け可能な速度にすることにより、仕分けを確実
に行うことができるシート排出装置を提供すること。 【解決手段】 モータ１０の回転を変速手段１１が排出
ローラ９ａに伝達することにより、搬送ローラ５０から
搬送されたシートが排出ローラ９ａ、９ｂにより排紙ト
レイ８に排出される。ソート手段７を合体させた場合、
切換手段２９が変速手段１１を低速に切換え、シートが
排出ローラ９ａ、９ｂにより低速にて該ソート手段７に
対して排出される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、装置本体から画像
形成済みのカットシート（以下シートという）を排出す
るシート排出装置、並びに該シート排出装置を備えた複
写機、プリンタ及びファクシミリ等の画像形成装置に係
り、詳しくは、シートを排出する速度を切換えるシート
排出装置及びそれを備えた画像形成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、プリンタ等の画像形成装置におい
ては、図８に示すように、画像形成されたシートが定着
装置７３において定着された後、搬送ローラ７７により
シート排出装置７１に搬送される。前記シート排出装置
７１は、搬送されたシートを前記搬送ローラ７７による
搬送速度よりも早い速度にて排紙トレイ７６に排出す
る。その理由は、前記搬送ローラ７７による搬送速度と
前記シート排出装置７１による排出速度が等しい場合、
前記シートが排出の途中で失速し、シートが完全に排紙
トレイ７６上に排出されず、その後端が前記シート排出
装置７１の排出ローラ対７１ａ、７１ｂと装置本体２の
左側板２７との間に残留し、又は該シートにしわ、折れ
等が発生する。そこで、前記シート排出装置７１による
排出速度を前記搬送ローラ７７による搬送速度よりも若
干高い速度に設定され、これによりシートが左側板２７
から完全に排出され、正確に排紙トレイ７６に集積され
る。

【０００３】一方、ソータ７５を画像形成装置１に合体
させて、画像形成されたシートを仕分けする場合、前記
ソータ７５に内蔵された搬入ローラは、排出されたシー
トを前記シート排出装置７１による排出速度よりも更に
高い速度にて該ソータ７５内部に搬入する。その理由
は、前記シート排出装置７１の排出ローラ対７１ａ、７
１ｂによる排出速度と前記ソータ７５による搬入速度が
等しい場合、該シートにしわ、折れ等が発生する。そこ
で、前記ソータ７５の搬入速度を前記排出ローラ対７１
ａ、７１ｂによる排出速度よりも若干高い速度に設定
し、該シートを前記シート排出装置７１の排出ローラ対
７１ａ、７１ｂから引抜くように該ソータ７５の内部に
搬入させることにより、該シートに軽い張力を与え、し
わ又は折れ等の発生を回避している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記シ
ート排出装置によるシート排出速度が一定である場合、
既にシート排出装置７１によるシート排出速度が前記定
着装置７３及び前記搬送ローラ７７等の搬送速度である
所謂プロセス速度よりも高い速度にて設定されているに
も拘らず、該シート排出装置によるシート排出速度より
も更に高い速度にて前記ソータ７５の搬入速度を設定し
なければならない。従って、前記ソータ７５の搬入速度
が、前記プロセス速度に比してかなり高くなり、該ソー
タ７５における仕分け動作を、前記シートの搬入速度に
追従させることが困難であった。

【０００５】更に、前記プロセス速度に比してかなり高
い速度にて、前記シートを前記ソータ７５の内部に引抜
くよいうに搬入させるため、該シートに余計な張力を与
えることにより、該シートの品質の低下を引起こしてい
た。

【０００６】逆に、前記ソータ７５内部への搬入速度を
仕分け可能な速度に低下させた場合、仕分けを確実に行
うことができるが、排紙トレイ７６へシートを排出する
場合、前記シート排出装置７１による排出速度が前記搬
送ローラ７７による搬送速度と等しくなるため、前述の
不備、つまり前記シートが排出の途中で失速し、シート
が完全に排紙トレイ７６上に排出されず、その後端が前
記シート排出装置７１の排出ローラ対７１ａ、７１ｂと
装置本体２の左側板２７との間に残留し、又は該シート
にしわ、折れ等を引起こしていた。

【０００７】従って、前記シート排出装置７１の排紙ト
レイ７６へシートを排出する場合と、前記ソータ７５へ
シートを排出する場合の両方を満足させることが困難で
あった。

【０００８】なお、上記課題は、該シート排出装置を備
えた画像形成装置にあっても、同様に備えている。

【０００９】そこで、本発明の第１の目的は、シートを
排紙トレイに排出する場合は前記プロセス速度よりも高
い速度にてシートを排出し、該シートをソート手段（ソ
ータ）に対して排出する場合は前記プロセス速度と同一
の速度に変速してシートを排出する変速手段を備えるこ
とにより、しわ又は折れ等を発生させずにシートを完全
に排紙トレイ上に排出することができ、かつ、前記ソー
ト手段の内部への搬入速度を仕分け可能な速度に低下さ
せることにより、仕分けを確実に行うことができるシー
ト排出装置及び画像形成装置を提供することにある。

【００１０】また、本発明の第２の目的は、ソート手段
が画像形成装置に合体したときに、該ソート手段に備え
た切換手段により、前記シート排出装置の排出速度を前
記プロセス速度よりも高い速度から該プロセス速度と同
一の速度への切換えを誤動作なく確実に行うことができ
るシート排出装置及び画像形成装置を提供することにあ
る。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述の事情に
鑑みてなされたものであって、順次送られてくるシート
を排紙トレイ又は仕分け収納するソート手段に排出する
シート排出装置において、前記シートを挟持して排出す
る排出ローラと、前記排出ローラを駆動する駆動手段
と、前記駆動手段からの回転を、前記排紙トレイにシー
トを排出する第１の排出速度と、該第１の排出速度より
低い速度であって前記ソート手段にシートを排出する第
２の排出速度と、に変速して前記排出ローラに伝達する
変速手段と、前記変速手段の伝達速度を切換える切換手
段と、を備えてなるシート排出装置にある。

【００１２】また、好ましくは、前記変速手段が、シー
トを前記第１の排出速度で排出するために前記駆動手段
から回転を伝達される第１の駆動側歯車と、シートを前
記第２の排出速度で排出するために前記駆動手段から回
転を伝達される歯車であって前記第１の駆動側歯車より
も歯数の少ない第２の駆動側歯車と、前記第１と第２の
駆動側歯車を回転自在に支持する歯車支持部材と、前記
第１又は第２の駆動側歯車から回転を伝達され、かつ前
記排出ローラに連結された従動側歯車と、により構成さ
れる。

【００１３】更に、前記切換手段が、前記歯車支持部材
を押圧して移動させることにより、前記第１の駆動側歯
車と前記従動側歯車の噛合から前記第２の駆動側歯車と
前記従動側歯車の噛合に切換えてもよい。

【００１４】また、前記駆動手段の回転を前記第１の駆
動側歯車に伝達する第１のクラッチ手段と、前記駆動手
段の回転を前記第２の駆動側歯車に伝達する第２のクラ
ッチ手段と、前記切換手段による押圧を検知する検知手
段と、前記検知手段の信号に基づき前記第１のクラッチ
手段の係合を解除し、前記第２のクラッチ手段の係合を
制御する制御手段と、を備えると更に好ましい。

【００１５】更に、前記切換手段を前記ソート手段に備
えてもよい。

【００１６】そして、本発明は、画像形成部と、該画像
形成部にて画像形成されたシートを排出するシート排出
装置と、を備えてなる画像形成装置にも、同様に適用し
得る。

【００１７】［作用］以上の構成に基づき、シートは、
搬送ローラによりシート排出装置に導かれる。ソータが
画像形成装置から取りはずされ、シートを排紙トレイ上
に排出する場合は、変速手段がプロセス速度より高い速
度でシートを排出するように排出ローラを回転させるこ
とにより、該シートは、しわ又は折れ等を発生せずに排
紙トレイに確実に排出される。

【００１８】一方、ソート手段が画像形成装置に合体さ
れ、シートをソート手段に対して排出する場合は、前記
ソート手段が有する切換手段により伝達速度を切換えら
れた変速手段がプロセス速度と同等の速度でシートを排
出するように排出ローラを回転させることにより、ソー
タ内部への搬入速度を必要以上に高くすることを回避で
きるため、仕分けを確実に行うことができ、更に、必要
以上にシートに張力を与えることを回避でき、シートの
品質を維持できる。

【００１９】また、シート排出装置を備えた画像形成装
置においては、画像形成部にて画像形成されたシートを
上述の作用に基づき、排出速度を切換えて排紙トレイへ
シートを排出する場合と、前記ソート手段に対してシー
トを排出する場合とで排出速度を切換えて異なった速度
で排出することにより、画像形成されたシートの品質を
維持することができる。

【００２０】

【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明によ
る実施の形態について説明する。

【００２１】画像形成装置１は、図１に示すように、装
置本体２に着脱自在に装着される給紙カセット３ａ、３
ｂ、給紙ローラ対４ａ、４ｂ、画像形成部５及びシート
排出装置６を備えている。なお、前記画像形成装置１と
して具体的には、プリンタ、複写機及びファクシミリ等
があり、また画像形成部は、光学方式、静電方式、イン
パクト方式、レーザビーム方式及びサーマル方式等があ
る。そして、装置本体２の側方には、前記シート排出装
置６から排出されたシートを仕分け収納するソート手段
７が配設されている。

【００２２】前記画像形成部５は、一例として、ドラム
状の感光体である感光ドラム４１、現像器４２、転写帯
電器４３、クリーナ４４等を備え、スキャナ４５からの
光が、反射ミラー４６により反射されて感光ドラム４１
上を走査し、該感光ドラム４１上に潜像が形成され、更
に現像器４２からのトナーによりトナー像が形成され
る。そして、レジストローラ４７により位置合わせされ
たシートに、転写帯電器４３により前記感光ドラム４１
上のトナー像が転写され、更に該シートは、搬送ベルト
４８を介して定着ローラ４９に送られ、定着される。

【００２３】前記定着ローラ４９において定着されたシ
ートは、搬送ローラ５０により前記シート排出装置６に
搬送され、該シート排出装置により、排紙トレイ８又は
前記ソート手段７に排出される。

【００２４】前記シート排出装置６は、図２及び図３に
詳示するように、画像形成部５にて上面に画像形成され
前記搬送ローラ５０により搬送された（図１）シートを
挟持しながら排出する上下１対の排出ローラ９ａ、９
ｂ、該排出ローラ９ａを駆動させる駆動手段であるモー
タ１０及び該モータ１０からの駆動を変速して該排出ロ
ーラ９ａに伝達する変速手段１１を備えている。

【００２５】前記モータ１０は、前記装置本体２の後方
部のフレーム１２に固着され、その出力軸１０ａは該フ
レーム１２を貫通して該フレーム１２の内側（図３にお
いて下方）に突出している。前記出力軸１２ａの先端に
は、プーリ１３が嵌着されている。前記フレーム１２に
は、軸部材１４、１５が回転自在に軸支され、更に該軸
部材１４、１５にはプーリ１６、１７が各々嵌着されて
いる。前記プーリ１３１６、１７及び前記フレーム１２
に回転自在に軸支された軸部材に嵌着されたプーリ１８
には、ベルト１９が掛けられている。従って、モータ１
０が駆動すると、プーリ１３が回転して、前記ベルト１
９を介してプーリ１６が回転することにより前記軸部材
１４が回転する。

【００２６】前記軸部材１４には、更に歯車２０が嵌着
されていて、更に後述する歯車を支持する歯車支持部材
である一対のＬ字部材２１が、該歯車２０を挟むように
該軸部材１４に対して回動自在に嵌合されている。前記
Ｌ字部材２１の水平部には、軸部材２２が回転自在に軸
支され、該軸部材２２には前記歯車２０と常時噛合する
歯車２３ａと第１の駆動側歯車２３が一体的に嵌着され
ている。

【００２７】一方、前記Ｌ字部材２１の垂直部には、前
記歯車２３ａと同様、軸部材２４ａが回転自在に軸支さ
れ、該軸部材２４ａには前記歯車２０と常時噛合する第
２の駆動側歯車２４が嵌着されている（図２）。前記排
出ローラ９ａは、前記フレーム１２に回転自在に軸支さ
れた軸部材２５に嵌着され（図３）、該軸部材２５の中
間部には、前記第１の駆動側歯車２３又は第２の駆動側
歯車２４と選択的に噛合する従動側歯車２６が嵌着され
連結されている（図２）。

【００２８】なお、前記第１の駆動側歯車２３と従動側
歯車２６のギア比は、シートが画像形成部５、搬送ベル
ト４８及び定着ローラ４９を通過する所謂プロセス速度
よりも高い速度（第１の速度）にて当該シート排出装置
６から前記排紙トレイ８に排出されるように設定してあ
る。また、前記第２の駆動側歯車２４と従動側歯車２６
のギア比は、シートが前記プロセス速度と同等の速度
（第２の速度）にて当該シート排出装置６から前記ソー
ト手段７に排出されるように設定してある。つまり、後
者の第２の速度は、前者の第１の速度より低い速度であ
る。従って、前記第２の駆動側歯車２４の歯数は、前記
第１の駆動側歯車２３の歯数よりも少なく設定してあ
る。更に、歯車２０、２３ａ、２４及び従動側歯車２６
の歯数は、同一に設定してある。

【００２９】前記Ｌ字部材２１の下端は、前記装置本体
２の左側板２７に設けられたコイルスプリングのごとき
弾性部材２８により図２において左方向に引かれ、該Ｌ
字部材２１は、常に時計方向に回転するように付勢され
ている。

【００３０】一方、前記ソート手段７には、前記歯車の
噛合を切換える切換手段２９が設けられていて、画像形
成装置１の排紙トレイ８を装置本体２に収納して該ソー
ト手段７を画像形成装置１に合体させたとき、該切換手
段２９が前記Ｌ字部材２１の垂直部に形成された突出部
２１ａを押圧する。前記突出部２１ａの右側付近には、
該突出部２１ａの当接を検知するセンサのごとき検知手
段３０が前記フレーム１２に固着されている。

【００３１】ついで、上述実施の形態の作用について説
明する。

【００３２】まず、図１ないし図３に沿って、ソート手
段７を画像形成装置１から離脱した状態で、ソート手段
７を用いずに前記画像形成済のシートを排紙トレイ８に
排出する場合の作用について説明する。この際、Ｌ字部
材２１の突出部２１ａには、前記ソート手段７の切換手
段２９が当接しないため、該Ｌ字部材２１は、図２に示
すように弾性部材２８により時計方向に回転するように
付勢され、前記第１の駆動側歯車２３が前記従動側歯車
２６と噛合する状態になる。

【００３３】上述の状態で、給紙カセット３ａ又は３ｂ
から、給紙ローラ４ａ又は４ｂによりシートが１枚ずつ
画像形成部５に送られ、該画像形成部５にてシートの上
面に画像形成される。そして、該画像形成済のシート
は、搬送ローラ５０によりシート排出装置６に搬送され
る。

【００３４】前記シート排出装置６においては、モータ
１０の駆動により、ベルト１９及びプーリ１６を介して
歯車２０が時計方向に回転する。従って、前記歯車２０
と常時噛合している歯車２３ａ及び該歯車２３ａと一体
の第１の駆動側歯車２３が反時計方向に回転する。前記
第１の駆動側歯車２３と従動側歯車２６が噛合している
ため、該従動側歯車２６が時計方向に回転する。更に、
前記従動側歯車２６と一体の排出ローラ９ａが時計方向
に回転することにより排出ローラ９ｂが反時計方向に回
転する。従って、前記搬送ローラ５０により前記プロセ
ス速度にてシート排出装置６に搬送されたシートは、前
記排出ローラ対９ａ、９ｂにより挟持されながら該プロ
セス速度より高い速度にて排出されることにより、完全
に装置本体２の外部に排出され、シート全体が前記排紙
トレイ８の上面に載置される。

【００３５】ついで、図４に基づいて、前記画像形成装
置１にシートを仕分けして収納するソート手段７を合体
させ、該ソート手段７に前記シート排出装置６からシー
トを排出する作用について説明する。

【００３６】前記画像形成装置１に前記ソート手段７を
合体させた場合、該ソート手段７の有する切換手段２９
が、前記Ｌ字部材２１の突出部２１ａを押圧することに
より、該Ｌ字部材２１が反時計方向に回動し、第２の駆
動側歯車２４が従動側歯車２６と噛合する。同時に前記
第１の駆動側歯車２３と前記従動側歯車２６の噛合が解
除される。従って、モータ１０の駆動により、ベルト１
９及びプーリ１６を介して歯車２０が時計方向に回転す
るため、前記歯車２０と常時噛合している第２の駆動側
歯車２４が反時計方向に回転し、前記従動側歯車２６が
時計方向に回転する。更に、前記従動側歯車２６と一体
の排出ローラ９ａが時計方向に回転することにより排出
ローラ９ｂが反時計方向に回転する。従って、前記搬送
ローラ５０によりシート排出装置６に前記プロセス速度
にて搬送されたシートは、前記排出ローラ対９ａ、９ｂ
により挟持されながら前記プロセス速度と同等の速度に
て排出される。

【００３７】そして、前記ソート手段７に内蔵された搬
入ローラが、排出されたシートを前記シート排出装置６
による排出速度よりも早い速度にて該シート排出装置６
の排出ローラ９ａ、９ｂから引抜くように該ソート手段
７の内部に搬入するため、該シートにしわ、折れ等を発
生させずに該シートを前記ソート手段７が有するビンに
集積することができる。また、前記ソート手段７の搬入
速度が、前記プロセス速度に比しやや高い程度であるた
め、該ソート手段７における仕分け動作がスムーズにな
される。

【００３８】次に、図５及び図６に沿って一部変更した
実施の形態について説明する。なお、先の実施の形態に
対して、歯車の移動機構部のみが相違し、他の部分は同
一なので、同一符号を付して説明を省略する。

【００３９】モータ１０が固着されている装置本体２の
後方部の前記フレーム１２には、歯車を支持する歯車支
持部材であって水平方向（図５において左右方向）に摺
動自在の摺動部材３１が設けられている。前記摺動部材
３１には、溝３１ａが形成され、前記フレーム１２に固
着されたピン部材３２に嵌合することにより前記摺動部
材３１が該フレーム１２にガイドされている。前記摺動
部材３１の下端に形成した垂直部３１ｂは、前記装置本
体２の左側板２７に設けられたコイルスプリングのごと
き弾性部材２８により、図５において左方向に引かれて
いるため、該摺動部材３１が常に同方向に付勢されてい
る。

【００４０】前記摺動部材３１には、同一半径を有する
第１と第２のプーリ３３、３４が回転自在に設けられて
いる。更に、前記摺動部材３１には、プーリ３１ｄが回
転自在に軸支されている。

【００４１】一方、前記フレーム１２には、回転自在に
プーリ３５が設けられていると共に、該フレーム１２の
突出部１２ａにはコイルスプリングのごとき弾性部材３
６を介してローラ支持部材３７が設けられている。前記
ローラ支持部材３７には、回転自在にプーリ３８が設け
られている。そして、前記モータ１０の駆動軸に嵌着さ
れたプーリ１３、前記プーリ３５、３８及び前記摺動部
材３１に設けられたプーリ３３、３１ｄ、３４にベルト
１９が掛けられている。前記ベルト１９のたるみは、前
記ローラ３８が前記弾性部材３６により図５において右
方向に付勢されていることにより該ベルト１９の一部
（プーリ３４及びプーリ３５の間）を同方向に移動させ
張力を付与して解消している。

【００４２】前記第１と第２のプーリ３３、３４には、
第１と第２の駆動側歯車２３、２４が各々一体的に設け
られている。前記摺動部材３１が前記弾性部材２８によ
り図５において左方向に付勢されているため、前記第１
のプーリ３３は、前記排出ローラ９ａに一体的に設けら
れた従動側歯車２６と噛合し、モータ１０の回転が、前
記ベルト１９、プーリ３３及び前記第１の駆動側歯車２
３を介して従動側歯車２６に伝達され、排出ローラ対９
ａ、９ｂが回転する。

【００４３】上述の構成において、画像形成装置１の画
像形成部５において画像形成されたシートは、画像形成
部５、搬送ベルト４８及び定着ローラ４９を通過する前
記プロセス速度よりも高い速度にて当該シート排出装置
６から前記排紙トレイ８に排出されるため、完全に装置
本体２の外部に排出され、シート全体が前記排紙トレイ
８の上面に載置される。

【００４４】ついで、図６に基づいて、前記画像形成装
置にシートを仕分けして収納するソート手段７を結合さ
せ、該ソート手段７に前記シート排出装置６からシート
を排出する作用について説明する。

【００４５】前記画像形成装置１に前記ソート手段７を
合体させた場合、該ソート手段７の有する切換手段２９
が、前記摺動部材３１の垂直部３１ｂに形成した突出部
３１ｃを押圧することにより、摺動部材３１が図におい
て右方向に移動し、前記第２の駆動側歯車２４が前記従
動側歯車２６と噛合する。同時に前記第１の駆動側歯車
２３と前記従動側歯車２６の噛合が解除される。従っ
て、モータ１０の駆動により、ベルト１９及びプーリ３
４を介して前記第２の駆動側歯車２４が反時計方向に回
転し、前記従動側歯車２６が時計方向に回転する。従っ
て、前記搬送ローラ５０によりシート排出装置６に前記
プロセス速度にて搬送されたシートは、該プロセス速度
と同等の速度にて当該シート排出装置６から前記排出ロ
ーラ対９ａ、９ｂにより挟持されながらソータ７に排出
される。

【００４６】ついで、図７に基づき、更に変更した実施
の形態について説明する。

【００４７】前記モータ１０が固着されている装置本体
２のフレーム１２には、第１と第２のクラッチ手段３
９、４０が設けられている。前記第１と第２のクラッチ
手段３９、４０は、一端に同一半径のプーリを各々有
し、他端には、前記第１と第２の駆動側歯車２３、２４
を各々有している。従って、前記第１のクラッチ手段３
９が係合状態のときは、前記モータ１０の回転が前記ベ
ルト１９、前記プーリ及び該第１のクラッチ手段３９を
介して前記第１の駆動側歯車２３に伝達される。また、
前記第２のクラッチ手段４０が係合状態のときは、前記
モータ１０の回転が前記ベルト１９、前記プーリ及び該
第２のクラッチ手段４０を介して前記第２の駆動側歯車
２４に伝達される。なお、前記モータ１０の駆動軸に嵌
着されたプーリ１３、上方に付勢されて該ベルトのゆる
みを解消するプーリ３８ａ、前記フレーム１２に回転自
在に支承されたプーリ３５及び前記第１と第２のクラッ
チ手段３９、４０が各々有する同一半径のプーリにベル
ト１９が掛けられている。

【００４８】前記第１と第２のクラッチ手段３９、４０
の係合は、検知手段Ｓの検知信号に基づき制御手段５１
により制御される。画像形成されたシートを前記排紙ト
レイ８に排出する場合は、押圧部材２９が前記検知手段
Ｓを押圧せず、該検知手段Ｓは作動しないため、制御手
段５１は、前記第１のクラッチ手段３９を係合する。従
って、モータ１０の回転がベルトと１９、プーリ３９及
び第１のクラッチ手段を介して第１の駆動側歯車２３に
伝達され、従動側歯車２６が回転することにより、排出
ローラ対９ａ、９ｂが回転する。

【００４９】上述の構成において、画像形成装置１の画
像形成部５において画像形成されたシートは、画像形成
部５、搬送ベルト４８及び定着ローラ４９を通過する前
記プロセス速度よりも高い速度にて当該シート排出装置
６から前記排紙トレイ８に排出されるため、完全に装置
本体２の外部に排出され、シート全体が前記排紙トレイ
８の上面に載置される。

【００５０】ついで、前記画像形成装置１にシートを仕
分けして収納するソート手段７を合体させ、該ソート手
段７に前記シート排出装置６からシートを排出する場
合、該ソート手段７が有する切換手段２９が前記検知手
段Ｓを押圧し、該検知手段Ｓの検知信号似基づき制御手
段５１が、前記第１のクラッチ手段３９の係合を解除す
ると共に前記第２のクラッチ手段４０を係合させる。従
って、モータ１０の回転がベルト１９及び前記第２のク
ラッチ手段４０を介して前記第２の駆動側歯車２４に伝
達され、従動側歯車２６が回転することにより、排出ロ
ーラ対９ａ、９ｂが回転する。

【００５１】前述の実施の形態と同様、モータ１０が一
定の速度で回転しているため、前記搬送ローラ５０によ
りシート排出装置６に前記プロセス速度にて搬送された
シートは、該プロセス速度と同等の速度にて当該シート
排出装置６から前記排出ローラ対９ａ、９ｂにより挟持
されながらソート手段７に排出される。

【００５２】本実施の形態では、ソート手段７を画像形
成装置１に合体させることにより該ソート手段７が有す
る切換手段２９がＬ字部材２１、摺動部材３１又は検知
手段Ｓを押圧しているが、該ソータ７の移動によらず、
個別のアクチュエータにより押圧してもよい。

【００５３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のシート排
出装置によっては、シートを排紙トレイに排出する場合
は前記プロセス速度よりも高い速度にてシートを排出す
るため、しわ又は折れ等を発生させずにシートを完全に
排紙トレイ上に排出することができ、かつ、該シートを
ソート手段に対して排出する場合は前記プロセス速度と
同一の速度に変速てシートを排出することにより、該シ
ートのソート手段の内部への搬入速度を必要以上に高く
することなく仕分け可能な速度に低下させることができ
るため、仕分けを確実に行うことができると共に、必要
以上にシートに張力を与えることを回避でき、シートの
品質を維持できる。

【００５４】また、シートの排出速度を歯数の異なる歯
車を切換えることにより変速させるため、複数の駆動手
段を必要とせず、装置のコストダウンが図れる。

【００５５】更に、前記歯数の異なる歯車を支持する歯
車支持部材を移動させることにより変速させるため、変
速手段の構造が簡素化される。

【００５６】また、変速手段にクラッチ手段を適用する
ことにより、前記歯車の噛合の切換えに伴う該歯車の摩
耗を低減でき、装置の寿命を長く維持できる。

【００５７】更に、ソート手段が画像形成装置と合体し
たときに、該ソート手段に備えた切換手段が強制的に前
記歯数の異なる歯車を支持する歯車支持部材を押圧して
歯車の噛合を切換えることにより、プロセス速度よりも
高い速度から該プロセス速度と同一の速度への切換えを
誤動作なく確実に行うことができる。

【００５８】そして、シート排出装置を備えた画像形成
装置においては、画像形成部にて画像形成されたシート
を、排出速度を切換えて排紙トレイへシートを排出する
場合と、前記ソート手段に対してシートを排出する場合
とで排出速度を切換えて異なった速度で排出することに
より、画像形成されたシートの品質を維持することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る画像形成装置の全体を示す正面断
面図。

【図２】そのシート排出装置を示す正面断面図。

【図３】その平面図。

【図４】画像形成装置にソータが合体したときのシート
排出装置を示す正面断面図。

【図５】変速手段を一部変更した実施の形態によるシー
ト排出装置を示す正面断面図。

【図６】画像形成装置にソータが合体したときのシート
排出装置を示す正面断面図。

【図７】変速手段を更に変更した実施の形態によるシー
ト排出装置を示す正面断面図。

【図８】シート排出装置の従来例による画像形成装置を
示す正面断面図。

【符号の説明】

１ 画像形成装置 ２ 装置本体 ５ 画像形成部 ６ シート排出装置 ７ ソート手段（ソータ） ８ 排紙トレイ ９ａ 排出ローラ ９ｂ 排出ローラ １０ 駆動手段（モータ） １１ 変速手段 １２ フレーム ２１ 歯車支持部材（Ｌ字部材） ２３ 第１の駆動側歯車 ２４ 第２の駆動側歯車 ２６ 従動側歯車 ２９ 切換手段 ３０ 検知手段 ３１ 歯車支持部材（摺動部材） ３９ 第１のクラッチ手段 ４０ 第２のクラッチ手段 ４８ 搬送ベルト ４９ 定着ローラ ５０ 搬送ローラ ５１ 制御手段 Ｓ 検知手段

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 順次送られてくるシートを排紙トレイ又
   は仕分け収納するソート手段に排出するシート排出装置
   において、 前記シートを挟持して排出する排出ローラと、 前記排出ローラを駆動する駆動手段と、 前記駆動手段からの回転を、前記排紙トレイにシートを
   排出する第１の排出速度と、該第１の排出速度より低い
   速度であって前記ソート手段にシートを排出する第２の
   排出速度と、に変速して前記排出ローラに伝達する変速
   手段と、 前記変速手段の伝達速度を切換える切換手段と、 を備えてなるシート排出装置。
2. 【請求項２】 前記変速手段が、シートを前記第１の排
   出速度で排出するために前記駆動手段から回転を伝達さ
   れる第１の駆動側歯車と、 シートを前記第２の排出速度で排出するために前記駆動
   手段から回転を伝達される歯車であって前記第１の駆動
   側歯車よりも歯数の少ない第２の駆動側歯車と、 前記第１と第２の駆動側歯車を回転自在に支持する歯車
   支持部材と、 前記第１又は第２の駆動側歯車から回転を伝達され、か
   つ前記排出ローラに連結された従動側歯車と、により構
   成される、 請求項１記載のシート排出装置。
3. 【請求項３】 前記切換手段が、前記歯車支持部材を押
   圧して移動させることにより、前記第１の駆動側歯車と
   前記従動側歯車の噛合から前記第２の駆動側歯車と前記
   従動側歯車の噛合に切換えてなる、 請求項２記載のシート排出装置。
4. 【請求項４】 前記駆動手段の回転を前記第１の駆動側
   歯車に伝達する第１のクラッチ手段と、 前記駆動手段の回転を前記第２の駆動側歯車に伝達する
   第２のクラッチ手段と、 前記切換手段による押圧を検知する検知手段と、 前記検知手段の信号に基づき前記第１のクラッチ手段の
   係合を解除し、前記第２のクラッチ手段の係合を制御す
   る制御手段と、を備えてなる、 請求項２記載のシート排出装置。
5. 【請求項５】 前記切換手段を前記ソート手段に備えて
   なる、 請求項１ないし４のいずれか１項記載のシート排出装
   置。
6. 【請求項６】 画像形成部と、該画像形成部にて画像形
   成されたシートを排出するシート排出装置と、を備えて
   なる画像形成装置において、 前記シート排出装置が、請求項１ないし５のいずれか１
   項記載のシート排出装置である画像形成装置。