JPH09104091A - 2層構造のポリエステルフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

2層構造のポリエステルフィルムおよびその製造方法

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JPH09104091A
JPH09104091A JP8145746A JP14574696A JPH09104091A JP H09104091 A JPH09104091 A JP H09104091A JP 8145746 A JP8145746 A JP 8145746A JP 14574696 A JP14574696 A JP 14574696A JP H09104091 A JPH09104091 A JP H09104091A
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polyester
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film
weight
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JP8145746A
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Sang-Il Kim
金尚一
Young-Jin Lee
李栄珍
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SKC Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒートシール性およびラミネート性に優れ、
野菜や果物の鮮度を長期間にわたって保持できるフィル
ムを提供する。 【解決手段】 第1層(A)および第2層(B)を有す
る2層構造のポリエステルフィルムであって、第1層
(A)が1ないし5μmの平均粒径および400ないし
900m2 /gの比表面積を有するβ−結晶形石英粉末
0.1ないし20重量%、または0.1ないし10μm
の平均粒径を有するセラミック粉末0.1ないし15重
量%を含有する第1ポリエステル樹脂からなり、第2層
(B)が991ないし70:30の比率でエチレンテレ
フタレートおよびエチレンイソフタレートの繰返し単位
を有する第2ポリエステル樹脂からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長期間にわたって
野菜や果物などの鮮度を保持することができ、優れたヒ
ートシール性およびラミネート性を有する2層構造のポ
リエステルフィルムおよびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートなどのポリ
エステルは、機械的強度、耐熱性、耐久性、耐薬品性な
どに優れ、磁気記録媒体、コンデンサー、写真フィル
ム、ラベルなどの各種成形加工品、特に食品、飲料およ
び化粧品用の容器および包装材の製造に広く使用されて
いる。
【0003】農作物はその熟成過程を促進させるエチレ
ンを放出することが知られている。したがって、野菜や
果物などの農作物を容器に入れるかまたは高分子フィル
ムで包装した場合、放出されたエチレンが内部に蓄積す
るため、熟成過程を促進し、結局短期間の貯蔵で農作物
の腐敗をもたらす。したがって、包装された野菜や果物
の鮮度をより長期間保持することができる高分子フィル
ムを開発しようとして多くの試みがなされている。
【0004】大韓民国特許公開公報第95−23679
号は、エチレンを吸着できる無機粒子を含有する高分子
フィルムを開示している。このフィルムは包装された農
作物の鮮度を保持するには効果的であるが、そのヒート
シール性およびラミネート性が劣るという問題がある。
したがって、このようなフィルムを包装材として使用す
る場合には、表面処理および接着剤塗布などの追加の加
工工程が必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ヒー
トシール性およびラミネート性に優れ、しかも野菜や果
物などの農作物の鮮度を長期間保持できるポリマーフィ
ルムおよびその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1層(A)
および第2層(B)を有する2層構造のポリエステルフ
ィルムであって、前記第1層(A)が1ないし5μmの
平均粒径および400ないし900m2 /gの比表面積
を有するβ−結晶形石英粉末0.1ないし20重量%、
または0.1ないし10μmの平均粒径を有するセラミ
ック粉末0.1ないし15重量%を含有する第1ポリエ
ステル樹脂からなり、第2層(B)が99:1ないし7
0:30のモル比でエチレンテレフタレートおよびエチ
レンイソフタレートの繰返し単位を有する第2ポリエス
テル樹脂からなることを特徴とする二層構造のフィルム
を提供する。
【0007】また、本発明は、i)第1層(A)の重量
を基準として、0.1ないし5μmの平均粒径および4
00ないし900m2 /gの比表面積を有するβ−結晶
形石英粉末0.1ないし20重量%、または0.1ない
し10μmの平均粒径を有するセラミック粉末0.1な
いし15重量%を含有するポリエステルプレポリマーを
製造し、前記ポリエステルプレポリマーを固相重合して
第1層(A)用の第1ポリエステル樹脂を製造する工
程;ii)99:1ないし70:30の比率でエチレン
テレフタレートおよびエチレンイソフタレートの繰返し
単位を有する、第2層(B)用の第2ポリエステル樹脂
を製造する工程;iii)前記第1および第2ポリエス
テル樹脂を共押出して2層構造のポリエステルシートを
製造する工程;およびiv)前記2層構造のポリエステ
ルシートを縦方向および横方向に延伸して2層構造の二
軸配向ポリエステルフィルムを製造する工程を含む、第
1層(A)および第2層(B)を有する2層構造のポリ
エステルフィルムの製造方法を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の第1層に用いられるポリ
エステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸またはそのエステ
ルとアルキレングリコールとを重縮合させて製造でき
る。
【0009】芳香族ジカルボン酸およびそのエステルの
具体例としては、ジメチルテレフタレート、テレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、シクロヘ
キサンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン
酸、ジフェニルカルボン酸、ジフェニルエーテルジカル
ボン酸、アントラセンジカルボン酸、α,β−ビス(2
−クロロフェノキシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸
などが挙げられる。これらのうち、ジメチルテレフタレ
ートおよびテレフタル酸が最も好ましい。
【0010】アルキレングリコールの具体例としては、
エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラ
メチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキ
サメチレングリコールおよびヘキシレングリコールなど
を挙げられる。これらのうち、エチレングリコールが最
も好ましい。
【0011】本発明の第1層(A)の形成に使用される
ポリエステル樹脂は、好ましくは、75重量%以上のエ
チレンテレフタレート繰返し単位を有し、残りが下記の
化合物から誘導される他の繰返し単位であることが好ま
しい。他の繰返し単位が誘導される化合物は、ジオール
(例えば、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコー
ル、p−キシレングリコール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノールおよび5−ナトリウムスルホレゾルシ
ン);ジカルボン酸(例えば、アジピン酸および5−ナ
トリウムスルホイソフタル酸);およびポリカルボン酸
(例えば、トリメリト酸およびピロメリト酸)などであ
る。この第1層(A)用のポリエステル樹脂は0.60
〜090dl/gの極限粘度を有することが好ましい。
【0012】一般的に、石英は2つの結晶形、すなわち
573℃以下の温度で安定なα−結晶形および573℃
以上の高温で安定なβ−結晶形の状態で存在する。本発
明において用いられるβ−結晶形石英は、α−結晶形石
英粉末を高圧下で熱処理し、吸着アニオンを除去して9
9.9%以上の純度を有するβ−結晶形石英を得ること
により製造される。
【0013】前述したように、農作物から発生するエチ
レンガスの濃度が増加するほど、農作物の鮮度は速く損
なわれる。β−結晶形石英粉末は、純度および比表面積
の大きさによってはエチレンを効果的に吸着し得る。石
英の純度および比表面積が増加するにつれて、エチレン
吸着能が増加し、野菜や果物の鮮度を保持する能力が向
上する。
【0014】本発明の2層構造ポリエステルフィルムの
第1層(A)は、食品包装容器の内層として使用され、
好ましくは0.1〜5μmの平均粒径および400ない
し900m2 /gの比表面積を有するβ−結晶形石英粉
末を、第1層(A)の重量を基準として0.1〜20重
量%含有する。石英粉末の含有量が20重量%を超える
と容器の強度、柔軟性などの機械的物性が低下し、含有
量が0.1%未満であると野菜や果物の食品の鮮度保持
機能が低くなる。
【0015】シリカ(SiO2 )、酸化マグネシウム
(MgO)、酸化カルシウム(CaO、アルミナ(Al
2 3 )などからなるセラミック粉末を本発明の第1層
(A)に添加してもよい。これらの材料は、SiO2
アルミナ、カルシウムおよび/またはマグネシウムの適
当な混合物を熱化学処理することにより製造できる。本
発明において用いられる好適なセラミック粉末は、0.
1〜10μmの平均粒径を有し、第1層(A)の重量を
基準として0.1〜15重量%の範囲の量で用いられ
る。セラミック粉末の含有量が15重量%を超えると容
器の強度、柔軟性などの機械的物性が低下し、0.1重
量%未満であると鮮度保持機能が低下する。
【0016】本発明の2層構造ポリエステルフィルムの
第2層(B)は、エチレンテレフタレートおよびエチレ
ンイソフタレートの繰返し単位を99:1ないし70:
30範囲の比率で有し、かつ下記の化合物から誘導され
る他の繰返し単位を有するポリエステルコポリマーから
なる。他の繰返し単位が誘導される化合物は、ジオール
(例えば、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコー
ル、p−キシレングリコール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノールおよび5−ナトリウムスルホレゾルシ
ン);ジカルボン酸(例えば、アジピン酸および5−ナ
トリウムスルホイソフタル酸);およびポリカルボン酸
(例えば、トリメリト酸およびピロメリト酸)などであ
る。
【0017】第2層(B)用のポリエステル樹脂の融点
は好ましくは190〜230℃、より好ましくは200
〜220℃の範囲である。融点が190℃より低いと、
第2層(B)の粘度が第1層(B)の粘度に比べて小さ
くなるので、共押出工程においてT−ダイ出口でカーリ
ングが発生し、またフィーダーブロック(feeder
block)内で二つの樹脂層の接触面での流動が不
安定になり、結果として最終フィルムの厚さが不均一に
なる。融点が230℃より高いと、樹脂の結晶化度が高
くなり、最終フィルムのヒートシール性およびラミネー
ト性が悪くなる。
【0018】本発明の2層構造のポリエステルフィルム
は、さらに他の公知の添加剤、例えば重縮合触媒、分散
剤、帯電防止剤、結晶化促進剤、ブロッキング防止剤お
よび/またはその他の無機滑剤を本発明のフィルムの好
適な特性を損なわない有効量だけ含んでいてもよい。
【0019】第1層(A)の厚さは、好ましくは本発明
のポリエステルフィルムの全厚さの40〜95%、より
好ましくは70〜90%の範囲である。第1層(A)の
厚さが95%を超えると第2層(B)の厚さが相対的に
薄くなってヒートシール性およびラミネート性が悪くな
る。第1層(A)の厚さが40%未満であると野菜や果
物の鮮度保持機能が低下し、ポリエステルフィルムの機
械的強度も低下する。
【0020】本発明の2層構造のポリエステルフィルム
は下記の方法によって製造することができる。
【0021】芳香族ジカルボン酸、例えばテレフタル酸
と、ジオール成分、例えばエチレングリコールとを1:
2のモル比で混合する。この混合物に、通常の重縮合触
媒、熱安定剤および第1層(A)の重量を基準として
0.1〜20重量%のβ−結晶形石英粉末または0.1
〜15重量%のセラミック粉末を加えて。得られた混合
物を重縮合してプレポリマーを得て、これを窒素雰囲気
下で予備結晶化および乾燥した後、固相重合反応を行っ
て第1層(A)用のポリエステル樹脂を製造する。
【0022】酸成分、例えばテレフタル酸およびイソフ
タル酸の混合物と、ジオール成分、例えばエチレングリ
コールとを1:2のモル比で混合し、これに通常の重縮
合触媒、熱安定剤などを加え、通常の方法を用いて重縮
合させて、第2層(B)用のポリエステル樹脂を製造す
る。
【0023】このようにして製造された第1層(A)の
ポリエステル樹脂と第2層(B)のポリエステル樹脂と
を二つの押出機とフィーダーブロックとを備えたT−ダ
イを用いて溶融共押出し、共押出物を冷却ロール上で急
冷して2層構造のシートを製造する。次いで、このシー
トを縦方向および横方向に2:1ないし5:1の延伸比
で二軸延伸して本発明の2層構造のポリエステルフィル
ムを製造する。
【0024】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】実施例および比較例において、高分子フィ
ルムの性能を以下の方法に従って評価した。
【0026】1)融点 樹脂の融点(℃)を示差熱分析器(パーキンエルマー
社、DSC−7)を用いて決定した。樹脂サンプルを3
00℃で溶融し、冷却して再凝固させ、その融点を20
℃/分の温度プログラム速度で測定した。
【0027】2)ヒートシール性 フィルムサンプルを140℃に加熱したロッド上に置
き、3kg/mm2 の圧力で1秒間圧着した。その後、
180°剥離試験を行い、フィルムの接着強度を測定し
た。フィルムの外観、例えばしわ、収縮および白濁の存
在を観察してフィルムのヒートシール性(良好/不良)
も評価した。
【0028】3)ラミネート性 スズを含まない鉄板を290℃に加熱し、シリコーンゴ
ムのロールを用いて5kg/mm2 の圧力(送り速度=
120m/分)でポリマーフィルムをその上にラミネー
トした。ラミネートしたフィルムを噴霧水により急冷
し、約1%だけ延伸した。その後、180°剥離試験を
行い、フィルムの接着強度を測定した。フィルムの外
観、例えばしわ、収縮および白濁の存在を観察してフィ
ルムのラミネート性(良好/不良)も評価した。
【0029】4)鮮度の保持 食品表面が第1層(A)と接触するように、リンゴまた
はネギをポリマーフィルムで包装し、室温で一定期間
(リンゴ:45日、ネギ:30日)放置した。その後、
食品が新鮮なままであるか否かに基づいてフィルム性能
を判断した(良好/不良)。
【0030】5)リンゴの酸化(変色) 皮を剥いたリンゴをポリマーフィルム容器に入れ、室温
で2時間放置した。リンゴの変色の程度を判断した(良
好/不良)。
【0031】(実施例1−1)1対2のモル比のジメチ
ルテレフタレートとエチレングリコールとの混合物に平
均粒径1μmおよび比表面積800m2 /gのβ−結晶
形石英粉末4重量%、三酸化アンチモン0.05重量
%、およびリン酸トリメチル0.05重量%を加え、得
られた混合物を重縮合して極限粘度0.56dl/gの
ポリエステルプレポリマー樹脂を得た。この樹脂を窒素
雰囲気下において120℃で120分間予備結晶化し、
170℃で200分間乾燥した後、380mmHgの窒
素下で初期198℃で430分間、中期228℃で49
0分間、末期204℃で440分間の固相重合を施し
て、極限粘度0.79dl/gの第1層(A)用のポリ
エステル樹脂を得た。
【0032】テレフタル酸、イソフタル酸およびエチレ
ングリコールを85:15:200のモル比で混合した
混合物に、0.05重量%の三酸化アンチモンおよび
0.05重量%のリン酸トリメチルを加え、得られた混
合物を重縮合して極限粘度0.58dl/g、融点21
2℃のポリエステル樹脂を製造した。この樹脂を窒素雰
囲気下で110℃で430分間予備結晶化し、160℃
で210分間乾燥して、第2層(B)用のポリエステル
樹脂を得た。
【0033】このようにして得られた層(A)および層
(B)用のポリエステル樹脂を、層(A)および層
(B)の厚さ比が80:20になるように、二つの押出
機およびフィーダーブロックを備えたT−ダイを用いて
溶融共押出した。得られた共押出物を30℃に保持した
冷却ロール上で急冷し、得られた2層構造のシートを縦
方向および横方向に3.5:1の延伸比で延伸し、厚さ
100μm(第1層(A):80μm、第2層(B):
20μm)の2層構造のポリエステルフィルムを得た。
フィルムの厚さは走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて
測定した。このフィルムの特性を表1に示す。
【0034】(実施例1−2ないし1−6および比較例
1−1ないし1−9)実施例1−1と同一な方法によっ
て、石英粉末およびイソフタル酸の量、並びにポリエス
テル樹脂の層(A)および層(B)の厚さを変化させた
以外は、実施例1−1の手順を繰り返して、表1に示す
2層構造のポリエステルフィルムを得た。これらのフィ
ルムの特性および性能を表1に示す。
【0035】
【表1】 (実施例2−1)ジメチルテレフタレートとエチレング
リコールとを1対2のモル比で混合し、これに9重量%
のセラミック粉末(組成:セラミック粉末の全重量を基
準として74重量%のシリカ、9重量%のアルミナおよ
び17重量%の他の成分)、0.05重量%の三酸化ア
ンチモンおよび0.05重量%のリン酸トリメチルを加
え、重縮合して極限粘度0.55dl/gのポリエステ
ルプレポリマーを製造した。このプレポリマーを窒素雰
囲気下において120℃で120分間予備結晶化し、1
70℃で200分間乾燥した後、380mmHgの窒素
下で初期198℃で430分間、中期228℃で495
分間、末期204℃で443分間固相重合を施し、極限
粘度0.78dl/gの第1層(A)用のポリエステル
樹脂を得た。
【0036】テレフタル酸、イソフタル酸およびエチレ
ングリコールを85:15:200のモル比で混合した
混合物に、0.05重量%の三酸化アンチモンと0.0
5重量%のリン酸トリメチルを加え、重縮合反応を行
い、極限粘度0.58dl/g、融点212℃のポリエ
ステル樹脂を得た。この樹脂を窒素雰囲気下において1
10℃で430分間予備結晶化し、160℃で210分
間乾燥して第2層(B)用のポリエステル樹脂を得た。
【0037】このようにして得られた層(A)および層
(B)用のポリエステル樹脂を、ポリマー樹脂の層
(A)および層(B)の厚さ比が80:20になるよう
に、二つの押出機およびフィーダーブロックを備えたT
−ダイを用いて溶融共押出した。ダイから出た共押出物
を30℃に保持された冷却ロール上で急冷して、2層構
造のシートを得た。こうして得られた2層構造のシート
を縦方向および横方向に3.5:1の延伸比で延伸して
本発明の2層構造のポリエステルフィルムを得た。走査
型電子顕微鏡(SEM)で測定したフィルムの厚さは1
00μm(第1層(A):81μm、第2層(B):1
9μm)であった。測定されたフィルムの特性を表2に
示す。
【0038】(実施例2−2ないし2−6および比較例
2−1ないし2−10)セラミック粉末およびイソフタ
ル酸の量、並びにポリエステル樹脂の層(A)および層
(B)の厚さを表2のように変化させた以外は、実施例
2−1の手順を繰返し、表2に示す特性を有する種々の
ポリマー樹脂フィルムを得た。
【0039】
【表2】 表1および表2に示されるように、β−結晶性石英粉末
またはセラミック粉末を使用して製造された本発明の2
層構造のポリエステルフィルムは、野菜や果物の鮮度を
長期間保持することができ、同時に優れたヒートシール
性およびラミネート性を有する。したがって、本発明の
フィルムは多様な食品包装用途に有利に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/20 KJR C08K 3/20 KJR C08L 67/00 C08L 67/00 // B29K 67:00 105:16 B29L 7:00 9:00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1層(A)および第2層(B)を有す
    る2層構造のポリエステルフィルムであって、前記第1
    層(A)が1ないし5μmの平均粒径および400ない
    し900m2 /gの比表面積を有するβ−結晶形石英粉
    末0.1ないし20重量%、または0.1ないし10μ
    mの平均粒径を有するセラミック粉末01ないし15重
    量%を含有する第1ポリエステル樹脂からなり、前記第
    2層(B)が99:1ないし70:30の比率でエチレ
    ンテレフタレートおよびエチレンイソフタレートの繰返
    し単位を有する第2ポリエステル樹脂からなることを特
    徴とする2層構造のポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 前記β−結晶形石英粉末が99.9%以
    上の純度を有することを特徴とする請求項1記載の2層
    構造のポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 前記セラミック粉末がシリカ、酸化マグ
    ネシウム、酸化カルシウムおよび/またはアルミナを含
    有する混合酸化物の群から選択されることを特徴とする
    請求項1記載の2層構造のポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 前記第1層(A)の厚さが、フィルムの
    全厚さの40〜95%であることを特徴とする請求項1
    記載の2層構造のポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 前記第1ポリエステル樹脂がエチレンテ
    レフタレートを主繰返し単位として75重量%以上含有
    し、0.60〜0.90dl/gの極限粘度を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の2層構造のポリエステル
    フィルム。
  6. 【請求項6】 前記第2ポリエステル樹脂の融点が19
    0ないし230℃であることを特徴とする請求項1記載
    の2層構造のポリエステルフィルム。
  7. 【請求項7】 i)第1層(A)の重量を基準として、
    0.1ないし5μmの平均粒径および400ないし90
    0m2 /gの比表面積を有するβ−結晶形石英粉末0.
    1ないし20重量%、または0.1ないし10μmの平
    均粒径を有するセラミック粉末0.1ないし15重量%
    を含有するポリエステルプレポリマーを製造し、前記ポ
    リエステルプレポリマーを固相重合して第1層(A)用
    の第1ポリエステル樹脂を製造する工程;ii)99:
    1ないし70:30の比率でエチレンテレフタレートお
    よびエチレンイソフタレートの繰返し単位を有する、第
    2層(B)用の第2ポリエステル樹脂を製造する工程;
    iii)得られた前記第1および第2ポリエステル樹脂
    を溶融共押出して2層構造のポリエステルシートを製造
    する工程;およびiv)前記2層構造のポリエステルシ
    ートを縦方向および横方向に延伸して2層構造の二軸配
    向ポリエステルフィルムを製造する工程を含むことを特
    徴とする請求項1記載の2層構造のポリエステルフィル
    ムの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記2層構造のポリエステルシートを、
    縦方向および横方向に2:1ないし5:1の延伸比で延
    伸することを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記セラミック粉末がシリカ、酸化マグ
    ネシウム、酸化カルシウムおよび/またはアルミナを含
    有する混合酸化物の群から選択されることを特徴とする
    請求項7記載の方法。
JP8145746A 1995-06-07 1996-06-07 2層構造のポリエステルフィルムおよびその製造方法 Pending JPH09104091A (ja)

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KR1019950014934A KR0148773B1 (ko) 1995-06-07 1995-06-07 고분자 필름 및 그 제조방법
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