JPH09103629A - 排ガスの処理方法および処理システム - Google Patents

排ガスの処理方法および処理システム

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JPH09103629A
JPH09103629A JP28432695A JP28432695A JPH09103629A JP H09103629 A JPH09103629 A JP H09103629A JP 28432695 A JP28432695 A JP 28432695A JP 28432695 A JP28432695 A JP 28432695A JP H09103629 A JPH09103629 A JP H09103629A
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JP
Japan
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exhaust gas
dust
wet
concentration
electrostatic precipitator
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JP28432695A
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Takuo Anzai
卓生 安西
Teruo Sugitani
照雄 杉谷
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Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排水中の窒素分を減少することができ、かつ
湿式吸収塔への煤塵の混入を大幅に低減化して副生品で
ある石膏等の品質を向上させることができる排ガスの処
理方法および当該方法を実施する際に用いられる処理シ
ステムを得る。 【解決手段】 排ガスの流路11に沿って順次配設され
た、排ガスに冷却水を散布して排ガスを増湿冷却すると
ともに高濃度煤塵の一部を除去する冷却部10と、排ガ
スと吸収液とを接触させて、主として排ガス中の亜硫酸
ガスを吸収除去する湿式吸収塔13とを備えてなる排ガ
スの処理システムにおいて、冷却部10と湿式吸収塔1
3との間に、主として排ガス中の高濃度煤塵の残部を除
去する湿式電気集塵機12を配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、亜硫酸ガスおよび
高濃度煤塵等を含む排ガスから、これらを除去するため
の排ガスの処理方法および処理システムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】周知のように、発電用のボイラ等から排
出される多量の排ガスは、亜硫酸ガス、SO3 、高濃度
煤塵等を含むために、これらを極力除去して無害化した
うえで大気に放出している。図5は、従来のこの種の排
ガスの処理システムを示すもので、排ガスの流路に沿っ
て、順次周知の乾式電気集塵機1、除塵塔2、湿式吸収
塔3および排気手段となる煙突4が配設されたものであ
り、必要に応じて、上記湿式吸収塔3と煙突4との間に
湿式電気集塵機5が配設されている。
【0003】ちなみに、上記乾式電気集塵機1は、負極
とされた放電極に正極とされた平板状の集塵極を対向配
置し、上記放電極周囲におけるコロナ放電によって通過
する排ガス中の煤塵を負に荷電させて集塵極に補集する
ものであり、上記集塵極に付着した煤塵は、当該集塵極
を間欠的につち打ちして剥離されることにより、乾煤塵
として排出されるようになっている。また、上記除塵塔
2は、内部に上記排ガスに向けて冷却水を噴出する冷却
ノズルが配設されたものであり、冷却水によって捕集さ
れた煤塵は、当該冷却水とともに湿煤塵として排出され
る。さらに、上記湿式吸収塔3は、一般に内部に送られ
た上記排ガスと石灰石粉末を水に溶解または懸濁させた
吸収液とを接触・反応させることにより、排ガス内の亜
硫酸ガスを上記吸収液中に吸収して石膏として析出させ
るもので、上記湿式吸収塔3内において生成した石膏ス
ラリーは、外部に排水されて脱水分離され、得られた石
膏を、例えば石膏ボード等として再利用するようになっ
ている。
【0004】上記構成からなる従来の排ガスの処理シス
テムにおいては、先ず乾式電気集塵機1に送られた排ガ
スは、当該排ガス中に含まれる高濃度煤塵の大部分が除
去されて乾煤塵として排出され、次いで除塵塔2におい
て、冷却水によって増湿冷却されるとともに乾式電気集
塵機1において除去されなかった煤塵が上記冷却水中に
同伴除去されて湿式吸収塔3へ送られ、この湿式吸収塔
3において亜硫酸ガスが除去されて無害化された後に、
煙突4から排気されるようになっている。
【0005】また、上記排ガス中に含まれるSO3 につ
いては、上記処理システムの除塵塔2および湿式吸収塔
3において、冷却水中あるいは吸収液中に除去されて環
境基準値よりも遥かに低い含有量とされたうえで、排ガ
スとともに煙突4から大気中に放散されるが、残余のS
3 が水と反応して微細な硫酸(H2SO4)ミストとな
って、大気放散される排ガスが紫煙を呈する場合があ
る。このような場合には、上述したように湿式吸収塔3
の後段に、上記SO3 をより低い含有量となるまで除去
するために、さらに湿式電気集塵機5を配設した処理シ
ステムが採用されている。ちなみに、この湿式電気集塵
機5は、放電極と集塵極とを有し、原理的には上記乾式
集塵機1と同様であるものの、集塵極に極板水洗配管か
ら連続供給される水によって常時水膜が形成されている
結果、付着ダストが再飛散しないのが特徴であり、集塵
極に捕集された煤塵は、上記水膜および間欠的に装置内
を洗浄するためのスプレー水によって除去・排出される
ようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の排ガスの処理システムにあっては、排ガス中の亜
硫酸ガスやSO3 が排ガス中の水分と反応して硫酸ミス
トとなり、高い腐食性を有するために、乾式電気集塵機
1における集塵極等の腐食を防止するため、上記乾式電
気集塵機1にアンモニア(NH3)を供給して排ガス中
の硫酸成分を中和するとともに併せて電気抵抗値を上げ
るといった方策が採られている。この結果、上記NH3
が高価であることと相俟って運転費用が嵩むとともに、
排水中の窒素(N)分が増加して、さらにその処理にも
手間と費用を要するという問題点があった。
【0007】加えて、除塵塔2から湿式吸収塔3への高
濃度煤塵を捕集した水粒子の飛沫同伴(エントレメン
ト)が生じ、上記湿式吸収塔3において生成される石膏
の純度が低下して黒色化する等の問題点があり、この結
果、石膏の高品質化を図るためには、上記除塵塔2を大
型化したり、あるいは別途シックナー等の分級装置が必
要になったりするといった、本来の排ガス処理に対して
は副次的な要因により設備の大型化と建設費用の高騰化
を招くという問題点があった。本発明は、上記従来の排
ガスの処理システムが有する課題を有効に解決すべくな
されたもので、排水中の窒素分を減少することができ、
かつ湿式吸収塔への煤塵の混入を大幅に低減化させて副
生品である石膏等の品質を向上させることができる排ガ
スの処理方法および当該方法を実施する際に用いられる
処理システムを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係る排ガスの処理方法は、亜硫酸ガスおよび高濃度煤
塵を含む排ガスから、亜硫酸ガスおよび高濃度煤塵を除
去する排ガスの処理方法であって、先ず上記排ガスを冷
却水によって増湿冷却しつつ高濃度煤塵の一部を除去し
た後に、湿式電気集塵機に送って主として上記高濃度煤
塵の残部およびSO3 を除去し、次いで湿式吸収塔にお
いて吸収液と接触させることにより、主として上記亜硫
酸ガスを当該吸収液中に吸収除去することを特徴とする
ものである。
【0009】この際に、請求項2に記載の発明は、先
ず、上記排ガスを除塵塔において冷却水によって増湿冷
却しつつ上記高濃度煤塵の一部を除去した後に、上記湿
式電気集塵機に送ることを特徴とするものである。
【0010】また、請求項3に記載の本発明に係る排ガ
スの処理システムは、排ガスの流路に沿って順次配設さ
れた、排ガスに冷却水を散布して上記排ガスを増湿冷却
するとともに高濃度煤塵の一部を除去する冷却部と、上
記排ガスと吸収液とを接触させて、主として上記排ガス
中の亜硫酸ガスを吸収除去する湿式吸収塔とを備えてな
る排ガスの処理システムにおいて、上記冷却部と湿式吸
収塔との間に、主として上記排ガス中の高濃度煤塵の残
部およびSO3 を除去する湿式電気集塵機を配設したこ
とを特徴とするものである。
【0011】ここで、上記冷却部としては、例えば請求
項4に記載の発明のように、上記湿式電気集塵機の排ガ
ス入口ダクトに設けられて通過する上記排ガスに向けて
冷却水を散布する冷却水散布手段や、あるいは請求項5
に記載の発明のように、上記湿式電気集塵機の上流側に
配設されて、内部に上記冷却水を循環・散布する冷却手
段が設けられた除塵塔が適用可能である。また、請求項
1〜5のいずれかに記載の発明における湿式吸収塔とし
ては、吸収塔内で吸収液をスプレーして排ガスと気液接
触させるスプレー式吸収塔や、充填物を介して排ガスを
吸収液内に分散させる、所謂パッキング充填方式の排ガ
ス吸収塔、あるいは上記排ガスを多数のスパージャーパ
イプの下部開口から吸収液中に噴出させて吸収液と激し
く混合させ、液相連続のジェットバブリング層を形成さ
せて高効率な気液接触を行なわしめる所謂ジェットバブ
リング方式の反応槽等が挙げられる。
【0012】請求項1または2に記載の排ガスの処理方
法および請求項3ないし5のいずれかに記載の排ガスの
処理システムによれば、先ず、冷却部に送られた亜硫酸
ガスおよび高濃度煤塵を含む排ガスは、冷却水によって
増湿冷却されるとともに、併せて高濃度煤塵の一部が上
記冷却水中に同伴・除去される。次いで、湿式電気集塵
機において上記高濃度煤塵の残部およびSO3 が、電気
集塵作用により効果的に除去されて、後段の湿式吸収塔
において、吸収液と接触することにより、含有する上記
亜硫酸ガスが上記吸収液中に吸収されて、石膏分として
排出・除去される。また、上記排ガス中に含まれるSO
3 は、上記冷却部、湿式電気集塵機および湿式吸収塔に
おいてそれぞれの水分中に捕集されて硫酸(H2SO4
として除去される。
【0013】したがって、上記排ガスの処理方法および
処理システムにあっては、排ガスの流路に沿って順次配
設された冷却部、湿式電気集塵機および湿式吸収塔によ
って、当該排ガス中に含まれる亜硫酸ガス、SO3 およ
び高濃度煤塵を高い効率で除去することができ、よって
従来のもののように乾式電気集塵機を必要としないた
め、システム全体がより簡易化し、設置面積の低減化も
含めて処理システム全体の大幅なコストダウンを達成す
ることが可能となる。しかも、乾式電気集塵機が設置不
要となる結果、システム内においてNH3 を使用しない
ために、上述した排水中における窒素(N)分を大幅に
低減化させることも併せて可能になる。また、上記排ガ
ス中に含まれるSO3 についても、上記冷却部、湿式電
気集塵機および湿式吸収塔において、それぞれの水分中
に同伴・除去されて湿煤塵として排出されるため、大気
放散される排ガスが上記SO3によって紫煙を呈すると
いったおそれも無い。
【0014】さらに、上記冷却部から後段側に向けて、
高濃度煤塵を捕集した水粒子の飛沫同伴(エントレメン
ト)が生じても、当該高濃度煤塵は後段の湿式電気集塵
機において確実に捕集されるために、上記湿式吸収塔に
まで混入するおそれが無く、よって分級装置等の付帯設
備を必要とすること無く、湿式吸収塔の入口における排
ガス中の煤塵濃度を大幅に低減化させて、生成される石
膏の高品質化を図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る排ガスの処
理システムの一実施形態を示す概略構成図であり、図中
符号10は、排ガス流路11の前段に配設された除塵塔
(冷却部)を示すものである。この除塵塔10は、内部
に送気された上記排ガスに冷却水を循環・散布する冷却
水槽、冷却水ポンプ、冷却水供給管およびこの冷却水供
給管の先端部に取付けられたノズルを備えた冷却手段が
配設されたものである。そして、この除塵塔10の後段
側に、湿式電気集塵機12が配置されている。この湿式
電気集塵機12は、上述したように負極とされた放電極
に正極とされた平板状の集塵極を対向配置し、上記放電
極周囲におけるコロナ放電によって通過する排ガス中の
煤塵を負に荷電させて集塵極に補集するものであり、集
塵極に極板水洗配管からの連続スプレーによって常時水
膜が形成されるとともに、装置内に付着した煤塵は、間
欠的にスプレー水で除去・排出されるようになってい
る。
【0016】そしてさらに、この湿式電気集塵機12の
後段に、湿式吸収塔13が配設されている。この湿式吸
収塔13は、上述したようにスプレー式吸収塔やパッキ
ング充填方式の排ガス吸収塔あるいはジェットバブリン
グ方式の反応槽であり、いずれも内部に送られた上記排
ガスと石灰石粉末を水に溶解または懸濁させた吸収液と
を接触・反応させることにより、上記排ガス内の亜硫酸
ガスを上記吸収液中に吸収して石膏として析出させるも
のである。そして、この湿式吸収塔13の後段に、亜硫
酸ガスや高濃度煤塵等を除去されて無害化された排ガス
を大気に放出するための煙突14が配置されている。
【0017】次に、以上の構成からなる排ガスの処理シ
ステムを用いた、本発明に係る排ガスの処理方法の一実
施形態について説明する。先ず、ボイラー等から発生し
た亜硫酸ガス、SO3 および高濃度煤塵を含む排ガスを
排ガス流路11から除塵塔(冷却部)10に送り、内部
の冷却手段によって増湿冷却を行なう。するとこの際
に、排ガス中に含まれる高濃度煤塵の一部が、上記冷却
水に伴って除去され、当該冷却水とともに湿煤塵として
排出される。次いで、この排ガスは、湿式電気集塵機1
2において上記高濃度煤塵の残部が集塵極に捕集され、
スプレー水によってこの集塵極から除去されて、湿煤塵
として排出される。このようにして煤塵のほとんどが除
去されて低い煤塵濃度とされた排ガスは、後段の湿式吸
収塔において吸収液と接触することにより、含有する上
記亜硫酸ガスが上記吸収液中に吸収されて、石膏分とし
て排出・除去される。また、これと並行して、上記排ガ
ス中に含まれるSO3 は、上記除塵塔10、湿式電気集
塵機12および湿式吸収塔13においてそれぞれの水分
中に捕集されて硫酸として除去される。そして、このよ
うにして有害物質が除去されて無害化された排ガスは、
煙突14から大気に放出される。
【0018】以上のように、上記排ガスの処理方法およ
び処理システムにあっては、排ガスの流路11に沿って
順次配設した除塵塔10、湿式電気集塵機12および湿
式吸収塔13によって、この排ガス中に含まれる亜硫酸
ガス、SO3 および高濃度煤塵を高い効率で除去するこ
とができる。したがって、従来のもののように乾式電気
集塵機を必要としないために、処理システム全体をより
簡易化することができ、よって設置面積の低減化も含め
て大幅なコストダウンを達成することができる。しか
も、乾式電気集塵機が設置不要となる結果、システム内
においてNH3 を使用しないために、運転費用の低減化
を図ることができ、かつ上述した排水中における窒素
(N)濃度を大幅に減少させることが可能となる。
【0019】加えて、上記排ガス中に含まれるSO3
ついても、上記除塵塔10、湿式電気集塵機12および
湿式吸収塔13においてそれぞれの水分中に吸収・除去
されるため、大気放散される排ガスが上記SO3 によっ
て紫煙を呈するといったおそれも無い。さらに、上記除
塵塔10からの高濃度煤塵を捕集した水粒子のエントレ
メントが生じても、当該高濃度煤塵は後段の湿式電気集
塵機12において確実に捕集されて除去されるために、
上記湿式吸収塔13にまで混入するおそれが無く、この
湿式吸収塔13の入口における排ガス中の煤塵濃度を大
幅に低減化させて、生成される石膏の高品質化を図るこ
とができる。
【0020】なお、上述した実施の形態においては、湿
式電気集塵機12の前段に、冷却部として除塵塔10を
配置した場合について説明したが、これに限るものでは
なく、例えば図2に示すように、上記湿式電気集塵機1
2の排ガス入口ダクト15に通過する上記排ガスに向け
て冷却水を散布する冷却水供給管16およびノズル17
…からなる冷却水散布手段を設けて上記冷却部とするこ
とも可能である。
【0021】
【実施例】図1に示した本発明に係る排ガスの処理シス
テムと、図5に示した従来の排ガスの処理システムとに
おいて、同一の亜硫酸ガス、煤塵濃度等を有する排ガス
を処理する場合についての上記亜硫酸ガスおよび煤塵等
の除去による濃度変化についての設計試算を行なった。
図3は、図1に示す処理システムにおいて、所定の亜硫
酸ガス等の各濃度を有する排ガスに対する、それぞれ除
塵塔出口、湿式電気集塵機出口および排煙脱硫装置(湿
式吸収塔)出口における排ガスの亜硫酸ガスおよび煤塵
の濃度等を示す表であり、図4は、図5に示す処理シス
テムにおいて、同様の排ガスに対するそれぞれ乾式電気
集塵機出口、除塵塔出口および排煙脱硫装置(湿式吸収
塔)出口における排ガスの亜硫酸ガスおよび煤塵の濃度
等を示す表である。これらの表から、本発明に係る処理
システムによれば、従来のものと同様の亜硫酸ガスおよ
び煤塵の除去性能を有していることが判る。
【0022】またこの際に、石膏中における煤塵濃度に
ついて調査した結果、本発明に係る処理システムにおい
ては、除塵塔から後段側に飛沫同伴した煤塵が湿式電気
集塵機において確実に捕集・除去されるために、湿式吸
収塔の入口における煤塵濃度が低下して、上記石膏中に
おける煤塵濃度が150ppmと低濃度であり、よって
そのまま石膏ボードとして使用可能な高品質のものが得
られるのに対して、従来の処理システムにおいては、除
塵塔からの飛沫同伴がそのまま湿式吸収塔内に混入し、
よって上記石膏中における煤塵濃度が700ppmと高
濃度になってしまうため、生成された石膏が若干の黒色
ないし灰色を呈する程に品質が劣化して、そのままでは
再利用が難しくなることが判明した。加えて、上記排ガ
スが、SO3 を通常の濃度である100ppm含むとす
ると、従来の処理システムにおいては、乾式電気集塵機
において100m3 N/Hrの量のNH3 を注入する必
要があるのに対して、本発明に係る処理システムでは、
乾式電気集塵機を必要としない結果、NH3 の添加が不
要であるため、これを換言すれば、本発明に係る処理シ
ステムによれば、排水中の窒素成分を大幅に低減化させ
ることができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1または2
に記載の排ガスの処理方法および請求項3ないし5のい
ずれかに記載の排ガスの処理システムによれば、排ガス
の流路に沿って順次配設した冷却部、湿式電気集塵機お
よび湿式吸収塔によって、当該排ガス中に含まれる亜硫
酸ガス、SO3 および高濃度煤塵を高い効率で除去する
ことができ、よって従来のもののように乾式電気集塵機
を必要としないため、システム全体がより簡易化し、設
置面積の低減化も含めて大幅なコストダウンを達成する
ことができるとともに、乾式電気集塵機が設置不要とな
る結果、システム内においてNH3 を使用しないため
に、排水中における窒素(N)分を大幅に低減化させる
ことが可能となり、かつ上記排ガス中に含まれるSO3
についても、上記冷却部、湿式電気集塵機および湿式吸
収塔においてそれぞれ硫酸として除去されるため、大気
放散される排ガスが上記SO3 によって紫煙を呈すると
いったおそれも無い。
【0024】さらに、上記冷却部からの高濃度煤塵を捕
集した水粒子の飛沫同伴(エントレメント)が生じて
も、当該高濃度煤塵は後段の湿式電気集塵機において確
実に捕集されるために、上記湿式吸収塔にまで混入する
おそれが無く、よって分級装置等の付帯設備を必要とす
ること無く、この湿式吸収塔の入口における排ガス中の
煤塵濃度を大幅に低減化させて、生成される石膏の高品
質化を図ることができるといった効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排ガスの処理システムの一実施形態を
示す概略構成図である。
【図2】本発明の排ガスの処理システムの他の実施形態
を示す概略構成図である。
【図3】図1に示す処理システムにおける除塵塔出口、
湿式電気集塵機出口および排煙脱硫装置(湿式吸収塔)
出口における排ガスの亜硫酸ガスおよび煤塵の濃度等を
示す表である。
【図4】図5に示す処理システムにおける乾式電気集塵
機出口、除塵塔出口および排煙脱硫装置(湿式吸収塔)
出口における排ガスの亜硫酸ガスおよび煤塵の濃度等を
示す表である。
【図5】従来の排ガスの処理システムを示す概略構成図
である。
【符号の説明】
10 除塵塔(冷却部) 11 排ガスの流路 12 湿式電気集塵機 13 湿式吸収塔 14 煙突 15 排ガス入口ダクト 16 冷却水供給管 17 ノズル
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】図1に示す処理システムにおける除塵塔出口、
湿式電気集塵機出口および排煙脱硫装置(湿式吸収塔)
出口における排ガスの亜硫酸ガスおよび煤塵の濃度等を
示す図表である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】図5に示す処理システムにおける乾式電気集塵
機出口、除塵塔出口および排煙脱硫装置(湿式吸収塔)
出口における排ガスの亜硫酸ガスおよび煤塵の濃度等を
示す図表である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/77 B01D 53/34 125Q B03C 3/16 125E

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜硫酸ガスおよび高濃度煤塵を含む排ガ
    スから、上記亜硫酸ガスおよび高濃度煤塵を除去する排
    ガスの処理方法であって、先ず上記排ガスを冷却水によ
    って増湿冷却しつつ上記高濃度煤塵の一部を除去した後
    に、湿式電気集塵機に送って主として上記高濃度煤塵の
    残部を除去し、次いで湿式吸収塔において吸収液と接触
    させることにより、当該吸収液中に主として上記亜硫酸
    ガスを吸収除去することを特徴とする排ガスの処理方
    法。
  2. 【請求項2】 先ず、上記排ガスを除塵塔において上記
    冷却水によって増湿冷却しつつ上記高濃度煤塵の一部を
    除去した後に、上記湿式電気集塵機に送ることを特徴と
    する請求項1に記載の排ガスの処理方法。
  3. 【請求項3】 排ガスに冷却水を散布して、上記排ガス
    を増湿冷却するとともに上記高濃度煤塵の一部を除去す
    る冷却部と、上記排ガスと吸収液とを接触させて、主と
    して上記排ガス中の亜硫酸ガスを吸収除去する湿式吸収
    塔とが、排ガスの流路に沿って順次配設された排ガスの
    処理システムにおいて、上記冷却部と上記湿式吸収塔と
    の間に、主として上記排ガス中の上記高濃度煤塵の残部
    およびSO3 を除去する湿式電気集塵機を配設したこと
    を特徴とする排ガスの処理システム。
  4. 【請求項4】 上記冷却部は、上記湿式電気集塵機の排
    ガス入口ダクトに設けられて通過する上記排ガスに向け
    て冷却水を散布する冷却水散布手段であることを特徴と
    する請求項3に記載の排ガスの処理システム。
  5. 【請求項5】 上記冷却部は、上記湿式電気集塵機の上
    流側に配設されて、内部に上記冷却水を循環・散布する
    冷却手段が設けられた除塵塔であることを特徴とする請
    求項3に記載の排ガスの処理システム。
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