JPH10305210A - 排煙処理方法及び設備 - Google Patents
排煙処理方法及び設備Info
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- JPH10305210A JPH10305210A JP10057415A JP5741598A JPH10305210A JP H10305210 A JPH10305210 A JP H10305210A JP 10057415 A JP10057415 A JP 10057415A JP 5741598 A JP5741598 A JP 5741598A JP H10305210 A JPH10305210 A JP H10305210A
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Abstract
冷却する熱回収工程と、その後排煙を吸収塔12,13
に導いて吸収液Dに気液接触させることにより排煙中の
少なくともSO2を吸収除去する吸収工程と、を有する排
煙処理方法において、排煙中のSO3対策が、アンモニア
注入をしないで容易に実現でき、しかも注入した物質が
処理後排煙中に残留するといった弊害がなく、排煙のさ
らなるクリーン化が可能な排煙処理方法を提供する。 【解決手段】 前記吸収工程で捕集可能な粉体(例えば
石炭灰H)を排煙中に散布する粉体投入工程を、前記熱
回収工程の前に設ける。
Description
SO2とSO3を含有する排煙(例えば、重質油焚きボイ
ラの排煙)の浄化処理技術に係わり、特に、凝結するこ
とにより有害な硫酸のヒュームとなる排煙中のSO3の
対策が、低コストかつ簡易な操作又は装置構成で実現さ
れる排煙処理技術に関する。
えば重質油焚きボイラの排煙には、硫黄酸化物として、
SO2(亜硫酸ガス)の他にSO3(三酸化硫黄)が含有
される。そして、全硫黄酸化物量(例えば1500pp
m)に対するSO3の量は、ボイラにおける燃焼温度やバ
ーナーの種類、或いは燃焼触媒の種類等によって異なる
が、いずれにしろ数パーセント程度の割合であり、例え
ば30ppm程度と比較的微量である。このため、この
種の排煙の脱硫処理においては、基本的性能としてはS
O2の吸収性能が重要となる。
場合、腐食性が強くスケール発生の要因となる有害なH2
SO4のミストとなり、しかも単なる吸収液との気液接
触ではほとんど捕集できないサブミクロン粒子となる。
このため、装置の腐食防止及びスケール防止のため、或
いは排煙のさらなるクリーン化の観点から、このSO3に
対してもなんらかの除去処理が必要である。
排煙処理設備では、設備前流において排煙中にアンモニ
アを注入し、排煙中のSO3を硫安((NH4)2SO4)
として捕集するようにしているのが一般的である。以
下、図10を参照して、このような従来の排煙処理方法
及び設備の一例について説明する。
の熱によりボイラ(図示略)に供給される燃焼用空気を
加熱するエアヒータ(ボイラ側機器)であり、この場合
このエアヒータ1より以降の部分が本発明の対象となる
設備又は工程である。エアヒータ1より導出された未処
理排煙Aは、まず導入ダクト2において、スプレーノズ
ル2aから吹込まれるアンモニア(NH3)と接触し、
排煙中のSO3がこのアンモニアや排煙中の水分と反応
して硫安となる。
されてフライアッシュ等の粉塵Bを除去される。この粉
塵Bは、未燃カーボンを主体とするもので、例えば重質
油焚きボイラの場合にはバナジウムやマグネシウム等の
不純物も含有される。また、前記硫安もそのほとんど
が、この電気集塵機3で捕集されて粉塵B中に含まれて
排出され、例えば産業廃棄物として廃棄処理される。そ
の後排煙Aは、後述のガスガスヒータ(GGH)の再加
熱部5によって大気放出する処理後排煙Cを加熱するた
めに、このGGHの熱回収部4に導入されて熱回収され
(熱回収工程)、これにより冷却される。例えばここ
で、排煙Aの温度は160℃程度から100℃程度に冷
却される。
収塔12,13において、少なくともSO2と僅かに残
留した粉塵の一部が除去され(吸収工程)、その後GG
Hの再加熱部5でより大気放出に好ましい温度となるよ
うに加熱されて、処理後排煙Cとして図示省略した煙突
から大気中に放出される。
D(吸収液)が供給される一つのタンク11の上部に、
二つの液柱式吸収塔12,13(並流式と向流式)を並
べて設置し、排煙が順次各吸収塔に導かれてそれぞれの
吸収塔で排煙とタンク11内のスラリとの気液接触が行
われる構成としたものである。各吸収塔12,13に
は、スプレーパイプ15,16がそれぞれ複数設けら
れ、これらスプレーパイプ15,16から、循環ポンプ
17,18が吸上げたスラリが上方に向って液柱状に噴
射される。またこの場合、吸収塔の後流側には、同伴ミ
ストを捕集除去するためのミストエリミネータ20が設
けられている。なお図10の場合、このミストエリミネ
ータ20で捕集されたミストは、図示省略した下部ホッ
パへ集められホッパ低部のドレン抜き配管を介してタン
ク11内に戻る構成となっている。
を攪拌しつつ酸化用の空気を微細な気泡として吹込むい
わゆるアーム回転式のエアスパージャ21を備え、タン
ク11内で亜硫酸ガスを吸収した吸収剤スラリと空気と
を効率良く接触させて全量酸化し石膏を得る構成となっ
ている。すなわちこの装置では、吸収搭12又は13で
ヘッダーパイプ15又は16から噴射され排煙と気液接
触して亜硫酸ガス及び粉塵を吸収しつつ流下するスラリ
は、いずれもタンク11内においてエアスパージャ21
により攪拌されつつ吹込まれた多数の気泡と接触して酸
化され、さらには中和反応を起こして石膏となる。な
お、これらの処理中に起きる主な反応は以下の反応式
(1)乃至(3)となる。
膏と吸収剤である少量の石灰石と微量の粉塵が懸濁する
ようになっており、このタンク11内のスラリがこの場
合スラリポンプ22により固液分離機23に供給され、
ろ過されて水分の少ない石膏Eとして採り出される。一
方、固液分離機23からのろ液の一部F1は、ろ液タン
ク24及びろ液ポンプ25を経由して、吸収剤スラリD
を構成する水分としてスラリ調整槽26に供給され、循
環使用される。
省略した石灰石サイロから投入される石灰石G(吸収
剤)と、ろ液タンク24より送られるろ液F1とを攪拌
混合して吸収剤スラリDを生成するもので、内部の吸収
剤スラリDがスラリポンプ27によりタンク11に適宜
供給されるようになっている。なお、例えばタンク11
には、適宜補給水(工業用水等)が供給され、吸収塔1
2,13における蒸発等により漸次減少する水分が補わ
れる。また石灰石Gとしては、山元より採取された石灰
石を通常100μm程度の粒径に微粉砕したものが使用
される。また、ろ液タンク24のろ液の他の一部は、脱
硫装置10における循環水中の不純物の蓄積を防止すべ
く、いわゆる脱硫排水F2として図示省略した排水処理
工程に送られる。
の排煙中には、SO3はほとんど存在しなくなり、前述し
た不具合が回避される。すなわち、仮にアンモニア注入
が行われずにSO3が放置された場合には、このSO3は、
硫酸露点の特性に従って設備内で凝結して前述した如く
ヒューム化する。一般的には、そのほとんどがGGHの
熱回収部4による冷却によってヒューム化する。
以降において、設備構成部材の腐食やスケールの発生に
よる排煙流路の閉塞等の不具合が問題となり、装置の高
コスト化やメンテナンスコストの増大を招く。また、脱
硫装置10から排出される処理後排煙C中には、このS
O3のヒュームが残存するため、排煙の高度なクリーン化
のためには、例えば吸収塔13の後流側でGGHの再加
熱部5の前流側に湿式集塵機を設置する必要性が生じ
て、この点からもコスト増や装置の大型化を招来する。
ところが、図10に示すようにアンモニア注入が行われ
れば、前述したように電気集塵機3の前流において排煙
中のSO3が硫安とされ、電気集塵機3で粉塵Bとして捕
集されるため、上記SO3の問題がいちおう解消され
る。
どでは、GGHの熱回収部4を電気集塵機3よりも前流
側に配置して、熱回収工程を電気集塵よりも先に行う方
式(いわゆる高性能システム)が普及している。この方
式は、排煙の温度が低いと粉塵の比抵抗の関係で集塵機
の容量当たりの集塵性能が向上するという作用に着目
し、より簡素かつ小型な装置構成で高い除塵性能を得ん
とするものであるが、油系の燃料の場合には、排煙中の
粉塵の性状(電気抵抗等)の違いから、この方式のメリ
ットはほとんどなく、図10のような装置構成で上記ア
ンモニア注入を行う方式が一般的である。
来の排煙処理方法又は設備は、上述したようなアンモニ
ア注入を行うために、以下のような各種の問題点があっ
た。すなわち、まず高価なアンモニアを購入して供給す
る必要があり、運転コストの面で劣る。また、アンモニ
アを注入し拡散させるために導入ダクト2を長くする必
要があり、設備の小型化の点で支障となっていた。ま
た、電気集塵機3の後流に残留するアンモニアがあるた
め、脱硫排水F2中にはN成分が含まれることになり、
脱硫排水F2の排水処理においては例えば微生物による
脱窒処理等のめんどうなN処理が必要となって、この点
でも運転コストの増加や設備の大型化を招く。
有され大気に放出されることになる。アンモニアの排出
については、さらなる排煙のクリーン化の観点から好ま
しくなく、アンモニアの排出規制がある場合には、この
アンモニア除去のためのなんらかの対応(設備の付加
等)が必要となり、やはりコスト等の点で問題となる。
さらに、副生される石膏E中にもアンモニアが含有され
るため、石膏の引取り基準によっては、悪臭防止などの
ために石膏を洗浄する必要が生じる。
灰は、比較的粒径が小さいため、吸収塔12,13の気
液接触によっては十分に捕集されず、処理後排煙C中に
も残留するため、やはり排煙のさらなるクリーン化とい
う点で問題があった。したがって、近年益々質的かつ量
的な面で高度化が要望される排煙の清浄化技術として
は、また、特に近年普及しつつある小規模発電事業や自
家発電用のより簡易で低コストな排煙処理技術として
は、従来の技術は不十分で改善が望まれていた。
対策が、アンモニア等の薬剤注入をしないで容易に実現
でき、しかも注入した物質が処理後排煙中に残留すると
いった弊害がなく、排煙のさらなるクリーン化が可能な
排煙処理方法及び設備を提供することを目的としてい
る。また第2には、排煙中のSO3対策や排煙のクリーン
化がより簡易な操作又は装置構成で容易かつ高度に可能
となる排煙処理方法及び設備を提供することを目的とし
ている。さらに第3には、排煙中のSO2等の吸収工程と
して石灰石膏法を採用する場合に、副生品である石膏の
純度が高く確保できること、或いは、産業廃棄物の排出
量が減量できることを目的としている。
め、鋭意研究を進めていたところ、石炭専焼のボイラ用
の排煙処理設備では、アンモニア注入をしなくても前述
したSO3の問題が生じないことが経験的に判明し、こ
の原因は石炭専焼の排煙にはフライアッシュ等の粉塵が
多量(油焚きの場合の10〜100倍程度)に含まれて
いるためであることが分った。
中にフライアッシュ等の粉体が含まれる場合には、GG
Hの熱回収部4における冷却等によって排煙中のSO3
が凝結しても、この凝結は前記粉体の粒子表面で生じ
て、SO3が凝結してなるH2SO4の粒子は前記粉体の
粒子と一体となって存在し有害なヒューム(硫酸ミス
ト)とはならないと考えられる。また経験的に、単位体
積当たりの排煙中のSO3量(S)に対する単位体積当た
りの排煙中の前記粉体の量(D)の比(D/S)が、D
/S≧2程度となるように粉体が排煙中に存在すれば、
SO3に起因するスケールの発生や装置構成部材の腐食
はほとんど生じないという知見が得られた。本発明は、
このような知見に基づいてなされたものであり、以下の
様な特徴により、上述した課題を解決している。
もSO2及びSO3を含有する排煙の処理方法であって、
熱交換器により排煙から熱回収して排煙を冷却する熱回
収工程と、その後排煙を吸収塔に導いて吸収液に気液接
触させることにより排煙中の少なくともSO2を吸収除
去する吸収工程とを有する排煙処理方法において、前記
吸収工程で捕集可能な粉体を排煙中に散布する粉体投入
工程を、前記熱回収工程の前に設けたことを特徴とす
る。
SO3量(S)に対する前記粉体を含む粉塵量(D)の重
量比(D/S)が、D/S≧2となるように、前記粉体
を散布することを特徴とする。
投入工程における粉体の温度を排煙の温度よりも低い状
態とすることを特徴とする。
を液に懸濁させたスラリとして排煙中に散布することを
特徴とする。
として石炭の燃焼排ガスに含まれる粉塵を使用すること
を特徴とする。
気集塵機により排煙中の粉塵を捕集する粉塵捕集工程
を、前記熱回収工程の後であって前記吸収工程の前に設
けるとともに、この粉塵捕集工程で捕集した粉塵の少な
くとも一部を、前記粉体として再使用することを特徴と
する。
工程を石灰石膏法により行い、前記粉塵捕集工程で捕集
した粉塵の少なくとも一部を、前記吸収工程において副
生される石膏中に混入させて系外に排出することを特徴
とする。
として石灰石を微粉砕したものを使用することを特徴と
する。
工程を石灰石膏法により行い、この吸収工程における吸
収剤として必要な石灰石の全量を、前記粉体として排煙
中に投入することにより、間接的に前記吸収液中に吸収
剤を供給することを特徴とする。
収工程で排煙と気液接触した吸収液を前記スラリとして
排煙中に散布し、前記吸収液中の固形分を前記粉体とし
て使用することを特徴とする。
収工程で排煙と気液接触した吸収液中の固形分を前記粉
体として使用することを特徴とする。
煙の一部を抜き出してなるガスにより、前記固形分を乾
燥処理するとともに気流搬送して排煙中に散布すること
により、前記粉体投入工程を実行することを特徴とす
る。
ともSO2及びSO3を含有する排煙の処理設備であっ
て、排煙から熱回収して排煙を冷却する熱交換器と、こ
の熱交換器の後流側で排煙を吸収液に気液接触させるこ
とにより排煙中の少なくともSO2を吸収除去する吸収
塔とを有する排煙処理設備において、粉体を排煙中に散
布する粉体投入手段を、前記熱交換器の前流側に設けた
ことを特徴とする。
体を含む排煙中の粉塵を捕集する乾式の電気集塵機を、
前記熱交換器の後流側であって前記吸収塔の前流側に設
けるとともに、この電気集塵機で捕集した粉塵の少なく
とも一部が、前記粉体として再使用される構成としたこ
とを特徴とする。
体投入手段を、粉体を液に懸濁させたスラリとして排煙
中に散布するノズルにより構成するとともに、前記吸収
塔において排煙と接触した吸収液の一部を前記スラリと
して抜き出して前記ノズルに供給する吸収液供給手段を
設けることにより、前記吸収液中に含まれる固形分が前
記粉体として使用される構成としたことを特徴とする。
体投入手段を、粉体を乾燥状態で気流により排煙中に散
布するノズルにより構成するとともに、前記吸収塔にお
いて排煙と接触した吸収液から固形分を分離する固液分
離手段と、この固液分離手段で分離された固形分の少な
くとも一部を乾燥させる乾燥処理手段と、この乾燥処理
手段で乾燥処理された前記固形分を前記粉体として前記
ノズルに気流搬送する気流搬送手段とを設け、前記吸収
液中に含まれる固形分が前記粉体として使用される構成
としたことを特徴とする。
を図面に基づいて説明する。なお、図10に示す従来例
と同様の要素には同符号を付して重複する説明を省略す
る。第1例 まず、図1により本発明の第1例を説明する。この例
は、図10の従来の排煙処理において、アンモニア注入
工程を削除し、GGHの熱回収部4の前流側に粉体を散
布する粉体投入手段(図示省略)を設置し、この粉体投
入手段により石炭の燃焼排ガスに含まれる粉塵(いわゆ
る石炭灰H)を粉体として排煙A中に散布する工程(粉
体投入工程)を、前記熱回収部4による熱回収工程の前
に設けたものである。
焼発電プラントにおける排煙処理設備の電気集塵機によ
り捕集されたものが使用できる。このような石炭灰は、
通常産業廃棄物として処理されているので、ほとんど運
搬コストだけで極めて安価に入手可能である。
気流搬送によるもの、或いはスラリ搬送によるものが使
用できる。気流搬送によるものとしては、例えば、粉体
を気流搬送するためのブロワ又は空気圧縮気や輸送管
と、気流搬送された粉体を排煙のダクト内に分散させて
噴射させる固定式ノズルとよりなるものが使用できる。
また、スラリ搬送によるものとしては、例えば、粉体を
液中に混入させてスラリとする攪拌槽と、この攪拌槽で
生成されたスラリを圧送するためのスラリポンプと、圧
送されたスラリを排煙のダクト内に分散させて噴射させ
る固定式ノズルとよりなるものが使用できる。
は、SO3が粉体粒子表面に捕集される作用が高く発揮さ
れるように、スラリを構成する液を排煙の熱により即座
に蒸発するものとすることが好ましいが、この液として
は、例えば一般的な工業用水等の水で十分である。排煙
Aの温度は160℃程度と高温のため、散布されたスラ
リ中の水分は即座に蒸発するからである。また、スラリ
の粉体濃度も脱硫装置10における吸収剤スラリの固形
分濃度と同程度(例えば、20〜30重量%程度)でよ
い。なお、発明者らの試算によれば、このようにスラリ
として散布する場合でも、その量は後述する如く排煙に
対して僅かでよいため、排煙の温度は数℃程度しか低下
せず、その後のGGHでの熱回収にはなんら問題ない。
は、スラリとして散布する場合でも、単位体積当たりの
排煙中のSO3量(S)に対する単位体積当たりの排煙中
の粉体量(D)の重量比(D/S)が、例えばD/S≧
2程度となるように僅かに散布してやればよい(例え
ば、SO3濃度が50mg/m3Nの場合、石炭灰Hを1
00mg/m3N以上投入すればよい)。
確実かつ十分に実現されて、排煙中のSO3対策が、アン
モニア注入をしないで低コストかつ簡易な操作及び装置
構成で実現できる。すなわち、GGHの熱回収部4にお
ける冷却等によって排煙中のSO3が凝結しても、この
凝結はほとんどすべてが前記石炭灰等の排煙中の粉体の
粒子表面で生じて、SO3が凝結してなるH2SO4の粒子
は前記粉体の粒子と一体となって存在し、有害なヒュー
ム(硫酸ミスト)はほとんど生じない。
μm程度と比較的大径なため、従来の硫酸ミストはもち
ろんのこと、従来の硫安灰と比較しても、比較的高い捕
集率で脱硫装置10の吸収塔12,13において捕集さ
れ、その後の処理後排煙C中にほとんど残留しない。な
お、吸収塔12,13で捕集された石炭灰は、循環する
スラリ中に溶解又は懸濁して、最終的には副生された石
膏E中に含有されるが、僅か数パーセント程度であるの
でほとんどの場合には問題ない。一方、石炭灰等の表面
に凝結し石炭灰等とともに捕集されたSO3よりなる硫
酸は、最終的には吸収塔のタンク11内等において石灰
石と前述の中和反応(3)を起こし、副生される石膏の
一部となる。
部4やそれ以降のダクト等において、SO3によるスケ
ールの発生や腐食の発生が信頼性高く防止されるととも
に、以下のような実用上優れた各種の効果が得られる。 (1)アンモニア消費量がゼロになって運転コストが格
段に低減できる。 (2)アンモニア注入のための設備が不要になり、かつ
アンモニア拡散のためにダクトを特別に長くする必要も
なくなって、その分設備コスト低減及び設備の小型化が
図れる。 (3)脱硫排水F2中にN成分が含まれないため、脱硫
排水F2の排水処理においてはめんどうなN処理が不要
となって、この点でも運転コストの低減や設備の小型化
が図れる。
出されるアンモニアがゼロになり、さらなる排煙のクリ
ーン化に大きく貢献できるとともに、将来のアンモニア
排出規制にも容易に対応できる。 (5)副生される石膏E中に含有されるアンモニアもな
くなるため、悪臭防止などのために石膏を洗浄する必要
もなくなる。 (6)従来のように処理後排煙C中に残留する硫酸ミス
トや硫安灰よりなる粉塵がなくなり、吸収塔の後流側に
湿式の電気集塵機を設けるといった手段を講じなくて
も、設備全体として除塵性能が向上し、この点でも排煙
のさらなるクリーン化に貢献できる。
として散布する場合には、従来より脱硫装置等で使用し
ていたスラリ生成用の攪拌槽やスラリポンプ、さらには
スラリ散布用のノズル等の機器がそのまま使用でき、設
備コストや装置の操作性の面でも有利であるとともに、
気流搬送の場合よりも排煙中に均一に拡散することが容
易となり、より効率良くSO3に起因する不具合が防止
できる。またこの場合、スラリの液が排煙中に蒸発する
際の冷却効果(或いはスラリの液が存在することによる
保冷効果)により、石炭灰Hの粒子の温度がより低く維
持されるため、石炭灰Hの粒子表面へのSO3の凝結が
促進され、粉体である石炭灰HによるSO3の捕集機能が
より高度に発揮される。
る手段以外は、乾式電気集塵機3等の機器の配置構成
も、また脱硫装置10の構成も図6に示した従来設備と
全く同様でよい。このため、本発明を適用するための既
存の排煙処理設備の改造が極めて容易であるという、固
有の効果を有する。
の原理を裏付ける実測データである。このデータは、排
煙中の石炭灰濃度をパラメータとした場合の、GGHの
入口(熱回収部入口)でのSO3ガス濃度と、GGHの出
口(再加熱部出口)でのSO3ミスト濃度との関係(即
ち、SO3の除去率)を示すデータである。なお図におい
て、黒塗りの実測点は、熱回収部4等の機器の内部表面
への硫酸ミストの付着が肉眼により観察されたデータを
示し、一方、白抜きの実測点は、そのような硫酸ミスト
の付着が観察されなかったデータを示している。
も、90%近くのSO3が除去されて、SO3のミストの
機器表面への付着もなく、出口排煙中にはSO3のミス
トは10%程度しか残留しないことが分る。したがっ
て、例えばD/S≧2程度となるように排煙中に石炭灰
を投入する本発明であれば、SO3のミストはほぼ完全に
除去されて処理後排煙中にはほとんど残留しないこと、
またミストの付着による腐食やスケールの発生が信頼性
高く防止されることは明らかである。なお、このような
石炭灰によるミストの除去作用は、SO3を排煙中の粒子
表面に凝結させるという物理的なものであるので、石炭
灰以外の粉体(例えば、微粉砕石灰石)の場合でも、同
様に生じる。
は、基本的には第1例と同様に石炭灰を本発明の粉体と
してGGHの熱回収部4の前流に散布するものである
が、乾式の電気集塵機3を熱回収部4の後流側に配設し
て、この電気集塵機3により排煙中の粉塵を捕集する粉
塵捕集工程を、前記熱回収部4による熱回収工程の後で
あって脱硫装置10による吸収工程の前に設けた点に特
徴を有するものである。なおこの場合も、石炭灰を気流
搬送により排煙中に散布してもよいし、スラリ化して散
布してもよい。
る粉塵捕集工程で捕集した粉塵の一部B1を、熱回収部
4の前流に散布する本発明の粉体として再使用する構成
としている。すなわち、電気集塵機3で捕集された粉塵
の一部B1は、この場合一旦粉体サイロ30に供給さ
れ、ここで新たな石炭灰Hを添加された後、再び前述し
た粉体投入手段よって熱回収部4の前流に散布されて、
循環使用される。このため本例の場合、熱回収部4の前
流に散布される粉体中には、外部から供給される石炭灰
Hの他に、エアヒータ1から導出される未処理排煙A中
に元来含有されていたフライアッシュ等の粉塵も含まれ
る。
した粉塵の残りの一部B2を、脱硫装置10において副
生される石膏E中に均一に混入させて系外に排出するよ
うにしている。なおここで、散布する粉体の全投入量
は、前述のD/Sが例えば2程度になるように必要最低
限の量とするのが好ましく、また循環使用する粉塵B1
の量は、散布される粉体がSO3を捕集する能力を有す
る限界まで増加させ、新たに追加する石炭灰Hの量や排
出すべき粉塵B2の量を必要最小限とするのが好まし
い。このようにすれば、石膏E中に混入させる粉塵B2
の量を僅かにすることができ、石膏Eの純度を高く確保
できるとともに、新たに追加すべき石炭灰Hの量を減量
させて石炭灰Hの取扱いを容易化できる。
作用が確実かつ十分に実現されて、排煙中のSO3対策
が、アンモニア注入をしないで低コストかつ簡易な操作
及び装置構成で実現できる。しかも、本例は電気集塵機
3の前流に熱回収部4が配置された前述の高性能システ
ムの構成となっているので、電気集塵機3の容量当たり
の性能が向上し、投入された石炭灰Hは小型な電気集塵
機3により高い捕集率で排煙中から除去することができ
る。また、未処理排煙A中に元来含有されていた粉塵
も、この電気集塵機3及び脱硫装置10の吸収塔12,
13においてほぼ完全に捕集され、その後の処理後排煙
C中にほとんど残留しない。
収部4やそれ以降のダクト或いは電気集塵機3のホッパ
等において、SO3によるスケールの発生や腐食の発生が
信頼性高く防止されるとともに、第1例で説明した
(1)〜(7)と同様の効果が得られる。また本例の場
合には、SO3を捕集する粉体としての石炭灰H等を循環
使用するようにしているので、新たに供給すべき石炭灰
Hの量を減量することができるとともに、石膏Eに混入
させる粉塵B2の量を最小限にして石膏Eの純度を高く
確保することができるという、固有の効果を有する。
にしているので、産業廃棄物としての粉塵の排出量を無
くして、この点でも運転コスト低減等に貢献できる。な
お、より高い石膏純度が求められる場合には、粉塵B2
の一部或いは全部を石膏Eに混入させないようにしても
よいのは、いうまでもない。
は、第1例と同様に、GGHの熱回収部4の前流側に粉
体を散布する粉体投入手段を設置し、この粉体投入手段
により石灰石(CaCO3)を微粉砕してなる粉体(即
ち、例えば前述の石灰石G)を本発明の粉体として排煙
A中に散布するものである。なおこの場合も、石灰石を
微粉砕したものを気流搬送により排煙中に散布してもよ
いし、スラリ化して散布してもよい。
槽26やスラリポンプ27を削除して、ろ液F1を直接
吸収塔のタンク11に戻す構成とし、脱硫装置10での
吸収工程や石膏副生のための吸収剤として必要な石灰石
の全量を、前記粉体として熱回収部4の前流で排煙中に
投入することにより、間接的に脱硫装置10のタンク1
1内のスラリ中に吸収剤を供給する。この場合、吸収剤
として必要な石灰石Gの量は、基本的に排煙中の硫黄酸
化物量に化学量論的に比例した量となるので、排煙Aが
通常の燃焼排ガス(例えば重質油等の油系燃料の排煙)
であれば、単位体積当たりの排煙中のSO3量(S)に対
する単位体積当たりの排煙中の粉体量(D)の重量比
(D/S)は、発明者らの試算によればD/S=28程
度となる。
確実かつ十分に実現されて、排煙中のSO3対策が、アン
モニア注入をしないで低コストかつ簡易な操作及び装置
構成で実現できる。すなわち、GGHの熱回収部4にお
ける冷却等によって排煙中のSO3が凝結しても、この
凝結はほとんどすべてが前記石灰石等の排煙中の粉体の
粒子表面で生じて、SO3が凝結してなるH2SO4の粒子
は前記粉体の粒子と一体となって存在し、有害なヒュー
ム(硫酸ミスト)はほとんど生じない。
0μm程度と大径なため、従来の硫酸ミストはもちろん
のこと、従来の硫安灰と比較しても、格段に高い捕集率
で脱硫装置10の吸収塔12,13において捕集され、
その後の処理後排煙C中にほとんど残留しない。なお、
吸収塔12,13で捕集された石灰石は、循環するスラ
リ中に溶解又は懸濁して、スラリを中和して石膏を副生
するための前述の吸収剤(アルカリ剤)として作用す
る。一方、石灰石等の表面に凝結し石灰石等とともに捕
集されたSO3よりなる硫酸は、最終的には吸収塔のタン
ク11内等において石灰石と前述の中和反応(3)を起
こし、副生される石膏の一部となる。
収部4やそれ以降のダクト等において、SO3によるスケ
ールの発生や腐食の発生が信頼性高く防止されるととも
に、第1例で説明した(1)〜(7)と同様の効果が得
られる。しかも本例では、脱硫装置10の吸収工程で必
要な石灰石の全量を前記粉体として供給するようにして
おり、従来のスラリ調整槽26やスラリポンプ27を削
除しているため、この点でさらなる装置コストの低減及
び装置の小型化が実現できるという固有の効果が得られ
る。
の原理を裏付ける実測データである。このデータは、S
O3を3.7〜11.5ppm程度含有する排煙中に石
灰石の粉体と水よりなるスラリ(濃度が20〜30重量
%程度のもの)を単に散布し、その後の排煙からの熱回
収を行わない場合の、石灰石の投入割合と、石灰石の粒
子表面に凝結して除去されるSO3ガスの割合とを示し
ている。このデータから石灰石をスラリとして単に煙道
に散布するだけでも、SO3が有効に除去できることが分
り、粉体投入後に熱回収してSO3を積極的に凝結させる
本発明の構成であれば、D/Sが低くてもSO3が高い
除去率で除去できることが分る。
6,図7,図8では、脱硫装置10の詳細構成の図示を
省略している。この例は、やはりGGHの熱回収部4の
前流側に粉体を散布する粉体投入手段40を設置し、脱
硫装置10で副生された石膏固形分Eの一部E1を、排
煙Aの一部を抜き出してなるガスA1で乾燥処理しつつ
前記粉体投入手段40に気流搬送して、乾燥状態で本発
明の粉体として排煙A中に散布するものである。
た固形分Eは、分流ホッパ41で分流され、排煙A中の
前述の重量比D/Sの調整に必要な分量E1と、その残
りE2とに分けられる。そして、残りの固形分E2は副
生石膏として従来どおり取扱われる。一方、分流された
固形分E1は、例えばスクリューフィーダ42により所
定の流量で解砕機43に投入されて解砕された後、気流
乾燥筒44を経由して乾燥状態で粉体投入手段40に供
給される構成となっている。
回転式解砕機は、衝撃式解砕機の一種で、ブロワーの羽
根の様な回転円板に同芯円状に植えられた衝撃棒で泥状
材料をガス中に分散させ、浮遊状態で排出搬送するもの
であり、高温ガスと湿潤材料を処理する場合には、粉砕
と乾燥が同時に起こる。この解砕機43には、排煙Aの
一部が乾燥用ファン45により抜き出されてなるガスA
1が導入され、解砕後の固形分E1とともに気流乾燥筒
44を経由して粉体投入手段40に供給される構成とな
っている。なおこの場合、ガスA1としては、電気集塵
機3の後流に通常設置される排煙用ファン46(図1等
においては図示省略している)の後流側から排煙Aの一
部が抜き出された高温のガスが使用されている。
を経由したガスA1及びガスA1中の粉状固形分E1
を、乾燥用ファン45の圧力で排煙Aのダクト40a内
に噴射するノズル40bよりなる。この場合のノズル4
0bは、図に示す如く、ダクト40aの壁面に内部に開
口する状態で接続された細径管よりなるものであるが、
この態様に限られないのはいうまでもない。
を主成分とする固形分Eの一部E1が分流され、この固
形分E1がまず解砕機43で解砕されて粉末状になると
ともに、導入されたガスA1との熱交換で乾燥処理され
る。さらに、解砕機43である程度乾燥が進んだ粉末状
の固形分E1は、次いで気流乾燥筒44内を気流搬送さ
れながらさらにガスA1との熱交換で十分乾燥処理さ
れ、その後粉体投入手段40により、ガスA1とともに
熱回収部4の前流で排煙A中に散布される。なお、こう
して排煙A中に散布される粉末状の固形分E1及びガス
A1の温度は、100℃程度となり、排煙Aの温度(1
60℃程度)よりも低くなる。
確実かつ十分に実現されて、排煙中のSO3対策が、アン
モニア注入をしないで低コストかつ簡易な操作及び装置
構成で実現できる。すなわち、GGHの熱回収部4にお
ける冷却等によって排煙中のSO3が凝結しても、この
凝結はほとんどすべてが前記固形分E1等の排煙中の粉
体の粒子表面で生じて、SO3が凝結してなるH2SO4の
粒子は前記粉体の粒子と一体となって存在し、有害なヒ
ューム(硫酸ミスト)はほとんど生じない。
ある石膏粒子は、粒径が20〜40μm程度と大径なた
め、従来の硫酸ミストはもちろんのこと、従来の硫安灰
と比較しても、高い捕集率で脱硫装置10において捕集
され、その後の処理後排煙C中にほとんど残留しない。
なお、脱硫装置10で捕集された固形分E1は、循環す
るスラリ中に溶解又は懸濁して、スラリ中の固形分とし
て戻されることになる。一方、この固形分E1等の粒子
表面に凝結しこの粒子とともに捕集されたSO3よりな
る硫酸は、最終的には脱硫装置10において石灰石と前
述の中和反応(3)を起こし、副生される石膏の一部と
なる。
収部4やそれ以降のダクト等において、SO3によるスケ
ールの発生や腐食の発生が信頼性高く防止されるととも
に、第1例で説明した(1)〜(6)と同様の効果が得
られる。しかも本例では、脱硫装置10のスラリ中の固
形分E1を前記粉体として供給するようにしており、粉
体の原料費や輸送費が全く不要になるため、例えば第1
例のように石炭灰を粉体として供給する場合に比較して
も、さらなるコスト低減が実現できるという固有の効果
が得られる。
のような運転条件とすることで、排煙中のD/Sを10
程度に調整することが可能であり、D/Sが10程度で
あれば、前述の実測データからも分るようにSO3ミスト
による不具合発生が生じないことが確認されている。 排煙Aの流量;110×104m3N/h 排煙A中のSO3濃度;20ppm ガスA1の温度(解砕機43の入口);154℃ ガスA1の温度(気流乾燥筒44の出口);100℃ ガスA1の流量;4300m3N/h 分流される石膏固形分E1の流量;880kg/h
は、第4例と同様に、やはりGGHの熱回収部4の前流
側に粉体を散布する粉体投入手段40を設置し、脱硫装
置10で副生された石膏固形分Eの一部E1を、処理後
排煙Cの一部で乾燥処理しつつ前記粉体投入手段40に
気流搬送して、乾燥状態で本発明の粉体として排煙A中
に散布するものである。すなわち本例は、第4例におい
て解砕機43に導入する乾燥用ガスとして、処理後排煙
Cの一部を乾燥用ファン51により抜き出してなるガス
C1を利用したもので、排煙A中のSO3濃度が低い場
合に好ましい態様である。本例でも、前述した粉体の作
用が確実かつ十分に実現されて、排煙中のSO3対策が、
アンモニア注入をしないで低コストかつ簡易な操作及び
装置構成で実現でき、第4例と同様の効果が得られる。
記のような運転条件とすることで、排煙中のD/Sを4
程度に調整することが可能であり、D/Sが4程度であ
れば、前述の実測データからも分るようにSO3ミストに
よる不具合発生が生じないことが確認されている。 排煙Aの流量;110×104m3N/h 排煙A中のSO3濃度;10ppm ガスC1の温度(解砕機43の入口);103℃ ガスC1の温度(気流乾燥筒44の出口);80℃ ガスC1の流量;2000m3N/h 分流される石膏固形分E1の流量;175kg/h
は、第4例における解砕機43と気流乾燥筒44に代え
て、回転円筒式の乾燥機(ロータリードライヤ)61と
粉砕機(ロールクラッシャ)62を用いたものである。
この場合、湿潤状態の石膏固形分E1は、まず乾燥機6
1の上流に導入され、乾燥機61の回転に従い下流に移
動して乾燥状態で排出される。次いでこの乾燥状態の石
膏固形分E1は、粉砕機62に導入されて粉砕され、ガ
ス中に分散して粉体投入手段40に送られ、やはり乾燥
状態で本発明の粉体として排煙A中に散布される。
用のガスA1は、乾燥機61の下流側から導入され、石
膏固形分E1と接触してこれを乾燥させた後、乾燥機6
1の上流側から排出される。そして、乾燥機61から排
出されたこのガスA1は、この場合ファン63によって
粉砕機62の出口側に供給され、乾燥状態の石膏固形分
E1を気流搬送するガスとして機能して、粉体投入手段
40によって石膏固形分E1とともに排煙A中に投入さ
れ、最終的には排煙A中に戻される。本例でも、前述し
た粉体の作用が確実かつ十分に実現されて、排煙中のS
O3対策が、アンモニア注入をしないで低コストかつ簡
易な操作及び装置構成で実現でき、第4例と同様の効果
が得られる。
記のような運転条件とすることで、排煙中のD/Sを1
0程度に調整することが可能である。 排煙Aの流量;110×104m3N/h 排煙A中のSO3濃度;20ppm ガスA1の温度(乾燥機61の入口);155℃ ガスA1の温度(乾燥機61の出口);120℃ ガスA1の流量;6700m3N/h 分流される石膏固形分E1の流量;875kg/h
は、GGHの熱回収部4の前流側に粉体をスラリとして
散布するノズル71(粉体投入手段)を設置し、脱硫装
置10の吸収塔タンク11からポンプ72(吸収液供給
手段)により抜き出したスラリD1(吸収液)を排煙A
中に散布するものである。この場合も、排煙A中のD/
Sを所定値に調整すべく、排煙A中のSO3濃度に応じた
量のスラリD1を散布することで、前述した粉体の作用
が確実かつ十分に実現されて、排煙中のSO3対策が、ア
ンモニア注入をしないで低コストかつ簡易な操作及び装
置構成で実現でき、第4例と同様の効果が得られる。
は、排煙Aの熱により即座に蒸発するため、上記スラリ
D1を構成する固形分(主成分は石膏)を乾燥状態で排
煙A中に散布した場合と同様の作用(SO3の捕集作
用)が実現できる。しかもこのようにスラリ状で散布し
た場合には、前述したようにスラリの液が排煙中に蒸発
する際の冷却効果(或いはスラリの液が存在することに
よる保冷効果)により、固形分の粒子(即ち、本発明の
粉体粒子)の温度がより低く維持されるため、この粒子
表面へのSO3の凝結が促進され、SO3の捕集機能がよ
り高度に発揮される。
のまま抜き出してGGH前流で排煙中に散布する構成な
ので、装置構成が極めて簡素になり、コスト面で極めて
有利となるという固有の効果を奏する。すなわち、例え
ば石炭灰をスラリ状にして散布するには、スラリ化する
ための調整槽や石炭灰の貯蔵手段等が別途必要になる
し、また前述の第4例のように石膏固形分を乾燥させて
排煙中に散布する場合には、乾燥処理のための乾燥機等
の設備を別個に設ける必要があるが、本例ではこのよう
な設備は全く不要である。
れず、各種の態様があり得る。例えば本発明の粉体は、
石灰石や石炭灰或いは石膏に限られず、SO3がその粒子
表面に凝結することができ、通常の電気集塵機や脱硫装
置の吸収塔において捕集可能な粉体であれば、いかなる
ものでもよい。但し、上記石灰石や石炭灰或いは石膏で
あれば、従来より排煙処理設備で取扱い慣れたものであ
り、そのための設備や取扱い上の技術も既存のものです
むため、入手や取扱いが容易であって、設備全体の運転
になんら弊害がないばかりか、前述したようにかえって
石灰石を吸収塔タンクに供給する手間が省ける等の利点
がある。
を促進するため、排煙の温度より低い温度の粉体(又は
そのスラリ)、例えば必要に応じて強制的に冷却した粉
体(又はそのスラリ)を排煙中に散布するようにしても
よい。このようにすれば、より効果的にSO3を粉体粒
子表面に凝結させて、有害なSO3のミストの発生をよ
り高度かつ容易に阻止できる。
石と石炭灰の両者を混合して或いは別個に投入してもよ
い。さらに、石灰石を投入する場合でも、SO3の捕集に
必要な分だけを排煙中に散布して、残りは従来どおり脱
硫装置の吸収塔のタンクに直接供給するようにしてもよ
い。
石膏固形分を乾燥させて本発明の粉体として排煙中に散
布する場合の乾燥処理に、第6例(図8)のような回転
円筒式の乾燥機を用いた場合にも、第5例(図7)のよ
うに、処理後排煙Cの一部C1を乾燥用のガスとして利
用してもよいことはいうまでもない。また、上記石膏固
形分を乾燥処理するための乾燥処理手段としては、例え
ば排煙処理装置の系外から供給される蒸気などの熱によ
り、石膏固形分を乾燥させる間接加熱方式の乾燥機を使
用してもよい。
成は、前述した形態例に限られないことはいうまでもな
い。例えば、吸収塔の構成は一塔タイプのものでもよい
し、また充填式、スプレー式、バブリング式等の各種方
式の吸収塔(気液接触装置)が採用できる。また、吸収
剤として石灰石のようなカルシウム化合物を使用するも
のに限られず、例えば水酸化ナトリウムや水酸化マグネ
シウムを使用する脱硫方法を採用してもよい。
ョン、VR焚き、CWM/重油といった、各種油系の燃
料を用いるボイラの排煙用として用いて、特に高い効果
が得られるが、例えば石炭/重油混焼ボイラに使用して
も同様の効果が得られる。また、石炭専焼ボイラであっ
ても、起動時や試運転時等には、油系の燃料を燃やすこ
とがあるので、そのような場合には、本発明を適用する
と有効である。
粉体を排煙中に散布する粉体投入工程を、熱交換器によ
る熱回収工程の前に設けた。このため、この粉体投入工
程以降において例えば前記熱回収工程による冷却で排煙
中のSO3が凝結しても、この凝結は前記粉体の粒子表面
で生じて、SO3が凝結してなるH2SO4の粒子は前記粉
体の粒子と一体となって存在し、有害なヒューム(硫酸
ミスト)の発生が減少する。しかも、この粉体は吸収塔
において捕集可能であるため、前記H2SO4の粒子もこ
の粉体とともに吸収塔で捕集され、少なくとも処理後排
煙中にこの粉体やH2SO4の粒子が残留することはな
い。このため本発明によれば、排煙中のSO3対策が、ア
ンモニア注入をしないで容易に実現でき、しかも注入し
た物質が処理後排煙中に残留するといった弊害がなく、
排煙のさらなるクリーン化が可能となる。
粉体を含む粉塵量(D)の重量比(D/S)が、D/S
≧2となるように、前記粉体を散布する場合には、SO3
の凝結はほとんどが前記粉体等の粒子表面で生じて、有
害なヒューム(硫酸ミスト)の発生がほぼ確実に回避さ
れて、SO3によるスケールの発生や腐食の発生が信頼性
高く防止される。このため結果として、アンモニア注入
は完全に廃止することができるため、以下のような実用
上優れた各種の効果が得られる。
転コストが格段に低減できる。 (2)アンモニア注入のための設備が不要になり、かつ
アンモニア拡散のためにダクトを特別に長くする必要も
なくなって、その分設備コスト低減及び設備の小型化が
図れる。
め、脱硫排水の排水処理においてはめんどうなN処理が
不要となって、この点でも運転コストの低減や設備の小
型化が図れる。 (4)処理後排煙中に含有されて大気放出されるアンモ
ニアがゼロになり、さらなる排煙のクリーン化に大きく
貢献できるとともに、将来のアンモニア排出規制にも容
易に対応できる。
れる石膏中に含有されるアンモニアもなくなるため、悪
臭防止などのために石膏を洗浄する必要もなくなる。 (6)従来のように処理後排煙中に残留する硫酸ミスト
や硫安灰よりなる粉塵がなくなり、吸収塔の後流側に湿
式の電気集塵機を設けるといった手段を講じなくても、
設備全体として除塵性能が向上し、この点でも排煙のさ
らなるクリーン化に貢献できる。
の温度よりも低い状態とする場合には、より効果的にS
O3を粉体粒子表面に凝結させて、有害なSO3のミスト
の発生をより高度かつ容易に阻止できる。
排煙中に散布する場合には、従来より脱硫装置等で使用
していたスラリ生成用の攪拌槽やスラリポンプ、さらに
はスラリ散布用のノズル等の機器がそのまま使用でき、
設備コストや装置の操作性の面でも有利であるととも
に、気流搬送の場合よりも排煙中に均一に拡散すること
が容易となり、より効率良くSO3に起因する不具合が
防止できる。またこの場合、スラリの液が排煙中に蒸発
する際の冷却効果(或いはスラリの液が存在することに
よる保冷効果)により、粉体粒子の温度がより低く維持
されるため、粉体粒子表面へのSO3の凝結が促進さ
れ、粉体によるSO3の捕集機能がより高度に発揮され
る。
含まれる粉塵(石炭灰)を使用した場合にも、排煙のク
リーン化が高度に実現される。すなわち、石炭灰は、や
はり粒径が数10μm程度と比較的大径なため、従来の
硫酸ミストはもちろんのこと、従来の硫安灰と比較して
も、比較的高い捕集率で吸収塔において捕集され、その
後の処理後排煙中にほとんど残留しない。また石炭灰で
あれば、石灰石と同様に従来より排煙処理設備で取扱い
慣れたものであり、そのための設備や取扱い上の技術も
既存のものですむため、入手や取扱いが容易であって、
運転コストや設備コストがより低減できる。特に石炭灰
は、石炭専焼発電プラント等において、一般に産業廃棄
物として廃棄されるものであるため、ほとんど無料で入
手でき有利である。
塵を捕集する粉塵捕集工程を、熱回収工程(熱交換器)
の後であって吸収工程(吸収塔)の前に設けるととも
に、この粉塵捕集工程で捕集した粉塵の少なくとも一部
を、前記粉体として再使用する構成とした場合には、前
述の基本的な効果に加えて、さらに以下のような固有の
作用効果がある。
交換器が配置されたいわゆる高性能システムの構成とな
っているので、電気集塵機の容量当たりの性能が向上
し、投入された石炭灰は小型な電気集塵機により高い捕
集率で排煙中から除去することができる。また、未処理
排煙中に元来含有されていた粉塵も、この電気集塵機及
び吸収塔においてほぼ完全に捕集され、その後の処理後
排煙中にほとんど残留しない。
それ以降のダクト或いは電気集塵機のホッパ等におい
て、SO3によるスケールの発生や腐食の発生が信頼性高
く防止されるとともに、前述の(1)〜(6)と同様の
効果が得られる。しかもこの場合には、SO3を捕集する
粉体としての石炭灰等が循環使用されるので、新たに供
給すべき石炭灰の量を減量することができるとともに、
系外に排出すべき石炭灰等の粉塵量が減量できる。また
このため、後述する如く、系外に排出すべき石炭灰等の
粉塵を石灰石膏法の場合の石膏に混入させるようにした
場合でも、この粉塵の量を最小限にして石膏の純度を高
く確保することができるという、固有の効果を有する。
なくとも一部(つまり、系外に排出すべき石炭灰等の粉
塵)を、石灰石膏法の場合の副生品である石膏に混入さ
せるようにした場合には、産業廃棄物としての粉塵の排
出量を無くして、この点でも運転コスト低減等に貢献で
きる。
ものを使用する場合には、投入された石灰石は、粒径が
100μm程度と大径なため、従来の硫酸ミストはもち
ろんのこと、従来の硫安灰と比較しても、格段に高い捕
集率で吸収塔(吸収工程)において捕集され、その後の
処理後排煙中にほとんど残留しない。このため、排煙の
クリーン化が特に高度に実現される。
備で取扱い慣れたものであり、そのための設備や取扱い
上の技術も既存のものですむため、入手や取扱いが容易
であって、運転コストや設備コストがより低減できる。
また石灰石であれば、排煙中に投入しても設備全体の運
転になんら弊害がないという利点もある。すなわちこの
場合、吸収塔で捕集された石灰石は、吸収液中に溶解又
は懸濁して、吸収液を中和するための吸収剤(アルカリ
剤)として作用し、硫黄酸化物の吸収反応をかえって促
進する。また、吸収剤として石灰石を使用し吸収した硫
黄酸化物から石膏を副生する石灰石膏法を採用した場合
には、石灰石を粉体として排煙中に投入する態様であれ
ば、石灰石の全体の投入量を従来どおり管理すれば石膏
の純度になんら悪影響がなく、また投入した石灰石は有
用な石膏となるので、産業廃棄物の増加も全くない。
石膏法により行い、この吸収工程における吸収剤として
必要な石灰石の全量を、前記粉体として排煙中に投入す
る構成とした場合には、従来石灰石を例えばスラリ化し
て吸収塔タンクに供給していた設備が全く不要になり、
この点でさらなる設備コストの低減等が図れる。
液中の固形分(石灰石膏法の場合は、主成分が副生石
膏)を使用する場合には、投入された固形分は、粒径が
通常20〜40μm程度と大径なため、従来の硫酸ミス
トはもちろんのこと、従来の硫安灰と比較しても、高い
捕集率で吸収塔(吸収工程)において捕集され、その後
の処理後排煙中にほとんど残留しない。このため、排煙
のクリーン化がやはり高度に実現され、また前述の
(1)〜(6)と同様の効果が得られる。なおこの場合
には、吸収工程における副生物を主成分とする固形分を
粉体として使用することになるので、前記副生物の純度
が粉体投入により全く低下せず、副生物の純度を特に高
く維持できるという固有の効果がある。
であれば、従来より排煙処理設備で取扱い慣れたもので
あり、そのための設備や取扱い上の技術も既存のもので
すむため、運転コストや設備コストがより低減できる。
特に、吸収塔(吸収工程)で排煙と接触し副生された固
形分(例えば、石膏)を含むスラリ状の吸収液を、その
まま本発明の粉体を含むスラリとして排煙中に散布し、
前記吸収液中の固形分を本発明の粉体として使用する場
合には、装置構成が極めて簡素になり、コスト面で極め
て有利となるという固有の効果を奏する。すなわち、例
えば石炭灰をスラリ状にして散布するには、スラリ化す
るための調整槽や石炭灰の貯蔵手段等が別途必要になる
し、また吸収液中の固形分を乾燥状態で排煙中に散布す
る場合には、乾燥処理のための乾燥機等の設備を別個に
設ける必要があるが、この場合にはこのような設備は全
く不要である。
す図である。
す図である。
す図である。
る。
ある。
す図である。
す図である。
す図である。
す図である。
る。
Claims (16)
- 【請求項1】 少なくともSO2及びSO3を含有する排
煙の処理方法であって、熱交換器により排煙から熱回収
して排煙を冷却する熱回収工程と、その後排煙を吸収塔
に導いて吸収液に気液接触させることにより、排煙中の
少なくともSO2を吸収除去する吸収工程とを有する排
煙処理方法において、 前記吸収工程で捕集可能な粉体を排煙中に散布する粉体
投入工程を、前記熱回収工程の前に設けたことを特徴と
する排煙処理方法。 - 【請求項2】 排煙中のSO3量(S)に対する前記粉
体を含む粉塵量(D)の重量比(D/S)が、D/S≧
2となるように、前記粉体を散布することを特徴とする
請求項1記載の排煙処理方法。 - 【請求項3】 前記粉体投入工程では、前記粉体の温度
を排煙の温度よりも低い状態とすることを特徴とする請
求項1又は2記載の排煙処理方法。 - 【請求項4】 前記粉体を液に懸濁させたスラリとして
排煙中に散布することを特徴とする請求項1又は2記載
の排煙処理方法。 - 【請求項5】 前記粉体として石炭の燃焼排ガスに含ま
れる粉塵を使用することを特徴とする請求項1乃至4の
いずれかに記載の排煙処理方法。 - 【請求項6】 乾式の電気集塵機により排煙中の粉塵を
捕集する粉塵捕集工程を、前記熱回収工程の後であって
前記吸収工程の前に設けるとともに、この粉塵捕集工程
で捕集した粉塵の少なくとも一部を、前記粉体として再
使用することを特徴とする請求項5記載の排煙処理方
法。 - 【請求項7】 前記吸収工程は、石灰石が吸収剤として
懸濁した吸収液を使用し石膏を副生する石灰石膏法によ
り行い、前記粉塵捕集工程で捕集した粉塵の少なくとも
一部を、前記吸収工程において副生される石膏中に混入
させて系外に排出することを特徴とする請求項6記載の
排煙処理方法。 - 【請求項8】 前記粉体として石灰石を微粉砕したもの
を使用することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
に記載の排煙処理方法。 - 【請求項9】 前記吸収工程は、石灰石が吸収剤として
懸濁した吸収液を使用し石膏を副生する石灰石膏法によ
り行い、この吸収工程における前記吸収剤として必要な
石灰石の全量を、前記粉体として排煙中に投入すること
により、間接的に前記吸収液中に吸収剤を供給すること
を特徴とする請求項8記載の排煙処理方法。 - 【請求項10】 前記吸収工程で排煙と気液接触した吸
収液を前記スラリとして排煙中に散布し、前記吸収液中
の固形分を前記粉体として使用することを特徴とする請
求項4記載の排煙処理方法。 - 【請求項11】 前記吸収工程で排煙と気液接触した吸
収液中の固形分を前記粉体として使用することを特徴と
する請求項1乃至3のいずれかに記載の排煙処理方法。 - 【請求項12】 前記排煙の一部を抜き出してなるガス
により、前記固形分を乾燥処理するとともに気流搬送し
て排煙中に散布することにより、前記粉体投入工程を実
行することを特徴とする請求項11記載の排煙処理方
法。 - 【請求項13】 少なくともSO2及びSO3を含有する
排煙の処理設備であって、排煙から熱回収して排煙を冷
却する熱交換器と、この熱交換器の後流側で排煙を吸収
液に気液接触させることにより、排煙中の少なくともS
O2を吸収除去する吸収塔とを有する排煙処理設備にお
いて、 粉体を排煙中に散布する粉体投入手段を、前記熱交換器
の前流側に設けたことを特徴とする排煙処理設備。 - 【請求項14】 前記粉体を含む排煙中の粉塵を捕集す
る乾式の電気集塵機を、前記熱交換器の後流側であって
前記吸収塔の前流側に設けるとともに、この電気集塵機
で捕集した粉塵の少なくとも一部が、前記粉体として再
使用される構成としたことを特徴とする請求項13記載
の排煙処理設備。 - 【請求項15】 前記粉体投入手段は、前記粉体を液に
懸濁させたスラリとして排煙中に散布するノズルにより
構成するとともに、前記吸収塔において排煙と接触した
吸収液の一部を前記スラリとして抜き出して前記ノズル
に供給する吸収液供給手段を設けることにより、前記吸
収液中に含まれる固形分が前記粉体として使用される構
成としたことを特徴とする請求項13記載の排煙処理設
備。 - 【請求項16】 前記粉体投入手段は、前記粉体を乾燥
状態で気流により排煙中に散布するノズルにより構成す
るとともに、 前記吸収塔において排煙と接触した吸収液から固形分を
分離する固液分離手段と、この固液分離手段で分離され
た固形分の少なくとも一部を乾燥させる乾燥処理手段
と、この乾燥処理手段で乾燥処理された前記固形分を前
記粉体として前記ノズルに気流搬送する気流搬送手段と
を設け、 前記吸収液中に含まれる固形分が前記粉体として使用さ
れる構成としたことを特徴とする請求項13記載の排煙
処理設備。
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