JP2008212891A - 排煙処理方法および設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】 火力発電所の発電効率向上に寄与可能な熱回収を行うことができる排煙処理方法および設備を提供する。
【解決手段】 火力発電所のボイラ10から排出される硫黄酸化物を含んだ排煙を、第1の排煙冷却器30で第1の熱媒体により温度85〜110℃に冷却し、この85〜110℃に冷却した排煙を、第2の排煙冷却器40で第2の熱媒体により温度を40〜75℃に冷却した後、この40〜75℃に冷却した排煙を脱硫装置50に導入し排煙中の硫黄酸化物を吸収除去し、この脱硫装置で脱硫処理した排煙を、再加熱器60において、第1の排煙冷却器30で加熱した第1の熱媒体で再加熱するとともに、第2の排煙冷却器40で加熱した第2の熱媒体を、火力発電所において発電効率の向上に利用する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、硫黄酸化物を含有する排煙を処理する方法および設備に関する。
火力発電所において、石炭焚きボイラ等から排出される排煙は、一般に、電気集塵機で除塵した後、脱硫装置でSO2等の硫黄酸化物を除去してから、煙突を介して大気へと排出している。脱硫装置では水と接触する為に、約50℃で飽和水蒸気分圧を持った排ガスとなっており、排出された排煙は、大気と混合されて温度が低下する。その際、排煙と大気の混合ガスがその低下した温度の飽和水蒸気量を超える水分を含んでいる場合には、白煙が発生することとなる。この白煙は水蒸気であることから、煙突から白煙が発生しても実質的には害がないが、景観等の理由から、白煙の発生を防ぐ必要がある。
白煙発生を防止するために、通常、脱硫処理により約50℃まで冷却された排煙を、約90℃に再加熱した後、煙突から排出している。これによって、大気との混合による温度の低下を再加熱前の温度である約50℃以上に抑えることができるので、飽和水蒸気量に達することなく、白煙の発生を防止することができる。
この再加熱に要するエネルギーの一部として、電気集塵機と脱硫装置との間に設置した熱交換器により排煙から回収した熱エネルギーが利用されている(例えば特許文献1)。しかしながら、現在のところ、排煙処理設備での熱回収としては、このような排煙の再加熱に要するエネルギーの一部を回収するに留まり、火力発電所における発電効率の向上に寄与するまでのエネルギーの回収には至っていない。
一方、排煙中には硫黄酸化物としてSO2の他にSO3も微量に含有している。脱硫装置では主にSO2を吸収するため、SO3を大気に放出しないための方策が必要である。特許文献2には、排煙中に粉体を散布することで、排煙中のSO3が粉体と一体となって存在することから、脱硫装置においてSO3が捕集可能になり、大気放出を防止できることが記載されている。
特許第3564296号公報(段落0006〜段落0007) 特許第3621822号公報(段落0086)
本発明は、上記の問題点に鑑み、脱硫処理後の排煙を大気に開放する際に白煙を発生することなく、火力発電所の発電効率向上に寄与可能な熱回収を行うことができる排煙処理方法および設備を提供することを目的とする。
また、本発明は、火力発電所の発電効率向上に寄与可能な熱回収を行うとともに、この熱回収のために採用する手段に起因する問題を回避することができる排煙処理方法および設備を提供することを別の目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、その一態様として、火力発電所から排出される硫黄酸化物を含んだ排煙を処理する方法であって、前記排煙と第1の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を85〜110℃に冷却する第1の排煙冷却工程と、この85〜110℃に冷却した排煙と第2の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を40〜75℃に冷却する第2の排煙冷却工程と、この40〜75℃に冷却した排煙を脱硫吸収液に接触させて、排煙中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫工程と、前記第1の排煙冷却工程において加熱した第1の熱媒体の少なくとも一部で、前記脱硫工程において脱硫処理した排煙を加熱する再加熱工程とを含み、前記第1の排煙冷却工程において加熱した第1の熱媒体の残部または前記第2の排煙冷却工程において加熱した第2の熱媒体を、前記火力発電所において発電効率の向上に利用することを特徴とするものである。
従来、約100℃と高温の排煙を導入して脱硫処理していたが、このように、第1の排煙冷却工程および第2の排煙冷却工程によって40〜75℃に冷却した排煙を脱硫処理することで、脱硫処理後の排煙を煙突から大気に開放しても白煙が発生しない温度まで再加熱することができる熱と、火力発電所の発電効率の向上に利用できる熱とを、第1の排煙冷却工程および第2の排煙冷却工程において排煙から回収することができる。
前記第1の排煙冷却工程において、前記第1の熱媒体との間で熱交換を行う排煙中には、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体または粉塵の重量の比(D/S)が2以上で、粉体が存在し、前記第2の排煙冷却工程において、前記第2の熱媒体との間で熱交換を行う排煙中には、D/Sが20以上で、粉体が存在していることが好ましい。このように排煙中にD/S≧2での条件で粉体が存在する場合、排煙の温度が85〜110℃に低下しても硫酸ミストの生成を確実に抑えることができる。また、排煙中にD/S≧20での条件で粉体が存在する場合、排煙の温度が40〜75℃に低下しても硫酸ミストの生成を確実に抑えることができるとともに、粉体が固化して生成する灰固化物の圧壊強度が顕著に低下することから、ブロー等により容易に除去でき、長期にわたって安定運転することができる。
前記第2の排煙冷却工程において、熱交換により排煙の温度を40〜50℃に冷却するとともに、前記再加熱工程において、前記第1の排煙冷却工程で加熱した第1の熱媒体で排煙を55〜65℃に加熱することが好ましい。このように40〜50℃に冷却した排煙を脱硫処理することで、脱硫処理後の排煙の再加熱温度を55〜65℃と低くしても、煙突での白煙の発生を防ぐことができる。また、再加熱温度を低くすることができることから、その分の回収したエネルギーを火力発電所の発電効率の向上に利用することができる。
本発明は、別の態様として、火力発電所から排出される硫黄酸化物を含んだ排煙を処理する設備であって、前記排煙と第1の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を85〜110℃に冷却する第1の排煙冷却器と、この85〜110℃に冷却した排煙と第2の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を40〜75℃に冷却する第2の排煙冷却器と、この40〜75℃に冷却した排煙を脱硫吸収液に接触させて、排煙中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫装置と、前記第1の排煙冷却器において加熱した第1の熱媒体の少なくとも一部で、前記脱硫装置において脱硫処理した排煙を加熱する再加熱器とを備え、前記第1の排煙冷却器において加熱した第1の熱媒体の残部または前記第2の排煙冷却器において加熱した第2の熱媒体を、前記火力発電所において発電効率の向上に利用することを特徴とする。
本発明に係る排煙処理設備は、前記第1の排煙冷却器に導入される排煙に含まれるばいじんの量が少ない場合、粉体を投入する粉体投入手段を更に備えることが好ましい。この粉体投入手段により、前記第1の排煙冷却器における前記第1の熱媒体との間で熱交換を行う排煙は、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体の重量の比(D/S)が2以上となり、前記第2の排煙冷却器における前記第2の熱媒体との間で熱交換を行う排煙は、D/Sが20以上となる。
前記第2の排煙冷却器としては、排煙の温度を40〜50℃に冷却するものが好ましく、前記再加熱器としては、前記第1の排煙冷却器において加熱した第1の熱媒体で排煙を55〜65℃に加熱するものが好ましい。
また、本発明に係る排煙処理方法は、別の形態として、前記排煙と第1の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を85〜110℃に冷却する第1の排煙冷却工程と、この85〜110℃に冷却した排煙と第2の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を40〜75℃に冷却する第2の排煙冷却工程と、この40〜75℃に冷却した排煙を脱硫吸収液に接触させて、排煙中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫工程とを含み、前記第1の排煙冷却工程において加熱した第1の熱媒体の残部を、前記火力発電所において発電効率の向上に利用するとともに、前記第1の排煙冷却工程において、前記第1の熱媒体との間で熱交換を行う排煙中には、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体または粉塵の重量の比が2以上で、粉体が存在しており、前記第2の排煙冷却工程において、前記第2の熱媒体との間で熱交換を行う排煙中には、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体または粉塵の重量の比が20以上で、粉体が存在していることを特徴とする。
このように、前記第1の排煙冷却工程において加熱した第1の熱媒体の残部を、前記火力発電所において発電効率の向上に利用することができるが、前記第1及び第2の排煙冷却工程において、排煙の温度が85〜110℃や40〜75℃に低下すると、排煙中に含まれるSO3が凝結し、腐食の原因となる硫酸ミストが生成するという問題がある。また、排煙の温度が40〜75℃に低下すると、排煙中の粉体が固化して灰固化物が発生し、これにより排煙処理を長期にわたり安定運転することができないという問題もある。そこで、前記第1の熱媒体との間で熱交換を行う排煙中には、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体または粉塵の重量の比(D/S)を2以上で、粉体が存在し、前記第2の排煙冷却工程において、前記第2の熱媒体との間で熱交換を行う排煙中には、D/Sを20以上で、粉体が存在するようにすることで、排煙の温度が85〜110℃や40〜75℃に低下しても硫酸ミストの生成を確実に抑えることができるともに、生成する灰固化物の圧壊強度が顕著に低下することから、ブロー等により容易に除去でき、長期にわたって安定運転することができる。
また、本発明に係る排煙処理設備は、別の形態として、前記排煙と第1の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を85〜110℃に冷却する第1の排煙冷却器と、この85〜110℃に冷却した排煙と第2の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を40〜75℃に冷却する第2の排煙冷却器と、この40〜75℃に冷却した排煙を脱硫吸収液に接触させて、排煙中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫装置とを備え、前記第1の排煙冷却器において加熱した第1の熱媒体の残部を、前記火力発電所において発電効率の向上に利用するとともに、前記第1の排煙冷却器に導入される排煙に粉体を投入する粉体投入手段を更に備えており、この粉体投入手段により、前記第1の排煙冷却器において、前記第1の熱媒体との間で熱交換を行う排煙は、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体の重量の比が2以上となり、前記第2の排煙冷却器において、前記第2の熱媒体との間で熱交換を行う排煙は、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体の重量の比が20以上となることを特徴とする。
上記したように、本発明によれば、脱硫処理後の排煙を大気に開放する際に白煙を発生することなく、火力発電所の発電効率向上に寄与可能な熱回収を行うことができる排煙処理方法および設備を提供できる。
また、上記したように、本発明によれば、火力発電所の発電効率向上に寄与可能な熱回収を行うとともに、この熱回収のために採用する手段に起因する硫酸ミストや灰固化物等の問題を回避することができる排煙処理方法および設備を提供できる。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る排煙処理装置の一実施の形態を示す模式図である。この実施の形態の排煙処理装置は、火力発電所の石炭焚きボイラ10の排煙に対して設けており、図1に示すように、電気集塵機20、第1の熱交換器30、第2の熱交換器40、脱硫装置50、再加熱器60、煙突70を主に備えている。
電気集塵機20は、ボイラの排煙処理に使用できる集塵機であれば特に限定されるものではなく、バグフィルタでも使用することができる。電気集塵機20の排煙出口には、排煙中のSO3濃度あるいはオパシティ(排煙の可視度)を測定できる濃度計(図示省略)が設けられている。また、電気集塵機20と第1の熱交換器30との間には、排煙中に粉体22を投入する粉体投入手段(図示省略)が設けられている。粉体としては、特に限定されないが、例えば、電気集塵機20で捕集した粉塵を用いることができる。この場合、捕集した粉塵の内、脱硫装置50で容易に除去できる粒子径3μm以上の粉塵を分離して使用することが好ましい。また、粉体としては、脱硫装置50で使用する石灰石粉末や、消石灰粉末、水酸化マグネシウム粉末を用いることもできる。
第1の熱交換器30としては、第1の熱媒体により排煙の熱を回収し、排煙の温度を85〜110℃に冷却できるものであれば、特に限定されるものではない。本実施の形態におけるより好ましい排煙の温度は、85〜95℃である。なお、第1の熱媒体と排煙との間で直接熱交換してもよいし、第3の熱媒体を介して間接的に熱交換してもよい。第1の熱媒体としては、水や蒸気あるいは空気を用いることができる。また、第1の熱交換器30と再加熱器60との間には、第1の熱媒体がこれらの間で循環して流れる第1の熱媒体流路32、34が設けられている。
第2の熱交換器40としては、第2の熱媒体により排煙の熱を回収し、排煙の温度を40〜75℃に冷却できるものであれば、特に限定されるものではない。本実施の形態におけるより好ましい排煙の温度は、65〜75℃又は40〜45℃である。65〜75℃の場合、タービン復水等のプラント既存の熱流体を熱媒として利用できる利点がある。また、40〜45℃の場合、30℃以下の冷媒が必要であるが、脱硫装置の性能向上と補給水の大幅低減が可能となる利点がある。第2の熱交換器40も第1の熱交換器30と同様に直接式または間接式を採用できる。第2の熱媒体としては、水や蒸気あるいは空気を用いることができる。また、第2の熱交換器40とボイラ10との間には、第2の熱媒体がこれらの間で循環して流れる第2の熱媒体流路42、44が設けられている。
なお、ボイラ10から第2の熱交換器40へと第2の熱媒体が流れる流路44には、必要により、第2の熱媒体を冷却する冷却器46を設けることができる。冷却器46として、冷媒により第2の熱媒体を22〜32℃に冷却できるものであれば、特に限定されない。冷媒としては、海水などを用いることができる。
脱硫装置50としては、排煙と吸収液との接触により排煙中の硫黄酸化物を除去できる湿式または半乾式であれば、特に限定されない。また、吸収液としては、石灰スラリー、消石灰スラリー、水酸化マグネシウムスラリー、苛性ソーダ溶液、海水などを用いることができるが、中でも石灰スラリーを用いることが好ましい。石灰スラリーとしては、石灰石を通常数十μm程度の粒子径に微粉砕した石灰石粉末を工業用水等の水に懸濁させたものを用いる。
再加熱器60としては、排煙を煙突70から大気放出する際に白煙が発生しない温度まで、第1の熱交換器30で加熱された第1の熱媒体によって排煙を加熱することができるものであれば、特に限定されない。白煙が発生しない排煙の温度としては、55〜95℃が好ましい。その中でも、本実施の形態では55〜65℃がより好ましい。
以上の構成によれば、先ず、ボイラ10から排出された排煙を電気集塵機20に導入して、排煙中の粉塵(フライアッシュなど)を除去する。電気集塵機20を通過した排煙の温度は、通常130〜150℃である。次に、この粉塵を除去した排煙に、粉体投入手段(図示省略)から粉体22を投入し、粉体を含んだ状態の排煙を第1の熱交換器30に導入する。
第1の熱交換器30では、排煙と第1の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を85〜110℃とする。排煙の温度が低下することで排煙中のSO3が凝結しても、この凝結はほとんど全てが排煙中の粉体の粒子表面で生じることから、SO3の凝結により生成するH2SO4の粒子は粉体と一体となって存在し、第1の熱交換器30の腐食の原因となる硫酸ミストの発生を防止することができる。温度が85〜110℃と低下した排煙は、第2の熱交換器40に導入する。また、排煙との熱交換により温度が上昇した第1の熱媒体は(例えば、110〜115℃)、再加熱器60に導入する。
第2の熱交換器40では、排煙と第2の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を40〜75℃とする。排煙の温度が更に低下しても、上記したように、排煙中には粉体が存在していることから、排煙中のSO3の凝結はほとんど全てが排煙中の粉体の粒子表面で生じ、第2の熱交換器40の腐食の原因となる硫酸ミストの発生を防止することができる。
なお、排煙中に存在する粉体の量は、排煙中のSO3の凝結が全て排煙中の粉体の粒子表面で起こることとなる量が好ましい。この量を表す指標として、排煙の単位体積当りのSO3の重量(S)に対する排煙の単位体積当たりの粉体の重量(D)の比(D/S)を用いることができる。例えば、排煙の温度を40℃まで低下する場合、D/Sは20以上が好ましい(すなわち、例えばSO3濃度が50mg/m3Nの場合、粉体を100mg/m3N以上投入することが好ましい)。なお、D/Sを20以上にすることで、生成する灰固化物の圧壊強度を顕著に低下させることができる。また、排煙の温度を75℃まで低下する場合、D/Sは2以上が好ましい。したがって、第1の熱交換器30におけるD/Sは2以上とし、第2の熱交換器40におけるD/Sは20以上とすることが好ましい。一方、粉体が過剰に存在すると、後段の処理に過度の負担がかかることから、D/Sは300以下が好ましい。
排煙中のD/Sを上記の範囲内にするために、電気集塵機20の排煙出口における排煙中のSO3濃度あるいはオパシティ(排煙の可視度)と、第2の熱交換器40の排煙出口における排煙温度とから、排煙に粉体を投入する量を演算し、この量の粉体22を粉体投入手段(図示省略)から投入するように、制御装置(図示省略)で制御することができる。
第2の熱交換器40で温度が40〜75℃と低下した排煙を、脱硫装置50に導入する。脱硫装置50内では、吸収液を噴射して排煙との気液接触を行う。吸収液は、排煙中のSO2と粉体とを吸収し、脱硫装置50の下方のタンク(図示省略)に流下する。吸収液中のSO2は、タンク内で吹込まれた気泡と接触して酸化し、さらに中和されて硫酸塩となる。吸収液として石灰スラリーを用いた場合の脱硫装置50における主な反応を以下に示す。
(脱硫装置の気液接触部)
SO2+H2O→H++HSO3 -・・・(1)
(脱硫装置のタンク)
HSO3 -+1/2O2→H++SO4 2-・・・(2)
2H++SO4 2-+CaCO3+H2O→CaSO4・2H2O+CO2・・・(3)
こうしてタンク内には、石膏と吸収剤である少量の石灰石と微量の粉体とが懸濁するようになる。このタンク内のスラリーを固液分離し、脱水して水分の少ない石膏を得る。ろ液の一部は吸収液の調製に再利用する。なお、粉体の表面に凝結し粉体とともに捕集されたSO3よりなる硫酸も、最終的にはタンク内で石灰石と上記の中和反応(3)を起こし、石膏の一部となる。また、粉体として石灰石粉末を投入した場合、この粉末は上記の中和反応(3)の石灰石として作用する。粉体として電気集塵機20で捕集した粉塵を用いた場合は、最終的にこの粉塵は石膏に含まれることとなるが、僅か数パーセント程度であるので石膏を再利用する際に特に問題とはならない。
脱硫装置50で脱硫処理した排煙を、再加熱器60に導入する。この排煙は、脱硫処理により温度が40〜50℃にまで低下している。再加熱器60には、流路32を介して第1の熱交換器30で加熱した第1の熱媒体(例えば110〜115℃)を導入し、これにより排煙を90〜95℃にまで加熱する。そして、この90〜95℃に再加熱した排煙を、煙突70から大気開放する。大気開放された排煙は、大気と混合し、図7に示す煙突からの排煙と大気の混合ガスの条件(温度vs湿度)線に従って温度が低下するが、飽和蒸気線の左側の領域(白煙が発生する領域)内に入らないことから、白煙の発生を防ぐことができる。
再加熱器60で温度が低下した第1の熱媒体(例えば65〜70℃)は、流路34を介して第1の熱交換器30に送り、循環利用する。一方、第2の熱交換器40で加熱した第2の熱媒体(例えば70〜80℃)は、流路42を介してボイラ10に導入し、火力発電所の発電効率を向上するために利用する。
ボイラ10で有効利用され熱を失った第2の熱媒体(例えば50〜60℃)は、流路44を介して第2の熱交換器50に送り、循環利用する。第2の熱交換器50で排煙を40〜45℃と低温まで冷却する場合は、流路44に設けた冷却器46で第2の熱媒体を更に22〜32℃まで冷却する。
このように、本実施の形態では、脱硫処理後の排煙を煙突70から大気に開放しても白煙が発生しない温度まで再加熱器60で再加熱することができる熱を、第1の熱交換器30で排煙から回収することができるので、火力発電所の発電効率を向上することができる。例えば、脱硫処理後の排煙の再加熱を補助するため、排煙を51℃から56℃まで加熱するのにスチームガスヒータを用いた場合、この5℃分の蒸気回収に約0.2MWのエネルギーが必要である。本実施の形態では、このような従来は系外から供給していたエネルギーも、第1の熱交換器30で排煙から熱回収することができる。
また、第2の熱交換器40でも排煙から更に熱回収を行うことができるので、これにより火力発電所の発電効率を向上することができる。例えば、第2の熱交換器40において排煙が90℃から70℃まで低下するように熱回収を行った場合、この20℃分の熱回収は、1400万kcal/h、最大16MWに相当する。さらに、排煙が90℃から42℃まで低下するように熱回収を行った場合、この48℃分の熱回収は、3500万kcal/h、最大40MWに相当する。この熱回収により得られる第2の熱媒体は約70〜80℃と低温熱源ではあるが、発電出力への変換効率が10%であっても、1.6MWまたは4.0MWのエネルギーを回収することができる。
さらに、脱硫装置50では、排煙と吸収液が気液接触する際、排煙が高温の場合、多量の水が蒸発することから、吸収液の調製に多量の工業用水を補給する必要がある。本実施の形態では、第2の熱交換器40で温度が40〜75℃と低下した排煙を脱硫装置50に導入することから、気液接触による水の蒸発量が大幅に低下し、よって水資源のロスを大幅に削減することができる。例えば、脱硫装置50に100℃の排煙を導入した場合、脱硫装置50で約40t/hの水が蒸発するが、70℃の排煙を導入した場合、蒸発量を約15t/hにまで低減することができ、さらに42℃の排煙を導入した場合は、蒸発量をほぼ0t/hにまで低減することができる。
次に、本発明に係る排煙脱硫設備の別の実施の形態について、図2を用いて説明する。図1と同様の構成については図1と同じ符号を付し、その詳細な説明は省略した。図2に示すように、この実施の形態では、第1の熱交換器30に、再加熱器60との間で第1の熱媒体の一部を循環利用する流路32、34の他、ボイラ10との間で第1の熱媒体の一部を循環利用する流路36、38を設けている。また、第1の熱交換器30と脱硫装置50との間に、排煙を冷却する冷却器80を設けている。
第1の熱交換器30としては、図1に示す実施の形態と同様に、第1の熱媒体により排煙の熱を回収し、排煙の温度を85〜110℃に冷却できるものであれば、特に限定されないが、本実施の形態では、排煙の温度を85〜95℃に冷却するものがより好ましい。
冷却器80としては、第1の熱交換器30で冷却した排煙を、冷媒によりさらに40〜50℃にまで冷却できるものであれば、特に限定されない。より好ましい温度としては40〜45℃である。冷媒としては、海水などを用いることができる。冷却器80には、冷媒を導入する流路82と、冷媒を排出する流路84が設けられている。
以上の構成によれば、先ず、ボイラ10から排出された排煙を電気集塵機20に導入して、排煙中の粉塵を除去する。次に、この粉塵を除去した排煙(130〜150℃)に、粉体投入手段(図示省略)から粉体22を投入し、粉体を含んだ状態の排煙を第1の熱交換器30に導入する。第1の熱交換器30では、排煙と第1の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を85〜95℃とする。排煙の温度が低下しても、排煙中のSO3の凝結はほとんど全てが排煙中の粉体の粒子表面で生じることから、第1の熱交換器30の腐食の原因となる硫酸ミストの発生を防止することができる。排煙との熱交換により温度が上昇した第1の熱媒体(例えば110〜115℃)は、2つの流路32、36を介して再加熱器60とボイラ10に導入する。
一方、温度が85〜95℃と低下した排煙は、冷却器80に導入する。冷却器80では、冷媒で排煙を更に冷却し、排煙の温度を40〜50℃とする。このように、排煙の温度が更に低下しても、上記したように、排煙中には粉体が存在していることから、SO3の凝結はほとんど全てが排煙中の粉体の粒子表面で生じ、腐食の原因となる硫酸ミストの発生を防止することができる。冷却器80で排煙を上記の低温度領域に冷却する場合、排煙中のD/Sは20〜300にすることが好ましい。
冷却器80で温度を40〜50℃に冷却した排煙を、脱硫装置50に導入する。脱硫装置50内では、吸収液を噴射して排煙との気液接触を行い、脱硫処理を行う。脱硫装置50における反応は、上述した図1に示す実施の形態と同様である。脱硫装置50で脱硫処理した排煙の温度は、40〜45℃に低下している。なお、冷却器80で排煙の温度を40〜45℃に冷却した場合、脱硫装置50後の排煙の温度も変わらずに40〜45℃である。
再加熱器60には、この排煙を導入するとともに、流路32を介して第1の熱交換器30で加熱した第1の熱媒体(例えば110〜115℃)を導入する。これにより本実施の形態では、再加熱器60により、排煙を図7に示す煙突からの排煙と大気の混合ガスの条件(温度vs湿度)線に従って、所定の温度まで加熱する。この線は、例えば、脱硫装置50出口の排煙温度が42℃である場合、煙突70出口の排煙温度を57℃にすることで、大気と混合して温度が低下しても飽和蒸気線より左側の領域(白煙が発生する領域)内に入ることがないことを表している。よって、この線に従って再加熱温度を決定することで、大気放出後に排煙中の水分が飽和水蒸気量に達するのを防ぐことができ、白煙の発生を防止することができる。
本実施の形態では、脱硫装置50出口の排煙の温度が40〜45℃であることから、図7に示すように、脱硫装置50の出口温度が40℃の場合、再加熱器60で排煙を55℃に加熱し、脱硫装置50の出口温度が45℃の場合は、再加熱器60で排煙を65℃に加熱することで、白煙の発生を防止することができる。一方、従来、脱硫装置の出口温度が50℃である場合、煙突出口の温度を90℃にまでする必要がある。
このように、本実施の形態では、再加熱器60で排煙を55〜65℃に加熱すればよいため、第1の熱媒体を再加熱器60の他に、流路36を介してボイラ10にも供給することができ、火力発電所の発電効率を向上するために利用することができる。再加熱器60およびボイラ10で温度が低下した第1の熱媒体(例えば70〜80℃)は、流路34、38を介して第1の熱交換器30に送り、循環利用する。
本発明に係る排煙処理設備は、図1及び図2に示した実施の形態の他、多くの実施の形態を採用することができる。例えば、ボイラ10からの排煙を第1の熱交換器30に導入した後、電気集塵機20に導入するように、電気集塵機20と第1の熱交換器30の設置位置を逆にすることもできる(図3及び図4を参照)。この構成によれば、ボイラ10からの排煙中に存在する粉塵により所定のD/Sの条件を満たす場合には、特に粉体を投入しなくても、排煙中のSO3が凝結してミストになるのを防ぐことができる。粉塵と一体となって存在すSO3は、電気集塵機20で除去することができる。
また、ボイラ10からの排煙を第1の熱交換器30と第2の熱交換器40または冷却器80とに導入した後、第2の熱交換器40または冷却器80で冷却した排煙を電気集塵機20に導入するように、電気集塵機20と、第1の熱交換器30及び第2の熱交換器40若しくは冷却器80との設置位置を逆にすることもできる(図5及び図6を参照)。この構成でも上述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、ボイラ燃料の種類によっては、電気集塵機20を撤去し、ボイラ10からの排煙に粉体を投入して第1の熱交換器30に導入するという構成にすることもできる。この構成によっても、上述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。ボイラ10と電気集塵機20との間には、ボイラ10に供給する燃焼用空気を排煙の熱により加熱するエアヒータ(図示省略)を設けることもできる。また、図2に示す実施の形態において、第1の熱交換器30と冷却器80との間に、第2の熱交換器40を設け、第2の熱媒体を用いて更なる熱回収を図ることもできる。
排煙処理設備において排煙を40〜75℃の温度に低下させた際に、排煙中の粉体が固化して発生した灰固化物を採取し、その圧壊強度を測定した。圧壊強度の測定方法は、硬度計を用いて行った。灰固化物は、排煙のD/Sを10、20、50に変化させた際にそれぞれ採取した。その結果を図8に示す。図8に示すように、D/Sが20以上の場合では、灰固化物の圧壊強度は顕著に低く、スーツブローにて除去可能な圧壊強度である0.05MPaを大きく下回った。よって、D/Sを20以上にすることで、長期にわたって排煙処理設備を安定的に運転することができる。
本発明に係る排煙処理設備の一実施の形態を示す模式図である。 本発明に係る排煙処理設備の別の実施の形態を示す模式図である。 本発明に係る排煙処理設備の別の実施の形態を示す模式図である。 本発明に係る排煙処理設備の別の実施の形態を示す模式図である。 本発明に係る排煙処理設備の別の実施の形態を示す模式図である。 本発明に係る排煙処理設備の別の実施の形態を示す模式図である。 煙突からの排煙により白煙が発生するかどうかを示す温度対水分圧のグラフである。 排煙のD/Sに対する灰固化物の圧壊強度の変化を示すグラフである。
符号の説明
10 ボイラ
20 電気集塵機(EP)
22 粉体
30 第1の熱交換器
40 第2の熱交換器
50 脱硫装置
60 再加熱器
70 煙突
80 冷却器

Claims (8)

  1. 火力発電所から排出される硫黄酸化物を含んだ排煙を処理する方法であって、
    前記排煙と第1の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を85〜110℃に冷却する第1の排煙冷却工程と、
    この85〜110℃に冷却した排煙と第2の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を40〜75℃に冷却する第2の排煙冷却工程と、
    この40〜75℃に冷却した排煙を脱硫吸収液に接触させて、排煙中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫工程と、
    前記第1の排煙冷却工程において加熱した第1の熱媒体の少なくとも一部で、前記脱硫工程において脱硫処理した排煙を加熱する再加熱工程と
    を含み、前記第1の排煙冷却工程において加熱した第1の熱媒体の残部または前記第2の排煙冷却工程において加熱した第2の熱媒体を、前記火力発電所において発電効率の向上に利用する排煙処理方法。
  2. 前記第1の排煙冷却工程において、前記第1の熱媒体との間で熱交換を行う排煙中には、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体または粉塵の重量の比が2以上で、粉体が存在しており、前記第2の排煙冷却工程において、前記第2の熱媒体との間で熱交換を行う排煙中には、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体または粉塵の重量の比が20以上で、粉体が存在している請求項1に記載の排煙処理方法。
  3. 前記第2の排煙冷却工程において、熱交換により排煙の温度を40〜50℃に冷却するとともに、前記再加熱工程において、前記第1の排煙冷却工程で加熱した第1の熱媒体で排煙を55〜65℃に加熱する請求項1に記載の排煙処理方法。
  4. 火力発電所から排出される硫黄酸化物を含んだ排煙を処理する方法であって、
    前記排煙と第1の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を85〜110℃に冷却する第1の排煙冷却工程と、
    この85〜110℃に冷却した排煙と第2の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を40〜75℃に冷却する第2の排煙冷却工程と、
    この40〜75℃に冷却した排煙を脱硫吸収液に接触させて、排煙中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫工程と
    を含み、前記第1の排煙冷却工程において加熱した第1の熱媒体の残部を、前記火力発電所において発電効率の向上に利用するとともに、前記第1の排煙冷却工程において、前記第1の熱媒体との間で熱交換を行う排煙中には、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体または粉塵の重量の比が2以上で、粉体が存在しており、前記第2の排煙冷却工程において、前記第2の熱媒体との間で熱交換を行う排煙中には、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体または粉塵の重量の比が20以上で、粉体が存在している、排煙処理方法。
  5. 火力発電所から排出される硫黄酸化物を含んだ排煙を処理する設備であって、
    前記排煙と第1の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を85〜110℃に冷却する第1の排煙冷却器と、
    この85〜110℃に冷却した排煙と第2の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を40〜75℃に冷却する第2の排煙冷却器と、
    この40〜75℃に冷却した排煙を脱硫吸収液に接触させて、排煙中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫装置と、
    前記第1の排煙冷却器において加熱した第1の熱媒体の少なくとも一部で、前記脱硫装置において脱硫処理した排煙を加熱する再加熱器と
    を備え、前記第1の排煙冷却器において加熱した第1の熱媒体の残部または前記第2の排煙冷却器において加熱した第2の熱媒体を、前記火力発電所において発電効率の向上に利用する排煙処理設備。
  6. 前記第1の排煙冷却器に導入される排煙に粉体を投入する粉体投入手段を更に備えており、この粉体投入手段により、前記第1の排煙冷却器において、前記第1の熱媒体との間で熱交換を行う排煙は、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体の重量の比が2以上となり、前記第2の排煙冷却器において、前記第2の熱媒体との間で熱交換を行う排煙は、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体の重量の比が20以上となる請求項5に記載の排煙処理設備。
  7. 前記第2の排煙冷却器が、排煙の温度を40〜50℃に冷却するものであり、前記再加熱器が、前記第1の排煙冷却器において加熱した第1の熱媒体で排煙を55〜65℃に加熱するものである請求項5に記載の排煙処理設備。
  8. 火力発電所から排出される硫黄酸化物を含んだ排煙を処理する設備であって、
    前記排煙と第1の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を85〜110℃に冷却する第1の排煙冷却器と、
    この85〜110℃に冷却した排煙と第2の熱媒体との間で熱交換を行い、排煙の温度を40〜75℃に冷却する第2の排煙冷却器と、
    この40〜75℃に冷却した排煙を脱硫吸収液に接触させて、排煙中の硫黄酸化物を吸収除去する脱硫装置と
    を備え、前記第1の排煙冷却器において加熱した第1の熱媒体の残部を、前記火力発電所において発電効率の向上に利用するとともに、前記第1の排煙冷却器に導入される排煙に粉体を投入する粉体投入手段を更に備えており、この粉体投入手段により、前記第1の排煙冷却器において、前記第1の熱媒体との間で熱交換を行う排煙は、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体の重量の比が2以上となり、前記第2の排煙冷却器において、前記第2の熱媒体との間で熱交換を行う排煙は、排煙の単位体積当りのSO3の重量に対する排煙の単位体積当たりの粉体の重量の比が20以上となる、排煙処理設備。
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