JPH0910294A - 保湿フィルムまたはシート - Google Patents
保湿フィルムまたはシートInfo
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- JPH0910294A JPH0910294A JP7165846A JP16584695A JPH0910294A JP H0910294 A JPH0910294 A JP H0910294A JP 7165846 A JP7165846 A JP 7165846A JP 16584695 A JP16584695 A JP 16584695A JP H0910294 A JPH0910294 A JP H0910294A
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- poly
- sheet
- polysaccharide
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、高い水蒸気透過度、吸水率、保湿
性を有する保湿フィルムまたはシートを得ることを目的
とする。 【構成】 合成ポリペプチドおよび多糖類からなる保湿
フィルムまたはシート
性を有する保湿フィルムまたはシートを得ることを目的
とする。 【構成】 合成ポリペプチドおよび多糖類からなる保湿
フィルムまたはシート
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水蒸気透過性、保湿性
等が要求される創傷被覆材に有用な保湿性フィルムまた
はシートに関する。
等が要求される創傷被覆材に有用な保湿性フィルムまた
はシートに関する。
【0002】
【従来の技術】創傷治療のための患部の保護を目的とし
た創傷被覆材、オムツ等の外層材、スポーツ用品の素材
等には、水蒸気は通すものの水滴は通さない、通気性を
有するフィルムまたはシート等が使用されている。上記
のフィルムまたはシートとしては合成樹脂に無機充填材
を混入、フィルム成形した後、延伸し、細かなスリット
を形成させたフィルムが知られている〔スペシャリティ
ケミカルス,15巻,10号,1991年,テクノマー
ト刊:分離・輸送機能材料,高分子学会編,1992
年,共立出版刊:特公昭56−45773号公報:特公
昭56−17216号公報〕。またポリーγーメチルー
Lーグルタメート膜もフィルムとして知られている〔特
公昭51−42878号公報〕。しかし、これらのシー
トは保湿性を有するものではない。
た創傷被覆材、オムツ等の外層材、スポーツ用品の素材
等には、水蒸気は通すものの水滴は通さない、通気性を
有するフィルムまたはシート等が使用されている。上記
のフィルムまたはシートとしては合成樹脂に無機充填材
を混入、フィルム成形した後、延伸し、細かなスリット
を形成させたフィルムが知られている〔スペシャリティ
ケミカルス,15巻,10号,1991年,テクノマー
ト刊:分離・輸送機能材料,高分子学会編,1992
年,共立出版刊:特公昭56−45773号公報:特公
昭56−17216号公報〕。またポリーγーメチルー
Lーグルタメート膜もフィルムとして知られている〔特
公昭51−42878号公報〕。しかし、これらのシー
トは保湿性を有するものではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】皮膚は皮膚呼吸や水分
蒸泄といった呼吸機能と細菌の侵入阻止や体液(水分、
電解質)保持といったバリヤー機能を兼ね備えた重要な
器官であるため、創傷被覆材の開発に際しては、一つの
材料で上記の相反する二つの機能を兼ね備えたフィルム
またはシートを用いることが望ましい。さらに、フィル
ムまたはシートが生体に対して非刺激性で、医用材料と
して適していることも重要な要素である。
蒸泄といった呼吸機能と細菌の侵入阻止や体液(水分、
電解質)保持といったバリヤー機能を兼ね備えた重要な
器官であるため、創傷被覆材の開発に際しては、一つの
材料で上記の相反する二つの機能を兼ね備えたフィルム
またはシートを用いることが望ましい。さらに、フィル
ムまたはシートが生体に対して非刺激性で、医用材料と
して適していることも重要な要素である。
【0004】従来、創傷被覆材として使用されているポ
リウレタン膜は水蒸気透過度が450〜850(gr.
/m2 /日)、最高の水蒸気透過度を示すセグメント化
ポリウレタン膜でもその値が厚さ30μmで4,300
(gr./m2 /日)程度である。またポリーγーメチ
ルーLーグルタメート膜やシリコン膜の水蒸気透過度
は、厚さ20μmで約1000(gr./m2 /日)で
ある。このためより高い水蒸気透過度を持つと共に保湿
性もあわせ持つフィルムまたはシートが創傷被覆材の開
発のため望まれている。
リウレタン膜は水蒸気透過度が450〜850(gr.
/m2 /日)、最高の水蒸気透過度を示すセグメント化
ポリウレタン膜でもその値が厚さ30μmで4,300
(gr./m2 /日)程度である。またポリーγーメチ
ルーLーグルタメート膜やシリコン膜の水蒸気透過度
は、厚さ20μmで約1000(gr./m2 /日)で
ある。このためより高い水蒸気透過度を持つと共に保湿
性もあわせ持つフィルムまたはシートが創傷被覆材の開
発のため望まれている。
【0005】本発明により、水蒸気透過性および保湿性
に優れたフィルムまたはシートが提供される。
に優れたフィルムまたはシートが提供される。
【0006】
【課題が解決するための手段】本発明は、合成ポリペプ
チドおよび多糖類からなる保湿フィルムまたはシートに
関する。
チドおよび多糖類からなる保湿フィルムまたはシートに
関する。
【0007】本発明の保湿フィルムまたはシートは、合
成ポリペプチド溶液30重量部と多糖類を含有する溶媒
0.5〜40重量部、好ましくは5〜35重量部との組合
せからなる混合液を流延製膜することにより得ることが
できる。該溶液の混合割合は、製膜条件により適宜増減
させて使用すればよい。
成ポリペプチド溶液30重量部と多糖類を含有する溶媒
0.5〜40重量部、好ましくは5〜35重量部との組合
せからなる混合液を流延製膜することにより得ることが
できる。該溶液の混合割合は、製膜条件により適宜増減
させて使用すればよい。
【0008】合成ポリペプチドとしては、αーヘリック
ス形成能のあるものであればいずれのものを用いてもよ
い。αーヘリックス形成能のある合成ポリペプチドとし
てはポリーγーメチルーLーグルタメート、ポリーγー
エチルーLーグルタメート、ポリーγーベンジルーLー
グルタメート等のポリーγーグルタミン酸誘導体、ポリ
ーβーベンジルーLーアスパルテート等のポリ−L−ア
スパラギン酸誘導体、ポリ−L−アラニン、ポリーLー
ロイシン等があげられる。
ス形成能のあるものであればいずれのものを用いてもよ
い。αーヘリックス形成能のある合成ポリペプチドとし
てはポリーγーメチルーLーグルタメート、ポリーγー
エチルーLーグルタメート、ポリーγーベンジルーLー
グルタメート等のポリーγーグルタミン酸誘導体、ポリ
ーβーベンジルーLーアスパルテート等のポリ−L−ア
スパラギン酸誘導体、ポリ−L−アラニン、ポリーLー
ロイシン等があげられる。
【0009】合成ポリペプチドの溶液に用いる溶媒とし
ては、難水溶性のヘリックス溶媒であればよく、1,2
ージクロロエタン、ジクロロメタン(塩化メチレン)、
クロロホルム、テトラクロロエタン等のハロゲン系炭化
水素等があげられる。
ては、難水溶性のヘリックス溶媒であればよく、1,2
ージクロロエタン、ジクロロメタン(塩化メチレン)、
クロロホルム、テトラクロロエタン等のハロゲン系炭化
水素等があげられる。
【0010】合成ポリペプチド溶液の濃度は、通常2〜
10%、好ましくは3〜8%、特に好ましくは3〜5%
のものが使用される。該濃度は合成ポリペプチドの種
類、分子量、フィルム成形処理の条件等により適宜増減
させて使用すればよい。
10%、好ましくは3〜8%、特に好ましくは3〜5%
のものが使用される。該濃度は合成ポリペプチドの種
類、分子量、フィルム成形処理の条件等により適宜増減
させて使用すればよい。
【0011】多糖類を含有する溶媒としては水溶性溶媒
を含有した水溶液が用いられる。水溶性溶媒としては、
メタノール、エタノール等の低級アルコール類またはア
セトン等が例示され、通常5〜65%含有する水溶液、
好ましくは20〜55%含有する水溶液として使用され
る。医療用材料として用いる際には、該溶液はエタノー
ル30%以上であることが好ましい。水は水道水も使用
できるが、イオン交換水を用いることが好ましい。
を含有した水溶液が用いられる。水溶性溶媒としては、
メタノール、エタノール等の低級アルコール類またはア
セトン等が例示され、通常5〜65%含有する水溶液、
好ましくは20〜55%含有する水溶液として使用され
る。医療用材料として用いる際には、該溶液はエタノー
ル30%以上であることが好ましい。水は水道水も使用
できるが、イオン交換水を用いることが好ましい。
【0012】本発明において、水溶性溶媒と水の混合液
を使用することにより、フィルムまたはシートの製造過
程で、多孔性構造を形成させることができる。
を使用することにより、フィルムまたはシートの製造過
程で、多孔性構造を形成させることができる。
【0013】本発明における多糖類としては、ペクチン
酸、ヒアルロン酸、ヘパリン、コンドロイチン硫酸等の
ムコ多糖類またはその塩があげられる。このうち、ヒア
ルロン酸は、多くの生理機能に関与すると共に、分子構
造に由来する優れた吸湿性を有し、巨大なランダムコイ
ル構造を形成するため特に好ましい。これらの多糖類の
塩としては、通常、ナトリウム塩またはカリウム塩等が
用いられる。また、多糖類の平均分子量は10万以上、
好ましくは100万以上、更に好ましくは200万程度
のものを用いる。
酸、ヒアルロン酸、ヘパリン、コンドロイチン硫酸等の
ムコ多糖類またはその塩があげられる。このうち、ヒア
ルロン酸は、多くの生理機能に関与すると共に、分子構
造に由来する優れた吸湿性を有し、巨大なランダムコイ
ル構造を形成するため特に好ましい。これらの多糖類の
塩としては、通常、ナトリウム塩またはカリウム塩等が
用いられる。また、多糖類の平均分子量は10万以上、
好ましくは100万以上、更に好ましくは200万程度
のものを用いる。
【0014】水溶性溶媒を含有した水溶液に含有される
多糖類の濃度は、通常0.1〜1.5%(以下%は重量
%を表す)、好ましくは0.2〜1.2%、更に好まし
くは0.3〜1.0%のものが使用される。該濃度は、
合成ポリペプチドフィルムまたはシートの水蒸気透過能
を阻害しない範囲で、多糖類の種類、分子量、溶液粘
度、製膜条件等により適宜増減させて使用すればよい。
多糖類の濃度は、通常0.1〜1.5%(以下%は重量
%を表す)、好ましくは0.2〜1.2%、更に好まし
くは0.3〜1.0%のものが使用される。該濃度は、
合成ポリペプチドフィルムまたはシートの水蒸気透過能
を阻害しない範囲で、多糖類の種類、分子量、溶液粘
度、製膜条件等により適宜増減させて使用すればよい。
【0015】水溶性溶媒を含有した水溶液に多糖類を溶
解させた粘稠な多糖類溶液を使用することにより、多孔
性フィルム構造が形成される過程で、パールネックレッ
ス様連続相を形成させ、連通した各々の空洞内壁に多糖
類の薄膜を形成させ、得られた多孔性フィルムまたはシ
ートが体液と接触した際、吸湿または吸水し体液の過剰
な逃散を阻止することができる。
解させた粘稠な多糖類溶液を使用することにより、多孔
性フィルム構造が形成される過程で、パールネックレッ
ス様連続相を形成させ、連通した各々の空洞内壁に多糖
類の薄膜を形成させ、得られた多孔性フィルムまたはシ
ートが体液と接触した際、吸湿または吸水し体液の過剰
な逃散を阻止することができる。
【0016】本発明における流延製膜方法としては、合
成ポリペプチド溶液および多糖類を溶解させた多糖類溶
液からなる混合液を平板上に流延し、溶媒を逃散させる
ことにより行う。
成ポリペプチド溶液および多糖類を溶解させた多糖類溶
液からなる混合液を平板上に流延し、溶媒を逃散させる
ことにより行う。
【0017】本発明の保湿フィルムまたはシートには、
前記合成ポリペプチド、多糖類の他、必要により公知の
抗菌剤、有機または無機充填材、顔料等を含有してもよ
い。
前記合成ポリペプチド、多糖類の他、必要により公知の
抗菌剤、有機または無機充填材、顔料等を含有してもよ
い。
【0018】以下に本発明の多孔性フィルムの製造法に
ついてより具体的に説明する。合成ポリペプチドを前記
の割合で溶媒に溶解させ、合成ポリペプチド溶液を調製
する。また、ポリ−γーメチルーLーグルタメートのポ
リマーを合成ポリペプチドとして用いる場合は、γーメ
チルーLーグルタメートをαーヘリックス溶媒中で重合
して得られた溶液をそのまま使用すればよい。上記のポ
リペプチド溶液とは別に、水溶性溶媒と水の混合液に多
糖類を溶解させた粘稠な多糖類溶液を予め調製してお
く。合成ポリペプチド溶液に、得られた多糖類溶液を攪
拌下、ゆっくり添加、混合した後、ガラス平板等の平板
上に流延、室温下に放置、溶媒を逃散させ、マシュマロ
様手触りの多孔性フィルムまたはシートを得る。
ついてより具体的に説明する。合成ポリペプチドを前記
の割合で溶媒に溶解させ、合成ポリペプチド溶液を調製
する。また、ポリ−γーメチルーLーグルタメートのポ
リマーを合成ポリペプチドとして用いる場合は、γーメ
チルーLーグルタメートをαーヘリックス溶媒中で重合
して得られた溶液をそのまま使用すればよい。上記のポ
リペプチド溶液とは別に、水溶性溶媒と水の混合液に多
糖類を溶解させた粘稠な多糖類溶液を予め調製してお
く。合成ポリペプチド溶液に、得られた多糖類溶液を攪
拌下、ゆっくり添加、混合した後、ガラス平板等の平板
上に流延、室温下に放置、溶媒を逃散させ、マシュマロ
様手触りの多孔性フィルムまたはシートを得る。
【0019】合成ポリペプチド溶液に多糖類溶液を添加
した際、添加条件によっては合成ポリペプチドが析出
し、白濁、増粘することがある。この場合、40〜60
℃の温浴で加温することによって、合成ポリペプチドの
溶解性が上がり混合液は透明になるとともに粘度が低下
する。該混合液をガラス板等の平板に流延後、雰囲気温
度が0〜17℃になるように周囲から急冷し、非流動性
のゲル状態にして溶媒を逃散させてもよい。また溶媒を
逃散させる雰囲気は、通常の大気雰囲気下でもよいが、
外気温度の影響を防ぐために窒素ガス雰囲気下が好まし
い。
した際、添加条件によっては合成ポリペプチドが析出
し、白濁、増粘することがある。この場合、40〜60
℃の温浴で加温することによって、合成ポリペプチドの
溶解性が上がり混合液は透明になるとともに粘度が低下
する。該混合液をガラス板等の平板に流延後、雰囲気温
度が0〜17℃になるように周囲から急冷し、非流動性
のゲル状態にして溶媒を逃散させてもよい。また溶媒を
逃散させる雰囲気は、通常の大気雰囲気下でもよいが、
外気温度の影響を防ぐために窒素ガス雰囲気下が好まし
い。
【0020】合成ポリペプチド溶液と多糖類溶液との混
合液中、粘稠な多糖類溶液は、合成ポリペプチド溶液の
連続相中に、独立またはパールネックレス様に微小液滴
として分散している。本発明のフィルムまたはシートに
おいては、製膜過程で先ず連続相中のヘリックス溶媒が
逃散し、その後、分散粒子中のアルコールまたはアセト
ンの水粒子が逃散する。ヘリックス溶媒の逃散に伴う硬
化収縮により、塗膜中の分散粒子は部分的に凝集し、粒
径が大きくなると共に部分的に連続相を形成する。続い
て、硬化過程にある合成ポリペプチドの相を拡散速度で
アルコールまたはアセトンの水粒子が逃散する。その結
果、数μm〜数十μm径のいびつな空洞が形成される
が、互いの空洞は、パールネックレス様の連続・連通し
た構造であり、空洞の内壁は部分的、または全面が多糖
類の薄膜で覆われている。本発明のフィルムまたはシー
トの裏面(ガラスとの接触面)は、合成ポリペプチドが
スキン層を形成し無穴であるが、表面(空気との接触
面)は合成ポリペプチドの硬化収縮に伴う一部の粘稠な
多糖類溶液の匍匐的流出による微細な穴が形成されてい
る。
合液中、粘稠な多糖類溶液は、合成ポリペプチド溶液の
連続相中に、独立またはパールネックレス様に微小液滴
として分散している。本発明のフィルムまたはシートに
おいては、製膜過程で先ず連続相中のヘリックス溶媒が
逃散し、その後、分散粒子中のアルコールまたはアセト
ンの水粒子が逃散する。ヘリックス溶媒の逃散に伴う硬
化収縮により、塗膜中の分散粒子は部分的に凝集し、粒
径が大きくなると共に部分的に連続相を形成する。続い
て、硬化過程にある合成ポリペプチドの相を拡散速度で
アルコールまたはアセトンの水粒子が逃散する。その結
果、数μm〜数十μm径のいびつな空洞が形成される
が、互いの空洞は、パールネックレス様の連続・連通し
た構造であり、空洞の内壁は部分的、または全面が多糖
類の薄膜で覆われている。本発明のフィルムまたはシー
トの裏面(ガラスとの接触面)は、合成ポリペプチドが
スキン層を形成し無穴であるが、表面(空気との接触
面)は合成ポリペプチドの硬化収縮に伴う一部の粘稠な
多糖類溶液の匍匐的流出による微細な穴が形成されてい
る。
【0021】一般に、高分子フィルムやシートの水蒸気
透過度には膜厚依存性があり、薄膜である程、大きくな
る。また、合成ポリペプチドは、その分子構造から水蒸
気透過度が優れることが知られている。さらに、本発明
の保湿フィルムやシートは、多孔質で連続的な空洞を形
成した構造であることから、水蒸気透過度は常法により
得られた非多孔性膜に比べ大幅に改善される。また、空
洞内壁が部分的、または全面が吸水、保水性に優れた多
糖類の薄膜で覆われているため、フィルムまたはシート
が体液と接触した場合も吸湿、保水性を示す。また、フ
ィルム裏面がスキン層で覆われていることから、細菌の
侵入阻止が可能である。
透過度には膜厚依存性があり、薄膜である程、大きくな
る。また、合成ポリペプチドは、その分子構造から水蒸
気透過度が優れることが知られている。さらに、本発明
の保湿フィルムやシートは、多孔質で連続的な空洞を形
成した構造であることから、水蒸気透過度は常法により
得られた非多孔性膜に比べ大幅に改善される。また、空
洞内壁が部分的、または全面が吸水、保水性に優れた多
糖類の薄膜で覆われているため、フィルムまたはシート
が体液と接触した場合も吸湿、保水性を示す。また、フ
ィルム裏面がスキン層で覆われていることから、細菌の
侵入阻止が可能である。
【0022】本発明の保湿フィルムまたはシートは、高
い水蒸気透過度を示す一方、保水性にも優れている。
い水蒸気透過度を示す一方、保水性にも優れている。
【0023】
【実施例】以下に本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、実施例に示す本発明化合物の物性は以下の方法
により測定または観察した。
するが、実施例に示す本発明化合物の物性は以下の方法
により測定または観察した。
【0024】(1)水蒸気透過度 スイス・Dr.LYSSY製、L80−4000型 水
蒸気透過度テスターを使用し、測定温度:40℃、相対
湿度:90%R. H.で、標準サンプル:19μm P
ETフィルム(25gr./m2 /日)、10穴ホルダ
ーを使用して測定する。
蒸気透過度テスターを使用し、測定温度:40℃、相対
湿度:90%R. H.で、標準サンプル:19μm P
ETフィルム(25gr./m2 /日)、10穴ホルダ
ーを使用して測定する。
【0025】(2)フィルム観察 日立走査電子顕微鏡顕、S−510型を使用し、フィル
ムの破断面および表裏面を観察する。
ムの破断面および表裏面を観察する。
【0026】(3)吸水率 乾燥させたフィルムまたはシートをシャーレに入れ、イ
オン交換水を注ぎ、25℃恒温室に24時間放置する。
その後、フィルム(シート)を流水中で洗浄した後、乾
燥したガーゼで水分を拭い、式1により、吸水率を算出
する。
オン交換水を注ぎ、25℃恒温室に24時間放置する。
その後、フィルム(シート)を流水中で洗浄した後、乾
燥したガーゼで水分を拭い、式1により、吸水率を算出
する。
【0027】
【数1】
【0028】(4)保湿性 飽和状態にまで吸水させたフィルムまたはシートをシャ
ーレに入れ(開放系)、これをシリカゲルの入ったデシ
ケーターに入れ、25℃の恒温室に放置する。8時間お
よび24時間後のフィルムまたはシートの重量を測定
し、式2により、水分残存率を算出し、保湿性の指標と
する。
ーレに入れ(開放系)、これをシリカゲルの入ったデシ
ケーターに入れ、25℃の恒温室に放置する。8時間お
よび24時間後のフィルムまたはシートの重量を測定
し、式2により、水分残存率を算出し、保湿性の指標と
する。
【0029】
【数2】
【0030】実施例1 イオン交換水80重量部とエタノール20重量部の混合
液に、“ヒアルロン酸協和−HP”〔協和発酵工業株式
会社製 ヒアルロン酸ナトリウム〕を0.5%添加し、
ヒアルロン酸含有エタノール水溶液を調製した。“PL
G−20”〔協和発酵工業株式会社製 ポリーγーメチ
ルーLーグルタメート、分子量88,000、1,2ー
ジクロロエタン溶媒〕の8%溶液を1,2ージクロロエ
タン溶媒で3%に希釈し、その30gr.を100ml
ガラスビーカーに採取し、マグネチックスターラーで攪
拌しながら、予め調製したヒアルロン酸含有エタノール
水溶液10gr.をゆっくり添加した。十分攪拌・混合
した後、混合物を100mm径のフラットシャーレに注
ぎ、シャーレを周囲から急冷して液温を15℃以下に
し、ゲル状態とした。その後、17℃以下で、窒素ガス
雰囲気下で溶媒を逃散させ、マシュマロ様手触りの保湿
性フィルム1を得た。
液に、“ヒアルロン酸協和−HP”〔協和発酵工業株式
会社製 ヒアルロン酸ナトリウム〕を0.5%添加し、
ヒアルロン酸含有エタノール水溶液を調製した。“PL
G−20”〔協和発酵工業株式会社製 ポリーγーメチ
ルーLーグルタメート、分子量88,000、1,2ー
ジクロロエタン溶媒〕の8%溶液を1,2ージクロロエ
タン溶媒で3%に希釈し、その30gr.を100ml
ガラスビーカーに採取し、マグネチックスターラーで攪
拌しながら、予め調製したヒアルロン酸含有エタノール
水溶液10gr.をゆっくり添加した。十分攪拌・混合
した後、混合物を100mm径のフラットシャーレに注
ぎ、シャーレを周囲から急冷して液温を15℃以下に
し、ゲル状態とした。その後、17℃以下で、窒素ガス
雰囲気下で溶媒を逃散させ、マシュマロ様手触りの保湿
性フィルム1を得た。
【0031】該保湿フィルム1を観察したところ、フィ
ルムの厚さは、およそ385μmで、数μmから数十μ
m径のいびつな空洞が形成されており、互いの空洞はパ
ールネックレス様の連続・連通した構造であった。空洞
の内壁は部分的、または全面がヒアルロン酸ナトリウム
の薄膜で覆われていた。フィルムのガラスとの接触面
は、合成ポリペプチドがスキン層を形成し無穴である
が、空気との接触面は、3〜5μmの微細な穴を有す多
孔性のフィルムであった。
ルムの厚さは、およそ385μmで、数μmから数十μ
m径のいびつな空洞が形成されており、互いの空洞はパ
ールネックレス様の連続・連通した構造であった。空洞
の内壁は部分的、または全面がヒアルロン酸ナトリウム
の薄膜で覆われていた。フィルムのガラスとの接触面
は、合成ポリペプチドがスキン層を形成し無穴である
が、空気との接触面は、3〜5μmの微細な穴を有す多
孔性のフィルムであった。
【0032】該保湿フィルム1の物性を測定したとこ
ろ、水蒸気透過度6,700gr./m2 /日、吸水率
は410%であった。さらに、該フィルムの水分残存率
を測定したところ、8時間後で100%、24時間後で
も85%あり、保水性にも優れていることが確認され
た。
ろ、水蒸気透過度6,700gr./m2 /日、吸水率
は410%であった。さらに、該フィルムの水分残存率
を測定したところ、8時間後で100%、24時間後で
も85%あり、保水性にも優れていることが確認され
た。
【0033】実施例2 実施例1において、イオン交換水50重量部とエタノー
ル50重量部の混合液を用い、“PLG−20”の代わ
りに“PLG−15”〔協和発酵工業株式会社製 ポリ
ーγーメチルーLーグルタメート、分子量29,70
0、1,2ジクロロエタン溶媒〕の10%溶液を用いる
以外は実施例1と同様の方法により、マシュマロ様手触
りの保湿フィルム2を得た。
ル50重量部の混合液を用い、“PLG−20”の代わ
りに“PLG−15”〔協和発酵工業株式会社製 ポリ
ーγーメチルーLーグルタメート、分子量29,70
0、1,2ジクロロエタン溶媒〕の10%溶液を用いる
以外は実施例1と同様の方法により、マシュマロ様手触
りの保湿フィルム2を得た。
【0034】該保湿フィルム2は、厚さ201μmで、
フィルム1と同様、フィルム断面は、連続・連通した、
いびつな多孔構造であり、空洞の内壁は部分的または全
面がヒアルロン酸ナトリウムの薄膜で覆われていた。フ
ィルムのガラスとの接触面は、合成ポリペプチドがスキ
ン層を形成し、空気との接触面は、微細な穴を有する保
湿フィルムであることが確認された。
フィルム1と同様、フィルム断面は、連続・連通した、
いびつな多孔構造であり、空洞の内壁は部分的または全
面がヒアルロン酸ナトリウムの薄膜で覆われていた。フ
ィルムのガラスとの接触面は、合成ポリペプチドがスキ
ン層を形成し、空気との接触面は、微細な穴を有する保
湿フィルムであることが確認された。
【0035】保湿フィルム2の水蒸気透過度は6,30
0gr./m2 /日、吸水率は272%であった。ま
た、該フィルムの水分残存率は、8時間後が100%、
24時間後が82%であった。
0gr./m2 /日、吸水率は272%であった。ま
た、該フィルムの水分残存率は、8時間後が100%、
24時間後が82%であった。
【0036】実施例3 実施例1において、イオン交換水35重量部とエタノー
ル65重量部の混合液を用い、“PLG−20”の代わ
りに“PBzLG”〔協和発酵工業株式会社製ポリーγ
ーベンジルーLーグルタメート、分子量23,000、
クロロホルム溶媒〕の5%溶液を用いる以外は実施例1
と同様により、マシュマロ様手触りの保湿フィルム3を
得た。
ル65重量部の混合液を用い、“PLG−20”の代わ
りに“PBzLG”〔協和発酵工業株式会社製ポリーγ
ーベンジルーLーグルタメート、分子量23,000、
クロロホルム溶媒〕の5%溶液を用いる以外は実施例1
と同様により、マシュマロ様手触りの保湿フィルム3を
得た。
【0037】該保湿フィルム3は、厚さは126μm
で、フィルム1と同様にフィルム断面は連続・連通した
いびつな多孔構造で、空洞の内壁は、部分的または全面
がヒアルロン酸ナトリウムの薄膜で覆われていた。フィ
ルムのガラスとの接触面は、合成ポリペプチドがスキン
層を形成し、空気との接触面は微細な穴を有す保湿フィ
ルムであった。
で、フィルム1と同様にフィルム断面は連続・連通した
いびつな多孔構造で、空洞の内壁は、部分的または全面
がヒアルロン酸ナトリウムの薄膜で覆われていた。フィ
ルムのガラスとの接触面は、合成ポリペプチドがスキン
層を形成し、空気との接触面は微細な穴を有す保湿フィ
ルムであった。
【0038】該保湿フィルム3の水蒸気透過度は6,1
00gr./m2 /日、吸水率は254%であった。ま
た、該フィルムの水分残存率は、8時間後が100%、
24時間後が83%であった。
00gr./m2 /日、吸水率は254%であった。ま
た、該フィルムの水分残存率は、8時間後が100%、
24時間後が83%であった。
【0039】比較例1 実施例1で使用した“PLG−20”の3%溶液30g
r.をフラットシャーレに注ぎ、室温、窒素ガス雰囲気
下で溶媒を逃散させ、半透明なフィルムaを得た。
r.をフラットシャーレに注ぎ、室温、窒素ガス雰囲気
下で溶媒を逃散させ、半透明なフィルムaを得た。
【0040】該フィルムaを観察したところ、フィルム
の厚さは21μmで、膜断面には空洞は無く、表裏面と
も平滑であった。更に、水蒸気透過度、吸水率、水分残
存率を測定したところ、水蒸気透過度は2,600g
r./m2 /日、吸水率はほぼ0%であった。また、該
フィルムの水分残存率は、8時間後、24時間後とも0
%であった。
の厚さは21μmで、膜断面には空洞は無く、表裏面と
も平滑であった。更に、水蒸気透過度、吸水率、水分残
存率を測定したところ、水蒸気透過度は2,600g
r./m2 /日、吸水率はほぼ0%であった。また、該
フィルムの水分残存率は、8時間後、24時間後とも0
%であった。
【0041】比較例2 ヒアルロン酸ナトリウム含有エタノール水溶液10g
r.のかわりに、イオン交換水80重量部とエタノール
20重量部の混合液24gr.を用いた以外は実施例1
と同様の方法により、マシュマロ様手触りのフィルムb
を得た。
r.のかわりに、イオン交換水80重量部とエタノール
20重量部の混合液24gr.を用いた以外は実施例1
と同様の方法により、マシュマロ様手触りのフィルムb
を得た。
【0042】該フィルムbを観察したところ、フィルム
の厚さは約167μmで、膜断面はパールネックレッス
様に連続した独立な空洞を有し、表裏面は薄いスキン層
で覆われ、密閉された多孔性フィルムであったが、水蒸
気透過度、吸水率、水分を測定したところ、水蒸気透過
度は6,100gr./m2 /日、吸水率は23%であ
った。また、水分残存率は、8時間後、24時間後とも
0%であった。
の厚さは約167μmで、膜断面はパールネックレッス
様に連続した独立な空洞を有し、表裏面は薄いスキン層
で覆われ、密閉された多孔性フィルムであったが、水蒸
気透過度、吸水率、水分を測定したところ、水蒸気透過
度は6,100gr./m2 /日、吸水率は23%であ
った。また、水分残存率は、8時間後、24時間後とも
0%であった。
【0043】上記実験結果から、本発明の保湿フィルム
は吸水率、水分残存率および保水性がフィルムaおよび
フィルムbよりも格段に優れていることが確認された。
は吸水率、水分残存率および保水性がフィルムaおよび
フィルムbよりも格段に優れていることが確認された。
【0044】
【発明の効果】本発明により、高い水蒸気透過度、吸水
率、保湿性を有する創傷被覆材に有用な保湿性フィルム
またはシートが提供される。
率、保湿性を有する創傷被覆材に有用な保湿性フィルム
またはシートが提供される。
Claims (8)
- 【請求項1】 合成ポリペプチドおよび多糖類からなる
保湿フィルムまたはシート。 - 【請求項2】 合成ポリペプチドがα−フェニックス形
成能のある合成ポリペプチドである請求項1記載の保湿
フィルムまたはシート。 - 【請求項3】 合成ポリペプチドが、ポリーγーメチル
ーLーグルタメート、ポリーγーエチルーLーグルタメ
ート、ポリーγーベンジルーLーグルタメート、ポリー
βーベンジルーLーアスパルテート、ポリーLーアラニ
ンおよびポリーLーロイシンからなる群から選ばれる請
求項2記載の保湿フィルムまたはシート。 - 【請求項4】 多糖類がムコ多糖類またはその塩である
請求項1〜3記載の保湿フィルムまたはシート。 - 【請求項5】 多糖類がペクチン酸、ヒアルロン酸、ヘ
パリンおよびコンドロイチン硫酸またはその塩からなる
群から選ばれる請求項4記載の保湿フィルムまたはシー
ト。 - 【請求項6】 水蒸気透過度が3,000〜8,500
(gr./m2 ・日)である請求項5記載の保湿フィル
ムまたはシート。 - 【請求項7】 フィルムまたはシートの断面が、連続・
連通した空洞を持ち、空洞の内壁に多糖類の薄膜が形成
された形状である請求項6記載の保湿フィルムまたはシ
ート。 - 【請求項8】 請求項1記載のフィルムまたはシートか
らなる創傷被覆材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7165846A JPH0910294A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 保湿フィルムまたはシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7165846A JPH0910294A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 保湿フィルムまたはシート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0910294A true JPH0910294A (ja) | 1997-01-14 |
Family
ID=15820118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7165846A Withdrawn JPH0910294A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 保湿フィルムまたはシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0910294A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000049084A1 (fr) * | 1999-02-19 | 2000-08-24 | Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Composition gelifiee a base d'acide hyaluronique, procede de production associe et matiere medicale contenant ladite composition |
JP2007009185A (ja) * | 2005-06-02 | 2007-01-18 | Nishikawa Rubber Co Ltd | ゼラチンスポンジ |
KR20200004617A (ko) * | 2018-07-04 | 2020-01-14 | 주식회사 엘지화학 | 조성물 및 이를 포함하는 창상 피복재 |
-
1995
- 1995-06-30 JP JP7165846A patent/JPH0910294A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000049084A1 (fr) * | 1999-02-19 | 2000-08-24 | Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Composition gelifiee a base d'acide hyaluronique, procede de production associe et matiere medicale contenant ladite composition |
US6638538B1 (en) | 1999-02-19 | 2003-10-28 | Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Hyaluronic acid gel composition, process for producing the same, and medical material containing the same |
KR100730527B1 (ko) * | 1999-02-19 | 2007-06-20 | 덴끼 가가꾸 고교 가부시키가이샤 | 히알루론산 겔 조성물과 그의 제조방법 및 그것을함유하는 의용 재료 |
JP2007009185A (ja) * | 2005-06-02 | 2007-01-18 | Nishikawa Rubber Co Ltd | ゼラチンスポンジ |
KR20200004617A (ko) * | 2018-07-04 | 2020-01-14 | 주식회사 엘지화학 | 조성물 및 이를 포함하는 창상 피복재 |
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Date | Code | Title | Description |
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