JPH09102095A

JPH09102095A - 道路料金所の不正通行車検出装置

Info

Publication number: JPH09102095A
Application number: JP7259750A
Authority: JP
Inventors: Shigeo Shiono; 繁男塩野; Akiyoshi Sotodate; 章義外舘; Masamitsu Nakazawa; 正光中沢; Naoto Komatsu; 直人小松
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1995-10-06
Filing date: 1995-10-06
Publication date: 1997-04-15

Abstract

(57)【要約】【課題】有料道路における不正通行車を特定できない問
題があった。【解決手段】自動車７ａの車体下部１１に道路上に埋設
した直流着磁器の磁束１２により磁気回路を作り、読取
りは検出器１６により着磁の有無を検出して特定すると
共に、撮影装置１５により当該自動車のナンバープレー
トを記録して、後日料金請求をできるようにした。【効果】この結果、通行車から着磁が検出できれば、不
正車両を特定できるので、後日料金を自動車の所有者に
確実に請求ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、道路料金所いわゆ
る有料道路における不正通行車の検出装置に係り、特に
不正通行車を物的損傷なく安全に識別できる装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の有料道路においては、入口側車線
の料金所で自動的に発券して、走行した後に出口側車線
の料金所で走行区間を人が判定して支払いを済ませた後
に一般道路へ出られるシステムとなっている。

【０００３】しかし、交通量の増加と共にスムーズな通
行サービス向上として、自動的に走行区間の料金を徴収
できれば出入口車線の車両渋滞は少なくなるので、自動
料金徴収システム化が望まれていた。例えば、特開平4
−107699 号公報の有料道路の課金システムのように出
入口に通行車両の契約者が通行する時は、通信などの認
識手段により契約者の預金口座から自動引きおとしでき
る方法が公知となっている。

【０００４】また、特開昭58−192191号公報の車番照号
方式不正通行防止システムでは、通行車両のナンバープ
レートをカメラで画像処理して認識して、手渡しされて
いる通行券と同一ナンバーかを照合して不正行為を発見
することが提案されている。また、特開平4−135285 号
公報では走行中のナンバープレートの番号をカメラで画
像処理して自動読取りする装置も提案されている。

【０００５】これらは、有料道路の出入口において、契
約車両（契約自動車）の自動料金引きおとしや通行車両
（通過自動車）の認別手段として、カメラによるナンバ
ープレートの自動読取りが可能となっていることを示し
ている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、契約車
両であっても自動料金読取りがある確率で読みおとすと
か、ナンバープレートの自動読取り器においてもある確
率で読めない場合があり、各々において現状９５％程度
が読取れて、残り５％が読取れないことになる。更に、
有料道路の通行車両がすべて契約車とは限らないので、
出入口料金所においては、契約車用のレーンと未契約車
レーンとに分けて、運転者が標識をみて各々のレーンを
選択して出入りする方法となる。ここに、故意に不正通
行する車両も統計上存在しており、公正なシステム化に
おいては大きなネックとなっていた。

【０００７】本発明の目的は、故意に不正通行する車両
に料金所の出入口レーンにおいて、当該車両に直接マー
キングして読取る装置を設けることにより、契約車両の
有無にかかわらず不正通行車両を検出して、公知のナン
バープレート読取り装置を用いて、不正通行車両のナン
バーより後日料金請求するシステム化を達成せしめるこ
とにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

１．本発明の道路料金所の不正通行車検出装置は、自動
車が通過する入口および出口に自動車料金自動検出手段
があるレーンを通過する車両に対して、上記の自動車料
金自動検出手段が動作しない時（契約車両でも機械が読
みおとした場合と契約車両でない場合）に、入口側に当
該自動車にマーキングする手段を設け、出口側にマーキ
ング検出手段を設けることにより当該自動車を特定する
ことにある。

【０００９】２．同上において、入口側の道路に直流着
磁手段を設け、この直流着磁手段は自動車料金自動検出
手段が動作しない時に当該自動車底面側に磁力線によ
り、着磁マーキングして出口側で着磁を検出することに
より当該自動車を特定する。

【００１０】３．同上において、着磁マーキング手段お
よびマーキング検出手段を入口側および出口側を当該自
動車が通過した後側に設けたことにより、料金区間内の
徴収を確定する。

【００１１】４．同上において、マーキング手段として
塗料，噴射して当該自動車にマーキングすることにより
当該自動車を特定する。

【００１２】５．同上において、マーキング手段と連動
して当該自動車のみのナンバープレートを撮影すること
で、不正通行使用の証拠として特定する。

【００１３】以上の結果、次のような作用効果が得られ
る。

【００１４】１．当該自動車にマーキングできるので、
不正通行車両を特定できる。

【００１５】２．当該自動車の底面側に直流着磁するこ
とで、運転車内の磁力的障害（例えば、時計の狂い，電
子機器の誤動作など）は、底面部の鉄板材で着磁回路が
構成されるので外部に漏れにくくなるので、自動車の走
行運転を妨げなく自動車として財産を保護できる。

【００１６】３．当該自動車は、有料道路の料金を支払
うべき区間が明確となるので、後日に料金請求しやすく
なる。また、料金自動徴収システムにおいては、支払う
べき責任区間内での不正対策が可能となる。

【００１７】４．当該自動車は、塗料付着により車体の
損傷もなく、運転のための電子機器へも影響しないの
で、自動車としての財産を保護できる。

【００１８】５．ナンバープレートの撮影により、当該
自動車の所有者が特定できるので、マーキングによる証
拠との連動により、後日、料金請求しやすくなる。

【００１９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例につい
て、図１ないし図４を用いて説明する。

【００２０】図１においては、有料道路の通行ゾーン６
を中心にして平面的に説明したものである。出入口ゾー
ン１では、一般道路側より自動車７ａが入ってくると、
料金判定ゾーン２の料金自動検出装置８ａがあって入線
する。自動車７ａは、通行ゾーン６を走行後に出口側の
料金自動検出装置８ｂで走行区間の料金が確定し、一般
道路に降車してゆく。

【００２１】図１では、通行ゾーン６の上側が上り、下
側が下りとすれば、料金自動検出装置８ａでは上側が入
口，下側が出口となる。したがって、上り線で説明すれ
ば本発明のマーキング装置９は、料金自動検出装置８ａ
の右側のマーキングゾーン３において、マーキングユニ
ット９ａが設置され、料金自動検出装置８ｂの右側のマ
ーキング読取りゾーン４においてマーキング読取りユニ
ット９ｂが設置される。

【００２２】これらの理由は、自動車７ａが故意の不正
通行突破の場合に料金自動検出装置８ａをある速度で通
過するので、システム動作時間の遅れは必ずあることか
ら、料金自動検出装置８ａの場所よりもマーキングユニ
ット９ａは離れてマーキングゾーン側に設置しなければ
ならない。出口におけるマーキング読取りユニット９ｂ
も同じ理由である。

【００２３】また、料金自動検出装置８ａが有人であっ
ても同じで監視員が判断してマーキングユニット９ａを
動作させる場合でも時間遅れがあるので同様の設置条件
となる。なお、マーキング検出して出口側で料金を支払
い、監視員に当該自動車の運転者から財産保全の理由で
マーキングを消すように要求された場合は、退避ゾーン
５に誘導し、自動車７ｂをマーキング消去作業をする場
合もあるが、以下に述べる着磁マーキングの場合は、交
流減衰消磁器で消すことが可能であり、噴射塗料の除去
は、洗車法により除去することが可能であり、マーキン
グに伴う修復不可能な手段はサービス上許されない。

【００２４】本発明は、それらの修復不可能なマーキン
グ手段を避けるために発明されている。すなわち、図２
においてマーキングユニット９ａの具体策を示したもの
で自動車７ａは、料金自動検出装置８ａが読取れない時
の出力信号により、着磁制御部１３に動作指令が与えら
れると、制御部（ＣＥ）より直流電源（ＤＣ）で充電さ
れたコンデンサ（Ｃ）のエネルギーがスイッチ（ＳＷ）
を、図２では上側に倒して直流着磁器１０に急激に流れ
るので、自動車７ａの車体下部１１に磁束１２が磁気回
路を構成して流れる。その結果、車体下部１１は着磁さ
れてマーキングされる。着磁の強さは、車体下部１１の
金属材料固有の磁化曲線と磁力線の大きさに依存するの
は公知技術である。

【００２５】一方、前述の料金自動検出装置８の出力信
号は、撮影装置１５ａにも同時に与えられて、カメラ１
４が自動車７ａの前後方向よりの映像信号を常時取込ん
でいるが、撮影装置１５ａで当該時間に映像記録を残
す。カメラ１４は、図２では前後に２ケ（１４ａと１４
ｂ）あるが、ナンバープレートの読取り確率を向上する
ためであり、１ケの場合でもよい。

【００２６】マーキング読取りユニット９ｂでは、自動
車７ａは料金自動検出装置８の出力信号と検出制御部１
７の出力信号とのＡＮＤ条件により、撮影装置１５ｂに
よりカメラ１４の映像が記録されて、ナンバープレート
を読取り当該自動車の所有者を特定する時に用いる。

【００２７】自動車７ａの車体下部１１には、着磁され
た磁界が残っているので、検出器１６により残留磁界レ
ベルを検出し、検出制御部１７内の増幅器（ＡＭＰ）と
判定器（ＣＥ）とにより着磁の有無を判定し、出力信号
を発生せしめる。尚、図示していないが、マーキングユ
ニット９ａでの着磁力を小さくすること、すなわち着磁
制御部１３内のコンデンサ（Ｃ）を小さくして経済性を
対策する場合は、着磁マーキングの残留磁界は小さくな
るので、マーキング読取りユニット９ｂの検出器１６を
道路上より可撓磁性材アームを地上に出しておき、車体
下部１１をこすりながら、検出するようにすれば残留磁
界の検出感度が上がる。

【００２８】したがって、図２の直流着磁器１０と検出
器１６のみは、道路上に埋込んである状態を示している
が、着磁制御部１３と検出制御部１７は別置の構成とし
て地上のキュービクル内に設置することとしている。

【００２９】図３では、マーキング手段が噴射塗料の場
合の説明図である。すなわち、マーキングユニット９ａ
では料金自動検出装置８の出力信号により水圧発生器２
２内の制御部（ＣＥ）で受けると、水圧ポンプ（Ｐｕｍ
ｐ）により圧力容器（Ｖ）内に蓄積している水圧源が噴
射制御部１９内の電磁弁（Ｍｃ）に接続され、塗料タン
ク２０の流体がミキング部で吸引混合して電磁弁（Ｍ
ｏ）を経由して、ノズル１８より車体下部１１に噴射し
塗料が吹き付けられる。電磁弁（ＭｃとＭｏ）との動作
タイミングは、水圧発生器２２内の制御部（ＣＥ）につ
いて行われる。

【００３０】マーキング読取りユニット９ｂでは、車体
下部１１に付着している噴射された塗料２３が付着して
いるので、地上に埋込まれたマーキングリーダ２４によ
り塗料の有無が検出される。つまり、投光器２４ｂによ
り車体下部１１が充分に明るくして、受光器２４ａが塗
料の有無を検出するので、投光器２４ｂの照度が受光器
２４ａ側へ洩れて、検出感度をおとさぬために図示の如
くＶ溝内に収納している。

【００３１】この投光器２４ｂは、噴射塗料が蛍光体を
用いるときは、その蛍光体が発光しやすい特長のランプ
を用い、受光器２４ａは、その特長のみを検出するよう
にすることができるので、マーキングリーダ２４として
検出精度は充分となる。検出制御部２５では、塗料有の
時のみ出力して料金自動検出装置８とのＡＮＤ条件によ
り撮影装置１５ｂが動作して、前述と同じくナンバープ
レート番号を特定する。

【００３２】図４は、動作順序を示したもので、着磁マ
ーキングの図２の時は、９ａでは料金自動検出装置８の
動作により着磁制御部１３と撮影装置１５とが動作す
る。また、マーキング読取りユニット９ｂでは料金自動
検出装置８の動作により検出制御部１７の動作で撮影装
置１５が動作する。

【００３３】噴射塗料マーキングの図３の時は、マーキ
ングユニット９ａでは料金自動検出装置８の動作により
噴射制御部１９の電磁弁（Ｍｃ）が開いて電磁弁（Ｍ
ｏ）が閉じるので、噴射塗料２３がｔ時間のみ噴射され
る。

【００３４】ここに電磁弁Ｍｃとは常時閉の電磁弁を表
わし、動作させると開くこととなり、電磁弁Ｍｏとは常
時開の電磁弁を表わし、動作させると閉じることとなる
が、この組合せは、水圧により物理的に噴射する時間遅
れを要求時間ｔに対し、制御可能にするために組合せた
ものである。

【００３５】一方、マーキング読取りユニット９ｂで
は、料金自動検出装置８の動作により検出制御部２５の
動作で撮影装置１５が開始する。

【００３６】

【発明の効果】以上のことにより、次のような効果が得
られる。

【００３７】１．当該自動車にマーキングできるので、
不正通行車両を特定できる。

【００３８】２．当該自動車の底面側に直流着磁するこ
とで、運転車内の磁力的障害（例えば、時計の狂い，電
子機器の誤動作など）は、底面部の鉄板材で着磁回路が
構成されるので外部に漏れにくくなるので、自動車の走
行運転を妨げなく、自動車として財産を保護できる。

【００３９】３．当該自動車は、有料道路の料金を支払
うべき区間が明確となるので、後日に料金請求しやすく
なる。また、料金自動徴収システムにおいては、支払う
べき責任区間内での不正対策が可能となる。

【００４０】４．当該自動車は、塗料付着により車体の
損傷もなく、運転のための電子機器へも影響しないの
で、自動車としての財産を保護できる。

【００４１】５．ナンバープレートの撮影により、当該
自動車の所有者が特定できるので、マーキングによる証
拠との連動により、後日、料金請求がしやすくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】有料道路における出入口〜通行ゾーンの平面配
置の説明図。

【図２】マーキング手段としての着磁方式のマーキング
ユニットとマーキング読取りユニットの説明図。

【図３】マーキング手段としての噴射塗料方式のマーキ
ングユニットとマーキング読取りユニットの説明図。

【図４】マーキング手段の動作順序説明図。

【符号の説明】

１…出入口ゾーン、２…料金判定ゾーン、３…マーキン
グゾーン、４…マーキング読取りゾーン、５…退避ゾー
ン、６…通行ゾーン、７…自動車、８…料金自動検出装
置、９…マーキング装置、９ａ…マーキングユニット、
９ｂ…マーキング読取りユニット、１０…直流着磁器、
１１…車体下部、１２…磁束、１３…着磁制御部、１４
…カメラ、１５…撮影装置、１６…検出器、１７…検出
制御部、１８…ノズル、１９…噴射制御部、２０…塗料
タンク、２１…ミキシング部、２２…水圧発生器、２３
…噴射塗料、２４…マーキングリーダ、２４ａ…受光
器、２４ｂ…投光器、２５…検出制御部。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者小松直人茨城県日立市国分町一丁目１番１号株式会社日立製作所国分工場内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】自動車が通過する入口および出口に自動車
料金自動検出手段を設けたものにおいて、上記の自動車
料金自動検出手段が動作しない時に、入口側に当該自動
車にマーキング手段を設け、前記マーキング手段を出口
側で検出するマーキング検出手段を設けたことを特徴と
する道路料金所の不正通行車検出装置。
【請求項２】請求項１において、入口側の通路に直流着
磁手段を設け、この直流着磁手段は自動車料金自動検出
手段が動作しない時に当該自動車底面側に磁力線により
着磁マーキングして出口側で着磁を検出することを特徴
とする道路料金所の不正通行車検出装置。
【請求項３】請求項１において、着磁マーキング手段お
よびマーキング検出手段を入口側および出口側を当該自
動車が通過した後側に設けたことを特徴とする道路料金
所の不正通行車検出装置。
【請求項４】請求項１において、マーキング手段とし
て、塗料を噴射して当該自動車にマーキングすることを
特徴とする道路料金所の不正通行車検出装置。
【請求項５】マーキング手段と連動して当該自動車のみ
のナンバープレートを撮影することを特徴とする請求項
１ないし４のいずれか１項記載の道路料金所の不正通行
車検出装置。