JP2018041398A - 車番認識による駐車場の駐車料金精算法 - Google Patents

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孝二 東
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健治 永棹
上平 坂東
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上平 坂東
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Nobuyoshi Nosaka
信嘉 野坂
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Abstract

【課題】不完全なナンバープレートの読み取りでも、駐車時間を判定する方法により、ループコイルによる車両検出など、工事を不要とした駐車車両検出方法を提供する。【解決手段】車番認識を、駐車時間の判定だけに利用し、車室ごとに画像認識カメラを設置し、一定時間ごとに読み取ったナンバープレートの主要部分が変わらなければ、同一車両が継続駐車していると判定する方法で、駐車時間を特定する。【選択図】図6

Description

本発明は、駐車場の個別式車室に駐車する車両の駐車料金精算法に関する。
全国各地に存在する有料の個別車室式駐車場では、車室に入庫した車両を検出し、駐車料金精算までの在庫時間を算出して、駐車料金を請求する。このため、確実に駐車車両の検出ができる設備を備えている。
従来の駐車検出法としては、車室の下にループコイルを埋め込み、車両が入庫した際のコイルのインダクタンスの変化を検知して、車両の入庫と判断する方法が多用されている。この方法は信頼性が高く実績が多いが、車室の下部にコイルを埋め込み、センサーの出力配線を引き出すことが必要であるから、駐車場を新設する際に、費用の掛かる埋め込み工事をしなければならず、また駐車場を撤去する際にも、ループコイルの撤去工事をしなければならないといった欠点がある。
近年、遊休地に比較的短期間のみ駐車場を開設し、また撤去するといったケースが増えているが、車室をアスファルトやコンクリートで舗装し、かつその中に車両検出用のループコイルを埋め込む方法は、費用がかさむ問題がある。そのため、設置工事を伴わない駐車車両の検出方法が望まれる。
ループコイルに代わる車両検出法としては、レーザー光線、超音波、マイクロ波などを照射してその反射波を検知する方法が実用化されている。また、ゲート式駐車場では、出入り口にカメラを置いて、入出庫する車のナンバープレートを撮影し、車番を認識する車番認識装置が実用されているが、これを利用すれば、個別車室方式の駐車場でも、駐車車両を認識できると考えられる。
車番認識に関する公知の技術としては、特許文献1から14に多くの例がみられる。すなわち、ゲート式駐車場で、入庫時にカメラでナンバープレートを撮影し、画像処理で車番を認識し、あらかじめ登録された車の車番と一致すれば、割引などのサービスを提供するとともに、出庫時にゲート前で再度車番認識を行って車両を特定し、入庫からの時間を計算して駐車料金をクレジット決済し、ゲートも自動的に開いてスムースに出庫できる方法などが示されている。
特許文献15と16は、車両検出には、従来のループコイルセンサを使い、入庫時から精算時までの経過時間で駐車料金を計算するが、駐車料金は、車室後方に設置したカメラで撮影し、画像処理で認識した車番の車の所有者の口座に課金(クレジット決済)する方法が示されている。
特許文献にみられるこれらの方法では、駐車料金の請求を車番の認識で特定した登録車両の持ち主に対して行うため、ナンバープレートに書かれている文字を全部正確に認識することが必要である。しかし、ナンバープレートの汚れ、夜間照明の不足、直射日光と日陰、降雨降雪がある場合などは、ナンバープレートから、車番を正確に読み取ることは、困難な場合も多い。したがって、車番認識の精度を上げるためには、高解像度のカメラ、高い認識精度を有する車番認識エンジンを使わなければならない。
ゲート式駐車場のように、多数の駐車車両に対してわずかな数のカメラで良い場合は高価な高性能のカメラや車番認識装置を採用できるが、車室ごとにカメラや車番認識装置を設けて、ループコイルの代わりに駐車した車両の駐車時間を算出しようとする個別車室式の駐車場の場合には、カメラによる車番認識装置の数が多くなり、駐車した車両の車番を認識して駐車料金のクレジット決済する場合のような高価なシステムは採用できない。すなわち、ループコイルによる方法に比べて、設備費用が反って増えてしまう。
以上のように従来のカメラを使った車番認識法は、登録車との照合によるサービスの付加、あるいは、ゲート式駐車場において、出庫時に自動的にゲートを開くといった便宜を与える方法としては利用価値が高かったが、個別式の車室を持つ駐車場の駐車車両の検出に使うには、高価すぎて不適であった。
特開2015−187897 特開2014−71607 特開2013−88979 特開2013−83814 特開2010−198172 特開2008−269213 特開2005−232005 特開2004−2800215 特開2000−251101 平11−45358 平10−283516 平4−98482 平10−275257 平7−14098 特開2014−48964 特開2007−18819
本発明は、カメラで車両のナンバープレートを撮影し、画像認識で車両番号等を認識する方法を採用するが、車番を確実に認識して登録車両との照合を行い、クレジット決済などで課金する方法ではなく、工事費のかかるループコイルによる駐車の検出法の代わりに車番認識で駐車したことを検知し、駐車時間を算出することに利用するという経済的で、かつ従来の方法と互換性のある駐車検出方法を提供することを目的としている。
しかし、ループコイルの代わりに車番認識を駐車の検出に使う場合には、以下に示すようにいろいろと問題が生じるので、それらを解決しておかなければならない。
ループコイルによる駐車検出法では、検出されたとき出力接点の状態をオフからオン(またはオン〜オフ、以下同様)に変化させ、その状態を通信線で精算機に伝送し、オン状態が継続する時間から、駐車時間を計算している。したがって、車番認識で駐車を検出する場合も、従来の方法と互換性があるように、車両が検出されたら出力接点の状態をオフからオンに変化させ、その状態を精算機が受信するような仕組みにしておく必要がある。そうすることによって、精算機は従来のまま、ループコイル方式から、車番認識法に駐車検出法を変えることができる。
しかし、車番認識法では、車室の後方に設置したカメラでナンバープレートを撮影する場合、同一車両が駐車し続けていることを判定するには、一定の時間間隔でナンバープレートを撮影し、車番認識を続けていなければならないが、ナンバープレートの前に、人が立ったり、極端な日陰ができたり、トランクルームを開けたりして、正常にナンバープレートが撮影できない障害が発生した場合には、車番が認識できなくなり、出庫して空車になった場合と区別がつかなくなってしまう。すなわち、継続して同じ車番が認識されているときを駐車中と判定して、出力接点をオフからオン状態に変化させる方法では、車番認識の結果オンしていた接点がオフ状態変化を起こしてしまう。このように一旦接点状態が変化してしまうと、接点の状態維持時間から駐車時間を判定する精算機は、正常に駐車時間を算出できないといった欠点が生じる。
さらに、従来の車番認識の応用のように、車両を特定し、登録車両との照合を行うため、すべてのナンバープレートの内容を正確に認識しようとすると、屋内のゲート式駐車場のように撮影環境が良好な場合と比べて、屋外で環境変化が激しいところでは常に正確な車番認識を行うことが、難しいといった課題もある。
本発明では、以上説明したように、個別式の駐車場で各車室後方に車番認識機能を持ったカメラ装置を設置し、ナンバープレートの内容認識から、駐車時間を算出する方法の諸課題を解決しようとするものである。
本発明では、一定時間ごとにナンバープレートを撮影し、その都度同一車両が駐車していると判定する方法として、最初に車番が認識されてから、少なくとも2回同一車番が認識されたときに、その車番を確定車番として記憶し、それ以降は、この確定車番と新たに認識された車番の一致をもって継続駐車中と判定し、車番認識装置の出力接点装置の状態を、あらかじめ設定した時間の間オフからオンにする方法とした。(請求項1)。
次に、駐車中にもかかわらず、ナンバープレートの一部が障害で読み取れない場合でも、ナンバープレートの内容のすべてを精度高く認識するのではなく、誤認識率の高い文字や数字をあえて判定基準車番から外して、最も誤認識率の低い部分、すなわちひらがなと4つの車両番号のうち、少なくとも3つ以上の一致をもって同一車両と判定するようにした。このような判定方法では、車番認識にとって厳しい撮影環境の変化や、ナンバープレートの汚れ、一時的にナンバープレートが人影で隠れるようなことがあっても、同一車両が駐車していることを、確認できるという効果がある(請求項2)。
本発明では、車番認識装置が駐車中と判定した場合に、精算機に接続した車番認識装置付属の出力接点装置を、オフからオンに状態変化させ、撮影間隔例えば30秒よりも長いあらかじめ設定する時間、例えば3ないし5分間はオンを継続することにした。この方法によれば、一時的にカメラがナンバープレート全体または一部を撮影できないような事態が生じても、出力接点がその状態を保持されるので、出庫時に精算ボタンを押すまでの出力用接点のオン継続時間を駐車時間と判定するという従来と互換性のある駐車判定を可能とした(請求項3)。
本発明では、車番認識結果によって、車番認識装置付属の出力接点装置の状態をオフからオンに状態変化させ、それを精算機に送信することによって、精算機は車室に車両が駐車中であることを把握し、精算機の精算ボタンが押された場合、それまでの出力接点装置のオン状態の継続時間で駐車時間を判定し、駐車料金を精算するようにした。(請求項4)
本発明では、出庫に当たって精算ボタンを押し、料金の精算が終わっても実際に車両が車室から出るまでは、車番認識装置は駐車した車を検出し続けるが、退出してナンバープレートのすべての文字が認識できなくなった時点で、車番認識装置の出力接点の状態をオンからオフに変化させる。そして、駐車判定用の車番認識装置を再スタートすることにした。(請求項5)。
本発明によれば、安価な監視用カメラや、低コストの車番認識エンジンを用いても、誤認識率の低いひらがなと車両番号のうち3文字以上を継続的にチェックするのみで、同一車両が継続駐車中であることを判定できるので、設置が容易で経済的、かつ従来の埋め込み式ループコイルによる方法と互換性がある駐車検出が可能になる。
は、従来のループコイルで車両を検出する方法の駐車場の構成を示す図である。 は、本発明のカメラによる車番認識で、駐車を検出する方法の駐車場の構成を示す図である。 は、車両のナンバープレートにおける文字と車両番号の配置を示した図である。 は、本発明の考案のもとになったナンバープレート内の文字や数字の誤認識の割合を実験結果の図である。 は、本発明の同一車両と判定する方法の誤判定確率とその根拠を、他の判定法と比較して示した図である。 は、本発明の画像認識による駐車判定のプログラムで、確定車番を決定するループのフローを示した図である。 は、本発明の車番認識による駐車判定のプログラムで、同一車両が継続して駐車していることを確認するループのフローを示した図である。 は、本発明の車番認識による駐車判定のプログラムで、車室から駐車していた車両が退出したのか、それとも次の車が入庫してきたのかを判別するループのフローを示した図である。 は、本発明の車番認識による駐車判定のプログラムで、駐車していた車両が退出した後に、次の車が入庫してきた場合の処理法を示すループのフローを示した図である。
図1は、従来の個別車室式駐車場を示す図で、車室1には、車両検出用ループコイル2の配置と、無断出庫防止用フラップ装置3、その制御装置4が設置され、精算機6と制御装置の間は、信号通信線5で連絡されている。駐車車両が車室1に侵入すると、ループコイル2が、そのインダクタンスの変化を検知して車両の車室への入庫と判定、その結果は、制御装置4の中にある車両検知装置の接点をオンに変化させ、その状態を、通信線5を通して、精算機7に伝える仕組みになっている。
精算機は、同接点のオンへの状態変化を検知して、無断出庫を防ぐフラップ装置3を作動させるように、信号通信線5を介して制御装置4に信号を送る。また、同接点のオン状態の継続時間をもって、駐車時間を判定し、駐車料金を算出する。
このような従来の個別車室式駐車場では、ループコイル2の設置や、無断出庫防止用のフラップ装置3、それらの制御装置4を、コンクリートやアスファルトの車室に埋め込むなどの方法で設置するので、工事費用が掛かる。また撤去の場合も工事費用が発生する。
本発明は、以上のような従来方式の個別車室式駐車場に対して、コンクリートやアスファルトの工事や、フラップ装置とその制御装置などを必要としない駐車場を提供するものである。すなわち、図2に示すように車室1には、フラップ装置、同制御装置、ループコイルなどを一切設置せず、車室後方に設けたポール7内に、図示しないが車両のナンバープレートを撮影するカメラと、撮影画像から車番を認識すると車番認識装置、および精算機との間で情報をやり取りする通信端末を装備して、同一車番が認識されている間は、駐車中と判定して車番認識装置に設けた出力接点をオフからオン状態に変化させ、その状態を信号線8を介して精算機6に伝える。精算機6は、出力接点のオン状態の継続時間から駐車時間と駐車料金を算出する。
以上のように、本発明の車番認識による駐車の判定法は、従来のような、ループコイル、フラップ、制御装置の車室への設置工事を不要とする効果がある。しかし、実用化するには、「発明が解決しようとする課題」で述べたような多くの課題がある。
図3は、車両のナンバープレートに書かれている文字や数字とその場所を示したものである。まず、車両の登録された地域名を示す22、車両の種類を表す車種分類番号23、ひらがなの24、および4ケタの車両番号(数字)25がある。
ゲート式駐車場で実用化されている車番認識装置は、入庫時にナンバープレートを撮影した画像から、これらすべての文字と数字を正確に認識し、あらかじめ登録されている車両の番号との一致を調べ、一致すれば、各種のサービスやポイントの付与といった利益を車両の持ち主に与えるとか、出庫時にも車番認識を行うことによって、ゲートを自動的に開きスムースに退去できるほか、駐車料金をクレジット決済するなどの利便性を持っている。このため、従来の車番認識法は、すべての文字と数字を認識することが、必須条件であった。
これに対して、本発明が対象とする個別車室式の駐車場で、図2のように車室ごとにカメラと車番認識装置を設ける場合には、自走式立体駐車場のゲート式で車番を認識する場合よりも、時間や天候などで撮影条件が大きく変わることから、ナンバープレートのすべての文字と数字を正確に認識することは容易ではない。
通常、画像認識装置は、ナンバープレートの認識を一文字ずつ認識するのではなく、車両の登録地を示す地域名は、一括して地名を認識し、車種を示す車種分類番号も、3桁の数字を一括して認識している。ひらがなと、車両番号は、一文字ずつ認識するようになっている。そこで、同一車両かどうかの判断をする上でこれらの文字や数字が持つ特徴を考察した。
その結果を図4に示すが、地域名は、駐車場のある地方では、当然のことながら同じ地域名の車両が多い。したがって、地名は同一車両かどうかを判断するのには向いていない。車種分類番号も、乗用車なら500番か、300番かなどと、同じ番号の車が多く識別できても、同じ車かどうかを判定するのには向いていない。それに対して、ひらがなの部分は約50文字が使われているので、正確に認識できれば、同一車両かどうかの判断には有効である。
次に、4ケタの車両番号(以下車両番号と記す)については、それぞれの桁で、10個の違った数字とドットのような記号があり、4つの数字やドットがすべて認識できれば、同一車両の判定にはきわめて有効である。車両番号は、文字のサイズも他に比べて大きく、認識しやすいという利点もある。
図4の右の欄には、多数の車番認識を行った実験で、誤認識となったケースの総数に対してどの部分の文字や数字が誤認識となったかの割合を調べた結果を示す。この図で分かるように、車種分類番号が最も誤認識の割合が大きく84.6%、続いて地域名が誤認識の割合は61.5%であった。それに対してひらがなを誤認識する割合は、ぐっと少なく15%、車番の数字を誤認識した割合は、さらに少なく7.69%であった。
以上、図4の車両確定に対する特徴の欄と、誤認識した割合の双方を考えると、駐車の判定をする場合に、地域名と、車種分類番号を利用するのは、誤認識になる確率が高いうえに、車両の確定には不向きなので対象外とし、ひらがなと車両番号のみで駐車の判定をするのがよいことがわかる。
そこで、時間をおいて続けて2回ひらがなと車両番号を認識し、2度とも認識結果が一致した時同一車両が駐車していると判定することにしたが、ナンバープレートが人影などで一部撮影できなかったようなケースでも、同一車両が駐車していると判定できないかどうかを考察した。すなわち、車番を認識した時に、ひらがなと車両番号4文字のうち、何文字が一致したら同じ車両と判断できるか、言い換えれば誤って同一車両と判定してしまうリスク(誤判定確率)はいくらかを概算してみた。今、ある車両が駐車し、ひらがなと車両番号が認識されたとする。そして次にナンバープレートを撮影した時、一致した文字数とそれが同一車両であると判定する誤判定確率は、おおよそ図5のようになる。
すなわち、ひらがな一文字の認識では、他の車両でも1/50は同じになるので、誤判定リスクは1/50になる。車両番号については、各桁の数字について、同じ数字の車両は10台に一台はあるので、誤判定確率は1/10になる。このように誤判定確率を計算していくと、数字2文字の一致なら、1/100、3文字なら、1/1000の誤判定リスクになる。また、ひらがなと、車両番号2つの一致をもって同一車両と判定する場合のリスクは、1/5000になる。
以上の考察から、本発明では、ひらがなと車両番号の4文字を加えた5文字のうち、撮影条件で認識不良の文字があっても少なくとも3文字以上が同一と認識されればそれが同一車両であると判定しても、実用的には大丈夫と判断するに至った。
次に、ナンバープレートのひらがなと車両番号の4文字を認識した時を、駐車の始まりとする方法で、従来のループコイルによる駐車検出と互換性を持たせるための方法を、駐車判定プログラムのフローを示す図6から図10によって説明する。
このプログラムの基本は、ナンバープレートを撮影して、(1)車両が駐車したことを判定する図6の確定車番の決定ループと、(2)一定時間ごとに車番を再認識して確定車番と比較し、継続駐車中であると判定されたら出力接点をオフからオンにして撮影間隔より長い時間キープするようにできるようにする図7の継続駐車判定ループと、(3)車室から駐車していた車両が退出したのか、それとも次の車が入庫してきたのかを判別するループを示す図8と、(4)駐車料金の支払いをせずに出庫した時の処理法を示す図9の不正出庫処理ループと、(5)駐車していた車両が退出した後に、次の車が入庫してきた場合の処理法を示す図10ループによって構成されている。
まず、確定車番の決定法について述べると、図6において、プログラムは、ステップS1(以後ステップを省略しS1とだけ記す)で、あらかじめカメラの撮影時間間隔、駐車と判定した場合に出力接点をオンにしておく接点状態のキープ時間を設定する。
次いで、S2では、車番認識結果を保存するファイルや、年月日曜日、時刻など必要な初期条件を設定する。車番認識装置付属の出力接点は、オフに設定する。
車番認識は、まず図6のⒶから始まる。S3で最初の撮影時間に到達すると、S4で車室後方から車室を撮影する。車両の入庫がなければ、車番は認識できないのでS3に戻って次の撮影時間の到達を待つ。このループは車両が車室に入るまで続く。車両が車室に入ってくるとナンバープレートが撮影され、S6で車番を認識する。この時、少なくともひらがな、および車両番号の4つの数字(以下車両番号4文字と表示する)が認識されると、それを車番Aとして一旦記憶する。地域名と、車両分類番号も認識できた場合は、記憶する。そして、S8で次の撮影時間に到達すると、S9でナンバープレートを撮影し、S10でひらがな、および車両番号4文字を認識し、S11で認識した車番Aと比較する。
S12ではひらがな、および車両番号4文字が一致していれば、S13で車番Aを確定車番として車番認識装置のなかの駐車ファイルに登録する。同時に確定車番が決まった時間(年月日、曜日時分)、およびナンバープレートの画像も記録する。さらに、車番認識装置の付属出力接点装置の状態をオフからオンにし、そこからS1で条件設定した出力接点のキープ時間の間、接点のオン状態をキープする。
もし、S10で認識された車番が、S12で車番Aとひらがな、および車両番号4文字が一致しなければ、S10で認識された車番を S14で新たに車番Aと書き換え記憶する。そのあと、S8に戻って、次の撮影時間到達を待つ。このループを繰り返すうちに、S13で駐車した車両の確定車番を決定し、出力接点をオンにS1で決めた一定時間の間キープすることができる。
確定車番が認識された後は、図7のⒷへ進む。S21で、次の撮影時間が到達したら、S22でナンバープレートを撮影し、S23で車番認識が可能な場合は、S24で車番を認識する。その車番を、S25で確定車番と比較する。本発明では、S26で、ひらがな、およびと車両番号4文字のうち3文字以上が一致していれば、入庫した車両が引き続きそこに駐車していると判断することにするので、S27で出力接点をオンのままで、そこからさらにキープ時間の間出力接点装置のオンを継続し、S21へ戻る。
カメラによるナンバープレートの撮影法では、ナンバープレートの前に人が立ったり、通過したりすると、一時的に車番認識ができない事態が起きる。S23で車番認識ができないケースはそのような場合を考慮したものである。すなわち、ナンバープレートが撮影できず、車番を全く認識できない場合は、S28へ進んで、出力接点装置の状態を調べる。
出力接点装置がオンであれば、一時的にナンバープレートが隠れたためか、駐車中の車両が料金の精算を終わって出庫したためかのいずれかである。それを確認するために、S21へ戻って、次の撮影時間が来るのを待つ。
もし、一時的にナンバープレートが撮影できなかった場合は、まだ出力接点がオンをキープしている間に、再びS23で車番認識が可能になるので、S25,S26先に決まっていた確定車番と比較すると、ひらがなと車番4文字中3文字以上が一致するので、改めて出力接点のキープをリセットし、S21に戻って次のナンバープレートの撮影時間到達を待ち、車番認識を繰り返す。もしS26でひらがなと車番4文字以上が一致しないときは、別の車両が入庫したことになるので、S30で出力接点をOFFにして、図9のループⒹへ進む。
もし、駐車していた車両が精算を終了して車室から出て行った場合は、車番認識ができない状態が続くので、S28でやがて出力接点のオンキープ時間が過ぎ、同接点がオフになる。この場合は、S29で確定車番の車両が出庫したものとして、確定車番を出庫車両の車番として、S29に入った年月日、曜日時刻、およびナンバープレートの画像を出庫車両のファイルに記憶する。そして、図8のループⒸに進む。
図8のS31で次のナンバープレートの撮影時間が来ると、S32で入ってくる車両のナンバープレートを撮影しようとするが、車両が来なくて車番認識ができない間は、S31に戻って、次の撮影時間を待つ。そして、次の車両が入ってくると、S33で車番認識ができるので、S34で少なくともひらがなと車両番号4つを認識し、S35で先に駐車していた車両の確定車番と比較する。
もしそれが、先の駐車車両の確定車番とひらがなと、車番4つのうちの3つ以上で一致するときは、出庫したはずの車両が継続駐車あるいは、再入庫した場合である。同時に出力接点をオンに戻して、あらかじめ決めた一定時間の間キープする。そして、図7のループⒷに戻る。しかし、一般には、次の違った車両が入庫するので、S36で、先に駐車していた車両の確定車番とは一致しなくなる。この場合は、図9のループⒹへ移動する。
図9のループⒹに入ると、S51で、S34で認識した車番を暫定確定車番として記憶する。S52で次の撮影時間が来ると、S53で再びナンバープレートを撮影し、車番を認識する。S54でその車番と、S51で記憶した暫定車番が一致すれば、先の確定車番を持った車両は、出庫したことが確認されたことになるので、確定車番の車両を、出庫車両として記憶・登録し、かつその年月日時刻、およびナンバープレートの画像を記憶する。
その後、S53で認識した車番を新たに確定車番として登録し、確定した年月日、曜日時刻を記憶する。併せて、オフであった車番認識装置の出力接点を、オフからオンに変更し、あらかじめ決めた時間オン状態のキープを開始する。そして、ループⒷへ戻る。
料金の精算は、精算機が従来通りの方法で行う。すなわち、本発明の車番認識方法で、駐車中は、車番認識装置の出力接点がオンになっているので、この状態は、図2で示したように信号通信線8で、精算機6に伝えられているので、精算機の精算ボタンを押すなどの方法で、精算が行われるときは、当該車室の出力接点がオンになった時の時刻(年月日時刻)から、精算ボタンが押された時刻までの時間を精算機が計算し、あらかじめ設定した駐車料金体制により、駐車料金を表示パネルに表示し、現金や電子マネー。クレジットカードなどの精算を行うことができる。この部分は、従来と同じであり、本発明の車番認識法で、従来の精算機がそのまま使えるという互換性の特長である。
なお、精算が行われた後も、駐車を続けるケースがある。この場合は、図7のループⒷで、S21からのナンバープレーとの撮影、車番認識ループが継続している。したがって、たとえ、一旦精算が行われたとしても、S27で出力接点のオン状態のリセットは継続している。したがって、一旦精算が終わっていても、本当に出庫するときに精算機で精算を行うと、精算機は、最初の接点オンの時刻から再度行われる精算までの時間から駐車料金を再計算し、一旦精算後の不足駐車料金を駐車料金の表示パネルに表示することになる。
以上説明したようにして、カメラによるナンバープレートの撮影、車番認識装置によって車番を確定し、出力接点をONにし、精算機で精算時に、出力接点のオンの継続時間から、駐車料金を算出、請求するシステムが完成する。
本発明は、個別車室式の駐車場で、駐車検出のために地下に埋め込み工事が必要な従来のループコイル式の検出法に代わって、埋め込み工事のいらない車番認識による駐車検出法を提供するもので、産業用に利用できるものである。
1 個別式駐車場の車室 2 ループコイル 3 フラップ装置
4 制御装置 5 通信線 6 精算機
7 カメラと車番認識装置を備えたポール
8 信号線
22 ナンバープレートの地域名 23 車種分類番号
24 ひらがなの部分 25 車両番号

Claims (5)

  1. 車室ごとに車両の駐車を検出し、駐車時間を特定して駐車料金を課金する有料駐車場の各車室後方に車両のナンバープレートを撮影するカメラと、該カメラの映像からナンバープレート部分を切り出して、その内容(地域名、車種分類番号、ひらがな、および4ケタの車両番号)を認識する車番認識装置と、車番の認識結果によって付属する出力接点装置の状態をオフからオン(またはその逆)にする機能と、同出力接点装置のオン(またはオフ)の状態の継続時間を基に駐車時間を判定する精算機を備えた駐車場において、前記カメラと車番認識装置は、一定時間ごとに入庫した車両のナンバープレートを撮影して、少なくともナンバープレートの中のひらがなと車両番号4文字を認識し、最初にそれを認識した時から、続けて2回目も同じひらがなと車両番号4文字が認識されたときに、その車番を確定車番として登録するとともに、それ以降のナンバープレートの撮影においては、この確定車番と、新たに認識されるひらがなと車両番号4文字が一致する時に継続駐車中と判定し、付属する出力接点装置の状態をオフからオン(またはその逆)とすることを特長とする駐車検出法
  2. 請求項1の駐車検出法において、続けて2回の車番認識によって登録されたひらがなと車両番号4文字よりなる確定車番に対し、その後一定時間ごとに繰り返し行われる車番認識では、認識したナンバープレートの内容のうち、ひらがなと車両番号4文字のうち少なくとも任意の3つ以上が、確定車番と一致した場合に駐車が継続していると判断し、車番認識装置の出力接点装置の状態をオフからオン(またはその逆)に再設定することを特長とする駐車検出法
  3. 請求項1、2の駐車検出法において、同一車両が継続駐車中と判定された場合、車番認識装置付属の出力接点装置の状態をオフからオン(またはその逆)に設定するが、この接点の状態は、継続駐車中と判定されるたびごとに、その後あらかじめプログラムで設定する時間の間、継続させることを特長とした駐車検出法
  4. 請求項1,2,3の駐車検出法において、車番認識装置が駐車中と判定し、車番認識装置の付属出力接点装置の状態をオフからオン(またはその逆)にした結果を、通信端末から精算機に送信するとともに、駐車料金は、該付属接点装置のオン(またはオフ)の継続時間をもとに計算するようにしたことを特長とする駐車検出法
  5. 請求項4の駐車検出法において、車番認識装置付属の出力接点装置は、出庫に当たって精算ボタンを押し、料金の精算が終わっても実際に車両が車室から出るまでは、出力接点のオン(またはオフ)状態を維持し、退出してナンバープレートのすべての文字が認識できなくなった時点で、車番認識装置の出力接点の状態をオンからオフ(またはその逆)に変化させることを特長とする駐車検出法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020004012A (ja) * 2018-06-27 2020-01-09 ソフトバンク株式会社 駐車管理装置及びプログラム

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