JPH09101126A - 形状測定装置 - Google Patents

形状測定装置

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JPH09101126A
JPH09101126A JP7256160A JP25616095A JPH09101126A JP H09101126 A JPH09101126 A JP H09101126A JP 7256160 A JP7256160 A JP 7256160A JP 25616095 A JP25616095 A JP 25616095A JP H09101126 A JPH09101126 A JP H09101126A
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measurement
inspected
reflector
shape measuring
measuring device
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JP7256160A
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English (en)
Inventor
Hajime Ichikawa
元 市川
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
  • Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定の配置が採れる範囲内で、特に凹の大口
径被検面を、自重変形が加わったそのままの状態で全面
測定することが可能な形状測定装置の提供。 【解決手段】 干渉計本体と、集光レンズと、反射面を
有する反射体と、反射体に所定の角度の回動を与える回
動機構と、被検物を保持調整する保持調整機構と、干渉
計本体の干渉縞を画像情報として検出するための撮像手
段と、画像情報を画像処理するための演算処理手段とか
らなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大口径光学レンズ
を構成する面、特に凹面の面精度測定に適した形状測定
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大口径レンズの真球度(面精度)を干渉
計測するための装置として、例えば、特開平5−400
24に開示された形状測定システムが利用できる。これ
は、干渉計を用いて所謂「波面合成」を行う際にアライ
メントを高精度に行うことを可能とした装置であり、大
口径球面の面精度測定も可能である。
【0003】「波面合成」とは、集光レンズの測定有効
(測定に使用される円錐光束の最大開き角度)よりも大
きな被検面を複数の「測定有効で規定される部分領域」
でカバーし、各部分領域の干渉計測データをその重畳領
域を基準に繋ぎ合わせることにより、被検面全面の真球
度データを得る測定方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら「波面合
成」を実施する際に、「被検面を有する被検物を固定し
たまま、集光レンズから射出される球面波を被検面全面
上に走査させて行く」ことは、集光レンズをティルト、
シフトさせることを意味し、現実的では無い。従って実
際には、集光レンズから射出される球面波を固定したま
ま、被検物をティルト、シフトさせることにより、その
球面波上に被検面全面を走査させて行かざるを得ない。
そのため、被検面の略球心を中心として被検物をティル
トさせて行く必要があった。この場合、被検物が大口
径、かつ高NAになればなるほど、被検物も大きくティ
ルトせざるを得ず、被検物の自重変形状態の変化に起因
して「測定時の被検面」の「実際に使用される状態の被
検面」からの乖離も大きくなると言う問題点があった。
【0005】本発明は、上記従来技術の欠点に鑑みてな
されたもので、測定の配置が採れる範囲内で、特に凹の
大口径被検面を、自重変形が加わったそのままの状態で
全面測定することが可能な形状測定装置の提供を目的と
する。
【0006】
【課題を解決する為の手段】上記問題点の解決のため
に、本発明は、「干渉計本体と、該干渉計本体から射出
される平面波を球面波に変換するための集光レンズと、
反射面を有する反射体と、「該平面波の進行方向と該集
光レンズの測定有効」で規定される測定光軸と与えられ
た被検物の有する被検面の基準軸との成す角度の2等分
線を該反射面の法線に合致させ、かつ該反射体に所定の
角度の回動を与えるための回動機構と、該反射面に関し
て該集光レンズの焦点が「該測定有効で規定される該被
検面の部分領域」の略球心と共役な位置関係を形成する
ように該被検物を保持調整するための保持調整機構と、
該被検面、及び「該干渉計本体、もしくは該集光レン
ズ」に設けられた基準参照面から反射される2光束の干
渉により形成される干渉縞を画像情報として検出するた
めの撮像手段と、該画像情報を画像処理し該被検面の形
状に変換するための演算処理手段とを有する形状測定装
置(請求項1)」を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】被検面が球面の場合で説明する
が、非球面量が小さい場合には、回転対称(On-Axis)な
高次非球面であっても同じ作用となる。また、以下の説
明中、干渉計本体をフィゾー型と仮定して説明するが、
トワイマン型であっても全く同様の作用となる。また、
光源に制約は無く、可視光(He−Neレーザ)を採用
した可視干渉計であっても、赤外光(CO2 レーザ)や
紫外光を採用した干渉計であっても良い。
【0008】図1は、本発明の原理を表す図である。干
渉計本体1から射出される平面波は、収束型のフィゾー
レンズ2により球面波に変換される。フィゾーレンズと
は、フィゾー型干渉計に使用される集光レンズのことで
あり、レンズの最終面(「フィゾー面」と称す)の球心
をレンズの焦点と合致させ、かつそのフィゾー面が干渉
計の基準参照面として使用できるに足る面精度を満足さ
せるようなレンズである。従って、変換された球面波は
フィゾー面から垂直に(フィゾー面の法線方向に)射出
されることとなる。なお、「曲率半径の大きな凹の被検
面」に使用される発散型フィゾーレンズも同様に前記垂
直性が保たれてはいるが、集光点は存在しない。本発明
は集光レンズの集光点の特徴を利用する場合が最も有効
であるため、取り敢えず、フィゾーレンズは収束型を、
また被検面は凹面を、それぞれ仮定して原理を説明す
る。
【0009】干渉計測は、フィゾー面2aで反射される
測定光束と、フィゾー面2aを透過して被検面に垂直に
入射して被検面により反射された後、往路と同じ光路を
戻りフィゾー面2aを透過する測定光束とが、干渉計本
体1の内部に干渉縞を形成させるものである。干渉計本
体1とフィゾーレンズ2で構成される干渉計測系の測定
光軸12は、干渉計本体1から射出される平面波の進行
方向にレンズの光軸が合致するように設置されたフィゾ
ーレンズ2の測定有効の中心軸として定義できる。即
ち、フィゾーレンズ2の主光線である。
【0010】この時、フィゾーレンズ2の焦点2bに図
のような反射体3の有する反射面3aを配置し、「実際
に使用される状態のまま保持調整機構5に設置された被
検物4」の被検面4aの基準軸(通常は被検面の測定有
効の中心軸)12oと平行になるように、測定光軸12
を偏向させる。その偏向後の測定光軸を12aで表すこ
ととする。
【0011】次に、基準軸12oを測定光軸12aに合
致させ、かつ被検面4aの球心4bを焦点2bに合致さ
せるように、保持調整機構5を用いて被検面4aをフィ
ゾー面2aに対してアライメントする。測定光軸12a
をZ軸としたXYZ直交座標を考えると、保持調整機構
5にはXYZ方向のシフト機能が必要となる。以上のア
ライメントにより、前記説明の原理にしたがって干渉縞
が干渉計本体1の内部に形成され、その干渉縞を撮像手
段10により画像情報として検出し、演算装置11によ
り被検面4aの面精度(真球度)データに変換する。観
測される干渉縞は、図2に示されるように、被検面4a
の基準軸12oを中心とした部分領域40aに対応した
データとなる。なお、図2は通常の干渉計で得られる面
精度データであり、被検面4aの法線方向の真球度誤差
量を、XY面に投影した格子点上にZ方向の誤差として
表示したものである。
【0012】このアライメントを崩さずに、回動機構6
により反射体3に、図1のY軸回りに角度「α/2」だ
け回動を与える。この時、回動を与えた後も反射面3a
上に焦点2bを位置させれば、「図1の点線の矢印で表
される、さらに角度『α』だけ偏向した測定光軸12
b」を中心とした、被検面4aの部分領域40bに対応
した干渉縞データが図2のように得られる。この時の角
度「α」の設定により、図2の重畳領域41aを調整す
ることが可能となる。
【0013】以下同様に、「回動が無い状態の反射面3
a」の法線(基準法線)を中心軸として、反射面3aの
法線を、基準法線に対して角度「α/2」だけティルト
させたまま角度「β」ずつ才差運動させて行く(等価的
に測定光軸12aの回りに測定光軸12bを角度「β」
ずつ回転させて行く)ことにより、図2のように重畳領
域41aと同じ重畳領域を確保しながら、被検面4a上
の測定有効領域40bと同じ測定有効領域40bへ、順
次走査して行くことが可能となる。この円周方向の重畳
領域の設定は、角度「β」で調整が可能である。
【0014】以上の設定で測定された被検面4aの複数
の部分領域40を、特願平7−32579で開示した演
算方法を球面に応用した演算方法を用いて「波面合成」
して行けば、被検面4aの全面の真球度測定が可能とな
る(「波面合成」したデータに対して、さらにパワー成
分を除去する必要がある)。以上のように、本発明では
反射体3を使用して測定光軸12を偏向しているため、
図1のθは「2・θ+α≦π/2」の制約がある。この
制約は、使用する反射面3aを平面以外の形状に置き換
えても原理的に越えることができない。したがって、使
用可能なフィゾーレンズのNA(≡sinθ)も、「N
A≦sin−1{(π/2−α)/2}」の制約が存在
することになる。また、被検面4aのD/R(D:レン
ズ直径、R:球面の曲率半径)に対して、被検面4aの
NAを「NA≡(D/R)/2」と定義すれば、測定可
能な被検面のNAも、全く同じ限界値を持つことにな
る。
【0015】
【実施例】本発明の第1の実施例として、上述したよう
に、あくまでも反射体3の回動のみを利用する測定装置
を説明する。保持調整機構5は、通常市販されているよ
うな、XYシフトステージ上にXYティルトステージが
搭載され、その上に回転ステージが搭載された機構であ
る。ステージは粗動と微動の切替えにより短時間で高分
解能の計測が可能になっている。
【0016】回動機構6は、XZの2軸回りの回動を、
ジンバル構造で実現しても良いし、球面座1箇所に対し
て反射面3aの法線方向に2箇所の押し引きを設けて実
現しても良い。回動機構6の角度設定誤差は、被検面4
aの曲率半径が大きいほど、測定光軸12bの被検面4
a上のずれとして作用するため、回動機構6は極力簡単
な機構にする方が望ましい。従って、本発明の第1実施
例の第1の変形例として、図3のように、回動をあくま
でも図1におけるY軸回りの1次元的な回転「α/2」
に止め、その代わりに、測定光軸12aを中心として保
持調整機構5を回転させるための回転機構7を追加する
ことで対処する測定装置を説明する。
【0017】この装置では、回転機構7の回転分割角度
を第1の実施例における角度「β」に対応付けておけ
ば、第1実施例と全く同じ測定が可能となる。回転機構
7の回転中心が測定光軸12aに対して偏心している場
合には、回転毎に保持調整機構5による被検面4aのア
ライメントが必要となる。さて、反射体を複数個設ける
ことにより、「測定時の被検面」を「実際に使用される
状態の被検面」の状態に保つと言う制約に対して、アラ
イメントの自由度を増すことが可能となる。しかしこの
時、反射体の回動に伴い、フィゾーレンズの焦点と被検
面の球心の共役関係が崩れるため、回動を与える毎に、
再アライメントが必要となる。これを解決すべく、本発
明の第1実施例の第2の変形例として、図4に示す楕円
鏡の2個の焦点を利用した装置を考案した。
【0018】楕円鏡にその第一焦点から発散する球面波
が入射すると、楕円鏡はその光束を第二焦点に収束する
球面波に変換することが良く知られている。図4では、
「フィゾーレンズ2の焦点2bを楕円鏡9の第一焦点
A」に、「被検面4aの球心4bを第二焦点B」に、そ
れぞれ合致させている。そして、第一焦点Aには、反射
体30aと回動機構60aを配置し、第二焦点Bには、
反射体30bと回動機構60bを配置している。この配
置を採用すれば、回動機構60a、60bの回動方向を
一方向に限定しながら、被検面4aの「波面合成」が可
能となる。図4では、回動機構60aが紙面の垂直方向
の走査を受け持っている。従って、楕円鏡9のZ軸方向
の外径は、測定有効に対して余裕が無くても問題無い。
【0019】以上のいずれの実施例における装置におい
ても、球面のみならず、球面からの誤差量が小されば、
非球面の測定も可能になる。図5は、本発明の第1の実
施例の第3の変形例であり、2枚の楕円鏡を組み合わせ
ることにより積極的にNA変換光学系を形成し、集光レ
ンズのNA(測定有効)を拡大することにより、高NA
被検面の「波面合成」を可能とした装置である。NA変
換の原理は以下の通りである。
【0020】2次非球面は一般に次式 [数1]Z=X2/R/{1+√(1−κX2/R2)}
+C22+C44+C66+C88+C1010 で表される回転対称な一般非球面式において、係数Ci
に「Ci =0」を代入した次式(XYZ直交座標で表
した式) [数2]Z=(X2+Y2)/R/{1+√(1−κ(X
2+Y2)/R2)}で表される。κは2次非球面係数で
あり、通常の標記法に対して「1+κ」を「κ」と置き
なおしている。「0<κ<1」の場合が楕円を表す。
【0021】楕円はまた、XZ直交座標上で、次式によ
り表現できる。 [数3]X2/a2+Y2/b2=1 数3は数2と等価であり、「κ=(b/a)2」「R=
2/a」の関係が成り立っている。一方、2次非球面
を極座標表示すると、数2は、 [数4]r=R/〔1+{√(1−κ)}・cosθ〕 と表現される。
【0022】図6(a)に示す楕円の場合は、第一焦点
Aと第二焦点Bを結ぶ直線を始線とし、第一焦点を原点
として、楕円上の点P(r、θ)が数4で表される。即
ち、「r≡AP」「θ≡π−∠BAP」と定義できる。
この時、図のように「γ≡∠ABP」と置くと、次式が
成立する。 [数5]γ≡γ(θ) =sin-1〔R・sinθ /{2・a・〔1+{√(1−κ)}・cosθ〕−R}〕 この「γ」に関して、「点Pが点Qに位置した場合の
θ」を「θq」と置くと、「γ(θq)≡π/2」と定
義できる。点Qの近辺での変化率(以降「NA変換係
数」と称す)を次式 [数6]h≡∂(γ)/∂(θ)
【0023】「θ=θp」 で計算すると、NA変換係数「h」は、図6(b)のよ
うに「κ」の関数として指数的に変化する。即ち、楕円
鏡のκに対応して測定光束のNAは一方向に変換(拡
大)される。なお、NA変換係数は、「γ(θq)」の
採り方に依存して値が大きく変化するのに加え、実際の
入射光束が主光線から「±Δθ」の広がりを有するのに
対して、射出光束が主光線から「+Δθ1、−Δθ2」の
非均等な広がりを有する。従って、一例として、「γ=
π/2」で規格化を図ると同時に、この非均等性も含め
た有限の広がりを所謂「尖鋭化」させて収束させた代表
値として定義している。
【0024】以上の原理により、楕円鏡を2枚組み合わ
せれば、座標の歪みが存在するものの、略回転対称にN
Aを拡大することが可能となる。従って、楕円鏡の両方
の焦点近傍に反射体を2個配し、この2個の反射体の反
射面上に焦点を略位置させた状態のまま、反射体に回動
を与えれば、反射面の面積を大きくする必要無く、2軸
の走査が可能となり、第1の実施例と同様の原理で「波
面合成」が可能となる。具体的には以下の通りである。
【0025】図5(a)の第一の楕円鏡9aの第一焦点
Aに、図示しない干渉計の集光レンズの結像点を配し、
「2・θ1」の広がりを持つ測定光を第一の楕円鏡9a
に入射させる。この測定光は、第二焦点Bに再結像し、
図で示す方向に「2・θ2」の広がりを持つ光束とな
る。この光束を図の矢視で切った断面で観測すると、図
5(b)のように略「2・θ1」の広がりのままであ
る。従って、第一の楕円鏡と同形状の第二の楕円鏡9b
の第一焦点を、図5(b)のように、点Bに合致させて
配すれば、点Bから発散する測定光は、第二の楕円鏡9
bで再度反射されて第二焦点Cに結像する。この時の測
定光は図で示す方向に略「2・θ2」の広がりを持つ光
束となる。 従って、図5(b)の点Cから発散する測
定光は、2方向共、略「2・θ2」の広がりを持つ球面
波に変換されるため、被検物4上の被検面4aの球心を
点Cに合致させることにより、被検面4aの部分領域の
干渉計測が可能となる。
【0026】被検面4aの全面の干渉計測は、点A、点
B、及び点Cの少なくとも1箇所に図示しない反射体を
配置し、図示しない回動機構により反射体に回動を与
え、測定光を走査させることにより可能となる。なお、
実際の楕円鏡は理想面形状からの乖離(誤差)が存在し
ているため、その補正が必要となる。補正方法の一例と
して、高精度な基準参照球面(Ref)を別途用意し、
そのRefを基準として測定光束である球面波を校正す
る手法(Ref減算)を採用すれば良い。ただし、前述
した通り、楕円鏡で反射される光束は歪みが生じるた
め、高精度の測定を目指す場合には、座標の対応関係を
補正する必要がある。
【0027】図7、及び図8は、本発明の第2の実施例
であり、被検面4aが、例えば数2で表される2次非球
面の場合の「波面合成」装置であり、図3の実施例に対
してさらに変位機構8を追加したものである。測定手順
としては、先ず図7のように、被検面4aの部分領域4
0aの略球心とフィゾーレンズ2の焦点2bを合致させ
て、中心部の形状測定を行う。この場合の略球心は、部
分領域40aで規定される最適近似球面(2次非球面か
らの偏差形状がRMS的に最小となる球面)の球心を意
味する。
【0028】次に図3の実施例と同様に、反射体3に角
度「α/2」の回動を与えることにより、測定光軸を角
度「α」だけ偏向させる。この時、偏向後の測定光軸1
2bを中心とし、フィゾーレンズ2の測定有効で規定さ
れる部分領域40bの略球心は、焦点2bの位置からず
れてしまう。このずれは各部分領域40bに対して基準
軸12oを中心として対称に生ずる。従って、図8のよ
うに、回転機構8を変位させて部分領域40bの略球心
を焦点2bの位置まで変位させれば、その後、回転機構
7により保持調整機構5を回転させても、再アライメン
トを行うこと無く各部分領域40bの干渉計測が可能と
なる。
【0029】本装置の有用性を確認するために、被検面
が2次非球面の場合に、全面を一括球面波で干渉計測す
る場合と、「波面合成」で部分測定を行う場合を、下記
のシミュレーション条件により比較した。記号は後述の
図11と対応している。 [シミュレーション条件] ・ワーク:放物面(κ=0) ・ワーク中心曲率半径≒ 410mm ・ワーク外径(WD)=φ150mm ・部分測定時の測定有効径(TD)=φ100mm ・点PのWX座標≒58mm(後述の図11の状態を規定
する条件) 先ず、図9は放物面の全面を一括球面波で最適近似した
シミュレーション結果である。2次非球面である被検面
の基準軸(回転対称軸)をXZ直交座標のZ軸に採る
と、「Z=0」のX平面は、被検面の最適近似球面に相
当する。この最適近似球面と被検面の偏差形状は、基準
軸方向の乖離を計算してプロットしているため、実際の
干渉計で得られるデータの誤差表示方向(被検面の法線
方向)と一致していないため、厳密な議論を行う場合に
はこの補正も必要となる。また、図9は断面形状の表示
に止めているが、この形状をZ軸回りに回転させた3次
元的な偏差形状を、最適近似球面が切った2個の体積が
等しくなるように、最適近似球面を計算している。この
時の最適近似球面の曲率半径は、「約413mm」であっ
た。面精度(真球度)測定データとしては、PV値が約
「28λ(λ≒633nm)」であるため、高分解能の干
渉計を使用しても、一括全面測定を行うことは不可能と
なる。
【0030】例えば、X軸方向の測定サンプル数が約2
50個の干渉計を使用した場合、サンプリング間隔は
「φ150mm÷250=0.6mm」となる。一方、PV
値を与えるX座標の間隔は約24mmであるため、この間
隔には「24mm÷0.6mm=40」のサンプリング点が
存在する。従って、隣接するサンプリング点の位相差は
「28λ÷40≒0.7λ」となり、縞一本(λ/2)
を越えてしまうからである。
【0031】一方、図10は「波面合成」を行う際の中
心部の測定データであり、図7で示した測定配置で被検
面を干渉計測した場合の面精度データを、図9と同様の
考え方で算出した値である。この時の最適近似球面の曲
率半径は、「約411.5mm」であった。この場合は、
PV値が約「4λ(λ≒633nm)」であるため、高分
解能の干渉計を使用すれば、中心部の一括測定が可能で
ある。
【0032】例えば、X軸方向の測定サンプル数を同様
に約250個とすると、サンプリング間隔は「φ100
mm÷250=0.4mm」となる。一方、PV値を与える
X座標の間隔は約16mmであるため、この間隔には「1
6mm÷0.4mm=40」のサンプリング点が存在する。
従って、隣接するサンプリング点の位相差は「4λ÷4
0≒0.1λ」となり、高精度測定が充分可能となる。
【0033】次に、図12は「波面合成」を行う際の周
辺部の測定データであり、図8で示した測定配置で被検
面を干渉計測した場合の面精度データを、図11の座標
系で3D図表示したものである。図11は、図8の測定
配置を模式化した図である。測定の球面波はフィゾー面
と等価であるため、2aと表記した。また、被検面4a
の基準軸をWZ軸とし、WZ軸と直交する座標軸をWX
で表している。球面波2aは図示しない反射面により、
球面波の中心軸TZが角度「α」だけ偏向されている。
TZと直交する紙面上の座標軸をTXで表している。
【0034】球面波はその頂点Pにて被検面4aと接し
ていると仮定し、球面波と被検面のTZ軸方向の乖離が
極力小さくなるように概算した結果、球面波の曲率半径
は、「約415.5mm」となった。但し、球面波は最適
近似球面として計算していないため、前記PV値はもっ
と小さくなる可能性がある。図12から、面精度(真球
度)測定データとしては、PV値が約「20λ(λ≒6
33nm)」になるが傾斜が緩いため、高分解能の干渉計
を使用すれば、周辺部の一括測定が可能である。
【0035】例えば、X軸方向の測定サンプル数を同様
に約250個とすると、サンプリング間隔は「φ100
mm÷250=0.4mm」となる。一方、PV値を与える
X座標の間隔を40mmとすると、この間隔には「40mm
÷0.4mm=100」のサンプリング点が存在する。従
って、隣接するサンプリング点の位相差は「20λ÷1
00≒0.2λ」となり、中心部と同様に、高精度測定
が充分可能となる。
【0036】「波面合成」で部分測定データを繋ぎ合わ
せる際の座標の位置合わせは、特願平7−32578、
及び特願平7−32579で開示した演算方法を用いれ
ば、高精度のフィッティングが可能となる。前記実施例
では、被検面を紙面上で下向きに設定したが、このこと
は本発明の必須条件では無く、先ず被検物を使用される
状態で保持し、次に干渉計測系の測定光軸を被検面の基
準軸に合致するように偏向させれば良い。
【0037】また、前記実施例では、図2のように偏向
角度が1個(α)の場合の「波面合成」を説明したが、
偏向(反射体の回動)角度を複数個設定することによ
り、部分測定の回数は多くなるものの、使用する集光レ
ンズのNAを小さくすることが可能となる。さらに、集
光レンズのNAを小さくすると、干渉縞の撮像手段上の
有効が同じと言う条件下では、前記サンプリング間隔も
小さくなるため、より大きな非球面量(球面からの偏差
量)に対処することが可能となる。
【0038】また、前記実施例で示した回転機構は、保
持調整機構に乗った被検物を回転させていたが、被検物
が大口径の場合には、被検物は回転させる代わりに、被
検物は固定したままで、「干渉計本体、集光レンズ、反
射体、及び、回動機構」を一組として、被検面の基準軸
回りに回転させても良い。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る形状測定装
置を採用すれば、測定の配置が採れる範囲内で、特に凹
の大口径被検面を、自重変形が加わったそのままの状態
で全面測定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明に係る原理図、及び第1の実施例を
示す。
【図2】は、本発明に係る原理図、及び第1の実施例を
示す。
【図3】は、本発明に係る第1の実施例の第1の変形例
を示す。
【図4】は、本発明に係る第1の実施例の第2の変形例
を示す。
【図5】は、本発明に係る第1の実施例の第3の変形例
を示す。
【図6】は、本発明に係る第1の実施例の第3の変形例
の原理図を示す。
【図7】は、本発明に係る第2の実施例を示す。
【図8】は、本発明に係る第2の実施例を示す。
【図9】は、本発明に係る第2の実施例のシミュレーシ
ョンを示す。
【図10】は、本発明に係る第2の実施例のシミュレーシ
ョンを示す。
【図11】は、本発明に係る第2の実施例のシミュレーシ
ョンを示す。
【図12】は、本発明に係る第2の実施例のシミュレーシ
ョンを示す。
【符号の説明】
1 ・・・・干渉計本体 2 ・・・・フィゾーレンズ(集光レンズ) 2a・・・・フィゾー面 2b・・・・フィゾーレンズの焦点 3 ・・・・反射体 3a・・・・反射面 4 ・・・・被検物 4a・・・・被検面 4b・・・・被検面の球心 5 ・・・・保持調整機構 6 ・・・・反射体の回動機構 7 ・・・・回転機構 8 ・・・・変位機構 9 ・・・・楕円鏡 10 ・・・・撮像手段 11 ・・・・演算装置 12 ・・・・測定光軸 12a・・・・反射体の回動が無い状態で偏向された測
定光軸 12b・・・・反射体の回動が有る状態で偏向された測
定光軸 12o・・・・基準軸 40 ・・・・被検面の部分領域 41 ・・・・被検面の部分領域の重畳領域 以上

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 干渉計本体と、該干渉計本体から射出さ
    れる平面波を球面波に変換するための集光レンズと、反
    射面を有する反射体と、「該平面波の進行方向と該集光
    レンズの測定有効」で規定される測定光軸と与えられた
    被検物の有する被検面の基準軸との成す角度の2等分線
    を該反射面の法線に合致させ、かつ該反射体に所定の角
    度の回動を与えるための回動機構と、該反射面に関して
    該集光レンズの焦点が「該測定有効で規定される該被検
    面の部分領域」の略球心と共役な位置関係を形成するよ
    うに該被検物を保持調整するための保持調整機構と、該
    被検面、及び「該干渉計本体、もしくは該集光レンズ」
    に設けられた基準参照面から反射される2光束の干渉に
    より形成される干渉縞を画像情報として検出するための
    撮像手段と、該画像情報を画像処理し該被検面の形状に
    変換するための演算処理手段とを有する形状測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の形状測定装置において、
    前記回動を与えない状態の前記反射体により偏向された
    測定光軸を中心として前記保持調整機構を回転させるた
    めの回転機構を設けたことを特徴とする形状測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の形状測定装置において、
    前記集光レンズの焦点が前記部分領域の略球心と共役な
    位置関係を形成するように前記回転機構を変位させるた
    めの変位機構を設けたことを特徴とする形状測定装置。
  4. 【請求項4】 楕円鏡と、該楕円鏡の「第一焦点、及び
    第二焦点」の近傍に配された反射面を有する反射体とか
    ら成ることを特徴とするリレー光学系。
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