JPH09100805A - 多連式方向切換弁のシャトル弁機構 - Google Patents

多連式方向切換弁のシャトル弁機構

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JPH09100805A
JPH09100805A JP25616695A JP25616695A JPH09100805A JP H09100805 A JPH09100805 A JP H09100805A JP 25616695 A JP25616695 A JP 25616695A JP 25616695 A JP25616695 A JP 25616695A JP H09100805 A JPH09100805 A JP H09100805A
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pressure
shuttle valve
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spool
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Toshiharu Hagiwara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャトル弁55の修理、点検時に、多連式方
向切換弁を油圧駆動機器から取り外したり、シリンダポ
ートから配管を取り外すことなく、シャトル弁55を容
易に取り出せるようにすること。 【解決手段】 多連式方向切換弁におけるシャトル弁5
5を有する方向切換弁34の圧力制御用スプール孔62
とスプール孔61とが大略平行に設けられ、圧力制御用
スプール34cの軸方向の孔82にシャトル弁55が収
納され、その第1入口55aに方向切換弁34の高圧側
のシリンダポートの圧力が供給され、第2入口55b
に、連設する一の方向切換弁35の高圧側のシリンダポ
ートの圧力が供給されると共に、シャトル弁55で第1
及び第2入口55a、55bからの圧力より高圧選択さ
れた圧力が出口55cから連設する他の一の方向切換弁
33のシャトル弁55の第2入口55bに供給可能とさ
れたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械等の各種
油圧駆動機器に付設され、アクチュエータへの作動オイ
ルの送給方向を切り換える方向切換弁を複数連設してな
る多連式方向切換弁に係り、詳しくは、上記多連式方向
切換弁に内蔵され、複数の方向切換弁のシリンダポート
から最高圧力を選択するシャトル弁機構に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】特開平4ー54302号公報に開示され
る従来の多連式方向切換弁においては、図7に示すよう
に、本体1に設けたスプール孔2に、不図示のアクチュ
エータに接続されるシリンダポート3、4と、不図示の
タンクに作動オイルを還流させる1対のタンク通路5
と、不図示のメインポンプから供給通路を介して送給さ
れる作動オイルをシリンダポート3、4に供給する2又
状のブリッジ通路6、7とが開口している。上記スプー
ル孔2内で、1対の溝8aを有するスプール8が右また
は左方向に摺動することにより、溝8aを介して一方の
シリンダポート3または4がブリッジ通路6または7に
連通し、他方のシリンダポート3または4がタンク通路
5に連通するようになっている。
【0003】また、本体1には、スプール孔2の上側及
び下側に、それぞれスプール孔2と直交して鉛直方向に
延びる孔9及び10が設けられ、上側の孔9には、チェ
ック弁11を内蔵した圧力補償弁12が嵌入される一
方、下側の孔10内にはシャトル弁13が設けられてい
る。チェック弁11は、上記メインポンプに接続される
供給通路が連通する中央油室14と、ブリッジ通路6、
7との間に設けられ、ブリッジ通路6、7から上記供給
通路側への作動オイルの逆流を防止している。
【0004】圧力補償弁12の上部油室15は孔21を
介してブリッジ通路6、7に連通している。一方、下部
油室16は、スプール8が右または左方向へ摺動してシ
リンダポート3または4とブリッジ通路6または7とが
連通した際に、スプール8内の軸方向孔17及び径方向
孔18、19を介して高圧側のシリンダポート3または
4と連通するようになっている。
【0005】圧力補償弁12の孔20とブリッジ通路
6、7との間に可変絞り30が形成され、例えば、アク
チュエータの負荷が増大した時に高圧側のシリンダポー
ト3または4の圧力が上昇し、上記軸方向孔17及び径
方向孔18、19を介して下部油室16の圧力も上昇す
る。これにより、圧力補償弁12が上方に移動して中央
油室14からブリッジ通路6、7に一層大きな油圧が供
給され、アクチュエータの負荷に応じた油圧がブリッジ
通路6、7からシリンダポート3または4に供給され
る。
【0006】各方向切換弁のシャトル弁13には、スプ
ール8内の径方向孔18、軸方向孔17、径方向孔22
及びシャトル弁13の第1入口孔23を介して当該方向
切換弁の高圧側のシリンダポート3または4の圧力がボ
ール24の一側に供給される。一方、図8に示すよう
に、通路25及び第2入口孔26を介して、隣接する一
方の方向切換弁(不図示)の高圧側のシリンダポートの
圧力がボール24の他側に供給される。そして、上記ボ
ール24が低圧側に移動することにより、上記2つの方
向切換弁のシリンダポートの圧力の内、より高圧側が選
択されて、この高圧側のシリンダポートの圧力が出口孔
27及び通路28を介して隣接する他方の方向切換弁の
シャトル弁13aに供給される。以下、同様にして、複
数の方向切換弁のシリンダポートの最高圧力が選択さ
れ、上記メインポンプのポンプ圧と上記シリンダポート
の最高圧力との差に応じて設定された制御圧Pcが、図
7の圧力補償弁12の上端の油室29に供給されるよう
になっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の多連
式方向切換弁においては、前記アクチュエータとの接続
用の不図示の配管がシリンダポート3、4に取り付けら
れるため、シリンダポート3、4が上面に開口する姿勢
で、多連式方向切換弁が油圧駆動機器に組み付けられ、
従って、シャトル弁13は多連式方向切換弁の底部に位
置することになる。そのため、シャトル弁13に異物が
噛み込む等の不具合が発生して、シャトル弁13の修
理、点検が必要な場合、シリンダポート3、4から上記
配管を取り外し、更に、多連式方向切換弁を油圧駆動機
器から取り外した上で、シャトル弁13の修理、点検を
行わねばならないので、シャトル弁13の修理、点検作
業が極めて煩雑になるものであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決して、シャトル弁の修理、点検を容易に行える多連
式方向切換弁のシャトル弁機構を提供することを目的と
している。そのため、本発明に係る多連式方向切換弁の
シャトル弁機構は、多連式方向切換弁の本体に設けら
れ、アクチュエータに接続される1対のシリンダポー
ト、タンクに接続されるタンク通路、及び供給通路に接
続されるブリッジ通路が連通するスプール孔と、このス
プール孔に摺動自在に嵌入し、その摺動により一方のシ
リンダポートを上記ブリッジ通路に連通させ且つ他方の
シリンダポートを上記タンク通路に連通させるスプール
と、上記本体に設けられ、上記供給通路、及び油圧ポン
プに接続するポンプ通路が連通する圧力制御用スプール
孔と、この圧力制御用スプール孔に摺動自在に嵌入し、
その一端が上記供給通路に連通され、他端が上記1対の
シリンダポートの内の高圧側に連通されて、供給通路と
高圧側のシリンダポートとの圧力差により、ポンプ通路
から供給通路に供給される作動オイルの圧力を制御する
圧力制御用スプールとをそれぞれ備えた方向切換弁が複
数連設された多連式方向切換弁の少なくとも一部の方向
切換弁に付設され、複数の方向切換弁のシリンダポート
より最高圧力を選択する1または複数のシャトル弁から
なるシャトル弁機構であって、上記少なくとも一部の方
向切換弁の圧力制御用スプール孔とスプール孔とが大略
平行に設けられると共に上記少なくとも一部の方向切換
弁の圧力制御用スプールに軸方向へ延びるように形成さ
れた孔にシャトル弁が収納され、このシャトル弁の第1
入口が当該方向切換弁の高圧側のシリンダポートに連通
され、シャトル弁の第2入口が、連設する一の方向切換
弁の高圧側のシリンダポートまたは上記連設する一の方
向切換弁に付設されたシャトル弁の出口に連通されると
共に、当該シャトル弁で上記第1及び第2入口からの圧
力より高圧選択された圧力の出口が、連設する他の一の
方向切換弁のシャトル弁の第2入口に連通可能に構成さ
れていることを特徴とするものである。
【0009】上記の構成によれば、シャトル弁を付設し
た方向切換弁において、スプール孔と圧力制御用スプー
ル孔とを大略平行に設けると共に、上記圧力制御用スプ
ール孔内の圧力制御用スプールに軸方向の孔を形成して
この孔内にシャトル弁を収納したので、シャトル弁の修
理、点検を行う場合、多連式方向切換弁を油圧駆動機器
に組み付けたままの状態で、多連式方向切換弁の側部か
ら、必要によりシャトル弁を取り出して、シャトル弁の
点検、修理、または取替等の作業を行うことができ、こ
の際、アクチュエータとの接続用の配管をシリンダポー
トから取り外す必要もない。また、シャトル弁は圧力制
御用スプールの軸方向のデッドスペースを利用して設置
したので、シャトル弁を設けることにより、方向切換弁
が大型化することもない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基いて説明する。図1〜図4に示すように、建設機械
等の各種油圧駆動機器に組み付けられる多連式方向切換
弁は、例えば、5つの方向切換弁31〜35を連設して
なる。各方向切換弁31は、それぞれ作動オイルの送給
方向切換用のスプール31a〜35aが設けられた方向
切換部31bと、圧力制御用スプール31c〜35cが
設けられた圧力制御部31dとを備えている。方向切換
弁32、33間には、方向切換用のスプールを有せず、
圧力制御用スプール36aのみを有する圧力制御弁36
が設けられている。
【0011】以下、図1〜第4に対応する構成をJIS
記号で表した図5を用いて、まず、本多連式方向切換弁
の全体構成及び作用を簡単に説明する。油圧供給源とし
て、第1及び第2油圧ポンプP1、P2が設けられ、方
向切換弁31、32の方向切換部31b、32bには、
第1油圧ポンプP1からポンプ通路37及び各圧力制御
部31d、32dを介して作動オイルが供給される一
方、方向切換弁33〜35の方向切換部33b〜35b
には、第2油圧ポンプP2からポンプ通路38及び各圧
力制御部33d〜35dを介して作動オイルが供給され
るようになっている。
【0012】また、後述するシャトル弁55、56によ
り、3個の方向切換弁33〜35の方向切換部33b〜
35bにおけるシリンダポートの最高圧力C7が求めら
れ、このC7が小さい時、言い換えれば、方向切換弁3
3〜35での作動オイルの必要量が小さい時に、第2油
圧ポンプP2からの作動オイルがポンプ通路38及び圧
力制御弁36を介して方向切換弁31、32の方向切換
部31b、32bに供給可能とされている。
【0013】各方向切換部31b〜35bは、両端部に
供給される制御圧a1〜a5及びb1〜b5の圧力バラ
ンスにより切換が行われ、各圧力制御部31d〜35d
は、当該方向切換弁31〜35の方向切換部31b〜3
5bの高圧側のシリンダポートの圧力C1〜C5の変動
に応じて切換が行われるようになっている。
【0014】方向切換弁31〜35の各方向切換部31
b〜35bに各1対の配管A1〜A5及びB1〜B5を
介して接続された不図示の第1〜第5アクチュエータが
全て非作動状態で、従って、全ての方向切換弁31〜3
5が無負荷状態である場合、各方向切換部31b〜35
bは中立位置である切換位置Iが選択され、各圧力制御
部31d〜35d及び圧力制御弁36も切換位置Iが選
択されるようになっている。
【0015】この状態では、第1油圧ポンプP1からの
作動オイルは、ポンプ通路37から圧力制御部31d、
通路40、圧力制御部32d及び通路41を順次通過
し、更に、方向切換部32b、通路42、方向切換部3
1b及びタンク通路43を介して第1オイルタンクT1
に還流する。一方、第2油圧ポンプP2からの作動オイ
ルは、ポンプ通路38、圧力制御弁36、通路44、4
1、方向切換部32b、通路42、方向切換部31b及
びタンク通路43を介して第1オイルタンクT1に還流
する。
【0016】次に、例えば、方向切換弁31の方向切換
部31bに接続された第1アクチュエータが作動する場
合、制御圧a1を上昇させることにより、方向切換部3
1bも、第1アクチュエータの作動方向に応じて、順次
切換位置II、III に切り換わり、作動オイルが配管A1
を介して第1アクチュエータに供給され、その供給量は
切換位置II、III の順に増加する。第1アクチュエータ
から配管B1を介して還流する作動オイルは、更に、タ
ンク通路47及び共通タンク通路48を介して第1オイ
ルタンクT1に戻される。
【0017】同時に、検出通路45を介して検出される
方向切換部31bの高圧側のシリンダポートの圧力C1
が上昇することにより、圧力制御部31dが順次切換位
置II、III に切り換わり、これにより、第1油圧ポンプ
P1からの作動オイルが供給通路46を介して方向切換
部31bに供給される。その供給量は、切換位置II、II
I の順に増加する。
【0018】第1アクチュエータの作動方向が上記と逆
方向の場合、方向切換部31bは切換位置Iから順次切
換位置IV、Vに切り換わるが、この場合の動作は、配管
B1が作動オイルの供給側、配管A1が還流側となる以
外は上記と同様であるので説明を省略する。また、方向
切換弁32の作動は、方向切換弁31と大略同様に行わ
れるので、説明を省略する。
【0019】次に、方向切換弁33の方向切換部33b
に接続された第3アクチュエータが作動する場合、方向
切換部33bは、制御圧a3に応じて、切換位置Iから
切換位置IIに切り換わり、これにより、上記第2油圧ポ
ンプP2からの作動オイルが方向切換部33bから配管
A3を介して第3アクチュエータに供給され、第3アク
チュエータから排出されるオイルが配管B3を介して還
流され、タンク通路51及び共通タンク通路49を介し
て第2オイルタンクT2に戻される。同時に、検出通路
52を介して圧力制御部33dに供給される方向切換部
33bの高圧側のシリンダポートの圧力C3の上昇に伴
って、圧力制御部33dが圧力C3に応じて切換位置I
I、III に切り換わり、その結果、第2油圧ポンプP2
からの作動オイルがポンプ通路38、圧力制御部33
d、供給通路53及び逆止弁54を介して方向切換部3
3bに供給される。さらに、後述するシャトル弁56か
らの複数の方向切換弁33〜35のシリンダポートの最
高圧力C7が圧力制御弁36に入力されることにより、
その圧力に応じて、圧力制御弁36が順次切換位置II、
III に切り換わる。ここで、上記圧力制御弁36が切換
位置II、III の順に切り換わるに伴って、第2油圧ポン
プP2から方向切換弁31、32側への作動オイルの供
給量は減少し、逆に方向切換弁33〜35側への作動オ
イルの供給量が増加する。また、圧力制御部33dが切
換位置II、III の順に切り換わるに伴って、方向切換部
33bへの作動オイルの供給量が増す。
【0020】第3アクチュエータの作動方向が上記と逆
方向であれば、方向切換部33bは切換位置III に切り
換わり、この場合、配管B3が第3アクチュエータに対
する作動オイルの供給側、配管A3が還流側となる。方
向切換弁34、35の方向切換部34b、35bから第
4、第5アクチュエータへの作動オイルの供給も上記と
同様に行われる。
【0021】シャトル弁55の第1入口には、方向切換
部34bの高圧側のシリンダポートの圧力C4が入力さ
れる一方、第2入口には、方向切換部35bの高圧側の
シリンダポートの圧力C5が入力され、C4とC5間で
高圧側が一次選択されて、シャトル弁55の出口から一
次選択済の圧力C6がシャトル弁56の第2入口に入力
される。
【0022】シャトル弁56の第1入口には、方向切換
部33bの高圧側のシリンダポートの圧力C3が入力さ
れ、ここで、C3とC6の間で高圧側が選択されて、3
個の方向切換弁33〜35の方向切換部33b〜35b
のシリンダポートの最高圧力C7が圧力制御弁36の一
側に供給される。圧力制御弁36の他側には、第2油圧
ポンプP2の作動オイル圧C8が供給され、C7とC8
の圧力バランスにより、圧力制御弁36の切換が行われ
る。なお、図5中、各Rはリリーフ弁、各Sは絞りであ
る。
【0023】次に、図3のFーF線に沿う拡大断面説明
図である図1に基いて、シャトル弁55を内蔵した方向
切換弁34の構造を詳細に説明する。方向切換弁34は
本多連式方向切換弁の本体60にそれぞれ水平方向に設
けられたスプール孔61と圧力制御用スプール孔62と
を有し、スプール孔61と圧力制御用スプール孔62と
は互いに平行に延びている。スプール孔61には前記ス
プール34aが摺動自在に嵌入する一方、圧力制御用ス
プール孔62には前記圧力制御用スプール34cが摺動
自在に嵌入している。
【0024】スプール孔61には、上記本体60に設け
られた2又状のブリッジ通路63と、ブリッジ通路63
の両側に設けられた1対のシリンダポート64、65
と、シリンダポート64、65の両側に設けられた1対
のタンク通路66とが連通している。スプール34aに
は、1対の凹部67が形成され、スプール34aが図1
の右側に摺動した時に、凹部67を介してブリッジ通路
63とシリンダポート64とが連通し且つシリンダポー
ト65とタンク通路66とが連通する一方、スプール3
4aが左側に摺動した時に、凹部67を介してブリッジ
通路63とシリンダポート65とが連通し且つシリンダ
ポート64とタンク通路66とが連通するようになって
いる。
【0025】圧力制御用スプール孔62には、前記第2
油圧ポンプP2からのポンプ通路38と、供給通路68
の下端部とが連通し、供給通路68の上端部はブリッジ
通路63に連通している。圧力制御用スプール34cに
は凹部70が形成され、ポンプ通路38からの作動オイ
ルが凹部70を介して供給通路68に送給され、更にブ
リッジ通路63を介していずれかのシリンダポート6
4、65に供給可能となっている。
【0026】圧力制御用スプール34cの図1中右側の
軸方向端部には、供給通路68から通路71(図5参
照)、圧力制御用スプール孔62に形成した大径の環状
室72(図6)、圧力制御用スプール34cに設けた径
方向孔73、及び後述する孔82とプラグ84間の環状
の隙間98を介して、供給通路68内の作動オイル圧が
供給される。また、圧力制御用スプール34cの図1中
左側の軸方向端部には、シリンダポート64、65の内
の高圧側のシリンダポートの圧力が供給されるようにな
っている。
【0027】すなわち、スプール34aには、1対の軸
方向孔74、75が同軸上に且つ互いに非連通状態で設
けられ、且つスプール孔61には、上記軸方向孔74、
75の対向する端部に大略対応させて大径の環状室76
が形成されている。スプール34aが右側に摺動してブ
リッジ通路63とシリンダポート64とが連通した際に
は、軸方向孔74及び該軸方向孔74と接続させてスプ
ール34aに設けた1対の径方向孔74a、74bを介
しシリンダポート64と環状室76とが連通する一方、
スプール34aが左側に摺動してブリッジ通路63とシ
リンダポート65とが連通した際には、軸方向孔75及
び該軸方向孔75に接続させてスプール34aに設けた
他の1対の径方向孔75a、75bを介しシリンダポー
ト65と環状室76とが連通するようになっている。
【0028】環状室76は通路77を介して、圧力制御
用スプール孔62に形成した大径の環状室78(図6参
照)に連通し、環状室78は、圧力制御用スプール34
cの径方向孔80及び絞り81を介して圧力制御用スプ
ール34cの左側の軸方向端部に通じている。これによ
り、1対のシリンダポート64、65の内の高圧側、つ
まり、ブリッジ通路63と連通している側のシリンダポ
ートの圧力が、圧力制御用スプール34cの左側の軸方
向端部に供給される。
【0029】そして、圧力制御用スプール34cは、上
記供給通路68内の作動オイル圧と、高圧側のシリンダ
ポートの圧力との圧力バランスにより図1の左右方向に
摺動し、ポンプ通路38から供給通路68への作動オイ
ルの圧力を調整するようになっている。すなわち、高圧
側のシリンダポートの圧力が上昇すると、それに応じて
圧力制御用スプール34cが図1の右側に摺動し、ポン
プ通路38から供給通路68への作動オイルの供給量を
一定に保つものである。
【0030】図6に詳細に示すように、圧力制御用スプ
ール34cには、右側の軸方向端部から軸方向に延び、
その径が段階的に縮小する孔82が形成され、この孔8
2内にシャトル弁55が収納されている。このシャトル
弁55は、上記孔82内で転動可能なボール83と、圧
力制御用スプール34cの右側端部から孔82内に挿入
されるプラグ84とを備えている。なお、プラグ84の
右側に隣接して、圧力制御用スプール孔62を閉塞する
プラグ79が設けられている。
【0031】ボール83の左側に位置するシャトル弁5
5の第1入口55aは、圧力制御用スプール34cに左
側の軸方向端部から設けた軸方向孔85を介して上記径
方向孔80に連通し、シリンダポート64、65の内の
高圧側のシリンダポートの圧力C4が第1入口55aに
入力されるようになっている。
【0032】また、ボール83の右側に対向して、プラ
グ84内に設けた第2入口55bは、プラグ84内の軸
方向孔86、径方向孔87、及び圧力制御用スプール3
4cに設けた径方向孔88を介して環状室90に連通し
ている。図4に示すように、環状室90には、当該方向
切換弁34に設けた通路91、隣接する一方の方向切換
弁35に設けた通路92等を介して、隣接する一方の方
向切換弁35の高圧側のシリンダポートの圧力C5が供
給され、この圧力C5が上記第2入口55bに入力され
るようになっている。
【0033】図6において、圧力制御用スプール34c
に径方向孔として設けたシャトル弁55の出口55c
は、環状室93に連通し、第1及び第2入口55a、5
5bに供給される2つの方向切換弁34、35の各高圧
側のシリンダポートの圧力C4、C5の内、相対的に低
圧側を供給する入口55aまたは55bがボール83で
閉塞されることにより、C4、C5の内の高圧側が一次
選択されて、一次選択済の圧力C6として環状室93に
供給される。図4に示すように、環状室93は当該方向
切換弁34の通路94、及び隣接する他方の方向切換弁
33の通路95等を介して、隣接する他方の方向切換弁
33のシャトル弁56の第2入口56bに連通し、上記
一次選択済のシリンダポート圧C6が、第1入口56a
から供給される方向切換弁33の高圧側のシリンダポー
トの圧力C3と比較される。以下、前述のように、シャ
トル弁56で最終選択された3個の方向切換弁33〜3
5のシリンダポートの最高圧力P7が、通路96、97
等を介して圧力制御弁36に供給される。
【0034】上記の構成において、シャトル弁55に異
物が噛み込む等の不具合が発生した場合、プラグ79を
取り外し、必要により圧力制御用スプール34cを圧力
制御用スプール孔62から抜き出した上で、プラグ84
を圧力制御用スプール34cの孔82から取り出し、修
理、点検を行ったり、必要に応じて、ボール83、プラ
グ84等の部品の交換を行える。この際、本多連式方向
切換弁を油圧駆動機器から取り外す必要はなく、且つシ
リンダポート64、65に接続されている配管A3、B
3を取り外す必要もない。また、シャトル弁55は圧力
制御用スプール34cの軸方向のデッドスペースに収納
したので、シャトル弁55を設けることにより、多連式
方向切換弁の寸法の大型化を招くこともない。
【0035】なお、上記の実施の形態では、多連式方向
切換弁を5個の方向切換弁31〜35により構成すると
共に、2個の方向切換弁33、34にシャトル弁56、
55を設けて、3個の方向切換弁33〜35のシリンダ
ポートの最高圧力を求めるようにしたが、多連式方向切
換弁を構成する方向切換弁の個数及びその内のシャトル
弁を設ける方向切換弁の個数は、用途に応じて任意に変
更可能であり、1個の方向切換弁のみにシャトル弁を設
ける構成としても良い。また、複数のシャトル弁を設け
る場合、通常、互いに隣接する方向切換弁に上記複数の
シャトル弁を配置するものであるが、シャトル弁を設け
る方向切換弁同士は必ずしも隣接していなくて良い。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、シャト
ル弁を付設した方向切換弁において、スプール孔と圧力
制御用スプール孔とを大略平行とする共に、上記圧力制
御用スプール孔内の圧力制御用スプールに軸方向に延び
る孔を形成してこの孔内にシャトル弁を収納したので、
シャトル弁の修理、点検等を行う場合、多連式方向切換
弁を油圧駆動機器に組み付けたままの状態で、多連式方
向切換弁の側部から、必要によりシャトル弁を取り出し
て、シャトル弁の点検、修理、または部品の交換等の作
業を行うことができ、この際、アクチュエータとの接続
用の配管をシリンダポートから取り外す必要もないの
で、シャトル弁の修理、点検等の作業を短時間で円滑に
行えるようになる。しかも、シャトル弁は圧力制御用ス
プールの、従来利用されていない軸方向のデッドスペー
スを用いて、圧力制御用スプール内に収納するようにし
たので、シャトル弁を設けることにより、多連式方向切
換弁の寸法が大型化することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における多連式方向切換弁
の内、シャトル弁を含む方向切換弁を図3のFーF線に
沿って示す拡大断面説明図。
【図2】上記多連式方向切換弁の側面図。
【図3】図2のDーD線に沿う断面説明図。
【図4】図2のEーE線に沿う断面説明図。
【図5】図2〜図4の多連式方向切換弁の内部構成をJ
IS記号により示す説明図。
【図6】図1の部分拡大図。
【図7】従来の多連式方向切換弁を示す垂直断面図。
【図8】図7のGーG線に沿う部分拡大断面図。
【符号の説明】
34 方向切換弁 34a スプール 34c 圧力制御用スプール 55 シャトル弁 55a 第1入口 55b 第2入口 55c 出口 60 本体 61 スプール孔 62 圧力制御用スプール孔 63 ブリッジ通路 64、65 シリンダポート 66 タンク通路 68 供給通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16K 43/00 F16K 43/00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多連式方向切換弁の本体に設けられ、ア
    クチュエータに接続される1対のシリンダポート、タン
    クに接続されるタンク通路、及び供給通路に接続される
    ブリッジ通路が連通するスプール孔と、このスプール孔
    に摺動自在に嵌入し、その摺動により一方のシリンダポ
    ートを上記ブリッジ通路に連通させ且つ他方のシリンダ
    ポートを上記タンク通路に連通させるスプールと、上記
    本体に設けられ、上記供給通路、及び油圧ポンプに接続
    するポンプ通路が連通する圧力制御用スプール孔と、こ
    の圧力制御用スプール孔に摺動自在に嵌入し、その一端
    が上記供給通路に連通され、他端が上記1対のシリンダ
    ポートの内の高圧側に連通されて、供給通路と高圧側の
    シリンダポートとの圧力差により、ポンプ通路から供給
    通路に供給される作動オイルの圧力を制御する圧力制御
    用スプールとをそれぞれ備えた方向切換弁が複数連設さ
    れた多連式方向切換弁の少なくとも一部の方向切換弁に
    付設され、複数の方向切換弁のシリンダポートより最高
    圧力を選択する1または複数のシャトル弁からなるシャ
    トル弁機構であって、 上記少なくとも一部の方向切換弁の圧力制御用スプール
    孔とスプール孔とが大略平行に設けられると共に上記少
    なくとも一部の方向切換弁の圧力制御用スプールに軸方
    向へ延びるように形成された孔にシャトル弁が収納さ
    れ、このシャトル弁の第1入口が当該方向切換弁の高圧
    側のシリンダポートに連通され、シャトル弁の第2入口
    が、連設する一の方向切換弁の高圧側のシリンダポート
    または上記連設する一の方向切換弁に付設されたシャト
    ル弁の出口に連通されると共に、当該シャトル弁で上記
    第1及び第2入口からの圧力より高圧選択された圧力の
    出口が、連設する他の一の方向切換弁のシャトル弁の第
    2入口に連通可能に構成されていることを特徴とする多
    連式方向切換弁のシャトル弁機構。
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