JPH09100237A - 血流改善剤 - Google Patents

血流改善剤

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JPH09100237A
JPH09100237A JP7255370A JP25537095A JPH09100237A JP H09100237 A JPH09100237 A JP H09100237A JP 7255370 A JP7255370 A JP 7255370A JP 25537095 A JP25537095 A JP 25537095A JP H09100237 A JPH09100237 A JP H09100237A
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JP
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arg
ser
leu
peptide
ala
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JP7255370A
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English (en)
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Kazuhisa Kashimoto
和久 樫本
Yumiko Nagano
由美子 長野
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Ito Ham KK
Itoham Foods Inc
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Ito Ham KK
Itoham Foods Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 下記一般式(1) : H-His-Ser-Asp-A -B -Phe-Thr-Asp-C -Tyr-D -Arg-E -Arg-F -Gln-G -Ala-Val- I -J -Tyr-Leu-K -L -M -Leu-N (1) (AはAla 又はGly ;BはIle 又はVal ;CはAsn 又は
Ser ;DはThr 又はSer;EはLeu 又はTyr ;F、I及
びJはそれぞれLys 又はArg を示すが、F、I及びJの
少なくとも一つはArg ;GはMet 、Leu 又はNle ;Kは
Asn 又はAla ;LはSer 又はAla ;MはIle 又はVal ;
Nは-NH 2 又はAsn-NH2 。但し、同時に、AがAla 、B
がVal 、CがAsn 、DがThr 、EがLeu 、KがAsn 、L
がSer 、MがIle 及びNがAsn-NH2 になることはな
い。)で表されるペプチド又はその薬学的に許容される
塩を有効成分として含有する血流改善剤。 【効果】 優れた血流増加作用を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペプチド又はその
薬学的に許容される塩を含有する血流改善剤に関する。
【0002】
【従来の技術】VIP(血管作動性腸管ペプチド(Vaso
active Intestinal Peptide))は、脳−腸管ペプチドと
呼ばれる、血流促進、血圧低下作用をもつ生理活性ペプ
チドの一種である。このVIPは、1970年にブタ腸管か
ら抽出されており、28個のアミノ酸残基からなる(S.I.
Said,V.Mutt Science,169,1217(1970))。また、PAC
AP(下垂体アデニレートサイクラーゼ活性化ペプチド
(Pituitary Adenylate Cyclase Activating Polypeptid
e))は、1989年、羊の視床下部から下垂体培養細胞のア
デニレ−トサイクラ−ゼを活性化させるバイオアッセイ
系を指標にして単離され構造決定された38個のアミノ酸
残基よりなるペプチドである(A.Miyata, A.Arimura et
al, Biochem. Biophys. Res. Commun., 164, 567(198
9)) 。このPACAPのN末端側から27残基がPACA
Pの活性を有しており、この27個のアミノ酸配列は、V
IPと極めて類似した構造を有する。VIP及びPAC
APのアミノ酸配列はセクレチン、グルカゴン等に類似
していることから、グルカゴンファミリ−に属するペプ
チドとされており、その強い血管拡張、血流促進作用か
ら、潰瘍、しもやけ、褥瘡、インポテンツ等の治療、発
毛あるいは育毛などの効果が期待されている。
【0003】また、気管支拡張作用・降圧作用、育毛作
用を有する28〜31個のアミノ酸残基からなるペプチドが
知られている(特開昭62−246595号公報、特開
昭64−83012号公報及び特開平4−297498
公報参照。)。他にも公知VIPよりも強い血流増加作
用を有し、VIPよりも血圧降下作用の少ない分離した
VIP誘導体が知られている(特開平4−297498
号公報)。しかしながら、さらなる血流増加作用に優れ
た血流改善剤が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、血流
増加作用に優れた新規ペプチドを有効成分として含有す
る血流改善剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(1) : H-His-Ser-Asp-A -B -Phe-Thr-Asp-C -Tyr- D -Arg-E -Arg-F -Gln-G -Ala-Val-I - (1) J -Tyr-Leu-K -L -M -Leu-N (式中、Aは、Ala 又はGly を示し;Bは、Ile 又はVa
l を示し;Cは、Asn 又はSer を示し;Dは、Thr 又は
Ser を示し;Eは、Leu 又はTyr を示し;F、I及びJ
は、同一でも異なってもよく、それぞれLys 又はArg を
示すが、F、I及びJの少なくとも一つはArg をであ
り;Gは、Met 、Leu 又はNle を示し;Kは、Asn 又は
Ala を示し;Lは、Ser 又はAla を示し;Mは、Ile 又
はVal を示し;Nは、-NH2又はAsn-NH2 を示す。但し、
同時に、AがAla 、BがVal 、CがAsn 、DがThr 、E
がLeu 、KがAsn 、LがSer 、MがIle 及びNがAsn-NH
2 になることはない。)で表されるペプチド又はその薬
学的に許容される塩を有効成分として含有する、血流改
善剤を提供する。
【0006】また、本発明は、下記一般式(2) : H-His-Ser-Asp-A -B -Phe-Thr-Asp-C -Tyr- D -Arg-E -Arg-F -Gln-G -Ala-Val-I - (2) J -Tyr-Leu-K -L -M -Leu-P -Gly-Q -R (式中、A、B、C、D、E、F、G、I、J、K、L
及びMは、前記のとおりである。但し、F、I及びJの
少なくとも一つはArg である。Pは、Asn 又は化学結合
を示し、Qは、Lys 、Arg 、Lys-Arg 、Arg-Arg 又は化
学結合を示し、Rは-OH 又は-NH2を示す。)で表される
ペプチド又はその薬学的に許容される塩を有効成分とし
て含有する、血流改善剤を提供する。
【0007】本明細書において、アミノ酸、ペプチド、
保護基、溶媒その他に関して略号で表示する場合、国際
純正及び応用化学連合(IUPAC)、国際生化学連合
(IUB)の規定或いは該当分野における慣用記号に従
うものとする。ただしアミノ酸等に関し光学異性体があ
りうる場合は、特に明示しなければL体を示すものとす
る。以下、その例を示す。 His ;ヒスチジン残基 Ser ;セリン残基 Asp ;アスパラギン酸残基 Ala ;アラニン残基 Val ;バリン残基 Phe ;フェニルアラニン残基 Thr ;スレオニン残基 Tyr ;チロシン残基 Asn ;アスパラギン残基 Leu ;ロイシン残基 Arg ;アルギニン残基 Lys ;リジン残基 Gln ;グルタミン残基 Met ;メチオニン残基 Ile ;イソロイシン残基 Gly ;グリシン残基 Nle ;ノルロイシン残基 Boc;t-ブトキシカルボニル基 Aoc;t-アミルオキシカルボニル基 Bzl;ベンジル基 Z ;ベンジルオキシカルボニル基 Tos;p-トルエンスルホニル基 OBut;t-ブチルエステル OMe;メチルエステル OBz;ベンジルエステル ONP;p-ニトロフェニルエステル Bom;ベンジルオキシメチル基 TFA;トリフルオロ酢酸 THF;テトラヒドロフラン DCM;ジクロロメタン DMF;ジメチルホルムアミド DCC;ジシクロヘキシルカルボジイミド WSC;N-エチル-N’-ジメチルアミノプロピル-カルボジイミド OSu;N-ヒドロキシコハク酸イミドエステル HOSu;N-ヒドロキシコハク酸イミド HOBt;1-ヒドロキシベンゾトリアゾール DIEA;ジイソプロピルエチルアミン 上記一般式(1) または(2) で表されるペプチドは,公知
のペプチド合成の常法手段に従って合成できる。例えば
「ザ.ペプチド(The Peptides)」第1巻(1966年)[Schred
er and Luhke著、Academic Press ,NewYork,U.S.A.] 、
あるいは「ペプチド合成」[泉屋ら著、丸善株式会社(1
975年)]に記載されている方法に従って、例えばアジド
法、酸クロライド法、酸無水物法、混合酸無水物法、D
CC法、活性エステル法(P-ニトロフェニルエステル
法、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル法、シアノ
メチルエステル法等)、ウッドワ−ド試薬Kを用いる方
法、カルボイミダゾ−ル法、酸化還元法、DCC−アデ
イテイブ(HONB、HOBt、HOSu)法等により
合成することができる。これらの方法は、固相合成法及
び液相合成法のいずれも適用できる。また、上記一般式
(1) 又は(2) で表されるペプチドは、上記のような一般
的なポリペプチドの合成法により、例えば、C末端アミ
ノ酸に、アミノ酸配列にしたがって順次1個ずつアミノ
酸を縮合させるいわゆるステップワイズ伸長法によっ
て、又は数個のフラグメントに分けて各フラグメントを
合成し、それらをカップリングさせるフラグメント縮合
法によって製造することができる。
【0008】より詳細には、例えば、ステップワイズ伸
長法により固相合成する場合には、メリフィ−ルド( M
errifield.R.B.)の方法[Solid phase peptide synthe
sis,J.Amer.Chem.Soc., 85, 2149-2159 (1963) ]に従
って行うことができる。まず、カルボキシル基と結合可
能な官能基を有する不溶性樹脂に、目的とするペプチド
のアミノ酸配列のC末端のアミノ酸をアミノ基を保護し
た状態で結合させ、次いで該C末端アミノ酸のアミノ基
の保護基を除去して得られた遊離のアミノ基に、目的と
するペプチドのアミノ酸配列(本発明においては上記一
般式(1) 又は一般式(2) のアミノ酸配列)に従って、カ
ルボキシル基を活性化させたアミノ基保護アミノ酸を一
つずつ順次ペプチド結合させてはアミノ基の保護基の除
去を繰り返し、1位のヒスチジン残基までアミノ酸残基
を延長し、続いて得られたペプチドを前記樹脂から脱離
させることにより製造することができる。
【0009】上記の方法において、アミノ酸のペプチド
結合に関与するアミノ基への保護基の結合及び該保護基
の脱離、並びにアミノ酸のペプチド結合に関与するカル
ボキシル基の活性化が必要である。また、必要に応じて
アミノ酸の側鎖の官能基にも保護基を結合する。アミノ
基を保護する場合に用いる保護基としては、通常用いら
れているものを挙げることができ、例えばベンジルオキ
シカルボニル(Z)、 t-ブトキシカルボニル(Bo
c)、t-アミルオキシカルボニル(Aoc)、イソボルニ
ルオキシカルボニル、p-メトキシベンジルオキシカルボ
ニル、2-クロル-ベンジルオキシカルボニル、アダマン
チルオキシカルボニル、トリフルオロアセチル、フタロ
イル、ホルミル、o-ニトロフェニルスルフェニル、ジフ
ェニルホスフィノチオイルなどの基が挙げられる。
【0010】また、ペプチドの製造において、カルボキ
シル基を保護する場合に用いる保護基としては、通常用
いられているものを挙げることができ、例えば、メチル
エステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチル
エステル、tert−ブチルエステル等のアルキルエステ
ル、ベンジルエステル、p-ニトロベンジルエステル、メ
チルベンジルエステル、p-クロロベンジルエステル、ベ
ンズヒドリルエステル、ベンジルオキシカルボニルヒド
ラジド、tert-ブチルオキシカルボニルヒドラジド、ト
リチルヒドラジド等が挙げられる。
【0011】ペプチド結合に関与するカルボキシル基の
活性化も、上記のような従来公知の方法にて行うことが
でき、用いられる試薬等も公知のものから適宜選択し得
る。例えば、カルボキシル基を活性化するために、該カ
ルボキシル基と種々の試薬を反応させて、例えば、対応
する酸クロライド、酸無水物又は混合酸無水物、アジ
ド、活性エステル(例えば、ペンタクロロフェノ−ル、
p-ニトロフェノ−ル、N−ヒドロキシコハク酸イミド、
N−ヒドロキシベンズトリアゾ−ル、N−ヒドロキシ−
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド等との
エステル)等を形成させればよい。
【0012】また、アミノ酸の中で、側鎖に官能基を有
するものについては、ペプチド結合形成反応中はその官
能基は保護されているのが好ましく、特に、His、Ty
r、Thr、Lys、Asp、Arg及びSerについては、その
側鎖の官能基を保護しておくのが好ましい。官能基の保
護は、通常用いられている方法で保護基を結合させるこ
とにより行われる。ペプチドの合成終了後、それらの保
護基は脱離される。
【0013】Hisのイミノ基の保護基としては、例え
ば、ベンジルオキシメチル(Bom)、トシル(To
s)、ベンジル(Bzl)、ベンジルオキシカルボニル
(Z)、トリチル等の基が挙げられる。Ser及びThrの
水酸基は、例えば、エステル化又はエ−テル化によって
保護することができるが、必ずしも保護する必要はな
い。エステル化によって導入される保護基としては、例
えば、アセチル等の低級アルカノイル基、ベンゾイル等
のアロイル基、ベンゾイルオキシカルボニル、エチルオ
キシカルボニル等の炭酸から誘導される基等が好適に用
いられる。またエ−テル化によって導入される保護基と
しては、例えば、ベンジル(Bzl)、テトラヒドロピラ
ニル、tert−ブチル等の基が好適に用いられる。
【0014】Tyrの水酸基の保護基としては、例えばベ
ンジル(Bzl)、ブロモベンジルオキシカルボニル(B
rZ)、ジクロロベンジル(Cl2-Bzl)、ベンジルオ
キシカルボニル(Z)、アセチル、トシル(Tos)等の
基が挙げられる。Lysのアミノ基の保護基としては、例
えば、ベンジルオキシカルボニル(Z)、クロロベンジ
ルオキシカルボニル(Cl−Z)、ジクロロベンジル
(Cl2-Bzl)、t-ブトキシカルボニル(Boc)、トシ
ル(Tos)等の基が挙げられる。Argのグアニジノ基の
保護基としては、例えば、トシル(Tos)、ニトロ、ベ
ンジルオキシカルボニル(Z)、t-アミルオキシカルボ
ニル(Aoc)基等の基が挙げられる。
【0015】Aspのカルボキシル基の保護は、例えば、
ベンジルアルコ−ル、メタノ−ル、エタノ−ル、tert−
ブタノ−ル等によるエステル化により行われる。尚、ペ
プチド結合の形成反応は、例えば、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド(DCC)、カルボジイミダゾール等のカ
ルボジイミド試薬やピロリン酸テトラエチル、ベンゾト
リアゾ−ル−N−ヒドロキシトリスジメチルアミノホス
ホニウムヘキサフルオロリン化物塩(Bop試薬)等の
縮合剤の存在下に実施し得る場合もある。
【0016】上記の固相合成において用いる不溶性樹脂
は、カルボキシル基と結合可能な官能基を有する樹脂で
あればいずれのものも使用でき、例えば、ベンズヒドリ
ルアミン樹脂(BHA樹脂)、クロルメチル樹脂、オキ
シメチル樹脂、アミノメチル樹脂、p-メチルベンズヒド
リルアミン樹脂(MBHA樹脂)、4−アミノメチルフ
ェノキシメチル樹脂、4−ヒドロキシメチルフェノキシ
メチル樹脂、4−オキシメチルフェニルアセタミドメチ
ル樹脂(PAM樹脂)等が挙げられる。樹脂へのアミノ
酸の結合及び合成されたペプチドの樹脂からの脱離は、
従来公知の方法で行うことができる。
【0017】上記の固相合成に用いる溶媒としては、ペ
プチド結合形成に使用し得ることが知られている各種の
もの、例えば無水又は含水のジメチルホルムアミド(D
MF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ピリジ
ン、クロロホルム、ジオキサン、ジクロロメタン(DC
M)、テトラヒドロフラン(THF)、酢酸エチル、N
−メチルピロリドン、ヘキサメチルリン酸トリアミド
(HMPA)等を、単独で、あるいは2種以上の混合溶
媒として用いることができる。
【0018】合成されたペプチドは、通常の方法に従い
脱塩、精製することができる。例えば、DEAE−セル
ロ−ス等のイオン交換クロマトグラフィ−、セファデッ
クスLH−20、セファデックスG−25等の分配クロ
マトグラフィ−、シリカゲル等の順相クロマトグラフィ
−、ODS−シリカゲル等の逆相クロマトグラフィ−、
高速液体クロマトグラフィ−等が挙げられる。
【0019】上記一般式(1) または(2) で表されるペプ
チドの薬学的に許容される塩としては、例えば、酢酸
塩、塩酸塩、リン酸塩等が挙げられる。上記一般式(1)
または(2) で表されるペプチド及びその塩は、これを血
流改善剤として用いるにあたり、通常の製剤的担体とと
もに製剤組成の形態に加工されるが、中でも注射剤の形
態に加工され使用されるのが望ましい。
【0020】注射剤として調製される場合、得られる製
剤は殺菌されかつ血液と等張であるのが好ましい。注射
剤の形態に成形するのに際しては、希釈剤としてこの分
野において慣用されているものを使用することができ
る。例えば、水、生理食塩水等を挙げることができる。
尚、この場合の等張性の溶液を調製するのに十分な量の
食塩、或いはグリセリンを注射剤の形態の製剤中に含有
せしめてもよい。また、上記製剤には通常の緩衝液、無
痛化剤、保存剤等、更に必要に応じて着色剤、保存剤、
香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品をも含有せしめる
ものである。また、上記有効成分は、使用時に注射用蒸
留水に溶解し、用時溶解剤としても使用できる。
【0021】上記の如くして調製される製剤は、その形
態に応じた方法で投与され得る。注射剤の場合には単独
で或いはアミノ酸等の通常の補液と混合して静脈内投与
される。有効成分の投与量は使用目的、症状等により適
宜決定されるが、通常1人1日当たり1ng〜1mg/kg
(体重)程度の範囲で使用するのが好ましく、1日2〜
4回分割投与するのが好ましい。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げてより具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。以下の実施例において、得られた純粋ペプチドの同
定は、下記に示す高速液体クロマトグラフィ−(HPL
C)の保持時間の測定、旋光度の測定及びアミノ酸分析
により行った。 ・高速液体クロマトグラフィ−(HPLC) 高速液体クロマトグラフィ−分析には、LC−Modu
le−1(日本ウォ−タ−ズ・リミテッド社製)を用い
た。
【0023】(HPLC分析条件) カラム:TSK GEL ODS-120T(4.6×250mm) 溶 媒:0.1%TFA−アセトニトリル (アセトニトリルを20%から50%に毎分1%変化させる
直線勾配グラジェント) 流 速:1ml/min 検出波長:220nm ・旋光度 旋光度の測定には、DIC−370(日本分光工業社
製)を用いた。
【0024】(旋光度測定条件) 光線: Naランプ 589nm 温度: 20℃ 層長: 100mm 濃度: 1%(0.1M−酢酸中) ・アミノ酸分析 アミノ酸分析は、得られたペプチドを6N-HCl(0.1%
フェノ−ル含有)中で110℃、20時間加水分解した後
に、日立アミノ酸分析装置L−8500型(日立製作所
社製)を用いて行った。 〔実施例1〕ペプチド1の製造 固相合成装置として Milligen Bioreserch社製ペプチド
シンセサイザ−9600を用いて下記にしたがって固相合成
を行って精製することにより、配列番号1で表されるア
ミノ酸配列を有するペプチドのC末端カルボキシル基が
アミド化されたペプチド1を製造した。
【0025】まず、MBHA樹脂(ペプチド研究所社
製、アミノ基0.72mmol/g)694mgをペプチド固相合成用
反応容器に入れ、DCM 8ml(4回、各1分)、60%T
FA含有DCM溶液 8ml(20分)、DCM 4ml(3
回、各15秒)、DIEA 1ml含有DMF溶液 3ml(2
回、各1分)DMF 8ml(6回、各40秒)の順にアル
ゴンガス気流中攪拌下で処理した。尚、各処理毎に濾過
を行った。
【0026】一方、上記アミノ酸配列の27位のアミノ酸
残基に相当するBoc−Leu −OH 2mmolをDCM 4mlに溶
解し、アミノ酸活性化容器中でDCC( 0.5M−DCM
溶液) 3ml及びHOBt( 0.5M−DCM溶液) 4mlを
加え、30分間反応させた。その後、反応混合液を濾過
して濃縮容器に移し、これにDMF 3mlを加え、アルゴ
ンガス気流下DCMを留去した。これにDMF 3mlを加
え、前記のペプチド固相合成用反応容器に移して30分
間反応させた。ついでDCM 8mlで洗浄した(6回、各
20秒)。さらにBoc−Leu −OH 2mmolをDCM 4mlに
溶解し、アミノ酸活性化反応容器中で同様の操作を繰り
返した後(いわゆるダブルカップリング法)、濾過して
Boc−Leu −MBHA樹脂を得た。
【0027】次に、得られたBoc−Leu −MBHA樹脂
をDCM 8ml(4回、各1分)で洗浄し、濾過した。こ
れに、60%TFA含有DCM溶液 8ml(20分)、DC
M 4ml(3回、各15秒)、DIEA 1ml含有DMF溶
液 3ml(2回、各1分)DMF 8ml(6回、各40秒)
の順にアルゴンガス気流中攪拌下で処理し、また、各処
理毎に濾過を行った。
【0028】さらに、上記アミノ酸配列の26位のアミノ
酸残基に相当するBoc−Val −OH 2mmolをDCM 4mlに
溶解し、アミノ酸活性化容器中でDCC( 0.5M−DC
M溶液)1. 5mlを加え、7分間反応させた。その後、反
応混合液を濾過して濃縮容器に移し、これにDMF 3ml
を加え、アルゴンガス気流下DCMを留去した。これに
DMF 3mlを加え、前記のペプチド固相合成用反応容器
に移して30分間反応させた。ついでDCM 8ml(6
回、各20秒)洗浄し、濾過してBoc−Val −Leu −M
BHA樹脂を得た。
【0029】以下、次に示すアミノ基保護アミノ酸を用
いて順次25位から1位までのアミノ酸をカップリングし
た。 上記固相合成において、Asn 、Arg 、Gln 、His を用い
た場合はダブルカップリングを行った。
【0030】このようにして、下記式: Boc−His (Bom)−Ser (Bzl)−Asp (OBz )−
Gly-Ile−Phe −Thr(Bzl)−Asp (OBz )−Ser
(Bzl)−Tyr (Bzl)−Ser (Bzl)−Arg(Tos)
−Tyr (Bzl)−Arg (Tos)−Arg (Tos)−Gln
−Leu −Ala −Val-Arg(Tos)−Arg (Tos)−Tyr
(Bzl)−Leu −Ala −Ala −Val −Leu−MBHA樹
脂 で表される保護ペプチド−MBHA樹脂2.76gを得た。
【0031】上記の保護ペプチド−MBHA樹脂2.76g
にアニソ−ル 5mlを加え、さらに無水フッ化水素25mlを
加えて、0℃で1時間撹拌した。反応後、無水フッ化水
素を減圧下留去後、残査をエ−テルで洗浄し、これに
0.1M酢酸 100mlを加えてペプチドを抽出した。抽出液
をアンバ−ライトIR-410の陰イオン交換樹脂20mlとと
もに15分間撹拌した後、不溶性樹脂を濾過により除去
した。得られた溶液は、0.22μミリポアフィルタ−にて
濾過した後凍結乾燥して 823mgの白色粉末を得た。次に
CM−セルロ−スカラム( 2.5×30cm)にかけ0.05Mか
ら 0.5Mの直線勾配をもったAcONH4( pH7.0)で溶出
(10ml/ フラクション)を行い、フラクション69〜82を
集めて目的とするペプチドの部分精製物 382mgを得た。
これをさらに以下に示す条件にて分取用高速液体クロマ
トグラフィ−で精製した。
【0032】カラム:TSK GEL ODS-120T(21.5×300m
m) 溶 媒:0.1%TFA−アセトニトリル (アセトニトリルを20%から40%に変化させる直線勾配
グラジェント) 流 速:10ml/min 目的物質であるペプチド1のピーク相当の溶出液を凍結
乾燥し、当該高速液体クロマトグラフィ−により、上記
のペプチドの部分精製物 100mgに対して精製ペプチド63
mgを得た。この精製ペプチド1について、高速液体クロ
マトグラフィー(HPLC)の保持時間の測定、旋光度
の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果を下記に示
す。 ・HPLCの保持時間:27.2分 ・ [α] D :−55.8° ・アミノ酸分析 Asp(2) 2.17, Thr(1) 0.98, Ser(3) 2.45, Glu(1) 1.0
9, Gly(1) 1.03, Ala(3) 3.18, Val(2) 2.14, Ile(1)
0.96, Leu(3) 3.07, Tyr(3) 2.73, Phe(1) 0.92,His(1)
1.12, Arg(5) 5.16 〔実施例2〕実施例1と同様の方法で、配列番号2で表
されるアミノ酸配列を有するペプチドのC末端カルボキ
シル基がアミド化されたペプチド2の精製物を得た。こ
の精製ペプチドの収量を下記に示す。また、高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)の保持時間の測定、旋光
度の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果を下記に
示す。 ・収量73mg ・HPLCの保持時間:27.6分 ・ [α] D :−53.2° ・アミノ酸分析 Asp(2) 2.10, Thr(1) 0.97, Ser(3) 2.46, Glu(1) 0.9
7, Gly(2) 1.97, Ala(3) 3.15, Val(2) 2.13, Ile(1)
1.00, Leu(3) 3.08, Tyr(3) 2.75, Phe(1) 0.98,His(1)
0.99, Arg(5) 4.54 〔実施例3〕実施例1と同様の方法で、配列番号3で表
されるアミノ酸配列を有するペプチドのC末端カルボキ
シル基がアミド化されたペプチド3の精製物を得た。こ
の精製ペプチドの収量を下記に示す。また、高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)の保持時間の測定、旋光
度の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果を下記に
示す。 ・収量88mg ・HPLCの保持時間:27.0分 ・ [α] D :−52.8° ・アミノ酸分析 Asp(2) 2.11, Thr(1) 0.95, Ser(3) 2.56, Glu(1) 0.9
7, Gly(2) 2.00, Ala(3) 3.15, Val(2) 2.10, Ile(1)
1.00, Leu(3) 3.08, Tyr(3) 2.75, Phe(1) 0.98,His(1)
1.03, Arg(5) 5.14, Lys(1) 1.01 〔実施例4〕実施例1と同様の方法で、配列番号4で表
されるアミノ酸配列を有するペプチドのC末端カルボキ
シル基がアミド化されたペプチド4の精製物を得た。こ
の精製ペプチドの収量を下記に示す。また、高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)の保持時間の測定、旋光
度の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果を下記に
示す。 ・収量84mg ・HPLCの保持時間:25.1分 ・ [α] D :−54.3° ・アミノ酸分析 Asp(2) 2.09, Thr(1) 0.96, Ser(3) 2.44, Glu(1) 0.9
7, Gly(2) 2.01, Ala(3) 3.11, Val(2) 2.03, Ile(1)
1.02, Leu(3) 3.08, Tyr(3) 2.74, Phe(1) 0.97,His(1)
1.05, Arg(6) 6.10 〔実施例5〕実施例1と同様の方法で、配列番号5で表
されるアミノ酸配列を有するペプチドのC末端カルボキ
シル基がアミド化されたペプチド5の精製物を得た。こ
の精製ペプチドの収量を下記に示す。また、高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)の保持時間の測定、旋光
度の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果を下記に
示す。 ・収量76mg ・HPLCの保持時間:24.4分 ・ [α] D :−52.2° ・アミノ酸分析 Asp(2) 2.11, Thr(1) 0.96, Ser(3) 2.47, Glu(1) 1.0
1, Gly(2) 2.00, Ala(3) 3.03, Val(2) 2.03, Ile(1)
1.02, Leu(3) 3.03, Tyr(3) 2.70, Phe(1) 0.97,His(1)
1.07, Arg(6) 6.15, Lys(1) 1.02 〔実施例6〕実施例1と同様の方法で、配列番号6で表
されるアミノ酸配列を有するペプチドのC末端カルボキ
シル基がアミド化されたペプチド6の精製物を得た。こ
の精製ペプチドの収量を下記に示す。また、高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)の保持時間の測定、旋光
度の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果を下記に
示す。 ・収量85mg ・HPLCの保持時間:23.6分 ・ [α] D :−53.7° ・アミノ酸分析 Asp(2) 2.09, Thr(1) 0.94, Ser(3) 2.51, Glu(1) 1.0
5, Gly(2) 2.00, Ala(3) 3.03, Val(2) 2.01, Ile(1)
1.02, Leu(3) 3.03, Tyr(3) 2.77, Phe(1) 0.97,His(1)
1.07, Arg(7) 7.11 〔実施例7〕樹脂として、C末端アミノ酸残基に相当す
るアミノ酸残基が結合したBoc-Arg(Tos)-PAM樹脂(ペプ
チド研究所社製、アミノ基含有量:0.68mmol/g)704m
g を用いた以外は実施例1と同様の方法で配列番号7で
表されるアミノ酸配列を有するペプチド7の精製物を得
た。この精製ペプチドの収量を下記に示す。また、高速
液体クロマトグラフィー(HPLC)の保持時間の測
定、旋光度の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果
を下記に示す。 ・収量84mg ・HPLCの保持時間:23.8分 ・ [α] D :−56.7° ・アミノ酸分析 Asp(2) 2.12, Thr(1) 0.96, Ser(3) 2.47, Glu(1) 1.0
1, Gly(2) 2.00, Ala(3) 3.03, Val(2) 2.03, Ile(1)
1.02, Leu(3) 3.03, Tyr(3) 2.70, Phe(1) 0.97,His(1)
1.03, Arg(6) 6.10, Lys(1) 1.02 〔実施例8〕実施例1と同様の方法で、配列番号8で表
されるアミノ酸配列を有するペプチドのC末端カルボキ
シル基がアミド化されたペプチド8の精製物を得た。こ
の精製ペプチドの収量を下記に示す。また、高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)の保持時間の測定、旋光
度の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果を下記に
示す。 ・収量68mg ・HPLCの保持時間:26.9分 ・ [α] D :−58.7° ・アミノ酸分析 Asp(5) 5.11, Thr(2) 1.72, Ser(2) 1.61, Glu(1) 1.1
0, Ala(2) 2.00, Val(2) 2.00, Ile(1) 1.02, Leu(4)
4.15, Tyr(2) 1.86, Phe(1) 0.99, His(1) 0.95,Arg(5)
4.75 〔実施例9〕実施例1と同様の方法で、配列番号9で表
されるアミノ酸配列を有するペプチドのC末端カルボキ
シル基がアミド化されたペプチド9の精製物を得た。こ
の精製ペプチドの収量を下記に示す。また、高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)の保持時間の測定、旋光
度の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果を下記に
示す。 ・収量76mg ・HPLCの保持時間:25.4分 ・ [α] D :−52.9° ・アミノ酸分析 Asp(5) 5.11, Thr(2) 1.83, Ser(2) 1.49, Glu(1) 1.0
9, Gly(1) 1.04, Ala(2) 2.01, Val(2) 2.01, Ile(1)
0.96, Leu(4) 4.19, Tyr(2) 2.03, Phe(1) 1.01,His(1)
1.07, Arg(6) 6.10, Lys(1) 1.05 〔実施例10〕実施例1と同様の方法で、配列番号10で表
されるアミノ酸配列を有するペプチドのC末端カルボキ
シル基がアミド化されたペプチド10の精製物を得た。こ
の精製ペプチドの収量を下記に示す。また、高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)の保持時間の測定、旋光
度の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果を下記に
示す。 ・収量77mg ・HPLCの保持時間:24.9分 ・ [α] D :−52.5° ・アミノ酸分析 Asp(5) 5.12, Thr(2) 1.83, Ser(2) 1.55, Glu(1) 1.0
8, Gly(1) 1.03, Ala(2) 2.01, Val(2) 2.01, Ile(1)
0.96, Leu(4) 4.17, Tyr(2) 2.03, Phe(1) 1.01,His(1)
1.03, Arg(6) 6.15 〔実施例11〕実施例1と同様の方法で、配列番号11で表
されるアミノ酸配列を有するペプチドのC末端カルボキ
シル基がアミド化されたペプチド11の精製物を得た。こ
の精製ペプチドの収量を下記に示す。また、高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)の保持時間の測定、旋光
度の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果を下記に
示す。 ・収量87mg ・HPLCの保持時間:23.5分 ・ [α] D :−55.5° ・アミノ酸分析 Asp(5) 5.11, Thr(2) 1.83, Ser(2) 1.49, Glu(1) 1.0
9, Gly(1) 1.04, Ala(2) 2.01, Val(2) 2.01, Ile(1)
0.96, Leu(4) 4.19, Tyr(2) 2.03, Phe(1) 1.01,His(1)
1.07, Arg(6) 6.10, Lys(1) 1.05 〔実施例12〕実施例1と同様の方法で、配列番号12で表
されるアミノ酸配列を有するペプチドのC末端カルボキ
シル基がアミド化されたペプチド12の精製物を得た。こ
の精製ペプチドの収量を下記に示す。また、高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)の保持時間の測定、旋光
度の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果を下記に
示す。 ・収量78mg ・HPLCの保持時間:23.0分 ・ [α] D :−56.2° ・アミノ酸分析 Asp(5) 5.13, Thr(2) 1.84, Ser(2) 1.49, Glu(1) 1.0
8, Gly(1) 1.03, Ala(2) 2.01, Val(2) 2.01, Ile(1)
0.96, Leu(4) 4.19, Tyr(2) 2.03, Phe(1) 1.01,His(1)
1.02, Arg(7) 7.11 〔実施例13〕樹脂として、C末端アミノ酸残基に相当す
るアミノ酸残基が結合したBoc-Arg(Tos)-PAM樹脂 704mg
を用いた以外は実施例1と同様の方法で、配列番号13で
表されるアミノ酸配列を有するペプチド13の精製物を得
た。この精製ペプチドの収量を下記に示す。また、高速
液体クロマトグラフィー(HPLC)の保持時間の測
定、旋光度の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果
を下記に示す。 ・収量83mg ・HPLCの保持時間:22.8分 ・ [α] D :−58.6° ・アミノ酸分析 Asp(5) 5.15, Thr(2) 1.83, Ser(2) 1.53, Glu(1) 1.0
9, Gly(1) 1.01, Ala(2) 2.01, Val(2) 2.01, Ile(1)
1.02, Leu(4) 4.10, Tyr(2) 1.86, Phe(1) 1.00,His(1)
0.95, Arg(6) 6.15 〔実施例14〕実施例1と同様の方法で、配列番号14で表
されるアミノ酸配列を有するペプチドのC末端カルボキ
シル基がアミド化されたペプチド14の精製物を得た。こ
の精製ペプチドの収量を下記に示す。また、高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)の保持時間の測定、旋光
度の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果を下記に
示す。 ・収量 64mg ・HPLCの保持時間:25.1分 ・ [α] D :−52.7° ・アミノ酸分析 Asp(2) 2.17, Thr(1) 0.98, Ser(3) 2.55, Glu(1) 1.0
3, Gly(1) 1.03, Ala(3) 3.18, Met(1) 0.96, Val(2)
2.14, Ile(1) 0.96, Leu(2) 2.07, Tyr(3) 2.73,Phe(1)
1.00, His(1) 1.01, Arg(5) 5.15 〔実施例15〕実施例1と同様の方法で、配列番号15で表
されるアミノ酸配列を有するペプチドのC末端カルボキ
シル基がアミド化されたペプチド15の精製物を得た。こ
の精製ペプチドの収量を下記に示す。また、高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)の保持時間の測定、旋光
度の測定及びアミノ酸分析を行った。その結果を下記に
示す。 ・収量 62mg ・HPLCの保持時間:26.2分 ・ [α] D :−52.5° ・アミノ酸分析 Asp(2) 2.11, Thr(1) 0.95, Ser(3) 2.45, Glu(1) 1.0
4, Gly(1) 1.03, Ala(3) 3.18, Val(2) 2.14, Ile(1)
0.96, Leu(2) 2.10, Tyr(3) 2.73, Phe(1) 0.96,His(1)
1.02, Arg(5) 5.16, nLeu(1) 1.02 〔実施例16〕上記実施例1〜15で得られた精製ペプチド
1〜15について下記の方法で血流増加作用の効果を評価
し、VIP及びPACAPと比較した。
【0033】体重 220〜250 gのWistar系雄性ラットを
ペントバルビタールの腹腔内投与(25mg/kg)により麻
酔し、背位に固定した。血圧は頸動脈に動脈カニューレ
を挿入し、ヘパリン加生理食塩水(10U/ml)を満たし
たドームキット(SCK-512 、日本光電)を解して血圧ト
ランスデューサー(DX-300、日本光電)に接続し、ひず
み血圧用アンプ(AP-601G 、日本光電)により測定し
た。血流量は右大腿動脈に血流測定用プローブ(FR-030
T 、日本光電)を取り付け、電磁血流量(MFV-3200、日
本光電)に接続して測定した。動脈内への薬物の投与は
100pmol/kgとした。
【0034】表1には、ペプチドを投与したラットの増
加した血流量を示す。
【0035】
【表1】 また、ペプチド1〜15をそれぞれ 100pmol/kg投与した
時の各ラットの血圧変化はほとんど認められなかった。 〔実施例17〕急性毒性試験 実施例1〜15で得られたペプチド1〜15を生理食塩水に
溶解し、マウスに 10mg /kgの割合で静脈内投与を行っ
たが、死亡例は認められなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、従来公知のVIPより
も優れた血流増加作用を有し、その持続性を有するペプ
チドを有効成分とする血流改善剤を提供することができ
た。したがって、本発明の血流改善剤は低用量で血流改
善効果を発現することができる。
【0037】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:27 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Gly Ile Phe Thr Asp Ser Tyr Ser Arg Tyr Arg Arg Gln 1 5 10 15 Leu Ala Val Arg Arg Tyr Leu Ala Ala Val Leu 20 25
【0038】配列番号:2 配列の長さ:28 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Gly Ile Phe Thr Asp Ser Tyr Ser Arg Tyr Arg Arg Gln 1 5 10 15 Leu Ala Val Arg Arg Tyr Leu Ala Ala Val Leu Gly 20 25
【0039】配列番号:3 配列の長さ:29 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Gly Ile Phe Thr Asp Ser Tyr Ser Arg Tyr Arg Arg Gln 1 5 10 15 Leu Ala Val Arg Arg Tyr Leu Ala Ala Val Leu Gly Lys 20 25
【0040】配列番号:4 配列の長さ:29 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Gly Ile Phe Thr Asp Ser Tyr Ser Arg Tyr Arg Arg Gln 1 5 10 15 Leu Ala Val Arg Arg Tyr Leu Ala Ala Val Leu Gly Arg 20 25
【0041】配列番号:5 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Gly Ile Phe Thr Asp Ser Tyr Ser Arg Tyr Arg Arg Gln 1 5 10 15 Leu Ala Val Arg Arg Tyr Leu Ala Ala Val Leu Gly Lys Arg 20 25 30
【0042】配列番号:6 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Gly Ile Phe Thr Asp Ser Tyr Ser Arg Tyr Arg Arg Gln 1 5 10 15 Leu Ala Val Arg Arg Tyr Leu Ala Ala Val Leu Gly Arg Arg 20 25 30
【0043】配列番号:7 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Gly Ile Phe Thr Asp Ser Tyr Ser Arg Tyr Arg Arg Gln 1 5 10 15 Leu Ala Val Arg Arg Tyr Leu Ala Ala Val Leu Gly Lys Arg 20 25 30
【0044】配列番号:8 配列の長さ:29 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Ala Val Phe Thr Asp Asn Tyr Thr Arg Leu Arg Arg Gln 1 5 10 15 Leu Ala Val Arg Arg Tyr Leu Asn Ser Ile Leu Asn Gly 20 25
【0045】配列番号:9 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Ala Val Phe Thr Asp Asn Tyr Thr Arg Leu Arg Arg Gln 1 5 10 15 Leu Ala Val Arg Arg Tyr Leu Asn Ser Ile Leu Asn Gly Lys 20 25 30
【0046】配列番号:10 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Ala Val Phe Thr Asp Asn Tyr Thr Arg Leu Arg Arg Gln 1 5 10 15 Leu Ala Val Arg Arg Tyr Leu Asn Ser Ile Leu Asn Gly Arg 20 25 30
【0047】配列番号:11 配列の長さ:31 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Ala Val Phe Thr Asp Asn Tyr Thr Arg Leu Arg Arg Gln 1 5 10 15 Leu Ala Val Arg Arg Tyr Leu Asn Ser Ile Leu Asn Gly Lys Arg 20 25 30
【0048】配列番号:12 配列の長さ:31 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Ala Val Phe Thr Asp Asn Tyr Thr Arg Leu Arg Arg Gln 1 5 10 15 Leu Ala Val Arg Arg Tyr Leu Asn Ser Ile Leu Asn Gly Arg Arg 20 25 30
【0049】配列番号:13 配列の長さ:31 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Ala Val Phe Thr Asp Asn Tyr Thr Arg Leu Arg Arg Gln 1 5 10 15 Leu Ala Val Arg Arg Tyr Leu Asn Ser Ile Leu Asn Gly Lys Arg 20 25 30
【0050】配列番号:14 配列の長さ:27 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Gly Ile Phe Thr Asp Ser Tyr Ser Arg Tyr Arg Arg Gln 1 5 10 15 Met Ala Val Arg Arg Tyr Leu Ala Ala Val Leu 20 25
【0051】配列番号:15 配列の長さ:27 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ser Asp Gly Ile Phe Thr Asp Ser Tyr Ser Arg Tyr Arg Arg Gln 1 5 10 15 Nle Ala Val Arg Arg Tyr Leu Ala Ala Val Leu 20 25

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) : H-His-Ser-Asp-A -B -Phe-Thr-Asp-C -Tyr- D -Arg-E -Arg-F -Gln-G -Ala-Val-I - (1) J -Tyr-Leu-K -L -M -Leu-N (式中、Aは、Ala 又はGly を示し;Bは、Ile 又はVa
    l を示し;Cは、Asn 又はSer を示し;Dは、Thr 又は
    Ser を示し;Eは、Leu 又はTyr を示し;F、I及びJ
    は、同一でも異なってもよく、それぞれLys 又はArg を
    示すが、F、I及びJの少なくとも一つはArg をであ
    り;Gは、Met 、Leu 又はNle を示し;Kは、Asn 又は
    Ala を示し;Lは、Ser 又はAla を示し;Mは、Ile 又
    はVal を示し;Nは、-NH2又はAsn-NH2 を示す。但し、
    同時に、AがAla 、BがVal 、CがAsn 、DがThr 、E
    がLeu 、KがAsn 、LがSer 、MがIle 及びNがAsn-NH
    2 になることはない。)で表されるペプチド又はその薬
    学的に許容される塩を有効成分として含有する、血流改
    善剤。
  2. 【請求項2】 下記一般式(2) : H-His-Ser-Asp-A -B -Phe-Thr-Asp-C -Tyr- D -Arg-E -Arg-F -Gln-G -Ala-Val-I - (2) J -Tyr-Leu-K -L -M -Leu-P -Gly-Q -R (式中、Aは、Ala 又はGly を示し;Bは、Ile 又はVa
    l を示し;Cは、Asn 又はSer を示し;Dは、Thr 又は
    Ser を示し;Eは、Leu 又はTyr を示し;F、I及びJ
    は、同一でも異なってもよく、それぞれLys 又はArg を
    示すが、F、I及びJの少なくとも一つはArg をであ
    り;Gは、Met 、Leu 又はNle を示し;Kは、Asn 又は
    Ala を示し;Lは、Ser 又はAla を示し;Mは、Ile 又
    はVal を示し;Pは、Asn 又は化学結合を示し;Qは、
    Lys 、Arg 、Lys-Arg 、Arg-Arg 又は化学結合を示し;
    Rは-OH 又は-NH2を示す。)で表されるペプチド又はそ
    の薬学的に許容される塩を有効成分として含有する、血
    流改善剤。
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