JPH09100001A - 屑入れ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】見栄えを良くする。袋のセット・取外しを容易
にする。袋の開口部を汚さない。 【解決手段】容器２とリング３とから成る。リング３は
弾性を有し、外側リング部１１と内側リング部１２とこ
れらの連結部１３とから成る。外側リング部１１と内側
リング部１２との間には、容器２の開口端部を挿入可能
である。外側リング部１１の末端には、内側に突出する
ツメ１５を有する。内側リング部１２の末端には、外側
に突出するツメ１６を有する。ツメ１５，１６は、リン
グ３に容器２の開口端部を挿入したとき、容器２を弾力
的に挟み込む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ゴミ袋を取り付け
るのに便利な屑入れに関する。

【０００２】

【従来の技術】スーパーマーケットや食料品店などで
は、商品を持ち帰りやすいよう持手部付きの使い捨てポ
リ袋を客に提供している。使用後のポリ袋は、屑入れに
中袋としてセットし、袋の中にゴミが溜まったら袋ごと
ゴミを捨てるのにしばしば利用されている。このように
ポリ袋を使用することにより、屑入れをゴミで汚すこと
がなく、ポリ袋の持手部を結んで簡単に封をすることが
でき、ゴミを捨てるのが簡単になるという利点がある。
ポリ袋を屑入れの中にセットする場合、屑入れの中に入
れたポリ袋の開口部を広げた状態に保つため、その開口
部を屑入れの開口端部の外側に折り返すようにするのが
一般的である。

【０００３】しかしながら、屑入れの外側に折り返され
たポリ袋の開口部は、グシャグシャにシワが寄って見栄
えが悪いうえ、はみ出した持手部に物や身体が引っ掛か
って屑入れが倒れ、ゴミが散らばるおそれがあり、ま
た、折り返されたポリ袋の開口部が使用している間に屑
入れから外れて、ポリ袋が屑入れの中にずり落ちること
があるという問題があった。

【０００４】この問題を解決しようとする従来の技術と
して、実開平２−１０８９０４号公報および実開昭６１
−１３５８０３号公報に示すものがある。すなわち、前
者は、屑入れにポリ袋をセットし、屑入れの開口端部に
Ｌ型カラーを取り付けてポリ袋を内側から押さえ、ポリ
袋のＬ型カラーからはみ出た部分を内側下向きに折り返
してから、その上にコ型カラーを被せるものである。後
者は、２重になった袋取付リングに袋の開口部を折り返
すように被せ、袋押さえリングを袋の上から袋取付リン
グの溝に差し込んで袋の開口部を押さえるものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開平
２−１０８９０４号公報に示す従来の技術では、袋をセ
ットしたり取り外したりするのに、Ｌ型カラーの取付け
・取外しとコ型カラーの取付け・取外しとが必要で手間
がかかるという問題点があった。特に、袋を屑入れから
取り出す際には、袋の折り返された開口部を屑入れの中
から引き出す必要があり、開口部を引き出すのに手数が
かかるとともに、開口部がゴミで汚れているおそれがあ
るという問題点があった。

【０００６】実開昭６１−１３５８０３号公報に示す従
来の技術では、袋押さえリングで袋の開口部を押さえた
とき、袋の押さえられた外側の部分は、袋押さえリング
から外側にはみ出て、見栄えを悪くするという問題点が
あった。

【０００７】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、見栄えを良くすることができると
ともに、袋をセットしたり取り外したりするのが容易
で、袋の開口部を汚すおそれがない屑入れを提供するこ
とを目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る屑入れは、容器とリングとを有し、前
記リングは弾性を有し、外側リング部と内側リング部と
これらの連結部とを有し、外側リング部と内側リング部
との間に前記容器の開口端部を挿入可能であり、前記外
側リング部の末端に内側に突出するツメを有し、前記内
側リング部の末端に外側に突出するツメを有し、前記外
側リング部のツメおよび前記内側リング部のツメは前記
リングに前記容器の開口端部を挿入したとき、前記容器
を弾力的に挟むことを特徴とする。

【０００９】容器の形状は、円筒状、箱状、その他いか
なる形状であってもよい。容器は、既存の屑入れ容器を
用いてもよい。リングは、一体成型されていることが好
ましいが、複数の部材を結合して成っていてもよい。リ
ングは、リングに容器の開口端部を挿入したとき、容器
を弾力的に挟んで、力を加えれば外側リング部と内側リ
ング部との間隙を広げることができ、力を抜けばすぐに
元の状態に復元する程度の弾性を有する。このため、リ
ングは、軟質の合成樹脂から成ることが好ましい。外側
リング部および内側リング部のツメは、それぞれリング
状に連続して形成されていても、複数個がそれぞれ間隔
をあけて配置されて形成されていてもよい。

【００１０】本発明に係る屑入れに袋をセットする場
合、まず、袋を容器の内部に沿うように広げて入れ、袋
の開口部を容器の開口端部の外側に折り返す。袋には、
買物の際に提供されるポリ袋、ビニール袋、ナイロン袋
など、使い捨ての袋が好ましいが、これらに限定され
ず、その他、いかなる袋を使用してもよい。

【００１１】次に、リングの外側リング部と内側リング
部との間に容器の開口端部を挿入し、袋の上からリング
を容器に取り付ける。リングを容器に取り付ける際、袋
には外側リング部のツメと内側リング部のツメとで両側
から均等に引っ張る力が加わるため、袋が容器の内側に
ずり落ちたり、外側に引っ張られて袋の底が容器から浮
いたりするのを防止することができる。このとき、リン
グの外側には袋がはみ出しているので、外側リング部を
掴んで容器の側面から浮かし、その間に袋のはみ出た部
分を押し込む。外側リング部から手を離せば、外側リン
グ部はツメで容器を押さえ、容器との間から袋がはみ出
るのを防ぐ。こうして、袋の開口部がリングの内側に隠
れ、見栄えよく、屑入れを使用することができる。

【００１２】袋のゴミを捨てる際には、容器の開口端部
からリングを外すと、外側リング部のツメに袋の開口部
が引っ掛かって袋が容器の開口端部から外れる。袋の開
口部を持って容器から持ち上げれば、袋を容器から取り
出すことができる。袋の開口部を結べば、袋をゴミごと
簡単に捨てることができる。また、容器にリングを取り
付けたままで、屑入れを逆さまにし、屑入れの中のゴミ
のみを捨ててもよい。このとき、リングは、ツメによっ
て容器を弾力的に挟んでいるため、容器から落ちにく
く、簡単にゴミを捨てることができる。

【００１３】外側リング部のツメの角度は、外側リング
部の内面に対し直角または鋭角をなして尖っていること
が好ましい。この場合、袋のゴミを捨てるためにリング
を容器から外すとき、ツメに袋の開口部が引っ掛かりや
すく、袋を容器の開口端部から外しやすい。

【００１４】本発明に係る屑入れでは、前記容器の側面
下端に外側に張り出した押さえ部を有することが好まし
い。この場合、袋のゴミを捨てる際に、押さえ部を足な
どで押さえれば、容器の開口端部からリングを外しやす
く、袋も容器から取り出しやすい。また、押さえ部によ
り、屑入れの安定性を高めることができる。

【００１５】本発明に係る屑入れでは、前記リングは把
手を有することが好ましい。この場合、容器の開口端部
からリングを外すとき、把手を持って持ち上げれば、簡
単にリングを容器から取り外すことができる。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の第１
〜第３実施例について説明する。図１〜図３は、本発明
の第１実施例を示している。図２（Ｄ）に示すように、
屑入れ１は、容器２とリング３とから成っている。容器
２は、合成樹脂製で円筒状をなしている。リング３は、
塩化ビニル樹脂から成り、軟質で弾性を有している。リ
ング３は、図３に示すように断面がＵ字状をなし、外側
リング部１１と内側リング部１２とこれらの連結部１３
とから一体的に成っている。外側リング部１１と内側リ
ング部１２は、各端部で連結部１３の端部に垂直に接続
されている。内側リング部１２の外径は容器２の内径よ
りやや小さく、外側リング部１１の内径は容器２の外径
よりやや大きくなっている。内側リング部１２は、外側
リング部１１に対し２分の１〜３分の１程度の幅となっ
ている。図１（Ｄ），（Ｅ）に示すように、外側リング
部１１と内側リング部１２との間には、容器２の開口端
部１４を挿入可能である。

【００１７】図３に示すように、外側リング部１１は、
末端に内側に突出するツメ１５を有している。このツメ
１５は、リング状で連続している。ツメ１５の角度は、
外側リング部１１の内面１１ａに対し直角をなして尖っ
ている。ツメ１５の先端１５ａから外側リング部１１の
外面１１ｂにかけては、次第に広がるよう傾斜してい
る。

【００１８】内側リング部１２は、末端に外側に突出す
るツメ１６を有している。このツメ１６もまた、リング
状で連続している。ツメ１６は、内側リング部１２の外
面１２ａを底辺とする正三角形状の断面を有している。
ツメ１６は、内側リング部１２に対する垂直線Ｖを中心
として尖端の両側の傾斜面１６ａ，１６ｂの角度が等し
いため、図１（Ｄ），（Ｅ）に示すように、容器２にリ
ング３を袋Ａの上から取り付けたり、取り外したりする
とき、ツメ１６の袋Ａとの接触部が滑りやすく、リング
３の取付け、取外しが容易となっている。外側リング部
１１のツメ１５および内側リング部１２のツメ１６はリ
ング３に容器２の開口端部１４を挿入したとき、容器２
を弾力的に挟むようになっている。

【００１９】容器２とリング３は、セットで設計するこ
とが好ましいが、既存の量産される屑入れに合わせてリ
ング３だけを設計してもよい。

【００２０】次に、作用を説明する。屑入れ１に袋Ａを
セットする場合、図２に示すように、まず、容器２（図
１（Ａ）および図２（Ａ）参照）に対し、袋Ａを容器２
の内部に沿うように広げて入れ（図１（Ｂ）および図２
（Ｂ）参照）、袋Ａの開口部ａを容器２の開口端部１４
の外側に折り返す（図１（Ｃ）および図２（Ｃ）参
照）。そして、リング３の外側リング部１１と内側リン
グ部１２との間に容器２の開口端部１４を挿入し、挟み
込んで、袋Ａの上からリング３を容器２に取り付ける
（図１（Ｄ），（Ｅ）および図２（Ｄ）参照）。このよ
うに、袋Ａは単一のリング３で容器２に取り付けられる
ので、袋Ａをセットするのに手間がかからず、容易であ
り、セットするのに大きな力を要しないので、女性や子
供でも簡単にリング３を容器２に取り付け、袋Ａをセッ
トすることができる。

【００２１】また、屑入れ１では、外側リング部１１の
ツメ１５の先端から外側リング部１１の外面１１ｂにか
けて次第に広がるよう傾斜しているため、袋Ａとの接触
部が滑りやすく、リング３は袋Ａの上から取付けやすく
なっている。リング３を容器２に取り付ける際、袋Ａに
は外側リング部１１のツメ１５と内側リング部１２のツ
メ１６とで両側から均等に引っ張る力が加わるため、袋
Ａが容器２の内側にずり落ちたり、外側に引っ張られて
袋Ａの底が容器２から浮いたりするのを防止することが
できる。

【００２２】このとき、リング３の外側には袋Ａがはみ
出しているので、外側リング部１１を掴んで容器２の側
面から浮かすよう開き、その間に袋Ａのはみ出た部分を
指などで押し込む（図１（Ｅ）参照）。外側リング部１
１から手を離せば、外側リング部１１はツメ１５で弾力
的に容器２を押さえ、容器２との間から袋Ａがはみ出る
のを防ぐ。最後に、袋Ａの底を手で押して容器２の内面
にフィットさせるとよい。

【００２３】こうして、グシャグシャにシワが寄った袋
Ａの開口部ａがリング３の内側に隠れ、見栄えよく、屑
入れ１を使用することができる。また、屑入れ１では、
袋Ａのはみ出した持手部ｂはリング３の内側に隠れるた
め、その持手部ｂに物や身体が引っ掛かるのを防ぐこと
ができ、持手部ｂに引っ掛かって屑入れ１が倒れ、ゴミ
が散らばるのを未然に防止することができる。また、折
り返された袋Ａの開口部ａは、リング３により弾力的に
押さえられるので、使用している間に袋Ａが屑入れ１か
ら外れて屑入れ１の中にずり落ちるのを防止することが
できる。

【００２４】袋Ａのゴミを捨てる際には、図１（Ｆ）お
よび図２（Ｅ）に示すように、容器２の開口端部１４か
らリング３を引っ張って外すと、外側リング部１１のツ
メ１５に袋Ａの開口部ａが引っ掛かって袋Ａが容器２の
開口端部１４から外れる（図１（Ｇ）参照）。特に、外
側リング部１１のツメ１５の角度は、外側リング部１１
の内面１１ａに対し直角をなしているので、ツメ１５に
袋Ａの開口部ａが引っ掛かりやすく、袋Ａを容器２の開
口端部１４から取外すのが容易である。そして、袋Ａの
開口部ａを持って容器２から持ち上げれば、袋Ａを容器
２から取り出すことができる。袋Ａの持手部ｂを結べ
ば、袋Ａをゴミごと簡単に捨てることができる。

【００２５】なお、使用の際、袋Ａの開口部ａは外側リ
ング部１１と容器２との間に収められているので、袋Ａ
の開口部ａはゴミで汚れるおそれがなく、袋Ａの開口部
ａを結んだり袋Ａを捨てたりするとき、衛生的である。
また、容器２にリング３を取り付けたままで、屑入れ１
を逆さまにし、屑入れ１の中のゴミのみを大きなゴミ袋
Ａなどに捨ててもよい。このとき、リング３は、ツメ１
５，１６によって容器２を弾力的に挟んでいるため、容
器２から落ちにくく、簡単にゴミを捨てることができ
る。この場合、屑入れ１にセットした袋Ａは、繰り返し
使用することができる。

【００２６】次に、本発明の第２実施例について説明す
る。図４（Ａ）は、本発明の第２実施例を示している。
図４（Ａ）に示すように、屑入れ２０は、容器２１の側
面下端に外側に円形状に張り出した平らな押さえ部２２
を有している。押さえ部２２は、容器２１に一体成型さ
れる。屑入れ２０の他の構成は、第１実施例の屑入れの
構成と同様であり、重複する説明を省略する。

【００２７】第２実施例の屑入れ２０では、袋のゴミを
捨てる際に、押さえ部２２を足などで踏んで押さえれ
ば、リング２３を容器２１から外す際に容器２１が持ち
上がらず、容器２１の開口端部からリング２３を外しや
すい。袋を容器２１から取り出す際にも、容器２１が袋
とともに持ち上がるのを防ぐことができ、袋を容器２１
から取り出すのを容易にすることができる。また、押さ
え部２２は、屑入れ２０の安定性を高めることができ
る。屑入れ２０のその他の作用、効果は、第１実施例の
屑入れの作用、効果と同様であり、重複する説明を省略
する。

【００２８】次に、本発明の第３実施例について説明す
る。図４（Ｂ）は、本発明の第３実施例を示している。
図４（Ｂ）に示すように、屑入れ３０は、リング３１の
連結部３２に２つの把手３３，３４を有している。屑入
れ３０は、容器３５の側面下端に外側に円形状に張り出
した押さえ部３６を有している。屑入れ３０の他の構成
は、第１実施例の屑入れの構成と同様であり、重複する
説明を省略する。

【００２９】第３実施例の屑入れ３０では、容器３５の
開口端部からリング３１を外すとき、把手３３，３４を
持って持ち上げれば、簡単にリング３１を容器３５から
取り外すことができる。このとき、押さえ部３６を足な
どで踏んで押さえれば、リング３１を容器３５から外す
際に容器３５が持ち上がらず、容器３５の開口端部から
リング３１を外しやすい。屑入れ３０のその他の作用、
効果は、第１実施例および第２実施例の屑入れの作用、
効果と同様であり、重複する説明を省略する。

【００３０】

【発明の効果】本発明に係る屑入れによれば、リングは
弾性を有し、外側リング部のツメおよび内側リング部の
ツメにより容器を弾力的に挟むことができるので、外側
リング部と容器との間に袋の開口部を収めて、見栄えよ
く屑入れを使用することができるとともに袋の開口部を
ゴミで汚すおそれがなく、また、袋は単一のリングで容
器に取り付けられるので、袋をセットするのが容易であ
り、袋を取り外す際には、外側リング部のツメに袋の開
口部が引っ掛かるので、取外しが容易である。

【００３１】容器の側面下端に外側に張り出した押さえ
部を有する場合には、押さえ部を足などで押さえて、袋
を容器から取り出すのを容易にすることができ、また、
屑入れの安定性を高めることができる。

【００３２】リングが把手を有する場合には、把手を持
ってリングを持ち上げることにより、簡単にリングを容
器から取り外すことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の屑入れの使用工程を
（Ａ）〜（Ｇ）に示す屑入れの要部切断端面図である。

【図２】本発明の第１実施例の屑入れの使用工程を
（Ａ）〜（Ｅ）に示す屑入れの斜視図である。

【図３】本発明の第１実施例の屑入れのリングの拡大切
断端面図である。

【図４】本発明の（Ａ）第２実施例の屑入れの斜視図、
（Ｂ）第３実施例の屑入れの斜視図である。

【符号の説明】

１，２０，３０ 屑入れ ２，２１，３５ 容器 ３，２３，３１ リング １１ 外側リング部 １２ 内側リング部 １３ 連結部 １５，１６ ツメ ２２，３６ 押さえ部 ３３，３４ 把手

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】容器とリングとを有し、 前記リングは弾性を有し、外側リング部と内側リング部
   とこれらの連結部とを有し、外側リング部と内側リング
   部との間に前記容器の開口端部を挿入可能であり、前記
   外側リング部の末端に内側に突出するツメを有し、前記
   内側リング部の末端に外側に突出するツメを有し、前記
   外側リング部のツメおよび前記内側リング部のツメは前
   記リングに前記容器の開口端部を挿入したとき、前記容
   器を弾力的に挟むことを特徴とする屑入れ。
2. 【請求項２】前記容器の側面下端に外側に張り出した押
   さえ部を有することを特徴とする請求項１記載の屑入
   れ。
3. 【請求項３】前記リングは把手を有することを特徴とす
   る請求項１または２記載の屑入れ。