JPH0899390A - バリアー性積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

バリアー性積層フィルムおよびその製造方法

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JPH0899390A
JPH0899390A JP6228343A JP22834394A JPH0899390A JP H0899390 A JPH0899390 A JP H0899390A JP 6228343 A JP6228343 A JP 6228343A JP 22834394 A JP22834394 A JP 22834394A JP H0899390 A JPH0899390 A JP H0899390A
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composite polymer
vinyl alcohol
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 優れた耐熱水性およびガスバリアー性を有す
る積層フィルムおよびその製造方法、ならびにそれを用
いた成形体を提供する。 【構成】 熱可塑性樹脂でなる基材フィルムと、アルコ
キシシラン、シランカップリング剤およびエチレン・ビ
ニルアルコールコポリマーを含有する組成物を、ゾル−
ゲル法によって重縮合して得られる、主成分がエチレン
・ビニルアルコールのランダムコポリマーよりなる直鎖
状複合ポリマーでなり、該基材フィルムの少なくとも片
面に積層された、少なくとも1層の複合ポリマー層とを
有する積層フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れたガスバリアー性
を有する積層フィルムに関し、さらに詳しくは、ボイル
処理およびレトルト処理後にも優れたガスバリアー性を
有する、耐熱水性に優れたガスバリアー性積層フィルム
に関する。本発明はさらに、該積層フィルムの製造方法
および該積層フィルムを用いた成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂フィルム、特にポリエステ
ル系フィルムは、機械的強度、耐薬品性および透明性に
優れ、さらに価格が安価なことなどから広く用いられて
いる。例えば、写真用ベースフィルム、磁気テープ用ベ
ースフィルム、製図用フィルム、コンデンサーなどの電
気機器用フィルム、メンブレンスイッチ、タッチパネ
ル、キーボード、ラベルなどの工業用材料に用いられて
いる。さらに、食品包装用包装剤としても用いられてい
る。
【0003】しかし、ポリエステル系フィルムを、食品
包装などの包装材料に用いる場合には、一般にガスバリ
アー性が不十分である。例えば、表1に、ポリエステル
系フィルムとして最も汎用されているポリエチレンテレ
フタレート(PET)フィルムと、ガスバリアー性に優
れたフィルムであるポリ塩化ビニリデン(PVDC)フ
ィルムとの酸素および水蒸気の透過性を示す。
【0004】
【表1】
【0005】1)20μmのフィルムを用い、24時間
1atmでフィルムを透過した酸素ガスの量である。
【0006】2)20μmのフィルムを用い、24時
間、40℃、相対湿度(RH)90%でフィルムを透過
した水の量である。
【0007】表1から明らかなように、PETフィルム
は酸素ガスおよび水蒸気をよく透過し、ガスバリアー性
が低い。
【0008】一般に基材のガスバリアー性は、ガスの基
材に対する吸着性、拡散性および脱着性を総合した特性
でありポリマー性基材については以下のような傾向があ
る: 1.ポリマーは金属に見られる様な完全結晶体でないた
め、金属ほどのガスバリアー性を持たない。結晶性のポ
リマーで構成されるフィルムまたはシートにおいては、
該ポリマーのガスとの親和性が小さく、分子間の隙間が
小さく、かつポリマーがガスに対する吸着性、拡散性お
よび脱着性の作用が大きい極性基を有するほど、バリア
ー性が良好である。
【0009】2.高結晶化度のポリマー基材ほどガスバ
リアー性が良好である。
【0010】3.一般に、対称性のある分子構造を有す
るポリマーのガスバリアー性が良好である。
【0011】4.ポリマーの結晶の配向性が大きいほど
ガスバリアー性が良好である。
【0012】5.ポリマー鎖の剛性が高いほどガスバリ
アー性が良好である。
【0013】6.ポリマーの凝集エネルギー密度が高い
ほどポリマー鎖間の結合力が大きくガスバリアー性は良
好である。極性基を有するポリマーはこれに該当する。
【0014】上記2〜6の性質は分子構造の緻密なポリ
マーで構成される基材ほどガスバリアー性が高いことを
示している。
【0015】上記のように、一般に極性基を有するポリ
マーは、ガスバリアー性が良好である。しかし、水酸基
やアミド基などの極性基は水分子と結合しやすく、その
ガスバリアー性は湿度が高くなるにつれて低下する。し
たがって、このような極性基を有する樹脂でなるフィル
ムは、ガスバリアー性が湿度に影響されないPVCDフ
ィルムと積層されて、湿度に依存しない優れたガスバリ
アー性を有する積層体フィルムとして使用されている。
この他のタイプとしては、エチレン・ビニルアルコール
コポリマー(商品名:エバール)、PVCDとアクリロ
ニトリルとの共重合体などがあり、これらは、湿度に影
響されない優れた酸素ガスバリアー性を有するため、食
品包装用フィルムとして幅広く用いられている。
【0016】しかし、これらのガスバリアー性フィルム
のほとんどはエチレン・ビニルアルコールコポリマーを
除いて、塩素系高分子を用いているため、その製造工程
や廃棄経路で生じる有機性塩素による発ガン性、塩素ガ
スによるオゾン層の破壊などの種々の問題がある。ま
た、エチレン・ビニルアルコールコポリマーのみからな
るフィルムは、ボイル処理によってガスバリアー性が低
下する。ガスバリアー性はボイル処理後にある程度まで
は徐々に回復するが、なお、不充分であり、レトルト食
品の包装には不適切である。
【0017】特開平4−35841号公報には、基材フ
ィルムに、ポリビニルアルコールを含有する組成物をゾ
ル−ゲル法によって重縮合して得られる複合ポリマー層
を積層することによりガスバリアー性に優れた積層フィ
ルムが得られることが開示されている。しかし、この積
層フィルムは、耐熱水性に劣り、レトルト食品の製造に
よる処理(120℃で30分間)を行った場合には、こ
の積層フィルムの膜厚が減少し、機械的強度などが弱く
なるため、レトルト食品の包装には不適切である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
欠点を解決するものであり、その目的とするところは、
耐熱水性およびガスバリアー性に優れた積層フィルムを
提供することにある。さらに、本発明の目的は、そのよ
うな優れた特性を有する積層フィルムの製造方法を提供
することにある。本発明の他の目的は、耐熱水性および
ガスバリアー性に優れた成形体を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の積層フィルム
は、熱可塑性樹脂でなる基材フィルムと;アルコキシシ
ラン、シランカップリング剤、およびエチレン・ビニル
アルコールコポリマーを含有する組成物を、ゾル−ゲル
法によって重縮合して得られる、主成分がエチレン・ビ
ニルアルコールのランダムコポリマーよりなる直鎖状複
合ポリマーでなり、該基材フィルムの少なくとも片面に
積層された、少なくとも1層の複合ポリマー層と;を有
し、そのことにより上記目的が達成される。
【0020】本発明の積層フィルムはまた、熱可塑性樹
脂でなる基材フィルムと;アルコキシシラン、シランカ
ップリング剤、ポリビニルアルコール、およびエチレン
・ビニルアルコールコポリマーを含有する組成物を、ゾ
ル−ゲル法によって重縮合して得られる、主成分がポリ
ビニルアルコールおよびエチレン・ビニルアルコールの
ランダムコポリマーよりなる直鎖状複合ポリマーでな
り、該基材フィルムの少なくとも片面に積層された、少
なくとも1層の複合ポリマー層と;を有する。
【0021】本発明の積層フィルムはまた、熱可塑性樹
脂でなる基材フィルムと;アルコキシシラン、シランカ
ップリング剤およびポリビニルアルコールを含有する組
成物を、ゾル−ゲル法によって重縮合して得られる、主
成分が直鎖状ポリマーよりなる複合ポリマーでなり、該
基材フィルムの少なくとも片面に積層された、少なくと
も1層の第1の複合ポリマー層と;アルコキシシラン、
シランカップリング剤およびエチレン・ビニルアルコー
ルコポリマーを含有する組成物を、ゾル−ゲル法によっ
て重縮合して得られる、主成分がエチレン・ビニルアル
コールのランダムコポリマーよりなる直鎖状複合ポリマ
ーでなり、該第1の複合ポリマー層の上に積層された、
少なくとも1層の第2の複合ポリマー層と;を有する。
【0022】本発明の積層フィルムの製造方法は、アル
コキシシラン、シランカップリング剤、およびエチレン
・ビニルアルコールコポリマーを含有する組成物を、ゾ
ル−ゲル法触媒、酸、水および有機溶剤の存在下に重縮
合し、主成分がエチレン・ビニルアルコールのランダム
コポリマーよりなる該組成物の直鎖状複合ポリマーを含
有する塗工液を調製する工程;熱可塑性樹脂でなる基材
フィルムの少なくとも片面に、該塗工液を塗布する工
程;および、該基材フィルムを、80℃〜150℃で、
かつ、該熱可塑性樹脂の融点以下の温度で熱処理して、
該基材フィルム表面に複合ポリマー層を形成する工程;
を包含し、そのことにより上記目的が達成される。
【0023】本発明の積層フィルムの製造方法はまた、
アルコキシシラン、シランカップリング剤、ポリビニル
アルコール、およびエチレン・ビニルアルコールコポリ
マーを含有する組成物を、ゾル−ゲル法触媒、酸、水、
および有機溶剤の存在下に重縮合し、主成分がポリビニ
ルアルコールとエチレン・ビニルアルコールのランダム
コポリマーとからなる直鎖状複合ポリマーを含有する塗
工液を調製する工程;熱可塑性樹脂でなる基材フィルム
の少なくとも片面に、該塗工液を塗布する工程;および
該積層体を、80℃〜150℃で、かつ、該熱可塑性樹
脂の融点以下の温度で熱処理して、該基材フィルム表面
に複合ポリマー層を形成する工程;を包含する。
【0024】本発明の積層フィルムの製造方法はまた、
熱可塑性樹脂でなる基材フィルムの少なくとも片面に、
ポリビニルアルコール含有塗工液を塗布し、第1の複合
ポリマー層を形成する工程であって、該ポリビニルアル
コール含有塗工液が、アルコキシシラン、シランカップ
リング剤、およびポリビニルアルコールを含有する組成
物を、ゾル−ゲル法触媒、酸、水、および有機溶剤の存
在下に重縮合して得られる、主成分が直鎖状ポリマーよ
りなる複合ポリマーを含有する塗工液である、工程;該
第1の複合ポリマー層上にエチレン・ビニルアルコール
コポリマー含有塗工液を塗布し、第2の複合ポリマー層
を形成する工程であって、該エチレン・ビニルアルコー
ルコポリマー含有塗工液が、アルコキシシラン、シラン
カップリング剤、およびエチレン・ビニルアルコールコ
ポリマーを含有する組成物を、ゾル−ゲル法触媒、酸、
水、および有機溶剤の存在下に重縮合して得られる、主
成分がエチレン・ビニルアルコールのランダムコポリマ
ーよりなる直鎖状複合ポリマーを含有する塗工液であ
る、工程;および該第1および第2の複合ポリマーを含
む積層体を、80℃〜150℃で、かつ、該熱可塑性樹
脂の融点以下の温度で熱処理して、該基材フィルム表面
に複層の複合ポリマー層を形成する工程;を包含する。
【0025】本発明の成形体は、熱可塑性樹脂でなる基
体と;アルコキシシラン、シランカップリング剤および
エチレン・ビニルアルコールコポリマーを含有する組成
物を、ゾル−ゲル法によって重縮合して得られる、主成
分がエチレン・ビニルアルコールのランダムコポリマー
よりなる直鎖状複合ポリマーでなり、該基体の少なくと
も片面に積層された、少なくとも1層の複合ポリマー層
と;を有する。
【0026】本発明の成形体はまた、熱可塑性樹脂でな
る基体と;アルコキシシラン、シランカップリング剤、
ポリビニルアルコール、およびエチレン・ビニルアルコ
ールコポリマーを含有する組成物を、ゾル−ゲル法によ
って重縮合して得られる、主成分がポリビニルアルコー
ルの直鎖状ポリマーおよびエチレン・ビニルアルコール
のランダムコポリマーよりなる直鎖状複合ポリマーでな
り、該基体の少なくとも片面に積層された、少なくとも
1層の複合ポリマー層と;を有する。
【0027】本発明の成形体はまた、熱可塑性樹脂でな
る基体と;アルコキシシラン、シランカップリング剤お
よびポリビニルアルコールを含有する組成物を、ゾル−
ゲル法によって重縮合して得られる、主成分が直鎖状ポ
リマーよりなる複合ポリマーでなり、該基体の少なくと
も片面に積層された、少なくとも1層の第1の複合ポリ
マー層と;アルコキシシラン、シランカップリング剤お
よびエチレン・ビニルアルコールコポリマーを含有する
組成物を、ゾル−ゲル法によって重縮合して得られる、
主成分がエチレン・ビニルアルコールのランダムコポリ
マーよりなる直鎖状複合ポリマーでなり、該第1の複合
ポリマー層の上に積層された、少なくとも1層の第2の
複合ポリマー層と;を有する。
【0028】好ましい実施態様においては、上記エチレ
ン・ビニルアルコールコポリマーを含有する組成物は、
さらに、1種以上の金属アルコキシドを含有する。
【0029】本発明に用いられる基材フィルムとして
は、透明な熱可塑性樹脂フィルムが用いられる。熱可塑
性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの
ポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレン−2,6−
ナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリ
エステル系樹脂;ポリオキシメチレンなどのポリエーテ
ル系樹脂;ナイロン−6、ナイロン−6,6、ポリメタ
キシレンアジパミドなどのポリアミド系樹脂;ポリスチ
レン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリロ
ニトリル、ポリ酢酸ビニルなどのビニル系樹脂;ポリカ
ーボネート系樹脂;セロファン、アセテートなどのセル
ロース系樹脂;ポリイミド;ポリエーテルイミド;ポリ
フェニレンスルフィド;ポリエーテルスルフォン;ポリ
スルフォン;ポリエーテルエーテルケトン;ポリエーテ
ルケトンケトンなどがある。これらの樹脂は単独重合体
であっても共重合体であってもよい。特に、機械的強
度、成形性および経済性を考慮すると、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレートなどのポリエステル系樹脂が好適であ
る。さらに、好ましくは、ジカルボン酸成分としてテレ
フタル酸を80モル%以上、グリコール成分としてエチ
レングリコールを80モル%以上含有する共重合ポリエ
ステル、あるいはポリエチレンテレフタレートを80重
量%以上の割合で含有するポリエステルの混合物が用い
られる。
【0030】この共重合ポリエステルおよびポリエチレ
ンテレフタレート以外のポリエステルに用いられる、他
のジカルボン酸成分としては、芳香族、脂肪族および脂
環族ジカルボン酸のいずれもが使用され得る。芳香族ジ
カルボン酸としては、イソフタル酸、オルトフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸などが用いられる。脂
肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セ
バシン酸、シュウ酸などが用いられる。脂環族ジカルボ
ン酸としては、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などが用いられ
る。グリコール成分としては、炭素数が2〜8の脂肪族
グリコール、あるいは、炭素数が6〜12の脂環族グリ
コールが好適である。このようなグリコールとしては、
1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサ
ンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタクリレート、p−キ
シレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコールなどがある。ポリエーテルグリコールもグ
リコール成分として用いられ得、例えば、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメ
チレングリコールなどが用いられ得る。共重合成分の一
部として、p−ヒドロキシ安息香酸などのオキシ酸も用
いられ得る。
【0031】これらのジカルボン酸成分とグリコール成
分とは通常の方法により重合(あるいは共重合)されて
ポリエステルが調製される。
【0032】基材フィルムは、このような熱可塑性樹脂
を単体で、あるいは、1種以上の樹脂を溶融混合してフ
ィルム状に成形したものが用いられる。このような基材
フィルムは未延伸フィルムであっても、1軸または2軸
配向フィルムであってもよい。さらに、このようなフィ
ルムを2枚以上積層した積層体も用いられ得る。
【0033】本発明の成形体の基体の素材としてもま
た、上記基材フィルムの素材である熱可塑性樹脂が用い
られる。
【0034】本発明に用いられるアルコキシシランは、
Si(OR14 で表され、R1は、低級アルキル基であ
る。具体的にはSi(O−CH34 、Si(O−C2
54などが用いられる。これらのアルコキシシランを混
合して使用してもよい。
【0035】本発明には必要に応じて、上記アルコキシ
シランとともに、ジルコニウムアルコキシド、チタニウ
ムアルコキシドなどの金属アルコキシドが用いられ得
る。ジルコニウムアルコキシドは、Zr(OR24で示
され、R2は低級アルキル基である。具体的には、Zr
(O−CH34、Zr(O−C254、Zr(O−i
so−C374 、Zr(O−C494 などが用いら
れ得る。2種以上のこれらのアルコキシドを混合して用
いてもよい。ジルコニウムアルコキシドを用いることに
よって、得られる積層フィルムの靭性、耐熱性などが向
上し、延伸時のフィルムの耐レトルト性などの低下が回
避される。ジルコニウムアルコキシドの使用量は、上記
アルコキシシラン100重量部に対して10重量部以下
の範囲であり、好ましくは約5重量部である。10重量
部を上回ると、形成される複合ポリマーがゲル化しやす
くなり、複合ポリマーの脆性が大きくなり、基材フィル
ムを被覆した際に複合ポリマー層が剥離しやすくなる。
チタニウムアルコキシドは、Ti(OR34で示され、
3は低級アルキル基である。具体的には、Ti(O−
CH34 、Ti(O−C254 、Ti(O−C
374 、Ti(O−C494 などが用いられ得る。
2種以上のこれらのアルコキシドを混合して用いてもよ
い。チタニウムアルコキシドを用いることによって、得
られる皮膜の熱伝導率が低くなり、基材の耐熱性が著し
く向上する。チタニウムアルコキシドの使用量は、上記
アルコキシシラン100重量部に対して5重量部以下の
範囲であり、好ましくは約3重量部である。5重量部を
上回ると、形成される複合ポリマーの脆性が大きくな
り、基材フィルムを被覆した際に複合ポリマーが剥離し
やすくなる。
【0036】上記アルコキシドと共に用いられるシラン
カップリング剤としては、既知の有機反応性基含有オル
ガノアルコキシシランが用いられ得る。特に、エポキシ
基を有するオルガノアルコキシシランが好適である。そ
れには、例えばγ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシ
ラン、およびβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシランがある。このようなシランカ
ップリング剤は2種以上を混合して用いてもよい。この
ようなシランカップリング剤の使用量は、上記アルコキ
シシラン100重量部に対して1〜20重量部の範囲内
である。20重量部以上を使用すると形成される複合ポ
リマーの剛性と脆性とが大きくなり、複合ポリマー層の
絶縁性および加工性が低下する。
【0037】本発明では、複合ポリマー層を構成する組
成物にエチレン・ビニルアルコールコポリマー、または
ポリビニルアルコールおよびエチレン・ビニルアルコー
ルコポリマーの組み合わせが用いられる。エチレン・ビ
ニルアルコールコポリマーを添加することによって、得
られる複合ポリマーのガスバリアー性、耐水性、耐候性
などが著しく向上する。さらに、ポリビニルアルコール
およびエチレン・ビニルアルコールコポリマーの組み合
わせを採用すると得られるフィルムは、上記ガスバリア
ー性、耐水性、および耐候性に加えて耐熱水性および熱
水処理後のガスバリアー性に優れる。
【0038】ポリビニルアルコールおよびエチレン・ビ
ニルアルコールコポリマーの組み合わせを採用する場合
のそれぞれの含有重量比は、10:0.5〜10:6で
あることが好ましく、約3:2がさらに好ましい。
【0039】上記エチレン・ビニルアルコールコポリマ
ーの含有量、あるいは、上記ポリビニルアルコールおよ
びエチレン・ビニルアルコールコポリマーの合計の含有
量は、上記アルコキシシランおよび金属アルコキシドの
合計量100重量部に対して50〜200重量部の範囲
であり、好ましくは約100重量部である。200重量
部を上回ると複合ポリマーの脆性が大きくなり、得られ
る積層フィルムの耐水性および耐候性も低下する。50
重量部を下回るとガスバリアー性が低下する。本発明の
方法に用いられるゾル−ゲル法触媒、主として重縮合触
媒としては、水に実質的に不溶であり、かつ有機溶媒に
可溶な第三アミンが用いられる。それには例えば、N,
N−ジメチルベンジルアミン、トリプロピルアミン、ト
リブチルアミン、トリペンチルアミンなどがあり、特に
N,N−ジメチルベンジルアミンが好適である。その使
用量は、アルコキシシラン、金属アルコキシド、および
シランカップリング剤の合計量100重量部当り、0.
01〜1重量部、好ましくは約0.03重量部である。
本発明の方法に用いられる酸は、上記ゾル‐ゲル法の触
媒、主としてアルコキシシランやシランカップリング剤
などの加水分解のための触媒として用いられる。酸とし
ては、硫酸、塩酸、硝酸などの鉱酸、ならびに酢酸、酒
石酸などの有機酸が用いられる。酸の使用量は、アルコ
キシシラン、金属アルコキシドおよびシランカップリン
グ剤のアルコキシド分(シリケート部分)の総モル量に
対し0.001〜0.05モルであり、好ましくは約
0.01モルである。
【0040】本発明の方法には、上記アルコキシシラン
および金属アルコキシドの合計モル量1モルに対して、
0.8〜2モルの水が用いられる。水の量が2モルを上
回ると、上記アルコキシシランと金属アルコキシドとか
ら得られるポリマーが球状粒子となり、さらに、この球
状粒子同士が3次元的に架橋し、密度の低い、多孔性の
ポリマーとなる。多孔性のポリマーは、基材フィルムの
ガスバリアー性を改善することができない。水の量が
0.8モルを下回ると、加水分解反応が進行しにくくな
る。
【0041】本発明の方法に用いられる有機溶媒として
は、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノー
ルなどが用いられる。エチレン・ビニルアルコールコポ
リマー、またはエチレンビニルアルコールとポリビニル
アルコールとの混合物は、上記のアルコキシシランやシ
ランカップリング剤などを含む塗工液中で溶解した状態
であることが好ましく、そのため上記有機溶媒の種類が
適宜選択される。ポリビニルアルコールおよびエチレン
・ビニルアルコールコポリマーの組み合わせを採用する
場合には、n−ブタノールを使用することが好ましい。
溶媒中に可溶化されたエチレン・ビニルアルコールコポ
リマーは、例えば、ソアノール(商品名)として市販さ
れている。上記有機溶媒の使用量は、通常上記アルコキ
シシラン、金属アルコキシド、シランカップリング剤、
エチレン・ビニルアルコールコポリマー、酸およびゾル
−ゲル法触媒の合計量100重量部当り30〜100重
量部である。
【0042】本発明の方法によれば、本発明の積層フィ
ルムは、例えば以下のようにして形成される。まず、上
記アルコキシシラン、シランカップリング剤、エチレン
・ビニルアルコールコポリマー、ゾル−ゲル法触媒、
酸、水、有機溶媒、および必要に応じて金属アルコキシ
ドを混合して塗工液を調製する。この塗工液中では次第
に重縮合反応が進行する。次いで、上記基材フィルム
に、常法によりこの塗工液を塗布し、乾燥する。乾燥に
より、上記アルコキシシラン、金属アルコキシド、シラ
ンカップリング剤およびエチレン・ビニルアルコールコ
ポリマーの重縮合がさらに進行し、複合ポリマーの層が
形成される。好ましくは上記の操作を繰り返して、複数
の複合ポリマー層を積層する。最後に、上記塗工液を塗
布したフィルムを80℃〜150℃で、かつ基材フィル
ムの融点以下の温度、好ましくは、約120℃の範囲の
温度で、30秒〜10分間加熱すると、本発明の積層フ
ィルムが得られる。このようにして得られた本発明の積
層フィルムは、ガスバリアー性に優れる。
【0043】あるいは、本発明の積層フィルムはまた、
上記エチレン・ビニルアルコールコポリマーの代わり
に、エチレン・ビニルアルコールコポリマーとポリビニ
ルアルコールとの両者を用いて同様に塗工・乾燥および
加熱を行うことにより、調製される。このようにして得
られるエチレン・ビニルアルコールコポリマーとポリビ
ニルアルコールとの両者を用いた積層フィルムにおいて
は、ボイル処理、レトルト処理などの熱水処理後のガス
バリアー性がさらに向上する。
【0044】さらに、上記複合ポリマー層を構成する組
成物としてポリビニルアルコールおよびエチレン・ビニ
ルアルコールコポリマーを組み合わせて使用しない場
合、つまりエチレン・ビニルアルコールコポリマーのみ
を含む複合ポリマー層を形成する場合には、熱水処理後
のガスバリアー性を向上させるために、以下のような積
層フィルムを形成することも推奨される。すなわち、予
め基材フィルムの少なくとも片面に、ポリビニルアルコ
ールを使用した組成物を塗工して第1の複合ポリマー層
を形成し、次いで、その塗工面上に上記エチレン・ビニ
ルアルコールコポリマーを含有する組成物を塗工して第
2の複合ポリマー層をさらに形成する。そのことによ
り、得られる積層フィルムのガスバリアー性が向上す
る。
【0045】さらにまた、上記エチレン・ビニルアルコ
ールコポリマーを含有する組成物により形成される層、
またはポリビニルアルコールおよびエチレン・ビニルア
ルコールの組み合わせを含有する組成物により形成され
る層を、基材フィルム上に複数層形成することもガスバ
リアー性の向上に有効な手段である。
【0046】本発明の成形体は、熱可塑性樹脂でなる基
体の少なくとも片面に、上記少なくとも1層の複合ポリ
マー層を有している。
【0047】本発明の成形体は、上記シート状の基体の
少なくとも片面に、上記塗工液を塗工し、乾燥し、積層
シートを得、得られた積層シートを必要に応じて加熱下
で適当な成形手段により、成形することにより得ること
ができる。あるいは、予め、基体を成形し、得られた基
体の少なくとも片面に、上記塗工液を塗工、乾燥するこ
とにより、得ることもできる。このようにして得られる
本発明の成形体は、ガスバリアー性および耐熱水性に優
れている。
【0048】
【作用】本発明の方法において、アルコキシシランおよ
び金属アルコキシドは、添加された水によって、加水分
解される。この際、酸が加水分解の触媒となる。次いで
ゾル−ゲル法触媒の働きによって、生じた水酸基からプ
ロトンが奪取され、加水分解生成物同士が脱水重縮合す
る。このとき、酸触媒により同時にシランカップリング
剤も加水分解されて、アルコキシ基が水酸基となる。塩
基触媒の働きによりエポキシ基の開環も起こり、水酸基
が生じる。加水分解されたシランカップリング剤と加水
分解されたアルコキシドとの重縮合反応も進行する。さ
らに反応系にはエチレン・ビニルアルコールコポリマ
ー、またはポリビニルアルコールおよびエチレン・ビニ
ルアルコールが存在するため、ポリビニルアルコールお
よびエチレン・ビニルアルコールコポリマーが有する水
酸基との反応も生じる。生成する重縮合物は、Si−O
−Si、Si−O−Zr、Si−O−Tiなどの結合か
らなる無機質部分と、シランカップリング剤に起因する
有機部分とを含有する複合ポリマーである。上記反応に
おいては、例えば、(III)式に示される部分構造式を
有し、さらにシランカップリング剤に起因する部分を有
する直鎖状のポリマーがまず生成する。このポリマーは
OR基(エトキシ基などのアルコキシ基)が直鎖状のポ
リマーから分岐した形で有する。このOR基は、存在す
る酸が触媒となって加水分解されてOH基となり、ゾル
−ゲル法触媒(塩基触媒)の働きによりまずOH基が脱
プロトン化し次いで重縮合が進行する。すなわち、この
OH基が、(I)式に示されるポリビニルアルコール、
または、(II)式に示されるエチレン・ビニルアルコー
ルコポリマーと重縮合反応し、Si−O−Si結合を有
する、例えば(IV)式に示される複合ポリマー、あるい
は、(V)式に示される共重合した複合ポリマーが生じ
ると考えられる。
【0049】
【化1】
【0050】
【化2】
【0051】
【化3】
【0052】
【化4】
【0053】
【化5】
【0054】上記の反応は常温で進行し、塗工液は調製
中に粘度が増加する。この塗工液を基材フィルムに塗布
し、加熱して溶媒および重縮合反応により生成したアル
コールを除去すると、重縮合反応が完結し、基材フィル
ム上に透明な複合ポリマーの層が形成される。複合ポリ
マー層を複数層積層した場合には、層間の複合ポリマー
同士も縮合し、層と層との間が強固に結合する。さら
に、シランカップリング剤の有機反応性基や、加水分解
によって生じた水酸基が基材フィルム表面の水酸基と結
合するため、基材フィルム表面と、複合ポリマー層との
接着性も良好である。
【0055】本発明の方法においては、添加される水の
量がアルコキシド類1モルに対して0.8モル〜2モ
ル、好ましくは1.5モルに調節されているため、上記
直鎖状のポリマーが形成される。このような直鎖状ポリ
マーは結晶性を有し、非晶質部分の中に多数の微小の結
晶が埋包された構造をとる。このような結晶構造は、結
晶性有機ポリマー(例えば、塩化ビニリデンやポリビニ
ルアルコール)と同様であり、さらに極性基(OH基)
が部分的に分子内に存在し、分子の凝集エネルギーが高
く分子鎖剛性も高いため良好なガスバリアー性を示す。
【0056】さらに、基体上に、エチレン・ビニルアル
コールコポリマーを含有する複合ポリマー層、ポリビニ
ルアルコールおよびエチレン・ビニルアルコールコポリ
マーの組み合わせを含有する複合ポリマー層、またはポ
リビニルアルコールを含有する複合ポリマー層とエチレ
ン・ビニルアルコールを含有する複合ポリマー層とが積
層された層を有する成形体もまた、本発明の積層フィル
ムと同様に、良好なガスバリアー性を示す。
【0057】このように本発明の積層フィルムおよびそ
れを用いた成形体は、酸素やN2などに対するバリアー
性と同様H2Oの透過に対しても充分なバリアー性を発
揮し、さらに耐溶剤性、耐薬品性および耐候性にも優れ
ている。
【0058】本発明の積層フィルムは上記のような優れ
た特性を有するので、包装材料として有用であり、特に
ガスバリアー性(O2、N2、H2O、CO2など)に優れ
るため、食品包装用フィルムとして、好適に使用され
る。特に、N2あるいはCO2ガスなどを充填したいわゆ
るガス充填包装に用いた場合には、その優れたガスバリ
アー性が充填ガスの保持に極めて有効となる。さらに、
本発明の積層フィルムは、熱水処理、特に高圧熱水処理
(レトルト処理)後のガスバリアー性にも優れている。
【0059】さらに本発明の積層フィルムおよびそれを
用いた成形体は、保香性も良好であり、内容品の香りを
保持し、外部からの悪臭を遮断し得る。
【0060】ジルコニウムアルコキシドを添加した塗工
液を作成した場合には、得られる複合ポリマー層は、展
延性が良好である。従って、このような塗工液を塗工し
たフィルムなどの基材を成形し、所定の形状の成形体を
作成する場合にも、熱水処理後のガスバリアー性が失わ
れない。従って、カップ(これには有底筒状のカップ、
上方が次第に広がった有底筒状のカップなどが含まれ
る)、ボトルなどに成形し、レトルト食品用の容器など
として好適に用いられる。
【0061】
【実施例】以下に本発明の実施例につき説明する。
【0062】(実施例1)エチルシリケート34.13
g、エタノール25.00g、2N塩酸1.15gおよ
び水4.58gを混合し、常温で1〜2時間攪拌した。
このとき、上記混合物のエチルシリケートと水とのモル
比は、1:1.9である。次いで、エポキシシランSH
6040(東レ・ダウコーニング社製)3.41g、ソ
アノール30L(30重量%イソプロピルアルコール水
溶液、日本合成化学社製)31.56gおよびN,N−
ジメチルベンジルアミン0.17gを加えて30分間攪
拌すると、粘性のある塗工液が得られた。
【0063】上記塗工液を、厚み15μmのナイロンフ
ィルムに塗布し、115℃で5分間乾燥し、厚み20μ
mの積層フィルムを得た。得られた積層フィルムを95
℃で30分間ボイルした(以下、ボイル処理という)と
ころ、表面膨潤、剥離および亀裂は生じず、良好な膜面
であった。さらに、得られた積層フィルムを120℃で
30分間高圧釜で煮沸した(以下、レトルト処理とい
う)ところ、表面膨潤、剥離および亀裂は生じず、わず
かに白身がかった膜面であった。
【0064】上記フィルムをボイル処理前、ボイル処理
後、およびレトルト処理後の積層フィルムについて、2
3℃、RH50%で24時間の酸素ガスバリアー性を評
価した。得られた結果を以下の表2に示す。
【0065】
【表2】
【0066】(実施例2)ポリプロピレンフィルム(厚
み25μm)の片面に、予めアンカーコート剤として、
金属アセチルアセトン錯塩のメチルクロロホルム液(日
本合成化学社製、アロンポリプライマー)とエポキシシ
リカSH6040(東レ・ダウコーニング社製)(1重
量%)との混合溶液を塗布し、80℃で10秒間乾燥
し、その塗工面に実施例1で得られた塗工液を塗布し、
80℃で4分間乾燥し、得られたフィルムの塗工面と反
対側の面を熱遮断して115℃で5分間エージング処理
し、厚み45μmの積層フィルムを得た。
【0067】この積層フィルムに、実施例1と同様のボ
イル処理およびレトルト処理をそれぞれ施し、乾燥後、
実施例1と同様にして、酸素ガスバリアー性を評価し
た。得られた結果を表3に示す。得られた積層フィルム
は、その積層部分の接着性は良好であり、膨潤、剥離お
よび亀裂は認められなかったが、フィルムの厚みは約1
〜2μm減少していた。
【0068】
【表3】
【0069】(実施例3)ナイロンフィルム(厚み15
μm)の片面に、エチルシリケート、エポキシシリカS
H6040およびポリビニールアルコールを含有する組
成物を、ゾル−ゲル法によって重縮合して得られる、主
成分が直鎖状ポリマーよりなる複合ポリマーを塗工して
得られた積層フィルム(特開平4−345841号公報
に記載の方法により得られた)(塗工膜の厚み5μm、
乾燥条件120℃、1分)の塗工面上に、さらに重ねて
実施例1の塗工液を塗布し、実施例1と同様の条件で乾
燥し、積層フィルム(厚み40μm)を得た。この積層
フィルムに実施例1と同様のボイル処理およびレトルト
処理をそれぞれ施し、実施例1と同様にして酸素ガスバ
リアー性を評価した。得られた結果を表4に示す。
【0070】
【表4】
【0071】(実施例4)ポリプロピレンフィルム(酸
素透過率:24時間、厚み20μmにて、2000〜3
000cc/m2)(厚み25μm)の片面に、実施例
1の塗工液を塗布し、115℃で5分間乾燥し、厚み3
5μmの積層フィルムを得た。得られたフィルムについ
て実施例1と同様のボイル処理およびレトルト処理をそ
れぞれ施し、実施例1と同様にして酸素ガスバリアー性
を評価した。その結果を以下の表5に示す。以下の比較
例1の結果についてもあわせて表5に示す。
【0072】(比較例1)実施例1の塗工液の代わり
に、エチルシリケート、エポキシシリカSH6040お
よびポリビニルアルコールを含有する組成物を、ゾル−
ゲル法によって重縮合して得られる、主成分が直鎖状ポ
リマーよりなる複合ポリマー(特開平4−345841
号公報に記載の方法により得られた。ただし、これには
アセタール処理(耐水性付与)は行っていない。)を用
いたこと以外は、実施例5と同様にして積層フィルムを
得た。得られたフィルムについて実施例1と同様のボイ
ル処理およびレトルト処理をそれぞれ施し、実施例1と
同様にして酸素ガスバリアー性を評価した。ボイル処理
後およびレトルト処理後、この積層フィルムの塗工膜の
厚みが減少し、ガスバリアー性膜としての効果は発揮さ
れなかった。
【0073】
【表5】
【0074】表5からわかるように、エチレン・ビニル
アルコールコポリマーを含む塗膜を有する本発明の積層
フィルムは、ポリビニルアルコールを含む塗膜を有する
比較例1の積層フィルムに比べて、はるかに優れたガス
バリアー性を有している。
【0075】(実施例5)エチルシリケート10.99
g、エタノール18.77g、2N塩酸0.27gおよ
び水1.6gを混合し、常温で30分〜1時間攪拌し
た。このとき、上記混合物のエチルシリケートと水との
モル比は、1:1.95である。次いで、エポキシシラ
ンSH6040(東レ・ダウコーニング社製)0.69
g、ソアノール30L(30重量%イソプロピルアルコ
ール水溶液、日本合成化学社製)6.26g、ポリビニ
ルアルコール(10重量%水溶液)31.37g、水1
7.69g、メタノール6.26g、n−ブタノール
6.10g、およびN,N−ジメチルベンジルアミン
0.02gを加えて70℃で20〜30分間攪拌する
と、粘性のある塗工液が得られた。
【0076】ポリプロピレンフィルム(厚み25μm)
の片面に、予めアンカーコート剤として、金属アセチル
アセトン錯塩のメチルクロロホルム液(日本合成化学社
製、アロンポリプライマー)とエポキシシリカSH60
40(東レ・ダウコーニング社製)(1重量%)との混
合溶液を塗布し、80℃で10秒間乾燥し、その塗工面
に上記塗工液を塗布し、80℃で4分間乾燥し、得られ
たフィルムの塗工面と反対側の面を熱遮断して115℃
で4分間エージング処理し、厚み45μmの積層フィル
ムを得た。
【0077】この積層フィルムに、実施例1と同様のボ
イル処理およびレトルト処理をそれぞれ施し、乾燥後、
23℃、RH100%で24時間の酸素ガスバリアー性
を評価した。得られた結果を表6に示す。得られた積層
フィルムにおいては、膨潤、剥離および亀裂は認められ
ず、良好な膜面であった。
【0078】
【表6】
【0079】(実施例6)エチルシリケート9.99
g、エタノール18.77g、2N塩酸0.27gおよ
び水1.6gを混合し、常温で1時間攪拌後、ジルコニ
ウムプロポキシド1gを添加し、さらに20分間攪拌し
た。このとき、上記混合物のエチルシリケートおよびジ
ルコニウムプロポキシドと水とのモル比は、1:2.0
である。次いで、エポキシシランSH6040(東レ・
ダウコーニング社製)0.69g、ソアノール30L
(30重量%イソプロピルアルコール水溶液、日本合成
化学社製)6.26g、ポリビニルアルコール(10重
量%水溶液)31.37g、水17.69g、メタノー
ル6.26g、n−ブタノール6.10gおよびN,N
−ジメチルベンジルアミン0.02gを加えて70℃で
20〜30分間攪拌すると、透明な粘性のある塗工液が
得られた。
【0080】上記塗工液をポリプロピレンシート(厚み
900μm)の片面に、実施例5と同様にして塗工、乾
燥して、厚み960μmの積層シートを得た。この積層
シートを熱成形して、厚み320μmの成形体(φ60
mm、高さ32mmの有底筒形)を得た。
【0081】この成形体に、実施例1と同様のボイル処
理およびレトルト処理をそれぞれ施し、乾燥後、23
℃、RH100%で24時間の酸素ガスバリアー性を評
価した。得られた結果を表7に示す。得られた成形体に
おいては、膨潤、剥離および亀裂は認められず、良好な
表面であった。
【0082】
【表7】
【0083】表7からわかるように、ポリビニルアルコ
ールおよびエチレン・ビニルアルコールコポリマーを含
む塗膜を有する本発明の成形体は、優れたガスバリアー
性を有していた。本実施例において得られた成形体が、
膨潤、剥離および亀裂のない良好な表面を有していたこ
とは、成形体を形成するための積層シート中にジルコニ
ウムイソプロポキシドを含有させたことにより、積層フ
ィルムの靱性が向上し、延伸時の耐熱水性が向上したた
めであると考えられる。
【0084】
【発明の効果】本発明によればガスバリアー性の極めて
良好な積層フィルムおよびそれを用いた成形体が得られ
る。本発明の積層フィルムのガスバリアー性は従来のP
VDCやエバールフィルムなどに比べて高く、特に耐熱
水性に優れる。本発明の積層フィルムは、柔軟性も良好
である。さらに、本発明の積層フィルムは、耐溶剤性お
よび耐薬品性にも優れる。また、N2、CO2ガスなどの
充填包装のガス保持性および内容品の保香性にその長所
を発揮する。塩素系化合物を使用していないので環境汚
染の心配もない。このようなフィルムは、包装材料や該
フィルムを用いた種々の成形体をはじめとする多くの分
野に利用され得、特に、近年発展が著しいレトルト食品
包装をはじめとする食品包装用フィルムおよび容器とし
て好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/08 9349−4F 27/18 Z 9349−4F 31/26 9349−4F (72)発明者 吉田 重夫 滋賀県野洲郡野洲町大字大篠原6番地 株 式会社中戸研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂でなる基材フィルムと;ア
    ルコキシシラン、シランカップリング剤およびエチレン
    ・ビニルアルコールコポリマーを含有する組成物を、ゾ
    ル−ゲル法によって重縮合して得られる、主成分がエチ
    レン・ビニルアルコールのランダムコポリマーよりなる
    直鎖状複合ポリマーでなり、該基材フィルムの少なくと
    も片面に積層された、少なくとも1層の複合ポリマー層
    と;を有する、 積層フィルム。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂でなる基材フィルムと;ア
    ルコキシシラン、シランカップリング剤、ポリビニルア
    ルコール、およびエチレン・ビニルアルコールコポリマ
    ーを含有する組成物を、ゾル−ゲル法によって重縮合し
    て得られる、主成分がポリビニルアルコールおよびエチ
    レン・ビニルアルコールのランダムコポリマーよりなる
    直鎖状複合ポリマーでなり、該基材フィルムの少なくと
    も片面に積層された、少なくとも1層の複合ポリマー層
    と;を有する、 積層フィルム。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂でなる基材フィルムと;ア
    ルコキシシラン、シランカップリング剤およびポリビニ
    ルアルコールを含有する組成物を、ゾル−ゲル法によっ
    て重縮合して得られる、主成分が直鎖状ポリマーよりな
    る複合ポリマーでなり、該基材フィルムの少なくとも片
    面に積層された、少なくとも1層の第1の複合ポリマー
    層と;アルコキシシラン、シランカップリング剤および
    エチレン・ビニルアルコールコポリマーを含有する組成
    物を、ゾル−ゲル法によって重縮合して得られる、主成
    分がエチレン・ビニルアルコールのランダムコポリマー
    よりなる直鎖状複合ポリマーでなり、該第1の複合ポリ
    マー層の上に積層された、少なくとも1層の第2の複合
    ポリマー層と;を有する、 積層フィルム。
  4. 【請求項4】 前記エチレン・ビニルアルコールコポリ
    マーを含有する組成物が、さらに、1種以上の金属アル
    コキシドを含有する、請求項1、2、または3に記載の
    積層フィルム。
  5. 【請求項5】 アルコキシシラン、シランカップリング
    剤、およびエチレン・ビニルアルコールコポリマーを含
    有する組成物を、ゾル−ゲル法触媒、酸、水、および有
    機溶剤の存在下に重縮合し、主成分がエチレン・ビニル
    アルコールのランダムコポリマーよりなる該組成物の直
    鎖状複合ポリマーを含有する塗工液を調製する工程;熱
    可塑性樹脂でなる基材フィルムの少なくとも片面に、該
    塗工液を塗布する工程;および該積層体を、80℃〜1
    50℃で、かつ、該熱可塑性樹脂の融点以下の温度で熱
    処理して、該基材フィルム表面に複合ポリマー層を形成
    する工程;を包含する、 積層フィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】 アルコキシシラン、シランカップリング
    剤、ポリビニルアルコール、およびエチレン・ビニルア
    ルコールコポリマーを含有する組成物を、ゾル−ゲル法
    触媒、酸、水、および有機溶剤の存在下に重縮合し、主
    成分がポリビニルアルコールとエチレン・ビニルアルコ
    ールのランダムコポリマーとからなる直鎖状複合ポリマ
    ーを含有する塗工液を調製する工程;熱可塑性樹脂でな
    る基材フィルムの少なくとも片面に、該塗工液を塗布す
    る工程;および該積層体を、80℃〜150℃で、か
    つ、該熱可塑性樹脂の融点以下の温度で熱処理して、該
    基材フィルム表面に複合ポリマー層を形成する工程;を
    包含する、 積層フィルムの製造方法。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂でなる基材フィルムの少な
    くとも片面に、ポリビニルアルコール含有塗工液を塗布
    し、第1の複合ポリマー層を形成する工程であって、該
    ポリビニルアルコール含有塗工液が、アルコキシシラ
    ン、シランカップリング剤、およびポリビニルアルコー
    ルを含有する組成物を、ゾル−ゲル法触媒、酸、水、お
    よび有機溶剤の存在下に重縮合して得られる、主成分が
    直鎖状ポリマーよりなる複合ポリマーを含有する塗工液
    である、工程;該第1の複合ポリマー層上にエチレン・
    ビニルアルコールコポリマー含有塗工液を塗布し、第2
    の複合ポリマー層を形成する工程であって、該エチレン
    ・ビニルアルコールコポリマー含有塗工液が、アルコキ
    シシラン、シランカップリング剤、およびエチレン・ビ
    ニルアルコールコポリマーを含有する組成物を、ゾル−
    ゲル法触媒、酸、水、および有機溶剤の存在下に重縮合
    して得られる、主成分がエチレン・ビニルアルコールの
    ランダムコポリマーよりなる直鎖状複合ポリマーを含有
    する塗工液である、工程;および該第1および第2の複
    合ポリマーを含む積層体を、80℃〜150℃で、か
    つ、該熱可塑性樹脂の融点以下の温度で熱処理して、該
    基材フィルム表面に複層の複合ポリマー層を形成する工
    程;を包含する、 積層フィルムの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記エチレン・ビニルアルコールコポリ
    マーを含有する組成物が、さらに、1種以上の金属アル
    コキシドを含有する、請求項5、6、または7に記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 前記ゾル−ゲル法触媒が、水に実質的に
    不溶であり、かつ、有機溶媒に可溶な第3アミンであ
    る、請求項5、6、または7に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記第3アミンが、N,N−ジメチル
    ベンジルアミンである、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記水が、前記アルコキシシラン1モ
    ルに対して0.8から2モルの割合で用いられる、請求
    項5、6、または7に記載の方法。
  12. 【請求項12】 熱可塑性樹脂でなる基体と;アルコキ
    シシラン、シランカップリング剤およびエチレン・ビニ
    ルアルコールコポリマーを含有する組成物を、ゾル−ゲ
    ル法によって重縮合して得られる、主成分がエチレン・
    ビニルアルコールのランダムコポリマーよりなる直鎖状
    複合ポリマーでなり、該基体の少なくとも片面に積層さ
    れた、少なくとも1層の複合ポリマー層と;を有する、 成形体。
  13. 【請求項13】 熱可塑性樹脂でなる基体と;アルコキ
    シシラン、シランカップリング剤、ポリビニルアルコー
    ル、およびエチレン・ビニルアルコールコポリマーを含
    有する組成物を、ゾル−ゲル法によって重縮合して得ら
    れる、主成分がポリビニルアルコールの直鎖状ポリマー
    およびエチレン・ビニルアルコールのランダムコポリマ
    ーよりなる直鎖状複合ポリマーでなり、該基体の少なく
    とも片面に積層された、少なくとも1層の複合ポリマー
    層と;を有する、 成形体。
  14. 【請求項14】 熱可塑性樹脂でなる基体と;アルコキ
    シシラン、シランカップリング剤およびポリビニルアル
    コールを含有する組成物を、ゾル−ゲル法によって重縮
    合して得られる、主成分が直鎖状ポリマーよりなる複合
    ポリマーでなり、該基体の少なくとも片面に積層され
    た、少なくとも1層の第1の複合ポリマー層と;アルコ
    キシシラン、シランカップリング剤およびエチレン・ビ
    ニルアルコールコポリマーを含有する組成物を、ゾル−
    ゲル法によって重縮合して得られる、主成分がエチレン
    ・ビニルアルコールのランダムコポリマーよりなる直鎖
    状複合ポリマーでなり、該第1の複合ポリマー層の上に
    積層された、少なくとも1層の第2の複合ポリマー層
    と;を有する、 成形体。
  15. 【請求項15】 前記エチレン・ビニルアルコールコポ
    リマーを含有する組成物が、さらに、1種以上の金属ア
    ルコキシドを含有する、請求項12、13、または14
    に記載の成形体。
JP6228343A 1994-08-04 1994-09-22 バリアー性積層フィルムおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP2880654B2 (ja)

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