JPH089823B2 - 衛生材料用不織布 - Google Patents
衛生材料用不織布Info
- Publication number
- JPH089823B2 JPH089823B2 JP62312631A JP31263187A JPH089823B2 JP H089823 B2 JPH089823 B2 JP H089823B2 JP 62312631 A JP62312631 A JP 62312631A JP 31263187 A JP31263187 A JP 31263187A JP H089823 B2 JPH089823 B2 JP H089823B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nonwoven fabric
- crimp
- polypropylene
- sanitary materials
- hollow
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、おむつや生理用ナプキン等の衛生材料にお
ける透水性素材として用いられる不織布に関するもので
ある。
ける透水性素材として用いられる不織布に関するもので
ある。
［従来の技術］ おむつや生理用ナプキン等の衛生材料における透水性
素材としては、従来から中実ポリプロピレンや中空ポリ
エチレンを使用した不織布が広く用いられている。例え
ば中実ポリプロピレン，中実ポリエステル及びホットメ
ルトファイバー等を組合せた不織布、或は中実ポリエス
テル，中空ポリエステル及びホットメルトファイバー等
を組合せた不織布等が知られている。
素材としては、従来から中実ポリプロピレンや中空ポリ
エチレンを使用した不織布が広く用いられている。例え
ば中実ポリプロピレン，中実ポリエステル及びホットメ
ルトファイバー等を組合せた不織布、或は中実ポリエス
テル，中空ポリエステル及びホットメルトファイバー等
を組合せた不織布等が知られている。
しかしながらこれら従来の不織布の製造に利用される
素材繊維は捲縮機によって機械的に捲縮を付与したもの
である為湾曲度が高く、時には屈曲部が形成されている
ので不織布としたときの嵩が低くなり、従って衛生材料
用途として特に要求される特性である吸水性（後述）や
リウェット性（後述）が悪いという欠点を有していた。
尚ここで吸水性とは不織布表面から内部へ吸収される水
分の通過の難易度を意味し通過性の高いものが有用であ
り、またリウェット性とは一旦不織布に吸収された水分
が不織布から浸み出して他のものへ移動する難易度を意
味し、移動性が低いものが有用である。
素材繊維は捲縮機によって機械的に捲縮を付与したもの
である為湾曲度が高く、時には屈曲部が形成されている
ので不織布としたときの嵩が低くなり、従って衛生材料
用途として特に要求される特性である吸水性（後述）や
リウェット性（後述）が悪いという欠点を有していた。
尚ここで吸水性とは不織布表面から内部へ吸収される水
分の通過の難易度を意味し通過性の高いものが有用であ
り、またリウェット性とは一旦不織布に吸収された水分
が不織布から浸み出して他のものへ移動する難易度を意
味し、移動性が低いものが有用である。
一方不織布の嵩を大きくして吸水性やリウェット性を
良好にするという観点から、前記中空ポリエステルも使
用されて来たのであるが、ポリエステル繊維固有の特性
のため不織布としては感触の点で暖かみに欠け、接触温
冷感が悪いばかりか、中空であるにも拘らず比重が大き
いことによって希望する程の嵩が得られないという問題
もあった。
良好にするという観点から、前記中空ポリエステルも使
用されて来たのであるが、ポリエステル繊維固有の特性
のため不織布としては感触の点で暖かみに欠け、接触温
冷感が悪いばかりか、中空であるにも拘らず比重が大き
いことによって希望する程の嵩が得られないという問題
もあった。
［発明が解決しようとする問題点］ 本発明はこうした従来の衛生材料用不織布が持つ欠点
を解消する為になされたものであって、その目的とする
ところは、吸水性やリウェット性が良好であるのは勿論
のこと感触の面でも良好な衛生材料用不織布を提供する
点にある。
を解消する為になされたものであって、その目的とする
ところは、吸水性やリウェット性が良好であるのは勿論
のこと感触の面でも良好な衛生材料用不織布を提供する
点にある。
［問題点を解決する為の手段］ 上記目的を達成し得た本発明の衛生材料用不織布と
は、自然捲縮の形態若しくは自然捲縮と機械捲縮の双方
の形態を有する中空糸状ポリプロピレンのステープルフ
ァイバーを30〜95重量％含んでなる点に要旨を有するも
のである。
は、自然捲縮の形態若しくは自然捲縮と機械捲縮の双方
の形態を有する中空糸状ポリプロピレンのステープルフ
ァイバーを30〜95重量％含んでなる点に要旨を有するも
のである。
［作用］ 本発明は上述の如く構成されるが、要は自然捲縮の形
態若しくは自然捲縮と機械捲縮の双方の形態を有する中
空糸状ポリプロピレンのステープルファイバーを所定量
含有させた不織布であれば、吸水性，リウェット性及び
感触等の全ての面において良好であることを見出したこ
とによる。
態若しくは自然捲縮と機械捲縮の双方の形態を有する中
空糸状ポリプロピレンのステープルファイバーを所定量
含有させた不織布であれば、吸水性，リウェット性及び
感触等の全ての面において良好であることを見出したこ
とによる。
ここで中空糸状とは断面形状が中空のものを意味し、
ポリプロピレンの比重が小さいことに加えて中空糸状と
することによって、従来の中実ポリプロピレンや中空ポ
リエステルに比べて見掛けの嵩が高くなる。
ポリプロピレンの比重が小さいことに加えて中空糸状と
することによって、従来の中実ポリプロピレンや中空ポ
リエステルに比べて見掛けの嵩が高くなる。
一方自然捲縮とは紡糸工程の冷却段階で紡出糸の片側
から吹付けられる冷風によって周方向に見て不均整に進
行する偏冷却によって周方向の偏収縮が生じたときに自
然に付与される立体的捲縮を意味し、機械的捲縮による
折れ曲り部が先鋭状であるのに対して、自然捲縮の場合
は、滑らかなまるみを持った形態を示す。又自然捲縮と
機械捲縮の双方の形態を有するというのは、自然捲縮の
上へ機械捲縮が与えられた様に機械捲縮の形態の中に自
然捲縮の形態の部分が少しでも残っていることを意味す
る。この様な自然捲縮の形態を部分的にでも残す（或は
全部が自然捲縮のものでも良い）ポリプロピレンは、機
械捲縮だけのものに比べて嵩の向上が求められ、前記中
空糸状にすることによる効果とも相俟って吸水性やリウ
ェット性向上に寄与するばかりか不織布としての感触特
に柔らかさ（肌ざわり）を向上させるという効果をもた
らす。又ポリプロピレン特有の接触温冷感によって、不
織布に暖かみの感触をも与えるという効果を発揮する。
から吹付けられる冷風によって周方向に見て不均整に進
行する偏冷却によって周方向の偏収縮が生じたときに自
然に付与される立体的捲縮を意味し、機械的捲縮による
折れ曲り部が先鋭状であるのに対して、自然捲縮の場合
は、滑らかなまるみを持った形態を示す。又自然捲縮と
機械捲縮の双方の形態を有するというのは、自然捲縮の
上へ機械捲縮が与えられた様に機械捲縮の形態の中に自
然捲縮の形態の部分が少しでも残っていることを意味す
る。この様な自然捲縮の形態を部分的にでも残す（或は
全部が自然捲縮のものでも良い）ポリプロピレンは、機
械捲縮だけのものに比べて嵩の向上が求められ、前記中
空糸状にすることによる効果とも相俟って吸水性やリウ
ェット性向上に寄与するばかりか不織布としての感触特
に柔らかさ（肌ざわり）を向上させるという効果をもた
らす。又ポリプロピレン特有の接触温冷感によって、不
織布に暖かみの感触をも与えるという効果を発揮する。
この様に本発明に係る衛生材料用不織布は、中空糸状
ポリプロピレンを含有させることによって、所期の目的
を達成しようとするものであるが、本発明の目的を達成
する為には、不織布に含有される中空糸状ポリプロピレ
ンのステープルファイバーの量は30〜95重量％の範囲と
する必要がある。即ち中空糸状ポリプロピレンの含有量
が30重量％未満であると、衛生材料用途として要求され
る吸水性やリウェット性及び感触の向上等の効果が得ら
れなくなる。一方不織布を作成するにはバインダー繊維
として最低５重量％程度のホットメルトフィルターを混
合する必要があるので、この観点から中空糸状ポリプロ
ピレンの上限を95％と規定した。尚中空糸状ポリプロピ
レンの好ましい含有量は、50〜93重量％程度である。
ポリプロピレンを含有させることによって、所期の目的
を達成しようとするものであるが、本発明の目的を達成
する為には、不織布に含有される中空糸状ポリプロピレ
ンのステープルファイバーの量は30〜95重量％の範囲と
する必要がある。即ち中空糸状ポリプロピレンの含有量
が30重量％未満であると、衛生材料用途として要求され
る吸水性やリウェット性及び感触の向上等の効果が得ら
れなくなる。一方不織布を作成するにはバインダー繊維
として最低５重量％程度のホットメルトフィルターを混
合する必要があるので、この観点から中空糸状ポリプロ
ピレンの上限を95％と規定した。尚中空糸状ポリプロピ
レンの好ましい含有量は、50〜93重量％程度である。
以下本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、
下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前
・後記の趣旨に徴して設計変更することもできる。
下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前
・後記の趣旨に徴して設計変更することもできる。
［実施例］ 中空又は中実のポリプロピレン（PP）のステープルフ
ァイバーとポリエチレンテレフタレート（PET）とを各
種割合で混合して各種不織布（試料No.1〜５）を作製
し、これらのウェッブ嵩，吸水性、リウェット性及び風
合等の各特性について評価した。尚不織布を作製する際
のバインダー（ホットメルトフィルター）としては、PE
Tを10重量％用いた。
ァイバーとポリエチレンテレフタレート（PET）とを各
種割合で混合して各種不織布（試料No.1〜５）を作製
し、これらのウェッブ嵩，吸水性、リウェット性及び風
合等の各特性について評価した。尚不織布を作製する際
のバインダー（ホットメルトフィルター）としては、PE
Tを10重量％用いた。
これらの結果を第１表に示す。尚各特性の評価基準は
下記の通りである。
下記の通りである。
ウェップ嵩・吸水性:JIS-L-1096（織物試験法）に準じ
て求め、ウェップ嵩は試料No.4（比較例）の値を100と
したときの各値を示し、吸水性は試料No.4の吸水秒数を
100としたときの各値を示している。
て求め、ウェップ嵩は試料No.4（比較例）の値を100と
したときの各値を示し、吸水性は試料No.4の吸水秒数を
100としたときの各値を示している。
リウェット性：試料の不織布を一定の大きさ（200mm×2
00mm）に切断し、これを吸収体上に乗せ、不織布の上方
から水溶液（例えば人工尿等）を滴下した場合に、不織
布を透過して前記吸収体に吸収される水分量を求め、試
料No.4の値を100としたときの各値を示している。
00mm）に切断し、これを吸収体上に乗せ、不織布の上方
から水溶液（例えば人工尿等）を滴下した場合に、不織
布を透過して前記吸収体に吸収される水分量を求め、試
料No.4の値を100としたときの各値を示している。
風合：柔かさや温冷感等を感触で評価した。
第１表の結果から明らかであるが、本発明で規定する
要件を満足する実施例（試料No.1〜３）は、吸水性，リ
ウェット性，感触等の全ての面で良好であるのが理解さ
れる。これに対し中実のポリプロピレンを用いた試料N
o.4や、中空ポリプロピレンの量が30重量％に満たない
試料No.5は、本発明の実施例と比べて明らかに劣った性
能を示している。
要件を満足する実施例（試料No.1〜３）は、吸水性，リ
ウェット性，感触等の全ての面で良好であるのが理解さ
れる。これに対し中実のポリプロピレンを用いた試料N
o.4や、中空ポリプロピレンの量が30重量％に満たない
試料No.5は、本発明の実施例と比べて明らかに劣った性
能を示している。
［発明の効果］ 以上述べた如く本発明によれば、既述の構成を採用す
ることによって、吸収性及びリウェット性は勿論のこ
と、感触の面でも良好な衛生材料用不織布が実現でき
た。
ることによって、吸収性及びリウェット性は勿論のこ
と、感触の面でも良好な衛生材料用不織布が実現でき
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｄ０４Ｈ 1/42 Ｋ
Claims (1)
- 【請求項１】自然捲縮の形態若しくは自然捲縮と機械捲
縮の双方の形態を有する中空糸状ポリプロピレンのステ
ープルファイバーを30〜95重量％含んでなることを特徴
とする衛生材料用不織布。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62312631A JPH089823B2 (ja) | 1987-12-10 | 1987-12-10 | 衛生材料用不織布 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62312631A JPH089823B2 (ja) | 1987-12-10 | 1987-12-10 | 衛生材料用不織布 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01156563A JPH01156563A (ja) | 1989-06-20 |
| JPH089823B2 true JPH089823B2 (ja) | 1996-01-31 |
Family
ID=18031526
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62312631A Expired - Lifetime JPH089823B2 (ja) | 1987-12-10 | 1987-12-10 | 衛生材料用不織布 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH089823B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108708072A (zh) * | 2018-06-12 | 2018-10-26 | 高长水 | 水刺提花无纺布及其制备方法 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6368990B1 (en) * | 1997-08-04 | 2002-04-09 | Bba Nonwovens Sweden Ab | Fabrics formed of hollow filaments and fibers and methods of making the same |
| CN112716703A (zh) * | 2020-12-29 | 2021-04-30 | 福建恒安卫生材料有限公司 | 超干爽高透气复合芯体及卫生用品 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4925225A (ja) * | 1972-06-29 | 1974-03-06 | ||
| JPS5626050A (en) * | 1979-08-07 | 1981-03-13 | Kuraray Chikopii Kk | Facing of absorbable article comprising nonwoven fabric |
-
1987
- 1987-12-10 JP JP62312631A patent/JPH089823B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108708072A (zh) * | 2018-06-12 | 2018-10-26 | 高长水 | 水刺提花无纺布及其制备方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01156563A (ja) | 1989-06-20 |
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