JPH0896420A - 光カード - Google Patents

光カード

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JPH0896420A
JPH0896420A JP6226330A JP22633094A JPH0896420A JP H0896420 A JPH0896420 A JP H0896420A JP 6226330 A JP6226330 A JP 6226330A JP 22633094 A JP22633094 A JP 22633094A JP H0896420 A JPH0896420 A JP H0896420A
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JP
Japan
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layer
transparent protective
protective layer
optical card
card
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JP6226330A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Kubota
毅 久保田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/529,471 priority patent/US5698284A/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明保護層にポリカーボネート樹脂を使用し
ながらも、耐擦傷性に優れるとともに、反りが生じたり
曲げによる割れを発生したりすることのない光カードを
提供する。 【構成】 透明保護層1にポリカーボネート樹脂を使用
するとともに、収縮率12%以下の放射線硬化型樹脂か
らなる厚さ20μm以上の中間層6を透明保護層1上に
設け、その上に表面硬化層7を設ける。中間層6と表面
硬化層7との相乗効果により、鉛筆硬度、テーバー磨耗
等に優れた光カードが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クレジットカード、キ
ャッシュカード、医療カード等に使用される光カードに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カード形態の記録メディアにおい
て、磁気カード、ICカードを上回る記憶容量を有する
光カードが開発されている。この光カードの記録方式に
は、読み出し専用(ROM)型、追記(DRAW)型、
消去書き込み(E−DRAW)型があり、それぞれにつ
いて記録媒体及び構成が検討されている。
【0003】このような光カードは基本的に図1に示す
如き層構成をしている。図中1は支持体としての透明保
護層であり、記録再生に使用する光源の波長域で透過率
が高く、且つ後工程において変形、劣化等を生じること
なく、また機械的強度、光学的特性を満たすものであれ
ば特に限定されるものではなく、一般にはポリカーボネ
ート樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、スチレ
ンポリカーボネートブレンド樹脂等が用いられている。
2は透明保護層1の下面に2P法で設けられるパターン
層であり、トラックとなる凹凸溝を備えて構成される。
3はパターン層2の凹凸溝を覆うように設けられる光記
録材料層であり、例えばDRAW型ではテルル、ビスマ
ス、アルミニウム等の低融点金属及びその合金からなる
無機系材料或いはアントラキノン系、ナフトキノン系、
トリフェニルメタン系、カルボシアニン系、メロシアニ
ン系、キサンテン系、アゾ系、アジン系、チアジン系、
オキサジン系、フタロシアニン系等の有機色素を含む有
機染料で一般に形成される。またROM型であればアル
ミニウム等の高反射性金属により予め情報を記録した形
で形成されている。4はカード基材であり、接着剤層5
を介して前記構成の光記録部材を支持するものである。
このように光カードは、表側の透明保護層1と裏側のカ
ード基材4により光記録材料層3を中に挟持した構造に
なっている。また、カードの携帯時や使用時において表
面に傷がつくことを防止し、カードの耐久性と書込み及
び読取り精度における信頼性の向上を図るようにするた
め、必要に応じて透明保護層1の表側に表面硬化層が設
けられる。そして、この表面硬化層は通常の場合、放射
線硬化型樹脂を用いて形成されることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の技術
で述べた如き光カードでは、光記録材料層の支持体であ
る透明保護層にポリカーボネート樹脂を使用することが
望まれる。すなわち、ポリカーボネート樹脂は低価格で
あり、吸水性がない上に、反りや割れを生じず曲げ適正
に優れる等の利点を有しているからである。しかしなが
ら、ポリカーボネート樹脂は擦り傷に対する硬度(鉛筆
硬度)が低いため、これを透明保護層に使用した場合に
は耐擦傷性を上げるために表面硬化層を設ける必要があ
る。この場合、収縮率の大きな通常の放射線硬化型樹脂
を用いて透明保護層上に表面硬化層を形成すると、放射
線による硬化時に収縮して反りが生じたり、さらには曲
げによる割れが発生する恐れのあることから、15μm
以上の厚みで形成することができない。このように表面
硬化層の厚みがせいぜい15μm程度では、鉛筆硬度試
験を行った時に下地の透明保護層の影響を受けてしま
い、F〜HB程度の硬度しか得られず、耐擦傷性が十分
となる硬度H以上の表面硬化層が得られないという問題
点がある。
【0005】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、透明保護
層にポリカーボネート樹脂を使用した光カードであっ
て、耐擦傷性に優れるとともに、反りが生じたり曲げに
よる割れを発生したりすることのない光カードを提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る光カードは、少なくとも透明保護層と
光記録材料層を積層した光記録部材をカード基材上に貼
り合わせてなる光カードにおいて、前記透明保護層にポ
リカーボネート樹脂を使用するとともに、収縮率12%
以下の放射線硬化型樹脂からなる厚さ20μm以上の中
間層を前記透明保護層上に設け、その上に表面硬化層を
設けて構成される。
【0007】
【作用】収縮率が12%以下の放射線硬化型樹脂は厚く
コーティングしても透明保護層の反りを小さく抑えるこ
とができるため、鉛筆硬度試験を行った時に下地の透明
保護層の影響を受けないようにするのに必要な20μm
以上のコーティングが可能となり、このように20μm
以上の厚みでコーティングすることによりH〜2Hの鉛
筆硬度が得られる。しかし、収縮率が12%以下の放射
線硬化型樹脂はフレキシビリティはあるものの樹脂自体
は柔らかいため、厚くコーティングすることで鉛筆硬度
は向上するものの、テーバー磨耗(ASTM D104
4に定めるテーバー磨耗試験)、落砂磨耗(JIS T
8147に定める落砂磨耗試験)などの擦り傷テストに
対しては弱い面がある。したがって、このようにコーテ
ィングした中間層の上に、収縮率は大きいがテーバー磨
耗等に優れた表面硬化層を形成することにより、中間層
とこの表面硬化層との相乗効果により、鉛筆硬度、テー
バー磨耗等に優れた光カードが得られる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0009】図2は本発明に係る光カードの一実施例を
示す断面図である。同図に示されるように、本実施例の
光カードは、ポリカーボネート樹脂からなる透明保護層
1の下面にパターン層2とこのパターン層2の凹凸溝を
覆うようにして光記録材料層3が設けられ、光記録材料
層3を中に挟持するようにしてカード基材4が接着層5
を介して積層され、さらに透明保護層1の外側に中間層
6とその上に表面硬化層7が積層された構成になってい
る。
【0010】透明保護層1に用いるポリカーボネート樹
脂(PC)は、光学特性に富んでいるものがよく、具体
的には、光線透過率90%以上(780nm,830n
m)、屈折率1.59以下(780nm,830n
m)、複屈折100nm以下(シングルパス)又は光学
弾性軸±5%以下のものを使用するのがよい。厚みは、
中間層と表面硬化層とを合わせて380±20μm程度
が好ましい。具体的には、パターン層2の形成に2P法
を用いる場合、押出し成形した「帝人製、パンライトフ
ィルム」、「GE製、レキサンフィルム」等を使用でき
る。
【0011】中間層6は、官能性モノマー及び/又は官
能性オリゴマーを含む収縮率12%以下の放射線硬化型
樹脂を使用して厚さ20μm以上に形成する。例えば2
00×200mm、厚さ0.4μmのPCシート上に収
縮率12.3%の放射線硬化型樹脂を20μmの厚さで
形成して机上に置いた場合、PCシートの反りが4.5
mmとなるが、枚葉による工程をとる場合、このように
反りが4mm以上あると後工程に支障を生じるので好ま
しくない。また、カード形態になった時、カードの反り
はPCシートの反りを受け継いで2.2mmとなりカー
ドとしてスペックアウトとなり、さらには光学的特性が
劣ることになる。同様に、収縮率11.9%の放射線硬
化型樹脂を20μmの厚さで形成して机上においた場
合、PCシートの反りが4.0mmとなり、光カードと
した時の反りは1.8mmとなってスペック内となる。
したがって、本発明では収縮率12%以下の放射線硬化
型樹脂を使用する。
【0012】官能性モノマーとしては、単官能アクリレ
ート(2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート等)、2官能アクリレート(1,3−ブタンジオ
ールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジ
エチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリ
コールジアクリレート等)、3官能アクリレート(ペン
タエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート等)、4官能アクリレート(ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート等)、5官能ア
クリレート(ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
ト等)、6官能アクリレート(ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート等)、5官能以上アクリレート(ジ
ペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート
等)の多官能アクリレートのもの等が使用できる。
【0013】官能性オリゴマーとしては、エポキシアク
リレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリ
レート、ポリエーテルアクリレート、シリコーンアクリ
レート、不飽和ポリエステル、ポリエン/チオール等が
使用できる。
【0014】上記官能性モノマー及び/又は官能性オリ
ゴマーに、ポリカーボネートの接着付与剤及び反応希釈
剤としてのN−ビニルピロリドン、開始剤(ベンゾイン
系、アセトフェノン系、チオキサンソン系、パーオキシ
ド系等)であるイルガキュア651,184等を組み合
わせ、収縮率が12%以下になるように放射線硬化型の
樹脂を作製する。場合によっては、光開始助剤(アミン
系、キノン系等)、熱重合禁止剤、充填剤(無機、有
機)、チクソ付与剤、可塑剤、非反応ポリマー、着色剤
等を加えてもよい。一般に、多官能アクリレートを用い
ると、硬くなる傾向になるが、収縮率は大きくなる方向
にある。下地の影響を受けないように厚さ20μm以上
の中間層を設けるため、反りが小さく且つ硬度を保つた
めには収縮率12%までが許容範囲となる。反り及び硬
度を満足するためには収縮率10%、厚み25〜30μ
mが最も適当である。
【0015】表面硬化層7としては、官能性モノマーと
して硬度をだすため、3官能〜5官能のものに、ポリカ
ーボネートの接着付与剤及び反応希釈剤としてのN−ビ
ニルピロリドン、開始剤を加えるとともに、レベリング
剤として内部硬化型シリコーン、シリコーン等を、官能
性モノマー又は官能性オリゴマー100重量部に対し
0.01〜10重量部混合する。10重量部を越えてレ
ベリング剤を混合すると、中間層6への密着性が悪くな
る。レベリング剤を添加することにより、面欠陥が少な
くなり、また滑り性が増すため見かけの硬度が上がる。
ある程度の曲げ適正を出すため官能性オリゴマーを若干
加えてもよい。場合によっては、光開始助剤(アミン
系、キノン系等)、熱重合禁止剤、充填剤(無機、有
機)、チクソ付与剤、可塑剤、非反応ポリマー、着色剤
等を加えてもよい。厚みは15μm以上形成すると、光
カードとしての反りが大きくなり、また曲げ適正に劣る
ことになる。具体的には、ベンディングテストでクラッ
クが生じることとなる。厚みが2μm以下になると硬度
不足となる。したがって、2〜15μmがよいが、曲げ
と硬度の両方を満足するためには2〜8μmが好まし
い。また、曲げ適正を増すために、場合によっては中間
層の樹脂を0〜30%程度混合してもよい。
【0016】また、中間層6、表面硬化層7には帯電を
防止するために帯電防止剤を添加してもよい。そして、
中間層6、表面硬化層7ともに、グラビアコーティング
法、ロールコート法、コンマコーティング法、スピンコ
ーティング法、ナイフコーティング法、シルクスクリー
ン法、T−ダイコーティング法、スライドコーティング
法、スリットリバース法等により塗布する。この場合、
溶剤で適度に希釈してコーティングするようにしてもよ
い。なお、中間層6は重ね刷りして多層状態に形成して
もよい。
【0017】透明保護層1の下面に形成するパターン層
2は、一般に既知の2P法、インジェクション法、キャ
スティング法等を用いてパターン層として形成される。
この時、2P法でパターン層を形成する場合はUVで硬
化する樹脂を用い、インジェクション法、キャスティン
グ法では透明保護層と同一のものを使用する。
【0018】光記録材料層3としては、一般に用いられ
ている金属系光記録材料のテルル系、ビスマス系等の他
に、染料系光記録材料のフタロシアニン系、ナフトキノ
ン系等を使用できる。また、追記型だけでなくROM型
でもよい。
【0019】カード基材4としては、ポリ塩化ビニル、
ポリエチレンテレフタレート、AS、ポリカーボネー
ト、ポリプロピレン等を用いることができる。ポリ塩化
ビニルを使用する場合、構成としては、0.05/0.
20/0.05mm、0.05/0.24/0.05m
m、0.05/0.26/0.05mm、0.05/
0.30/0.05mm等の3層、0.20/0.10
mm、0.24/0.10mm、0.26/0.10m
m、0.30/0.10mm等の2層、0.30mm、
0.34mm、0.36mm、0.40mmの1層な
ど、いずれの層構成も可能である。なお、0.10m
m、0.05mmのものは透明ポリ塩化ビニルであり、
0.20mm以上のものは乳白ポリ塩化ビニルである。
そして、印刷の耐磨耗性を上げるため、乳白ポリ塩化ビ
ニルに印刷を施し、透明ポリ塩化ビニルで熱融着する2
層又は3層の方が好ましい。
【0020】接着層5に用いる接着剤としては、ウレタ
ン系、エポキシ系、アクリル系、ビニル系、アミド系な
ど従来既知のものが使用できるが、接着剤は光記録材料
層に直接接触するため、記録感度がよく、温湿度適性に
優れているものが好ましい。膜厚は10〜100μm程
度が望ましく、グラビアコーティング法、スピンコーテ
ィング法、ナイフコーティング法、シルクスクリーン
法、ミヤバーコーティング法、T−ダイコーティング法
等により塗布し、平プレス法、ロールプレス法等により
熱プレスして接着する。
【0021】なお、光記録材料層の記録感度が低い場
合、光記録材料層と接着剤層との間に増感層を形成する
が、記録感度が十分である場合にはその必要はない。ま
た、接着剤層は光記録材料層と接するが、接着剤によっ
て光記録材料層の感度が劣化する場合にはこれを避ける
ために透明保護層を設ける。そして増感層を設けた場合
にはこの透明保護層は接着剤層との間に形成されるもの
ではあるが、上記増感層と兼ねることも可能である。け
れども、光記録材料層の劣化がない材料を選んだ場合に
はこの透明保護層は設ける必要がない。
【0022】また、カード使用上の多様化を図る場合に
は、光記録部材と同一面又は反対面若しくはカード基材
の両面に磁気ストライプを設けたり、光記録部材と同一
面又は反対面にICモジュールを設けるようにするとよ
い。
【0023】次に、比較例とともに具体例を挙げて説明
する。
【0024】(具体例1)厚さ0.4mmで200×2
00mmサイズの押出し成形ポリカーボネートを透明保
護層として用い、その片面に下記組成よりなる放射線硬
化型樹脂を厚さ30mmになるようにミヤバーで塗工し
た後、これにUVランプ(フュージョン製、マイクロウ
ェーブ方式)を照射して硬化させ中間層を形成した。な
お、この放射線硬化型樹脂のUV硬化時における収縮率
は9.6%で、透明保護層に中間層を形成した時点での
反りは2.5mmであった。 ウレタンアクリレートオリゴマー (日本合成化学工業製、ゴーセラックUV7500B) 100重量部 ヘキサメチレンジアクリレート (日本化薬製、カヤラッドHDDA) 3重量部 ペンタエリスリトールトリアクリレート (東亜合成化学製、アロニックスM−305) 3重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート (日本化薬製、カヤラッドDPHA) 3重量部 N−ビニルピロリドン (東亜合成化学製、アロニックスM−150) 50重量部 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン (チバガイギー製、イルガキュアー184) 10重量部
【0025】この中間層の上に、放射線硬化型樹脂(東
亜合成化学製、UV−3700)100重量部に対して
反応性シリコーン(信越シリコン製、X−22−500
2)0.5重量部を分散した組成物を厚さ5μmとなる
ようにミヤバーで塗工した後、UVランプ(フュージョ
ン製、マイクロウェーブ方式)を照射して硬化させ表面
硬化層を形成した。この時点でテーバー磨耗はCS−1
0、1kg荷重、100回転でヘイズ値9.8%であっ
た。また、鉛筆硬度はHであった。
【0026】次に、この中間層及び表面硬化層を有する
透明保護層の反対面に、2P法で案内トラックのパター
ン層を形成し、その上からTeOxをスパッタリングし
て光記録材料層を形成した。一方、0.20mmの乳白
塩ビからなるコアシートに両面シルクオフセットの印刷
を行い、0.05mmのオーバーシート2枚で挟み込
み、熱融着にて3層のカード基材を作成した。オーバー
シートの片面には650エルステッドの磁気テープを形
成しておいた。そして、このカード基材と透明保護層を
接着剤(東レ製、TU−4210)を用いて接着した。
接着剤の硬化後、カードサイズ(85.5×54mm)
に打ち抜いて光カードを作製した。
【0027】以上のようにして得られた光カードに対
し、光カードR/W(オムロン製、3B3H−DJ−0
1)で100トラックのデータを書き込んで読み取った
ところ、エラーレートは1×10-4以下となり良好であ
った。また、折曲げ強度、密着性、透過性、反りのいず
れにも問題はなく、温湿度保存性も良く、カード使用に
十分耐えられるものであった。
【0028】(具体例2)具体例1において、表面硬化
層を次のように形成した。すなわち、放射線硬化型樹脂
(東亜合成化学製、UV−3700)100重量部に対
して反応性シリコーン(信越シリコン製、X−22−5
002)0.5重量部を分散し、さらに中間層で用いた
樹脂を20重量部混合してなる組成物を厚さ5μmとな
るようにミヤバーで塗工した後、UVランプ(フュージ
ョン製、マイクロウェーブ方式)を照射して硬化させ表
面硬化層を形成した。この時点でテーバー磨耗はCS−
10、1kg荷重、100回転でヘイズ値10.5%で
あった。また、鉛筆硬度はHであった。そして、具体例
1と同様にして光カードを作製したところ、曲げ適正が
一層良好となった。
【0029】(具体例3)具体例1と同じ押出し成形ポ
リカーボネートを透明保護層として用い、その片面に下
記組成よりなる放射線硬化型樹脂を厚さ20mmになる
ようにミヤバーで塗工した後、これにUVランプ(フュ
ージョン製、マイクロウェーブ方式)を照射して硬化さ
せ中間層を形成した。なお、この放射線硬化型樹脂のU
V硬化時における収縮率は11.9%で、透明保護層に
中間層を形成した時点での反りは4.0mmであった。 ウレタンアクリレートオリゴマー (日本合成化学工業製、ゴーセラックUV7500B) 100重量部 ペンタエリスリトールトリアクリレート (東亜合成化学製、アロニックスM−305) 10重量部 ペンタエリスリトールテトラアクリレート (東亜合成化学製、アロニックスM−450) 10重量部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート (日本化薬製、カヤラッドDPHA) 3重量部 N−ビニルピロリドン (東亜合成化学製、アロニックスM−150) 50重量部 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン (チバガイギー製、イルガキュアー184) 10重量部
【0030】この中間層の上に下記組成よりなる放射線
硬化型樹脂を厚さ5μmとなるようにミヤバーで塗工し
た後、UVランプ(フュージョン製、マイクロウェーブ
方式)を照射して硬化させ表面硬化層を形成した。この
時点でテーバー磨耗はCS−10、1kg荷重、100
回転でヘイズ値9.0%であった。また、鉛筆硬度はH
であった。 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート (日本化薬製、カヤラッドDPHA) 10重量部 ペンタエリスリトールテトラアクリレート (東亜合成化学製、アロニックスM−450) 10重量部 ウレタンアクリレートオリゴマー (日本合成化学工業製、ゴーセラックUV7500B) 3重量部 N−ビニルピロリドン (東亜合成化学製、アロニックスM−150) 5重量部 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン (チバガイギー製、イルガキュアー184) 0.5重量部 反応性シリコーン (信越シリコン製、X−22−5002) 0.01重量部
【0031】以下、具体例1と同様にしてパターン層、
光記録材料層を形成し、カード基材と貼り合わせてから
カードサイズに打ち抜いて光カードを作製した。そし
て、このようにして得られた光カードに対し、光カード
R/W(オムロン製、3B3H−DJ−01)で100
トラックのデータを書き込んで読み取ったところ、エラ
ーレートは1×10-4以下となり良好であった。また、
折曲げ強度、密着性、透過性、反りのいずれにも問題は
なく、温湿度保存性も良く、カード使用に十分耐えられ
るものであった。
【0032】(比較例1)厚さ0.4mmで200×2
00mmサイズの押出し成形ポリカーボネートを透明保
護層として用い、その片面に下記組成よりなる放射線硬
化型樹脂をミヤバーで10μmの厚みで塗工し、これに
UVランプ(フュージョン製、マイクロウェーブ方式)
を照射して硬化させて表面硬化層を形成した。なお、こ
の放射線硬化型樹脂のUV硬化時における収縮率は1
3.5%であった。 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート (日本化薬製、カヤラッドDPHA) 10重量部 ペンタエリスリトールテトラアクリレート (東亜合成化学製、アロニックスM−450) 10重量部 ウレタンアクリレートオリゴマー (日本合成化学工業製、ゴーセラックUV7500B) 2重量部 N−ビニルピロリドン (東亜合成化学製、アロニックスM−150) 5重量部 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン (チバガイギー製、イルガキュアー184) 0.5重量部
【0033】このように表面硬化層のみを10μmの厚
みで形成したところ、テーバー磨耗はCS−10、1k
g荷重、100回転でヘイズ値9.5%であったが、鉛
筆硬度はHBであった。また、反りは3.5mmであっ
た。このように厚みが不十分であると、十分な鉛筆硬度
が得られない。
【0034】(比較例2)比較例1において、表面効果
層を25μmの厚みで形成したところ、テーバー磨耗は
ヘイズ値9.5%であり、鉛筆硬度はHであった。ただ
し、この時の反りは4.8mmとなり、また曲げテスト
でクラックが生じた。このように、収縮率の大きなもの
を使用した場合、厚みを大きくすると反りが大きくな
り、曲げ適正に劣ることになる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光カード
は、透明保護層にポリカーボネート樹脂を使用し、この
透明保護層上に収縮率12%以下の放射線硬化型樹脂か
らなる厚さ20μm以上の中間層を設け、その上に表面
硬化層を設けた構成としたので、低価格で曲げ適正にも
優れるが鉛筆硬度の低いポリカーボネートを透明保護層
に使用しながらも、その反りの少ない特性を活かし、且
つ中間層と表面硬化層との相乗効果により耐擦傷性にも
優れた光カードを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な光カードの断面図である。
【図2】本発明に係る光カードの一実施例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 透明保護層 2 パターン層 3 光記録材料層 4 カード基材 5 接着層 6 中間層 7 表面硬化層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも透明保護層と光記録材料層を
    積層した光記録部材をカード基材上に貼り合わせてなる
    光カードにおいて、前記透明保護層にポリカーボネート
    樹脂を使用するとともに、収縮率12%以下の放射線硬
    化型樹脂からなる厚さ20μm以上の中間層を前記透明
    保護層上に設け、その上に表面硬化層を設けたことを特
    徴とする光カード。
  2. 【請求項2】 前記表面硬化層が、レベリング剤を混合
    した放射線硬化型樹脂にて厚さ2〜15μmに形成した
    ものであり、前記中間層より硬度が高いものであること
    を特徴とする請求項1記載の光カード。
  3. 【請求項3】 前記中間層を多層に形成したことを特徴
    とする請求項1又は2記載の光カード。
  4. 【請求項4】 前記中間層と表面硬化層の少なくとも一
    方又は両方に帯電防止剤を添加したことを特徴とする請
    求項1,2又は3記載の光カード。
  5. 【請求項5】 前記カード基材の一部にICモジュール
    及び/又は磁気ストライプを設けたことを特徴とする請
    求項1,2,3又は4記載の光カード。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999009102A1 (fr) * 1997-08-19 1999-02-25 Mitsubishi Plastics Inc. Composition de resine pour cartes, et feuilles et cartes ainsi produites
US6083597A (en) * 1997-07-29 2000-07-04 Victor Company Of Japan, Ltd. Information recording carrier and manufacturing method thereof
KR20120061758A (ko) * 2010-12-03 2012-06-13 바이엘 머티리얼사이언스 아게 내스크래치성 피니쉬 처리된 최상층을 갖는 보안 및/또는 중요 문서
JP2012117067A (ja) * 2010-12-03 2012-06-21 Bayer Materialscience Ag 耐スクラッチ性仕上げによるトップ層を有するセキュリティ書類および/または有価書類

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