JPH0954984A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH0954984A
JPH0954984A JP7228816A JP22881695A JPH0954984A JP H0954984 A JPH0954984 A JP H0954984A JP 7228816 A JP7228816 A JP 7228816A JP 22881695 A JP22881695 A JP 22881695A JP H0954984 A JPH0954984 A JP H0954984A
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JP
Japan
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layer
optical recording
silicone
recording medium
polymer type
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Application number
JP7228816A
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English (en)
Inventor
Takeshi Kubota
毅 久保田
Tetsuo Komori
哲夫 小森
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐擦傷性に優れるとともに、反りが生じたり
曲げによる割れを発生したりすることがなく、平滑性に
優れた光記録媒体を提供する。 【解決手段】 透明保護層1上に、最内層(第一層6)
から最外層(第三層8)に向けて順に硬化収縮率が大き
くなる放射線硬化型樹脂を用いて形成した多層の硬化層
9を設け、この硬化層9の最外層を除く各層に少なくと
も1種以上の有機高分子型レベリング剤を添加する。最
外層には有機高分子型レベリング剤又はシリコーンを添
加するか、或いはこれらを併用して添加するとよい。各
層の密着性が良好に保たれ、面欠陥もなく、しかも全体
に反りが少なく、曲げ適性及び耐擦傷性に優れたものが
得られる。また、最外層は滑り性や耐汚れ性が向上した
ものになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光カード、フレキ
シブルディスク等に使用される光記録媒体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、低融点金属や有機染料の薄膜を記
録層として基材上に設け、レーザー光等を照射してこの
薄膜の一部に変化を生じさせて記録を行い、記録された
データを光学的に再生する光記録媒体が知られている。
この光記録媒体の記録方式には、読出し専用(ROM)
型、追記(DRAW)型、消去書込み(E−DRAW)
型があり、それぞれについて記録媒体及び構成が検討さ
れている。
【0003】このような光記録媒体をカード形態とした
所謂光カードは基本的に図1に示す如き層構成をしてい
る。図中1は支持体としての透明保護層であり、記録再
生に使用する光源の波長域で透過率が高く、且つ後工程
において変形、劣化等を生じることなく、また機械的強
度、光学的特性を満たすものであれば特に限定されるも
のではなく、一般にはポリカーボネート樹脂、アクリル
樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂、ポリオレフィン樹脂、スチレンポリカーボネートブ
レンド樹脂等が用いられている。2は透明保護層1の下
面に2P法で設けられるパターン層であり、トラックと
なる凹凸溝を備えて構成される。なお、2P法によらず
にインジェクション法、キャスティング法でパターンを
形成する場合には透明保護層1とパターン層との境界は
なくなる。3はパターン層2の凹凸溝を覆うように設け
られる光記録層であり、例えばDRAW型ではテルル、
ビスマス、アルミニウム等の低融点金属及びその合金か
らなる無機系材料或いはアントラキノン系、ナフトキノ
ン系、トリフェニルメタン系、カルボシアニン系、メロ
シアニン系、キサンテン系、アゾ系、アジン系、チアジ
ン系、オキサジン系、フタロシアニン系等の有機色素を
含む有機染料で一般に形成される。またROM型であれ
ばアルミニウム等の高反射性金属により予め情報を記録
した形で形成されている。4はカード基材であり、接着
層5を介して前記構成の光記録媒体を支持するものであ
る。このように光カードは、表側の透明保護層1と裏側
のカード基材4により光記録層3を中に挟持した構造に
なっている。また、カードの携帯時や使用時において表
面に傷がつくことを防止し、カードの耐久性と書込み及
び読取り精度における信頼性の向上を図るようにするた
め、必要に応じて透明保護層1の表側に表面硬化層が設
けられる。そして、この表面硬化層は通常の場合、放射
線硬化型樹脂を用いて形成されることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の技術
で述べた如き光カードでは、光記録層の支持体である透
明保護層にポリカーボネート樹脂を用いることが望まれ
る。すなわち、ポリカーボネート樹脂は低価格であり、
吸水性がない上に、反りや割れを生じず曲げ適正に優れ
る等の利点を有しているからである。しかしながら、ポ
リカーボネート樹脂は擦り傷に対する硬度(鉛筆硬度)
が低いため、これを透明保護層に使用した場合には耐擦
傷性を上げるため表面に硬化層を設ける必要がある。こ
の場合、硬化収縮率の大きな通常の放射線硬化型樹脂を
用いて透明保護層上に表面硬化層を形成すると、放射線
による硬化時に収縮して反りが生じたり、さらには曲げ
による割れが発生する恐れのあることから、15μm以
上の厚みで形成することができない。このように表面硬
化層の厚みがせいぜい15μm程度では、鉛筆硬度試験
を行った時に下地の透明保護層の影響を受けてしまい、
F〜HB程度の硬度しか得られず、耐擦傷性が十分とな
る硬度H以上の表面硬化層が得られないという問題点が
ある。
【0005】また、透明保護層にアクリル樹脂を使用す
ることも多いが、一般にアクリル樹脂はポリカーボネー
ト樹脂より鉛筆硬度は優れるものの、さらに耐擦傷性を
上げるために硬化収縮率の大きな放射線硬化型樹脂を用
いて表面に表面硬化層を形成しようとすると、前記した
のと同じ理由でやはり15μm以上の厚みで形成するこ
とができない。
【0006】上記の表面硬化層に平滑性を出すには、放
射線硬化型樹脂に通常のレベリング剤を添加すればよ
い。また、表面硬化層を多層で形成する場合にあって
も、その各層を形成する度に平面性を出すためレベリン
グ剤を添加する。しかしながら、最外層を除く各層に通
常のレベリング剤を添加すると、後密着性が悪くなり、
表面保護層としての機能を果たさなくなる。そこで、後
密着性に優れ、面精度の出る表面にブリードしてこない
タイプとして内部硬化型シリコーンを用いればよいとも
考えられるが、外層に対する濡れ性が悪くなる傾向があ
り、また透明保護層の原反にひずみ、たわみ、突起、異
物等があると、極端にハジキ等が発生して面欠陥を引き
起こすという問題点がある。
【0007】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、耐擦傷性
に優れるとともに、反りが生じたり曲げによる割れを発
生したりすることがなく、平滑性の優れた光記録媒体を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る光記録媒体は、少なくとも透明保護層
と光記録層を積層した光記録媒体において、前記透明保
護層上に、最内層から最外層に向けて順に硬化収縮率が
大きくなる放射線硬化型樹脂を用いて形成した多層の硬
化層を設けるとともに、該硬化層の最外層を除く各層に
少なくとも1種以上の有機高分子型レベリング剤を添加
したことを特徴とする。
【0009】上記の放射線硬化型樹脂としては、官能性
モノマー及び/又は官能性オリゴマーを含むものが使用
される。このうち官能性モノマーとしては、単官能アク
リレート(2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルア
クリレート等)、2官能アクリレート(1,3−ブタン
ジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート等)、3官能アクリレート
(ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート等)、4官能アクリレー
ト(ペンタエリスリトールテトラアクリレート等)、5
官能アクリレート(ジペンタエリスリトールペンタアク
リレート等)、6官能アクリレート(ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート等)、5官能以上アクリレー
ト(ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレ
ート等)の多官能アクリレートのもの等が使用できる。
また、官能性オリゴマーとしては、エポキシアクリレー
ト、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト、ポリエーテルアクリレート、シリコーンアクリレー
ト、不飽和ポリエステル、ポリエン/チオール等が使用
できる。
【0010】本発明において使用する有機高分子型レベ
リング剤は、レベリング作用と密着性の双方に優れてい
ることが肝要である。ここでレベリング作用とは、塗装
面に生じる凹凸が経時的に平坦化することをいう。その
他に、有機高分子型レベリング剤は、ゆず肌、しわ、ピ
ンホール、泡、はじき、凹み、ひび割れ、浮き、クレタ
リングなどを防止する上で効果がある。
【0011】通常のシリコーンオイル等を塗布液に添加
すると、シリコーンオイルが塗布液の表面に集まり、一
種のバリヤー層を形成し、これにより溶剤の蒸発が均一
になるとともに、表面張力が低下することによって好ま
しい効果が生じる。ただし、シリコーンオイルのみでは
密着性が低下するので、有機高分子型レベリング剤とシ
リコーンオイルを併用することが好ましい。
【0012】本発明において使用する好ましい有機高分
子型レベリング剤としては、放射線硬化型樹脂に溶解
し、その表面張力を下げ、しかも後密着性を低下させな
いものから選定することが重要である。このような観点
から、本発明における有機高分子型レベリング剤として
は、ポリビニルブチラール、低分子量のセルロース等が
好ましく用いられる。これは、高分子ポリマーの混合に
より、塗料の粘度が上昇して、動的粘性による泡等の上
昇が抑制されるためである。したがって、動的特性によ
る泡等の上昇が抑制できる高分子化合物を選定すればよ
い。他に、後密着性は通常の高分子化合物より劣るが、
内部硬化型シリコーン樹脂、フッ素変性した共重合体等
も好ましく用いられる。
【0013】内部硬化型シリコーンとしては、典型的に
はシリコーンアクリレートを挙げることができ、具体的
には、アクリルシラン及びメタクリルシラン、アクリル
シリコーン及びメタクリルシリコーン、フェニルシリコ
ーンアクリレート及びメタフェニルシリコーンアクリレ
ートが挙げられる。さらに具体的には、アクリロキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン、アクリロキシプロピル
トリメトキシシラン、メタアクリロキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、メタアクリロキシプロピルトリメト
キシシランなどが挙げられる。
【0014】また、有機高分子型レベリング剤として
は、いわゆる界面活性剤等を用いることもできるが、こ
れは表面張力を下げる作用を有するため、使用する溶剤
が限定され、例えばアルコール系、エマルジョン等の水
系でのコーティングが必要となる。具体的には、ミヨシ
油脂株式会社製、東邦化学工業株式会社製、日本油脂株
式会社製のもの等が使用され得る。
【0015】他の有機溶剤系を用いる場合は、有機高分
子型レベリング剤として、高分子化合物、シリコーン変
性した共重合体、フッ素変性した共重合体等を用いれば
よく、具体的には日信化学工業株式会社製の「シャリー
ヌシリーズ」等がある。また、低分子量のセルロース
等、有機共重合体である共栄社油脂化学工業株式会社製
の「ターレン」、「フローレン」、「ポリフロー」等も
有効である。
【0016】また、上記の有機高分子型レベリング剤を
2種以上適宜添加してもよい。低分子量のセルロースに
加え、内部硬化型シリコーンを添加することも好ましく
用いられる。
【0017】上記の有機高分子型レベリング剤は放射線
硬化型樹脂の固形分100重量部に対して0.01〜1
0重量部程度の添加量で効果がある。すなわち、10重
量部を越えて混合すると密着性が悪くなり、0.01重
量部に満たないとレベリングの効果がない。
【0018】有機高分子型レベリング剤だけでは表面張
力の変化が少ない場合、前述したように、少なくとも1
種以上の有機高分子型レベリング剤に加え、シリコーン
を追加的に適量加えてもよい。ただし、これらを加えす
ぎると、例えば、透明保護層の原反に不良があった場合
にハジキ等の面欠陥が生じる可能性があるので注意を要
する。したがって、一般には有機高分子型レベリング剤
とシリコーンを併用する方が好ましい。そして、有機高
分子型レベリング剤とシリコーンの配分量は、表面張力
と外層を形成する時の面欠陥を見て決定するのがよい。
【0019】硬化層の最外層については、後密着性を考
慮する必要がなく、基本的にはレベリング性を考慮すれ
ば済むので、シリコーンを添加すればよい。また、有機
高分子型レベリング剤を添加してもよく、さらには有機
高分子型レベリング剤とシリコーンを併用して添加して
もよい。シリコーンを添加すると、滑りが良くなり、見
かけの硬度が増す。有機高分子型レベリング剤でも滑り
が良くなるものもあるが、基本的にはシリコーンに劣
る。ただし、指紋等の高粘度の汚れの付着性に関しては
シリコーンよりは優れる。したがって、用途に応じて必
要な滑り性と耐汚れ性を考慮し、シリコーンと有機高分
子型レベリング剤のいずれかを選択するか、またはその
中庸をとるために併用すればよい。シリコーンとして
は、ジメチルポリシロキサンポリエーテル変性シリコー
ンが好ましい。
【0020】硬化収縮率が低い放射線硬化型樹脂は厚く
コーティングしても透明保護層の反りを小さく抑えるこ
とができるため、鉛筆硬度試験を行った時に下地の透明
保護層の影響を受けないようにするのに必要な厚みでの
コーティングが可能となり、このような厚みでコーティ
ングすることによりH〜2Hの鉛筆硬度を得ることがで
きる。しかし、硬化収縮率が低い放射線硬化型樹脂はフ
レキシビリティはあるが樹脂自体は柔らかいため、厚く
コーティングすることで鉛筆硬度は向上するものの、テ
ーバー摩耗(ASTM D1044に定めるテーバー摩
耗試験)、落砂摩耗(JIS T8147に定める落砂
摩耗試験)などの擦り傷テストに対しては弱い面があ
る。逆に、硬化収縮率の大きい放射線硬化型樹脂は収縮
時の反りは大きいがテーバー摩耗等に優れている。した
がって、最内層から最外層に向けて順に硬化収縮率の大
きい放射線硬化型樹脂を積層することにより、反りが押
さえられるとともに、各層の相乗効果によって鉛筆硬
度、テーバー摩耗等に優れた光記録媒体が得られる。
【0021】放射線硬化型樹脂はオリゴマーと言えども
その分子量は数千程度であり、有機高分子の分子量はそ
れより大きいため、有機高分子型レベリング剤を添加す
ることにより塗布時のハジキが防止されることになる。
したがって、少なくとも硬化層の最外層を除く層に有機
高分子型レベリング剤又は有機高分子型レベリング剤と
シリコーンを併用したものを添加しておくことにより、
放射線硬化型樹脂をコーティングする際に、透明保護層
の原反にひずみ、たわみ、突起、異物等があっても、そ
の外層は弾かれることなく良好に密着し、また各層の密
着性が良好になり、しかも面欠陥が少なくなる。また、
最外層については、必要に応じて有機高分子型レベリン
グ剤又はシリコーンを添加するか、或いはこれらを併用
して添加しておくことにより、滑り性や耐汚れ性が向上
する。
【0022】
【発明の実施の形態】図2は本発明に係る光記録媒体の
一形態である光カードの一例を示す断面図である。
【0023】同図に示されるようにこの光カードは、透
明保護層1の下面にパターン層2とこのパターン層2の
凹凸溝を覆うようにして光記録層3が設けられ、光記録
層3を中に挟持するようにしてカード基材4が接着層5
を介して積層され、さらに透明保護層1上に第一層6、
第二層7及び第三層8からなる3層構造の硬化層9が積
層された構成になっている。
【0024】透明保護層1に用いる樹脂は光学特性に富
んでいるものがよく、具体的には、光線透過率90%以
上(780nm,830nm)、複屈折100nm以下
(シングルパス)又は光学弾性軸±5%以下のものを使
用するのがよい。厚みは、硬化層9と合わせて380±
20μm程度が好ましい。一般に使用されている樹脂の
中でもポリカーボネート樹脂(PC)が特に好ましく、
上記光学特性をもつアクリル樹脂を用いてもよい。例え
ば2P法によりその片面にパターン層2を形成する場合
には、ポリカーボネート樹脂を押出し成形した「帝人
製、パンライトフィルム」、「GE製、レキサンフィル
ム」等を使用することができる。なお、2P法以外のイ
ンジェクション法、キャスティング法等を用いると、透
明保護層1とパターン層2の界面がなくなる。
【0025】硬化層9のうちの第一層6は、官能性モノ
マー及び/又は官能性オリゴマーを含む硬化収縮率の低
い放射線硬化型樹脂に有機高分子型レベリング剤を添加
したもの、或いは、有機高分子型レベリング剤と少なく
とも内部硬化型シリコーン又はシリコーンのいずれか一
方を併用して添加したものを用いて透明保護層1上に厚
さ20μm以上に形成する。例えば200×200m
m、厚さ0.4mmのPCシート上に硬化収縮率12.
3%の放射線硬化型樹脂を20μmの厚さで形成して机
上に置いた場合、PCシートの反りが4.5mmとなる
が、枚葉による工程をとる場合、このように反りが4m
m以上あると後工程に支障を生じるので好ましくない。
また、カード形態になった時、カードの反りはPCシー
トの反りを受け継いで2.2mmとなりカードとしてス
ペックアウトとなり、さらには光学的特性が劣ることに
なる。同様に、硬化収縮率11.9%の放射線硬化型樹
脂を20μmの厚さで形成して机上に置いた場合、PC
シートの反りが4.0mmとなり、カードとした時の反
りは1.8mmとなってスペック内となる。したがっ
て、本実施例では硬化収縮率12%以下の放射線硬化型
樹脂を使用する。
【0026】透明保護層1にポリカーボネート樹脂を用
いる場合、上記官能性モノマー及び/又は官能性オリゴ
マーに、接着性付与剤及び反応希釈剤としてのN−ビニ
ルピロリドン、開始剤(ベンゾイン系、アセトフェノン
系、チオキサンソン系、パーオキシド系等)であるイル
ガキュア651,184等を組み合わせ、さらに有機高
分子型レベリング剤を添加するか、或いは、有機高分子
型レベリング剤の中でも高分子化合物と内部硬化型シリ
コーンを併用して添加するか、又は有機高分子型レベリ
ング剤とシリコーンを併用して添加し、硬化収縮率が1
2%以下になるように放射線硬化型の樹脂を作製する。
場合によっては、光開始助剤(アミン系、キノン系
等)、熱重合禁止剤、充填剤(無機、有機)、チクソ付
与剤、可塑剤、非反応ポリマー、着色剤等を加えてもよ
い。一般に、多官能アクリレートを用いると、硬度が上
がって硬化収縮率が大きくなる傾向にある。下地の影響
を受けないように第一層6の厚みを20μm以上にする
には、反りを小さくして硬度を保つために硬化収縮率1
2%までが許容範囲となる。厚みは25〜30μm程度
が最も適当である。
【0027】第二層7は、硬度及び硬化収縮率が前記の
第一層6と後述する第三層8との中間にある放射線硬化
型樹脂を用いて形成する。具体的には硬化収縮率が12
〜15%程度となるように官能性モノマー、官能性オリ
ゴマーを選択すればよい。この第二層7を形成する放射
線硬化型樹脂にも有機高分子型レベリング剤を添加する
か、或いは、有機高分子型レベリング剤の中でも高分子
化合物と内部硬化型シリコーンを併用して添加するか、
又は有機高分子型レベリング剤とシリコーンを併用して
添加する。厚みとしては10〜20μmが最も適当であ
る。
【0028】第三層8は、表面層として硬度を出す必要
があるため、3官能〜5官能の官能性モノマーを主剤と
し、これに官能性オリゴマーを若干加えたものを含む硬
化収縮率の比較的高い放射線硬化型樹脂を使用して第二
層7上に形成する。そして、この最外層を形成する放射
線硬化型樹脂に有機高分子型レベリング剤又は通常のシ
リコーンを添加するか、或いはこれらを併用して添加し
てもよい。このようにレベリング剤を添加することによ
り、第二層7への密着性が良好で、面欠陥が少なくな
り、また滑り性が増すため見かけの硬度が上がる。また
必要に応じて、光開始助剤(アミン系、キノン系等)、
熱重合禁止剤、充填剤(無機、有機)、チクソ付与剤、
可塑剤、非反応ポリマー、着色剤等を加えてもよい。な
お、曲げ適正を向上させるためには官能性オリゴマーの
割合を増やせばよく、場合によっては第二層7の樹脂を
0〜30%程度混合してもよい。そして、使用する放射
線硬化型樹脂の硬化収縮率は15%以上に設定すればよ
い。この第三層8を15μmより大きな厚みで形成する
と、光カードとしての反りが大きくなり、またベンディ
ングテストでクラックが生じるなど曲げ適正に劣ること
になる。逆に厚みが2μmより小さくなると硬度が不足
する。したがって、2〜15μmがよいが、曲げと硬度
の両方を満足するためには2〜5μmが最も適当であ
る。
【0029】硬化層9を構成する第一層6、第二層7及
び第三層8には帯電を防止するためにそれぞれ帯電防止
剤を添加してもよい。そして、第一層6、第二層7及び
第三層8ともに、グラビアコーティング法、ロールコー
ト法、コンマコーティング法、スピンコーティング法、
ナイフコーティング法、シルクスクリーン法、T−ダイ
コーティング法、スライドコーティング法、スリットリ
バース法等により塗布する。この場合、溶剤で適度に希
釈してコーティングするようにしてもよい。なお、第一
層6及び第二層7は重ね刷りして多層状態に形成しても
よい。
【0030】通常の放射線硬化型樹脂を塗布する場合、
上記のコーティング方法ではどうしてもレベリングが不
充分で面欠陥が多くなる。これを防止するために一般に
はレベリング剤としてシリコーンを用いることが考えら
れるが、第一層6、第二層7に通常のシリコーンを添加
して用いると、表面にブリードして後密着性が悪くな
る。したがって、本発明では上記したように少なくとも
1種以上の有機高分子型レベリング剤を添加したり、或
いは、有機高分子型レベリング剤とシリコーンを併用し
て添加することによりこれらの問題を解決した。また、
最外層である第三層8についても、面欠陥を少なくした
り、表面の滑り性を良くする理由で、前記したように有
機高分子型レベリング剤又は通常のシリコーンを添加す
るか、或いはこれらを併用して添加するのが好ましい。
【0031】なお、本実施例では硬化層9が3層である
場合を示したが、2層、4層、5層等でもよい。この場
合も、各層を構成する放射線硬化型樹脂の硬化収縮率を
最内層から最外層に向けて順に大きくすると、カードの
反りを押さえながらカード表面の硬度を大きくすること
ができる。そして、各層の厚みを最内層から最外層に向
けて順に薄くした方が曲げに対して強くなる。また、カ
ードの反りの状態は各層の硬化収縮率と厚みによって変
化するため、反りを最小限に押さえるようにこの2つを
パラメーターとして最終の層構成を決定すればよい。
【0032】透明保護層1の下面に形成するパターン層
2は、一般に既知の2P法、インジェクション法、キャ
スティング法等を用いてパターン層として形成される。
この時、2P法でパターン層2を形成する場合はUVで
硬化する樹脂を用い、インジェクション法、キャスティ
ング法では透明保護層1と同一のものを使用する。な
お、2P法以外のインジェクション法、キャスティング
法等を用いると、透明保護層1とパターン層2の界面が
なくなる。
【0033】光記録層3としては、一般に用いられてい
る金属系光記録材料のテルル系、ビスマス系等の他に、
染料系光記録材料のフタロシアニン系、ナフトキノン系
等を使用できる。また、追記型だけでなくROM型でも
よい。
【0034】カード基材4としては、ポリ塩化ビニル、
ポリエチレンテレフタレート、AS、ポリカーボネー
ト、ABS、ポリプロピレン等を用いることができる。
ポリ塩化ビニルを使用する場合、構成としては、0.0
5/0.20/0.05mm、0.05/0.24/
0.05mm、0.05/0.26/0.05mm、
0.05/0.30/0.05mm等の3層、0.20
/0.10mm、0.24/0.10mm、0.26/
0.10mm、0.30/0.10mm等の2層、0.
30mm、0.34mm、0.36mm、0.40mm
の1層など、いずれの層構成も可能である。なお、0.
10mm、0.05mmのものは透明ポリ塩化ビニルで
あり、0.20mm以上のものは乳白ポリ塩化ビニルで
ある。そして、印刷の耐摩耗性を上げるため、乳白ポリ
塩化ビニルに印刷を施し、透明ポリ塩化ビニルで熱融着
する2層又は3層の方が好ましい。
【0035】接着層5に用いる接着剤としては、ウレタ
ン系、エポキシ系、アクリル系、ビニル系、アミド系な
ど従来既知のものが使用できるが、接着剤は光記録層3
に直接接触するため、記録感度がよく、温湿度適性に優
れているものが好ましい。膜厚は10〜100μm程度
が望ましく、グラビアコーティング法、スピンコーティ
ング法、ナイフコーティング法、シルクスクリーン法、
ミヤバーコーティング法、T−ダイコーティング法等に
より塗布し、平プレス法、ロールプレス法等により熱プ
レスして接着する。
【0036】なお、光記録層3の記録感度が低い場合、
光記録層3と接着層5との間に増感層を形成するが、記
録感度が十分である場合にはその必要はない。また、接
着層5は光記録層3と接するが、接着剤によって光記録
層3の感度が劣化する場合にはこれを避けるために透明
保護層を設ける。そして増感層を設けた場合にはこの透
明保護層は接着層5との間に形成されるものではある
が、上記増感層と兼ねることも可能である。けれども、
光記録層3の劣化がない材料を選んだ場合にはこの透明
保護層は設ける必要がない。
【0037】また、カード使用上の多様化を図る場合に
は、光記録媒体と同一面又は反対面若しくはカード基材
4の両面に磁気ストライプを設けたり、光記録媒体と同
一面又は反対面にICモジュールを設けるようにすると
よい。
【0038】
【実施例】次に、比較例とともに実施例を挙げて説明す
る。
【0039】(実施例1)厚さ0.4mmで200×2
00mmサイズの押出し成形ポリカーボネートを透明保
護層1として用い、その片面に下記組成Aよりなる放射
線硬化型樹脂を厚さ20μmになるようにミヤバーで塗
工した後、これにUVランプ(フュージョン製、マイク
ロウェーブ方式)を照射して硬化させ第一層6を形成し
た。なお、この放射線硬化型樹脂のUV硬化時における
収縮率は9.6%で、透明保護層1に第一層6を形成し
た時点での反りは2.5mmであった。
【0040】 <組成A> ウレタンアクリレートオリゴマー 100重量部 (日本合成化学工業製、ゴーセラックUV7500B) ヘキサメチレンジアクリレート 3重量部 (日本化薬製、カヤラッドHDDA) ペンタエリスリトールトリアクリレート 3重量部 (東亜合成化学工業製、アロニックスM−305) ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 3重量部 (日本化薬製、カヤラッドDPHA) N−ビニルピロリドン 50重量部 (東亜合成化学工業製、アロニックスM−150) 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 10重量部 (チバガイギー製、イルガキュアー184) 有機共重合体 0.8重量部 (共栄社油脂化学工業製、ポリフローNo.90) 反応性シリコーン 0.2重量部 (信越シリコーン製、X−22−5002)
【0041】この第一層6の上に下記組成Bよりなる放
射線硬化型樹脂を厚さ10μmになるようにミヤバーで
塗工した後、これにUVランプ(フュージョン製、マイ
クロウェーブ方式)を照射して硬化させ第二層7を形成
した。なお、この放射線硬化型樹脂のUV硬化時におけ
る収縮率は13.0%で、第二層7を形成した時点での
反りは3.0mmであった。
【0042】 <組成B> ウレタンアクリレートオリゴマー 80重量部 (日本合成化学工業製、ゴーセラックUV7500B) ペンタエリスリトールトリアクリレート 10重量部 (東亜合成化学工業製、アロニックスM−305) ペンタエリスリトールテトラアクリレート 10重量部 (東亜合成化学工業製、アロニックスM−450) ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 3重量部 (日本化薬製、カヤラッドDPHA) N−ビニルピロリドン 50重量部 (東亜合成化学工業製、アロニックスM−150) 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 10重量部 (チバガイギー製、イルガキュアー184) 有機共重合体 0.8重量部 (共栄社油脂化学工業製、ポリフローNo.90) 反応性シリコーン 0.2重量部 (信越シリコーン製、X−22−5002)
【0043】この第二層7の上に、放射線硬化型樹脂
(東亜合成化学工業製、UV−3700)100重量部
に対してシリコンヘキサアクリレート(ダイセルUCB
製、Ebecril−1360)0.5重量部を分散し
た組成物を厚さ5μmとなるようにミヤバーで塗工した
後、UVランプ(フュージョン製、マイクロウェーブ方
式)を照射して硬化させ第三層8を形成した。なお、こ
の放射線硬化型樹脂の硬化収縮率は14.5%であっ
た。この時点でテーバー摩耗はCS−10、1kg荷
重、100回転でヘイズ値9.8%であり、また鉛筆硬
度はHであった。
【0044】次に、この第一層6、第二層7及び第三層
8からなる硬化層9を有する透明保護層1の反対面に、
2P法で案内トラックのパターン層2を形成し、その上
からTeOxをスパッタリングして光記録層3を形成し
た。一方、0.20mmの乳白塩ビからなるコアシート
に両面シルクオフセットの印刷を行い、0.05mmの
オーバーシート2枚で挟み込み、熱融着にて3層のカー
ド基材4を作成した。オーバーシートの片面には650
エルステッドの磁気テープを形成しておいた。そして、
このカード基材4と透明保護層1を接着剤(東レ製、T
U−4210)を用いて接着した。接着剤の硬化後、カ
ードサイズ(85.5×54mm)に打ち抜いて光カー
ドを作製した。
【0045】以上のようにして得られた光カードに対
し、光カードR/W(オムロン製、3B3H−DJ−0
1)で100トラックのデータを書き込んで読み取った
ところ、エラーレートは1×10-4以下となり良好であ
った。また、折曲げ強度、密着性、透過性、反りのいず
れにも問題はなく、温湿度保存性も良く、カード使用に
十分耐えられるものであった。
【0046】(実施例2)実施例1において、硬化層9
の第三層8を次のように形成した。すなわち、放射線硬
化型樹脂(東亜合成化学工業製、UV−3700)10
0重量部に対してシリコンヘキサアクリレート(ダイセ
ルUCB製、Ebecril−1360)0.5重量部
を分散し、さらに第二層7で用いた樹脂を20重量部混
合してなる組成物を厚さ5μmとなるようにミヤバーで
塗工した後、UVランプ(フュージョン製、マイクロウ
ェーブ方式)を照射して硬化させ第三層8を形成した。
なお、硬化収縮率は14.0%であった。この時点でテ
ーバー摩耗はCS−10、1kg荷重、100回転でヘ
イズ値10.5%であり、また鉛筆硬度はHであった。
そして、実施例1と同様にして光カードを作製したとこ
ろ、曲げ適正が一層良好となった。
【0047】(実施例3)実施例1と同じ押出し成形ポ
リカーボネートを透明保護層1として用い、その片面に
下記組成Cよりなる放射線硬化型樹脂を厚さ20μmに
なるようにミヤバーで塗工した後、これにUVランプ
(フュージョン製、マイクロウェーブ方式)を照射して
硬化させ第一層6を形成した。なお、この放射線硬化型
樹脂のUV硬化時における収縮率は11.9%で、透明
保護層1に第一層6を形成した時点での反りは4.0m
mであった。
【0048】 <組成C> ウレタンアクリレートオリゴマー 100重量部 (日本合成化学工業製、ゴーセラックUV7500B) ペンタエリスリトールトリアクリレート 10重量部 (東亜合成化学工業製、アロニックスM−305) ペンタエリスリトールテトラアクリレート 10重量部 (東亜合成化学工業製、アロニックスM−450) ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 3重量部 (日本化薬製、カヤラッドDPHA) N−ビニルピロリドン 50重量部 (東亜合成化学工業製、アロニックスM−150) 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 10重量部 (チバガイギー製、イルガキュアー184) 有機共重合体 0.8重量部 (共栄社油脂化学工業製、ポリフローNo.90) シリコーンアクリル共重合体樹脂 0.2重量部 (日信化学工業製、シャリーヌR−134)
【0049】この第一層6の上に下記組成Dよりなる放
射線硬化型樹脂を厚さ10μmになるようにミヤバーで
塗工した後、これにUVランプ(フュージョン製、マイ
クロウェーブ方式)を照射して硬化させ第二層7を形成
した。なお、この放射線硬化型樹脂のUV硬化時におけ
る収縮率は13.5%で、第二層7を形成した時点での
反りは3.2mmであった。
【0050】 <組成D> ウレタンアクリレートオリゴマー 70重量部 (日本合成化学工業製、ゴーセラックUV7500B) ペンタエリスリトールトリアクリレート 10重量部 (東亜合成化学工業製、アロニックスM−305) ペンタエリスリトールテトラアクリレート 10重量部 (東亜合成化学工業製、アロニックスM−450) ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 3重量部 (日本化薬製、カヤラッドDPHA) N−ビニルピロリドン 50重量部 (東亜合成化学工業製、アロニックスM−150) 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 10重量部 (チバガイギー製、イルガキュアー184) 有機共重合体 0.8重量部 (共栄社油脂化学工業製、ポリフローNo.90) シリコーンアクリル共重合体樹脂 0.2重量部 (日信化学工業製、シャリーヌR−134)
【0051】この第二層7の上に下記組成Eよりなる放
射線硬化型樹脂を厚さ5μmとなるようにミヤバーで塗
工した後、UVランプ(フュージョン製、マイクロウェ
ーブ方式)を照射して硬化させ第三層8を形成した。な
お、硬化収縮率は14.3%であった。この時点でテー
バー摩耗はCS−10、1kg荷重、100回転でヘイ
ズ値9.0%であり、また鉛筆硬度はHであった。
【0052】 <組成E> ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 10重量部 (日本化薬製、カヤラッドDPHA) ペンタエリスリトールテトラアクリレート 10重量部 (東亜合成化学工業製、アロニックスM−450) ウレタンアクリレートオリゴマー 3重量部 (日本合成化学工業製、ゴーセラックUV7500B) N−ビニルピロリドン 5重量部 (東亜合成化学工業製、アロニックスM−150) 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 0.5重量部 (チバガイギー製、イルガキュアー184) シリコンヘキサアクリレート 0.01重量部 (ダイセルUCB製、Ebecril−1360)
【0053】以下、実施例1と同様にしてパターン層
2、光記録層3を形成し、カード基材4と貼り合わせて
からカードサイズに打ち抜いて光カードを作製した。そ
して、このようにして得られた光カードに対し、光カー
ドR/W(オムロン製、3B3H−DJ−01)で10
0トラックのデータを書き込んで読み取ったところ、エ
ラーレートは1×10-4以下となり良好であった。ま
た、折曲げ強度、密着性、透過性、反りのいずれにも問
題はなく、温湿度保存性も良く、カード使用に十分耐え
られるものであった。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光記録媒
体は、少なくとも透明保護層と光記録層を積層した光記
録媒体において、前記透明保護層上に、最内層から最外
層に向けて順に硬化収縮率が大きくなる放射線硬化型樹
脂を用いて形成した多層の硬化層を設けるとともに、該
硬化層の最外層を除く各層に有機高分子型レベリング剤
又は有機高分子型レベリング剤と少なくとも内部硬化型
シリコーン又はシリコーンのいずれか一方を併用して添
加した構成にしたので、各層の密着性が良好に保たれ、
面欠陥も少なく、しかも全体に反りが少なく、曲げ適正
及び耐擦傷性に優れたものを提供することができる。ま
た、最外層については、有機高分子型レベリング剤又は
シリコーンを添加するか、或いはこれらを併用して添加
しておくことにより、滑り性や耐汚れ性を向上させるこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な光カードの断面図である。
【図2】本発明に係る光カードの一実施例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 透明保護層 2 パターン層 3 光記録層 4 カード基材 5 接着層 6 第一層(最内層) 7 第二層 8 第三層(最外層) 9 硬化層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも透明保護層と光記録層を積層
    した光記録媒体において、前記透明保護層上に、最内層
    から最外層に向けて順に硬化収縮率が大きくなる放射線
    硬化型樹脂を用いて形成した多層の硬化層を設けるとと
    もに、該硬化層の最外層を除く各層に少なくとも1種以
    上の有機高分子型レベリング剤を添加したことを特徴と
    する光記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記硬化層の最外層に有機高分子型レベ
    リング剤を添加した請求項1記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記硬化層の最外層にシリコーンを添加
    した請求項1記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記硬化層の最外層に有機高分子型レベ
    リング剤とシリコーンを併用して添加した請求項1記載
    の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 少なくとも透明保護層と光記録層を積層
    した光記録媒体において、前記透明保護層上に、最内層
    から最外層に向けて順に硬化収縮率が大きくなる放射線
    硬化型樹脂を用いて形成した多層の硬化層を設けるとと
    もに、該硬化層の最外層を除く各層に有機高分子型レベ
    リング剤とシリコーンを併用して添加したことを特徴と
    する光記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記硬化層の最外層に有機高分子型レベ
    リング剤を添加した請求項5記載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記硬化層の最外層にシリコーンを添加
    した請求項5記載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記硬化層の最外層に有機高分子型レベ
    リング剤とシリコーンを併用して添加した請求項5記載
    の光記録媒体。
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