JPH089517B2 - 単結晶製造方法 - Google Patents

単結晶製造方法

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JPH089517B2
JPH089517B2 JP28286587A JP28286587A JPH089517B2 JP H089517 B2 JPH089517 B2 JP H089517B2 JP 28286587 A JP28286587 A JP 28286587A JP 28286587 A JP28286587 A JP 28286587A JP H089517 B2 JPH089517 B2 JP H089517B2
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gas
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裕正 山本
小田  修
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は化合物半導体単結晶の製造技術に関し、例え
ば液体封止チョクラルスキー法により、低炭素濃度のGa
As単結晶を製造する方法に関するものである。
[従来の技術] 化合物半導体単結晶、特にGaAs,InP,GaP,InAsなどの
工業的な育成法としては液体封止チョクラルスキー法
(以下、LEC法と称する)が用いられている。この方法
はAr,N2などの高圧ガス雰囲気下で原料融液をB2O3等の
封止剤で封止して、蒸気圧の高いAs,Pが融液から分解す
るのを防止しながら融液に単結晶の種結晶を浸漬させ、
これを回転させながら徐々に引き上げて結晶を育成する
方法である。
ところで、III−V族化合物半導体たとえばガリウム
砒素(GaAs)単結晶は、電子移動度が大きいので、高速
集積回路、光電子素子等の材料として広く用いられてい
るが、不純物として含まれる微量の炭素が浅いアクセプ
タとなり、炭素濃度が高いと結晶の抵抗率およびそのバ
ラツキが大きくなると共に、熱処理により抵抗率が変化
してしまう。
[発明が解決しようとする問題点] しかるに、LEC法では、ヒータ、断熱材、サセプタ等
ホットゾーンと呼ばれる部分にグラファイト部品が多数
用いられており、炉内部品のほとんどがグラファイト部
品と言っても過言ではない。グラファイト部品はピッチ
コークスを原料として微粉末を2000〜3000℃の高温で焼
成することにより製造されるものであり、5〜15%の開
放空隙率を有している。このため、グラファイト部品は
その比表面積が多く、CO2やO2などの種々のガスを吸着
しやすい。そのため、これらグラファイト部品を高圧引
き上げ炉内に設置した後、炉内にArガス、N2ガスを導入
し、ヒータで加熱すると、導入ガスの純度が充分高くて
もヒータ加熱時にグラファイト部品に吸着していたO2,C
O2などのガスが離脱着し、これが全て炉内に残留し、グ
ラファイトと反応してCOガスとなったり、またCO2は分
解してCOガスとなる。そして、これらのガスがB2O3(封
止剤)を介してGaAs融液と反応して融液中の炭素濃度を
増大させる原因となる。
このような過程で炭素が増加することを防止するため
に、結晶引上げ中に炉内ガスを徐々に置換することや、
混合ガスを用いる方法、或いは炉内を真空に引いてグラ
ファイト部品の脱ガス後使用する方法が用いられている
他、グラファイト部品をpBNやAlNでコーティングする方
法、磁場印加する方法が用いられている(日経マグロウ
ヒル社発行「日経マイクロデバイス」1986年11月号第99
頁〜110頁)が、いずれも結晶中の炭素量は3×1015cm
-3が限度であり、充分な低炭素濃度化を達成するには至
っていない。
この発明は、上記のような問題点に着目してなされた
もので、その目的とするところは、ホットゾーンにグラ
ファイト部品が使用されている結晶育成装置においても
育成後の単結晶中の炭素濃度を充分に低減して、結晶の
抵抗率およびそのバラツキを小さくするとともに、結晶
の熱的安定性を向上させることにある。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するためこの発明は、結晶育成装置の
引上げ炉内に、例えばTi(チタン)やZr(ジルコニウ
ム)のような蒸気圧の低い高融点還元性物質を設置して
加熱し、炉内のガスを純化させるようにするものであ
る。
[作用] 上記した手段によれば、炉内に設置された高融点還元
性物質によって炉内のCOガスが還元され、炭素は高融点
還元性物質の表面に吸着されるため、炉内のCOガス濃度
を著しく低減させ、液体封止剤を介して原料融液中に混
入される炭素の量を減らし、これによって単結晶中の炭
素濃度を充分に低減して、結晶の抵抗率およびそのバラ
ツキを小さくするとともに、熱的安定性を向上させると
いう上記目的を達成することができる。
以下、本発明の好適な実施例について説明する。
[実施例] 第1図に、本発明の実施に使用される結晶引上げ装置
の一例が示されている。
第1図の結晶引上げ装置は、密閉型の高圧容器1内に
円筒状のヒータ2が設けられ、このヒータ2の中央にサ
セプタ3により支持されたpBN(パイロリティック窒化
ホウ素)製のルツボ4が設置されている。ルツボ4とし
ては石英などの材質を用いてもよいが、結晶の高純度化
のためにはpBN製が望ましい。サセプタ3はその下端に
固着された支持軸5により回転可能に支持されている。
また、ルツボ4の上方からは、結晶引上げ軸6が回転自
在に垂下されており、この結晶引上げ軸6によって種結
晶を保持し、ルツボ4内の原料融液8の表面に接触させ
ることができるように構成されている。なお、原料融液
8の表面はB2O3等の封止剤9によって封止される。そし
て、上記高圧容器1の上部には高圧の不活性ガスもしく
は窒素ガスを導入するためのガス導入管10が接続されて
おり、高圧容器内部の圧力を100気圧程度まで高めるこ
とができるように構成されている。
上記ヒータ2の外側に、グラファイト製のフェルト等
からなる断熱部材11が配置され、この断熱部材11の上端
にMo(モリブデン)のような高融点金属からなるドーナ
ツ状の受容器12が載置されている。しかも、この実施例
では、特に限定されるわけではないが、上記断熱部材11
の上端に上記受容器12を囲むように第2のヒータ13が設
置されている。
この発明は、上記のような結晶引上げ装置において、
受容器12内に、高融点の還元力の強い物質を入れて加熱
し、断熱部材11やサセプタ3等グラファイト製の部品か
ら離脱したCOガスを還元、吸着させるものである。
なお、高圧容器1内は原料融液の融点(GaAsでは約12
40℃)以上に加熱されるので、この程度の温度におい
て、還元力の強いすなわち炭素よりも酸素と結合し易い
物質で、蒸気圧の低い融点物質を用いるのが良い。蒸気
圧が低い物質を用いるのは、蒸気圧が高いと還元性物質
それ自身が蒸発して原料融液を汚染し、結晶中に不純物
として取り込まれるおそれがあるためである。また、高
融点の物質が良いのは、成長装置内で高温にさらされて
還元剤が融解すると、表面積が減少し、COの還元、吸着
効率が低下するためである。
上記のような条件を満たす物質を検討したところ、Ti
(チタン)やZr(ジルコニウム)のような還元力の強い
高融点金属が最も妥当であるとの結論に達した。TiやZr
のような還元性物質を高圧容器内に入れておくと、結晶
育成中、グラファイト部品から離脱したCOガスが還元さ
れ、炭素がTi,Zrの表面に取り込まれ、炉内ガス中のCO
濃度が大幅に減少され、育成された結晶中の炭素濃度を
低減することができる。しかも、TiやZrは炉内ガス中の
O2やH2Oとも反応してこれを取り込んでしまうため、O2
ガスがグラファイトと反応して新たにCOガスが発生する
のが防止され、また、結晶中のO2濃度も低減される。
本発明者は、高融点還元性物質としてTiを選択し、Ti
塊14を第1図に示す装置の受容器12内に収納し、結晶育
成中ヒータ13により、受容器12を900℃に保った。そし
て、ルツボ4内には原料となるGaとAsを仕込み、さらに
封止剤としてB2O3を入れて、ヒータ2により加熱し、直
接合成LEC法により、直径3インチ、長さ150mmのGaAs単
結晶の引き上げを行なった。
得られた結晶について、インゴット上部から下部に亘
って炭素濃度をFT−IR(フーリエ変換赤外分光法)によ
り測定した結果、結晶の上部から下部に亘って炭素濃度
は5×1014cm-3〜8×1014cm-3の範囲であった。
これに対し、高融点還元性物質を用いない同一条件下
での従来方法によるGaAs単結晶の育成では、炭素濃度が
2×1015cm-3〜5×1015cm-3の範囲であった。従って本
発明の適用により、炭素濃度が従来に比べおよそ10分の
1に低減されることが分かった。また、スパークマス質
量分析法により結晶中の不純物濃度を測定した結果、還
元性物質たるTiや受容器材たるMoによる汚染はなく、そ
の他の不純物についても従来法による結晶と差がないこ
とが確認された。
なお、上記実施例では、受容器12の周囲にヒータ13を
設置し、高融点還元性物質をヒータで加熱しているが、
炉内はほとんど全域が高温にさらされるので、単に高融
点還元性物質を炉内に置いておくだけでも効果はある。
ただし、ヒータ13を設けると、最も適切な温度に設定す
ることができ、還元作用が大きくなる。
[発明の効果] 以上説明したようにこの発明は、結晶育成装置の引上
げ炉内に、例えばTi(チタン)やZr(ジルコニウム)の
ような蒸気圧の低い高融点還元性物質を設置して加熱
し、炉内のガスを純化させるようにしたので、炉内に設
置された高融点還元性物質によって炉内のCOガスが還元
され、炭素は還元性物質の表面に吸着されるため、炉内
のCOガス濃度を著しく低減させ、液体封止剤を介して原
料融液中に混入される炭素の量を減らし、これによって
単結晶中の炭素濃度を充分に低減して、結晶の抵抗率お
よびそのバラツキを小さくするとともに、結晶の熱的安
定性を向上させることができる。
しかも、高融点還元性物質として使用したTiやZrは、
使用後これを真空中で1200℃程度の温度のベーキングを
施すことにより再使用できるので、コストもそれほど高
くならない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施に使用される結晶引上げ装置の一
例を示す断面正面図である。 1……高圧容器、2……ヒータ、4……ルツボ、6……
結晶引上げ軸、8……原料融液、11……断熱部材、12…
…ヒータ、13……受容器、14……還元性物質(Ti,Z
r)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料融液に種結晶を浸漬し、これを徐々に
    引き上げて単結晶の成長を行なう単結晶の製造方法にお
    いて、引上げ炉内に高融点還元性物質を入れて、炉内ガ
    スの純化を行なうようにしたことを特徴とする単結晶製
    造方法。
  2. 【請求項2】上記引上げ炉内に、高融点還元性物質を収
    納する受容器を設置し、その近傍にはヒータを設けてこ
    のヒータにより受容器内の高融点還元性物質を所望の温
    度に加熱するようにしたことを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の単結晶製造方法。
  3. 【請求項3】上記高融点還元性物質は、チタンもしくは
    ジルコニウムであって、この高融点還元性物質により主
    としてガス中のCOガスを還元させるようにしたことを特
    徴とする特許請求の範囲第1項もしくは第2項記載の単
    結晶製造方法。
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JPH01239089A (ja) * 1987-11-30 1989-09-25 Toshiba Corp 化合物半導体単結晶の製造方法及び製造装置

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