JPH089482B2 - 硫化水素の処理方法 - Google Patents

硫化水素の処理方法

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JPH089482B2
JPH089482B2 JP2409679A JP40967990A JPH089482B2 JP H089482 B2 JPH089482 B2 JP H089482B2 JP 2409679 A JP2409679 A JP 2409679A JP 40967990 A JP40967990 A JP 40967990A JP H089482 B2 JPH089482 B2 JP H089482B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硫化水素の処理方法に関
し、詳しくは充填塔型反応装置を用いて硫化水素含有ガ
スを3価鉄イオンを含む鉄塩溶液と接触,酸化を行い、
硫黄を回収し、さらに電気化学的処理により水素ガスを
回収する処理方法において、充填塔型反応装置の充填材
の素材として特定のものを使用することにより、電気化
学的処理における電極の劣化を抑制し、長時間安定に電
解効率良く処理を行うことのできる硫化水素の処理方法
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
石油精製の際に排出される硫化水素は、クラウス法によ
って工業的に処理されていた。しかし、この方法は、硫
化水素中の硫黄成分は硫黄として回収されるが、水素成
分は水素ガスとして回収されず水になり、工業的に効率
よく利用を図ることができなかった。
【0003】現在、硫化水素の処理方法としては、3価
の鉄塩水溶液を用いる方法が知られている。このような
方法としては、3価の鉄イオンを含む塩酸系鉄塩水溶液
を用いて硫化水素の吸収,酸化反応を硫黄の融点以上の
温度で行い、生成した硫黄を分離した後、さらに該塩酸
系鉄塩水溶液を電気化学的再生処理を行って水素を発生
させて回収する方法(特開平2−9703号公報)が提
案されている。また、先般、本発明者らの研究グループ
は、上記方法における硫黄の分離の際に、微小な溶融硫
黄滴を合一させる手段を用いる方法(特願平2−169
709号明細書)を提案した。
【0004】これらの方法において、硫化水素の吸収,
酸化反応は充填塔型反応装置で行うと効率良く進行する
が、その際に使用する充填材の材質に関しては、全く配
慮がなされていなかった。さらに、水素回収工程である
電気化学的処理における電解性能の安定性についても、
必ずしも充分でなかった。これらの方法において、一般
的に使用されている充填材であって耐酸性,耐熱性等の
物性を有するシリカ系の充填材、例えば磁器製ラシヒリ
ング等を使用した場合、電気化学的処理の電解性能が大
きく低下し、著しく電解効率が悪化する。そのため、工
業的規模での利用が困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記問題点を解消し、電気化学的処理の電解性能に優
れ、長時間安定して電解を行うことのできる工業的に有
利な硫化水素の処理方法を開発すべく鋭意検討を重ね
た。その過程において、上記の電解性能の低下の原因を
究明したところ、電解工程における陽極部の電極に充填
材起源と考えられるシリカ種が蓄積し、これが陽極電極
を劣化させることがわかった。そしてこのシリカ分の含
有率の低い充填材を使用すると電解安定性が保たれ、電
解性能が向上し目的を達成できることを見出した。本発
明はかかる知見に基いて完成したものである。
【0006】すなわち、本発明は、充填塔型反応装置
で、硫化水素含有ガスを3価の鉄イオンを含む鉄塩溶液
に、接触,吸収させて酸化反応を行い2価の鉄イオンと
硫黄を含む溶液を生成させ、次いで生成した硫黄を分離
した後、この溶液に電気化学的再生処理を行い2価の鉄
イオンを3価の鉄イオンに再生して水素を回収するにあ
たり、該充填塔型反応装置の充填材としてシリカ分含有
率1重量%以下の材質からなる充填材を用いることを特
徴とする硫化水素の処理方法を提供するものである。
【0007】本発明の処理方法の全工程の概略は、図1
に示したとおりである。この処理工程は、基本的に次の
3つの工程からなる。以下、各工程順に説明する。
【0008】気液接触工程 本発明の方法では、まず硫化水素含有ガスと3価の鉄イ
オンを含む鉄塩水溶液との接触処理を充填塔型反応装置
にて行う。この気液接触工程において処理できる気体
は、硫化水素含有ガスであり、硫化水素を含有するガス
であれば純粋な硫化水素ガスに限られない。3価鉄イオ
ンに対して不活性な気体であれば、これが混入したもの
でも差支えない。例えば、硫化水素と水素,一酸化炭
素,二酸化炭素,炭化水素(メタン,エタンなど),ア
ンモニア,窒素等との混合気体でも使用可能である。
【0009】一方、吸収液としては、3価の鉄イオン
(第二鉄イオン)を含む鉄塩水溶液、即ち、第二鉄塩水
溶液が用いられる。この第二鉄塩水溶液を構成する第二
鉄塩としては、例えば塩化第二鉄,硫酸第二鉄,リン酸
第二鉄,硝酸第二鉄,シュウ酸第二鉄等があげられる。
本発明で用いる第二鉄塩水溶液は、上記第二鉄塩の単一
溶液に限られず、二種以上の第二鉄塩を含む混合液、さ
らには本発明の目的を阻害しない限り、第一鉄塩や他の
塩類等を含有したものでもよい。使用する鉄塩水溶液中
のイオン濃度は、特に制限はないが、通常第二鉄イオン
が0.1〜5.0モル/l、好ましくは0.5〜1.5モル/l
である。0.1モル/l未満であると硫化水素の吸収率が
低下し、また5.0モル/lを越えると溶解度上の制約が
あり好ましくない。また第一鉄イオンについては、必須
ではないが、通常は0.1〜5.0モル/l、好ましくは0.
5〜1.5モル/lである。0.1モル/l未満であると電
気化学的再生処理の際の効率が低下し、また5.0モル/
lを越えると鉄塩の析出があり好ましくない。
【0010】なお、この鉄塩水溶液には、後の電気化学
的処理工程を容易に行うために、上記第二鉄塩を構成す
る陰イオンよりなる遊離の酸を含むことが好ましい。こ
の遊離状態の酸が存在する場合、その濃度は1〜7モル
/l、好ましくは3.0〜5.0モル/lである。酸の濃度
が1モル/l未満であると硫酸等の硫黄酸化物の副生が
増大し、7モル/lを越えると鉄塩の析出が起こり好ま
しくない。これら遊離状態の酸としては、塩酸,硫酸,
リン酸,硝酸, シュウ酸等が挙げられるが塩酸及びリン
酸が好適で、特にリン酸を使用すると硫黄酸化物の副生
を抑制し、効率良く反応を行うことができる。
【0011】本発明において、この気液接触工程(硫化
水素ガス吸収工程)を行うにあたっては、従来から液体
によるガス吸収において慣用されている充填塔型反応装
置を採用すればよいが、該充填塔の充填材として、シリ
カ分含有率1重量%以下、好ましくは0.2%以下の素材
からなる充填材を使用することが必要である。このよう
な充填材を使用することにより、電気化学的再生処理工
程での陽極電極の劣化が起きず、長時間電解性能が低下
することなく、効率良く電解を進行させることができ
る。シリカ分含有率1重量%以下の素材からなる充填材
としては、炭素系の充填材、とりわけグラファイトが好
ましい。また、使用可能な充填材の材質としては、具体
的には、グラファイト状カーボンをはじめ、ポリプロピ
レン,ポリテトラフルオロエチレン,ポリフッ化ビニリ
デン,ポリカーボネート,ポリブチレンテレフタレート
等が挙げられる。さらに、充填材の形状,径については
特に制限なく通常使用されるものでよいが、通常はラシ
ヒリング,サドル状,リング状,テラレット状のものが
好ましく、またその径は4〜500mm程度のものであ
る。
【0012】この工程において、硫化水素から硫黄を生
成させる際の反応式を次に示す。 2Fe3++H2 S = 2Fe2++2H+ +S(沈澱)・・・(I) 即ち、硫化水素は、第二鉄イオンにより酸化され硫黄を
生成し、第二鉄イオンは第一鉄イオンに還元される。そ
の結果、硫黄が鉄塩水溶液中に含有されることとなる。
【0013】上記気液接触工程(接触反応)における温
度は、特に制限はないが通常硫黄の融点以上にすること
が好適である。このように硫黄の融点以上に設定する
と、硫黄が溶融状態で生成し、比重差で容易に硫黄と水
溶液を分離することができる。なお、硫黄の融点は同素
体毎に異なるが、接触反応する際の温度は例えば生成す
るイオウの融点(119℃)〜158℃、好ましくは1
20〜140℃の範囲である。この温度範囲未満では、
硫黄が溶融状態にならず、分離が困難であり、また高純
度で回収することができない。一方、158℃を越える
高温では溶融硫黄の粘性が増大して取扱いが不便になる
ことがある。
【0014】また、接触反応する際の圧力は、操作上に
支障のない範囲で水分蒸発を防ぎ、上記所望の温度を保
つために必要な圧力であれば特に制限はないが、通常は
1.5気圧以上が好ましい。
【0015】硫黄分離工程 この工程では、上記で生成した硫黄を溶融硫黄として、
液─液分離することが効率的である。これを比重差によ
り沈降分離し、回収する。この硫黄分離工程に用いる硫
黄分離装置は、特に制限はなく、種々の構造のものを利
用することができる。例えば一般のシックナー形式,空
塔ドラム形式,沈降池形式等、分離回収すべき溶融硫黄
滴の大きさや設計上の回収率に応じて適宜選定すればよ
い。
【0016】電気化学的再生処理工程 この電気化学的再生処理工程は、前述の硫黄分離工程を
経て硫黄を分離,回収した後の水溶液を対象とする。こ
の硫黄回収後の水溶液(吸収液)には、第一鉄イオンが
多く含有されている。それをこの再生工程において、例
えば電気分解等により、第一鉄イオンを第二鉄イオンに
変換すると共に水素ガスを発生させ、3価の鉄イオン
(第二鉄イオン)を多く含有する水溶液(吸収液)を再
生するとともに、水素ガスを分離回収する。本工程で進
行する反応は、次の反応式で示される。 2Fe2++ 2H+ = 2Fe3++ H2 (気体)・・・(II) 即ち、第一鉄イオンは、第二鉄イオンに酸化再生される
とともに水素ガスが発生する。再生された溶液は、再び
気液接触工程に供することができる。
【0017】なお、この電気化学的再生工程を行うため
の装置としては、通常の電気分解等に慣用されている型
式の電解槽などが充当される。
【0018】このような工程を行う電解槽には、陽極と
陰極との間に、隔膜が設けられており、また前記電極に
は、黒鉛や炭素繊維などの耐酸材料が用いられている。
前記隔膜としては水素イオン選択透過性膜を用いること
が好ましい。電解は、前記電解槽の陽極部に、前記のよ
うにして処理された2価の鉄イオンを含むリン酸塩化鉄
水溶液を入れ、一方陰極部に、通常所定濃度の水素イオ
ンを含む水溶液を入れるか、あるいは陽極と陰極の間に
ある隔膜が乾燥しない程度の水分を補給して、電圧を印
加することにより行われる。
【0019】隔膜に水素イオン選択透過性膜を用いる場
合は、所望に応じて多孔質のガス拡散性電極、例えば黒
鉛繊維布、好ましくは白金等の触媒を担持したものを、
前記隔膜に直接接触させてもよい。なお、この電解は通
常は25〜100℃で行われる。
【0020】本発明では、上記気液接触工程で、水溶
液にシリカ種がほとんど混入しないため、陽極電極の劣
化が起こらず、長時間にわたり安定に、しかも電解効率
良く再生工程を進行させることができる。ここで、陰極
部の電解液としては、塩酸を使用すると電解電圧を低く
することができ、好ましい。塩酸を使用する場合、通常
0.5〜7.0モル/l、好ましくは0.5〜2.0モル/l程
度の濃度で電解を行うことができる。ここで、0.5モル
/l未満であると高い電解電圧を必要とし、また6.0モ
ル/lを越えても高い電解電圧が必要であり、さらに、
塩化水素の分圧が上昇して腐食性が高くなる。陽極部
で、2価の鉄イオンは3価の鉄イオンに電解酸化され、
陰極部において水素が発生する。
【0021】このようにして、生成した硫黄が除去され
た2価の鉄イオンを含む鉄塩水溶液を電気化学的に処理
することにより、水素が発生するとともに前記2価の鉄
イオンは3価の鉄イオンに再生されるので、この再生さ
れた処理液は硫化水素の吸収液として繰り返し使用する
ことができる。
【0022】次に本発明の好適な実施態様の一例を図1
に従って説明する。図1は、前述したように本発明を実
施する装置の一例を示す概略図である。
【0023】図1に示すように、硫化水素ガス吸収工程
1の充填塔反応装置には、被処理ガスである硫化水素
(H2S)ガスと3価の鉄イオンを含有する鉄塩水溶液
を導入する。この充填塔反応装置には、上記の如き充填
材が充填される。ここで、第二鉄塩水溶液は、初期状態
においては新たに調製された溶液を前記充填塔に導入す
ればよい。装置の運転を開始した後は、電気化学的再生
装置3(例えば電解槽)で処理して得られた第二鉄塩水
溶液を供給するのが好ましい。
【0024】充填塔の内部は、図示していない加熱装置
により、加熱される。充填塔に前記被処理ガスと前記鉄
塩水溶液とを導入し、両者を接触させると前記反応式
(I)に従って反応が進行し、硫黄が生成する。この
際、反応系内は硫黄の融点以上であれば、硫黄は充填塔
の内壁へ付着することがほとんど無く好ましい。
【0025】次に、硫黄を含む鉄塩水溶液は硫黄分離装
置2に送られる。なお、所望によりこの工程の前に溶融
硫黄滴を合一させる工程を設けてもよい。
【0026】前記硫黄分離装置では、硫黄を溶融状態と
して比重差により鉄塩水溶液中で沈降し、該分離装置の
底部から容易に回収される。また、硫黄を溶融状態で分
離を行えば硫黄分離装置の内部構造を簡単にすることが
できる。
【0027】さらに、硫黄分離装置から出てくる硫黄回
収後の液は、電気化学的再生装置3(例えば電解槽)に
供給される。この装置内では、前記式(II)の反応が進
行する。この電気化学的処理において用いられる装置と
しては、既に前述した如く、従来慣用されている型式の
電解槽を使用することができる。なお、電解槽に供給す
る鉄塩水溶液中の硫黄の濃度が高いと電解性能が低下す
るので、電解槽に送られる水溶液中の硫黄は、できるだ
け除去しておくことが好ましい。また、所望により、電
解槽の前にフィルターを設けることもできる。
【0028】
【実施例】次に本発明を実施例及び比較例によりさらに
詳しく説明する。
【0029】実施例1 充填塔型ガス吸収装置(内径100mm,塔高3m,代
表径6mmのグラファイト製ラシヒリング(シリカ分含
有量0.2%以下)充填)を用いて連続式吸収実験を行っ
た。このガス吸収装置に、3価の鉄イオンを含む硫化水
素吸収液(組成Fe2+/Fe3+/HCl =1.0/0.7/4.5モ
ル/リットル)を塔頂部から供給し、硫化水素含有ガス
(組成 H2S:20%,N2:80% )を塔底部から供給し130℃
にて連続式吸収操作を行った。充填塔型ガス吸収装置か
ら、反応後の水溶液を連続的に抜き出し、硫黄分離装置
に導いた。この硫黄分離装置にて硫黄の分離,回収を行
った。
【0030】硫黄分離装置にて硫黄を回収した後の液
は、電気化学的再生装置に供給した。電気化学的再生装
置は水素イオンの選択透過性膜の両側に炭素繊維布電極
(電極面積400cm2 ×5層)を配し、この両電極の外
側から、導入口と排出口とを有する耐熱塩化ビニル樹脂
性外殻で挟持した隔膜型複極式電解槽を使用した。この
電解槽の陽極部に前記分離装置からの塩化第一鉄を含有
する反応液、陰極部に4.8モル/kg・H2O の塩酸を流通
し、50℃,電流密度100mA/cm2 で電解酸化を行
い、陽極部電解液はガス吸収装置へ循環させた。
【0031】この電気化学的再生装置を連続運転した
際、運転前との電解電圧の増加分を各々の時間において
測定した。また、連続運転2000時間後の陽極の表面
のSi/C原子比,O/C原子比及びグラファイト率の
分析を行った。原子比は、X線光電子分光法にて分析
し、グラファイト率はC1Sの波形分離を行いグラファイ
ト炭素の割合を算出した。結果を第1表に示す。
【0032】比較例1 実施例1において、充填塔型ガス吸収装置に用いた充填
材が含有シリカ分77%の磁器製ラシヒリング(重量組
成比:Si=65;Al=21;他(K,Fe,Ca
等)=14)であること以外は実施例1と同様に行っ
た。この電気化学的再生装置を連続運転した際、運転前
との電解電圧の増加分を各々の時間において測定した。
また、連続運転600時間後の陽極の表面のSi/C原
子比,O/C原子比及びグラファイト率の分析を行っ
た。原子比は、X線光電子分光法にて分析し、グラファ
イト率はC1Sの波形分離を行いグラファイト炭素の割合
を算出した。結果を第1表に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、充填塔
を使用して硫化水素含有ガスから3価の鉄イオンの酸化
により硫黄を生成,分離し、電気化学的再生処理工程で
2価の鉄イオンを3価の鉄イオンの再生するとともに、
水素を回収するにあたって、充填塔の充填材をシリカ分
の極めて低いものとすることにより、電気化学的再生工
程において陽極が劣化することがなく、その結果、低い
電解電圧で長時間安定した運転を行うことができ、電解
効率が大きく向上する。このように、本発明の方法は経
済性が高く、工業的プロセスとして極めて有利である。
【0035】このように、本発明の方法は、極めて効率
の良い硫化水素含有ガスからの硫化水素の除去方法、硫
黄及び水素の回収方法として、有効な利用が期待され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の全処理装置の概略図である。
【符号の説明】
1:硫化水素ガス吸収充填塔反応装置 2:硫黄分離装置 3:電気化学的再生装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】充填塔型反応装置で、硫化水素含有ガスを
    3価の鉄イオンを含む鉄塩溶液に、接触,吸収させて酸
    化反応を行い2価の鉄イオンと硫黄を含む溶液を生成さ
    せ、次いで生成した硫黄を分離した後、この溶液に電気
    化学的再生処理を行い2価の鉄イオンを3価の鉄イオン
    に再生して水素を回収するにあたり、該充填塔型反応装
    置の充填材としてシリカ分含有率1重量%以下の材質か
    らなる充填材を用いることを特徴とする硫化水素の処理
    方法。
  2. 【請求項2】シリカ分含有率0.2重量%以下の材質から
    なる充填材を用いる請求項1記載の処理方法。
  3. 【請求項3】シリカ分含有率1重量%以下の材質からな
    る充填材が、炭素系充填材である請求項1記載の処理方
    法。
  4. 【請求項4】シリカ分含有率1重量%以下の材質からな
    る充填材が、グラファイト状カーボン,ポリプロピレ
    ン,ポリテトラフルオロエチレン,ポリフッ化ビニリデ
    ン,ポリカーボネートあるいはポリブチレンテレフタレ
    ートからなる充填材である請求項1記載の処理方法。
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