JPH089465Y2 - ディスクブレーキ - Google Patents
ディスクブレーキInfo
- Publication number
- JPH089465Y2 JPH089465Y2 JP1988078529U JP7852988U JPH089465Y2 JP H089465 Y2 JPH089465 Y2 JP H089465Y2 JP 1988078529 U JP1988078529 U JP 1988078529U JP 7852988 U JP7852988 U JP 7852988U JP H089465 Y2 JPH089465 Y2 JP H089465Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shim
- disc
- piston
- inner pad
- caliper
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Landscapes
- Braking Arrangements (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、車両などに用いられるディスクブレーキに
関する。
関する。
(従来の技術) ディスクブレーキに用いられているパッドは、高面
圧,高負荷,高温に耐えることが必要であり、耐摩耗
性,耐熱性の高い原料が用いられている。
圧,高負荷,高温に耐えることが必要であり、耐摩耗
性,耐熱性の高い原料が用いられている。
そのため、石綿を基材として、結合レジン,各種摩擦
調整剤を配合したアスベスト−レジンモールド系が主流
であったが、近年では、粉塵公害や寿命の向上を配慮し
て金属線を基材としたセミメタリック系,メタリック系
のものが用いられてきている。
調整剤を配合したアスベスト−レジンモールド系が主流
であったが、近年では、粉塵公害や寿命の向上を配慮し
て金属線を基材としたセミメタリック系,メタリック系
のものが用いられてきている。
しかし、金属製のパッドを使用すると、ディスクも金
属製であるため、圧接時に火花を発する。そして、その
火花がディスクブレーキのピストンブーツに付着する
と、ピストンブーツが劣化し破損につながる。
属製であるため、圧接時に火花を発する。そして、その
火花がディスクブレーキのピストンブーツに付着する
と、ピストンブーツが劣化し破損につながる。
そこで、従来、インナパッドの裏金とピストンとの間
に設けられるシムをディスクの径方向へ延ばして遮蔽板
を形成し、この遮蔽板によって火花の飛来を防止するよ
うにしたものがある(実開昭63-49032号公報)。
に設けられるシムをディスクの径方向へ延ばして遮蔽板
を形成し、この遮蔽板によって火花の飛来を防止するよ
うにしたものがある(実開昭63-49032号公報)。
(考案が解決しようとする課題) しかし、上記従来のディスクブレーキに遮蔽板を設け
たものでは、遮蔽板とキャリパとの間にある程度の隙間
を設定する必要がある。すなわち、遮蔽板はライニング
の摩耗に伴なって位置がずれるため、キャリパに成形勾
配や段差がある場合などには遮蔽板の位置がずれたとき
にそれらに干渉しないように隙間を確保する必要があ
り、また、通常キャリパは鋳造により製作されるため、
寸法精度が期待できず組付不良をおこさないために遮蔽
板とに隙間を確保しておかなければならない。
たものでは、遮蔽板とキャリパとの間にある程度の隙間
を設定する必要がある。すなわち、遮蔽板はライニング
の摩耗に伴なって位置がずれるため、キャリパに成形勾
配や段差がある場合などには遮蔽板の位置がずれたとき
にそれらに干渉しないように隙間を確保する必要があ
り、また、通常キャリパは鋳造により製作されるため、
寸法精度が期待できず組付不良をおこさないために遮蔽
板とに隙間を確保しておかなければならない。
そのため、ディスクにパッドが圧接したときに発生す
る火花が遮蔽板とキャリパとの間に設定されている隙間
を通ってピストンブーツ側へ飛んでしまうことがあり、
十分な遮蔽が図れていなかった。
る火花が遮蔽板とキャリパとの間に設定されている隙間
を通ってピストンブーツ側へ飛んでしまうことがあり、
十分な遮蔽が図れていなかった。
また、ブレーキの高負荷時、すなわち、ディスクにパ
ッドを大きな力で圧接させた場合などには、削られた金
属粉が発火して、その炎がピストンブーツ側へ入り込ん
でピストンブーツを燃やしてしまうという問題もあっ
た。
ッドを大きな力で圧接させた場合などには、削られた金
属粉が発火して、その炎がピストンブーツ側へ入り込ん
でピストンブーツを燃やしてしまうという問題もあっ
た。
なお、遮蔽板を形成するシムには弾性材料等を用いる
のが一般的であるが、シムが弾性材料であったり、弾性
材料がコーティングされたものであると、その加工は一
定の限度があって容易には行なえず、材料等極めて制約
されることとなって汎用性が低いものであった。
のが一般的であるが、シムが弾性材料であったり、弾性
材料がコーティングされたものであると、その加工は一
定の限度があって容易には行なえず、材料等極めて制約
されることとなって汎用性が低いものであった。
本考案は、ピストンブーツの破損防止を、材料等の制
約を受けることなく、確実に達成できるディスクブレー
キを提供することを目的にする。
約を受けることなく、確実に達成できるディスクブレー
キを提供することを目的にする。
(課題を解決するための手段) 以上の問題点を解決し目的を達成する手段として、イ
ンナパッドを押圧するピストンを有するシリンダ部、デ
ィスクを間にして前記インナパッドに対向配置されたア
ウタパッドを押圧する爪部及び前記ディスクを跨いで該
シリンダ部及び爪部を連結するブリッジ部からなるキャ
リパと、該キャリパをキャリアに対して摺動可能に支持
するキャリパ支持ピンとを備え、前記インナパッドの裏
金と前記ピストンの押圧部との間にシムを設け、前記シ
リンダ部と前記ピストンとの摺動部を保護するピストン
ブーツを設けたディスクブレーキにおいて、前記シム
を、シム本体と、該シム本体を前記インナパッドの裏金
との間ではさむカバーシムとから構成し、該カバーシム
に、前記インナパッドの裏金の前記ブリッジ部に対向す
る端面に沿って平行に、かつディスク側に向けて前記イ
ンナパッドの裏金とライニングの接合部まで延びる中間
部と、該中間部の端部に折曲形成してディスクに平行に
延びその端部が前記ブリッジ部に形成した開口部の近傍
に位置される遮蔽部とからなる遮蔽板を設けたことを特
徴とする。
ンナパッドを押圧するピストンを有するシリンダ部、デ
ィスクを間にして前記インナパッドに対向配置されたア
ウタパッドを押圧する爪部及び前記ディスクを跨いで該
シリンダ部及び爪部を連結するブリッジ部からなるキャ
リパと、該キャリパをキャリアに対して摺動可能に支持
するキャリパ支持ピンとを備え、前記インナパッドの裏
金と前記ピストンの押圧部との間にシムを設け、前記シ
リンダ部と前記ピストンとの摺動部を保護するピストン
ブーツを設けたディスクブレーキにおいて、前記シム
を、シム本体と、該シム本体を前記インナパッドの裏金
との間ではさむカバーシムとから構成し、該カバーシム
に、前記インナパッドの裏金の前記ブリッジ部に対向す
る端面に沿って平行に、かつディスク側に向けて前記イ
ンナパッドの裏金とライニングの接合部まで延びる中間
部と、該中間部の端部に折曲形成してディスクに平行に
延びその端部が前記ブリッジ部に形成した開口部の近傍
に位置される遮蔽部とからなる遮蔽板を設けたことを特
徴とする。
(作用) この構成とすると、火花や炎の発生個所であるディス
クとパッドが接する位置に遮蔽板が近づくこととなる。
そのため、発生した火花や炎が大きく拡がる前に払い落
すことができ、ピストンブーツ側に入り込む量が低減で
きる。
クとパッドが接する位置に遮蔽板が近づくこととなる。
そのため、発生した火花や炎が大きく拡がる前に払い落
すことができ、ピストンブーツ側に入り込む量が低減で
きる。
さらに、遮蔽板は断熱効果を有するため、ピストンブ
ーツ側の温度は比較的低い状態となっている。さらに、
ディスクとパッドが接する位置に遮蔽板が近づいた分だ
け遮蔽板からピストンブーツまでの距離が長くなってい
る。そのため、遮蔽板とキャリパとの隙間から入ってく
る火花や炎は、遮蔽板からピストンブーツまでの間で冷
却されてしまう。
ーツ側の温度は比較的低い状態となっている。さらに、
ディスクとパッドが接する位置に遮蔽板が近づいた分だ
け遮蔽板からピストンブーツまでの距離が長くなってい
る。そのため、遮蔽板とキャリパとの隙間から入ってく
る火花や炎は、遮蔽板からピストンブーツまでの間で冷
却されてしまう。
このようにして、ピストンブーツの劣化が防止され
る。さらに、上述したように火花がピストンブーツに付
着するのを防止する遮蔽板を、シム本体と別体のカバー
シムに形成しているので、シム本体の材料に限定されな
くなって材料の選択を幅広く実施でき、かつこれにより
加工性の優れた材料の選択利用によって遮蔽板を容易に
加工できることになる。
る。さらに、上述したように火花がピストンブーツに付
着するのを防止する遮蔽板を、シム本体と別体のカバー
シムに形成しているので、シム本体の材料に限定されな
くなって材料の選択を幅広く実施でき、かつこれにより
加工性の優れた材料の選択利用によって遮蔽板を容易に
加工できることになる。
(実施例) つぎに、本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
る。
まず、第1図を用いて本実施例のディスクブレーキ1
の構成を説明すると、車両の被回転部材に固定されたキ
ャリア2には、図示しないキャリパ支持ピンによりキャ
リパ3がディスク4の軸線方向へ移動可能に保持されて
いる。キャリパ3にはシリンダ部5が形成されており、
シリンダ部5にはピストン6が摺動可能に設けられてい
る。なお、第1図中7は、シリンダ部5とピストン6と
の摺動部に塵埃や水等が入らないように保護するピスト
ンブーツである。
の構成を説明すると、車両の被回転部材に固定されたキ
ャリア2には、図示しないキャリパ支持ピンによりキャ
リパ3がディスク4の軸線方向へ移動可能に保持されて
いる。キャリパ3にはシリンダ部5が形成されており、
シリンダ部5にはピストン6が摺動可能に設けられてい
る。なお、第1図中7は、シリンダ部5とピストン6と
の摺動部に塵埃や水等が入らないように保護するピスト
ンブーツである。
また、キャリパ3にはディスク4を跨ぐブリッジ部
(符号省略)が形成され、このブリッジ部の先端側に爪
部8が形成されている。そして、前記ピストン6はイン
ナパッド9にシム10を介して当接しており、キャリパ3
のブリッジ部8はアウタパッド11にシム12を介して当接
している。
(符号省略)が形成され、このブリッジ部の先端側に爪
部8が形成されている。そして、前記ピストン6はイン
ナパッド9にシム10を介して当接しており、キャリパ3
のブリッジ部8はアウタパッド11にシム12を介して当接
している。
インナパッド9およびアウタパッド11はそれぞれライ
ニング13,14と裏金15,16とから構成されている。シム1
0,12は、制動時の「鳴き」防止用であり、それぞれ裏金
15,16に取付けられている。
ニング13,14と裏金15,16とから構成されている。シム1
0,12は、制動時の「鳴き」防止用であり、それぞれ裏金
15,16に取付けられている。
なお、第1図中17はキャリパ3に形成されている開口
部であり、ライニング13,14の摩耗度合を調べるために
設けられている。
部であり、ライニング13,14の摩耗度合を調べるために
設けられている。
この構成において、ピストン6が前進(第1図中右方
向の移動)すると、相対的にキャリパ3がピストン6と
逆方向へ移動することとなり、ディスク4がインナパッ
ド9とアウタパッド11で挟持され制動力を発生する。
向の移動)すると、相対的にキャリパ3がピストン6と
逆方向へ移動することとなり、ディスク4がインナパッ
ド9とアウタパッド11で挟持され制動力を発生する。
つぎに、インナパッド9の構造を第2図および第3図
を用いて説明する。
を用いて説明する。
シム10は、弾性体シム18とカバーシム19とからなり、
弾性体シム18は裏金15に貼着されており、さらにディス
ク4と反対方向に突出された突起20が形成されている。
また、カバーシム19には弾性体シム18の突起20が嵌合さ
れる係合孔21と、上下両端部に弾性脚部22とが形成され
ている。
弾性体シム18は裏金15に貼着されており、さらにディス
ク4と反対方向に突出された突起20が形成されている。
また、カバーシム19には弾性体シム18の突起20が嵌合さ
れる係合孔21と、上下両端部に弾性脚部22とが形成され
ている。
そして、カバーシム19は上下の弾性脚部22で裏金15を
挟持することにより弾性体シム18を間に挟み込みながら
裏金15に取付けられる。
挟持することにより弾性体シム18を間に挟み込みながら
裏金15に取付けられる。
カバーシム19の上下には遮蔽板23、24が形成されてお
り、遮蔽板23,24は、ピストンブーツ7が裏金15からは
みでる部分に対応する位置に設けられている。
り、遮蔽板23,24は、ピストンブーツ7が裏金15からは
みでる部分に対応する位置に設けられている。
上側の遮蔽板23は、ディスク4の軸線方向でディスク
4側に延びる中間部25と、その所定位置において折曲さ
れてディスク4の径方向の外方へ延びる遮蔽部26とから
なる。そして、遮蔽部26の端部は、ライニングが摩耗し
ていない状態においてキャリパ3の開口部17の周縁に位
置している。
4側に延びる中間部25と、その所定位置において折曲さ
れてディスク4の径方向の外方へ延びる遮蔽部26とから
なる。そして、遮蔽部26の端部は、ライニングが摩耗し
ていない状態においてキャリパ3の開口部17の周縁に位
置している。
また、下側の遮蔽板24は、ディスク4の径方向の内方
へ延設され、その先端部にディスク4方向へ折曲され折
曲部27が形成されている。
へ延設され、その先端部にディスク4方向へ折曲され折
曲部27が形成されている。
この構成による作用を説明すると、ディスク4にイン
ナパッド9およびアウタパッド11が圧接して発生された
火花や炎は上側の遮蔽板23に当ってキャリパ3の開口部
17から外部に排出される。さらに、遮蔽板23は、火花や
炎の発生個所であるディスク4とインナパッド9のライ
ニング13が接する位置に近いため、発生した火花や炎は
大きく拡がる前に払い落される。そのため、遮蔽板24と
キャリパ3の隙間からピストンブーツ7側に入り込む火
花や炎の量が大幅に低減する。
ナパッド9およびアウタパッド11が圧接して発生された
火花や炎は上側の遮蔽板23に当ってキャリパ3の開口部
17から外部に排出される。さらに、遮蔽板23は、火花や
炎の発生個所であるディスク4とインナパッド9のライ
ニング13が接する位置に近いため、発生した火花や炎は
大きく拡がる前に払い落される。そのため、遮蔽板24と
キャリパ3の隙間からピストンブーツ7側に入り込む火
花や炎の量が大幅に低減する。
また、遮蔽板23により断熱されて、ピストンブーツ7
側の温度は比較的低い状態となっており、さらに、遮蔽
板23がディスク4とインナパッド9のライニング13との
接する位置に近づいた分だけ、遮蔽板23からピストンブ
ーツ7までの距離が長くなっているため、遮蔽板23とキ
ャリパ3との隙間から入ってきた火花や炎はその間で冷
却されてしまう。
側の温度は比較的低い状態となっており、さらに、遮蔽
板23がディスク4とインナパッド9のライニング13との
接する位置に近づいた分だけ、遮蔽板23からピストンブ
ーツ7までの距離が長くなっているため、遮蔽板23とキ
ャリパ3との隙間から入ってきた火花や炎はその間で冷
却されてしまう。
このように、遮蔽板23からピストンブーツ7側へ入り
込んでくる火花や炎の量が低減され、さらに、入り込ん
だ火花や炎もピストンブーツ7側で冷却されるため、ピ
ストンブーツ7の火花や炎による破損の防止が図れるこ
ととなる。
込んでくる火花や炎の量が低減され、さらに、入り込ん
だ火花や炎もピストンブーツ7側で冷却されるため、ピ
ストンブーツ7の火花や炎による破損の防止が図れるこ
ととなる。
また、上述したように火花がピストンブーツ7に付着
するのを防止する遮蔽板23を、弾性体シム(シム本体)
18と別体のカバーシム19に形成しているので、弾性体シ
ム18の材料に限定されなくなって材料の選択を幅広く実
施でき、かつこれにより加工性の優れた材料の選択利用
によって遮蔽板23を容易に加工できることになる。
するのを防止する遮蔽板23を、弾性体シム(シム本体)
18と別体のカバーシム19に形成しているので、弾性体シ
ム18の材料に限定されなくなって材料の選択を幅広く実
施でき、かつこれにより加工性の優れた材料の選択利用
によって遮蔽板23を容易に加工できることになる。
なお、本実施例では、火花や炎は遠心力のためディス
ク4の径方向の外方へ飛び易いため、下側の遮蔽板24は
従来と同じように先端を折曲させただけであるが、上側
の遮蔽板23と同一の形状としてもよい。
ク4の径方向の外方へ飛び易いため、下側の遮蔽板24は
従来と同じように先端を折曲させただけであるが、上側
の遮蔽板23と同一の形状としてもよい。
なお、遮蔽板23の遮蔽部26の端部をディスク4の軸線
方向でディスク4側に折り曲げて2〜3mm延長しておく
と、その先端部を基準としてライニング13の摩耗状態が
解ることとなり、パッド9の交換時期がキャリパ3の開
口部17から一目で判断できる。
方向でディスク4側に折り曲げて2〜3mm延長しておく
と、その先端部を基準としてライニング13の摩耗状態が
解ることとなり、パッド9の交換時期がキャリパ3の開
口部17から一目で判断できる。
(考案の効果) 以上詳細に説明したように本考案は、ディスクにパッ
ドを圧接させたときに発生する火花や炎によるピストン
ブーツの劣化を防止するためのパッドとディスクとの当
接部分で発生した火花等が遮蔽部に衝突すると遮蔽部が
ディスクに平行に延びていることにより該火花等を開口
部側に案内することとなるので、火花等を開口部から放
出しやすくなり、ブリッジ部内で火花等が渦を巻いて滞
留することもなく、ピストン側へ入り込む火花や炎の量
を低減でき、かつ火花や炎の発生個所であるディスクと
パッドが接する位置に遮蔽板が近づくことになって発生
した火花や炎が大きく拡がる前にこの火花や炎を払い落
とすことができ、ピストンブーツに入り込む火花や炎の
量をさらに低減してピストンブーツの破損を防止でき
る。さらに、カバーシムに、前記インナパッドの裏金の
前記ブリッジ部に対向する端面に沿って平行に、かつデ
ィスク側に向けて前記インナパッドの裏金とライニング
の接合部まで延びる中間部と、該中間部の端部に折曲形
成してディスクに平行に延びその端部が前記ブリッジ部
に形成した開口部の近傍に位置される遮蔽部とからなる
遮蔽板を設けており、中間部を設けた分だけ、遮蔽板全
体の熱容量及び放熱性が優れたものになりパッドの摩擦
熱をより迅速に放熱できる。
ドを圧接させたときに発生する火花や炎によるピストン
ブーツの劣化を防止するためのパッドとディスクとの当
接部分で発生した火花等が遮蔽部に衝突すると遮蔽部が
ディスクに平行に延びていることにより該火花等を開口
部側に案内することとなるので、火花等を開口部から放
出しやすくなり、ブリッジ部内で火花等が渦を巻いて滞
留することもなく、ピストン側へ入り込む火花や炎の量
を低減でき、かつ火花や炎の発生個所であるディスクと
パッドが接する位置に遮蔽板が近づくことになって発生
した火花や炎が大きく拡がる前にこの火花や炎を払い落
とすことができ、ピストンブーツに入り込む火花や炎の
量をさらに低減してピストンブーツの破損を防止でき
る。さらに、カバーシムに、前記インナパッドの裏金の
前記ブリッジ部に対向する端面に沿って平行に、かつデ
ィスク側に向けて前記インナパッドの裏金とライニング
の接合部まで延びる中間部と、該中間部の端部に折曲形
成してディスクに平行に延びその端部が前記ブリッジ部
に形成した開口部の近傍に位置される遮蔽部とからなる
遮蔽板を設けており、中間部を設けた分だけ、遮蔽板全
体の熱容量及び放熱性が優れたものになりパッドの摩擦
熱をより迅速に放熱できる。
さらに、遮蔽板はシムから一体に形成したものである
から部品も組立工程も増加することがなく、コストが上
昇することがない。また、上述したように火花がピスト
ンブーツに付着するのを防止する遮蔽板を、シム本体と
別体のカバーシムに形成しているので、シム本体の材料
に限定されなくなって材料の選択を幅広く実施でき、か
つこれにより加工性の優れた材料の選択利用によって遮
蔽板を容易に加工できることになる。
から部品も組立工程も増加することがなく、コストが上
昇することがない。また、上述したように火花がピスト
ンブーツに付着するのを防止する遮蔽板を、シム本体と
別体のカバーシムに形成しているので、シム本体の材料
に限定されなくなって材料の選択を幅広く実施でき、か
つこれにより加工性の優れた材料の選択利用によって遮
蔽板を容易に加工できることになる。
第1図は、本考案の一実施例のディスクブレーキの縦断
面図、 第2図は、第1図に示すディスクブレーキに使用される
パッドの斜視図、 第3図は、第2図に示すパッドの分解斜視図である。 4……ディスク、6……ピストン 7……ピストンブーツ、9……インナパッド 19……カバーシム、23……遮蔽板 25……中間部、26……遮蔽部
面図、 第2図は、第1図に示すディスクブレーキに使用される
パッドの斜視図、 第3図は、第2図に示すパッドの分解斜視図である。 4……ディスク、6……ピストン 7……ピストンブーツ、9……インナパッド 19……カバーシム、23……遮蔽板 25……中間部、26……遮蔽部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−156731(JP,A) 実開 昭56−7132(JP,U) 実開 昭63−82832(JP,U) 実開 昭57−59221(JP,U) 実公 昭62−29704(JP,Y2)
Claims (1)
- 【請求項1】インナパッドを押圧するピストンを有する
シリンダ部、ディスクを間にして前記インナパッドに対
向配置されたアウタパッドを押圧する爪部及び前記ディ
スクを跨いで該シリンダ部及び爪部を連結するブリッジ
部からなるキャリパと、該キャリパをキャリアに対して
摺動可能に支持するキャリパ支持ピンとを備え、前記イ
ンナパッドの裏金と前記ピストンの押圧部との間にシム
を設け、前記シリンダ部と前記ピストンとの摺動部を保
護するピストンブーツを設けたディスクブレーキにおい
て、前記シムを、シム本体と、該シム本体を前記インナ
パッドの裏金との間ではさむカバーシムとから構成し、
該カバーシムに、前記インナパッドの裏金の前記ブリッ
ジ部に対向する端面に沿って平行に、かつディスク側に
向けて前記インナパッドの裏金とライニングの接合部ま
で延びる中間部と、該中間部の端部に折曲形成してディ
スクに平行に延びその端部が前記ブリッジ部に形成した
開口部の近傍に位置される遮蔽部とからなる遮蔽板を設
けたことを特徴とするディスクブレーキ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988078529U JPH089465Y2 (ja) | 1988-06-14 | 1988-06-14 | ディスクブレーキ |
US07/468,909 US4995482A (en) | 1988-06-14 | 1990-01-23 | Disc brake |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988078529U JPH089465Y2 (ja) | 1988-06-14 | 1988-06-14 | ディスクブレーキ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02426U JPH02426U (ja) | 1990-01-05 |
JPH089465Y2 true JPH089465Y2 (ja) | 1996-03-21 |
Family
ID=31303448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988078529U Expired - Lifetime JPH089465Y2 (ja) | 1988-06-14 | 1988-06-14 | ディスクブレーキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH089465Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7137391B2 (ja) * | 2018-08-02 | 2022-09-14 | Ntn株式会社 | インホイールモータ駆動装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS567132U (ja) * | 1979-05-29 | 1981-01-22 | ||
JPS6229704U (ja) * | 1985-08-06 | 1987-02-23 |
-
1988
- 1988-06-14 JP JP1988078529U patent/JPH089465Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02426U (ja) | 1990-01-05 |
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