JPH0893911A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

Info

Publication number
JPH0893911A
JPH0893911A JP6226251A JP22625194A JPH0893911A JP H0893911 A JPH0893911 A JP H0893911A JP 6226251 A JP6226251 A JP 6226251A JP 22625194 A JP22625194 A JP 22625194A JP H0893911 A JPH0893911 A JP H0893911A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
prohibition
intention
acceleration
release
forgetting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6226251A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihisa Sugimoto
佳久 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JATCO Corp
Original Assignee
JATCO Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JATCO Corp filed Critical JATCO Corp
Priority to JP6226251A priority Critical patent/JPH0893911A/ja
Publication of JPH0893911A publication Critical patent/JPH0893911A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 運転者の意志によりOD禁止操作を行った
後、このOD禁止状態を解除するのを忘れた場合、運転
者の意志に反することなく自動的にOD禁止を解除でき
る自動変速機の変速制御装置を提供すること。 【構成】 走行状態検出手段aと、オーバドライブ禁止
スイッチbと、走行状態に応じて自動変速機cのギヤ位
置を決定する制御を行う変速制御手段dとを備えた自動
変速機の変速制御装置において、走行状態検出手段aか
らの入力に基づいて運転者のオーバドライブ禁止スイッ
チbのオーバドライブ禁止解除操作忘れを判定するオー
バドライブ禁止解除忘れ判定手段eを設け、変速制御手
段dはオーバドライブ禁止解除忘れ判定時には、オーバ
ドライブ禁止制御を解除するよう構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の変速制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機において、オーバドラ
イブ(以下、本明細書ではODと表示する)が設定され
ているものは周知であり、また、このようにOD付自動
変速機の変速制御装置において、エンジンブレーキや加
速を得るにあたってODに変速するのを禁止する手動の
OD禁止スイッチが設けられたものも周知である。すな
わち、山岳路などの道路勾配の変化が激しい状況下での
頻繁なシフトチェンジの繰り返しを防止したり、カーブ
走行時においてカーブ直前の減速時にアップシフトを行
いカーブ直後の加速時にダウンシフトが行われるという
ような運転者によっては不快に感じるシフトチェンジを
防止したり、追い越し加速時に駆動力に余裕をもたせた
り、平坦路での減速時あるいは緩やかな降坂でエンジン
ブレーキを効かせたいなど意図で、運転者がOD禁止ス
イッチを操作してODへの変速を禁止することができ
る。
【0003】また、登坂時や降坂時には、ODへの変速
を自動的に禁止し、平坦路であればOD禁止を自動的に
解除するする制御を行う装置も知られている(例えば、
特開昭56−150646号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のOD禁止スイッ
チは、一旦OD禁止操作を行うと手動で禁止解除操作を
行わない限りその状態に保持されたままとなる構造であ
るため、運転者がODを禁止スイッチを操作した後、禁
止解除操作を行うのを忘れると、OD禁止状態に保持さ
れたままとなり、燃費の点で不利な走行状態が続くこと
になるという問題がある。
【0005】ところで、従来、運転者のスイッチの切り
忘れにより、不適切な変速パターンで走行することを防
止できる装置として、特公平5−77902号公報記載
の装置が知られており、この装置は、エンジンの停止あ
るいは再始動時には、所定の変速パターンに自動復帰さ
せるよう構成されている。
【0006】そこで、OD禁止スイッチの切り忘れ防止
に上記装置を適用して、OD禁止スイッチによりOD禁
止操作を行っていても、エンジンの停止あるいは再始動
時には、禁止解除を行うようにすることが考えられる。
この場合、OD禁止スイッチの解除操作を忘れても再始
動後の走行時にはOD禁止が解除されるが、OD禁止ス
イッチの解除操作を忘れた時からエンジンを停止するま
での間はOD禁止が解除されないから、やはり、燃費の
点で不利である。
【0007】また、上述の従来技術に提示した特開昭5
6−150646号公報に記載の装置のように、平坦路
であればOD禁止を自動的に解除する手段を適用した場
合、平坦路においてカーブ走行や追い越し加速走行を行
うにあたり、運転者がOD禁止走行を意図して行おうと
しても、自動的にOD禁止が解除されてしまい、運転者
の意図に反する走行が行われるおそれがあるという問題
が生じる。
【0008】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、運転者の意志によりOD禁止操作を行
った後、このOD禁止状態を解除するのを忘れた場合
に、自動的にOD禁止を解除でき、しかも、この際に運
転者の意志に反したOD禁止解除が成されることのない
自動変速機の変速制御装置を提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、図1(イ)のクレーム対応図に示すよう
に、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段aと、
オーバドライブへの変速が可能な状態と禁止した状態と
を選択するオーバドライブ禁止スイッチbと、走行状態
に応じて自動変速機cのギヤ位置を決定する制御を行う
とともに、前記オーバドライブ禁止スイッチbによりオ
ーバドライブ禁止操作が成された場合にはオーバドライ
ブを除く範囲でギヤ位置を決定するオーバドライブ禁止
制御を行う変速制御手段dとを備えた自動変速機の変速
制御装置において、前記走行状態検出手段aからの入力
に基づいて、運転者がオーバドライブ禁止スイッチbの
オーバドライブ禁止解除操作を忘れたことを判定するオ
ーバドライブ禁止解除忘れ判定手段eを設け、前記変速
制御手段dは、オーバドライブ禁止解除忘れ判定手段e
が禁止解除忘れと判定した時には、前記オーバドライブ
禁止制御を解除するよう構成した(請求項1)。
【0010】なお、前記走行状態検出手段aに、運転者
の加減速意図の有無を判定する加減速意図判定手段j
と、走行路面が所定勾配未満の平坦であるか否かを判定
する平坦路判定手段nとを設け、前記オーバドライブ禁
止解除忘れ判定手段eには、前記加減速意図判定手段j
が加減速意図無しと判定するとともに前記平坦路判定手
段nが平坦路と判定してからの時間を計測する経過時間
計測手段pと、オーバドライブ禁止スイッチbの解除忘
れと判定するために用いる基準時間を設定する忘れ判定
基準時間設定手段qと、前記経過時間計測手段pの計測
時間と前記忘れ判定基準時間設定手段qが設定した基準
時間とを比較して計測時間が基準時間を越えたら禁止解
除忘れと判定する比較手段rとを設けてもよい(請求項
2)。
【0011】また、前記加減速意図判定手段jは、エン
ジン負荷検出手段fからのエンジン負荷信号と、エンジ
ン負荷変化速度演算手段gからのエンジン負荷変化速度
と、車両加速度検出手段hからの車両加速度を入力して
加減速意図の有無を判定するよう構成することができる
(請求項3)。
【0012】また、前記平坦路判定手段nは、エンジン
負荷検出手段fからのエンジン負荷信号と、車速検出手
段kからの車速信号と、ギヤ位置検出手段mからのギヤ
位置信号を入力して平坦であるか否かを判定するよう構
成することができる(請求項4)。
【0013】あるいは、前記オーバドライブ禁止解除忘
れ判定手段eは、図1(ロ)に示すように、運転者の禁
止解除意図のレベルを推定する解除意図レベル推定部s
と、この解除意図レベル推定部sの出力信号によりオー
バドライブ禁止解除忘れの判定の基準となる判定基準時
間を演算する忘れ判定基準時間演算部q2と、この忘れ
判定基準時間演算部q2が演算した判定基準時間に基づ
いて禁止解除忘れと判定する禁止解除忘れ判定部uとで
構成してもよい(請求項5)。
【0014】なお、前記禁止解除忘れ判定部uは、前記
経過時間計測手段pの計測時間と前記忘れ判定基準時間
演算部q2が演算した判定基準時間と比較し、前記計測
時間が前記判定基準時間を越えたら禁止解除忘れと判定
するよう構成してもよい(請求項6)。
【0015】また、前記解除意図レベル推定部sは、過
渡運転状態の継続時間を計測し、この継続時間に応じて
解除意図レベルを推定する構成としてもよく(請求項
7)、このように過渡運転の継続時間を計測するにあた
り、前記解除意図レベル推定部sは、加減速意図判定手
段jが加減速意図の有りと判定する時に過渡運転状態と
して継続時間を計測する一方、加減速意図無しと判定す
る時に定常運転として継続時間を計測し、過去の所定時
間における両継続時間を合計した時間に対して過渡運転
状態の継続時間が占める割合を求め、この割合が大きい
ほど解除意図レベルが大きいと推定するよう構成しても
よい(請求項8)。
【0016】また、前記解除意図レベル推定部sは、定
常運転状態でも前記平坦路判定手段nが平坦路でないと
判定している間は過渡運転状態として継続時間に積算す
るよう構成してもよい(請求項9)。
【0017】
【作用】走行中に、登坂走行あるいは追い越し時のよう
に低いギヤで加速を行いたい場合や、カーブを走行する
にあたり頻繁な変速を嫌う場合や、降坂走行などでエン
ジンブレーキを得たい場合などに、運転者はOD禁止ス
イッチbを操作して、ODへの変速を禁止することがあ
る。すなわち、OD禁止スイッチbのOD禁止操作が行
われると、変速制御手段dがOD禁止制御を行って、変
速制御を行うにあたってODを除いた範囲でギヤ位置を
決定する。
【0018】そして、このようなODを禁止した状態で
走行を続けているうちに、運転者はOD禁止操作したの
を忘れてしまい、OD禁止を行わなくても良い状況でも
変速制御手段dのOD禁止制御が続行されることがあ
る。
【0019】このような場合、本発明装置では、OD禁
止解除忘れ判定手段eが、OD禁止解除忘れと判定して
変速制御手段dのOD禁止制御を解除する。
【0020】このOD禁止解除忘れの判定についてより
具体的に説明すると、上述のようにOD禁止が必要な場
合は、加速を行ったり減速を行ったり登坂したり降坂し
たりする場合であるから、運転者の加減速意図の有無と
路面勾配(登坂・降坂か平坦か)に応じてOD禁止の有
無を判定することができる。
【0021】すなわち、請求項2記載の装置では、加減
速意図判定手段jと平坦路判定手段nとの判定結果に基
づいて、加減速意図判定手段jが加減速意図無しと判定
し、かつ、平坦路判定手段nが平坦路と判定した時点、
すなわち、OD禁止解除を行ってもよい走行状態となっ
た時点から、経過時間計測手段pが時間の計測を開始
し、比較手段rでは、その計測時間と判定基準時間設定
手段qの設定時間とを比較し、計測時間が設定時間を越
えるとOD解除忘れと判定する。
【0022】なお、請求項3記載の装置では、加減速意
図判定手段jは、加減速意図の有無をエンジン負荷変化
速度演算手段gからの信号と車両加速度検出手段hから
の信号に基づいて行うもので、すなわち、エンジン負荷
変化速度が所定値以上であるかあるいは車両加速度の絶
対値が所定値以上であれば加減速意図有りと判定し、そ
れ以外は加減速位置無しと判定することができる。
【0023】また、請求項4記載の装置では、平坦路判
定手段nが平坦路であるか否かの判定を行うにあたり、
路面勾配は、エンジントルクと総減速比と車速をパラメ
ータとする関数として捉えることができるため、エンジ
ン負荷検出手段fからの信号と車速検出手段kからの信
号とギヤ位置検出手段mからの信号に基づいて、平坦路
判定手段nにより路面勾配を求め、路面勾配が所定値未
満であれば平坦路と判定する。
【0024】請求項5記載の装置では、OD禁止解除忘
れ判定手段eがOD禁止解除忘れの判定を行うにあた
り、解除意図レベル推定部sが運転者の禁止解除意図の
レベルを推定してその推定結果を出力し、忘れ判定基準
時間演算部q2が解除意図レベル推定部sの出力信号に
基づいて判定基準時間を演算し、禁止解除忘れ判定部u
が、判定基準時間に基づいてOD禁止解除忘れか否かの
判定を行う。
【0025】このように、禁止解除忘れ判定部uが判定
基準時間に基づいてOD禁止解除忘れか否かの判定を行
うにあたり、請求項6記載の装置では、禁止解除忘れ判
定部uは、経過時間計測手段pが計測した計測時間と、
忘れ判定基準時間演算部q2が演算した判定基準時間と
を比較して、計測時間が判定基準時間を越えたら禁止解
除忘れと判定する。
【0026】請求項7記載の装置では、解除意図レベル
推定部sは、過渡運転状態の継続時間を計測し、この継
続時間に応じて解除意図レベルを推定する。すなわち、
カーブ走行時や山岳路では、一般にアクセル操作やブレ
ーキ操作が頻繁な過渡運転状態となり易く、また、OD
解除意図レベルも高くなり易いから、過渡運転状態の継
続時間に応じ、継続時間が長い程解除意図レベルが高い
と判定することができる。
【0027】また、上述のように、解除意図レベル推定
部sが過渡運転状態の継続時間を計測するにあたり、請
求項8記載の装置では、加減速意図判定手段jが加減速
意図有りと判定する時に過渡運転状態として継続時間を
計測し、加速意図無しと判定する時に定常運転状態とし
て継続時間を計測し、過去の所定時間における両継続時
間を合計した時間に対する過渡運転状態の継続時間が占
める割合を求め、この割合が大きい程解除意図レベルが
大きいと推定する。
【0028】また、請求項9記載の装置では、解除意図
レベル推定部sは、過渡運転状態の継続時間、ならびに
定常運転状態の継続時間を計測するにあたり、平坦路判
定手段nが走行路面が平坦路でないと判定している間
は、定常運転状態でも過渡運転状態として計測時間に積
算する。すなわち、山岳路では平坦路よりもOD禁止を
解除する意図のレベルが低いといえるから、路面勾配が
所定以上では山岳路と判断して解除意図レベルを高める
ために上記動作を行うようにしている。
【0029】
【実施例】本発明実施例を図面に基づいて説明する。
【0030】図2は請求項1〜4の発明に対応した第1
実施例の自動変速機の変速制御装置の構成を示す構成説
明図であって、図中1はOD禁止スイッチで、図外のセ
レクトレバーに設けられ、押す度にOD禁止状態とOD
禁止解除状態とに切り換えるもので、押している時のみ
閉成されて後述のOD禁止スイッチ解除忘れ判定回路3
とギヤ位置制御回路5とに信号を出力するモーメンタリ
型プッシュスイッチが用いられている。なお、押すとO
D禁止のON状態となるとともにそのON状態が維持さ
れ、次に押した時にOD禁止解除のOFF状態に切り換
わるロック型プッシュスイッチを適用してもよい。
【0031】図中2は車両走行状態検出回路で、運転者
が加速意図あるいは減速意図を持っているか否か、なら
びに走行路が平坦か否かを判定して、その判定結果をO
D禁止スイッチ解除忘れ判定手段に出力するためのもの
である。その詳細については後述する。
【0032】図中3はOD禁止スイッチ解除忘れ判定回
路で、前記車両走行状態検出回路2において運転者に加
減速意図がないとの判定結果が得られるとともに平坦路
走行であるとの判定結果が得られた時点からの経過時間
PTCOUNT を計測し、この経過時間PTCOUNT が忘れ判
定基準時間PTC 以上となると、OD禁止スイッチの解
除忘れと判定するよう構成されている。なお、このOD
禁止スイッチ解除忘れ判定回路3の詳細についても後述
する。
【0033】図中4はOD禁止状態解除回路で、前記O
D禁止スイッチ1の操作を受けてギヤ位置制御回路5が
OD禁止制御を行っている時に、前記OD禁止スイッチ
解除忘れ判定回路3でOD禁止スイッチの解除忘れとの
判定が成された場合に、ギヤ位置制御回路5に向けてO
D禁止を解除する信号を出力する。
【0034】前記ギヤ位置制御回路5は、前記OD禁止
スイッチ1およびOD禁止状態解除回路4からの信号の
他に、スロットル開度のようにエンジン負荷に関する信
号や車速信号などの走行状態を示す走行信号を入力し
て、予め決められた制御ロジックと制御データとに基づ
いて、その時の走行状態に応じた最適のギヤ位置を決定
し、このギヤ位置に変速するための制御信号を図外の自
動変速機のアクチュエータに向けて出力するとともに、
図外のインストルメントパネルに設置されている表示ラ
ンプ6に向けてOD禁止/禁止解除を表示するための信
号、ならびにOD禁止解除を促す表示を行うための信号
を出力する回路である。
【0035】次に、前記車両走行状態検出回路2につい
て図3により説明すると、この車両走行状態検出回路2
は、入力手段として、エンジン負荷検出手段2aと車速
検出手段2bとギヤ位置検出手段2cとを備えている。
【0036】前記エンジン負荷検出手段2aは、本実施
例の場合、エンジンのスロットルバルブの開度TVOを検
出するセンサが用いられているが、要するにエンジン負
荷に対応した要素を検出するものであればよく、例え
ば、ガソリンエンジンにおいてエンジンの吸入空気量を
検出する手段や、ディーゼルエンジンにおいてエンジン
の燃料噴射量を検出する手段や、エンジンの出力トルク
を検出する手段(これはスロットル開度とエンジン回転
速度の関数でもよい)などで構成することができる。ち
なみに、このエンジン負荷検出手段2aは、コースティ
ング状態を検出するのに用いる。
【0037】また、車速検出手段2bは、図外の自動変
速機の出力軸の回転速度に対応した信号を得て車速Vを
検出するように構成され、また、前記ギヤ位置検出手段
2cは、ギヤ位置制御回路5から出力されるギヤ位置信
号に基づいて現在実行されているギヤ位置GYIを検出
するように構成されている。
【0038】前記エンジン負荷検出手段2aの信号は、
エンジン負荷変化速度演算回路2dに入力されて、エン
ジン負荷(本実施例ではスロットル開度TVO)の変化速
度ΔTVO、つまり、時間微分値が演算され、この値は、
運転者の加減速意図を判定するのに用いられる。
【0039】前記車速検出手段2bが検出した車速V
は、車両加速度演算回路2eに入力されて、車両の加速
度ΔVが演算される。この加速度ΔVは、平坦路での加
減速意図を判定するのに用いられる。なお、車速検出手
段2bならびに車両加速度演算回路2eの代わりに車両
の前後加速度を検出する加速度センサを設けてもよい。
【0040】前記エンジン負荷検出手段2aからのエン
ジン負荷(スロットル開度TVO)を示す信号と、エンジ
ン負荷変化速度演算回路2dからのエンジン負荷の変化
速度ΔTVOを示す信号と、車両加速度演算回路2eから
の加速度ΔVを示す信号は、加減速意図判定回路2fに
入力されて、運転者の加減速の意図が判定される。すな
わち、加減速意図判定回路2fは、運転者が、直進路や
カーブにおける急加減速意図、あるいはエンジンブレー
キを効かせたい減速意図を持った状態、すなわち、加減
速意図を持った状態であるか、それ以外の状態であるか
を判定するものである。この加減速意図の判定にあた
り、本実施例では、カーブ走行に伴う加減速意図は、コ
ースティング状態の有無で判定するようにしており、す
なわち、カーブ走行時にはブレーキを操作し、この時ス
ロットル開度は0であるし、また、ブレーキ操作を行っ
ている時にはエンジン負荷が0以下となっているので、
エンジン負荷検出手段2aが検出するエンジン負荷(ス
ロットル開度TVO)が0に近い所定値ΔTVOC 以下であ
るとき加減速意図ありと判定するようにしている。ま
た、平坦路における加減速意図は、エンジン負荷の変化
速度ΔTVOが所定値ΔTVOC 以上かどうかで判定するよ
うにしており、すなわち、加減速意図がある場合にはエ
ンジン負荷(スロットル開度TVO)が頻繁に変化するこ
とから、その頻繁な変化を変化速度の大きさで判定する
ようにしているもので、一定車速を望んでいる時のエン
ジン負荷の変化を除外するために所定値ΔTVOC 以上と
している。また、前述の平坦路における加減速意図は、
車両の加速度から判定するようにしており、加速度ΔV
の絶対値が所定値ΔVC 以上であれば加減速意図を有し
ていると判定する。
【0041】前記エンジン負荷検出手段2aからのエン
ジン負荷信号と車速検出手段2bからの車速信号とギヤ
位置検出手段2cからのギヤ位置信号は、平坦路判定回
路2gに入力される。この平坦路判定回路2gは、例え
ば、従来技術で提示した特開昭56−150646号公
報に記載された手段で判定することができるが、本実施
例では、それとは異なる手段を用いている。
【0042】すなわち、車両の運動方程式は、一般に下
記のように表される。
【0043】駆動力=加速抵抗+転がり抵抗+勾配抵抗
+空気抵抗+コーナリング抵抗+制動抵抗 これを数式で表すと、下記数式1に示す通りである。
【0044】
【数式1】
【0045】 ただし、F:駆動力(=エンジントルク・総減速比・駆
動力伝達効率・トルク比/タイヤ有効半径)、W:車両
総重量、Wr:回転部相当重量、V:車速、dV/d
t:車両加速度(Vの時間微分)、μ:転がり抵抗係
数、θ:路面の勾配、g:重力加速度、ρ:空気抵抗係
数、A:前面投影面積、VW :対気速度(ほぼVに等し
い)、FC :コーナリング抵抗(カーブ走行時の路面抵
抗で、転がり抵抗分以外)、B:制動抵抗(ブレーキ走
行時の路面からの抵抗)である。
【0046】上記数式1によれば、コーナリング抵抗F
C と制動抵抗Bが無視できる時、路面勾配θは、以下の
数式2によって求められる。
【0047】
【数式2】
【0048】 すなわち、車両諸元から決まる値は定数として、路面勾
配θは下記関数で表される。
【0049】θ=function(エンジントルク、
総減速比、車速) なお、総減速比は、ギヤ位置がわかれば自動変速機の各
変速ギヤの減速比と、車両の最終減速比から求められ
る。
【0050】以上の演算式で路面勾配θを求めることが
できるもので、本実施例の平坦路判定回路2gでは、上
記路面勾配θの正弦値sinθを演算して、その絶対値
が所定値sinθC 以下であれば、平坦路と判定するよ
うに構成している。
【0051】次に、図4によりOD禁止スイッチ解除忘
れ判定回路3について説明する。このOD禁止スイッチ
解除忘れ判定回路3は、経過時間演算回路3aと忘れ判
定基準時間設定回路3bと比較回路3cとを備えてい
る。前記経過時間演算回路3aは、ODへの変速許容状
態(OD禁止解除状態)から初めてOD禁止スイッチ1
が操作された場合に、前記平坦路判定回路2gの出力が
平坦路走行と判定した瞬間からの経過時間PTCOUNT
カウントするよう構成されている。
【0052】前記忘れ判定基準時間設定回路3bは、運
転者がOD禁止解除を忘れていると判断するための基準
時間PTC (例えば、1分程度の時間)が予め設定され
ている。
【0053】前記比較回路3cは、前記経過時間演算回
路3aの経過時間PTCOUNT と前記基準時間PTC とを
比較して、経過時間PTCOUNT が基準時間PTC を越え
たらOD禁止解除忘れと判定し、それを示す信号を前記
OD禁止状態解除回路4に出力するとともに、前記経過
時間演算回路3aに向けて経過時間PTCOUNT をリセッ
トする(PTCOUNT =0)信号を出力するよう構成され
ている。
【0054】次に、各回路の作動流れを図5〜図9のフ
ローチャートにより説明する。これらのうち図5〜図7
は1つのルーチンを分割して表している。
【0055】ステップS101では、OD禁止スイッチ
操作カウンタSWCOUNT が0か否かを判定し、YESで
ステップS102に進み、NOでステップS107に進
む。なお、このOD禁止スイッチ操作カウンタSW
COUNT は、OD禁止でない状態の時にOD禁止スイッチ
1をON操作した時点から計測を開始するカウンタであ
って、これは要するに、運転者がOD禁止の意図で操作
したか否かを確認するために設定されている。すなわ
ち、モーメンタリ型スイッチのOD禁止スイッチ1を操
作した際に、チャタリングによる2回以上のON・OF
Fの繰り返しが生じたり、運転者が短時間にON・OF
Fの操作を行ったりしても、OD禁止の意図があるとみ
なすこととし、そのため、このカウンタSWCOUNT がカ
ウントを開始して所定時間SWTC (例えば、約1秒)
の間、OD禁止スイッチ1の操作を検知しないようにす
るために、OD禁止スイッチ操作カウンタSWCOUNT
計測を行うようにしている。
【0056】ステップS102は、OD禁止スイッチ1
の操作信号ODSWを参照するステップで、50msecより
も早い適切な周期の別ルーチン(図示省略)で入力処理
されたデータの参照を意味する。なお、前記操作信号O
SWは、1であればON状態を意味し、0であればOF
F状態を意味する。また、後述のスロットル開度TVO
車速Vなどの入力信号の参照も、同様に別ルーチンで入
力処理されている。
【0057】ステップS103では、前記操作信号OD
SWが1であるか否かを判定し、YESでステップS10
4に進み、NOでステップS110に進む。
【0058】ステップS104では、後記OD禁止スイ
ッチフラグFODSWが1であるか否かを判定し、YESで
ステップS111に進み、NOでステップS105に進
む。なお、OD禁止スイッチフラグFODSWは、1のとき
「OD禁止」を、0の時「OD禁止解除」を意味し、こ
のフラグに基づいて前記ギヤ位置制御回路5において変
速制御がなされる。
【0059】ステップS105では、OD禁止スイッチ
フラグFODSWを1に設定する。すなわち、OD禁止解除
状態から初めてOD禁止スイッチ1の操作が成された場
合には、ステップS104では、FODSW=0であること
からNOと判定されてステップS105に進み、FODSW
=1(OD禁止)と処理する。
【0060】ステップS106では、OD禁止スイッチ
操作カウンタSWCOUNT のカウントを増加させる処理を
行い、この処理でカウントを0から初めて1とする。
【0061】ステップS107では、OD禁止スイッチ
操作カウンタSWCOUNT のカウントを増加させる処理を
行う。
【0062】ステップS108では、OD禁止スイッチ
操作カウンタSWCOUNT を所定値SWTC とを比較し、
所定値以内(YES)であればステップS112に進
み、所定を越えて(NO)いればステップS109に進
んで、SWCOUNT =0とした後ステップS112に進
む。
【0063】ステップS110では、OD禁止スイッチ
フラグFODSWが1であるか否かを判定しYESでステッ
プS112に進み、NOでこのルーチンを抜ける。な
お、リターンは、自動変速機の制御全体のルーチンの中
で、定期的な時間割り込み処理ルーチン以外のバックグ
ラウンド処理ルーチンに戻ることを意味する。
【0064】ステップS111では、OD禁止スイッチ
フラグFODSWを0にしてステップS145に進む。
【0065】すなわち、OD禁止解除状態で初めてOD
禁止スイッチ1をON操作すると、ステップS106で
初めてOD禁止スイッチ操作カウンタSWCOUNT がカウ
ントされ、次の、ステップS101でNOと判定され、
ステップS107に進んで、カウントを加え、このステ
ップS101からS107への流れが50msecごとに成
されることで、カウンタSWCOUNT は、所定値SWTC
に達するまで50msecごとに増加されることになる。そ
して、カウンタSWCOUNT が所定値SWTC に達してス
テップS109にてリセットされた場合、ステップS1
03でNOと判定されると(OD禁止スイッチOFF状
態)、ステップS110でOD禁止スイッチフラグF
ODSWの状態をチェックしYESであれば、ステップS1
12以降の制御を続行し、NOであれば、OD禁止スイ
ッチが操作されていないか、あるいは、後述のOD禁止
解除忘れと判定する。また、カウンタSWCOUNT がリセ
ットされた後、ステップS103でYESと判定された
場合、これは、運転者によりOD禁止解除の意図でOD
禁止スイッチが操作されたことを意味し、ステップS1
11でOD禁止スイッチフラグFODSWを0とする。
【0066】次に、ステップS112〜S120につい
て説明する。これらは、車両走行状態検出回路2におけ
る加減速意図の判定を行う流れであって、ステップS1
12ではスロットル開度TVOを参照し、ステップS11
3では車速Vを参照し、ステップS114では、エンジ
ン負荷変化速度ΔTVOを演算し、ステップS115では
車両加速度ΔVを演算する。
【0067】ステップS116では、スロットル開度T
VOが所定値TVOC 以下か否かを判定し、YESでステッ
プS120に進み、NOでステップS117に進む。こ
れはコースティング運転状態かどうかを判定するための
もので、前記所定値TVOC は、0に近い値に設定されて
いてスロットル開度TVOがこの値以下であればコーステ
ィング運転状態とする。
【0068】ステップS117では、エンジン負荷変化
速度ΔTVOの絶対値が所定値ΔTVO C 以上であるか否か
を判定し、YESでステップS120に進み、NOでス
テップS118に進む。これは、運転者の加減速意図の
有無を判定するもので、YESの場合に加減速意図有り
と判定する。
【0069】ステップS118では、車両加速度ΔVの
絶対値が所定値ΔVC 以上であるか否かを判定して、Y
ESでステップS120に進み、NOでステップS11
9に進む。これは平坦路における加減速意図を判定する
もので、YESの場合に加減速意図有りと判定する。
【0070】ステップS119では、加減速意図無しフ
ラグFITN を1とする。すなわち、ステップS116〜
S118の全てにおいてNOと判定された場合、加減速
意図無しと判断してFITN =1と処理し、それに対し、
ステップS116〜S118のいずれか1つでもYES
と判定した場合、加減速意図が有ると判断して、ステッ
プS120に進んで、加減速意図無しフラグFITN を0
として、後述のステップS144に進む。
【0071】次に、図6,7に示すステップS121〜
S138について説明する。これらは、車両走行状態検
出回路2の平坦路判定回路2gにおいて走行路面が平坦
路であるか否かを判定する際の流れを示しており、ま
ず、ステップS121〜S128は駆動力Fを演算する
ステップである。
【0072】ステップS121では、エンジンスピード
E を参照し、ステップS122では、エンジントルク
TRQを演算する。なお、エンジントルクTRQは、ス
ロットル開度TVOとエンジン回転数NE の関数として計
算するが、予め実験により決められたマップデータの補
間計算による参照でも構わない。
【0073】ステップS123では、ギヤ位置GYIを
参照し、ステップS124では、総減速比ITをテーブ
ルルックアップする。すなわち、総減速比ITは、自動
変速機の各ギヤ比とファイナルギヤ比とから決まる所定
の値をテーブルデータとして記憶しておき、それを参照
する。
【0074】ステップS125では、動力伝達効率ηを
参照し、ステップS126では、トルク比τを演算す
る。なお、トルク比τは、速度比(トルクコンバータの
入力回転速度すなわちエンジンスピードNE と出力回転
速度すなわちタービン回転速度との比:タービン回転速
度は、車速Vとギヤ位置GYIから求まる)の関数であ
り、NE とVとGYIのデータをパラメータとする関数
またはマップデータから演算される。
【0075】さらに、ステップS127でタイヤ有効半
径RTを参照し、ステップS128で、駆動力FをF=
TRQ・IT・η・τ/RTの演算式により求める。
【0076】続くステップS129〜S131で、加速
抵抗ACCRを演算し、ステップS131〜S133で
転がり抵抗RRを計算し、ステップS134〜S136
で空気抵抗ARを計算し、これらに基づいてステップS
137で、路面勾配θの正弦値sinθを演算する。
【0077】ステップS138では、sinθの絶対値
が所定値sinθC 以下か否かを判定してYESでステ
ップS139に進み、NOでステップS144に進む。
【0078】ステップS139では、平坦路であること
を意味する平坦路フラグFHTR を1とする。
【0079】ステップS140で、経過時間カウンタP
COUNT のカウントを加える処理を行い、ステップS1
41で、忘れ判定基準時間PTC を参照する。
【0080】ステップS142では、経過時間カウンタ
PTCOUNT が忘れ判定基準時間PTC 以上か否かを判定
して、YESでステップS143に進んで、OD禁止ス
イッチフラグFODSWを0としてOD禁止解除信号をギヤ
位置制御回路に出力し、NOで運転者がOD解除を忘れ
ていると判定できるだけの時間が経過していないとして
リターンする。
【0081】ステップS144では、ステップS138
でNOと判定したことにより平坦路とは判定することが
できないとして平坦路フラグFHTR を0とし、続くステ
ップS145で、次に平坦路と判定した時に再び経過時
間PTCOUNT をカウントアップするために経過時間カウ
ンタPTCOUNT をリセット(=0)する。ちなみに、こ
のように経過時間カウンタPTCOUNT をリセットするの
は、上述の平坦路条件が成立しない場合と、ステップS
120からの流れのように運転者が加減速意図を有して
いると判定した場合と、ステップS111からの流れの
ように運転者の意図で自らOD禁止解除操作を行った場
合である。
【0082】また、ステップS144において平坦路フ
ラグFHTR を0とすべき状況は、上記の平坦路条件が成
立しない場合(ステップS138)と、運転者が加減速
意図を有している場合(ステップS120)であり、運
転者の意図で自らOD禁止解除操作を行った場合(ステ
ップS111)は、平坦路である可能性が高く平坦路フ
ラグFHTR を0にする必要はない。
【0083】次に、図8に示すフローチャートによりギ
ヤ位置制御回路5の制御流れを説明する。
【0084】ステップS201で車速Vを参照し、ステ
ップS202でスロットル開度TVOを参照し、ステップ
S203で変速パターンのモード選択が成されているか
否かを判定し、NOで通常のモードであるtable1
に基づいてギヤ位置GYIを選択するステップS204
に進み、YESで図外のパワーモードスイッチの操作に
より選択されるパワーモード(ノーマルモードよりも変
速点を高速側に設定しているモード)であるtable
2に基づいてギヤ位置GYIを選択するステップS20
5に進む。なお、この通常モード以外のモードとして
は、上記パワーモードの他にも、山岳路走行時を自動判
別して選択するマウンテンモードなどの種々のモードを
設定してもよく、その場合、ステップS203におい
て、現在のモードの判別を行って、そのモードに応じた
ギヤ位置GYIを選択するステップに進む処理を行う。
【0085】ステップS204,S205では、それぞ
れ選択されたモードに応じて車速Vとスロットル開度T
VOをパラメータとしたテーブルルックアップを行う。
【0086】ステップS206では、OD禁止フラグF
ODSWが1であるか否かを判定し、YESでステップS2
08に進んでOD禁止でギヤ位置GYIを出力し、NO
でステップS207に進んでOD許容でGYIを出力す
る。
【0087】ステップS209でギヤ位置GYIに応じ
て自動変速機の油圧回路のアクチュエータの制御処理を
行う。
【0088】次に、図9に示すフローチャートにより表
示ランプ6の点灯制御の流れを説明する。この表示ラン
プ6は、OD禁止スイッチ1のOD禁止操作(ON)を
行った時に点灯してOD禁止状態を表示し、OD禁止ス
イッチ1のOD禁止解除操作(OFF)を行った時に消
灯して禁止解除状態を表示する基本機能を有している
が、この基本機能のフローチャートは省略している。
【0089】ステップS301では、OD禁止フラグF
ODSWが1であるか否かを判定し、YESでステップS3
02に進み、NOでステップS305に進む。
【0090】ステップS302では、平坦路フラグF
HTR が1であるか否かを判定し、YESでステップ30
4に進み、NOでステップ303に進む。なお、このス
テップでは、経過時間PTCOUNT がOD禁止解除忘れを
判定する所定時間PTC よりも短い所定の時間に達した
か否かを判定するようにしてもよい。
【0091】ステップS303では、表示ランプを点灯
させてOD禁止状態であることを表示し、ステップS3
04では、表示ランプを周期的に点滅させて、運転者に
ODスイッチの切り忘れの注意を促す表示を行い、ステ
ップS305では、表示ランプを消灯させてOD禁止解
除状態であることを表示させる。
【0092】以上説明した本実施例の自動変速機の変速
制御装置では、以下のような動作が得られる。
【0093】運転中に、登坂路走行で大きな駆動トルク
が必要であったり、降坂路走行でエンジンブレーキが必
要であったり、平坦路でもカーブを走行するにあたり小
刻みな変速を防止したり、エンジンブレーキが必要であ
ったりして、運転者がOD禁止スイッチ1を操作した時
には、走行状態検出回路2において走行状態や運転状態
を示す入力に基づいて加減速意図の有無の判定を行い
(図5のステップS112〜120の処理による)、さ
らに、走行路面が平坦であるか否かの判定を行い(図
6,7のステップS121〜S138の処理による)、
加減速意図無しでかつ平坦路であると判定した時点(す
なわち、OD禁止を行う必要がないと判定した時点)か
ら、表示ランプ6を周期的に点滅させて運転者に注意を
促し(ステップS139における平坦路フラグFHTR
1の処理に基づき、ステップS302→304に進んだ
結果成される)、それとともに、経過時間演算回路3a
で経過時間の計測を開始し(ステップS140により経
過時間カウンタPTCOUNT +1の処理)、さらに、この
経過時間(経過時間カウンタPTCOUNT )が予め設定さ
れている忘れ判定基準時間PTC を越えたら、運転者が
OD禁止スイッチ1の禁止解除操作を忘れていると判定
してステップS142→143の処理によりOD禁止ス
イッチフラグFODSW=0の処理を行い、その結果、自動
的にギヤ位置制御回路5のOD禁止制御を解除する、す
なわち、図8のフローチャートにおいてステップS20
6→207の流れとなって、ODを許容したギヤ位置G
YIの選択を行う。
【0094】このように、運転者がOD禁止の解除を行
うのを忘れた場合には、自動的にOD禁止解除を行うか
ら、燃費に不利なOD禁止走行を不必要に長く行うこと
がないという効果が得られる。また、OD禁止の解除忘
れを判定するにあたり、運転者の加減速意図の有無の判
定、ならびに平坦路走行状態であるか否かの判定を行っ
て、平坦路走行で加減速意図が無い状態が所定時間PT
C 以上続いた時に、初めてOD禁止解除忘れと判定する
ようにしているため、運転者が意図的にOD禁止を行っ
ている時に、OD禁止が解除されることがなく、運転者
の意図に反してOD禁止が解除されることがない。
【0095】次に、請求項5〜9に記載の発明に対応し
た第2実施例の自動変速機の制御装置について説明す
る。なお、この第2実施例を説明するにあたり、第1実
施例と共通の構成については同じ符号を付けて説明を省
略することとし、また、作用についても第1実施例との
共通部分は説明を省略して相違点を説明する。
【0096】第2実施例装置は、全体の構成については
図2に示す第1実施例と同様に、オーバドライブ禁止ス
イッチ1,車両走行状態検出回路2,オーバドライブ禁
止スイッチ解除忘れ判定回路32,オーバドライブ禁止
状態解除回路4,ギヤ位置制御回路5,表示ランプ6を
備えており、この中で、オーバドライブ禁止スイッチ解
除忘れ判定回路32の構成が第1実施例と相違している
ので、以下、このオーバドライブ禁止スイッチ解除忘れ
判定回路32について説明する。
【0097】前記オーバドライブ禁止スイッチ解除忘れ
判定回路32は、図10に示すように、経過時間演算回
路32aと解除意図レベル推定回路32bと忘れ判定基
準時間演算回路32cと禁止解除忘れ判定回路32cと
を備えている。
【0098】前記経過時間演算回路32aは、OD禁止
スイッチ1を操作した状態において加減速意図無しであ
るとともに平坦路と判定してからの経過時間を経過時間
カウンタPTCOUNT によりカウントする。
【0099】前記解除意図レベル推定回路32bは、平
坦路判定回路2gと加減速意図判定回路2fとからの入
力に基づいて運転者のOD禁止を解除する意図を推定す
るものである。すなわち、OD禁止を解除する意図レベ
ルは、カーブ走行や山岳路走行ほど弱いと考えられ、こ
のようなカーブ走行や山岳路走行では、一般に、アクセ
ルやブレーキ操作の頻度が高く、このような過渡運転状
況の継続時間によりOD禁止解除意図を推定することが
できると考えられる。また、定常運転状況であっても、
坂道ではOD禁止解除意図レベルが高まるとは考えにく
い。上記2つの考え方に基づいて、本実施例の解除意図
レベル推定回路32bでは、直前の過去の所定時間(数
分間〜数十分間)において、加減速意図判定回路2fが
加減速意図有り(KGCOUNT )と判定(過渡運転状況と
判定)した継続時間を計測するとともに、加減速意図無
しと判定した継続時間を計測し、両者の合計に前者の占
める割合(KGRATIO )を求め、さらに、前記割合(K
RATIO )を求めるにあたり、解除意図レベル推定回路
32bでは、平坦路判定回路2gが、路面勾配θが所定
値以上と判定した場合には、その状況における経過時間
も、加減速意図有り(KGCOUNT )と判定した継続時間
の計測値に加算するよう構成されている。
【0100】上記のようにして解除意図レベル推定回路
32bで求めた前記割合(KGRATI O )は、忘れ判定基
準時間演算回路32cに向けて出力され、忘れ判定基準
時間演算回路32cでは、前記割合(KGRATIO )に基
づいて今回の基準時間PTCを演算するもので、この演
算は、前記割合(KGRATIO )が大きいほどOD禁止ス
イッチ解除忘れ時間の基準時間PTC が長くなるように
設定されたテーブルを参照するよう構成されている。
【0101】前記禁止解除忘れ判定回路32cでは、忘
れ判定基準時間演算回路32cが設定した基準時間PT
C と、平坦路判定回路2gが平坦路走行状態であると判
定してから経過時間演算回路32aが計測した計測時間
PTCOUNT とを比較して、計測時間PTCOUNT が基準時
間PTC を越えたら、運転者はOD禁止解除を忘れてい
ると判定して、OD禁止状態解除回路4に信号を出力す
る。
【0102】上記構成を、図11,12のフローチャー
トにより詳細に説明する。
【0103】まず、図11ステップS101からS11
9に至る制御は、第1実施例の図5に示す制御とほぼ同
じであり、その相違点のみを説明すると、ステップS1
03では、OD禁止スイッチ1が出力する操作信号OD
SWが1であるかであるか否かを判定し、YESすなわち
OD禁止状態でステップS104に進み、NOであれば
OD禁止スイッチ1の操作が成されていない通常の状態
で、加減速意図の継続時間の計測や道路勾配の演算を行
うためにステップS112に進む。なお、ステップS1
09でOD禁止スイッチ操作カウンタSWCOUNT のカウ
ントがリセットされた場合、ステップS103でNOと
判定された時には、S112以降の処理を行う。また、
OD禁止スイッチ操作カウンタSWCOUNT のカウントが
リセットされた場合に、ステップS104でYESの場
合、これは運転者によるOD禁止解除の意図でスイッチ
操作が成されたことを意味し、ステップS111でF
ODSW=0とした後、ステップS150に進む。
【0104】ステップS150では、継続時間カウンタ
PTCOUNT をリセットし(理由は、OD禁止スイッチ1
が操作されていない時でも、ステップS140で加算す
るからである)、ステップS120以降の、加減速意図
の判定や平坦路の判定の流れに進む。
【0105】続く、ステップS112〜S139までの
流れについては、第1実施例と同じであるので説明を省
略し、また、ステップS112〜137までの図示も省
略する。
【0106】ステップS140では、加減速意図判定回
路2fが加減速意図無しと判定し、かつ、平坦路判定回
路2gが平坦路であると判定した状態となってからの経
過時間を計測する経過時間カウンタPTCOUNT のカウン
トを加える処理を行う。
【0107】ステップS151では、加減速意図の継続
時間を計測する加減速カウンタKGCOUNT が0か否かを
判定し、YESであればステップS154に進み、NO
であればステップS152に進むが、このNOである場
合、後述するステップS159で加減速カウンタKG
COUNT がカウントされることを意味するとともに、加減
速状態から抜け出た最初のタイミングであることを意味
し、この場合には、ステップS152で、ステップS1
55での加減速運転継続時間割合KGRATIO の計算に使
用するメモリKGCOUNT1にストア(格納)する。
【0108】ステップS153では、加減速カウントK
COUNT を0にリセットする。
【0109】ステップS154では、平坦路を走行して
いる状態の継続時間を計測する平坦路カウンタHT
COUNT をカウントする。
【0110】ステップS155では、加減速運転継続時
間割合KGRATIO を計算する。この計算は、今回の平坦
路走行に入った直前の加減速走行状態の継続時間KG
COUNT1と、その前の平坦路走行時の継続時間HTCOUNT1
の和に対する継続時間KGCOUN T1の割合を計算すること
で求める。
【0111】ステップS141では、忘れ時間判定基準
時間PTC を加減速運転継続時間割合KGRATIO の値に
応じてテーブルルックアップ計算する。このテーブル
は、加減速運転継続時間割合KGRATIO が大きいほど忘
れ時間判定基準時間PTC が大きくなるように設定され
ている。
【0112】その後、ステップS142,S143は、
第1実施例と同様であり、加減速意図の継続時間を計測
する加減速カウンタKGCOUNT の値が、忘れ時間判定基
準時間PTC を越えると、OD禁止スイッチフラグF
ODSWを0として、OD禁止解除信号をギヤ位置制御回路
に出力する。なお、ステップS142からリターンした
場合、自動変速機の制御全体のルーチンの中で、定期的
な時間割り込み処理ルーチン以外のバックグランド処理
ルーチンに戻ることを意味する。
【0113】ステップS138でNOの場合(走行路面
が坂道である場合)、ステップS156に進む。このス
テップS156では、平坦路カウンタHTCOUNT が0か
否かを判定し、YESであればステップS159に進
み、加減速状態の継続時間を計測する加減速カウンタK
COUNT をカウントする。NOであれば、前述したステ
ップS154で平坦路カウンタHTCOUNT がカウントさ
れていることを意味し、平坦路走行状態から抜け出た最
初のタイミングであることを意味する。
【0114】この場合、ステップS157に進み、ステ
ップS154にて加減速運転継続時間割合KGRATIO
計算に使用する平坦路メモリHTCOUNT1にストア(格
納)する。
【0115】ステップS158では、平坦路カウンタH
COUNT を0にリセットする。
【0116】その後、ステップS144で、平坦路フラ
グFHTR を0とし、次に、平坦路判断が成立した時に再
び経過時間をカウントアップするため、経過時間カウン
タPTCOUNT をリセットする。このように経過時間カウ
ンタPTCOUNT をリセットすべき状況は、平坦路で無く
なった場合と、ステップS116〜118の判定に基づ
いて加減速意図有りと判定した場合(ステップS12
0)と、運転者の意志で自らOD禁止解除操作を行った
場合(S111)である。
【0117】次に、実施例の動作について説明する。
【0118】走行中に運転者がOD禁止スイッチ1を操
作した時には、走行状態検出回路2において加減速意図
の判定と走行路面が平坦であるか否かの判定を行う。す
なわち、ステップS112〜S118の流れで加減速意
図の有無を判定するとともにステップS121〜S13
8の流れで平坦路であるか否かを判定する。なお、平坦
路走行と判定されている間、表示ランプ6が周期的に点
滅する。
【0119】その後、OD禁止スイッチ解除忘れ判定手
段32では、加減速意図無しであるとともに平坦路と判
定してからの経過時間を経過時間カウンタPTCOUNT
よりカウントし、かつ、平坦路走行の継続時間を平坦路
カウンタHTCOUNT によりカウントし、加減速意図有り
と判定してからの経過時間(過渡運転の継続時間)を加
減速カウンタKGCOUNT によりカウントする。また、こ
の加減速カウンタKGCOUNT では、加減速意図無し(定
常運転)でも、坂道走行と判定した場合(ステップS1
38でNOと判定した場合)には、その継続時間をカウ
ントに加えるようにしている。
【0120】そして、解除意図レベル推定回路32bに
おいて、上述の各時間のカウント結果に基づいて、加減
速運転継続時間割合KGRATIO を演算し(ステップS1
55)、さらに、忘れ判定基準時間PTC をテーブルル
ックアップする(ステップS156)。なお、前記加減
速運転継続時間割合KGRATIO は、定常運転時間ならび
に平坦路走行時間が長くなるほど小さな値となり、この
値が小さいほど解除意図レベルが高いものである。そし
て、前記忘れ判定基準時間PTC を参照するテーブル
は、加減速運転継続時間割合KGRATIO の値が小さいほ
ど短く、値が大きいほど長くなるように設定されてお
り、すなわち、定常運転時間ならびに平坦路走行時間が
長いほど忘れ判定基準時間PTC が短くなる。
【0121】そして、禁止解除忘れ判定回路32cで
は、上述の加減速意図無しであるとともに平坦路走行と
判定してからの経過時間を経過時間カウンタPTCOUNT
を忘れ判定基準時間PTC と比較し、経過時間カウンタ
PTCOUNT が忘れ判定基準時間PTC を越えたら、OD
禁止フラグFODSWを0とし(ステップS143)、その
結果、ギヤ位置制御回路5では、OD禁止を解除した変
速制御を開始し、かつ、表示ランプ6を点灯させて、O
D禁止を解除したことを表示する。
【0122】以上、実施例について説明してきたが具体
的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明
に含まれる。
【0123】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1〜9
記載の自動変速機の変速制御装置にあっては、走行状態
検出手段からの入力に基づいて、運転者がOD禁止スイ
ッチのOD禁止解除操作を忘れたことを判定するOD禁
止解除忘れ判定手段を設けたため、運転者がOD禁止操
作を行った後、OD禁止解除を忘れたまま走行した場合
には、その走行途中において自動的にOD禁止が解除さ
れ、燃費の悪化を防止することができるという効果が得
られる。
【0124】また、請求項2記載の発明では、OD禁止
解除忘れを判定するにあたり、走行状態検出手段で運転
者の加減速意図の有無を判定するとともに、走行路面が
平坦路であるか否かを判定し、加減速意図がなくしかも
平坦路走行と判定した時点から基準時間が経過したら、
OD禁止解除忘れと判定するようにしているため、OD
禁止解除忘れの判定を確実に行って、運転者の意志に反
してOD禁止解除を行うことがないという効果が得られ
る。
【0125】また、請求項3記載の発明では、加減速意
図を、エンジン負荷と、その変化速度と、車両加速度に
より判定するようにしており、エンジン負荷を検出する
手段としては、スロットル開度センサやガソリンエンジ
ンの吸入空気量あるいは負圧やディーゼルエンジンの燃
料噴射量など従来から設けられているセンサを利用する
ことができるから、低コストに構成することができると
いう効果が得られる。また、エンジン負荷とその変化速
度と車両加速度とにより、カーブ走行に伴うコースティ
ング状態や、運転者のスロットル操作に現れる加減速意
図や、実際の車両の加減速度変化により、加減速意図を
的確に判定することができるという効果が得られる。
【0126】また、請求項4記載の発明では、エンジン
負荷と、車速と、ギヤ位置とから平坦路を判定するよう
にしており、これらの検出も従来から搭載しているセン
サを利用することができるため、低コストに構成するこ
とができるという効果が得られる。
【0127】また、請求項5および6記載の発明では、
OD禁止解除忘れ判定手段がOD禁止解除忘れの判定を
行うにあたり、解除意図レベル推定部が運転者の解除意
図のレベルを推定し、この推定結果に基づいて、忘れ判
定基準時間演算部が判定基準時間を演算するようにして
いるため、よりいっそう運転者の意志に応じたOD禁止
解除を行うことができる。
【0128】また、請求項7記載の発明では、過渡運転
状態の継続時間に応じて解除意図レベルを推定するよう
にしているため、運転者の解除意図の判定を簡便に行う
ことができるという効果が得られる。
【0129】また、請求項8記載の発明では、所定の時
間内において過渡運転状態の継続時間が占める割合に応
じて解除意図レベルを推定するようにしているため、単
に過渡運転状態の継続時間のみに基づいて推定を行う場
合に比べて、より高い精度で推定を行うことができる。
すなわち、長い屈曲路や山岳路では、途中で平坦路にさ
しかかっても、前方に再び屈曲路や山岳路が続く可能性
が高く、このような場合には、運転者は自らの意志でO
D禁止を解除する意図のレベルは低いが、本発明では、
このような場合にも的確に対応することができる。
【0130】また、請求項9記載の装置では、定常運転
状態であっても坂道走行の継続時間は過渡運転状態の継
続時間に積算するようにしているため、坂道走行では運
転者がOD禁止を解除する意図レベルが低いことに的確
に対応することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動変速機の変速制御装置を示すクレ
ーム対応図である。
【図2】本発明第1実施例の自動変速機の変速制御装置
を示す構成説明図である。
【図3】第1実施例装置の車両走行状態検出回路を示す
ブロック図である。
【図4】第1実施例装置のOD禁止スイッチ解除忘れ判
定回路を示すブロック図である。
【図5】第1実施例装置の制御流れを示すフローチャー
トである。
【図6】第1実施例装置の制御流れを示すフローチャー
トである。
【図7】第1実施例装置の制御流れを示すフローチャー
トである。
【図8】第1実施例装置の制御流れを示すフローチャー
トである。
【図9】第1実施例装置の制御流れを示すフローチャー
トである。
【図10】本発明第2実施例装置の要部の構成を示すブ
ロック図である。
【図11】第2実施例装置の制御流れを示すフローチャ
ートである。
【図12】第2実施例装置の制御流れを示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
a 走行状態検出手段 b オーバドライブ禁止スイッチ c 自動変速機 d 変速制御手段 e オーバドライブ禁止解除忘れ判定手段 f エンジン負荷検出手段 g エンジン負荷変化速度演算手段 h 車両加速度検出手段 k 車速検出手段 m ギヤ位置検出手段 n 平坦路判定手段 p 経過時間計測手段 q 忘れ判定基準時間設定手段 r 比較手段 s 解除意図レベル推定部 u 禁止解除忘れ判定部 q2 判定基準時間演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 59:68

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の走行状態を検出する走行状態検出
    手段と、 オーバドライブへの変速が可能な状態と禁止した状態と
    を選択するオーバドライブ禁止スイッチと、 走行状態に応じて自動変速機のギヤ位置を決定する制御
    を行うとともに、前記オーバドライブ禁止スイッチによ
    りオーバドライブ禁止操作が成された場合にはオーバド
    ライブを除く範囲でギヤ位置を決定するオーバドライブ
    禁止制御を行う変速制御手段とを備えた自動変速機の変
    速制御装置において、 前記走行状態検出手段からの入力に基づいて、運転者が
    オーバドライブ禁止スイッチのオーバドライブ禁止解除
    操作を忘れたことを判定するオーバドライブ禁止解除忘
    れ判定手段を設け、 前記変速制御手段は、オーバドライブ禁止解除忘れ判定
    手段が禁止解除忘れと判定した時には、前記オーバドラ
    イブ禁止制御を解除するよう構成したことを特徴とする
    自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 前記走行状態検出手段には、運転者の加
    減速意図の有無を判定する加減速意図判定手段と、走行
    路面が所定勾配未満の平坦であるか否かを判定する平坦
    路判定手段とが設けられ、 前記オーバドライブ禁止解除忘れ判定手段は、前記加減
    速意図判定手段が加減速意図無しと判定するとともに前
    記平坦路判定手段が平坦路と判定してからの時間を計測
    する経過時間計測手段と、オーバドライブ禁止スイッチ
    の解除忘れと判定するために用いる基準時間を設定する
    忘れ判定基準時間設定手段と、前記経過時間計測手段の
    計測時間と前記忘れ判定基準時間設定手段が設定した基
    準時間とを比較して計測時間が基準時間を越えたら禁止
    解除忘れと判定する比較手段とを備えていることを特徴
    とする請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】 前記加減速意図判定手段は、エンジン負
    荷検出手段からのエンジン負荷信号と、エンジン負荷変
    化速度演算手段からのエンジン負荷変化速度と、車両加
    速度検出手段からの車両加速度を入力して加減速意図の
    有無を判定するよう構成されていることを特徴とする請
    求項2記載の自動変速機の変速制御装置。
  4. 【請求項4】 前記平坦路判定手段は、エンジン負荷検
    出手段からのエンジン負荷信号と、車速検出手段からの
    車速信号と、ギヤ位置検出手段からのギヤ位置信号を入
    力して平坦であるか否かを判定するよう構成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の自動変速機の変速制御
    装置。
  5. 【請求項5】 前記オーバドライブ禁止解除忘れ判定手
    段は、運転者の禁止解除意図のレベルを推定する解除意
    図レベル推定部と、この解除意図レベル推定部の出力信
    号によりオーバドライブ禁止解除忘れの判定の基準とな
    る判定基準時間を演算する忘れ判定基準時間演算部と、
    この忘れ判定基準時間演算部が演算した判定基準時間に
    基づいて禁止解除忘れと判定する禁止解除忘れ判定部と
    が設けられていることを特徴とする請求項1記載の自動
    変速機の変速制御装置。
  6. 【請求項6】 前記走行状態検出手段には、運転者の加
    減速意図の有無を判定する加減速意図判定手段と、走行
    路面が所定勾配未満の平坦であるか否かを判定する平坦
    路判定手段とが設けられ、 前記オーバドライブ禁止解除忘れ判定手段には、前記加
    減速意図判定手段が加速意図無しと判定するとともに前
    記平坦路判定手段が平坦路と判定してからの時間を計測
    する経過時間計測手段が設けられ、 前記禁止解除忘れ判定部は、前記経過時間計測手段の計
    測時間と前記忘れ判定基準時間演算部が演算した判定基
    準時間と比較して、前記計測時間が前記判定基準時間を
    越えたら禁止解除忘れと判定するよう構成されているこ
    とを特徴とする請求項5記載の自動変速機の変速制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記解除意図レベル推定部は、過渡運転
    状態の継続時間を計測し、この継続時間に応じて解除意
    図レベルを推定することを特徴とする請求項5または6
    記載の自動変速機の変速制御装置。
  8. 【請求項8】 前記解除意図レベル推定部は、加減速意
    図判定手段が加減速意図の有りと判定する時に過渡運転
    状態として継続時間を計測する一方、加減速意図無しと
    判定する時に定常運転として継続時間を計測し、過去の
    所定時間における両継続時間を合計した時間に対して過
    渡運転状態の継続時間が占める割合を求め、この割合が
    大きいほど解除意図レベルが大きいと推定するよう構成
    されていることを特徴とする請求項7記載の自動変速機
    の変速制御装置。
  9. 【請求項9】 前記解除意図レベル推定部は、定常運転
    状態でも前記平坦路判定手段が平坦路でないと判定して
    いる間は過渡運転状態として継続時間に積算するよう構
    成されていることを特徴とする請求項8記載の自動変速
    機の変速制御装置。
JP6226251A 1994-09-21 1994-09-21 自動変速機の変速制御装置 Pending JPH0893911A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6226251A JPH0893911A (ja) 1994-09-21 1994-09-21 自動変速機の変速制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6226251A JPH0893911A (ja) 1994-09-21 1994-09-21 自動変速機の変速制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0893911A true JPH0893911A (ja) 1996-04-12

Family

ID=16842269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6226251A Pending JPH0893911A (ja) 1994-09-21 1994-09-21 自動変速機の変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0893911A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11230322A (ja) * 1998-02-09 1999-08-27 Nissan Motor Co Ltd 無段変速機の変速制御装置
US6869383B2 (en) 2001-07-10 2005-03-22 Fujitsu Ten Limited Control apparatus of automatic transmission
JP2006307877A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Honda Motor Co Ltd 変速機のシフト指示方法
JP2006307876A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Honda Motor Co Ltd 変速機のシフト指示方法
JP2013126788A (ja) * 2011-12-16 2013-06-27 Denso Corp 車両走行モード切替装置
JP2018095202A (ja) * 2016-12-16 2018-06-21 本田技研工業株式会社 加速意図判定装置、制御装置および車両

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11230322A (ja) * 1998-02-09 1999-08-27 Nissan Motor Co Ltd 無段変速機の変速制御装置
US6869383B2 (en) 2001-07-10 2005-03-22 Fujitsu Ten Limited Control apparatus of automatic transmission
JP2006307877A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Honda Motor Co Ltd 変速機のシフト指示方法
JP2006307876A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Honda Motor Co Ltd 変速機のシフト指示方法
JP4489632B2 (ja) * 2005-04-26 2010-06-23 本田技研工業株式会社 変速機のシフト指示方法
JP4633530B2 (ja) * 2005-04-26 2011-02-16 本田技研工業株式会社 変速機のシフト指示方法
JP2013126788A (ja) * 2011-12-16 2013-06-27 Denso Corp 車両走行モード切替装置
JP2018095202A (ja) * 2016-12-16 2018-06-21 本田技研工業株式会社 加速意図判定装置、制御装置および車両

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6249735B1 (en) Vehicle state estimation method and vehicular auxiliary brake control apparatus using the method
US4969103A (en) Speed control apparatus for an automotive vehicle with creep control
EP1382477B1 (en) Accelerator controller
EP3072761B1 (en) Control device of vehicle
US7016803B2 (en) Acceleration control device
US20050272560A1 (en) System and method for utilizing estimated driver braking effort
US6882921B2 (en) Traction control algorithm for vehicle operation upon deformable road surfaces
US8715137B2 (en) Method for controlling an automatic transmission of a motor vehicle
JP2001304948A (ja) 車両重量検出装置
JPH0893911A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP4348965B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
KR20130121386A (ko) 차량용 속도제한시스템 및 이의 제어방법
JP3487988B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP4009450B2 (ja) 車両用自動変速機の変速制御装置
JPH06320983A (ja) 車両用追従走行制御装置
JP2561151B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3494543B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPH11190422A (ja) 車両用自動変速機
JP2007078167A (ja) 車両の減速制御装置
JPH02179550A (ja) 車両の走行制御装置
KR20010009672A (ko) 자동차 정속 주행 시스템의 제어 방법
JPH0637857B2 (ja) 車輌用スリップ防止装置
JPH0790722B2 (ja) 定速走行装置
JP2004182010A (ja) 車両用定速走行装置
JPH0474215B2 (ja)