JPH08937A - フィルタ装置 - Google Patents

フィルタ装置

Info

Publication number
JPH08937A
JPH08937A JP6135961A JP13596194A JPH08937A JP H08937 A JPH08937 A JP H08937A JP 6135961 A JP6135961 A JP 6135961A JP 13596194 A JP13596194 A JP 13596194A JP H08937 A JPH08937 A JP H08937A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge hole
hydrophilic
hydrophobic
filter device
port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6135961A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Honma
等 本間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koganei Corp
Original Assignee
Koganei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koganei Corp filed Critical Koganei Corp
Priority to JP6135961A priority Critical patent/JPH08937A/ja
Publication of JPH08937A publication Critical patent/JPH08937A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drying Of Gases (AREA)
  • Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 清浄な乾燥気体を圧力損失なく得ることので
きるフィルタ装置を提供する。 【構成】 多数の細孔が形成されて分離室内にそれぞれ
多数本設けられ、中空孔の開口部を二次側ポートに臨ま
せた疎水糸25aおよび中空孔の開口部を排出孔に臨ま
せた親水糸25bとから構成され、外周部に疎水糸25
aが配置されるとともに内部では両者が混在して設けら
れた束状の濾過部30と、中空孔の開口部を排出孔に臨
ませた多数本の親水糸25bで構成され、濾過部30の
二次側ポート側を露出する一方、排出孔側を包囲する誘
水部31とからなるフィルタエレメントを有するフィル
タ装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体圧回路における気
体中に含まれる固形粒子などの異物を除去するととも
に、気体中の水滴や油滴(以下「液体」という。)を除
去して清浄な乾燥気体を得るようにしたフィルタ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】流体圧機器を有する流体圧回路にあって
は、該回路を流れる気体の中に固形粒子などの異物が含
まれていると制御弁の作動不良が発生し、また、液体が
含まれていると流体圧機器や管路の腐食が発生すること
になるので、これら気体中の異物や液体などを除去する
ことが必要となる。
【0003】このようにして清浄な乾燥気体を得る技術
として、たとえば、特願平5−105290号、実願平
5−53692号、特願平5−247680号、特願平
6−8033号、さらには特願平6−80055号に示
されるように、多孔質中空糸濾過膜を用いてフィルタエ
レメントを形成する技術が提案されている。
【0004】すなわち、特願平5−105290号に記
載の技術は、一次側ポートと二次側ポートとの間に、そ
れぞれ外壁面と内壁面とを連通させる多数の細孔が形成
された多孔質中空糸濾過膜を多数本それぞれの開口部側
を揃えて束ねてなるフィルタエレメントを配置し、その
開口部側を二次側ポートに臨ませたエアフィルタであ
る。
【0005】また、実願平5−53692号に記載の技
術は、エアフィルタ本体に気体が流入する一次側ポート
と気体を流出する二次側ポートとを形成し、それぞれ外
面と中空孔の内面とを連通させる多数の細孔が形成され
た多孔質中空糸濾過膜を多数本束ねて形成したフィルタ
エレメントを、それぞれの中空孔の開口部を二次側ポー
トに臨ませてエアフィルタ本体内に配置したエアフィル
タである。
【0006】特願平5−247680号に記載の技術
は、疎水性を有する多孔質中空糸濾過膜の第1フィルタ
エレメントと親水性を有する多孔質中空糸濾過膜の第2
フィルタエレメントとを混在させて形成したフィルタエ
レメントをエアフィルタ本体内に配置し、一次側ポート
から第1フィルタエレメントの多孔質中空糸濾過膜内を
通って二次側ポートに向かう気体の流れと、一次側ポー
トからの気体に混入した液体とともに排出口から吐出す
る一部の気体の流れとを形成したエアフィルタである。
【0007】特願平6−8033号に記載の技術は、気
体が流入する一次側ポートとその気体が排出される二次
側ポートおよび気体内の液体が排出される排出口とを有
するエアフィルタ本体内に、多数本の多孔質中空糸濾過
膜と焼結多孔質体とが一体となったフィルタエレメント
が用いられたエアフィルタである。
【0008】そして、特願平6−80055号に記載の
技術は、流量調整部によってフィルタ本体に流入する流
体の流量を調整することで流入ポートと流出ポートとの
差圧による多孔質中空糸濾過膜の機能の低下を防止する
エアフィルタである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した技術
によれば、確かに一定の条件下では気体中の液体を除去
し清浄な乾燥気体を得ることができるものの、特に、疎
水性を有する多孔質中空糸濾過膜と親水性を有する多孔
質中空糸濾過膜とを混在させた場合には、次のような不
具合が発生する可能性のあることが本発明者によって見
い出された。
【0010】すなわち、最外周部に疎水性を有する多孔
質中空糸濾過膜を配置した場合には、この濾過膜によっ
て捕捉された液体が内部に位置する親水性を有する多孔
質中空糸濾過膜にまで入り込むことができない場合があ
り、このときには水位が上昇し、二次側ポートから流出
する気体に対する圧力損失が生じてはじめて親水性を有
する多孔質中空糸濾過膜を伝わって排出されるというも
のである。また、最外周部に親水性を有する多孔質中空
糸濾過膜を配置した場合には、捕捉された液体が毛細管
現象によって該濾過膜の全域に浸透して二次側ポートか
ら流出する気体に対する圧力損失の要素となって、やは
り所期の性能が確保されない場合があるというものであ
る。
【0011】そこで、本発明の目的は、圧力損失がな
く、安定して清浄な乾燥気体を得ることのできるフィル
タ装置を提供することにある。
【0012】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかにな
るであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を説明すれば、次の通
りである。
【0014】すなわち、本発明によるフィルタ装置は、
気体流入用の一次側ポートと気体流出用の二次側ポート
とが開設されるとともに内部に分離室が形成され、分離
室内に溜まった液体を排出する排出孔が設けられたフィ
ルタ装置であり、多数の細孔が形成されて分離室内にそ
れぞれ多数本設けられ、中空孔の開口部を二次側ポート
に臨ませた疎水糸および中空孔の開口部を排出孔に臨ま
せた親水糸とから構成され、外周部に疎水糸が配置され
るとともに内部では両者が混在して設けられた束状の濾
過部と、中空孔の開口部を排出孔に臨ませた多数本の親
水糸で構成され、濾過部の二次側ポート側を露出する一
方、排出孔側を包囲する誘水部とからなるフィルタエレ
メントを有するものである。
【0015】また、本発明によるフィルタ装置は、気体
流入用の一次側ポートと気体流出用の二次側ポートとが
開設されるとともに内部に分離室が形成され、分離室内
に溜まった液体を排出する排出孔が設けられたフィルタ
装置であり、多数の細孔が形成されて分離室内にそれぞ
れ多数本設けられ、中空孔の開口部を二次側ポートに臨
ませた疎水糸および中空孔の開口部を排出孔に臨ませた
親水糸とから構成され、外周部に疎水糸が配置されると
ともに内部では両者が混在して設けられた束状の濾過部
と、この濾過部に巻き付けられた親水糸で構成され、濾
過部の二次側ポート側を露出する一方、排出孔側を包囲
する誘水部とからなるフィルタエレメントを有するもの
である。
【0016】さらに、本発明によるフィルタ装置は、気
体流入用の一次側ポートと気体流出用の二次側ポートと
が開設されるとともに内部に分離室が形成され、分離室
内に溜まった液体を排出する排出孔が設けられたフィル
タ装置であって、多数の細孔が形成されて分離室内に多
数本設けられ、中空孔の開口部を二次側ポートに臨ませ
た疎水糸から構成される束状の濾過部と、同様に多数の
細孔が形成されて濾過部の二次側ポート側を露出する一
方、排出孔側を包囲しつつ疎水糸と混在して多数本設け
られ、中空孔の開口部を排出孔に臨ませた親水糸から構
成される誘水部とからなるフィルタエレメントを有する
ものである。
【0017】これらの場合において、前記したフィルタ
エレメントの外側には多孔質体を配置することができ
る。また、前記した排出孔は、ルーバに捕捉された液体
が排出される第1排出孔と、疎水糸および親水糸に捕捉
された液体が排出される第2排出孔とに分離することが
できる。第1排出孔には切換弁を、第2排出孔には可変
絞り弁をそれぞれ取り付けることが可能である。
【0018】
【作用】上記のような構成のフィルタ装置によれば、疎
水糸や親水糸に捕捉された液体がスムーズに排出される
ので、二次側ポートから流出する気体が疎水糸および親
水糸によって圧力損失を生じることなく、安定して清浄
な乾燥気体を得ることが可能になる。また、濾過部が疎
水糸のみによって、誘水部が親水糸のみによって構成さ
れたフィルタ装置によれば、フィルタエレメントの製造
が容易となり、コストの低減を図ることができる。
【0019】そして、第1排出孔と第2排出孔とが形成
されたフィルタ装置によれば、ルーバに捕捉されて塵埃
が混入している液体を第1排出孔より排出して親水糸よ
り排出される液体量を減らすことで、親水糸の目詰まり
の遅延を促し、フィルタエレメントの長寿命化を図るこ
とが可能になる。また、第2排出口に取り付けられた可
変絞り弁には親水糸により濾過された液体が流れるの
で、この可変絞り弁の目詰まりが起こりにくくなる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面に基づいて詳
細に説明する。
【0021】(実施例1)図1は本発明の一実施例であ
るフィルタ装置を示す断面図、図2はそのフィルタ装置
に設けられた多孔質中空糸濾過膜により構成されるフィ
ルタエレメントを示す断面図、図3は束状に形成された
多孔質中空糸濾過膜の側面図、図4はその多孔質中空糸
濾過膜の断面図である。
【0022】本実施例のフィルタ装置は、下方に位置す
る円筒形状の樹脂製のケース部11と、このケース部1
1の上端部に取り付けられる連結部12とを有してい
る。ケース部11の外側には金属製のカバー13が設け
られ、樹脂製のケース部11を保護している。
【0023】ケース部11を連結部12に取り付けるた
めに、連結部12の嵌合孔12aには凹凸部14が環状
に設けられ、ケース部11とカバー13には凹凸部14
に対応して凹凸関係が逆となった凹凸部15が設けられ
ている。これにより、ケース部11とカバー13とを一
体としてこれらの上端部を連結部12の嵌合孔12a内
に挿入した後に、ケース部11とカバー13とを回転さ
せることにより、連結部12に対してケース部11とカ
バー13とが取り付けられる。さらに、ビスやスプリン
グロールピン等の止め具16により連結部12はケース
部11に締結される。
【0024】連結部12には気体流入用の一次側ポート
17が形成され、この一次側ポート17は内部に形成さ
れた分離室18に案内流路19を介して連通されてお
り、一次側ポート17に流入した気体は、案内流路19
により分離室18内に案内される。連結部12には、清
浄な気体が流出される二次側ポート20が一次側ポート
17に対向して形成されている。二次側ポート20はケ
ース部11に形成されたねじ孔11aを介して分離室1
8の中心部に連通されている。
【0025】分離室18内には、気体を通過させる多数
の気孔を有し、一方のフィルタエレメントを構成する筒
状の焼結樹脂(多孔質体)21が、たとえば樹脂よりな
るハウジング22の外周に装着されており、この焼結樹
脂21の気孔の平均径は、たとえば約5μm程度に設定
されている。焼結樹脂21の上部には、一次側ポート1
7から流入した気体に含まれる液体を遠心分離作用によ
って取り除くルーバ23が一体に設けられており、該ル
ーバ23に設けられた雄ねじ部23aをねじ孔11aに
ねじ結合することにより連結部12に固定されている。
【0026】図2に示すように、貫通孔22aが開設さ
れた筒状のハウジング22内には、フィルタエレメント
のもう一方を構成する多孔質中空糸濾過膜24が多数本
束ねて形成されている。この多孔質中空糸濾過膜24を
拡大して示したものが図3であり、さらにその1本の断
面を示したものが図4である。
【0027】多孔質中空糸濾過膜24は、疎水性を有す
る多孔質中空糸濾過膜24である疎水糸25aと、親水
性を有する多孔質中空糸濾過膜24である親水糸25b
とから構成されており、図4に示すように、いずれも中
空孔26を有し、さらにこの中空孔26と連通する多数
の細孔27が開設されている。
【0028】図3に示すように、疎水糸25aおよび親
水糸25bは、ともに2つ折りの状態に折り曲げられて
開口部28の部分で束ねられるとともに、この開口部2
8の部分で接着剤により接合されている。そして、疎水
糸25aはその開口部28を二次側ポート20に臨ませ
て、親水糸25bはその開口部28を反対方向、すなわ
ち後述する排出孔32aに臨ませて配置されている。
【0029】この疎水糸25aおよび親水糸25bから
なるフィルタエレメントは、濾過部30と、この濾過部
30を包囲する誘水部31とを構成している。すなわ
ち、濾過部30は前記した疎水糸25aがその外周部に
配置されるとともに、内部では疎水糸25aと親水糸2
5bとが相互に接触して混在するように配置された束状
の部位であり、誘水部31は親水糸25bのみで形成さ
れている。誘水部31は濾過部30の二次側ポート20
側を露出する一方、この濾過部30の排出孔32a側を
包囲するようにして設けられている。
【0030】疎水性を有する材質により形成された疎水
糸25aの外面に付着した水滴や油滴は、その接触角が
大きくなって半球形状となる。疎水糸25aの外径は0.
38mm程度であり、細孔27の平均内径つまり分画特
性は0.1μmとなっている。なお、疎水糸25a自体を
疎水性の材料を用いることなく外面に疎水処理を施すよ
うにしてもよい。親水性を有する材料により形成された
親水糸25bの表面に付着した水滴などの接触角は非常
に小さくなる。親水糸25bの外径は疎水糸25aと同
様であるが、細孔27の平均内径つまり分画特性は0.1
5μmのものが使用されている。なお、親水糸25bに
ついても、外面に親水処理を施すようにしてもよい。
【0031】また、フィルタエレメントは、この疎水糸
25aおよび親水糸25bのみによって構成し、前記し
た焼結樹脂21を省略することも可能である。
【0032】分離室18の下方には、分離室18内に溜
まった液体を排出するドレン排出機構が設けられてい
る。
【0033】図1に示すように、ケース部11の底部に
は、ハウジング22の底部に開設された流出路29と連
通する排出孔32aが形成されたドレン弁本体32が設
けられている。ドレン弁本体32の上部にはシール材3
3が装着されて流出路29の外周と排出孔32aとの間
をシールしており、疎水糸25aと親水糸25bとから
なるフィルタエレメントに捕捉された液体は、流出路2
9から排出孔32aを通って常時外部に排出される。
【0034】なお、このドレンコック34には、排出孔
32aから常時排出されるブリードエアの流量を調節す
る可変絞り弁を接続することができる。
【0035】本実施例に示すフィルタ装置によれば、一
次側ポート17からの気体は、ルーバ23による遠心分
離作用で比較的大きな粒子の液体が除去されながら分離
室18内に流入し、塵埃などが焼結樹脂21よりなるフ
ィルタエレメントによって、液体が疎水糸25aによっ
てそれぞれ除去され、清浄な気体となって二次側ポート
20から流出する。したがって、ルーバ23や焼結樹脂
21によって除去された液体はケース部11の内壁を伝
わってその底に、遠心分離作用により分離不可能であっ
た液体は疎水糸25aによって除去されて次の排出作用
に移る。
【0036】ここで、前記のように、疎水糸25aおよ
び親水糸25bよりなるフィルタエレメントは、疎水糸
25aが外周部に配置されるとともに、内部では疎水糸
25aと親水糸25bとが相互に接触して混在するよう
に配置された束状の濾過部30と、親水糸25bのみで
構成され、濾過部30の二次側ポート20側を露出する
一方、排出孔32a側を包囲する誘水部31とから構成
されている。したがって、誘水部31である親水糸25
bはほぼ全域が毛細管現象により濡れ状態となり、これ
に捕捉された液体は親水糸25bに案内されて排出孔3
2aから外部に排出される。また、濾過部30の外周に
位置する疎水糸25aに捕捉された液体は誘水部31で
ある親水糸25bおよび濾過部30に混在された親水糸
25bに達し、同様に排出孔32aから外部に排出され
る。
【0037】よって、疎水糸25aを外周の全域に配置
した場合のように、捕捉した液体がこの疎水糸25aの
細孔27を塞いで一次側ポート17から二次側ポート2
0へ至る気体の圧力損失となって流量を低下させること
がない。また、親水糸25bを外周の全域に配置した場
合のように、捕捉した液体が親水糸25bの全域に浸透
して二次側ポート20へ向かう気体の圧力損失の原因と
なって、気体の流量を低下させることもない。したがっ
て、本実施例に示すフィルタ装置によれば、二次側ポー
ト20から流出する気体の流量が疎水糸25aおよび親
水糸25bによって低下されることなく、安定して清浄
な乾燥気体を二次側ポート20から得ることができる。
【0038】(実施例2)図5は本発明の他の実施例で
あるフィルタ装置に設けられた多孔質中空糸濾過膜によ
り構成されるフィルタエレメントを示す断面図である。
【0039】本実施例によるフィルタエレメントは、濾
過部30の外周位置においてこれを包囲するように設け
られた誘水部31を構成する親水糸25bが、濾過部3
0に巻き付けられて設けられているものである。その他
の箇所においては実施例1のフィルタエレメントと同様
であり、したがって、同一の部材には同一の符号が付さ
れている。
【0040】このように、親水糸25bを濾過部30の
排出孔側に巻き付けて誘水部31を構成することによっ
ても、前記した実施例1の場合と同様に、二次側ポート
から流出する気体の流量が低下することなく、安定して
清浄な乾燥気体を得ることができる。
【0041】(実施例3)図6は本発明のさらに他の実
施例であるフィルタ装置に設けられた多孔質中空糸濾過
膜により構成されるフィルタエレメントを示す断面図で
ある。
【0042】本実施例によるフィルタエレメントも疎水
糸25aと親水糸25bとから構成されるものである
が、濾過部30が疎水糸25aのみによって、誘水部3
1が親水糸25bのみによってそれぞれ構成されている
点で、また、誘水部31が濾過部30の外周を包囲する
とともにこれと混在して設けられている点で、前記実施
例1、2のフィルタエレメントと異なっている。
【0043】すなわち、中空孔の開口部を二次側ポート
に臨ませて束状の濾過部30が疎水糸25aにより形成
され、この濾過部30の二次側ポート側を露出する一
方、排出孔側を包囲する誘水部31が中空孔の開口部を
排出孔に臨ませて、さらに疎水糸25aと混在して設け
られている。その他の箇所においては実施例1のフィル
タエレメントと同様であり、同一の部材には同一の符号
が付されている。
【0044】本実施例に示すフィルタエレメントによっ
ても、二次側ポートから流出する気体の流量が低下する
ことなく、安定して清浄な乾燥気体を得ることができ
る。さらに、濾過部30が疎水糸25aのみによって、
誘水部31が親水糸25bのみによって構成されるの
で、フィルタエレメントの製造が容易であり、コストを
低くすることができる。
【0045】(実施例4)図7は本発明のさらに他の実
施例であるフィルタ装置を示す断面図である。
【0046】本フィルタ装置では、実施例1で示すフィ
ルタ装置のドレン排出機構に切換弁35および可変絞り
弁36が取り付けられているものであって、ケース部1
1の底部に接続されたドレン弁本体37には、ルーバ2
3に捕捉されてケース部11の側壁を伝わって溜まった
液体を排出する第1排出孔38と、疎水糸25aおよび
親水糸25bに捕捉されて流出路29に至った液体を排
出する第2排出孔39とが形成されている。そして、第
1排出孔38には切換弁35が、第2排出孔39には可
変絞り弁36がそれぞれ取り付けられ、捕捉された液体
が別々のルートを経て外部に排出されるようになってい
る。
【0047】第1排出孔38に取り付けられた切換弁3
5は2方向切換弁であり、これによって液体の流れが開
放あるいは閉止される。また、第2排出孔39に取り付
けられた可変絞り弁36は図示しないニードルにより弁
開度を変化させるもので、これによってブリードエアを
常時少量ずつ流すことが可能となる。
【0048】なお、第1排出孔38には切換弁35に代
えて可変絞り弁36を取り付けてもよく、第1排出孔3
8および第2排出孔39は最終的に1つに収束するよう
に形成することも可能である。
【0049】ルーバ23の遠心分離作用により捕捉され
た液体には、その液体が含まれていた気体が焼結樹脂2
1や疎水糸25aや親水糸25bなどの多孔質中空糸濾
過膜24を通過する前のものであるために塵埃も混入し
ている。一方、焼結樹脂21を通過して多孔質中空糸濾
過膜24に捕捉された液体には、このような塵埃は混入
していない。したがって、ルーバ23に捕捉された液体
と多孔質中空糸濾過膜24に捕捉された液体とを同一経
路から排出し、この経路上に可変絞り弁36を取り付け
てブリードエアを常時少量流そうとすると、塵埃による
目詰まりが発生するおそれがある。
【0050】このような場合、第1排出孔38と第2排
出孔39とが形成され、ルーバ23に捕捉された液体を
第1排出孔38により、多孔質中空糸濾過膜24に捕捉
された液体を第2排出孔39により、それぞれ別々の経
路で排出するとともに第2排出孔39に可変絞り弁36
を取り付けた本発明のフィルタ装置によれば、このよう
な塵埃による目詰まりを未然に防止することが可能にな
る。また、第1排出孔38より排出される液体には塵埃
も含まれるため、焼結樹脂21や多孔質中空糸濾過膜2
4に達する塵埃も少なくなる。
【0051】したがって、疎水糸25aや親水糸25b
などの多孔質中空糸濾過膜24の長寿命化を図ることが
できる。
【0052】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることは言うまでもない。
【0053】たとえば、実施例4による疎水糸25aお
よび親水糸25bよりなるフィルタエレメントは、実施
例1に示すような構成を有しているものであるが、実施
例2あるいは実施例3に示すフィルタエレメントを用い
ることも可能である。
【0054】また、実施例1および4にて示されている
焼結樹脂は、焼結金属などその他の焼結多孔質体とする
ことができる。
【0055】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以
下の通りである。
【0056】(1).すなわち、本発明のフィルタ装置によ
れば、液体が疎水糸の細孔を塞いで一次側ポートから二
次側ポートへ至る気体の圧力損失となったり、液体が親
水糸の全域に浸透して二次側ポートへ向かう気体の圧力
損失となったりすることにより、気体の流量を低下させ
ることがない。したがって、二次側ポートから流出する
気体の流量が疎水糸および親水糸によって低下すること
なく、安定して清浄な乾燥気体を得ることが可能にな
る。
【0057】(2).また、濾過部が疎水糸のみによって、
誘水部が親水糸のみによってそれぞれ構成されたフィル
タ装置によれば、前記した(1) に加えて、フィルタエレ
メントの製造が容易となり、コストの低減を図ることが
できる。
【0058】(3).そして、第1排出孔と第2排出孔とが
形成されたフィルタ装置によれば、ルーバに捕捉されて
塵埃が混入している液体を第1排出孔より排出し、誘水
部の親水糸からの液体排出量を減らすことで、親水糸の
目詰まりの遅延を促進し、多孔質中空糸濾過膜の長寿命
化を図ることが可能になる。また、第2排出孔に取り付
けられた可変絞り弁には、親水糸により濾過された液体
が流れるので、可変絞り弁における目詰まりが起こりに
くくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるフィルタ装置を示す断
面図である。
【図2】図1のフィルタ装置に設けられた多孔質中空糸
濾過膜により構成されるフィルタエレメントを示す断面
図である。
【図3】束状に形成された多孔質中空糸濾過膜を示す側
面図である。
【図4】図3の多孔質中空糸濾過膜の断面図である。
【図5】本発明の実施例2によるフィルタ装置に設けら
れた多孔質中空糸濾過膜により構成されるフィルタエレ
メントを示す断面図である。
【図6】本発明の実施例3によるフィルタ装置に設けら
れた多孔質中空糸濾過膜により構成されるフィルタエレ
メントを示す断面図である。
【図7】本発明の実施例4によるフィルタ装置を示す断
面図である。
【符号の説明】
11 ケース部 11a ねじ孔 12 連結部 12a 嵌合孔 13 カバー 14 凹凸部 15 凹凸部 16 止め具 17 一次側ポート 18 分離室 19 案内流路 20 二次側ポート 21 焼結樹脂(多孔質体) 22 ハウジング 22a 貫通孔 23 ルーバ 23a 雄ねじ部 24 多孔質中空糸濾過膜 25a 疎水糸 25b 親水糸 26 中空孔 27 細孔 28 開口部 29 流出路 30 濾過部 31 誘水部 32 ドレン弁本体 32a 排出孔 33 シール材 34 ドレンコック 35 切換弁 36 可変絞り弁 37 ドレン弁本体 38 第1排出孔 39 第2排出孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体流入用の一次側ポートと気体流出用
    の二次側ポートとが開設されるとともに内部に分離室が
    形成され、前記分離室内に溜まった液体を排出する排出
    孔が設けられたフィルタ装置であって、 多数の細孔が形成されて前記分離室内にそれぞれ多数本
    設けられ、中空孔の開口部を前記二次側ポートに臨ませ
    た疎水糸および中空孔の開口部を前記排出孔に臨ませた
    親水糸とから構成され、外周部に前記疎水糸が配置され
    るとともに内部では両者が混在して設けられた束状の濾
    過部と、 前記中空孔の開口部を前記排出孔に臨ませた多数本の前
    記親水糸で構成され、前記濾過部の二次側ポート側を露
    出する一方、前記排出孔側を包囲する誘水部とからなる
    フィルタエレメントを有することを特徴とするフィルタ
    装置。
  2. 【請求項2】 気体流入用の一次側ポートと気体流出用
    の二次側ポートとが開設されるとともに内部に分離室が
    形成され、前記分離室内に溜まった液体を排出する排出
    孔が設けられたフィルタ装置であって、 多数の細孔が形成されて前記分離室内にそれぞれ多数本
    設けられ、中空孔の開口部を前記二次側ポートに臨ませ
    た疎水糸および中空孔の開口部を前記排出孔に臨ませた
    親水糸とから構成され、外周部に前記疎水糸が配置され
    るとともに内部では両者が混在して設けられた束状の濾
    過部と、 前記濾過部に巻き付けられた親水糸で構成され、前記濾
    過部の二次側ポート側を露出する一方、前記排出孔側を
    包囲する誘水部とからなるフィルタエレメントを有する
    ことを特徴とするフィルタ装置。
  3. 【請求項3】 気体流入用の一次側ポートと気体流出用
    の二次側ポートとが開設されるとともに内部に分離室が
    形成され、前記分離室内に溜まった液体を排出する排出
    孔が設けられたフィルタ装置であって、 多数の細孔が形成されて前記分離室内に多数本設けら
    れ、中空孔の開口部を前記二次側ポートに臨ませた疎水
    糸から構成される束状の濾過部と、 同様に多数の細孔が形成されて前記濾過部の二次側ポー
    ト側を露出する一方、前記排出孔側を包囲しつつ前記疎
    水糸と混在して多数本設けられ、前記中空孔の開口部を
    前記排出孔に臨ませた親水糸から構成される誘水部とか
    らなるフィルタエレメントを有することを特徴とするフ
    ィルタ装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタエレメントの外側に多孔質
    体が配置されていることを特徴とする請求項1、2また
    は3記載のフィルタ装置。
  5. 【請求項5】 前記排出孔は、ルーバに捕捉された液体
    が排出される第1排出孔と、前記疎水糸および親水糸に
    捕捉された液体が排出される第2排出孔とに分離されて
    いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
    載のフィルタ装置。
  6. 【請求項6】 前記第1排出孔には切換弁が、前記第2
    排出孔には可変絞り弁がそれぞれ取り付けられているこ
    とを特徴とする請求項5記載のフィルタ装置。
JP6135961A 1994-06-17 1994-06-17 フィルタ装置 Pending JPH08937A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6135961A JPH08937A (ja) 1994-06-17 1994-06-17 フィルタ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6135961A JPH08937A (ja) 1994-06-17 1994-06-17 フィルタ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08937A true JPH08937A (ja) 1996-01-09

Family

ID=15163900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6135961A Pending JPH08937A (ja) 1994-06-17 1994-06-17 フィルタ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08937A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010004714A1 (de) * 2010-01-12 2011-07-14 Alfred Kärcher GmbH & Co. KG, 71364 Staubsaugerfilter und dessen Verwendung

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010004714A1 (de) * 2010-01-12 2011-07-14 Alfred Kärcher GmbH & Co. KG, 71364 Staubsaugerfilter und dessen Verwendung

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101146883B1 (ko) 액체 분리기, 특히 압축 공기 시스템을 위한 오일 분리기
JP5379792B2 (ja) フィルタアセンブリ及び方法
JP4685760B2 (ja) 燃料ろ過装置
US5458767A (en) Fuel filter assembly with dual filter media and by-pass device
KR101273987B1 (ko) 공기 건조기 카트리지
CN107530612B (zh) 气压过滤器及过滤器元件
US5406974A (en) Automatic fluid flow control and strainer device
JPH07204440A (ja) エアフィルタ
JPH08937A (ja) フィルタ装置
US6328889B1 (en) Filter arrangement
EP1381438A1 (en) Biological fluid filter
JPH0461905A (ja) 圧力調整弁
US4751940A (en) Check valve
JPH0889738A (ja) フィルタ装置
JP3322955B2 (ja) エアフィルタ
TWI813858B (zh) 濾芯
US20060113227A1 (en) One-piece flow control valve for fluid filter assembly
JP3357447B2 (ja) 圧縮空気清浄除湿装置
JPH08155245A (ja) 空気乾燥装置
JPH04322782A (ja) 浄水カートリッジ
JP3452983B2 (ja) フィルタエレメント
JPH11253933A (ja) 浄水器
JP2005061383A (ja) フィルタ装置
JPH08299736A (ja) エアフィルタ
ES2343325T5 (es) Cartucho secador de aire