JPH0889738A - フィルタ装置 - Google Patents

フィルタ装置

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Publication number
JPH0889738A
JPH0889738A JP22750494A JP22750494A JPH0889738A JP H0889738 A JPH0889738 A JP H0889738A JP 22750494 A JP22750494 A JP 22750494A JP 22750494 A JP22750494 A JP 22750494A JP H0889738 A JPH0889738 A JP H0889738A
Authority
JP
Japan
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hollow fiber
porous hollow
fluid
port
filtration membrane
Prior art date
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Pending
Application number
JP22750494A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsutaka Masuda
充隆 枡田
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Koganei Corp
Original Assignee
Koganei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多孔質中空糸濾過膜の目詰まりを防止するフ
ィルタ装置を提供する。 【構成】 流体Fが流入、流出する一次側ポート11、
二次側ポート12、および流体F内に含まれる異物が排
出される排出口18が形成されたフィルタ本体3と、流
入した流体Fをフィルタ本体3の軸方向の中央部に形成
されたエレメント収容室8に案内する案内流路13と、
エレメント収容室8内に配置され、多数の細孔が形成さ
れて一方端の開口部21b1 が案内流路13の方向に、
他方端の開口部21b2 が排出口18の方向に向けられ
た複数本の疎水性を有する多孔質中空糸濾過膜21と、
エレメント収容室8の外周位置に形成されて二次側ポー
ト12に連通され、一次側ポート11から案内流路13
を通って多孔質中空糸濾過膜21の中空孔に流入し、細
孔を通って外部に流出した流体Fを二次側ポート12に
導く排出流路19とを有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流体圧回路内を流れる流
体を清浄にするフィルタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流体圧シリンダ等のアクチュエータを作
動させる場合には、圧縮機等の流体圧源から吐出される
流体を圧力制御弁、方向制御弁および速度制御弁等の流
体圧機器を用いてアクチュエータに案内するようにして
おり、これらが管路で接続され種々の流体圧回路つまり
流体圧システムを構成している。
【0003】流体圧回路を流れる流体内には塵埃やスケ
ール等の固形粒子や遊離水分つまり水滴や油滴(以下
「異物」という。)が含まれているので、流体圧回路に
はこれらの異物を除去するためにフィルタ装置が使用さ
れている。このフィルタ装置は回路内に独立して取り付
けられる場合以外に、弁の内部に一体に組み込まれる場
合がある。何れの場合にも、流体圧回路内にフィルタエ
レメントを配置して異物を除去するようにしている。
【0004】そして、流体中に含まれている異物を捕捉
して外部に排出する技術として、たとえば、特願平5−
105290号、実願平5−53692号、特願平5−
247680号などに示されるように、多孔質中空糸濾
過膜を用いた技術が提案されている。
【0005】これらの中で、特願平5−247680号
に記載の技術は、捕捉された異物により多孔質中空糸濾
過膜の細孔の目詰まりを防止するために、疎水性を有す
る多孔質中空糸濾過膜の第1フィルタエレメントと親水
性を有する多孔質中空糸濾過膜の第2フィルタエレメン
トとを混在させて形成したフィルタエレメントをフィル
タ本体内に配置し、一次側ポートから第1フィルタエレ
メントの多孔質中空糸濾過膜内を通って二次側ポートに
向かう流体の流れと、一次側ポートからの流体に混入し
た水分とともに排水口から吐出する一部の流体の流れと
を形成したフィルタ装置である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した技術
によれば、疎水性を有する多孔質中空糸濾過膜と親水性
を有する多孔質中空糸濾過膜の二種類の多孔質中空糸濾
過膜が必要になるので、部品点数が増加しフィルタ装置
自体のコストがアップすることになる。
【0007】のみならず、疎水性を有する多孔質中空糸
濾過膜と親水性を有する多孔質中空糸濾過膜との方向を
それぞれ用意し、両者を混在して配置する構造としなけ
ればならないので、組み立てが複雑になるという問題も
ある。
【0008】そこで本発明の目的は、多孔質中空糸濾過
膜の目詰まりを、より単純な構造で防止することのでき
るフィルタ装置を提供することにある。
【0009】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0011】すなわち、本発明のフィルタ装置は、流体
が流入する一次側ポート、流入した流体が排出される二
次側ポート、および一次側ポートから流入した流体内に
含まれる異物が排出される排出口が形成されたフィルタ
本体と、一次側ポートから流入した流体をフィルタ本体
の軸方向の中央部に形成されたエレメント収容室に案内
する案内流路と、エレメント収容室内に配置され、多数
の細孔が形成されて一方端の開口部が案内流路の方向
に、他方端の開口部が排出口の方向に向けられた複数本
の疎水性を有する多孔質中空糸濾過膜と、エレメント収
容室の外周位置に形成されて二次側ポートに連通され、
一次側ポートから案内流路を通って多孔質中空糸濾過膜
の中空孔に流入し、細孔を通って外部に流出した流体を
二次側ポートに導く排出流路とを有するものである。
【0012】また、流体が流入する一次側ポート、減圧
された流体が排出される二次側ポート、および一次側ポ
ートから流入した流体内に含まれる異物が排出される排
出口が形成されたフィルタ本体と、フィルタ本体に形成
された弁孔内に摺動自在に設けられ、弁孔を開閉する弁
体を有する弁棒と、一次側ポートから流入した流体の圧
力に応じて弁体の開度を調整する弁開閉手段と、弁孔と
エレメント収容室とを連通し、一次側ポートから流入し
た流体を弁孔からフィルタ本体の軸方向の中央部に設け
られたエレメント収容室に案内する案内流路と、エレメ
ント収容室内に配置され、多数の細孔が形成されて一方
端の開口部が弁孔の方向に、他方端の開口部が排出口の
方向に向けられた複数本の疎水性を有する多孔質中空糸
濾過膜と、エレメント収容室の外周位置に形成されて二
次側ポートに連通され、一次側ポートから案内流路を通
って多孔質中空糸濾過膜の中空孔に流入し、細孔を通っ
て外部に流出した流体を二次側ポートに導く排出流路と
を有するものである。
【0013】これらの場合において、前記した案内流路
には、多孔質中空糸濾過膜の濾過度よりも低い濾過度の
プレフィルタを設けることが、また、多孔質中空糸濾過
膜から排出流路に向かう位置には、多孔質中空糸濾過膜
の濾過度よりも高い濾過度のマイクロミストフィルタを
設けることができる。
【0014】
【作用】上記のような構成のフィルタ装置によれば、疎
水性を有する多孔質中空糸濾過膜の疎水・撥水作用によ
り分離された液滴が捕捉された固形粒子を取り込んで外
部に排出されるという自浄作用が得られるので、多孔質
中空糸濾過膜の内壁面は常にクリーンな状態になって目
詰まりが自動的に防止される。
【0015】また、疎水性を有する単一種類の多孔質中
空糸濾過膜で目詰まりが防止されるので、構造が単純に
なりフィルタ装置自体の組み立てが容易になると同時
に、部品点数が削減されてフィルタ装置を安価で製造す
ることが可能になる。
【0016】このような多孔質中空糸濾過膜に加えてプ
レフィルタが設けられたフィルタ装置によれば、多孔質
中空糸濾過膜の細孔が大径の異物によって閉塞された
り、金属片によって欠損されることがない。
【0017】そして、多孔質中空糸濾過膜に加えてマイ
クロミストフィルタが設けられたフィルタ装置によれ
ば、二次側ポートから流出する流体を一層清浄なものに
することが可能になる。
【0018】
【実施例】以下、図示する本発明の実施例に基づいて本
発明を詳細に説明する。
【0019】(実施例1)図1は本発明の一実施例であ
るフィルタ装置を示す断面図、図2はそのフィルタ装置
に用いられている多孔質中空糸濾過膜を示す断面図であ
る。
【0020】図1に示すように、本実施例のフィルタ装
置は円筒形状の樹脂製のケース部1と、このケース部1
の上端部に取り付けられる連結部2とにより形成される
フィルタ本体3を有している。ケース部1の外側には金
属製のカバー4が設けられ、樹脂製のケース部1をカバ
ー4により覆ってケース部1を保護している。
【0021】ケース部1を連結部2に取り付けるため
に、連結部2の嵌合孔2aには凹凸部5が環状に設けら
れ、ケース部1とカバー4には凹凸部5に対応して凹凸
関係が逆となった凹凸部6が設けられている。これによ
り、ケース部1とカバー4とを一体としてこれらの上端
部を連結部2の嵌合孔2a内に挿入した後に、ケース部
1とカバー4とを回転させることにより、連結部2に対
してケース部1とカバー4とが取り付けられる。さら
に、止め具であるガードボタン(図示せず)により連結
部2はケース部1にワンタッチでロックされている。
【0022】連結部2には図示しない流体圧回路の一次
側流路が接続される一次側ポート11が形成され、この
一次側ポート11はフィルタ本体3の軸方向の中央部に
形成されたエレメント収容室8に案内流路13を介して
連通されており、流入した流体Fがエレメント収容室8
内に導入されるようになっている。さらに、連結部2に
は流体圧回路の二次側流路が接続される二次側ポート1
2が一次側ポート11の反対側に形成され、エレメント
収容室8の外周位置にはこの二次側ポート12に連通す
る排出流路19が形成されている。したがって、一次側
ポート11から流入した流体Fは、エレメント収容室8
から排出流路19を通って二次側ポート12に至ること
になる。
【0023】エレメント収容室8は、複数箇所に通気孔
14aが形成された樹脂製のエレメントカバー14に取
り囲まれている。このエレメントカバー14は、上端に
一体的に形成された取付部15の雄ねじ部15aを連結
部2のねじ孔9にねじ結合することにより連結部2に締
結され、これによってエレメント収容室8が案内流路1
3と連通されている。また、エレメントカバー14の下
端には取付部16が取り付けられており、この取付部1
6は図示しないシール材を介してケース部1に固定され
ている。
【0024】なお、取付部16には排出口18が形成さ
れており、この排出口18に連通する排出管20がドレ
ン弁本体24にねじ結合されている。そして、排出口1
8からは常に少量の流体Fが排出されて後述する異物が
スムーズに外部に排出されるようになっている。なお、
排出管20内には図示しない排水ホースが止め付けられ
るジョイント20aが嵌合されている。
【0025】エレメント収容室8内には多孔質中空糸濾
過膜21が配置されている。図2に示すように、この多
孔質中空糸濾過膜21は中空孔21aを有している。そ
して、図1に示すように、多孔質中空糸濾過膜21は、
一方端の開口部21b1 が案内流路13の方向に、他方
端の開口部21b2 が排出口18の方向に向けられてお
り、それぞれの開口部21b1 ,21b2 の部分、つま
り図1の破線より開口部21b1 ,21b2 側で接着剤
により接合されている。また、この多孔質中空糸濾過膜
21には、中空孔21aと外部とを連通させる多数の細
孔21c(図2)が形成されている。
【0026】多孔質中空糸濾過膜21は疎水性を有する
材質により構成されている。したがって、この多孔質中
空糸濾過膜21に水滴が付着した場合には、その水滴は
該多孔質中空糸濾過膜21の疎水・撥水作用により接触
角が大きくなって半球形状となる。多孔質中空糸濾過膜
21の外径は0.38mm程度であり、細孔21cの平均
内径つまり濾過度は0.1μmとなっている。なお、多孔
質中空糸濾過膜21を疎水性の材料で構成することな
く、これに疎水処理を施すようにしてもよい。
【0027】上述した構成のフィルタ装置を流体圧回路
に設けた場合には、一次側ポート11に接続された空圧
管路からの流体Fが案内流路13からエレメント収容室
8内に流入し、案内流路13側の開口部21b1 から多
孔質中空糸濾過膜21の中空孔21aに流入する。そし
て、中空孔21aから細孔21cを通って外部に流出
し、エレメントカバー14の通気孔14aを通過して排
出流路19に至り、この排出流路19と連通された二次
側ポート12から流出する。
【0028】このとき、図2に示すように、多孔質中空
糸濾過膜21の中空孔21a内に流入した流体Fの中に
金属片などのような固形粒子Aが含有している場合に
は、これらは中空孔21aの内壁面で捕捉される。した
がって、多孔質中空糸濾過膜21の細孔21cから外部
に流出した流体Fからは0.1μm径以上の固形粒子Aが
取り除かれた状態となっている。また、流体Fの中に水
滴B1 や油滴B2 などの液滴Bが含有している場合に
は、流体Fが細孔21cを通過するときに液滴Bが多孔
質中空糸濾過膜21に接触しても、この多孔質中空糸濾
過膜21は疎水性を有しているので、その疎水・撥水作
用により液滴Bとの接触角が大きくなり、液滴Bは表面
張力で半球状、あるいは球状になる。つまり、疎水性の
多孔質中空糸濾過膜21は、その素材の持つ臨界表面張
力が水や油の表面張力に対して小さく、液体の分子間引
力により液滴Bは表面積が最小となるように凝集して丸
くなる。
【0029】したがって、液滴Bは多孔質中空糸濾過膜
21の細孔21c内に入り込むことなく、流体Fのみが
細孔21cから外部に流出し、固形粒子Aや液滴Bとい
った異物はほぼ100%分離されることになる。
【0030】分離された液滴Bは中空孔21aの内壁面
に付着するが、排出口18から常に少量の流体Fが排出
されていることから液滴Bは流体Fにより強制的に外部
に排出される。そして、所定量に達すると自重により内
壁面に沿って落下し、排出口18から排出管20を通っ
て外部に排出される。このとき、図2に示すように、内
壁面にすでに捕捉された固形粒子Aがある場合には、該
固形粒子Aは落下する液滴Bに取り込まれてこれと一緒
に外部に排出される。このような分離された液滴Bが捕
捉された固形粒子Aを洗い流すという自浄作用により、
多孔質中空糸濾過膜21の中空孔21aの内壁面は絶え
ずクリーンにされて目詰まりが防止され、フィルタ装置
としての寿命を大幅に向上させることができる。
【0031】また、疎水性を有する単一種類の多孔質中
空糸濾過膜21によって細孔21cの目詰まりが防止さ
れるので、構造が単純になってフィルタ装置自体の組み
立てが容易になる。さらに、部品点数が削減されるの
で、フィルタ装置を安価で製造することが可能になる。
【0032】(実施例2)図3は本発明の他の実施例で
あるフィルタ装置を示す断面図である。
【0033】図示するように、本実施例のフィルタ装置
では一次側ポート11とエレメント収容室8とを連通す
る案内流路13に、多孔質中空糸濾過膜21よりも大き
な異物を除去するプレフィルタ22が設けられており、
その他の部分では前記実施例と同様に構成されている。
したがって、図3において前記実施例と共通する部材に
は同一の符号が付されている。
【0034】たとえば焼結樹脂などのような焼結多孔質
体よりなるプレフィルタ22の平均内径つまり濾過度は
5μmであり、多孔質中空糸濾過膜21の濾過度である
0.1μmよりも低い濾過度になっている。よって、この
プレフィルタ22では、一次側ポート11より流入して
多孔質中空糸濾過膜21に至る途中の流体F中に含まれ
るたとえば金属片などのような5μm以上の大径の固形
粒子が捕捉される。
【0035】このようなフィルタ装置によれば、プレフ
ィルタ22を通過して多孔質中空糸濾過膜21に至る流
体Fからは5μm以上の大径の固形粒子が取り除かれ
て、小径の異物や液滴のみが含有された状態となってい
る。したがって、多孔質中空糸濾過膜21ではこれら小
径の異物や液滴が除去されると同時に、その細孔が大径
の異物によって閉塞されたり、金属片によって欠損され
ることがない。よって、多孔質中空糸濾過膜21の負荷
が軽減されるとともに目詰まりが一層確実に防止され、
フィルタ装置としての寿命がさらに向上することにな
る。
【0036】(実施例3)図4は本発明のさらに他の実
施例であるフィルタ装置を示す断面図である。
【0037】図示するように、本実施例のフィルタエレ
メントにおいては、エレメントカバー14の周囲、つま
りエレメント収容室8内に流入した流体Fが多孔質中空
糸濾過膜21から出て排出流路19に向かう位置にマイ
クロミストフィルタ23が設けられているもので、その
他の部分においては前記した前記実施例と同様に構成さ
れている。したがって、図4においても前記実施例と共
通する部材には同一の符号が付されている。
【0038】このマイクロミストフィルタ23は内周位
置から外側に向かって、ポリエステルの不織布からなる
スクリーン23a、マイクログラスファイバからなるイ
ンナエレメント23b、同様にポリエステルの不織布か
らなるスクリーン23c、そしてウレタンフォームから
なるアウタエレメント23dの四層の部材で構成されて
おり、濾過度は多孔質中空糸濾過膜21のそれよりも高
い0.01μmとなっている。したがって、細孔に捕捉さ
れずに流体Fとともに多孔質中空糸濾過膜21の外側に
流出した0.1μm以下の固形粒子や、多孔質中空糸濾過
膜21の疎水、撥水作用で分離、除去されなかった液滴
がマイクロミストフィルタ23で取り除かれる。なお、
このマイクロミストフィルタ23によって除去された液
滴は、ドレン接続ポート25より可変絞り弁60(図
6)などによって少量の流体Fとともに排出されたり、
別途オートドレン(図示せず)を接続して自動的に、あ
るいは手動コック(図示せず)により外部に排出され
る。
【0039】このようなフィルタ装置によれば、多孔質
中空糸濾過膜21により取り除くことのできなかった固
形粒子や液滴がより高い濾過度を有するマイクロミスト
フィルタ23によって除去されるので、流体Fを一層清
浄なものにすることができる。したがって、本実施例に
よるフィルタ装置は、たとえば二次側ポートが図示しな
い純流体論理素子などに連通されている流体圧回路のフ
ィルタ装置として特に好適である。
【0040】(実施例4)図5は本発明のさらに他の実
施例によるフィルタ装置を示す断面図である。
【0041】本実施例のフィルタ装置は、レギュレータ
つまり圧力制御弁内に前記実施例に示すような疎水性を
有する多孔質中空糸濾過膜21が組み込まれているもの
であり、図5において前記実施例と共通する部材には同
一の符号が付されている。
【0042】フィルタ本体3を構成する連結部2は弁ハ
ウジングを構成しており、この連結部2の中央部分には
軸方向に弁孔41が形成されている。この弁孔41はそ
の側部に連通する一次側ポート11と、フィルタ本体3
の軸方向の中央部に形成されたエレメント収容室8に連
通して連結部2に形成された案内流路13との間に位置
している。
【0043】エレメントカバー14に囲まれたエレメン
ト収容室8内には、疎水性を有する材質により構成され
た多孔質中空糸濾過膜21が、一方端の開口部21b1
を案内流路13の方向に、他方端の開口部21b2 を排
出口18の方向に向けて配置されている。また、案内流
路13には、前記多孔質中空糸濾過膜21よりも大きな
異物を除去するプレフィルタ22が設けられている。
【0044】弁孔41内には弁棒43が軸方向に摺動自
在に装着されており、連結部2に形成された弁座44に
圧接して弁孔41を開閉するための弁体45が弁棒43
の一端部側に固定されている。エレメントカバー14の
上部に形成された取付部15内には、ガイド筒15bが
設けられており、このガイド筒15bに装着された圧縮
コイルばね46により弁棒43には弁体45を弁座44
に向かわせる方向のばね力が付勢されている。
【0045】連結部2にはケース部1に対して反対側に
位置させてボンネット47がねじ結合されており、この
ボンネット47と連結部2との間にはダイヤフラム48
が挟み付けられ、このダイヤフラム48と連結部2とに
よりダイヤフラム室50が形成されている。弁棒43の
他端部はダイヤフラム48の中心部に対向しており、ボ
ンネット47内のばね室51に収容された圧縮コイルば
ね(弁開閉手段)52により、ダイヤフラム48を介し
て弁棒43には弁体45を弁座44から離す方向のばね
力が付勢されている。ダイヤフラム48と圧縮コイルば
ね52との間にはダイヤフラムシート49が設けられて
いる。
【0046】このばね力を調整するために、ボンネット
47に回転自在に取り付けられた調整ねじ53にはリテ
ーナ54がねじ結合されており、調整ねじ53を回転す
ることにより圧縮コイルばね52の伸縮長さが調整され
るようになっている。調整ねじ53にはハンドルガイド
55aを介してハンドル55が固定されており、このハ
ンドル55を用いて調整ねじ53が回転され、二次側ポ
ート12から流出する流体Fの圧力が、一次側ポート1
1から流入する流体Fの圧力に対して減圧された所定の
値に設定されるようになっている。
【0047】二次側ポート12とダイヤフラム室50と
を連通させるオリフィスチューブ56が連結部2に設け
られており、二次側ポート12から流出する流体Fの流
速が速くなると、ダイヤフラム室50内の圧力が相対的
に低くなる。これにより、ばね室51内の圧縮コイルば
ね52を収縮させる方向の圧力が小さくなり、この圧縮
コイルばね52のばね力により弁体45の開度が大きく
なり、二次側ポート12から流出する流体Fの流量が増
加する。
【0048】一方、二次側ポート12の圧力が設定圧力
よりも高くなると、オリフィスチューブ56を通って流
体Fがダイヤフラム室50内に流入することになる。こ
の流体Fは、ダイヤフラムシート49に形成されたリリ
ーフ孔58を通ってばね室51内に流入し、さらにボン
ネット47に形成されたブリードポート59を通って外
部に排出される。
【0049】このような構造のフィルタ装置にあって
は、一次側ポート11から流入した流体F中に含まれた
固形粒子および液滴がプレフィルタ22および多孔質中
空糸濾過膜21により除去されて清浄化された流体Fが
二次側ポート12に流出するとともに、ここから流出す
る流体Fの圧力は、圧縮コイルばね52により設定され
た所定の圧力に減圧されることになる。
【0050】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲
で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0051】たとえば、本実施例の多孔質中空糸濾過膜
21では、水滴のみならず油滴をもはじく程度に強い疎
水性つまり撥水性を有する程度にまで疎水処理が施され
ているが、この疎水処理を加減して水滴のみをはじく程
度のものとすることも可能である。
【0052】また、本実施例で示されている多孔質中空
糸濾過膜21、プレフィルタ22およびマイクロミスト
フィルタ23のそれぞれの濾過度0.1μm、5μm、0.
01μmは除去する異物の大きさに応じて任意の値に設
定することができる。すなわち、プレフィルタ22より
も多孔質中空糸濾過膜21の方が、多孔質中空糸濾過膜
21よりもマイクロミストフィルタ23の方がより微細
な異物が除去可能である限り、つまり濾過度が高く設定
されている限り、それらの数値は問わない。
【0053】本実施例において、プレフィルタ22は焼
結樹脂により構成されているが、たとえば焼結金属のよ
うな他の焼結多孔質体で構成することも可能であり、ま
た、マイクロミストフィルタ23についても、本実施例
のような構成の四層構造とする必要はない。
【0054】また、本実施例のフィルタ装置には、図6
に示すような可変絞り弁60を排出口18に連通して取
り付け、この可変絞り弁60のニードル60aの開度を
調節して液体Fの流量を制御するようにしてもよい。な
お、可変絞り弁60は外付けでもよく、内蔵であっても
よい。可変絞り弁60を取り付けることにより、液滴B
の排出量がアップし、再生効率が向上することになる。
【0055】そして、実施例2に示すような多孔質中空
糸濾過膜21とプレフィルタ22が用いられたフィルタ
装置に、さらにマイクロミストフィルタ23を用いるこ
とも可能であり、実施例4に示すようなレギュレータタ
イプのフィルタ装置からプレフィルタ22を省略した
り、逆にこれにマイクロミストフィルタ23を用いるこ
ともできる。
【0056】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0057】(1).本発明のフィルタ装置によれば、流体
が疎水性を有する多孔質中空糸濾過膜の一方端の開口部
から中空孔に流入して細孔から外部に流出する構造とさ
れているので、固形粒子や液滴といった異物は中空孔の
内壁面に付着して流体から分離される。よって、分離さ
れた液滴が捕捉された固形粒子を取り込んで外部に排出
されるという自浄作用が得られるので、多孔質中空糸濾
過膜の内壁面は常にクリーンな状態が維持される。
【0058】(2).したがって、多孔質中空糸濾過膜の目
詰まりが自動的に防止され、フィルタ装置としての寿命
を大幅に向上させることが可能になる。
【0059】(3).また、疎水性を有する単一種類の多孔
質中空糸濾過膜で目詰まりが防止されるので、構造が単
純になりフィルタ装置自体の組み立てが容易になる。
【0060】(4).同時に、単一種類の多孔質中空糸濾過
膜で目詰まりが防止されるので、部品点数が削減されて
フィルタ装置を安価で製造することが可能になる。
【0061】(5).さらに、単一種類の多孔質中空糸濾過
膜のみをエレメント収容室内に配置すれば足りるので、
複数種の多孔質中空糸濾過膜を用いた場合に比べてエレ
メント収容室に対する多孔質中空糸濾過膜の充填率を上
げることができ、フィルタ装置を小形にしても濾過効率
が低下することがない。
【0062】(6).多孔質中空糸濾過膜よりも濾過度の低
いプレフィルタが設けられたフィルタ装置によれば、多
孔質中空糸濾過膜に至る流体は大径の固形粒子が取り除
かれた状態となっているので、多孔質中空糸濾過膜の細
孔が大径の異物によって閉塞されたり、金属片によって
欠損されることがない。したがって、多孔質中空糸濾過
膜の負荷が軽減されるとともに目詰まりが一層確実に防
止され、フィルタ装置としての寿命がさらに向上する。
【0063】(7).多孔質中空糸濾過膜よりも濾過度の高
いマイクロミストフィルタが設けられたフィルタ装置に
よれば、多孔質中空糸濾過膜により取り除くことのでき
なかった固形粒子や液滴がマイクロミストフィルタによ
って除去されるので、二次側ポートから流出する流体を
一層清浄なものにすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1によるフィルタ装置を示す断
面図である。
【図2】そのフィルタ装置に用いられている多孔質中空
糸濾過膜を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例2によるフィルタ装置を示す断
面図である。
【図4】本発明の実施例3によるフィルタ装置を示す断
面図である。
【図5】本発明の実施例4によるフィルタ装置を示す断
面図である。
【図6】本発明のフィルタ装置に取り付けられる可変絞
り弁を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ケース部 2 連結部 2a 嵌合孔 3 フィルタ本体 4 カバー 5 凹凸部 6 凹凸部 8 エレメント収容室 9 ねじ孔 11 一次側ポート 12 二次側ポート 13 案内流路 14 エレメントカバー 14a 通気孔 15 取付部 15a 雄ねじ部 15b ガイド筒 16 取付部 18 排出口 19 排出流路 20 排出管 20a ジョイント 21 多孔質中空糸濾過膜 21a 中空孔 21b1 開口部 21b2 開口部 21c 細孔 22 プレフィルタ 23 マイクロミストフィルタ 23a スクリーン 23b インナエレメント 23c スクリーン 23d アウタエレメント 24 ドレン弁本体 25 ドレン接続ポート 41 弁孔 43 弁棒 44 弁座 45 弁体 46 圧縮コイルばね 47 ボンネット 48 ダイヤフラム 49 ダイヤフラムシート 50 ダイヤフラム室 51 ばね室 52 圧縮コイルばね(弁開閉手段) 53 調整ねじ 54 リテーナ 55 ハンドル 55a ハンドルガイド 56 オリフィスチューブ 58 リリーフ孔 59 ブリードポート 60 可変絞り弁 60a ニードル A 固形粒子 B1 水滴 B2 油滴 B 液滴 F 流体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体が流入する一次側ポート、流入した
    流体が排出される二次側ポート、および前記一次側ポー
    トから流入した流体内に含まれる異物が排出される排出
    口が形成されたフィルタ本体と、 前記一次側ポートから流入した流体を前記フィルタ本体
    の軸方向の中央部に形成されたエレメント収容室に案内
    する案内流路と、 前記エレメント収容室内に配置され、多数の細孔が形成
    されて一方端の開口部が前記案内流路の方向に、他方端
    の開口部が前記排出口の方向に向けられた複数本の疎水
    性を有する多孔質中空糸濾過膜と、 前記エレメント収容室の外周位置に形成されて前記二次
    側ポートに連通され、前記一次側ポートから前記案内流
    路を通って前記多孔質中空糸濾過膜の中空孔に流入し、
    前記細孔を通って外部に流出した流体を前記二次側ポー
    トに導く排出流路とを有することを特徴とするフィルタ
    装置。
  2. 【請求項2】 流体が流入する一次側ポート、減圧され
    た流体が排出される二次側ポート、および前記一次側ポ
    ートから流入した流体内に含まれる異物が排出される排
    出口が形成されたフィルタ本体と、 前記フィルタ本体に形成された弁孔内に摺動自在に設け
    られ、前記弁孔を開閉する弁体を有する弁棒と、 前記一次側ポートから流入した流体の圧力に応じて前記
    弁体の開度を調整する弁開閉手段と、 前記弁孔とエレメント収容室とを連通し、前記一次側ポ
    ートから流入した流体を前記弁孔から前記フィルタ本体
    の軸方向の中央部に設けられたエレメント収容室に案内
    する案内流路と、 前記エレメント収容室内に配置され、多数の細孔が形成
    されて一方端の開口部が前記弁孔の方向に、他方端の開
    口部が前記排出口の方向に向けられた複数本の疎水性を
    有する多孔質中空糸濾過膜と、 前記エレメント収容室の外周位置に形成されて前記二次
    側ポートに連通され、前記一次側ポートから前記案内流
    路を通って前記多孔質中空糸濾過膜の中空孔に流入し、
    前記細孔を通って外部に流出した流体を前記二次側ポー
    トに導く排出流路とを有することを特徴とするフィルタ
    装置。
  3. 【請求項3】 前記案内流路には、前記多孔質中空糸濾
    過膜の濾過度よりも低い濾過度のプレフィルタが設けら
    れていることを特徴とする請求項1または2記載のフィ
    ルタ装置。
  4. 【請求項4】 複数本の前記多孔質中空糸濾過膜から前
    記排出流路に向かう位置には、前記多孔質中空糸濾過膜
    の濾過度よりも高い濾過度のマイクロミストフィルタが
    設けられていることを特徴とする請求項1、2または3
    記載のフィルタ装置。
JP22750494A 1994-09-22 1994-09-22 フィルタ装置 Pending JPH0889738A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006126833A1 (en) * 2005-05-25 2006-11-30 Sk Chemicals Co., Ltd. Immersed hollow fiber membrane module
CN102423582A (zh) * 2011-10-12 2012-04-25 东风汽车股份有限公司 用于增强卸载阀冷凝析水功能的过滤罐
KR101303993B1 (ko) * 2013-06-14 2013-09-10 한국정수공업 주식회사 여과스크린이 구비된 중공사막 여과장치

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