JPH0893687A - 真空ポンプ装置 - Google Patents

真空ポンプ装置

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JPH0893687A
JPH0893687A JP15853595A JP15853595A JPH0893687A JP H0893687 A JPH0893687 A JP H0893687A JP 15853595 A JP15853595 A JP 15853595A JP 15853595 A JP15853595 A JP 15853595A JP H0893687 A JPH0893687 A JP H0893687A
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豊 平川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸受部及びモータ部を冷却すると共に、同時
に排気口近傍の反応生成物が堆積しやすい部分を加熱す
ることができる真空ポンプ装置を提供する。 【構成】 ポンプの軸受部及びモータ部を収納したハウ
ジング7にペルチェ素子20を配置し、ポンプの軸受部
及びモータ部の廃熱をペルチェ素子20のヒートポンプ
作用でハウジング7の別部材17に移動させ、ポンプの
軸受部及びモータ部を冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はターボ分子等の真空ポン
プ装置に係り、特に冷却水を使用することなく、磁気軸
受部及びモータ部の冷却が可能で、且つ反応生成物の堆
積防止或いは軽減に効果がある真空ポンプ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の真空ポンプの一例として
ターボ分子ポンプの断面構造を示す。ターボ分子ポンプ
は、高速で回転する動翼4と静翼4Aとを多段に組み合
わせた軸流の真空ポンプであり、吸気口1から流入する
気体分子は、動翼及び静翼表面に衝突して反射して動翼
の回転により方向性を与えられ排気作用が生じる。係る
ターボ分子ポンプによれば超高真空域に迄真空排気が可
能であるが、羽根車(回転体)3を毎分数万回転で回転
させる必要があり、これを支持する軸受は、メンテナン
ス性及びガス発生防止の観点から潤滑材を必要としない
磁気軸受が用いられている。
【0003】即ち、図7に示すように羽根車3を取り付
けた主軸2は、上部ラジアル軸受9、下部ラジアル軸受
11によりラジアル方向に支持され、上部アキシャル軸
受12、下部アキシャル軸受13によりアキシャル方向
に支持されている。これらの磁気軸受部は、それぞれヨ
ークにコイル9A、11A,12A,13Aが巻回さ
れ、各コイルに制御電流を供給して磁気力を対向する主
軸2の図示しない磁極に作用させる。又、主軸2を高速
回転させる駆動用モータ10は、ヨークにコイル10A
が巻回された誘導モータ又は同期モータが用いられてい
る。駆動用モータ10は、図示しない電源から、比較的
高い周波数の交流電流が供給され、空間移動磁界を形成
して対向する主軸2に磁界を作用させて高速で回転させ
る。これら磁気軸受部及びモータ部を構成する静止部材
は、磁性材のヨークにコイルが巻回されており、コイル
の保護及びガス放出防止のため、コイル10A等はエポ
キシ等の樹脂6で被覆されている。コネクタ14は、磁
気軸受部9,11,12,13及びモータ部10に電力
を供給するためのものである。
【0004】係るターボ分子ポンプにおいては、主軸2
を高速で回転させ、且つ磁気軸受で支持するため、ポン
プ運転中にはかなりの電力が磁気軸受部及びモータ部に
おいて消費される。このため、真空排気するガスの負荷
条件や温度条件によっては、コイルが発熱し、冷却装置
を設けないとモータ部及び磁気軸受部を被覆するエポキ
シ樹脂6が劣化し、或いはコイルの絶縁不良を引き起こ
すという問題があった。このため、図示するようにハウ
ジング7′に水冷配管15を設け、冷却水を流してモー
タ部及び磁気軸受部の冷却を行なっている。しかし乍
ら、係る冷却方式においては、冷却水の確保、或いは水
量の制御等が面倒であり、更に配管の腐食、水漏れ、配
管の詰まりによる冷却不良等が発生する不具合もあり、
ユーティリティ或いは信頼性の面から見て満足できるも
のではなかった。
【0005】更に、真空排気ガス中には、反応生成物が
含まれている場合があり、これを吸気口1から排気口1
6に排気する際には、反応生成物の種類によっては、反
応生成物がポンプ内部で昇華・堆積し、ステータ側A,
Bに付着して羽根車3に接触する堆積物によりガス流路
が狭くなったり閉塞する、或いは堆積した生成物が吸気
口1側へ逆流する等の問題があり、ターボ分子ポンプの
運転上の問題点となっていた。図8は、代表的な反応生
成物であるAlCl3 の昇華線図を示す。図中、横軸は
温度、縦軸は蒸気圧を示しており、AlCl3 は、グラ
フの線より上では固相に、下では気相の状態となるもの
である。
【0006】ターボ分子ポンプの吸気口1から流入した
AlCl3 を含む真空排気ガスは、羽根車3に設けたタ
ービン翼4とねじ溝5とにより圧縮され、排気口16か
ら排気される。排気ガスは、排気口16に近づくにつれ
て内部の圧力が高くなり、使用条件によっても相違する
が、0.01〜3Torr程度の圧力になる場合が多
い。この場合には、図8から明らかなように室温程度の
温度では、気相の状態にあった反応生成物が固相の状態
となり昇華して堆積することになる。具体的にはスペー
サ8の内面A、ハウジング7′の底部B、排気口通路C
等の部分に反応生成物が堆積する。これを防止するため
には、この部分を加熱して昇温させ、反応生成物の蒸気
圧を上昇させる必要があるが、従来はむしろ磁気軸受部
及びモータ部を冷却する水冷配管15により冷却されて
いた。
【0007】尚、反応生成物の堆積を防止するため、こ
の部分を加熱して昇温させる手段として、図9に示すよ
うに、ハウジング7′の外周部にヒータ24を装着する
ことが考えられる。この場合には、水冷配管15に流す
冷却水の効果により、必要な反応生成物の蒸気圧を維持
する温度まで加熱するには、かなりの電力が必要にな
る。又、ヒータ24からの加熱により、磁気軸受部及び
モータ部の温度が上昇するという問題もあり、省エネル
ギ及び信頼性の双方の観点からして効率的ではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたものであり、軸受部及びモータ部を冷却す
ると共に、同時に排気口近傍の反応生成物が堆積しやす
い部分を加熱することができる真空ポンプ装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の真空ポンプ装置は、ポンプの軸受部及びモータ
部を収納したハウジングにペルチェ素子を配置し、前記
ポンプの軸受部及びモータ部の廃熱を前記ペルチェ素子
のヒートポンプ作用で前記ハウジングの別部材に移動さ
せ、前記ポンプの軸受部及びモータ部を冷却することを
特徴とする。
【0010】又、前記ペルチェ素子が前記ポンプの軸受
部及びモータ部の廃熱を、前記ポンプ内部の接ガス部を
有する部材に移動させることを特徴とする。
【0011】又、前記廃熱を移動させる部材に温度計を
装着し、該部材の温度を検出し、所定の温度になるよう
に前記ペルチェ素子の熱移動量制御を行なう手段を更に
備えたことを特徴とする。
【0012】又、前記ペルチェ素子が前記廃熱を排気圧
力が高くなるポンプの排気口付近に移動させることを特
徴とする。
【0013】又、磁気軸受部とモータ部とを装着した内
部ハウジングが、該ハウジング外周に位置する羽根車を
固着したインナロータを非接触支持すると共に回転駆動
し、該羽根車の更に外周に配置された外部ハウジングと
の隙間に排気流路を形成した真空ポンプ装置において、
前記内部ハウジングと外部ハウジングの間にペルチェ素
子を含む熱絶縁体ゾーンを配置したことを特徴とする。
【0014】又、前記ゾーンは軸方向に分割され、分割
された各ゾーンには少なくとも1個のペルチェ素子を備
え、各ゾーンで独立に温度制御が行なわれることを特徴
とする。
【0015】又、前記ゾーンは半径方向に分割され、分
割された各ゾーンには少なくとも1個のペルチェ素子を
備え、各ゾーンで独立に温度制御が行なわれることを特
徴とする。
【0016】又、本発明の真空ポンプ装置の冷却方法
は、羽根車を備えた回転軸が磁気軸受で支持され、モー
タにより回転駆動される真空ポンプ装置の冷却方法にお
いて、ペルチェ素子を用いて前記磁気軸受又はモータで
発生した廃熱を外部に移動させることを特徴とする。
【0017】更に又、前記廃熱を、真空排気流路の排気
口近傍に移動させることを特徴とする。
【0018】
【作用】軸受部及びモータ部を収納したハウジングにペ
ルチェ素子を配置することにより、ペルチェ素子のヒー
トポンプ作用により、軸受部及びモータ部で発生した廃
熱をポンプ中の別部材に移動させることができる。即
ち、廃熱の移動により軸受部及びモータ部は冷却され、
そして、ペルチェ素子のヒートポンプ作用により移動し
た廃熱を、反応生成物が堆積しやすい部分に供給するこ
とにより、この部分を加熱することができる。反応生成
物が堆積しやすい部分を加熱することにより、反応生成
物の蒸気圧が上昇し、気相の状態が維持され、反応生成
物の昇華・堆積が防止される。従って、係る真空ポンプ
装置によれば水冷配管を用いて軸受部及びモータ部の水
冷を行なうことなく、又、反応生成物が堆積しやすい部
分をヒータを用いて加熱することを行なうことなく、磁
気軸受部及びモータ部を冷却するとともに反応生成物の
堆積しやすい部分を加熱することができる。
【0019】又、廃熱を移動させる部材に温度計を装着
し、ペルチェ素子の熱移動量制御を行うことから、反応
生成物が堆積しやすい部分を、必要な温度に加熱するこ
とができる。
【0020】又、内部ハウジングと外部ハウジングの間
にペルチェ素子を含む熱絶縁体ゾーンを配置したことか
ら、効率的に内部ハウジングの廃熱を外部ハウジングに
移動させることができる。又、ペルチェ素子を含む絶縁
体ゾーンを軸方向又は半径方向に分割することにより、
各部の廃熱の発生状況等に応じたきめ細かな温度管理を
行うことができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1乃至図
6を参照しながら説明する。尚、各図中同一符号は同一
又は相当部分を示す。
【0022】本実施例の真空ポンプ装置の基本的な構成
は、図7に示すターボ分子ポンプと同様である。即ち、
磁気軸受部9,11,12,13とモータ部10とを装
着した内部ハウジング7が、該ハウジング外周に位置す
る羽根車3を固着したインナロータ(主軸)2を非接触
支持すると共に、回転駆動し、その羽根車3の更に外周
に配置された外部ハウジング17及びスペーサ8との隙
間に排気流路29を形成したターボ型の真空ポンプ装置
である。回転体3を搭載したインナロータ(主軸)2を
ラジアル方向に支持するラジアル磁気軸受9,11、ア
キシャル方向に支持するアキシャル磁気軸受12,13
及び駆動用モータ10は、内部ハウジング7の内周面に
装着される。これらの磁気軸受部及びモータ部は、羽根
車3を高速回転させ、且つステータに対して非接触で支
持する動力源であり、かなりの電力を消費する発熱源で
ある。
【0023】ペルチェ素子20は、ポンプの軸受部9,
11,12,13及びモータ部10を内包している内部
ハウジング7と外部ハウジング17の間の熱絶縁体ゾー
ン19に配置されている。これら発熱部材を内包する内
部ハウジング7は、その外側の外部ハウジング17とペ
ルチェ素子20を含む熱絶縁体ゾーン19を介して接続
されており、ペルチェ素子20の周辺では熱絶縁体19
を介して熱的に絶縁されている。尚、内部ハウジング7
及び外部ハウジング17は、熱伝導率の良好なアルミ合
金等の金属材料で構成されている。熱絶縁体19は、例
えば、ステンレス鋼等とし、ハウジング7、17を構成
するアルミ材より熱伝導率の悪いものが用いられる。
又、中空空間部を設け内部を真空とする、或いはペルチ
ェ素子本体を熱絶縁体として使用してもよい。
【0024】熱絶縁体19のコネクタ14側には開口2
6が設けられ、該開口26を介してモータ部及び軸受部
の配線が引出される。コネクタ14からモータコイル1
0A、軸受コイル9A,11A,12A,13Aに電力
が供給される。ペルチェ素子20はコネクタ14もしく
は図示しない別のコネクタから電力が供給される。
【0025】ペルチェ素子は、図2に示すように二つの
異なった導電性の導体もしくは半導体を金属で接合し、
これに直流電流を流すことによりヒートポンプの作用が
得られる。例えば、図2の直流電源Eから矢印方向に電
流Iを流せば、金属板22から金属板21,23の方向
に熱の移動が生じ、即ち金属板22において吸熱が生
じ、金属板21,23において発熱が生じる。電源Eか
ら逆方向に電流を流すと、逆方向の熱の移動が生じる。
【0026】図1におけるペルチェ素子20は、図示し
ない電源回路及び制御回路に接続され、電流が供給制御
されるようになっている。そして、ペルチェ素子の吸熱
面20Aを、内部ハウジング7の外周面に密着させ、外
部ハウジング17の内周面にペルチェ素子20の放熱面
20Bを密着させている。従って、ペルチェ素子20に
所定の方向の電流を流すことにより、内部ハウジング7
に発生する廃熱がペルチェ素子20に吸熱され、放熱面
20Bから外部ハウジング17に移動される。従って、
軸受部9,11,12,13及びモータ部10から発生
する廃熱は、内部ハウジング7に流れ、更にペルチェ素
子のヒートポンプ作用により外部ハウジング17に移動
される。
【0027】従って、内部ハウジング7においては、軸
受部9,11,12,13及びモータ部10を吸熱によ
り冷却することとなり、外部ハウジング17において
は、内部ハウジング7からの吸熱によって廃熱が移動さ
れ、外部ハウジング17と直接接触しているスペーサ8
及び排気口16を加熱することとなる。外部ハウジング
17が発熱すると、反応生成物の堆積しやすい部分A,
B,C等の部分の温度が上昇し、飽和蒸気圧が高くな
る。このため、部分A,B,C及び排気口16周辺にお
いて排気ガスの圧力が高くなっても、反応生成物の昇華
・堆積という問題が防止或いは軽減される。
【0028】又、本実施例においては外部ハウジング1
7に温度計25を備え、反応生成物が堆積しやすい部分
A,B,Cの近傍の温度を計測することができるように
なっている。この温度計25としては、熱電対又はサー
ミスタ等が用いられ、図示しない制御回路に接続されて
いる。そして、温度計25により検出された温度に基づ
いて、ペルチェ素子20に流れる電流を制御することに
より、熱の移動量を制御することができる。これによ
り、反応生成物の堆積しやすい部分の温度を最適に制御
することが可能となる。尚、外部ハウジング17と内部
ハウジング7との間は、絶縁体19により断熱されてい
るので熱の逆流という問題はほとんど発生しない。
【0029】尚、上述した実施例では、反応生成物が堆
積しやすい部分A,B,Cの温度は、図8に示す昇華曲
線の気相側にあるのが前提で温度は高い事が好ましい。
同様に磁気軸受部及びモータ部は80℃を越えないこと
が必要である。これらの温度を制御するため、発生源の
近傍に温度計を配置して温度制御するようにしても勿論
よい。
【0030】図3乃至図6は、内部ハウジング7と外部
ハウジング17の間に配置したペルチェ素子20を含む
熱絶縁体19からなるゾーンの各種の態様を示す。図3
は、ゾーン27,28全体をペルチェ素子20で構成し
たものである。尚、符号26は開口であり、磁気軸受
部、及びモータ部に電流を供給する配線が通される。配
線は図示しないハーメチックコネクタに接続される。ま
た、ペルチェ素子20を必ずしも全面に配置しなくて
も、例えばゾーンの円筒状部27に島状に配置して、そ
の他の部分は熱絶縁体19とするようにしてもよい。
【0031】図4は、ゾーン27,28を軸方向に分割
した実施例を示す。本実施例においても、ゾーン27の
全体をペルチェ素子20として、ゾーン27を3分割し
たものであるので、それぞれ独立に電流を設定できる。
このため、軸方向に3分割したゾーン27とゾーン28
のそれぞれについて廃熱の移動量を制御できる。本実施
例でも必ずしも分割したゾーン全体にペルチェ素子を配
置するのではなく、熱絶縁体19中に島状に配置しても
よいのは勿論である。
【0032】図5は、ゾーン27,28を半径方向に沿
って4分割して島状にペルチェ素子20を配置した例を
示す。ペルチェ素子20以外の部分は熱絶縁体19とな
っている。図6は、ゾーン27,28を更に軸方向に3
分割した例を示す。このように細かくペルチェ素子を分
割して配置し、それぞれ独立に移動熱量を制御すること
により、個々の真空ポンプ装置の各部の発熱量に対応し
た、きめの細かな温度管理が行える。
【0033】又、以上の各実施例の説明では、ペルチェ
素子20が単層である例についてのものであるが、ペル
チェ素子を二重、又は三重の複層構造としてもよい。特
に廃熱が多く発生する部分にこのようなペルチェ素子の
複層構造を用いることにより、効率よく発熱部を冷却す
ることができる。又、必要な加熱個所がペルチェ素子か
ら離れていて、反応生成物の堆積し易い場所の加熱が十
分にできない場合には、ヒータ及び保温材等の補助的手
段を併用しても勿論よい。
【0034】尚、以上に説明した実施例においては磁気
軸受を使用したターボ分子ポンプへの適用例について説
明したが、同様な構造を有するネジ溝式真空ポンプ、或
いはボールベアリング等を用いた真空ポンプへの適用も
勿論可能である。このように本発明の主旨を逸脱するこ
となく種々の変形実施例が可能である。
【0035】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれば
軸受部及びモータ部で発生した廃熱をペルチェ素子のヒ
ートポンプ作用によりポンプ内部の反応生成物の堆積し
やすい部分に移動させることができる。これにより、外
部から冷却及び加熱の熱源を必要とすることなく、軸受
部及びモータ部が冷却され、同時に反応生成物の生成し
やすい部分が加熱される。従って、真空排気性能及び信
頼性の向上した、且つ省エネルギの真空ポンプ装置が提
供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のターボ分子ポンプの縦断面
構造の説明図。
【図2】ペルチェ素子の動作を示す説明図。
【図3】内部ハウジングと外部ハウジング間のゾーンの
全面にペルチェ素子を配置した実施例の説明図。
【図4】内部ハウジングと外部ハウジング間のゾーンを
軸方向に3分割してペルチェ素子を配置した実施例の説
明図。
【図5】内部ハウジングと外部ハウジング間のゾーンを
半径方向に4分割してペルチェ素子を配置した実施例の
説明図。
【図6】内部ハウジングと外部ハウジング間のゾーンを
軸方向に3分割して更に半径方向に4分割してペルチェ
素子を配置した実施例の説明図。
【図7】従来のターボ分子ポンプの縦断面構造の説明
図。
【図8】反応生成物の固相と気相との関係の一例を示す
昇華線図。
【図9】従来の他のターボ分子ポンプの縦断面構造の説
明図。
【符号の説明】
7 内部ハウジング 7′ ハウジング 9,11 ラジアル軸受 10 駆動用モータ 12,13 アキシャル軸受 17 外部ハウジング 19 熱絶縁体(ゾーン) 20 ペルチェ素子 A,B,C 反応生成物が堆積しやすい部分

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプの軸受部及びモータ部を収納した
    ハウジングにペルチェ素子を配置し、前記ポンプの軸受
    部及びモータ部の廃熱を前記ペルチェ素子のヒートポン
    プ作用で前記ハウジングの別部材に移動させ、前記ポン
    プの軸受部及びモータ部を冷却することを特徴とする真
    空ポンプ装置。
  2. 【請求項2】 前記ペルチェ素子が前記ポンプの軸受部
    及びモータ部の廃熱を、前記ポンプ内部の接ガス部を有
    する部材に移動させることを特徴とする請求項1記載の
    真空ポンプ装置。
  3. 【請求項3】 前記廃熱を移動させる部材に温度計を装
    着し、該部材の温度を検出し、所定の温度になるように
    前記ペルチェ素子の熱移動量制御を行なう手段を更に備
    えたことを特徴とする請求項2記載の真空ポンプ装置。
  4. 【請求項4】 前記ペルチェ素子が前記廃熱を排気圧力
    が高くなるポンプの排気口付近に移動させることを特徴
    とする請求項2記載の真空ポンプ装置。
  5. 【請求項5】 磁気軸受部とモータ部とを装着した内部
    ハウジングが、該ハウジング外周に位置する羽根車を固
    着したインナロータを非接触支持すると共に回転駆動
    し、該羽根車の更に外周に配置された外部ハウジングと
    の隙間に排気流路を形成した真空ポンプ装置において、
    前記内部ハウジングと外部ハウジングの間にペルチェ素
    子を含む熱絶縁体ゾーンを配置したことを特徴とする真
    空ポンプ装置。
  6. 【請求項6】 前記ゾーンは軸方向に分割され、分割さ
    れた各ゾーンには少なくとも1個のペルチェ素子を備
    え、各ゾーンで独立に温度制御が行なわれることを特徴
    とする請求項5記載の真空ポンプ装置。
  7. 【請求項7】 前記ゾーンは半径方向に分割され、分割
    された各ゾーンには少なくとも1個のペルチェ素子を備
    え、各ゾーンで独立に温度制御が行なわれることを特徴
    とする請求項5記載の真空ポンプ装置。
  8. 【請求項8】 羽根車を備えた回転軸が磁気軸受で支持
    され、モータにより回転駆動される真空ポンプ装置の冷
    却方法において、ペルチェ素子を用いて前記磁気軸受又
    はモータで発生した廃熱を外部に移動させることを特徴
    とする真空ポンプ装置の冷却方法。
  9. 【請求項9】 前記廃熱を、真空排気流路の排気口近傍
    に移動させることを特徴とする請求項8記載の真空ポン
    プ装置の冷却方法。
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