JP2796055B2 - 超電導回転電機の回転子 - Google Patents

超電導回転電機の回転子

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JP2796055B2 JP6008682A JP868294A JP2796055B2 JP 2796055 B2 JP2796055 B2 JP 2796055B2 JP 6008682 A JP6008682 A JP 6008682A JP 868294 A JP868294 A JP 868294A JP 2796055 B2 JP2796055 B2 JP 2796055B2
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  • Superconductive Dynamoelectric Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超電導回転電機の回
転子に関し、特に冷媒排出管等の配管の支持構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図16は従来の超電導回転電機の回転子
の一例を示す断面図である。図において、1は回転駆動
力が伝達される駆動側端部軸、2は駆動側端部軸1に対
向して設けられ、内部に貫通孔2bが設けられている反
駆動側端部軸、3は駆動側及び反駆動側端部軸1,2の
フランジ部1a,2aにそれぞれの一端部が固定されて
いる一対のトルクチューブであり、これらのトルクチュ
ーブ3は、それぞれ駆動側及び反駆動側端部軸1,2側
からの入熱を除去するための熱交換器である冷却器3a
を有している。
【0003】4は一対のトルクチューブ3間に固定され
ている中空の巻線取付軸であり、この巻線取付軸4の内
部には、冷媒である液体ヘリウムの液溜め部4aが形成
されている。また、この巻線取付軸4内には、筒状部材
である金属製の内筒4bが挿通されている。5は液溜め
部4aを密閉するように巻線取付軸4の両端部に取り付
けられている端板、6は巻線取付軸4の外面に巻回され
ている超電導界磁巻線、7は超電導界磁巻線6を覆うよ
うに巻線取付軸4に取り付けられているヘリウム外筒、
8は巻線取付軸4の外周部両端に取り付けられている保
持環、9は両端部が一対のトルクチューブ3に支持さ
れ、ヘリウム外筒7を覆う低温ダンパ、10は両端部が
各フランジ部1a,2aに支持され、トルクチューブ3
及び低温ダンパ9を覆う常温ダンパである。
【0004】11は駆動側及び反駆動側端部軸1,2を
それぞれ回転自在に支持する軸受、12は巻線取付軸4
の両端面に対向するようにトルクチューブ3の内面側に
取り付けられている側面輻射シールド、13はトルクチ
ューブ3内,ヘリウム外筒7内及び低温ダンパ9内に形
成されている真空部である。
【0005】14は反駆動側端部軸2に設けられた界磁
電流供給用のスリップリングであり、このスリップリン
グ14は、電流リード(図示せず)を介して超電導界磁
巻線6に電気的に接続されている。15は外部から供給
された冷媒を巻線取付軸4内に形成された液溜め部4a
に供給する冷媒供給管であり、この冷媒供給管15は、
反駆動側端部軸2の貫通孔2b内を通るように配設され
ている。
【0006】16は液溜め部4a内の冷媒を冷却器3a
を経由して外部に排出する冷媒排出管であり、この冷媒
排出管16は、端板5と冷却器3aとの間に配設された
上流部16aと、巻線取付軸4の内筒4b内を通る配管
である中流部16bと、貫通孔2b内を通って外部に冷
媒を排出する下流部16cとから構成されている。17
は巻線取付軸4の内筒4bの内面に対して冷媒排出管中
流部16bを連結支持する円板状の支持体である。
【0007】次に、動作について説明する。冷媒である
液体ヘリウムが外部から冷媒供給管15を介して巻線取
付軸4の液溜め部4aに供給されると、超電導界磁巻線
6は巻線取付軸4を介して液溜め部4a内の液体ヘリウ
ムにより極低温まで冷却され、その電気抵抗が零の状態
となる。このような超電導界磁巻線6にスリップリング
14を介して界磁電流が供給されると、超電導界磁巻線
6は励磁され、励磁損失のない強力な磁界が発生する。
【0008】この状態で、駆動側端部軸1側にタービン
(図示せず)等からの回転力が伝えられると、この回転
力が常温ダンパ10等を介して反駆動側端部軸2側にも
伝えられ、軸受11に支持される駆動側及び反駆動側端
部軸1,2は回転中心軸を中心として所定方向に回転す
る。そして、この駆動側及び反駆動側端部軸1,2の回
転力はトルクチューブ3を介して巻線取付軸4に伝えら
れ、超電導界磁巻線6を一定速度で回転させる。従っ
て、所定向きに磁界を発生しつつ回転するこの回転子に
よって、この回転子の外方に設けられた固定子(図示せ
ず)側に交流電力が発生される。
【0009】ここで、トルクチューブ3を介して駆動側
及び反駆動側端部軸1,2から巻線取付軸4側に熱伝導
により伝えられる熱は、冷却器3aを介して冷媒排出管
18内の液体ヘリウム(場合によってはガス化されてい
る)側に吸収される。また、駆動側端部軸1、反駆動側
端部軸2及び常温ダンパ10側から超電導界磁巻線6側
へ対流伝熱により伝えられようとする熱は、真空部13
によって遮断されるとともに、これらから超電導界磁巻
線6側へ輻射伝熱により伝えられようとする熱も側面輻
射シールド12や低温ダンパ9によって遮断される。
【0010】さらに、常温ダンパ10及び低温ダンパ9
は、固定子からの高周波磁界をシールドして超電導界磁
巻線6を保護するとともに、電力系統の擾乱による回転
子振動を減衰させる機能も有している。さらにまた、冷
媒排出管中流部16bは、図17にも示すように、その
外周全周に接触する支持体17によって内筒4bに常時
連結支持されているため、回転子の回転時の機会的な振
動による変形は防止されているものの、回転時、静止時
の別なく、相対的に高温側の冷媒排出管中流部16bか
ら低温側の内筒4bに熱が伝導し、さらにその熱は液溜
め部4aにも伝導する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来の超電導回転電機の回転子においては、回転時、
静止時の別なく、冷媒排出管中流部16bからその外周
全周に接触する支持体17及び内筒4bを介して液溜め
部4aに熱が伝わるため、液溜め部4a内の冷媒が多量
に消費されてしまい、冷媒供給用の冷凍機(図示せず)
を含めた回転電機としての運転効率が低くなり、大容量
の冷凍機が必要となるなどの問題点があった。
【0012】この発明は、上記のような問題点を解決す
ることを課題としてなされたものであり、回転子の回転
時における配管の支持を確保しつつ、冷媒の消費を節約
することができる超電導回転電機の回転子を得ることを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る超
電導回転電機の回転子は、配管の少なくとも一部が回転
時の遠心作用により外径方向へ変位するとともに静止時
には元の位置に復元するようになっており、かつ回転時
に配管の変位した部分を筒状部材の内周面に対して機械
的に支持する支持片を、配管と筒状部材の内周面との間
に両者が熱伝導的に非接触となるように設けたものであ
る。
【0014】請求項2の発明に係る超電導回転電機の回
転子は、冷媒排出管の少なくとも一部が回転時の遠心作
用により外径方向へ変位するとともに静止時には元の位
置に復元するようになっており、かつ回転時に冷媒排出
管の変位した部分を内筒の内周面に対して機械的に支持
する支持片を、冷媒排出管と内筒の内周面との間に両者
が熱伝導的に非接触となるように設けたものである。
【0015】請求項3の発明に係る超電導回転電機の回
転子は、支持片を冷媒排出管の外周部に外径方向へ突出
するように設け、回転時に支持片の自重による遠心作用
により冷媒排出管を弾性変形させるようにしたものであ
る。
【0016】請求項4の発明に係る超電導回転電機の回
転子は、回転時の変位により支持片が当接する支持片受
け部材を、内径方向へ突出させ、かつ支持片に対向させ
て内筒の内周面に設けたものである。
【0017】請求項5の発明に係る超電導回転電機の回
転子は、支持片を冷媒排出管の軸方向に間隔をおいて複
数設け、かつ互いに隣接する支持片は、冷媒排出管の周
方向に180°間隔をおいて設けたものである。
【0018】請求項6の発明に係る超電導回転電機の回
転子は、冷媒排出管を回転中心から径方向にずらして配
置し、かつ支持片は、内筒の内周面に内径方向へ突出さ
せて設けたものである。
【0019】
【作用】請求項1の発明においては、回転子の静止時
に、配管と筒状部材とを熱伝導的に非接触とし、静止時
の冷媒の消費を節約し、また回転子の回転時には、配管
の少なくとも一部を遠心作用で変位させ、必要最小限の
熱伝導路断面の支持片により、配管の支持を確保しつつ
冷媒の消費を節約する。
【0020】請求項2の発明においては、回転子の静止
時に、冷媒排出管と内筒とを熱伝導的に非接触とし、静
止時の冷媒の消費を節約し、また回転子の回転時には、
冷媒排出管の少なくとも一部を遠心作用で変位させ、必
要最小限の熱伝導路断面の支持片により、冷媒排出管の
支持を確保しつつ冷媒の消費を節約する。
【0021】請求項3の発明においては、冷媒排出管の
外周部に支持片を設けるだけの簡単な構造により、液溜
め部の冷媒の消費を節約する。
【0022】請求項4の発明においては、内筒側に支持
片受け部材を設けることにより、冷媒排出管にかかる支
持片の重量を必要最小限にする。
【0023】請求項5の発明においては、複数の支持片
を設けるとともに、互いに隣接する支持片を冷媒排出管
の周方向に180°ずらして配置することにより、回転
子の回転時に回転中心まわりの支持片の重量分布が均一
になり、回転子の軸振動特性が良好になる。
【0024】請求項6の発明においては、内筒の内周面
に支持片を設けるだけで、冷媒排出管には支持片を設け
ることなく、液溜め部の冷媒の消費を節約する。
【0025】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。 実施例1.図1はこの発明の実施例1による超電導回転
電機の回転子の要部を示す静止時の断面図であり、図1
6及び図17と同一又は相当部分には同一符号を付し、
その説明を省略する。
【0026】図において、21は冷媒排出管中流部16
bの外周部に外径方向へ突出して取り付けられている支
持片であり、この支持片21は、冷媒排出管16bの軸
方向に間隔をおいて複数個取り付けられている。22は
内筒4bの内周面に内径方向へ突出して取り付けられて
いる複数個の支持片受け部材であり、これらの支持片受
け部材22は、各支持片22に対して所定の間隔をおい
て対向している。
【0027】また、支持片21及び支持片受け部材22
は、例えば絶縁材(プラスチック材等)からなってお
り、冷媒排出管中流部16b及び内筒4bに接着剤を介
して接着されている。さらに、冷媒排出管中流部16b
は、例えばステンレス鋼材など、極低温下で弾性変形可
能な金属材からなっている。なお、回転子全体の構成
は、図16に示した従来例とほぼ同様である。
【0028】このような超電導回転電機の回転子では、
図1に示すように、支持片21と支持片受け部材22と
の間に間隔があるため、冷媒排出管中流部16bと内筒
4bとが熱伝導的に非接触となっている。従って、回転
子の静止時には、冷媒排出管中流部16b内の気化した
冷媒の熱は、内筒4bの外側の液溜め4a(図16)の
冷媒には伝導せず、冷媒の消費が節約される。
【0029】また、回転子の回転時には、支持片21の
自重により冷媒排出管中流部16bが遠心作用を受けて
弾性変形する。この結果、図2及び図3に示すように、
支持片21は、外径方向へ変位して支持片受け部材22
に当接する。これにより、内筒4bの内周面に対して冷
媒排出管中流部16bが機械的に支持されることにな
り、冷媒排出管中流部16bに回転に伴う微小振動が生
じるのが防止される。また、支持片21と支持片受け部
材22との接触面積は、冷媒排出管中流部16bを支持
するために必要な最小限の面積とすればよく、これによ
り熱伝導路の断面積が小さくなり、回転時の冷媒の消費
も節約される。
【0030】さらに、内筒4bの内周面に支持片受け部
材22を取り付けたので、支持片21は回転時に冷媒排
出管中流部16bを変形させるのに必要な最小限の大き
さにすることができ、静止時に冷媒排出管中流部16b
にかかる支持片21の重量を必要最小限にすることがで
きる。さらにまた、支持片21を冷媒排出管中流部16
bに取り付けることにより、冷媒排出管中流部16bを
回転中心に配置したまま、容易に遠心作用を働かせるこ
とができ、回転時に冷媒排出管中流部16bをより確実
に支持することができる。
【0031】なお、支持片21と支持片受け部材22と
の間の間隔は、直接の熱伝導を避けることができればか
なり微小であってもよく、従って冷媒排出管中流部16
bの弾性変形量はそれが繰り返し変形しても容易に破壊
しない程度のものとすることができる。
【0032】実施例2.次に、図4はこの発明の実施例
2による超電導回転電機の回転子の要部を示す静止時の
断面図、図5は図4の回転時の断面図、図6は図5のV
I−VI線断面図である。
【0033】図において、23は冷媒排出管中流部16
bの外周部に外径方向へ突出して取り付けられている例
えば絶縁物からなる支持片であり、この支持片23は、
その先端部が内筒4bの内周面に対して所定の間隔をお
いて対向している。また、この実施例2では、支持片2
3が実施例1の支持片21よりも外径方向へ延長されて
おり、従って内筒4bの内周面には支持片受け部材22
のような突起物が設けられていない。他の部分について
は、上記実施例1と同様である。
【0034】このような超電導回転電機の回転子では、
静止時には、支持片23と内筒4bの内周面との間に間
隔があるため、冷媒排出管中流部16bと内筒4bとが
熱伝導的に非接触となり、冷媒の消費が節約される。ま
た、回転子の回転時には、支持片23の自重により冷媒
排出管中流部16bが遠心作用を受けて弾性変形し、図
5及び図6に示すように、冷媒排出管中流部16bが必
要最小限の熱伝導路断面積で機械的に支持されるため、
回転時の冷媒排出管中流部16bの微小振動が防止され
るとともに、冷媒の消費が節約される。さらに、冷媒排
出管中流部16bに支持片23を取り付けるだけで、内
筒4b側には突起物を設ける必要がないため、構造が簡
単であり製造も容易である。
【0035】なお、上記実施例1,2では支持片21,
23や支持片受け部材22を接着剤で接着する例を示し
たが、他の方法で設けてもよい。また、上記実施例1,
2では支持片21,23を複数個設けたが、回転時に冷
媒排出管中流部16bを支持できれば、支持片21,2
3は1個でもよい。
【0036】実施例3.次に、図7はこの発明の実施例
3による超電導回転電機の回転子の要部を示す静止時の
断面図、図8は図7の回転時の断面図、図9は図8のI
X−IX線断面図である。
【0037】図において、24,25は冷媒排出管中流
部16bの外周部に軸方向に間隔をおいて外径方向へ突
出して取り付けられている例えば絶縁物からなる第1及
び第2の支持片であり、これらの支持片24,25は、
冷媒排出管中流部16bの周方向に180°間隔をおい
て設けられている。26,27はそれぞれ各支持片2
4,25に対向するように内筒4bの内周面に取り付け
られている例えば絶縁物からなる支持片受け部材であ
る。他の部分については、上記実施例1と同様である。
【0038】このような超電導回転電機の回転子では、
静止時には、各支持片24,25と各支持片受け部材2
6,27との間に間隔があるため、冷媒排出管中流部1
6bと内筒4bとが熱伝導的に非接触となり、冷媒の消
費が節約される。また、回転子の回転時には、支持片2
3の自重により冷媒排出管中流部16bが遠心作用を受
けて弾性変形し、図8及び図9に示すように、冷媒排出
管中流部16bが必要最小限の熱伝導路断面積で機械的
に支持されるため、回転時の冷媒排出管中流部16bの
微小振動が防止されるとともに、冷媒の消費が節約され
る。さらに、各支持片24,25及び各支持片受け部材
26,27は、回転中心まわりの重量分布が均一になる
ように配置されているので、回転子の軸振動特性が良好
に保たれる。
【0039】なお、上記実施例3では2個の支持片2
4,25を示したが、3個以上としてもよく、その場
合、互いに隣接する支持片を冷媒排出管中流部16bの
周方向に180°間隔をおいて設けるのが好ましいが、
全体として回転中心まわりの重量分布が均一になれば、
必ずしも1個ずつ交互に反対向きにしなくてもよい。
【0040】実施例4.次に、図10はこの発明の実施
例4による超電導回転電機の回転子の要部を示す静止時
の断面図、図11は図10の回転時の断面図、図12は
図11のXII−XII線断面図である。
【0041】図において、28,29は冷媒排出管中流
部16bの外周部に軸方向に間隔をおいて外径方向へ突
出して取り付けられている例えば絶縁物からなる第1及
び第2の支持片であり、これらの支持片28,29は、
冷媒排出管中流部16bの周方向に180°間隔をおい
て設けられている。また、この実施例4では、各支持片
28,29が実施例3の各支持片24,25よりも外径
方向へ延長されており、従って内筒4bの内周面には支
持片受け部材26,27のような突起物が設けられてい
ない。他の部分については、上記実施例3と同様であ
る。
【0042】このような超電導回転電機の回転子では、
実施例3と同様に、回転時の冷媒排出管中流部16bの
支持を確保しつつ、静止時及び回転時の冷媒の消費を節
約することができ、また回転子の軸振動特性が良好に保
たれる。さらに、上記実施例2と同様に、内筒4bの内
周面側には突起物等を設ける必要がないため、構造が簡
単であり、製造も容易になる。
【0043】実施例5.次に、図13はこの発明の実施
例5による超電導回転電機の回転子の要部を示す静止時
の断面図、図14は図13の回転時の断面図、図15は
図14のXV−XV線断面図である。
【0044】図において、30は内筒4bの内周面に内
径方向へ突出するように取り付けられている例えば絶縁
物からなる複数個の支持片であり、これらの支持片30
の先端面の断面形状は、冷媒排出管中流部16bの外周
形状に沿った円弧状になっている。また、冷媒排出管中
流部16bは、回転中心から支持片30側へ径方向にず
らして配置されている。
【0045】このような超電導回転電機の回転子では、
静止時には、冷媒排出管中流部16bと支持片30との
間に間隔があるため、冷媒排出管中流部16bと内筒4
bとが熱伝導的に非接触となり、冷媒の消費が節約され
る。また、回転子の回転時には、回転中心からずらして
配置された冷媒排出管中流部16bが遠心作用を受けて
図14及び図15のように変位し、必要最小限の熱伝導
路断面積で機械的に支持されるため、回転時の冷媒排出
管中流部16bの微小振動が防止されるとともに、冷媒
の消費が節約される。
【0046】また、この実施例5では、支持片30を内
筒4bに取り付けるだけで、冷媒排出管中流部16b側
には突起物等が不要であるため、構造が簡単であり、製
造が容易であるとともに、静止時に冷媒排出管中流部1
6bが支持片30の荷重を受けることがない。
【0047】なお、上記各実施例では配管として冷却排
出管中流部16bを、また筒状部材として巻線取付軸4
の内筒4bをそれぞれ示したが、筒状部材との間に伝導
伝熱が発生し、かつその伝導伝熱により冷媒が消費され
るようなものであれば、その他の配管の支持にもこの発
明を適用することができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
超電導回転電機の回転子は、配管の少なくとも一部が回
転時の遠心作用により外径方向へ変位するとともに静止
時には元の位置に復元するようになっており、かつ回転
時に配管の変位した部分を筒状部材の内周面に対して機
械的に支持する支持片を、配管と筒状部材の内周面との
間に両者が熱伝導的に非接触となるように設けたので、
回転時にのみ必要最小限の熱伝導路断面で配管を支持す
ることができ、冷媒の消費を節約することができるとい
う効果を奏する。
【0049】また、請求項2の発明の超電導回転電機の
回転子は、冷媒排出管の少なくとも一部が回転時の遠心
作用により外径方向へ変位するとともに静止時には元の
位置に復元するようになっており、かつ回転時に冷媒排
出管の変位した部分を内筒の内周面に対して機械的に支
持する支持片を、冷媒排出管と内筒の内周面との間に両
者が熱伝導的に非接触となるように設けたので、回転時
にのみ必要最小限の熱伝導路断面で冷媒排出管を支持す
ることができ、巻線取付軸内の液溜め部の冷媒の消費を
節約することができるという効果を奏する。
【0050】さらに、請求項3の発明の超電導回転電機
の回転子は、支持片を冷媒排出管の外周部に外径方向へ
突出するように設け、回転時に支持片の自重による遠心
作用により冷媒排出管を弾性変形させるようにしたの
で、上記請求項2の発明と同様の効果に加えて、回転時
に冷媒排出管に容易に遠心作用を働かせることができ、
回転時に冷媒排出管をより確実に支持することができる
という効果を奏する。
【0051】さらにまた、請求項4の発明の超電導回転
電機の回転子は、回転時の変位により支持片が当接する
支持片受け部材を、内径方向へ突出させ、かつ支持片に
対向させて内筒の内周面に設けたので、上記請求項3の
発明と同様の効果に加えて、支持片を必要最小限の大き
さにすることができ、冷媒排出管にかかる支持片の重量
を小さくすることができるという効果を奏する。
【0052】また、請求項5の発明の超電導回転電機の
回転子は、支持片を冷媒排出管の軸方向に間隔をおいて
複数設け、かつ互いに隣接する支持片は、冷媒排出管の
周方向に180°間隔をおいて設けたので、上記請求項
3の発明と同様の効果に加えて、回転子の回転時に回転
中心まわりの支持片の重量分布が均一になり、回転子の
軸振動特性を良好に保つことができるという効果を奏す
る。
【0053】さらに、請求項6の発明の超電導回転電機
の回転子は、冷媒排出管を回転中心から径方向にずらし
て配置し、かつ支持片は、内筒の内周面に内径方向へ突
出させて設けたので、上記請求項2の発明と同様の効果
に加えて、冷媒排出管に支持片を設けることなく、液溜
め部の冷媒の消費を節約することができ、静止時に冷媒
排出管にかかる支持片の荷重をなくすことができるとい
う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による超電導回転電機の回
転子の要部を示す静止時の断面図である。
【図2】図1の回転時の断面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】この発明の実施例2による超電導回転電機の回
転子の要部を示す静止時の断面図である。
【図5】図4の回転時の断面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】この発明の実施例3による超電導回転電機の回
転子の要部を示す静止時の断面図である。
【図8】図7の回転時の断面図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】この発明の実施例4による超電導回転電機の
回転子の要部を示す静止時の断面図である。
【図11】図10の回転時の断面図である。
【図12】図11のXII−XII線断面図である。
【図13】この発明の実施例5による超電導回転電機の
回転子の要部を示す静止時の断面図である。
【図14】図13の回転時の断面図である。
【図15】図14のXV−XV線断面図である。
【図16】従来の超電導回転電機の回転子の一例を示す
断面図である。
【図17】図16の巻線取付軸の内筒の断面図である。
【符号の説明】
4 巻線取付軸 4a 内筒(筒状部材) 6 超電導巻線 16b 冷媒排出管中流部(配管) 21 支持片 22 支持片受け部材 23 支持片 24 第1の支持片 25 第2の支持片 26 第1の支持片受け部材 27 第2の支持片受け部材 28 第1の支持片 29 第2の支持片 30 支持片

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒により冷却されている筒状部材と、
    この筒状部材内に配置されているとともに上記筒状部材
    よりも高温になっており、回転時の遠心作用により少な
    くとも一部が外径方向へ変位するとともに静止時には元
    の位置に復元する配管と、この配管と上記筒状部材とが
    熱伝導的に非接触となるように上記配管と上記筒状部材
    の内周面との間に設けられ、回転時に上記配管の変位し
    た部分を上記筒状部材の内周面に対して機械的に支持す
    る支持片とを備えていることを特徴とする超電導回転電
    機の回転子。
  2. 【請求項2】 筒状部材は、超電導界磁巻線が取り付け
    られる巻線取付軸内に挿通されている内筒であり、配管
    は、冷媒の排出経路を形成するために上記内筒内に配置
    されている冷媒排出管であることを特徴とする請求項1
    記載の超電導回転電機の回転子。
  3. 【請求項3】 支持片は、冷媒排出管の外周部に外径方
    向へ突出して設けられ、回転時に自重による遠心作用に
    より上記冷媒排出管を弾性変形させるようになっている
    ことを特徴とする請求項2記載の超電導回転電機の回転
    子。
  4. 【請求項4】 内筒の内周面には、回転時の変位により
    支持片が当接する支持片受け部材が、内径方向へ突出
    し、かつ上記支持片に対向して設けられていることを特
    徴とする請求項3記載の超電導回転電機の回転子。
  5. 【請求項5】 支持片は、冷媒排出管の軸方向に間隔を
    おいて複数設けられており、かつ互いに隣接する支持片
    は、上記冷媒排出管の周方向に180°間隔をおいて設
    けられていることを特徴とする請求項3又は請求項4記
    載の超電導回転電機の回転子。
  6. 【請求項6】 冷媒排出管は、回転中心から径方向にず
    らして配置されており、かつ支持片は、内筒の内周面に
    内径方向へ突出して設けられていることを特徴とする請
    求項2記載の超電導回転電機の回転子。
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DE102006027219A1 (de) * 2006-06-12 2007-12-20 Siemens Ag Maschine mit ungekühltem Rotorkörper und gekühlter Rotorwicklung sowie zugeordneter Halte- und/oder Abstützeinrichtung

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