JPH0893641A - 油圧ポンプ - Google Patents

油圧ポンプ

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Publication number
JPH0893641A
JPH0893641A JP22489494A JP22489494A JPH0893641A JP H0893641 A JPH0893641 A JP H0893641A JP 22489494 A JP22489494 A JP 22489494A JP 22489494 A JP22489494 A JP 22489494A JP H0893641 A JPH0893641 A JP H0893641A
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JP
Japan
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piston
bearing
cylinder
outer ring
valve
Prior art date
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Application number
JP22489494A
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English (en)
Inventor
Takeshi Nonaka
中 剛 野
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Jidosha Denki Kogyo KK
Original Assignee
Jidosha Denki Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピストンおよび軸受外輪が偏摩耗したり異音
を発生したりすることがなくなって耐久性の向上を図れ
る油圧ポンプを提供する。 【構成】 ポンプケース6内のシリンダ8、34に収容
されて軸受7の軸受外輪7bに圧接されながら往復動す
るバルブ15、16のピストン10、11の軸受外輪7
b側に、潤滑用油脂を充填可能な油溜り10a、11a
を形成している油圧ポンプ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両用のアンチロッ
クブレーキシステムにおいて液圧を制御されるブレーキ
オイルを送給するのに利用される油圧ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】車両用のアンチロックブレーキシステム
において液圧を制御されるブレーキオイルを送給する油
圧ポンプとしては、特開平4−350371号公報に開
示されているものが知られている。上記公報に記載され
た油圧ポンプは、モータのシャフトが回転すると、シャ
フトに対して偏心した回転中心をもっていてカム状の軸
受内輪が回転し、転動体を介して軸受内輪の外側に設け
られた軸受外輪がピストンを押圧しながら往復動させる
ため、ピストンの往復動によってバルブを作動させてブ
レーキオイルをマスターシリンダに送給する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の油圧ポ
ンプでは、軸受の外輪と、この外輪に圧接されて往復動
されるピストンとは金属同士の接触であるため、組付け
の際に、軸受内に潤滑用油脂を充填して軸受内の潤滑用
油脂によって両者間の摩擦抵抗を低くしたり、あるいは
両者の接触面に潤滑用油脂を塗布することによって両者
間の摩擦抵抗を低くしたりしているが、いずれも、潤滑
用油脂が両者の接触面に長期に渡って保持されるとは言
い難く、両者のあいだの潤滑用油脂が極端に少なくなっ
て油切れの状態となると、両者間の摩擦抵抗が増大し、
固体と固体との接触により微小な振動的滑りが起こって
いわゆるフレッチング コロージョン(fretting corro
sion)を発生させる可能性がある。このフレッチング
コロージョンが発生すると、滑り面に局部的に生ずる高
い応力によって小さい摩耗粉末を生じ、この摩耗粉末は
高温になることによって酸化物となり、両者の摩耗を助
長することとなるため、偏摩耗や異音の原因になりかね
ないという問題点があり、上記の問題点を解決すること
が課題となっていた。
【0004】
【発明の目的】この発明に係わる油圧ポンプは、ピスト
ンおよび軸受外輪が偏摩耗したり異音を発生したりする
ことを少なくして耐久性の向上を図れる油圧ポンプを提
供することを目的としている。
【0005】
【発明の構成】
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
わる油圧ポンプは、ヨークと、ヨークの内側に固定され
たマグネットと、マグネットの内周側に配置され、通電
によって回転するアーマチュアと、ヨークに結合された
ポンプケースと、ポンプケース内に配置され、アーマチ
ュアのシャフトに対する偏心した回転中心を有してアー
マチュアのシャフトと一体的に回転する軸受内輪を備え
ているとともに転動体を介して軸受内輪の外側に配置さ
れた軸受外輪を備えている軸受と、ポンプケース内に配
置したシリンダ内に収容されていて、軸受外輪に圧接状
態で上死点および下死点のあいだを往復動されるピスト
ンを備え、このピストンが上死点および下死点のあいだ
を往復動することによりインレットから流体を吸入し、
アウトレットから流体を送出するバルブをそなえ、ピス
トンは、潤滑用油脂を充填可能に配設された油溜りを軸
受外輪側に形成している構成としたことを特徴としてお
り、この発明の請求項2に係わる油圧ポンプは、油溜り
は、ピストンの軸受外輪側に備えられたピストンヘッド
の中央に凹状に形成されていることとしており、この発
明の請求項3に係わる油圧ポンプは、バルブのシリンダ
は、軸受の外側に配置された第1のシリンダおよび第1
のシリンダに対向した第2のシリンダからなり、バルブ
のピストンは、第1のシリンダ内に収容された第1のピ
ストンおよび第2のシリンダ内に収容され且つ第1のピ
ストンとは独立した第2のピストンからなり、油溜り
は、第1のピストンに形成された第1の油溜りおよび第
2のピストンに形成された第2の油溜りからなることと
しており、この発明の請求項4に係わる油圧ポンプは、
軸受内輪は、アーマチュアのシャフトに対する偏心した
シャフト取付部が形成され、このシャフト取付部にアー
マチュアのシャフトが圧入によって結合されていること
としている。
【0007】
【発明の作用】この発明の請求項1に係わる油圧ポンプ
において、ピストンおよび軸受外輪は、油溜りに充填さ
れた潤滑用油脂によって両者間に油膜を形成した状態で
摺接され、潤滑用油脂は油溜りから容易に流れ出ること
はない。それ故、両者間の摩擦抵抗は長期的に小さく保
持され、両者間での油切れは生じにくくなる。この発明
の請求項2に係わる油圧ポンプにおいて、ピストンおよ
び軸受外輪は、ピストンヘッドの中央の油溜りに充填さ
れた潤滑用油脂によって両者間に油膜を形成した状態で
摺接され、潤滑用油脂は凹状をなす油溜りから容易に流
れ出ることはない。それ故、両者の摩擦抵抗は長期的に
小さく保持され、両者間での油切れは生じにくくなる。
この発明の請求項3に係わる油圧ポンプにおいて、軸受
の対向位置に配置された第1のピストンと第2のピスト
ンおよび軸受外輪は、第1の油溜りおよび第2の油溜り
に充填された潤滑用油脂によって両者間に油膜を形成し
た状態で摺接され、潤滑用油脂は第1の油溜りおよび第
2の油溜りから容易に流れ出ることはない。それ故、両
者の摩擦抵抗は長期的に小さく保持され、両者間での油
切れは生じにくくなる。この発明の請求項4に係わる油
圧ポンプにおいて、アーマチュアのシャフトに対する偏
心したシャフト取付部にアーマチュアのシャフトが圧入
結合された軸受内輪を備えた軸受の軸受外輪およびピス
トンは、油溜りに充填された潤滑用油脂によって両者間
に油膜を形成した状態で摺接され、潤滑用油脂は油溜り
から容易に流れ出ることはない。それ故、両者の摩擦抵
抗は長期的に小さく保持され、両者間での油切れは生じ
にくくなる。
【0008】
【実施例】図1ないし図4にはこの発明に係わる油圧ポ
ンプの実施例が示されている。
【0009】図示する油圧ポンプ1は、アンチロックブ
レーキシステムのアクチュエータに内蔵され、主とし
て、ヨーク2、マグネット3,4、アーマチュア5、ポ
ンプケース6、第1の軸受(軸受)7、第1のバルブ
(バルブ)15、第2のバルブ(バルブ)16から構成
されている。
【0010】ヨーク2は、円筒形の筒部2aの一端側に
円盤形のエンド2bが加締められることによって取付け
られており、筒部2aの他端側はポンプケース6に図示
しないビスをねじ込ませることによって組付けられてい
る。また、エンド2bの中央には第2の軸受18が取付
けられており、この第2の軸受18は後述するアーマチ
ュア5に備えたシャフト5aの一端側寄りを回転可能に
支持している。
【0011】ヨーク2の筒部2aの内側にはマグネット
3,4が配置されており、両マグネット3,4は内側に
磁界を形成している。
【0012】マグネット3,4の内周側にはアーマチュ
ア5が配置されている。アーマチュア5は、シャフト5
a上に磁性体製のアーマチュアコア5b、整流子5cが
取付けられており、シャフト5aは、一端側寄りが前述
した第2の軸受18によって回転可能に支持され、他端
側寄りがポンプケース6内まで延出され、このポンプケ
ース6に取付けられた第3の軸受19によって回転可能
に支持されている。
【0013】アーマチュア5のアーマチュアコア5b上
には予め定められたスロット数のコイル5dが巻回さ
れ、コイル5dの巻線が整流子5cに備えた複数個の整
流子片5c1に夫々電気的に接続されている。
【0014】アーマチュア5の整流子5cの各整流子片
5c1にはブラシ20、21が図示しないブラシスプリ
ングによって夫々圧接されており、これらブラシ20、
21は図示しない外部のABSコントローラ(アンチロ
ックブレーキシステムコントローラ)に電気的に接続さ
れるため、アーマチュア5は、ABSコントローラから
各ブラシ20、21に電流が流れると、各整流子片5c
1を介しコイル5dが順次励磁されて磁界を形成し、ア
ーマチュア5によって形成された磁界とマグネット3,
4によって形成されている磁界とにより回転する。
【0015】アーマチュア5のシャフト5aが挿入され
ているポンプケース6は、ほぼ中央に円柱開口状の軸受
室6aが形成されているとともに、この軸受室6aの対
向位置に第1、第2のシリンダ室6b、6cが形成され
ている。軸受室6aには第1の軸受7が収められ、第1
のシリンダ室6bには第1のバルブ15が収められ、第
2のシリンダ室6cには第2のバルブ16が収められて
いる。
【0016】ポンプケース6には、図2に示されるよう
に、流体導入路6dおよび流体導出路6eが夫々形成さ
れており、流体導入路6dは一端が第1のシリンダ室6
bおよび第2のシリンダ室6cに予め定められた位置で
連通接続され、他端がポンプケース6の外側で図示しな
いリザーバーに連通接続される。また、流体導出路6e
は一端が流体導入路6dとは独立して予め定められた位
置で第1のシリンダ室6bおよび第2のシリンダ室6c
に連通接続され、他端がポンプケース6の外側で図示し
ないダンパー室を介してブレーキマスターシリンダに連
通接続される。
【0017】ポンプケース6の軸受室6a内に収められ
ている第1の軸受7は、ニードルローラベアリングであ
って、この第1の軸受7の軸受内輪7aは図2に示され
るように、中心C2から予め定められた距離L4で偏心
された回転中心C1を有するシャフト取付部7a1が形
成されているとともに一端側に鍔状に外側に向けて突出
した鍔部7a2が形成されており、このシャフト取付部
7a1にアーマチュア5のシャフト5aが圧入によって
結合されている。また、第1の軸受7の軸受外輪7bは
ころ状をなす転動体7cを挟んで軸受内輪7aの外側に
備えられており、軸受内輪7aの対向位置にストッパ部
材7dがシャフト5aに嵌め付けられている。アーマチ
ュア5のシャフト5aは軸受内輪7aのシャフト取付部
7a1に圧入によって結合されているため、シャフト5
aをD形状にしたり、軸受内輪7aにD形状の孔を作成
することによって回り止める必要はなく、また、クレビ
スピンにより回り止めて組付ける必要もないのでシャフ
ト5aと軸受内輪7aとの結合は極めて容易に組付けら
れている。
【0018】第1の軸受7aは、アーマチュア5のシャ
フト5aが回転すると、このシャフト5aに偏心して軸
受内輪7aが回転するため、軸受外輪7bはその外周面
が進退可能に配置され、この軸受外輪7bによって後述
する第1のピストン10を上死点Aと下死点Bとのあい
だで往復動させ、この第1のピストン10に水平対向配
置された後述する第2のピストン11も上死点Aと下死
点Bとのあいだで往復動させる。
【0019】ポンプケース6の第1のシリンダ室6bに
は第1のシリンダ8が収められている。この第1のシリ
ンダ8は、円筒形のライナー状に形成されていて、内側
がピストン孔8aになっており、外側が2個のオーリン
グ(Oリング)22、23を介して第1のシリンダ室6
bに組付けられている。また、第1のシリンダ8の両オ
ーリング22、23のあいだには第1のバルブ15のイ
ンレットとなる円環の凹溝状をなす環状溝8bが形成さ
れ、この環状溝8bは相対向する2個所が丸孔8cを介
して第1のシリンダ8のピストン孔8aに連通されてい
るため、第1のシリンダ8のピストン孔8aは丸孔8
c,環状溝8bおよびポンプケース6の流体導入路6d
を介して図示しないリザーバーに連通接続される。第1
のシリンダ8のピストン孔8aには第1のピストン10
が挿入されている。
【0020】第1のピストン10は、断面形状が略T字
状をなし、円盤形で第1の軸受7の軸受外輪7bに圧接
されるピストンヘッド10bと、略円筒形でオーリング
(Oリング)46を介してピストン孔8aに挿入された
スカート10cとを一体に備えている。
【0021】第1のピストン10は、ピストンヘッド1
0bと第1のシリンダ8とのあいだに一方のピストン押
圧手段となる弁ばね13が配置されているため、ピスト
ンヘッド10bはこの弁ばね13の弾性反発力によって
第1の軸受7の軸受外輪7bに圧接されている。
【0022】第1のピストン10は、ピストンヘッド1
0bの軸受外輪7b側が平滑な面に形成されており、ほ
ぼ中央にスカート10cに向けてわずかな深さを有する
ものとして丸孔状に形成された第1の油溜り10aが備
えられていて、この第1の油溜り10aに潤滑用油脂が
充填されている。第1の油溜り10aはピストンヘッド
10bの中央に凹状に形成されているため、第1の油溜
り10aに充填された潤滑用油脂は軸受外輪7bとピス
トンヘッド10bとの圧接部分に保持されて容易に流れ
出ることはない。それ故、第1のピストン10は第1の
軸受7の軸受外輪7bとのあいだに潤滑用油脂を介在さ
せた状態で圧接されることとなるため、第1のピストン
10と軸受外輪7bとのあいだでの摩擦抵抗は小さく保
持され、第1のピストン10と軸受外輪7bとの圧接に
際して微小な振動的滑りは起こり難い。
【0023】第1のピストン10のスカート10cの内
周はピストンヘッド10b側が閉塞された第1のバルブ
室10dになっており、スカート10cの外周には円環
の凹溝状をなす環状溝10eが形成され、この環状溝1
0eは相対向する2個所が丸孔10fを介して第1のバ
ルブ室10dに連通接続されている。
【0024】第1のバルブ室10dの対向位置には弁座
24が第1のシリンダ8の第1のピストン10とは反対
側に嵌込まれているため、弁座24と第1のピストン1
0とのあいだに第2のバルブ室25が形成されている。
第2のバルブ室25には第1の戻しばね26によって第
1のバルブ室10dを塞ぐ側に付勢されている第1のチ
ェックボール27が配置されており、この第1のチェッ
クボール27は第1のピストン10が往復動することに
よって第1のバルブ室10dに導入されたブレーキオイ
ルの液圧が予め定められた値を越えると第1の戻しばね
26に抗して第1のバルブ室10dを第2のバルブ室2
5に連通させるため、第1のバルブ室10dのブレーキ
オイルを第2のバルブ室25に移送する機能を有する。
【0025】また、弁座24のほぼ中央には連通孔24
aが形成されており、この連通孔24aの対向位置には
蓋28がオーリング(Oリング)29を介して第1のシ
リンダ室6bに組付けられているため、連通孔24aと
蓋28とのあいだに第3のバルブ室30が形成されてい
る。第3のバルブ室30には第2の戻しばね31によっ
て連通孔24aを塞ぐ側に付勢されている第2のチェッ
クボール32が配置されており、この第2のチェックボ
ール32は第2のバルブ室25に導入されたブレーキオ
イルの液圧が予め定められた値を越えると第2の戻しば
ね31に抗して第2のバルブ室25を第3のバルブ室3
0に連通させるため、第2のバルブ室25のブレーキオ
イルを第3のバルブ室30に移送する機能を有する。
【0026】そして、蓋28には第3のバルブ室30を
ポンプケース6の流体導出路6eに連通させるためのア
ウトレットとなる流路28aが形成されているため、第
3のバルブ室30に導入されたブレーキオイルは流路2
8aからポンプケース6の流体導出路6eを通り、図示
しないダンパー室を介してブレーキマスターシリンダに
移送される。蓋28はポンプケース6にねじ込まれたス
トッパ33によって押圧固定されている。
【0027】第1のシリンダ8、第1のピストン10、
弁座24、第1のチェックボール27、第1の戻しばね
26、第2のチェックボール32、第2の戻しばね3
1、蓋28、ストッパ33によって第1のバルブ15が
形成されている。
【0028】一方、ポンプケース6の第2のシリンダ室
6cに収められた第2のバルブ16は前述した第1のバ
ルブ15と同一の構成を有し、第2のシリンダ34は、
ピストン孔34aを有し、外側に2個のオーリング(O
リング)35,36が配置され、インレットとなる環状
溝34bおよび丸孔34cが形成され、第2のシリンダ
34のピストン孔34aに第2のピストン11が挿入さ
れており、第2のピストン11は、軸受外輪7bに圧接
されるピストンヘッド11bとオーリング(Oリング)
47を介してピストン孔34aに挿入されたスカート1
1cとを一体に備え、ピストンヘッド11bと第2のシ
リンダ34とのあいだに他方のピストン押圧手段となる
弁ばね14が配置され、ピストンヘッド11bの軸受外
輪7b側に、スカート11cに向けてわずかな深さを有
するものとして丸孔状に形成されて潤滑用油脂が充填さ
れた第2の油溜り11aが備えられ、第1のバルブ室1
0dに対向配置された第4のバルブ室11d、環状溝1
1e、丸孔11fが形成され、連通孔37aを有する弁
座37、アウトレットとなる流路38aを有しオーリン
グ(Oリング)39を介して第2のシリンダ室6cに組
付けられた蓋38、ストッパ33、第2のバルブ室25
に対向配置された第5のバルブ室40、第3の戻しばね
41、第3のチェックボール42、第3のバルブ室30
に対向配置された第6のバルブ室43、第3のチェック
ボール44、第4の戻しばね45を備えている。
【0029】第1、第2のバルブ15、16は、アーマ
チュア5のシャフト5aが回転すると、第1の軸受7の
軸受内輪7aがシャフト5aに対し偏心して回転するこ
とによって軸受外輪7bに圧接されている第1のピスト
ン10、第2のピストン11が下死点Bおよび上死点A
の間を夫々往復動する。
【0030】第1のピストン10が下死点Bから上死点
Aに移動すると、第2のチェックボール32が弁座24
の連通孔24aを閉塞するため、負圧の状態となった第
2のバルブ室25にポンプケース6の流体導入路6dか
ら第1のシリンダ8の環状溝8bと丸孔8cおよび第1
のピストン10の環状溝10eと丸孔10fを通って第
1のバルブ室10dにブレーキオイルが吸入され、ブレ
ーキオイルは第1のバルブ室10dから第2のバルブ室
25に吸引移動される。
【0031】上死点Aに到達した第1のピストン10は
下死点Bに向けて移動されるため、第1のチェックボー
ル27は第1のバルブ室10dを第2のバルブ室25に
非連通の状態にし、第2のバルブ室25に移送されたブ
レーキオイルは第2のチェックボール32が弁座24の
連通孔24aを開放されるため第3のバルブ室30に移
送され、第3のバルブ室30にあるブレーキオイルは蓋
28の流路28aを通ってポンプケース6の流体導出路
6eに送出される。
【0032】第1のピストン10は第1の軸受7の軸受
内輪7aの回転にともなって上死点Aおよび下死点Bの
あいだを往復で移動するため、第1のバルブ室10d、
第2のバルブ室25、第3のバルブ室30を介しポンプ
ケース6の流体導入路6dからブレーキオイルを吸引し
て流体導出路6eから送出する。
【0033】第2のピストン11も第1のピストン10
と同様にして上死点Aと下死点Bとのあいだを往復動
し、第4のバルブ室11d、第5のバルブ室40、第6
のバルブ室43を介しポンプケース6の流体導入路6d
からブレーキオイルを吸引して流体導出路6eから送出
する。
【0034】このような構造をなす油圧ポンプ1は、ア
ンチロックブレーキシステムのアクチュエータに内蔵さ
れ、ポンプケース6の流体導入路6dがリザーバーに連
通接続され、ダンパー室を介してポンプケース6の流体
導出路6eがブレーキマスターシリンダに連通接続さ
れ、両ブラシ20、21が外部のABSコントローラに
電気的に接続されて車両に搭載される。
【0035】ABSコントローラはブレーキが操作され
たときに、車輪のスリップ状態が認識されると保持信号
を発生し、車輪のスリップが大きくなったことが認識さ
れると減圧信号を発生し、車輪のスリップが小さくなっ
たことが認識されると増圧信号を発生して夫々の信号を
アクチュエータに転送する。減圧信号が発生されると油
圧ポンプ1の両ブラシ20、21に対し電流が供給され
る。
【0036】ABSコントローラから減圧信号が発生さ
れることによって、ホイールシリンダに連通接続されて
いる増圧用ソレノイドバルブおよび減圧用ソレノイドバ
ルブは作動されるため、増圧用ソレノイドバルブはポー
トが閉じ、減圧用ソレノイドバルブはポートが開く。そ
して、油圧ポンプ1は、両ブラシ20、21に電流が供
給されてアーマチュア5が回転するため、第1の軸受7
の軸受内輪7aが回転して軸受外輪7bに夫々圧接され
ている第1のピストン10および第2のピストン11が
往復動し、減圧用ソレノイドバルブを介してホイールシ
リンダ内のブレーキオイルが貯蔵されているリザーバー
からブレーキオイルを吸引してブレーキマスターシリン
ダに戻すことにより、ホイールシリンダ内のブレーキオ
イルの圧力を下げて車輪のスリップを適正な状態にし、
過度のスリップを発生させないようにブレーキオイルの
液圧を制御するものとなる。
【0037】第1のピストン10、第2のピストン11
が往復動する間、第1のピストン10のピストンヘッド
10bの第1の油溜り10aに充填された潤滑用油脂は
軸受外輪7bとピストンヘッド10bとの圧接部分に保
持され、第2のピストン11のピストンヘッド11bの
第2の油溜り11aに充填された潤滑用油脂も軸受外輪
7bとピストンヘッド11bとの圧接部分に保持される
ため、両ピストン10、11および軸受外輪7bは極め
て小さい摩擦抵抗で圧接されるものとなる。
【0038】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明に係
わる油圧ポンプによれば、ピストンおよび軸受外輪は、
油溜りに充填された潤滑用油脂によって両者間に油膜を
形成した状態で摺接され、潤滑用油脂は油溜りから容易
に流れ出ることはないので、ピストンおよび軸受外輪間
の摩擦抵抗は長期的に小さく保持されて油切れは生じに
くくなり、ピストンと軸受外輪との圧接に際して微小な
振動的滑りは起こり難く、ピストンおよび軸受外輪が偏
摩耗したり異音を発生したりすることがなくなって耐久
性の向上を図れるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる油圧ポンプの一実施例の縦断
正面図である。
【図2】図1に示した油圧ポンプの縦断側面図である。
【図3】図1に示した油圧ポンプにおいてのバルブまわ
りの縦断面図である。
【図4】図1に示した油圧ポンプにおいての軸受とピス
トンとの組付け関係を示す外観斜視説明図である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ 2 ヨーク 3 マグネット 4 マグネット 5 アーマチュア 6 ポンプケース 7 軸受 7a 軸受内輪 7a1 シャフト取付部 7b 軸受外輪 7c 転動体 8 (シリンダ)第1のシリンダ 8b (インレット)環状溝 10 (ピストン)第1のピストン 10a 第1の油溜り 10b ピストンヘッド 11 (ピストン)第2のピストン 11a 第2の油溜り 11b ピストンヘッド 15 (バルブ)第1のバルブ 16 (バルブ)第2のバルブ 28a (アウトレット)流路 34 (シリンダ)第2のシリンダ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨークと、 上記ヨークの内側に固定されたマグネットと、 上記マグネットの内周側に配置され、通電によって回転
    するアーマチュアと、 上記ヨークに結合されたポンプケースと、 上記ポンプケース内に配置され、アーマチュアのシャフ
    トに対する偏心した回転中心を有してアーマチュアのシ
    ャフトと一体的に回転する軸受内輪を備えているととも
    に転動体を介して軸受内輪の外側に配置された軸受外輪
    を備えている軸受と、 上記ポンプケース内に配置したシリンダ内に収容されて
    いて、上記軸受外輪に圧接状態で上死点および下死点の
    あいだを往復動されるピストンを備え、このピストンが
    上死点および下死点のあいだを往復動することによりイ
    ンレットから流体を吸入し、アウトレットから流体を送
    出するバルブをそなえ、 上記ピストンは、潤滑用油脂を充填可能に配設された油
    溜りを軸受外輪側に形成していることを特徴とする油圧
    ポンプ。
  2. 【請求項2】 油溜りは、ピストンの軸受外輪側に備え
    られたピストンヘッドの中央に凹状に形成されている請
    求項1に記載の油圧ポンプ。
  3. 【請求項3】 バルブのシリンダは、軸受の外側に配置
    された第1のシリンダおよび第1のシリンダに対向した
    第2のシリンダからなり、 バルブのピストンは、第1のシリンダ内に収容された第
    1のピストンおよび第2のシリンダ内に収容され且つ第
    1のピストンとは独立した第2のピストンからなり、 油溜りは、第1のピストンに形成された第1の油溜りお
    よび第2のピストンに形成された第2の油溜りからなる
    請求項1または2に記載の油圧ポンプ。
  4. 【請求項4】 軸受内輪は、アーマチュアのシャフトに
    対する偏心したシャフト取付部が形成され、このシャフ
    ト取付部にアーマチュアのシャフトが圧入によって結合
    されている請求項1、2、3のいずれかに記載の油圧ポ
    ンプ。
JP22489494A 1994-09-20 1994-09-20 油圧ポンプ Pending JPH0893641A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109113952A (zh) * 2017-06-26 2019-01-01 比亚迪股份有限公司 电动油泵总成、转向系统和润滑系统

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