JPH0893094A - 耐火遮音間仕切壁 - Google Patents

耐火遮音間仕切壁

Info

Publication number
JPH0893094A
JPH0893094A JP23142294A JP23142294A JPH0893094A JP H0893094 A JPH0893094 A JP H0893094A JP 23142294 A JP23142294 A JP 23142294A JP 23142294 A JP23142294 A JP 23142294A JP H0893094 A JPH0893094 A JP H0893094A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alc
wall
panel
panels
fire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23142294A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Enomoto
本 浩 士 榎
Toshio Igarashi
俊 夫 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP23142294A priority Critical patent/JPH0893094A/ja
Publication of JPH0893094A publication Critical patent/JPH0893094A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、集合住宅やホテル等に使用される間
仕切壁であって、特に遮音性、高耐火性及び施工性に極
めて優れた耐火遮音間仕切壁を目的とするものである。 【構成】壁体の長さ方向にALCパネル2が相互に密接
されて千鳥状に配置され、かつALCパネル2の配置に
よって形成された壁体の凹所部に繊維質材料3が充填さ
れ、ALCパネル2と繊維質材料3とによる壁体の両表
面に耐火ボード4,5が張り付けられて構成された間仕
切壁1の構造である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は集合住宅や高層建物に使
用される間仕切壁に係り、特に高い遮音性能を有し、高
耐火性能を有しかつ施工性に極めて優れた耐火遮音間仕
切壁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の耐火性及び遮音性を目的とした間
仕切壁としては、実公昭55ー16008号公報及び実
開昭63ー129009号公報が知られている。
【0003】前者は、可撓性シートを表面に接着した石
膏ボードをV溝に沿って順に折り曲げることによって形
成した中空パネルを使用する技術であり、複数の中空パ
ネルを所定の間隙を保って千鳥状に並列し、これ等の中
空パネル群の前後面に耐火ボードを添着し、中空パネル
群の相互間及び中空パネルと耐火ボード間に形成される
間隙内に不燃繊維を装填したことを特徴とした間仕切壁
の技術である。
【0004】後者は、天井スラブ及び床部に夫々2本一
対のランナーを相互に所定の間隔を保って並列し、これ
等の上下のランナーに中空パネルと不燃繊維とを交互に
並列することによって、これ等の中空パネルと不燃繊維
とを所定の間隔を保って千鳥状に配列し、更にこれ等の
配列された中空パネルと不燃性繊維との外表面に耐火ボ
ードを張り付けて構成した間仕切壁である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然るに、前者の技術
は、多数の中空ボードを形成するに当たっては、石膏ボ
ードをV溝に沿って順に折り曲げて構成し、更に、この
ように形成した各中空パネルを所定の間隔を保って千鳥
状に起立固定し、かつ不燃繊維を中空パネルと耐火ボー
ド間に形成される間隙内以外に中空パネル群の相互間隔
にも充填しなければならないので、作業が極めて煩雑で
あり、施工性が悪い問題があった。かつ、壁体長さ方向
に対して中空パネルよりなる支持パネルと支持パネルの
間に間隙を設けて施工する為には、支持パネルの壁体長
さ方向に対する据付位置を決めるため、各々の支持パネ
ルに対し壁体長さ方向に2ヵ所の墨出しが必要となり、
また支持パネルを設置していく際には、不燃繊維の装填
精度を高めるために支持パネル相互の直線的間隙の間隔
を測定確認しなければならない等の施工性にも問題があ
った。
【0006】また、この前者の技術では、片面から火で
長時間加熱された場合、まず表面の耐火ボードが高温と
なり、素材の劣化等によって耐火ボードが脆くなる。そ
の結果、中空パネル群の相互間隔部である耐火ボード間
に不燃繊維しか存在しない部分においては、長時間火を
受けると薄肉の耐火ボードにひびわれが生じ、火は直接
不燃繊維にあたり始め、不燃繊維自体が熱間収縮を起こ
し始める。壁体長さ方向において支持パネルの相互に間
隙を設けるこの方法では、当該間隙に不燃繊維を装填し
ても、長時間加熱されると間隙内の不燃繊維と支持パネ
ルとの間に隙間が生じ、火災の隣戸への通過の恐れがあ
る。
【0007】石膏ボードを成形してなる中空パネルは、
耐火ボード及び不燃繊維を添着している中空パネル表面
が高温になると結晶水の喪失等によって脆くなり、耐火
ボード及び不燃繊維を固定する石膏ボードの表面の強度
が著しく弱くなり、石膏ボード表面の損傷に伴い耐火ボ
ード及び不燃繊維が脱落しやすくなる問題も有してお
り、隣戸への火災の通過の危険性が高い。このように、
前者の技術では石膏ボードにより形成された中空パネル
の欠点及び支持パネル間に不燃繊維しか存在しない部分
があるという欠点により長時間の火には耐えられないと
いう問題点を有していた。更に、支持パネルの相互に間
隙という壁体両面を直接的につなぐ耐火的に弱点となる
部分を形成し、さらに施工現場で繊維状の不燃材料を装
填することは、施工時点における不燃繊維と支持パネル
間における隙間の発生危険性及び長期的には不燃繊維自
体の変形による隙間の発生危険性を内在することにな
る。
【0008】次に、更に後者の技術でも、前者の技術と
同様に、片面から火が長時間にわたりかかった場合、耐
火ボードの裏面に耐火ボードを添着する中空パネルがな
い部分においては、長時間火を受けると耐火ボードにひ
びわれが生じ、あるいは脱落し、火が直接不燃繊維にあ
たり始める。その結果不燃繊維自体が熱間収縮を起こし
始め、支持パネルが裏側に直接存在していないために脱
落を生じる。
【0009】そうなると、火は直接壁体のもう一方の中
空パネルの裏面に直接あたるだけでなく、中空パネルよ
りなる支持パネルが千鳥配置を構成し、かつ壁体厚み方
向に間隔を有し中立層を有していることから、長時間加
熱されると、不燃繊維と中空パネルとの間に最初から存
在した大きな隙間から、炎が反対側の不燃繊維に達し、
その結果、反対側まで火災が通過する恐れがある。この
ように後者の技術では、壁体中央に大きな間隔部を有
し、長時間の火に耐えることには不充分である。更に中
空パネルは押出セメント板であり、長時間直接火がかか
ると充分な耐火性を有するものではない。
【0010】また、施工現場で中空パネルと間隔をおい
て不燃繊維を充填せねばならず、この点で施工性の悪さ
もあり、高い耐火性能が要求される高層及び超高層の集
合住宅等の戸境壁としての利用には問題点の残る壁体構
造である。
【0011】本発明に係る間仕切壁は、前述の従来の問
題点に鑑み開発された全く新しい技術であって、千鳥状
に配置されたALCパネルによって生じた壁体の凹部に
繊維質材料を充填し、かつALCパネルと繊維質材料に
よる壁体の両面に耐火ボードを張って、間仕切壁を構成
するものであって、特に遮音性能と耐火性能とを有する
と共に、極めて施工性に優れた耐火遮音間仕切壁の技術
に関する発明を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る耐火遮音間
仕切壁は、前述の従来の問題点を根本的に改善した技術
であって、その第1発明の要旨は、ALCパネルを壁体
長さ方向に対し千鳥配置し、該ALCパネルを千鳥状に
配置することによって生じた壁体の凹部に繊維質材料を
充填し、ALCパネルと繊維質材料による壁体の両表面
に耐火ボードを張り付け、かつALCパネルの配置にお
いて各ALCパネルの裏面が、それぞれ同一線上もしく
は壁体厚さ方向に重なり合って配置され、また各ALC
パネルの側面側が、それぞれ同一線上もしくは壁体長さ
方向に重なり合って配置されていることを特徴とする耐
火遮音間仕切壁である。ここで、各ALCパネルの裏面
とは、耐火ボードを張り付けるALCパネル表面とは反
対側の表面である。また、各ALCパネルの側面とは壁
体長さ方向の各ALCパネルの小口面である。
【0013】本願の第2発明の要旨は、ALCパネルの
壁体厚さ方向及び壁体長さ方向に相対する部分にわずか
なスリットを設けて、ALCパネルを壁体長さ方向に対
し千鳥配置し、該ALCパネルを千鳥状に配置すること
によって生じた壁体の凹部に、繊維質材料を充填し、A
LCパネルと繊維質材料による壁体の両表面に耐火ボー
ドを張り付け、かつALCパネルの配置において各AL
Cパネルの裏面が、それぞれ同一線上もしくは壁体厚さ
方向に重なり合って配置され、また各ALCパネルの側
面側が、それぞれ同一線上もしくは壁体長さ方向に重な
りあって配置されていることを特徴とする耐火遮音間仕
切壁である。
【0014】本願の第3発明の要旨は、壁体の凹部に充
填された繊維質材料が所定の手段でALCパネルに一体
的に添着されていることを特徴とした第1発明及び第2
発明の耐火遮音間仕切壁である。なお、本発明におい
て、各ALCパネルの側面側が壁体長さ方向に重なりあ
って配置されるとは、図3のように各ALCパネルの側
面側が互いに接触している状態で、壁体長さ方向に重な
りあって配置される場合や、図4のように直接ALCパ
ネルが接触しなくとも各ALCパネルの端部が重なって
配置されている場合を意味する。各ALCパネルの側面
側が同一線上に配置されているとは、図2のように各A
LCパネルの隅角部が接触し、ALCパネルの側面をな
す線が同一線上に配置されていたり、図6のように角A
LCパネルの隅角部にスリットを有し、直接接触してい
ない状態でも各ALCパネルの側面が同一線上に配置さ
れている状態をいう。
【0015】
【作用】本願の第1発明では、前述の如く、耐火性に優
れたALCパネルを支持パネルとして利用しているの
で、このALCパネルが高温になっても、ALCパネル
の表面の損傷は少なく、ALCパネルが安定した状態で
存在し、その結果ALCパネルが、繊維質材料の脱落を
防止する。また、本発明では支持パネルとしてALCパ
ネルが使用されているので、耐火ボードのような水や自
重などによる長期的な寸法変形の進行がないので、長期
間に渡って耐火性に優れた壁体を維持することが出来
る。
【0016】更に、本発明では、支持パネルとなるAL
Cパネルが、各ALCパネルの裏面が同一線もしくは壁
体厚さ方向に重なり、かつ各ALCパネルの側面側が、
それぞれ同一線もしくは壁体長さ方向に重なりあって千
鳥状に配列されているので、壁体が安定しており、かつ
堅固である。また、支持パネルとなるALCパネルは、
千鳥状に配置され相互独立しているので壁体両面に石膏
ボードが張り付けられたALCパネル壁が二重壁構造と
して形成され、更に壁体凹部に繊維質材料が充填されて
いるので、遮音性能の良好な壁体を構成することができ
る。また、壁体の長手方向に千鳥状に並列された耐火性
のあるALCパネルによる壁体の凹部に繊維質材料が充
填されている構造となっているので、火災時に長時間火
が直接繊維質材料に当たった場合に、この繊維質材料が
熱間収縮したとしても、繊維質材料は高い耐火性を有す
るALCパネルの表面と及び両側のALCパネルの側面
との3辺にへばり付くので、脱落することがなく、耐火
性能を著しく長時間持続せしめることが出来る。更に
は、ALCパネルの外表面を一直線上に配置し得るの
で、パネル厚の精度に関係なくALCパネル群の両精度
を向上させることが出来、モルタル等によるフリク調整
をして耐火ボードを張り付ける手間がなく、ALCパネ
ルの表面に直張りすることが出来る。
【0017】本願の第2発明では、支持パネルとなるA
LCパネルの千鳥状に相対する端部にわずかなスリット
を設けることにより、ALCパネルと繊維質材料及び耐
火ボードで構成される壁体両面を完全に分離しているの
で、固体伝播による音の透過を完全に防止でき、より遮
音性を向上させることができる。また、本発明ではわず
かなスリットを設けて構成したので、繊維質材料が直接
火にあたって、たとえ脱落したとしても裏面側への炎の
噴出量は極めて少なくなり、裏面側の繊維質材料を損傷
する程度は低くすることが可能である。
【0018】本願の第3発明では、ALCパネルを千鳥
状に配置することによって生ずる凹部に充填された繊維
質材料が所定の手段で一体的に添着されているので、火
災が発生してその高温度で繊維質材料が熱間収縮しても
繊維質材料がALCパネルより簡単に脱落することがな
く、より長時間の耐火性能を発揮する。
【0019】
【実施例】図により本発明に係る耐火遮音間仕切壁の一
実施例を具体的に説明すると、図1は本発明の第1実施
例の間仕切壁の構造を示す斜視説明図、図2は図1の間
仕切壁の横断面図、図3は第2実施例の間仕切壁の横断
面図、図4は第3実施例のスリットを設けた間仕切壁の
横断面図、図5は図4の間仕切壁の縦断面図、図6は第
4実施例のスリットを設けた間仕切壁の横断面図であ
る。
【0020】図1及び図2により本発明の第1実施例の
間仕切壁の一例を具体的に説明すると、1は間仕切壁で
あって、ALCパネル2が壁体長さ方向に対して千鳥状
に配置されている。このようにALCパネル2を千鳥状
に配置することによって生じた凹部には繊維質材料3が
充填されている。前記ALCパネル2と繊維質材料3と
による壁体の両表面には夫々珪酸カルシウム板、石膏ボ
ード等よりなる耐火ボード4,5とがクギ6を介して張
り付けられている。
【0021】前述の第1実施例の場合には、ALCパネ
ル2と繊維質材料3とが同一の肉厚を有しているので、
千鳥状に設置された各ALCパネル2の裏面は同一線上
に配列されている。また、各ALCパネル2の側面側も
同一線上に配列されている。前記繊維質材料3はロック
ウール、セラミックファイバー、グラスウール等より構
成されている。図1に於いては、繊維質材料3がクギ7
を介してALCパネル2に添着されているが、このよう
な添着はステープル、接着剤等を用いて実施することも
可能である。更に、このような添着は必ずしも必要でな
く、各ALCパネル2によって形成される凹部に、この
凹部の寸法よりおおきな寸法を持った繊維質材料3を圧
縮させながら充填して固定することも可能である。耐火
ボード4,5の張り付けに当たっても、クギ6の他にス
テープル、接着剤等を使用することが出来る。
【0022】ALCパネル2を取付固定するに当たって
は、断面コ字形取付金物8とこれに使用されるアンカー
9とL形取付金物10とを使用することによって、各A
LCパネル2を床スラブ11,12に千鳥状に配置して
取付固定することが出来る。各ALCパネル2を千鳥状
に配置する場合には、各ALCパネル2の側面側がそれ
ぞれ壁体長さ方向に重なり合うように配置することも可
能である。いずれにしても、本発明に於いては千鳥状に
配置された各ALCパネルが相互に密接して構成されて
いる。
【0023】上記第1実施例に於いては、肉厚が同一の
ALCパネル2と繊維質材料3とを使用したが、図3に
示す第2実施例のように、繊維質材料3の肉厚をALC
パネル2の肉厚より小さくして構成することも可能であ
る。このような構造にした場合には、間仕切壁1の壁体
厚をさらに薄く構成することが出来る。また、この場合
には、各ALCパネル2の裏面が壁体厚さ方向に重なり
合って配列されている。
【0024】本発明に係る間仕切壁は、図4の第3実施
例に示す如く、間仕切壁1内の長手方向に並列されたA
LCパネル2の相互間、即ち壁体の厚さ方向及び長さ方
向に相対する部分にわずかなスリット13を設けて構成
することが可能である。前述のわずかなスリット13の
間隔は、ALCパネル2を千鳥状に配置されることによ
り生じた壁体厚さ方向の凹部の厚さ(この凹部の厚さは
一般的に20mm〜100mmが好ましい)以下で、好
ましくは凹部厚さの8割以下、さらに好ましくは5割以
下である。
【0025】従って、第3実施例の場合には、繊維質材
料3が直接火にあたって脱落したとしても、わずかなス
リット13なので、裏面側への炎の噴出量は少なくな
り、裏面側の繊維質材料3を損傷する程度は低い。かつ
スリット13の形状を壁体厚さ方向に平行ではなく、図
4に示す如くイナズマ形や斜め形にすれば炎の伝播経路
が長くなり、裏面側への炎の突抜けをさらに抑制するこ
とができる。各々ALCパネル2の裏面が壁体長さ方向
に重なり合い、パネル厚方向にALCパネル2同士が相
対する部分において、ALCパネル2間のスリット13
の形状をイナズマ形とすると、スリット13自体が耐火
性及び断熱性に優れるALCパネル2とALCパネル2
のスリット13であるだけでなく、イナズマ形による離
面到達距離の増加や複雑な形状による熱吸収面の増加に
よって、火または火による高熱が供給されても裏面への
影響が少なくなり、より耐火性を向上させることができ
る。
【0026】このスリット13にロックウール等の繊維
質材料を充填することも可能である。ALCパネル2を
取付固定するに当たっては、断面コ字形金物8と、これ
に使用されるアンカー15と、スペーサー14とを使用
することによって、各ALCパネル2を床スラブ11,
12に千鳥状に配置して取付固定することができる。
【0027】図6に示す第4実施例は、各ALCパネル
の裏面および側面をそれぞれ壁体長さ方向、厚さ方向に
同一線上に配置し、ALCパネルの相対する隅角部にス
リット13aを設けている。このスリットの大きさは、
隅角部に切欠部がないパネルを、その隅角部の頂点から
35mm以下の長さの辺をもつ直角三角形に切り欠いた
ものであることが好ましい。更に好ましくは、10mm
以下である。このスリット13aも固体伝播による音の
透過を防止することが出来る。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る耐火遮音間仕切壁は、上述
の構造と作用とを有するので、次のような多大な効果を
達成することが出来る。
【0029】(1)耐火性に優れたALCパネルを支持
パネルとして利用するので、火災でALCパネルが高温
になっても、その寸法変形や表面の損傷が少なく、繊維
質材料の脱落を防止出来る。(2)ALCパネルを支持
パネルとしているので、繊維質材料を強固に保持するこ
とが出来、衝撃や変形に極めて強く、かつ耐水性、クギ
打ち性、加工等に優れた壁体を構成出来る。(3)複数
のALCパネルを千鳥状に配列し、かつ相互に密接する
ALCパネルによって形成される凹部に繊維質材料を充
填して配設したので、壁体を安定させ、堅固にすること
が出来る。(4)千鳥配置をすることで、ALCパネル
の外表面を一直線上に配置し得るので、パネル厚の精度
に関係なくALCパネル群の両精度も向上させることが
でき、ALCパネルの表面に耐火ボードを直張りでき
る。(5)支持パネルとなるALCパネルは、千鳥状に
配置され相互独立しているので、壁体両面に石膏ボード
が張り付けられたALCパネル壁が二重壁構造として形
成され、遮音性能の良好な壁体を構成することが出来
る。
【0030】(6)ALCパネルによって形成される凹
部に繊維質材料を配設したので遮音効果が大きく、かつ
繊維質材料を凹所の3面で支持するので、脱落をより強
く防止出来る。(7)並列されたALCパネルの相互間
にわずかなスリットを穿設した場合に、固体伝播による
音の透過を防止出来、より遮音性を向上させることが出
来る。(8)繊維質材料が直接火にあたって脱落して
も、わずかなスリットであるので、裏面側への炎の噴出
量は極めて少なく、裏面側の繊維質材料の損傷を少なく
することが出来る。
【0031】(9)スリットの形状を壁体厚さ方向に平
行ではなく、イナズマ形や斜め形にすれば伝播経路が長
くなり、裏面側への炎の突抜けをさらに抑制することが
できる。(10)各々ALCパネルの裏面が壁体長さの
方向に重なり合い、パネル厚方向にパネルが相対する部
分において、ALCパネル間のスリット形状をイナズマ
形とすると、スリット自体が耐火性及び断熱性に優れる
ALCパネルとALCパネルのスリットであるだけでな
く、イナズマ形による離面到達距離の増加や複雑な形状
による熱吸収面の増加によって、火または火による高熱
が供給されても裏面への影響が少なくなり、より耐火性
を向上させることができる。(11)繊維質材料をAL
Cパネルの裏面に所定の手段で添着して一体化させた場
合には、火災時に繊維質材料が加熱されて収縮しても、
繊維質材料はALCパネルにそのままへばり付くので、
より耐火性を向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の間仕切壁の構造を示す斜
視説明図である。
【図2】図1の間仕切壁の横断面図である。
【図3】第2実施例の間仕切壁の横断面図である。
【図4】第3実施例のスリットを設けた間仕切壁の横断
面図である。
【図5】図4の間仕切壁の縦断面図である。
【図6】第4実施例のスリットを設けた間仕切壁の横断
面図である。
【符号の説明】
1 間仕切壁 2 AL
Cパネル 3 繊維質材料 4,5 耐火
ボード 6,7 クギ 8 断面
コ字形取付金物 9 アンカー 10 L形
取付金物 11,12 床スラブ 13,13a スリ
ット 14 スペーサー 15 アン
カー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ALCパネルを壁体長さ方向に対し千鳥配
    置し、該ALCパネルを千鳥状に配置することによって
    生じた壁体の凹部に繊維質材料を充填し、ALCパネル
    と繊維質材料による壁体の両表面に耐火ボードを張り付
    け、かつALCパネルの配置において各ALCパネルの
    裏面が、それぞれ同一線上もしくは壁体厚さ方向に重な
    り合って配置され、また各ALCパネルの側面側が、そ
    れぞれ同一線上もしくは壁体長さ方向に重なり合って配
    置されていることを特徴とする耐火遮音間仕切壁。
  2. 【請求項2】ALCパネルの壁体厚さ方向及び壁体長さ
    方向に相対する部分にわずかなスリットを設けて、AL
    Cパネルを壁体長さ方向に対し千鳥配置し、該ALCパ
    ネルを千鳥状に配置することによって生じた壁体の凹部
    に、繊維質材料を充填し、ALCパネルと繊維質材料に
    よる壁体の両表面に耐火ボードを張り付け、かつALC
    パネルの配置において各ALCパネルの裏面が、それぞ
    れ同一線上もしくは壁体厚さ方向に重なり合って配置さ
    れ、また各ALCパネルの側面側が、それぞれ同一線上
    もしくは壁体長さ方向に重なりあって配置されているこ
    とを特徴とする耐火遮音間仕切壁。
  3. 【請求項3】壁体の凹部に充填された繊維質材料が所定
    の手段でALCパネルに一体的に添着されていることを
    特徴とした請求項1及び請求項2の耐火遮音間仕切壁。
JP23142294A 1994-09-27 1994-09-27 耐火遮音間仕切壁 Pending JPH0893094A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23142294A JPH0893094A (ja) 1994-09-27 1994-09-27 耐火遮音間仕切壁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23142294A JPH0893094A (ja) 1994-09-27 1994-09-27 耐火遮音間仕切壁

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0893094A true JPH0893094A (ja) 1996-04-09

Family

ID=16923340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23142294A Pending JPH0893094A (ja) 1994-09-27 1994-09-27 耐火遮音間仕切壁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0893094A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4647075B2 (ja) * 2000-10-05 2011-03-09 株式会社竹中工務店 建物のガラスサッシュウオールに一体化した先付けの広告構造
CN110016983A (zh) * 2019-05-06 2019-07-16 重庆领固新材料科技有限公司 一种生态轻质隔墙板

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4647075B2 (ja) * 2000-10-05 2011-03-09 株式会社竹中工務店 建物のガラスサッシュウオールに一体化した先付けの広告構造
CN110016983A (zh) * 2019-05-06 2019-07-16 重庆领固新材料科技有限公司 一种生态轻质隔墙板

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2222673C2 (ru) Акустическая строительная конструкция
US20090165410A1 (en) Insulation system comprising interconnected insulations panels disposed against a wall
US8250820B2 (en) Semi-curtain facade
KR100604411B1 (ko) 복합패널을 이용한 조립식 이중벽 칸막이의 시공 방법
JPH0893094A (ja) 耐火遮音間仕切壁
KR101835071B1 (ko) 내화성을 갖는 조립식 경량 칸막이
KR101783849B1 (ko) 공동주택용 차음벽
JP7467942B2 (ja) 建物の遮音構造
JP7313870B2 (ja) 耐火被覆構造および耐火被覆工法
JP3847126B2 (ja) 耐火遮音間仕切壁
JP2604447Y2 (ja) 建物の小屋裏界壁構造
JPH0610004Y2 (ja) 建物の不燃遮音間仕切り壁
JPH08270115A (ja) 耐火遮音間仕切壁
JPH02190547A (ja) 不燃性間仕切パネル
JP2572475Y2 (ja) 耐火遮音間仕切り壁
RU2123564C1 (ru) Ограждающая конструкция
JP2018514669A (ja) 建築部材及び関連補強デバイス
JPH0657854A (ja) 軽量耐火遮音間仕切壁
JP2006299745A (ja) 間仕切壁体
JPH08120808A (ja) 壁材及びそれを用いた間仕切壁並びにその施工方法
JPH085204Y2 (ja) 耐火遮音パネル部材と耐火遮音壁及び耐火遮音床
JP2526111B2 (ja) 不燃性間仕切りパネル
BG524Y1 (bg) Строителна облицовъчна черупкова конструкция с противопожарни и звукоизолационни свойства
JPH04347238A (ja) 遮音耐火間仕切壁構造
JPH0313642A (ja) 耐火遮音間仕切壁

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030430