JPH0892452A - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂組成物

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JPH0892452A
JPH0892452A JP22368394A JP22368394A JPH0892452A JP H0892452 A JPH0892452 A JP H0892452A JP 22368394 A JP22368394 A JP 22368394A JP 22368394 A JP22368394 A JP 22368394A JP H0892452 A JPH0892452 A JP H0892452A
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JP
Japan
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vinyl chloride
powder
chloride resin
resin
weight
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JP22368394A
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English (en)
Inventor
Hideo Miyazaki
英男 宮崎
Hiroshi Yamauchi
洋 山内
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Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本質調の外観を有し、しかも強度特性に優れ
た成形品に好適な塩化ビニル系樹脂組成物を提供する。 【構成】 本願発明に係る塩化ビニル系樹脂組成物は、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、天然有機物粉末
10〜300重量部、好ましくは50〜200重量部
と、熱硬化性樹脂3〜20重量部、好ましくは5〜10
重量部とを含有させたことを特徴とする。天然有機物粉
末としては、籾殻粉末や木粉等が用いられ、熱硬化性樹
脂としては、フェノール樹脂やメラミン樹脂等が用いら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、本質調の外観を有し、
しかも、強度特性に優れた成形品に好適な塩化ビニル系
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、軽量化、コストダウン、寸法
安定性等の向上を目的として、塩化ビニル系樹脂に種々
の充填剤を添加した塩化ビニル系樹脂組成物が提案され
ている。
【0003】たとえば炭酸カルシウム等の無機系充填剤
がコストダウンをはかる目的で広く使用されている。ま
た、木粉のような有機系充填剤が軽量化、寸法安定性の
向上や本質調の外観を得るために使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無機系
充填剤を塩化ビニル系樹脂に添加した場合には、一般に
成形品の強度特性の低下や重量増を招き、その使用用途
が限定されるという問題がある。
【0005】一方、木粉などの天然有機物粉末を添加し
た場合、木質調の外観を呈する成形品が得られるが、得
られた成形品の強度特性が著しく低下するという問題が
あった。
【0006】上記した状況に鑑み、本発明の課題は、本
質調の外観が得られ、好ましくは軽量化が可能であっ
て、かつ引張強度等の強度特性に優れた成形物を与える
塩化ビニル系樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】上記観点から
本発明者らが鋭意検討した結果、籾殻粉末等の天然有機
物粉末と共にフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂を加え
ることにより上記課題が解決できることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、塩化ビニル系
樹脂100重量部に対し、天然有機物粉末10〜300
重量部と、熱硬化性樹脂3〜20重量部とを含有させて
得られる塩化ビニル系樹脂組成物である。
【0009】熱硬化性樹脂を添加することによる作用
は、現時点では明らかでないが、添加した熱硬化性樹脂
が混練過程でゲル化することにより相溶化剤的に作用
し、塩化ビニル系樹脂と天然有機物粉末との密着性を改
良し、その結果として天然有機物粉末の添加による強度
低下を防止しているものと推定される。
【0010】したがって、本発明の塩化ビニル系樹脂組
成物は、木質調の外観を有しながらも、強度特性に優れ
ているので、例えば建材用の内装材料、窓枠材料および
一般の成形材料として使用することができる。なお、こ
れらの成形品は、射出成形、押出成形、プレス成形等の
通常の成形方法により製造することができる。
【0011】本発明で用いる塩化ビニル系樹脂として
は、たとえばポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニ
リデンおよび塩素化ポリ塩化ビニル等が挙げられる。ま
た、天然有機物粉末としては、例えば籾殻粉末、木粉、
ヤシ殻粉末、クルミ殻粉末等が挙げられる。さらに、熱
硬化性樹脂としては、たとえばフェノール樹脂、ユリア
樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。こ
れらのうち、ポリ塩化ビニルと籾殻粉末とフェノール樹
脂との組み合わせ、又はポリ塩化ビニルと木粉とフェノ
ール樹脂との組み合わせ、又はポリ塩化ビニルと籾殻粉
末とメラミン樹脂との組み合わせが、強度特性の点から
好ましい。
【0012】天然有機物粉末の使用量は塩化ビニル系樹
脂100重量部に対し10〜300重量部、好ましくは
50〜200重量部である。天然有機物粉末の添加量が
10重量部より少量では、軽量化や木質調の外観が得ら
れないため好ましくなく、300重量部より多量では、
得られる組成物の熱的流動性が悪くなり、好ましくな
い。
【0013】熱硬化性樹脂の使用量は、塩化ビニル系樹
脂100重量部に対し3〜20重量部、好ましくは5〜
10重量部である。熱硬化性樹脂の添加量が、3重量部
より少量では、塩化ビニル系樹脂と天然有機物粉末との
相容化剤的効果が十分発現しないため十分な強度特性が
得られず好ましくない。また、20重量部より多量に添
加してもそれに見合う効果が得られず有意義とはいえな
い。
【0014】一方、天然有機物粉末および熱硬化性樹脂
は平均粒径10〜1000μmの粒度のものを用い、所
望の木質調の外観に応じてこれらの粉末の粒度を適宜選
べばよい。
【0015】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物において
は、上記の成分の他に、必要に応じて可塑剤、安定化
剤、滑剤、無機系充填剤、顔料などを添加してもよい。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に挙げて
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にな
んら制限されるものではない。
【0017】実施例および比較例において使用した各原
料は、以下のとおりである。 (a) 塩化ビニル系樹脂としては、重合度800の粉末ポ
リ塩化ビニル樹脂(SX−8G:住友化学工業株式会社
製)を用いた。 (b) 天然有機物粉末としては、平均粒径30μmの籾殻
粉末(スミセルコ:住友精化製)または平均粒径200
μmの木粉を用いた。 (c) 熱硬化性樹脂としては、平均粒径150μmの微粉
状のフェノール樹脂(PR50869:住友デュレズ株
式会社製)または平均粒径60μmの微粉状のメラミン
樹脂(MM−CPL901012SD:松下電工株式会
社製)を用いた。 (d) 可塑剤は、ジオクチルフタレート(可塑剤A)およ
びエポキシ化大豆油(可塑剤B)を用いた。 (e) 安定化剤は、ステアリン酸亜鉛およびステアリン酸
カルシウムを等量混合して用いた。
【0018】(実施例1〜9)塩化ビニル樹脂、可塑
剤、安定化剤、熱硬化性樹脂、充填剤を、表1に示す割
合(全て重量部)に配合した後、ヘンシェルミキサー
(三井三池加工(株)製FM−10B)を用い回転数9
00〜3000rpm、温度100℃、時間10分間の
条件で混合し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物
をロール混練機(安田精機製 テストミキシングロール
マシーン)を用い温度160℃、時間10分間の条件で
ロール混練した。その後、温度170℃の熱プレスにて
150mm×150mm×1〜3mmのシート状に成形
した。
【0019】このようにして得られたシートをそれぞれ
の物性試験用に成形加工後、密度および引張強度につい
て測定し、得られた測定結果を表1に示した。なお、密
度はJIS・K7112に、引張強度はJIS・K67
23に準拠して測定した。
【0020】(比較例1〜8)塩化ビニル樹脂、可塑
剤、安定化剤、熱硬化性樹脂、充填剤を、表2に示す配
合割合に変更した以外は実施例と同様にしてシートを成
形し、その密度および引張強度をやはり実施例と同様の
方法で測定した。測定結果を表2に示した。
【0021】(評価)表1、表2から明らかなように、
熱硬化性樹脂を添加した実施例1〜9は、全ての比較例
1〜8に比べて引張強度が著しく改善されている。
【0022】より具体的に述べると、実施例2及び3か
ら分かるように、他の条件が同一である場合、熱硬化性
樹脂の含有割合を増加させると引張強度も増加すること
が分かる。但し、熱硬化性樹脂の添加量増加による引張
強度には限界があり、20重量部を超えてに増加させる
意義は小さい(実施例4参照)。
【0023】さらに、本願発明に基づき熱硬化性樹脂を
含有させた場合、天然有機物粉末の含有割合と引張強度
と間には、予想外の相関関係があることが判明した。す
なわち、実施例1、3及び5(これら実施例では、籾殻
粉末の含有割合以外の条件は全て同じ)から分かるよう
に、従来は強度低下の原因となると認識されていた天然
有機物粉末の含有割合を増加させると、本願発明では逆
に引張強度が顕著に増加することになる(実施例1、3
及び5では、籾殻粉末が50⇒100⇒200重量部と
増加するに従い、引張強度が129⇒143⇒149k
gf/cm2 と増加していることに留意)。これに対
し、熱硬化性樹脂を含有させない比較例1〜3では、籾
殻粉末の割合増加に従い引張強度は減少し、従来の一般
的認識どおりの傾向を示している。
【0024】一方、籾殻粉末(密度約1.5g/c
3 )、木粉などの天然有機物粉末を用いることによ
り、炭酸カルシウム(密度2.71g/cm3 )などの
無機系充填剤を用いた場合よりも軽量化が図られてい
る。但し、天然有機物粉末の密度は塩化ビニル系樹脂の
密度(例えば、ポリ塩化ビニル樹脂は1.35g/cm
3 )よりも若干大きいので、天然有機物粉末の含有量を
増加させると、得られる樹脂組成物の密度も若干増加す
るが、増加の程度は無視できるほど小さいので(実施例
1、3及び5参照)、全く問題は生じない。
【0025】なお、実施例7では炭酸カルシウムの比率
が大きくなっているため、密度も1.81g/cm3
大きくなっているが、それでも同じ比率の炭酸カルシウ
ムを含有する比較例7と比べて軽量化は図られており、
しかも強度特性は顕著に改善されているので、軽量化が
それほど重要でなく、強度特性の方が重要であるような
応用分野ではその技術的意義は十分に認められる。
【0026】
【発明の効果】以上のように熱硬化性樹脂を添加するこ
とにより、添加した熱硬化性樹脂が相溶化剤的に作用
し、塩化ビニル系樹脂と天然有機物粉末との密着性が改
良され、優れた強度特性を示す成形物を得ることがで
き、建材用の内装材料、窓枠材料および一般成形材料な
どに使用可能である。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、
    天然有機物粉末10〜300重量部と、熱硬化性樹脂3
    〜20重量部とを含有させたことを特徴とする、塩化ビ
    ニル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 天然有機物粉末が、籾殻粉末である、請
    求項1に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 天然有機物粉末が、木粉である、請求項
    1に記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂であ
    る、請求項1〜3のいずれかに記載の塩化ビニル系樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】 熱硬化性樹脂が、メラミン樹脂である、
    請求項1〜3のいずれかに記載の塩化ビニル系樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 天然有機物粉末の含有割合が、50〜2
    00重量部である、請求項1〜5のいずれかに記載の塩
    化ビニル系樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 熱硬化性樹脂の含有割合が、5〜10重
    量部である、請求項1〜6のいずれかに記載の塩化ビニ
    ル系樹脂組成物。
JP22368394A 1994-09-19 1994-09-19 塩化ビニル系樹脂組成物 Pending JPH0892452A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11279356A (ja) * 1998-03-30 1999-10-12 Agency Of Ind Science & Technol ポリ塩化ビニル安定化助剤および成形体の製造方法
JP2015030981A (ja) * 2013-07-31 2015-02-16 東リ株式会社 浴室用内装シート
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JP2021191875A (ja) * 2017-10-13 2021-12-16 信越化学工業株式会社 ポリ塩化ビニル系樹脂成形品及びその製造方法

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