JPH0892296A - ハイブリドーマと、このハイブリドーマの 産生するモノクローナル抗体 - Google Patents

ハイブリドーマと、このハイブリドーマの 産生するモノクローナル抗体

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JPH0892296A
JPH0892296A JP6222231A JP22223194A JPH0892296A JP H0892296 A JPH0892296 A JP H0892296A JP 6222231 A JP6222231 A JP 6222231A JP 22223194 A JP22223194 A JP 22223194A JP H0892296 A JPH0892296 A JP H0892296A
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JP
Japan
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human
type lectin
hybridoma
monoclonal antibody
29kda
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JP6222231A
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English (en)
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Takasane Kusunoki
卓真 楠
Yosuke Suzuki
要介 鈴木
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Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Original Assignee
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒト29kDaタイプレクチンまたはヒト2
9kDaタイプレクチンの組換え体によって免疫された
哺乳動物から単離したリンパ球または脾臓細胞とミエロ
ーマ細胞株との融合細胞であるハイブリドーマ細胞株,
およびこのハイブリドーマ細胞株によって産生され、ヒ
ト29kDaタイプレクチンを特異的に認識するモノク
ローナル抗体。 【効果】 上記モノクローナル抗体は、ヒトの各種癌細
胞に存在する29kDaタイプレクチンを特異的に認識
するため、例えば、放射性同位元素等で標識して生体内
に投与することにより、高精度の癌診断が可能となる。
また、各種の癌を標的とする免疫療法、抗癌剤−モノク
ローナル抗体複合体によるミサイル療法等への応用も可
能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ハイブリドーマ細胞
株と、このハイブリドーマ細胞株の産生するモノクロー
ナル抗体に関するものである。さらに詳しくは、この発
明は、腫瘍関連抗原であるヒト29kDaタイプレクチ
ンを特異的に認識し、腫瘍の診断用試薬の開発や腫瘍の
ミサイル療法等に有用なモノクローナル抗体と、この抗
体を産生するハイブリドーマ細胞株に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術とその課題】様々な腫瘍細胞は、それぞれ
に固有な抗原タンパク(以下、腫瘍関連抗原と記載する
ことがある)を発現することが知られている。そこで、
この腫瘍関連抗原をターゲットとして腫瘍の診断精度を
向上させ、あるいは新たな治療方法を開発しようとする
試みが検討されている。すなわち,腫瘍関連抗原に対し
て特異的な抗原─抗体反応を示すモノクローナル抗体を
用いた腫瘍診断用試薬、あるいは腫瘍のミサイル療法等
である。
【0003】しかしながら、現在までのとろ、上記の用
途に有用なモノクローナル抗体は必ずしも多数得られて
はいない。一方、29kDaタイプレクチンは多くのヒ
ト腫瘍細胞(腫瘍組織)に存在し、その構造も明らかで
あることから、モノクローナル抗体が認識する腫瘍関連
抗原として非常に有望であると考えられるが、これまで
のところ、このヒト29kDaタイプレクチンを特異的
に認識するモノクローナル抗体は存在していない。
【0004】この発明は以上のとおりの事情に鑑みてな
されたものであり、各種のヒト腫瘍に存在する29kD
aタイプレクチンに対して高い反応性を示す新規なモノ
クローナル抗体と、この抗体を産生するハイブリドーマ
細胞株を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、ヒト29kDaタイプレクチン
またはヒト29kDaタイプレクチンの組換え体によっ
て免疫された哺乳動物から単離したリンパ球または脾臓
細胞とミエローマ細胞株との融合細胞であるハイブリド
ーマ細胞株を提供する。
【0006】また、この発明は、上記ハイブリドーマ細
胞株によって産生され、ヒト29kDaタイプレクチン
を特異的に認識するモノクローナル抗体をも提供する。
以下、この発明について詳しく説明する。 (1)ハイブリドーマ細胞株の作製 この発明のハイブリドーマ細胞株は、たとえば以下の様
な手順で作製することができる。
【0007】すなわち、ヒト29kDaタイプレクチン
またはこの組換え体を抗原として哺乳動物を免疫し、必
要に応じて適宜に追加免疫して動物を充分に感化する。
次いでこの動物から抗体産生細胞(リンパ球または脾臓
細胞)を摘出し、これとミエローマ(骨髄種)細胞とを
融合させてハイブリドーマを得る。そして、これらのハ
イブリドーマから、目的とするモノクローナル抗体を特
異的に産生する細胞を選択し、培養することによって、
この発明のハイブリドーマ細胞株を得ることができる。
以下、これらの手順について詳しく説明する。 A.動物の免疫 被免疫動物として使用する哺乳動物としては、公知のハ
イブリドーマ作製法に用いられる動物を支障なく使用す
ることができる。具体的には、たとえばマウス、ラッ
ト、ヤギ、ヒツジ、ウシ、ウマ等を使用することができ
る。ただし、摘出した抗体産生細胞と融合させるミエロ
ーマ細胞の入手容易性等の観点から、マウスまたはラッ
トを被免疫動物とするのが好ましい。また、実際に使用
するマウスおよびラットの系統は特に制限はなく、マウ
スの場合には、たとえば各系統 A、AKR 、BALB/c、BD
P 、BA、CE、C3H 、57BL、C57BR 、C57L、DBA 、FL、HT
H 、HT1 、LP、NZB 、NZW 、RF、R III、SJL 、SWR 、W
B、129 等が、またラットの場合には、たとえば、Low
、Lewis 、Spraque 、Daweley 、ACI 、BN、Fischer等
を用いることができる。このうち、後述のミエローマ細
胞との融合適合性を勘案すれば、マウスでは BALB/c 系
統が、ラットではlow 系統が被免疫動物として特に好ま
しい。なお、これらマウスまたはラットの免疫時の週齢
は、好ましくは5〜12週齢、さらに好ましくは6〜8
週齢である。5週齢より早いと免疫が困難であり、12
週齢より遅いと免疫効果が低下する傾向がある。
【0008】動物の免疫原として使用するヒト29kD
aタイプレクチンは、ヒトの腫瘍組織あるいは腫瘍細胞
から直接精製して使用することができる。あるいは、こ
のヒト29kDaタイプレクチンの組換え体を免疫原と
してもよい。特にこの組換え体は、組織・細胞からのタ
ンパク質の抽出・精製を必要としないため、この発明に
使用する免疫原として特に好ましい。このようなヒト2
9kDaタイプレクチンの組換え体としては、定法に従
ってヒト29kDaタイプレクチンをコードするcDN
A配列を適当な発現ベクター等に挿入結合することによ
って作成することができる。また、cDNA配列は文献
( Oda Y. et al., Gene, 99, 279-283,1991 )に記載
の公知のλgt10クローンから切り出して使用するこ
とができる。さらに、このような組換え体としては、プ
ラスミドpUC540に上記クローンから切り出したc
DNA配列を組み入れた組換えベクターpH30GAL
(Sasakura et al., Thesis ( Teikyo Univ.), 1991 )
が知られており、この組換えベクターを上記文献記載の
方法により作成して用いることもできる。
【0009】ヒト29kDaタイプレクチンまたはこの
組換え体によって動物を免疫するには、例えば、Weir,
D.M.,Handbook of Experimental Immunology Vol.I. I
I. III.,Blackwell Scientific Publications, Oxford
(1987)、Kabat,E.A. and Mayer,M.M., Experimental Im
munochemistry, Charles C Thomas Publisher Spigfiel
d,Illinois (1964) 等に詳しく記載されている公知の方
法を用いることができる。これらの免疫法のうち、この
発明において好適な方法を具体的に示せば、たとえば以
下のとおりである。すなわち、まず、抗原を動物の皮内
または腹腔内に投与する。ただし、免疫効率を高めるた
めには両者の併用が好ましく、前半は皮内投与を行い、
後半または最終回のみ腹腔内投与を行うと、特に免疫効
率を高めることができる。抗原の投与スケジュールは、
被免疫動物の種類、個体差等により異なるが、一般に
は、抗原投与回数3〜6回、投与間隔2〜6週間が好ま
しく、投与回数3〜4回、投与間隔2〜4週間がさらに
好ましい。投与回数を過度に増やすと抗原を浪費し、ま
た投与間隔を広げすぎると動物の老化による細胞の低活
性化を招くために好ましくない。また、抗原の投与量
は、動物の種類、個体差等により異なるが、一般には、
0.05〜5 ml、好ましくは 0.1〜0.5ml 程度とする。追加
免疫は、以上の通りの抗原投与の1〜6週間後、好まし
くは2〜4週間後、さらに好ましくは2〜3週間後に行
う。この追加免疫の時期が6週間目より遅すぎたり、1
週間目より早すぎると追加免疫の効果が少ない。なお、
追加免疫を行う際の抗原投与量は、動物の種類、大きさ
等により異なるが、一般に、例えばマウスの場合には、
0.05〜5 ml、好ましくは 0.1〜0.5 ml、さらに好ましく
は 0.1〜0.2 ml程度とする。不必要の大量投与は免疫効
果を低下させるだけでなく、被免疫動物にとっても好ま
しものではない。 B.細胞融合 上記追加免疫から1〜10日後、好ましくは2〜5日
後、さらに好ましくは2〜3日後に被免疫動物から抗体
産生細胞を含む脾臓細胞またはリンパ球を無菌的に取り
出す。これらの脾臓細胞またはリンパ球からの抗体産生
細胞の分離は、公知の方法(例えば、Kohler et al.,Na
ture,256,495,1975 ; Kohler et al.,Eur.J.Immnol.,6,
511,1977; Milstein et al.,Nature,266,550,1977; Wal
sh, Nature,266,495,1977 )に従って行うことができ
る。例えば、脾臓細胞の場合には、細胞を細切してステ
ンレスメッシュで濾過した後、イーグル最小必須培地
(MEM)に浮遊させて抗体産生細胞を分離する一般的
方法を採用することができる。
【0010】次いで、抗体産生細胞とミエローマ細胞と
を融合する。このミエローマ細胞には特段の制限はな
く、公知の細胞株から適宜に選択して用いることができ
る。ただし、融合細胞からハイブリドーマを選択する際
の利便性を考慮して、その選択手続が確立しているHG
PRT(Hpoxanthine-guanine phosphoribosyl transfer
ase)欠損株を用いるのが好ましい。すなわち、マウス由
来の X63-Ag8(X63) 、 NS1-Ag4/1(NS1) 、 P3X63-Ag8.U
l(P3Ul) 、X63-Ag8.653(X63.653) 、SP2/0-Ag14(SP2/
0) 、MPC11-45.6TG1.7(45.6TG) 、FO、S149/5XXO 、BU.
1等、ラット由来の210.RSY3.Ag.1.2.3(Y3)等、ヒト由来
の U266AR(SKO-007) 、GM1500・GTG-A12(GM1500) 、UC
729-6 、LICR-LOW-HMy2(HMy2) 、8226AR/NIP4-1(NP41)
等である。
【0011】抗体産生細胞とミエローマ細胞との融合
は、公知の方法(Weir,D.M.,Handbookof Experimental
Immunology Vol.I. II. III.,Blackwell Scientific Pu
blications, Oxford (1987)、Kabat,E.A. and Mayer,M.
M., Experimental Immunochemistry, Charles C Thomas
Publisher Spigfield,Illinois (1964) 等)に従い、
細胞の生存率を極度に低下させない程度の条件下で適宜
実施することができる。そのような方法は、例えば、ポ
リエチレングリコール等の高濃度ポリマー溶液中で抗体
産生細胞とミエローマ細胞とを混合する化学的方法、電
気的刺激を利用する物理的方法等を用いることができ
る。このうち、上記化学的方法の具体例を示せば以下の
とおりである。すなわち、高濃度ポリマー溶液としてポ
リエチレングリコールを用いる場合には、分子量1500〜
6000、好ましくは2000〜4000のポリエチレングリコール
溶液中で、30〜40℃、好ましくは35〜38℃の温
度で抗体産生細胞とミエローマ細胞とを1〜10分間、
好ましくは5〜8分間混合する。 C.ハイブリドーマ細胞の選択 上記細胞融合により得られるハイブリドーマの選択方法
は特に制限はないが、通常HAT(ヒポキサンチン・ア
ミノブテリン・チミジン)選択法〔Kohler atal., Natu
re, 256, 495 (1975) ; Milstein at al., Nature 26
6, 550 (1977)〕が用いられる。この方法は、アミノブ
テリンで生存し得ないHGPRT欠損株のミエローマ細
胞を用いてハイブリドーマを得る場合に有効である。す
なわち、未融合細胞およびハイブリドーマをHAT培地
で培養することにより、アミノブテリンに対する耐性を
持ち合わせたハイブリドーマのみを選択的に残存させ、
かつ増殖させることができる。また、ハイブリドーマの
クローニング法としては、例えばメチルセルロース法、
軟アガロース法、限界希釈法等の公知の方法を用いるこ
とができる〔例えばBarbara, B.M. and Stanley, M.S.
:Selected Methodsin Cellular Immunology, W.H. Fr
eeman and Company, San Francisco(1980)参照〕。こ
れらの方法のうち、特に限界希釈法が好適である。この
方法では、マイクロプレートにラット胎児由来繊維芽細
胞株、あるいは正常マウス脾臓細胞、胸腺細胞、腹水細
胞などのフィーダー(feeder)を接種しておく。一方、あ
らかじめハイブリドーマを0.2〜0.5個/0.2m
lになるように培地中で希釈し、この希釈したハイブリ
ドーマの浮遊液を各ウェルに0.1mlずつ入れ、一定
期間毎(例えば3日毎)に約1/3の培地を新しいもの
に交換しながら2週間程度培養を続けることによってハ
イブリドーマのクローンを増殖させることができる。 D.ハイブリドーマのスクリーニング このようにして選択されたハイブリドーマは、これを培
養することにより、モノクローナル抗体を効率よく得る
ことができるが、培養に先立ち、目的とするモノクロー
ナル抗体を産生するハイブリドーマをスクリーニングす
ることが望ましい。このスクリーニングにはそれ自体既
知の方法が採用できる。例えば、固相EIA(Enzyme Im
munoassay)法、液相EIA法、固相RAI(Radio Immun
oassay)法、液相RIA法、蛍光抗体法等が挙げられる
が、この発明では、固相EIA法が好ましい。この方法
は、マイクロプレートの各ウェルに、ヒト29kDaタ
イプレクチンを固定化した後、抗体を含むハイブリドー
マ上清を加え、抗原−抗体反応を行なわせ、その後、ウ
ェルを洗浄し、ペルオキシダーゼ標識マウスIgG抗体
等の標識抗体を加え、更に洗浄後、基質の過酸化水素と
発色剤を加え、吸光度を測定し、活性を測定することに
より、目的とするモノクローナル抗体を産生するハイブ
リドーマをスクリーニングすることができる。なお、こ
のようなスクリーニングは、上記のようにハイブリドー
マをクローニングした後で行なってもよいし、その前に
行なってもよい。
【0012】以上の通りの方法によって得たハイブリド
ーマは、液体窒素中または−80℃以下の冷凍庫中に凍
結状態で保存することができる。この発明では、実際に
作成したハイブリドーマ細胞株のうち、HH13−1、
HH17−4、HH18−10、HH34−3、HH3
8−3、HH44−1、およびHH47−8の7株を工
業技術院生命工学工業技術研究所に寄託し、受託番号と
して、各々、FERM P−14311〜14317を
得た。 (2)モノクローナル抗体の取得および精製 A.モノクローナル抗体の取得 上記(1)で作成したハイブリドーマを公知の方法で培
養することにより、ヒト29kDaタイプレクチンに対
するモノクローナル抗体を得ることができる。すなわ
ち、例えば、前記のクローニング法で使用したものと同
じ組成の培地でハイブリドーマを培養してもよく、ある
いはモノクローナル抗体を大量に産生するためには、マ
ウス腹腔内にハイブリドーマを注射し、腹水からモノク
ローナル抗体を採取してもよい。腹腔内に投与する場合
には、事前(3〜7日前)に2,6,10,14−テト
ラメチルペンタデカン(ブリスタン)等の鉱物油を投与
すると、より多量の腹水が得られる。たとえば,ハイブ
リドーマと同系統のマウスの腹腔内に予め免疫抑制剤を
注射し、T細胞を不活性化した後、106 〜107 個の
ハイブリドーマ・クローン細胞を血清を含まない培地中
に浮遊(0.5ml)させて腹腔内に投与し、通常10
〜20日後に腹部が膨満し、腹水にたまったところでマ
ウスより腹水を採取する。この方法により、培養液中に
比べて約100倍以上の濃度のモノクローナル抗体が得
られる。 B.モノクローナル抗体の精製 上記方法により得たモノクローナル抗体は、例えばWei
r, D.M.:Handbook of Experimental Immunology Vol.
I,II,III, Blackwell Scientific Publications, Ox
ford (1978) に記載されている方法で精製することがで
きる。すなわち、硫安塩析法、ゲル濾過法、イオン交換
クロマトグラフィー法、アフィニティークロマトグラフ
ィー法等である。
【0013】これらの方法のうち、硫安塩析法を3〜4
回、好ましくは3〜6繰り返すことによって、モノクロ
ーナル抗体を精製することが可能である。しかしこの方
法では精製モノクローナル抗体の収率が極めて低くな
る。そのため、硫安分画法を1〜2回行なった粗精製モ
ノクローナル抗体について、ゲル濾過法、イオン交換ク
ロマトグラフィー法、アフィニティークロマトグラフィ
法等から選ばれた少なくとも1種類、好ましくは2種類
の方法を行なうことによって、高純度に精製されたモノ
クローナル抗体を高収率で得ることができる。硫安塩析
法と他法との組合せおよび順序としては、(1)硫安塩
析法−イオン交換クロマトグラフィー法−ゲル濾過法、
(2)硫安塩析法−イオン交換クロマトグラフィー法−
アフィニティークロマトグラフィー法、(3)硫安塩析
法−ゲル濾過法−アフィニティークロマトグラフィー法
等を例示することができるが、高純度でかつ高収率にモ
ノクローナル抗体を得るためには、上記(3)の組合せ
が特に適している。
【0014】
【実施例】以下、実施例を示してこの発明を詳細かつ具
体的に説明するが、この発明はこれらの例に限定される
ものではない。 実施例1 (ハイブリドーマの作成)ヒト29kDaタイプレクチ
ンの組換え体pH30GAL( Sasakura Y, Thesis, 1
991 )250μgを0.5mlの生理食塩水に懸濁し、
等容量のフロイントの完全アジュバントと十分に懸濁さ
せて油中水型エマルションを調製し、7週齢のBALB
/c系雄マウス5匹に皮内に投与して初回免疫とした
(抗原50μg/匹)。更に、2週間後にヒト29kD
aタイプレクチンの組み換え体100μg(0.5m
l)と等容量のフロイントの不完全アジュバントを十分
に懸濁させて油中水型エマルションを調製し、皮内投与
(抗原20μg/匹)して追加免疫を行なった。更に2
週間おきに同様の追加免疫を行ない、最後の追加免疫の
7日後に眼窩採血し、血清中の抗体価を測定した。最終
免疫は、抗体価の高いマウスを1匹選び、生理食塩水に
溶解したヒト29kDaタイプレクチンの組み換え体
(25μg/0.5ml)を腹腔内投与して行ない、そ
の3日後に脾臓を無菌的に摘出し、カナマイシン(40
0μg/ml)含有リン酸緩衝生理食塩水(PBS)お
よび血清無添加RPMI1640培地で洗浄後、数カ所
に割を入れた。スライドグラスのフロスト部分を用いて
押し出した脾細胞をTris−NH4 Cl溶液で洗浄し
て赤血球を除去し、脾臓細胞を調製した。一方、マウス
のミエローマ細胞PSX63AgBU.1(P3U1)
を2日前から培養し、対数増殖期にある細胞を遠心分離
で集めた。そして、脾臓細胞とこのミエローマ細胞を
5:1の割合で混合し、培地を十分に除いた後1mlの
50%ポリエチレングリコール4000中で37℃、2
分間インキュベートして細胞融合を行なった。この細胞
を血清無添加RPMI1640培地で洗浄し、HAT
(1×10-4M hypoxantine 、4×10-7M aminop
terin 、1.6×10-5M tymidine)添加10%牛胎
児血清−RPMI1640培地(HAT培地)に浮遊さ
せた。更に96ウェルの培養プレートに融合処理した細
胞を3×105 個/ウェルずつ分注し、37℃、7%C
2 下で3日間培養した後、HAT培地を各ウェルへ
0.1mlずつ添加した。
【0015】細胞融合7日後に培養上清の抗体値をEL
ISA法で測定して1次スクリーニングを行ない、抗体
産生の認められたウェルの細胞を限外希釈法(1個/ウ
ェル)にて1次クローニングを行なった。さらに、予め
37℃、7%CO2 下で一夜培養したマウス腹腔滲出細
胞/ウェル)をフィーダーレイヤーとして用い、ハイブ
リドーマをスクリーニングした。その結果、10日後に
は384ウェル中92ウェルでハイブリドーマの生育が
観察された。 実施例2 (ハイブリドーマ細胞株の作成)実施例1で得たハイブ
リドーマのうちヒト29kDaタイプレクチンに対する
抗体を産生する株をELISA法を用い検索した。
【0016】まず、96ウェル平底ELISA用プレー
トの各ウェルにヒト29kDaタイプレクチン5μg/
ml含有生理食塩水0.1mlを加え、4℃に一晩放置
した。この液を除去した後、0.05%Tween 20−P
BSで3回洗浄し、γ−グロブリンの各ウェルへの非特
異的吸着を阻止するために、0.5%BSA−0.05
%Tween 20−PBS 0.2mlを各ウェルに満た
し、37℃に1時間放置した。更に0.05%Tween 2
0−PBSで3回洗浄し、ヒト29kDaタイプレクチ
ン固定化プレートを作成した。
【0017】次いで、このプレートに0.1%BSA−
0.05%Tween 20−PBSにて希釈した1,000
倍から始まる3倍連続段階希釈血清、対照血清および2
倍希釈した実施例1で得たハイブリドーマの上清を0.
1ml/ウェル加えて室温に2時間静置した後、0.0
5%Tween 20−PBSで充分に洗浄し、0.5%BS
A−0.05%Tween 20−PBSで希釈した1μg/
mlHRP標識抗マウスIgGウサギIgG0.1ml
を各ウェルに加えて室温に1時間放置した。更に、0.
05%Tween 20−PBSで洗浄後、HRPの発色液
0.1mlを各ウェルに加え、室温にて酵素反応を行な
い、6N硫酸0.05mlを各ウェルに加えて酵素反応
を停止した。酵素反応停止後、直ちに空気をブランクと
して波長492nmでの吸光度をマルチウェル用プレー
トリーダーにより測定した。また、抗血清の抗体価測定
の際には、正常無処置血清を陰性対照として同時に測定
し、陰性対照に対して2倍以上の吸光度を示す最高希釈
倍数をその抗血清の抗体値とした。スクリーニングの際
には陽性対照と同等あるいはそれ以上の吸光度を示すウ
ェルを抗体産生ウェルと判定した。
【0018】その結果、対照として用いた上清無添加時
のシグナルに比べ、高いシグナルを示した上清が得られ
た。これらの高いシグナルを示した上清について、同様
にヒト29kDaタイプレクチンの組み換え体固定化プ
レートを作成し、同様の操作により吸光度を測定したと
ころ、やはり高いシグナルを示した上清が得られた。こ
の上清のウェルの株を選択し、限界希釈法にてクローニ
ングを行なった。 実施例3 (モノクローナル抗体の特異性)実施例2で得たハイブ
リドーマとヒト29kDaタイプレクチンと相同性の高
いヒト14kDaタイプレクチンとの反応特異性を実施
例2と同様の方法で調べ、スクリーニングを行なった。
【0019】その結果、ヒト14kDaタイプレクチン
は認識しない抗ヒト29kDaタイプレクチン抗体産生
ハイブリドーマ細胞株を7株(HH13−1、HH17
−4、HH18−10、HH34−3、HH38−3、
HH44−1、およびHH47−8)得た。以上のこと
から、この発明のモノクローナル抗体は、ヒト14kD
aタイプレクチンとは反応せず、ヒト29kDaタイプ
レクチンのみに特異的なモノクローナル抗体であると考
えられる。 実施例4 (ヒト29kDaタイプレクチンに対するモノクローナ
ル抗体の産生)6週齢以上のBALB/c系統マウスに
プリスタン0.5mlを腹腔内に事前に投与し、10%
牛胎児血清含有RPMI1640培地で培養して増殖さ
せた実施例3のハイブリドーマを1〜9×105 個/マ
ウスの割合で投与した。ハイブリドーマを接種した1週
間後から、マウスの体重は急激に増加し、10〜15日
にピークに達した。体重がピークの前後にマウスから腹
水を採取した。これを1500gで10分間遠心分離
し、5〜15ml/匹のモノクローナル抗体含有腹水を
得た。 実施例5 (モノクローナル抗体の精製)実施例4で得られた腹水
10mlからHudson(Practical Immunology Blackwell
Sci. 1976)等の方法に準じてモノクローナル抗体
を精製した。腹水10mlに飽和硫安水10mlを加
え、静置後遠心分離した。得られた沈殿を0.1Mリン
酸緩衝液(PB)5mlに溶解し、0.1M PB 5
00mlに対して透析を行なった。透析後15,000
gで10分間遠心分離して上清を得た。この上清をDE
AEセファロースカラム(ファルマシア社製)にかけ、
PBで洗浄後、塩濃度によるリニアグラジェントをかけ
抗体画分を溶出した。得られた抗体画分を更にセファデ
ックスG−200カラム(ファルマシア社製)にかけ、
分画溶出しモノクローナル抗体約20mgを得た。
【0020】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
り、ヒト29kDaタイプレクチンに特異的に反応する
モノクローナル抗体と、この抗体を産生するハイブリド
ーマが提供される。このモノクローナル抗体は、ヒトの
各種癌細胞に存在する29kDaタイプレクチンを特異
的に認識するため、例えば、放射性同位元素等で標識し
て生体内に投与することにより、高精度の癌診断が可能
となる。また、各種の癌を標的とする免疫療法、抗癌剤
−モノクローナル抗体複合体によるミサイル療法等への
応用も可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/08 9358−4B //(C12P 21/08 C12R 1:91)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒト29kDaタイプレクチンまたはヒト
    29kDaタイプレクチンの組換え体によって免疫され
    た哺乳動物から単離したリンパ球または脾臓細胞とミエ
    ローマ細胞株との融合細胞であるハイブリドーマ細胞
    株。
  2. 【請求項2】ヒト29kDaタイプレクチンの組換え体
    が、発現ベクターにヒト29kDaタイプレクチンをコ
    ードするcDNA配列を挿入結合した組換えベクターで
    ある請求項1のハイブリドーマ細胞株。
  3. 【請求項3】組換えベクターが、プラスミドpUC54
    0にヒト29kDaタイプレクチンをコードする1.1
    4kbpのcDNA配列を挿入結合したpH30GAL
    である請求項2のハイブリドーマ細胞株。
  4. 【請求項4】ハイブリドーマ細胞株が、HH13−1
    (FERM P−14311)、HH17−4(FER
    M P−14312)、HH18−10(FERM P
    −14313)、HH34−3(FERM P−143
    14)、HH38−3(FERM P−14315)、
    HH44−1(FERM P−14316)、およびH
    H47−8(FERM P−14317)である請求項
    2または3のハイブリドーマ細胞株。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかのハイブリド
    ーマ細胞株によって産生され、ヒト29kDaタイプレ
    クチンを特異的に認識するモノクローナル抗体。
JP6222231A 1994-09-16 1994-09-16 ハイブリドーマと、このハイブリドーマの 産生するモノクローナル抗体 Pending JPH0892296A (ja)

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