JPH0892159A - 脂肪酸エステルの精製方法 - Google Patents

脂肪酸エステルの精製方法

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JPH0892159A
JPH0892159A JP22491094A JP22491094A JPH0892159A JP H0892159 A JPH0892159 A JP H0892159A JP 22491094 A JP22491094 A JP 22491094A JP 22491094 A JP22491094 A JP 22491094A JP H0892159 A JPH0892159 A JP H0892159A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脂肪酸エステル未精製物を、蒸留工程なしで
簡便かつ効率よく経済的に精製し、かつ不純物脂肪酸を
再使用可能に回収する方法の提供。 【構成】 10重量%以下の不純物脂肪酸を含む脂肪酸
エステル未精製物に、アンモニア又は炭酸アンモニウム
などの塩基を添加して、不純物脂肪酸アンモニウムを生
成し、これを分離除去(濾過又は遠心分離)して、脂肪
酸エステルを精製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脂肪酸エステルの精製
方法に関するものである。更に詳しく述べるならば、本
発明は界面活性剤の中間体、化粧品基剤、滑剤として有
用な脂肪酸エステルの精製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】脂肪酸から触媒を用いて脂肪酸エステル
を合成する場合、このエステル生成反応が可逆反応であ
るため、反応生成物中には、必ず1〜6%程度の未反応
脂肪酸が含まれている。このため工業規模の脂肪酸エス
テル製造工程においては、反応生成混合物から触媒除去
後、蒸留によって、目的脂肪酸エステル精製を行う方法
が一般的に実施されている。しかし、これらの脂肪酸エ
ステルは沸点が高く、蒸留に長時間を要するという問題
点がある。また、未反応脂肪酸は加熱により変質して蒸
留残渣となり、廃棄物となるという問題点もある。
【0003】その他の精製方法としては、イオン交換樹
脂による方法(フランス特許No.89−1028
4)、(ドイツ特許No.72−2261067)、超
臨界流体抽出法(ヨーロッパ特許No.90−2015
29)などが開示されている。しかし、これらの精製方
法は前記蒸留法よりも更に複雑な操作が必要であるた
め、経済性が低く、実用上満足できるものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そのため、従来の蒸留
法よりも簡便で、品質を損なうことなく大量処理が可能
であり、しかも経済的に有利な精製方法の開発が強く望
まれていた。
【0005】本発明は、合成脂肪酸エステル中に不可避
的に含まれる少量の不純物脂肪酸を分離除去することが
可能な脂肪酸エステルの簡便で経済的な精製方法を提供
しようとするものである。
【0006】本発明は、特に、鉱酸や固体酸等の触媒を
用いて脂肪酸から脂肪酸エステルを製造する工程におい
て、反応物から未反応脂肪酸を分離回収しつつ、脂肪酸
エステルを精製分離する簡便で経済的な方法を提供しよ
うとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の脂肪酸エステル
の精製方法は、10重量%以下の脂肪酸を不純物として
含有している脂肪酸エステル未精製物に、アンモニウム
塩生成性塩基を添加して前記不純物脂肪酸をそのアンモ
ニウム塩に変え、この不純物脂肪酸アンモニウムを、前
記脂肪酸エステル未精製物から分離除去することを特徴
とするものである。
【0008】本発明の精製方法において、前記脂肪酸エ
ステルが、6〜22の炭素原子を含む少なくとも1種の
脂肪酸のエステルからなるものであることが好ましい。
【0009】本発明の精製方法において、前記不純物脂
肪酸が、6〜22の炭素原子を含む少なくとも1種の脂
肪酸からなるものであることが好ましい。
【0010】本発明の精製方法において、前記脂肪酸エ
ステルが、1〜18の炭素原子を有する少なくとも1種
のアルコールのエステルからなることが好ましい。
【0011】本発明の精製方法において、前記不純物脂
肪酸含有脂肪酸エステル未精製物は、2%(重量)以下
の水分を含んでいてもよい。
【0012】本発明の精製方法において、前記アンモニ
ウム塩生成性塩基はアンモニア、および炭酸アンモニウ
ムから選ばれることが好ましい。
【0013】また、本発明方法において、前記不純物脂
肪酸アンモニウムを酸で処理して脂肪酸を再生し、これ
を前記脂肪酸エステルの製造に再使用することができ
る。
【0014】
【作用】本発明の方法が適用される脂肪酸エステル未精
製物中の脂肪酸エステルは、6〜22個の炭素原子を有
する少なくとも1種の脂肪酸のエステルであることが好
ましく、これらの脂肪酸は1種であってもよく、または
2種以上であってもよい。具体的に述べれば、本発明方
法が好ましく適用される脂肪酸エステルは、カプロン
酸、エナント酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、エルカ
酸、ベヘン酸等から選ばれた1種または2種以上の脂肪
酸のエステルである。
【0015】また、脂肪酸エステル未精製物中に不純物
として含まれる脂肪酸は、上記脂肪酸エステル生成脂肪
酸に対応するものである。これら不純物脂肪酸の含有量
は10%以下であり、5%以下であることが好ましい。
不純物脂肪酸の含有量が10%を超えると、そのアンモ
ニウム塩の分離が困難となり本発明の目的の達成が困難
になる。
【0016】本発明方法において、脂肪酸エステルは、
1〜18個の炭素原子を有する少なくとも1種のアルコ
ールのエステルであることが好ましい。このようなエス
テル生成用アルコールは具体的に述べれば、メタノー
ル、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、
1−ぺンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノー
ル、1−オクタノール、2−オクタノール、1−ドデカ
ノール、1−テトラデカノール、1−ヘキサデカノー
ル、1−オクタデカノール等から選ばれ、これらは単独
で用いられてもよく、或は2種以上が併用されてもよ
い。
【0017】本発明の精製処理に供される脂肪酸エステ
ル未精製物に含まれる水分の含有量は2%(重量)以下
であることが好ましく、0.3%(重量)以下であるこ
とがより好ましい。通常のエステル化反応で得られる反
応混合物には7%(重量)前後の水が含まれるので、本
発明の精製処理を施す前に、常法に従って脱水を施し、
水分含有量を2%(重量)以下に調整することが好まし
い。
【0018】本発明方法において、使用するアンモニウ
ム生成性塩基は、アンモニア、および炭酸アンモニウム
から選ばれることが好ましい、このようなアンモニウム
生成性塩基、すなわちアンモニアまたは炭酸アンモニウ
ムに、水分やアルコールが含まれていると、生成した脂
肪酸のアンモニウム塩を溶解してしまうから、アンモニ
ウム塩生成性塩基には水分、およびアルコールがなるべ
く含まれていないことが好ましい。ただし、脂肪酸アン
モニウムを溶解しないような溶媒は含まれてもよい。
【0019】本発明方法において、操作温度を下げた
り、および/又は濾過時の粘度を下げたりする操作性の
改善を目的として、アンモニウム塩生成性塩基の添加の
際に、脂肪酸アンモニウムを溶解しない溶媒を併用して
もよい。
【0020】本発明方法において、脂肪酸のアンモニウ
ム塩を生成させ、これを分離するときには、脂肪酸エス
テルが液体でなければならないので、これらの工程を脂
肪酸エステルの融点以上で操作することが必要である。
具体的には、0℃から80℃の温度範囲内で脂肪酸アン
モニウムの生成、および分離が行われることが好ましい
が、分離の操作上可能な限り低温で行うことがより好ま
しい。
【0021】本発明方法において、アンモニウム塩生成
性塩基の使用量は、少量含まれる不純物脂肪酸に対し、
理論化学当量未満でもその範囲での効果はあるが、その
全量を分離除去するためには理論化学当量以上の量を使
用することが必要である。また、使用される塩基は、ア
ンモニウム塩を生成できる塩基を単独で用いてもよく、
または2種以上を併用してもよい。
【0022】生成した脂肪酸アンモニウムを加熱する
と、アンモニアが脱離することがあり、特に減圧下に加
熱すると脱離しやすいので、脂肪酸エステルと脂肪酸の
アンモニウム塩の分離は、分離が可能な限り低温で実施
することが好ましい。同じ理由から、濾過によって脂肪
酸アンモニウム塩を分離する場合は、減圧濾過より加圧
濾過が好ましい。また、脂肪酸アンモニウムの濾過性が
悪い場合には、遠心分離機を使用してもよい。なお、分
離した脂肪酸アンモニウムの結晶には、通常、少量の脂
肪酸エステルが含まれる。
【0023】分離した脂肪酸アンモニウムから強酸によ
って脂肪酸を遊離させ、この脂肪酸を脂肪酸エステルの
原料として再使用することができる。また、脂肪酸アン
モニウムを分離除去した後の溶液中に残存する過剰のア
ンモニアは、減圧下加熱攪拌する方法などにより容易に
除去することができる。また、過剰の炭酸アンモニウム
は、濾過により除かれる。
【0024】
【実施例】下記実施例により、本発明を更に詳細に説明
する。実施例1 ガスクロマトグラフ分析によりラウリン酸メチル97.
2%(重量)および、ラウリン酸2.8%(重量)から
なることが確認されている脂肪酸エステル未精製物の溶
液の水分を0.3%(重量)に調整し、この溶液20g
を25℃で攪拌しながらこれに、アンモニアガス0.1
gを導入して、ラウリン酸アンモニウムを生成させ、溶
液のpHが塩基性であることを確認した。この生成混合物
を窒素加圧0.5kg/cm2 下で濾過したところ、ラウリ
ン酸アンモニウムとラウリン酸メチルとからなる結晶性
残渣0.72gと、濾液18.7gとが得られた。この
濾液をエバポレーターで減圧下、60℃に加熱して、過
剰のアンモニアを除き、得られた精製物をガスクロマト
グラフ分析を行ったところ、ラウリン酸メチル100.
0%の結果が得られた。また、この精製物中にラウリン
酸およびアンモニアは検出されなかった。
【0025】実施例2 ガスクロマトグラフ分析によりラウリン酸メチル97.
2%(重量)および、ラウリン酸2.8%(重量)から
なることが確認されている実施例1と同じ組成の脂肪酸
エステル未精製物の溶液の水分を2.0%(重量)に調
整し、この溶液20gを25℃で攪拌しながら、これ
に、25%アンモニア水0.20gを加え、ラウリン酸
アンモニウムを生成させ、溶液のpHが塩基性であること
を確認した。この反応混合物を窒素加圧0.5kg/cm2
で濾過したところ、ラウリン酸アンモニウムとラウリン
酸メチルからなる結晶性残渣0.60gと、濾液19.
01gとが得られた。この濾液をエバポレーターで減圧
下、80℃に加熱して、過剰のアンモニアおよび水を除
いた。この精製物をガスクロマトグラフ分析に供したと
ころ、ラウリン酸メチル99.1%(重量)と、ラウリ
ン酸0.9%(重量)の混合物であることが確認され
た。また、この精製物からアンモニアは検出されなかっ
た。
【0026】比較例1 ガスクロマトグラフ分析によりラウリン酸メチル97.
2%(重量)および、ラウリン酸2.8%(重量)の混
合物であることが確認されている実施例1と同じ組成の
脂肪酸エステル未精製物の溶液20gに、水5gを加
え、25℃で攪拌しながら、これに、25%アンモニア
水0.20gを加えて静置した。下層のpHが塩基性であ
ることを確認してこの下層を分液し、水5gで3回水洗
した。これをエバポレーターで減圧下、80℃に加熱し
て、濃縮し、ガスクロマトグラフ分析に供したところ、
この濃縮物はラウリン酸メチル97.2%(重量)と、
ラウリン酸2.8%(重量)の混合物であることが認め
られた。また、この濃縮物からアンモニアは検出されな
かった。
【0027】実施例3 ガスクロマトグラフ分析により粗ラウリン酸メチル(組
成:カプリル酸メチル1.0%(重量)、カプリンサン
酸メチル3.0%(重量)、ラウリン酸メチル88.5
%(重量)、ミリスチン酸メチル7.5%(重量))9
8.4%(重量)と、粗ラウリン酸(組成:カプリル酸
1.0%(重量)、カプリン酸3.0%(重量)、ラウ
リン酸88.5%(重量)、ミリスチン酸7.5%(重
量))1.6%(重量)との混合物であることが確認さ
れている脂肪酸エステル未精製物の溶液の水分を0.2
%に調整し、この溶液20gを25℃で攪拌しながら、
これに、炭酸アンモニウム・1水和物0.17gを加
え、更に5時間攪拌して、粗ラウリン酸アンモニウムを
生成させ、この溶液のpHが塩基性になっていることを確
認した。この反応混合物を窒素加圧0.5kg/cm2 下で
濾過したところ、粗ラウリン酸アンモニウム、粗ラウリ
ン酸メチルおよび炭酸アンモニウム・1水和物からなる
結晶性残渣0.54gと、濾液19.04gとが得られ
た。この濾液をガスクロマトグラフ分析に供したとこ
ろ、それが粗ラウリン酸メチル100.0%からなるも
のであることが確認され、粗ラウリン酸、アンモニアは
検出されなかった。
【0028】実施例4 ガスクロマトグラフ分析により粗ステアリン酸ブチル
(組成:ラウリン酸ブチル2.1%(重量)、ミリスチ
ン酸ブチル26.5%(重量)、ステアリン酸ブチル7
1.4%(重量))、98.7%(重量)と、粗ステア
リン酸(組成:ラウリン酸2.1%(重量)、ミリスチ
ン酸26.5%(重量)、ステアリン酸71.4%(重
量))1.3%(重量)からなることが確認された脂肪
酸エステル未精製物の溶液の水分を0.3%に調整し、
この溶液50gを30℃で攪拌しながらこれにアンモニ
アガス0.25%を導入して、粗ステアリン酸アンモニ
ウムを生成させ、溶液のpHが塩基性になったことを確認
した。この反応混合物を窒素加圧0.5kg/cm2 下で濾
過したところ、粗ステアリン酸アンモニウムおよび粗ス
テアリン酸ブチルからなる結晶性残渣1.36gと、濾
液47.9gとが得られた。この濾液をエバポレーター
で減圧下60℃に加熱して、過剰のアンモニアを除き、
ガスクロマトグラフ分析に供したところ、この濾液は粗
ステアリン酸ブチル99.8%(重量)と、粗ラウリン
酸0.2%(重量)からなるものであることが確認され
た。また、この濾液からアンモニアは検出されなかっ
た。
【0029】実施例5 ガスクロマトグラフ分析により、粗オレイン酸メチル
(組成:パルミチン酸メチル20%(重量)、ステアリ
ン酸メチル5%(重量)、オレイン酸メチル42%(重
量)、リノール酸メチル30%(重量)、その他3%
(重量))、95.0%(重量)と、粗オレイン酸(組
成:パルミチン酸20%(重量)、ステアリン酸5%
(重量)、オレイン酸42%(重量)、リノール酸30
%(重量)、その他3%(重量))5.0%とからなる
ことが確認された脂肪酸エステル未精製物の溶液の水分
を0.2%に調整し、この溶液20gを30℃で攪拌し
ながら、これに、アンモニアガス0.15gを導入し
て、粗オレイン酸アンモニウムを生成させ、溶液のpHが
塩基性であることを確認した。この反応混合物を遠心分
離機で処理して、反応混合物中の固形物を分離し、分離
液をエパボレーターで減圧下、60℃に加熱して、過剰
のアンモニアを除き、得られた精製物をガスクロマトグ
ラフ分析に供したところ、それが粗オレイン酸メチル9
9.7%(重量)および、粗オレイン酸0.3%(重
量)からなるものであることが確認された。この精製物
からアンモニアは検出されなかった。
【0030】実施例6 ガスクロマトグラフ分析により、粗オクチル酸セチル
(組成:オクチル酸セチル75%(重量)、オクチル酸
ステアリル25%(重量))、98.0%(重量)と、
オクチル酸2.0%(重量)からなることが確認されて
いる脂肪酸エステル未精製物の溶液の水分を0.2%に
調整し、この溶液20gを20℃で攪拌しながら、これ
にアンモニアガス0.10gを導入して、オクチル酸ア
ンモニウムを生成させ、溶液のpHが塩基性であることを
確認した。得られた反応混合物を遠心分離機で処理し
て、固形物を分離し、分離液をエバポレーターで減圧
下、60℃に加熱して、過剰のアンモニアを除き、得ら
れた精製物をガスクロマトグラフ分析に供したところ、
それが粗オクチル酸セチル100.0%からなるもので
あることが確認された。この精製物からオクチル酸、お
よびアンモニアは検出されなかった。
【0031】参考例 ガスクロマトグラフ分析により、ラウリン酸メチル9
7.2%(重量)とラウリン酸2.8%(重量)からな
ることが確認されている脂肪酸エステル未精製物の溶液
50gを、オイルバス加熱により蒸留したところ、15
mmHgの減圧下、141℃の温度において留分45gを得
た。これをガスクロマトグラフ分析したところ、ラウリ
ン酸メチル含有率:100.0%、ラウリン酸含有率:
0.0%の結果が得られた。
【0032】
【発明の効果】本発明方法により、合成脂肪酸エステル
未精製物中に少量含まれる不純物脂肪酸を簡便に分離す
ることができ、脂肪酸エステルの簡便で高度な精製が可
能となった。また、本発明方法は、従来の蒸留法にくら
べ初溜分および後溜分の除去などの工程を含まないた
め、目的脂肪酸エステルの損失が少なく、分離除去した
脂肪酸のアンモニウム塩を脂肪酸に戻すことができ、こ
れを脂肪酸エステルの原料として再使用する事が可能で
ある。さらに、脂肪酸アンモニウムの生成は通常の化学
反応装置で行うことができるため、蒸留装置を具備して
いなくても脂肪酸エステルの精製が可能となる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 10重量%以下の脂肪酸を不純物として
    含有している脂肪酸エステル未精製物に、アンモニウム
    塩生成性塩基を添加して、前記不純物脂肪酸をそのアン
    モニウム塩に変え、この不純物脂肪酸アンモニウムを、
    前記脂肪酸エステル未精製物から分離除去することを特
    徴とする脂肪酸エステルの精製方法。
  2. 【請求項2】 前記脂肪酸エステルが、6〜22の炭素
    原子を含む少なくとも1種の脂肪酸のエステルからな
    る、請求項1に記載の精製方法。
  3. 【請求項3】 前記不純物脂肪酸が、6〜22の炭素原
    子を含む少なくとも1種の脂肪酸からなる請求項1に記
    載の精製方法。
  4. 【請求項4】 前記脂肪酸エステルが、1〜18の炭素
    原子を有する少なくとも1種のアルコールのエステルか
    らなる、請求項1に記載の精製方法。
  5. 【請求項5】 前記不純物脂肪酸含有脂肪酸エステル未
    精製物が2%(重量)以下の水分を含む、請求項1に記
    載の精製方法。
  6. 【請求項6】 前記アンモニウム塩生成性塩基がアンモ
    ニア、および炭酸アンモニウムから選ばれる、請求項1
    に記載の精製方法。
  7. 【請求項7】 前記不純物脂肪酸アンモニウムを酸で処
    理して脂肪酸を再生し、これを脂肪酸エステルの合成に
    再使用する、請求項1に記載の方法。
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