JPH0891836A - 亜酸化銅粉末の製造方法 - Google Patents
亜酸化銅粉末の製造方法Info
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- JPH0891836A JPH0891836A JP6223729A JP22372994A JPH0891836A JP H0891836 A JPH0891836 A JP H0891836A JP 6223729 A JP6223729 A JP 6223729A JP 22372994 A JP22372994 A JP 22372994A JP H0891836 A JPH0891836 A JP H0891836A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01G—COMPOUNDS CONTAINING METALS NOT COVERED BY SUBCLASSES C01D OR C01F
- C01G3/00—Compounds of copper
- C01G3/02—Oxides; Hydroxides
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J2/00—Processes or devices for granulating materials, e.g. fertilisers in general; Rendering particulate materials free flowing in general, e.g. making them hydrophobic
- B01J2/02—Processes or devices for granulating materials, e.g. fertilisers in general; Rendering particulate materials free flowing in general, e.g. making them hydrophobic by dividing the liquid material into drops, e.g. by spraying, and solidifying the drops
- B01J2/04—Processes or devices for granulating materials, e.g. fertilisers in general; Rendering particulate materials free flowing in general, e.g. making them hydrophobic by dividing the liquid material into drops, e.g. by spraying, and solidifying the drops in a gaseous medium
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01P—INDEXING SCHEME RELATING TO STRUCTURAL AND PHYSICAL ASPECTS OF SOLID INORGANIC COMPOUNDS
- C01P2004/00—Particle morphology
- C01P2004/60—Particles characterised by their size
- C01P2004/61—Micrometer sized, i.e. from 1-100 micrometer
Abstract
(57)【要約】
【目的】 亜酸化銅粉末を、大規模な生産設備を必要と
せず、簡単な工程で効率良く連続的に製造する。 【構成】 底部にノズル3を備えたるつぼ1内に融点以
上1450°C以下の温度で保持された溶融銅を、ノズ
ル3から下方の反応容器7内に流出させて溶銅の落下流
4Fを形成し、この落下流4Fに向けて亜酸化銅生成に
必要な所定濃度の酸素を含むガスを噴出させる。このガ
スの噴流6で溶銅を飛散させ霧化するのと同時に酸素ガ
スで酸化して亜酸化銅を生成し、生成した亜酸化銅の液
滴あるいは固体粒子を冷却後反応容器7からバグフィル
タ9へ導き回収する。
せず、簡単な工程で効率良く連続的に製造する。 【構成】 底部にノズル3を備えたるつぼ1内に融点以
上1450°C以下の温度で保持された溶融銅を、ノズ
ル3から下方の反応容器7内に流出させて溶銅の落下流
4Fを形成し、この落下流4Fに向けて亜酸化銅生成に
必要な所定濃度の酸素を含むガスを噴出させる。このガ
スの噴流6で溶銅を飛散させ霧化するのと同時に酸素ガ
スで酸化して亜酸化銅を生成し、生成した亜酸化銅の液
滴あるいは固体粒子を冷却後反応容器7からバグフィル
タ9へ導き回収する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船底防汚顔料等に使用
される亜酸化銅粉末の製造方法に関する。
される亜酸化銅粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、亜酸化銅の製造に関しては、一般
に次の如き方法が知られている。 A.銅粉と酸化第二銅粉末とを混合し、更にプレス加工
した後に、密閉容器中で1000°Cで加熱し、相互反
応によって亜酸化銅を製造する方法。 B.空気気流中で銅粉末を1000°Cで加熱酸化する
ことによって亜酸化銅を製造する方法。 C.1240°C以上の溶銅中に酸素富化空気を吹き込
み、溶融状態の亜酸化銅を比重分離し、固体化して機械
的に粉砕し亜酸化銅を製造する方法。 D.塩素イオンの存在溶液中で、陽極を金属銅として電
解することにより亜酸化銅を製造する方法。 E.溶液中の銅イオンを亜硫酸ソーダ等で還元して亜酸
化銅を製造する方法。 F.第一銅塩を中和して亜酸化銅を製造する方法。
に次の如き方法が知られている。 A.銅粉と酸化第二銅粉末とを混合し、更にプレス加工
した後に、密閉容器中で1000°Cで加熱し、相互反
応によって亜酸化銅を製造する方法。 B.空気気流中で銅粉末を1000°Cで加熱酸化する
ことによって亜酸化銅を製造する方法。 C.1240°C以上の溶銅中に酸素富化空気を吹き込
み、溶融状態の亜酸化銅を比重分離し、固体化して機械
的に粉砕し亜酸化銅を製造する方法。 D.塩素イオンの存在溶液中で、陽極を金属銅として電
解することにより亜酸化銅を製造する方法。 E.溶液中の銅イオンを亜硫酸ソーダ等で還元して亜酸
化銅を製造する方法。 F.第一銅塩を中和して亜酸化銅を製造する方法。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の亜酸化銅の製造
方法のうち、A、B、及びCは乾式処理による亜酸化銅
の製造方法であるが、A及びBの方法は、共に固体の酸
化反応なので製造に長時間を要するという欠点がある。
Cの方法は、溶銅中に酸素富化した空気を直接吹き込
み、銅を酸化させて亜酸化銅を生成するものであるた
め,炉の耐火物が損耗し製品の純度が低下する。また、
高温の溶体から固体となった亜酸化銅を破砕し、さらに
粉砕して約10μmの粒子にするため、大規模な粉砕設
備が必要になるという大きな欠点がある。
方法のうち、A、B、及びCは乾式処理による亜酸化銅
の製造方法であるが、A及びBの方法は、共に固体の酸
化反応なので製造に長時間を要するという欠点がある。
Cの方法は、溶銅中に酸素富化した空気を直接吹き込
み、銅を酸化させて亜酸化銅を生成するものであるた
め,炉の耐火物が損耗し製品の純度が低下する。また、
高温の溶体から固体となった亜酸化銅を破砕し、さらに
粉砕して約10μmの粒子にするため、大規模な粉砕設
備が必要になるという大きな欠点がある。
【0004】これに対し、D、E、及びFは、湿式処
理、電解処理によって亜酸化銅を製造する方法であるの
で、各工程の管理が難しい。また、このような湿式処理
では防汚顔料に適した亜酸化銅粒子が得にくいという欠
点がある。この発明は、亜酸化銅粉末の製造におけるか
かる問題を解決するものであって、防汚顔料に好適な亜
酸化銅粉末を、大規模な生産設備を必要とせず、簡単な
工程で効率良く連続的に製造することのできる方法を提
供することを目的とする。
理、電解処理によって亜酸化銅を製造する方法であるの
で、各工程の管理が難しい。また、このような湿式処理
では防汚顔料に適した亜酸化銅粒子が得にくいという欠
点がある。この発明は、亜酸化銅粉末の製造におけるか
かる問題を解決するものであって、防汚顔料に好適な亜
酸化銅粉末を、大規模な生産設備を必要とせず、簡単な
工程で効率良く連続的に製造することのできる方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の亜酸化銅粉末の
製造方法では、底部にノズルを備えた容器内に融点以上
1450°C以下の温度で保持された溶融銅を、ノズル
から容器の下方に設けられた反応容器内に流出させて溶
銅の落下流を形成し、この落下流に向けて亜酸化銅生成
に必要な所定濃度の酸素を含むガスを噴出させる。この
ガスの噴流で溶銅を飛散させ霧化するのと同時に酸素ガ
スで酸化して亜酸化銅を生成し、生成した亜酸化銅の液
滴あるいは固体粒子を冷却後反応容器から回収する。
製造方法では、底部にノズルを備えた容器内に融点以上
1450°C以下の温度で保持された溶融銅を、ノズル
から容器の下方に設けられた反応容器内に流出させて溶
銅の落下流を形成し、この落下流に向けて亜酸化銅生成
に必要な所定濃度の酸素を含むガスを噴出させる。この
ガスの噴流で溶銅を飛散させ霧化するのと同時に酸素ガ
スで酸化して亜酸化銅を生成し、生成した亜酸化銅の液
滴あるいは固体粒子を冷却後反応容器から回収する。
【0006】溶融銅はノズルから鉛直以外の方向へ流出
させて、溶銅の落下流を形成することができる。酸素を
含むガスは予熱することにより、ガス温度を300°C
乃至1200°Cとし反応温度を制御する。また、反応
容器にガス導入口を設け、該ガス導入口より窒素ガスを
含む不活性ガスを送入し、生成した亜酸化銅の液滴ある
いは固体粒子を迅速に冷却し、且つ酸素分圧を下げて酸
化第二銅への過酸化を防ぐことができる。
させて、溶銅の落下流を形成することができる。酸素を
含むガスは予熱することにより、ガス温度を300°C
乃至1200°Cとし反応温度を制御する。また、反応
容器にガス導入口を設け、該ガス導入口より窒素ガスを
含む不活性ガスを送入し、生成した亜酸化銅の液滴ある
いは固体粒子を迅速に冷却し、且つ酸素分圧を下げて酸
化第二銅への過酸化を防ぐことができる。
【0007】
【作用】亜酸化銅の主用途は船底塗料用の防汚顔料であ
り、一般に数μmから十数μmの粒子として塗料に使用
されている。この発明では、酸素を含んだガスの噴流を
用いて、その噴流の中心部に溶融銅が流下する状態とす
ることにより、溶銅を飛散させて霧化し、微液滴または
微粉子の生成と同時に酸化させて、亜酸化銅を生成させ
る。このように溶銅を霧化して酸化反応表面積を大きく
して酸化反応させるので、粉砕工程を経ることなく数μ
mから十数μmの亜酸化銅粒子を連続的に製造すること
ができる。
り、一般に数μmから十数μmの粒子として塗料に使用
されている。この発明では、酸素を含んだガスの噴流を
用いて、その噴流の中心部に溶融銅が流下する状態とす
ることにより、溶銅を飛散させて霧化し、微液滴または
微粉子の生成と同時に酸化させて、亜酸化銅を生成させ
る。このように溶銅を霧化して酸化反応表面積を大きく
して酸化反応させるので、粉砕工程を経ることなく数μ
mから十数μmの亜酸化銅粒子を連続的に製造すること
ができる。
【0008】この亜酸化銅粉末の製造方法には、2つの
制約がある。その1つは、金属銅の酸化に関するもので
ある。この酸化反応は次の式(1)で示される。 4Cu+O2 =2Cu2 O (1) 例えば、100gの金属銅の酸化に必要な理論上の酸素
量は標準状態の純酸素として約9l、空気として約42
lである。これ以下の酸素量では未反応の金属銅が残
り、これ以上の過剰酸素量ではその残存酸素の濃度によ
って冷却の過程で亜酸化銅の過酸化が起こる。従って、
噴霧反応に使用するガス中の酸素分圧及び噴霧反応後の
残存ガス中の酸素分圧は適正に保つ必要がある。
制約がある。その1つは、金属銅の酸化に関するもので
ある。この酸化反応は次の式(1)で示される。 4Cu+O2 =2Cu2 O (1) 例えば、100gの金属銅の酸化に必要な理論上の酸素
量は標準状態の純酸素として約9l、空気として約42
lである。これ以下の酸素量では未反応の金属銅が残
り、これ以上の過剰酸素量ではその残存酸素の濃度によ
って冷却の過程で亜酸化銅の過酸化が起こる。従って、
噴霧反応に使用するガス中の酸素分圧及び噴霧反応後の
残存ガス中の酸素分圧は適正に保つ必要がある。
【0009】他の1つは、噴霧により生成される粒子の
大きさに関するものである。落下途中で迅速に反応を完
了させるためには、溶銅の粒子の直径が30μm以下で
あることが望ましい。溶融金属の噴霧に関しては、不活
性ガスを用いた周知のガスアトマイジング法があり、噴
霧条件と生成金属粒子の粒子径との関係については多く
の技術的文献がある。しかしながら、このアトマイジン
グ法では溶融金属液滴表面で化学反応が起こらない点で
本発明とは全く発想が異なり、技術的にも例えば液滴表
面の化学反応が表面張力にどのような影響を与えるかは
知られていない。
大きさに関するものである。落下途中で迅速に反応を完
了させるためには、溶銅の粒子の直径が30μm以下で
あることが望ましい。溶融金属の噴霧に関しては、不活
性ガスを用いた周知のガスアトマイジング法があり、噴
霧条件と生成金属粒子の粒子径との関係については多く
の技術的文献がある。しかしながら、このアトマイジン
グ法では溶融金属液滴表面で化学反応が起こらない点で
本発明とは全く発想が異なり、技術的にも例えば液滴表
面の化学反応が表面張力にどのような影響を与えるかは
知られていない。
【0010】粒子の大きさに関しては、酸素を含むガス
の適正な噴出条件を保つことによって解決される。金属
銅の酸化に関する条件として、上記の如く100gの金
属銅の酸化に必要な空気量は約42lであるが、酸素富
化あるいは窒素添加により空気量を変えること、予熱に
よりガス容積を変えること、ガスノズルの直径を変える
こと、ガスノズルとガス−溶銅間の衝突点までの距離を
変えること等により噴霧条件、例えば衝突点のガス速度
を変えることができる。
の適正な噴出条件を保つことによって解決される。金属
銅の酸化に関する条件として、上記の如く100gの金
属銅の酸化に必要な空気量は約42lであるが、酸素富
化あるいは窒素添加により空気量を変えること、予熱に
よりガス容積を変えること、ガスノズルの直径を変える
こと、ガスノズルとガス−溶銅間の衝突点までの距離を
変えること等により噴霧条件、例えば衝突点のガス速度
を変えることができる。
【0011】噴霧反応では、霧化により生成した微粒子
が極めて大きい表面積を持つので、極めて短時間の間に
界面反応が進行する。亜酸化銅の収率を高めるために、
酸素分圧を高めて反応速度を増大させることが望ましい
が、過剰に酸素が多いと冷却中に酸化第二銅が生成され
る。従って、反応後は迅速にガスを冷却することが望ま
しく、このために予め冷却した低酸素のガス、例えば窒
素を混合することは有効な方法である。
が極めて大きい表面積を持つので、極めて短時間の間に
界面反応が進行する。亜酸化銅の収率を高めるために、
酸素分圧を高めて反応速度を増大させることが望ましい
が、過剰に酸素が多いと冷却中に酸化第二銅が生成され
る。従って、反応後は迅速にガスを冷却することが望ま
しく、このために予め冷却した低酸素のガス、例えば窒
素を混合することは有効な方法である。
【0012】溶銅及び予熱したガスの温度は、反応温度
と直接関係している。これらの温度と式(1)の反応
(発熱)の発熱量から、輻射放熱量を除いておよその反
応温度を見積もることができる。この反応温度が亜酸化
銅の融点(1235°C)より高い場合には生成亜酸化
銅は液滴となり、冷却後球形の粒子になる。また、融点
より低い場合には、微細な固体粒子の集まった不規則な
形態を示す。溶銅の温度は実用上融点(1083°C)
から通常1450°が上限とされ、その範囲は比較的狭
い。一方、酸素を含むガスの予熱温度は、300°C乃
至1200°Cの範囲が望ましく、これによって望まし
い形態の亜酸化銅の粒子が得られるように反応温度を調
整することができる。
と直接関係している。これらの温度と式(1)の反応
(発熱)の発熱量から、輻射放熱量を除いておよその反
応温度を見積もることができる。この反応温度が亜酸化
銅の融点(1235°C)より高い場合には生成亜酸化
銅は液滴となり、冷却後球形の粒子になる。また、融点
より低い場合には、微細な固体粒子の集まった不規則な
形態を示す。溶銅の温度は実用上融点(1083°C)
から通常1450°が上限とされ、その範囲は比較的狭
い。一方、酸素を含むガスの予熱温度は、300°C乃
至1200°Cの範囲が望ましく、これによって望まし
い形態の亜酸化銅の粒子が得られるように反応温度を調
整することができる。
【0013】溶銅の流れは通常重力による鉛直の落下流
とすることが望ましいが、鉛直以外の方向であってもよ
い。例えば、溶銅用のノズルを水平にして噴霧させる
と、反応容器は水平になり、垂直な反応容器から水平な
冷却室への屈曲部における複雑なガスの流れの発生を避
けることができる。
とすることが望ましいが、鉛直以外の方向であってもよ
い。例えば、溶銅用のノズルを水平にして噴霧させる
と、反応容器は水平になり、垂直な反応容器から水平な
冷却室への屈曲部における複雑なガスの流れの発生を避
けることができる。
【0014】
【実施例】図1は本発明の方法に使用される亜酸化銅粉
末の製造装置の一例を示す構成の説明図である。この装
置には、上部を垂直、下部を水平とする円筒型の反応容
器7が設置されており、反応容器7の上方には溶融銅4
を保持する容器として、ストッパ2の昇降で開閉される
ノズル3を底部に備えたるつぼ1が設けられている。ノ
ズル3は反応容器7の頂部に臨んでおり、その周囲には
ガスノズル5が配置されている。
末の製造装置の一例を示す構成の説明図である。この装
置には、上部を垂直、下部を水平とする円筒型の反応容
器7が設置されており、反応容器7の上方には溶融銅4
を保持する容器として、ストッパ2の昇降で開閉される
ノズル3を底部に備えたるつぼ1が設けられている。ノ
ズル3は反応容器7の頂部に臨んでおり、その周囲には
ガスノズル5が配置されている。
【0015】反応容器7には、上部に反応制御用のガス
を導入するガス導入口10が設けられている。下部には
水冷ノズル8が多数配設されている。反応容器7の後段
にはバグフィルタ9が設置されている。ノズル3から溶
融銅4を流出させて溶銅の落下流4Fを形成し、ガスノ
ズル5からは酸素を含むガスを噴出させ、このガスの噴
流6を溶銅の落下流4Fに当てて霧化させる。反応容器
7の上部は400°C乃至1200°Cで保温されてお
り、溶銅は酸化されて亜酸化銅の液滴あるいは固体粒子
となる。ガス導入口10からは窒素ガス又はリサイクル
ガスを吹き込こんで反応容器7内のガス温度下げ、且つ
酸素分圧を下げることによって、生成した亜酸化銅の粒
子の過酸化を防ぐことができる。亜酸化銅の液滴あるい
は固体粒子は、反応容器7の下部において水冷ノズル8
で冷却されて凝固する。凝固した亜酸化銅の粒子は、バ
グフィルタ9に導かれて補集される。 (実施例1)内径50cm、高さ90cm、水平長さ1
40cmの反応容器7を備えた図1の構成の亜酸化銅の
製造装置において、反応容器7の上部を500°Cに保
ち、下部を水冷し、金属銅1kgを1200°Cまで加
熱してるつぼ1で溶融し、ノズル3から溶銅を100g
/minで下方へ流出させた。42l/minの空気
(標準状態)を1000°Cに予熱し、これを4本の内
径0.16cmのガスノズル5から噴出させて溶銅の落
下流4Fに当て、霧化して粒子を生成した。ガス導入口
10からは酸素の10倍量の室温の窒素を吹き込み、噴
霧した高温のガスを冷却すると共に酸素分圧を下げつつ
冷却した。反応容器7の下部で冷却された粒子は、バグ
フィルタ9へ導き捕集した。
を導入するガス導入口10が設けられている。下部には
水冷ノズル8が多数配設されている。反応容器7の後段
にはバグフィルタ9が設置されている。ノズル3から溶
融銅4を流出させて溶銅の落下流4Fを形成し、ガスノ
ズル5からは酸素を含むガスを噴出させ、このガスの噴
流6を溶銅の落下流4Fに当てて霧化させる。反応容器
7の上部は400°C乃至1200°Cで保温されてお
り、溶銅は酸化されて亜酸化銅の液滴あるいは固体粒子
となる。ガス導入口10からは窒素ガス又はリサイクル
ガスを吹き込こんで反応容器7内のガス温度下げ、且つ
酸素分圧を下げることによって、生成した亜酸化銅の粒
子の過酸化を防ぐことができる。亜酸化銅の液滴あるい
は固体粒子は、反応容器7の下部において水冷ノズル8
で冷却されて凝固する。凝固した亜酸化銅の粒子は、バ
グフィルタ9に導かれて補集される。 (実施例1)内径50cm、高さ90cm、水平長さ1
40cmの反応容器7を備えた図1の構成の亜酸化銅の
製造装置において、反応容器7の上部を500°Cに保
ち、下部を水冷し、金属銅1kgを1200°Cまで加
熱してるつぼ1で溶融し、ノズル3から溶銅を100g
/minで下方へ流出させた。42l/minの空気
(標準状態)を1000°Cに予熱し、これを4本の内
径0.16cmのガスノズル5から噴出させて溶銅の落
下流4Fに当て、霧化して粒子を生成した。ガス導入口
10からは酸素の10倍量の室温の窒素を吹き込み、噴
霧した高温のガスを冷却すると共に酸素分圧を下げつつ
冷却した。反応容器7の下部で冷却された粒子は、バグ
フィルタ9へ導き捕集した。
【0016】このようにして得られた粒子は、平均粒子
径が30μmであり、その成分は85%が亜酸化銅、1
4%が酸化第二銅、1%が金属銅であった。 (実施例2)内径50cm、高さ90cm、水平長さ1
40cmの反応容器7を備えた図1の構成の亜酸化銅の
製造装置において、反応容器7の上部を500°Cに保
ち、下部を水冷し、金属銅1kgを1200°Cまで加
熱してるつぼ1で溶融し、ノズル3から溶銅を100g
/minで下方へ流出させた。42l/minの空気
(標準状態)と10l/minの窒素ガス(標準状態)
とを混合して1000°Cに予熱し、これを4本の内径
0.16cmのガスノズル5から噴出させて溶銅の落下
流4Fに当て、霧化して粒子を生成した。ガス導入口1
0からは酸素の10倍量の室温の窒素を吹き込み、噴霧
した高温のガスを冷却すると共に酸素分圧を下げつつ冷
却した。反応容器7の下部で冷却された粒子は、バグフ
ィルタ9へ導き捕集した。
径が30μmであり、その成分は85%が亜酸化銅、1
4%が酸化第二銅、1%が金属銅であった。 (実施例2)内径50cm、高さ90cm、水平長さ1
40cmの反応容器7を備えた図1の構成の亜酸化銅の
製造装置において、反応容器7の上部を500°Cに保
ち、下部を水冷し、金属銅1kgを1200°Cまで加
熱してるつぼ1で溶融し、ノズル3から溶銅を100g
/minで下方へ流出させた。42l/minの空気
(標準状態)と10l/minの窒素ガス(標準状態)
とを混合して1000°Cに予熱し、これを4本の内径
0.16cmのガスノズル5から噴出させて溶銅の落下
流4Fに当て、霧化して粒子を生成した。ガス導入口1
0からは酸素の10倍量の室温の窒素を吹き込み、噴霧
した高温のガスを冷却すると共に酸素分圧を下げつつ冷
却した。反応容器7の下部で冷却された粒子は、バグフ
ィルタ9へ導き捕集した。
【0017】このようにして得られた粒子及び粉末の成
分は、93%が亜酸化銅、5%が酸化第二銅、2%が金
属銅であった。 (実施例3)内径50cm、高さ90cm、水平長さ1
40cmの反応容器7を備えた図1の構成の亜酸化銅の
製造装置において、反応容器7の上部を500°Cに保
ち、下部を水冷し、金属銅1kgを1200°Cまで加
熱してるつぼ1で溶融し、ノズル3から溶銅を100g
/minで下方へ流出させた。42l/minの空気
(標準状態)と20l/minの窒素ガス(標準状態)
とを混合して1000°Cに予熱し、これを4本の内径
0.16cmのガスノズル5から噴出させて溶銅の落下
流4Fに当て、霧化して粒子を生成した。反応容器7の
下部で冷却された粒子は、バグフィルタ9へ導き捕集し
た。
分は、93%が亜酸化銅、5%が酸化第二銅、2%が金
属銅であった。 (実施例3)内径50cm、高さ90cm、水平長さ1
40cmの反応容器7を備えた図1の構成の亜酸化銅の
製造装置において、反応容器7の上部を500°Cに保
ち、下部を水冷し、金属銅1kgを1200°Cまで加
熱してるつぼ1で溶融し、ノズル3から溶銅を100g
/minで下方へ流出させた。42l/minの空気
(標準状態)と20l/minの窒素ガス(標準状態)
とを混合して1000°Cに予熱し、これを4本の内径
0.16cmのガスノズル5から噴出させて溶銅の落下
流4Fに当て、霧化して粒子を生成した。反応容器7の
下部で冷却された粒子は、バグフィルタ9へ導き捕集し
た。
【0018】このようにして得られた粒子は平均粒子径
が25μmとなった。
が25μmとなった。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の亜酸化銅
粉末の製造方法によれば、防汚顔料に好適な亜酸化銅粉
末を、大規模な生産設備を必要とせず、簡単な工程で効
率良く連続的に製造することができる。
粉末の製造方法によれば、防汚顔料に好適な亜酸化銅粉
末を、大規模な生産設備を必要とせず、簡単な工程で効
率良く連続的に製造することができる。
【図1】本発明の方法に使用される亜酸化銅粉末の製造
装置の一例を示す構成の説明図である。
装置の一例を示す構成の説明図である。
1 るつぼ 2 ストッパ 3 ノズル 4 溶融銅 4F 溶銅の落下流 5 ガスノズル 6 ガスの噴流 7 反応容器 8 水冷ノズル 9 バグフィルタ 10 ガス導入口
Claims (4)
- 【請求項1】 底部にノズルを備えた容器内に融点以上
1450°C以下の温度で保持された溶融銅を、前記ノ
ズルから前記容器の下方に設けられた反応容器内に流出
させて溶銅の落下流を形成し、該落下流を酸素を含むガ
スの噴流で霧化するのと同時に酸化して亜酸化銅を生成
し、生成した亜酸化銅の液滴あるいは固体粒子を冷却後
前記反応容器より回収する亜酸化銅粉末の製造方法。 - 【請求項2】 溶融銅をノズルから鉛直以外の方向へ流
出させて、溶銅の落下流を形成することを特徴とする請
求項1記載の亜酸化銅粉末の製造方法。 - 【請求項3】 酸素を含むガスを予熱することにより、
ガス温度を300°C乃至1200°Cとすることを特
徴とする請求項1、または請求項2記載の亜酸化銅粉末
の製造方法。 - 【請求項4】 反応容器にガス導入口を設け、該ガス導
入口より窒素ガスを含む不活性ガスを送入し、生成した
亜酸化銅の液滴あるいは固体粒子を迅速に冷却し、且つ
酸素分圧を下げて酸化第二銅への過酸化を防ぐことを特
徴とする請求項1、請求項2、または請求項3記載の亜
酸化銅粉末の製造方法。
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