JPH05815A - 亜酸化銅の製造方法 - Google Patents

亜酸化銅の製造方法

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JPH05815A
JPH05815A JP3527891A JP3527891A JPH05815A JP H05815 A JPH05815 A JP H05815A JP 3527891 A JP3527891 A JP 3527891A JP 3527891 A JP3527891 A JP 3527891A JP H05815 A JPH05815 A JP H05815A
Authority
JP
Japan
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cuprous oxide
copper
molten
separated
solution
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Pending
Application number
JP3527891A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tazaki
博 田崎
Yoshio Kawasumi
良雄 川澄
Eiji Nishimura
栄二 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mining Co Ltd
Nikko Kyodo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、亜酸化銅の乾式製造方法を効率的
に行うことを目的とする。 【構成】 酸素を含有したガス体を、1240℃以上と
した溶体の銅に、直接吹き込む方法。 【効果】 極めて短時間で、亜酸化銅を量産できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は亜酸化銅の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】亜酸化銅の主たる用途は船底塗料用の防
汚顔料である。従来亜酸化銅の製造に関しては、次の方
法が知られていた。
【0003】(1)第一銅塩を中和して亜酸化銅を製造
する方法。 (2)溶液中の銅イオンをヒドラジン等で還元して亜酸
化銅を製造する方法。 (3)Cl- イオン含有溶液中で金属銅と銅イオンを接
触させて、不均一化を利用する亜酸化銅の製造方法。 (4)Cl- イオン含有溶液中で、陽極を金属銅として
電解することによって亜酸化銅を製造する方法。 (5)空気気流中で、銅粉または銅線を1000℃で加
熱酸化することによって亜酸化銅を製造する方法。 (6)銅粉と酸化第2銅粉末を混合し、更にプレス成型
した後に、密閉空器中で1000℃で加熱し、不均一化
反応によって亜酸化銅を製造する方法。
【0004】これら従来技術のうち(1)〜(4)は湿
式処理、電解処理によって亜酸化銅を製造する方法であ
るが、これらの方法ではCuo をCu+イオン化する工
程、Cu+ イオンをCu+ 塩素錯イオン化工程、Cu+
塩素錯イオンを中和してCuOHとする工程、CuOH
を加熱脱水してCu2 Oとする工程等が含まれているた
め複雑である。従って、亜酸銅を製造するための各工程
の管理が難かしいと言う欠点を有していた。
【0005】一方の(5)と(6)は乾式処理法で亜酸
化銅を製造する方法であるが、(5)では、空気酸気酸
化のみでは亜酸化銅の製造に長時間を要し、(6)の密
閉方式では、酸化第二銅の酸素を利用する反応なので、
この密閉化が非常に難しい。(5)と(6)に共通した
欠点は原料の金属銅と、生成物の亜酸化銅が共に固体で
あるために、亜酸化銅を金属銅から分離することが難か
しいことである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠点を
除去したもので、本発明の目的は、簡便で、しかも短時
間で大量の亜酸化銅を、連続的に製造することにある。
【0007】
【発明の構成】即ち、本発明は、酸素を含有したガス体
を、1240℃以上とした溶体の銅に、直接吹き込む亜
酸化銅の製造方法、及び酸素を含有したガス体を124
0℃以上とした溶体の銅に直接吹き込み溶銅上に溶融状
態の亜酸化銅を浮上し、かつ分離させ、更に、分離した
溶融状態の亜酸化銅を水中に連続的に流出させることに
より、亜酸化銅を連続的に製造する亜酸化銅の製造方法
に関する。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明で用いら
れる金属銅源は電気銅、粗銅、銅スクラップ等である。
本発明では、上記の金属銅を1240℃以上に加熱して
溶体とし、この溶銅中に酸素含有ガス体を直接吹きこ
み、銅と酸素を接触させると、驚ろいたことには溶体の
銅は酸素と反応して溶体の亜酸化銅を形成し、しかもそ
れらの比重差によって、溶銅と亜酸化銅は、亜酸化銅が
溶銅上に浮上することによって分離したのである。特筆
すべきことはこの条件下では酸化第二銅の生成が認めら
れないことである。
【0009】ここで温度を1240℃以上とするのは、
溶銅に対して溶解度以上となった亜酸化銅が銅溶体から
浮上分離することが効果的に行なわれることを把握した
からである。加熱温度及び酸素含有ガス体中の酸素分圧
は、短時間で、しかも大量に亜酸化銅を製造するために
は、より高い方が有利である。加熱温度は1240℃〜
1400℃、酸素分圧は数十%〜100%が好ましい。
あまり不必要に高温にすることは、省エネルギ−上好ま
しくないため、上限は1400℃とする。
【0010】バッチ方式で、亜酸化銅を製造する場合に
は、次のようにする。溶体の銅と溶体の亜酸化銅を冷却
すると、銅及び亜酸化銅は固体となり界面から簡単に分
離できる。塊状となっている亜酸化銅は簡単に、例えば
乳鉢等で人力でも、粉砕することができる。従って粉砕
後、篩別することによって種々の用途に応じたサイズと
することができる。
【0011】連続方式で、亜酸化銅を製造する場合に
は、次の3工程で製造する。第1の工程は金属銅を溶銅
として、これに酸素含有ガス体を吹き込み、生成した亜
酸化銅を溶銅上に浮上し、且つ分離させる工程で、第2
工程は、浮上分離した亜酸化銅を水槽中に投入して凝固
させる工程であり、第3の工程は、凝固した亜酸化銅を
乾燥する工程である。この様な処理工程を経ることによ
って、亜酸化銅を連続的に製造することができる。
【0012】
【実施例1】200gの金属銅をタンマン管に装入し
て、1300℃に加熱して溶融銅とした。この中に、直
接、純酸素を700ml/minの吹き込み速度で20
分間程吹き込んだところ、溶銅と酸素が反応して、亜酸
化銅を形成し、更に比重差によって溶銅上に溶体の亜酸
化銅が浮上分離した。これを冷却すると、赤紫色の固体
の亜酸化銅と固体の銅とは簡単に分離できた。
【0013】この亜酸化銅は乳鉢で簡単に1μm程度ま
で、粉砕することができた。尚20分間の処理で200
gの銅から69.2gの亜酸化銅が得られた。上記溶体
上の亜酸化銅を水中に流入させたところ、酸化第二銅を
形成することなく、亜酸化銅の固体を得た。これによ
り、連続処理も可能であることを知見した。尚X線回折
で、赤紫色の亜酸化銅はCu2 Oであることが確認され
た。
【0014】
【実施例2】200gの金属銅をタンマン管に装入し
て、1300℃に加熱して溶融銅とした。この中に吹き
込み速度を700ml/minとして21%O2 (空
気)を直接、40分間吹き込んだところ、亜酸化銅が溶
体銅上に比重差により分離浮上した。この40分間の処
理で、200gの銅から72gの亜酸化銅を得た。
【0015】本実施例でも、溶体銅上に浮上分離した亜
酸化銅を水中に流入させたところ、酸化第二銅を形成す
ることなく亜酸化の固体を得た。尚、実施例2で得られ
た亜酸化銅もX線回折で同定したところ、Cu2 Oであ
ることが確認された。
【0016】
【比較例】200gの金属銅を、タンマン管に装入し
て、1150℃に加熱して溶融銅とした。溶銅中に吹き
込み速度を700ml/minで空気又は純酸素を吹き
込んだところ、反応時の温度が1240℃未満であった
ため、溶体銅の融点が上昇し、このために固化し、空気
または100%酸素ガスの吹き込みが継続できなかっ
た。このような温度条件下では溶銅上に溶融亜酸化銅を
浮上分離することができず、亜酸化銅を回収することは
できなかった。
【0017】
【発明の効果】(1)従来用いられたことのない簡単な
方法で亜酸化銅が製造できる。 (2)この方法によれば短時間で、且つ大量の亜酸化銅
を連続的に製造することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素を含有したガス体を、1240℃以
    上とした溶体の銅に、直接吹き込むことを特徴とする亜
    酸化銅の製造方法。
  2. 【請求項2】 酸素を含有したガス体を1240℃以上
    とした溶体の銅に直接吹き込み溶銅上に溶融状態の亜酸
    化銅を浮上し、かつ分離させ、更に、分離した溶融状態
    の亜酸化銅を水中に連続的に流出させることにより、亜
    酸化銅を連続的に製造することを特徴とする亜酸化銅の
    製造方法。
JP3527891A 1991-02-05 1991-02-05 亜酸化銅の製造方法 Pending JPH05815A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5609799A (en) * 1994-09-19 1997-03-11 Furukawa Co., Ltd. Process for producing cuprous oxide powder
KR100620885B1 (ko) * 2004-06-16 2006-09-19 한국원자력연구소 나노크기 큐브형태의 아산화구리의 제조방법 및 그에 의해제조된 나노크기 큐브형태의 아산화구리
CN113186487A (zh) * 2021-04-27 2021-07-30 华中科技大学 一种铜合金零部件表面海洋防污涂层及其制备方法

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