JPH089160Y2 - 成膜装置 - Google Patents

成膜装置

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JPH089160Y2
JPH089160Y2 JP1990003685U JP368590U JPH089160Y2 JP H089160 Y2 JPH089160 Y2 JP H089160Y2 JP 1990003685 U JP1990003685 U JP 1990003685U JP 368590 U JP368590 U JP 368590U JP H089160 Y2 JPH089160 Y2 JP H089160Y2
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JP
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ion beam
substrate holder
ion
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靖典 安東
浩哉 桐村
潔 緒方
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、基体(被成膜体)上に所望の薄膜を形成
するための成膜装置に関するものである。
〔従来の技術〕
第4図は従来の成膜装置を示す概念図である。
第4図に示すように、成膜すべき基体1を保持する基
体ホルダ2に対向した位置には、蒸着源3またはスパッ
タ源(図示せず)およびイオン源4が配置される。そし
て、これら基体1,基体ホルダ2,蒸着源3またはスパッタ
源およびイオン源4は、成膜に適した真空度に保たれた
チャンバ7内に収納される。
このような成膜装置Xは、基体1上に蒸着源3による
蒸着物質の堆積およびイオン源4によるイオンの照射を
行い、成膜するものである。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、このような従来の成膜装置Xを用いた
場合、基体1(被成膜体)を保持する基体ホルダ2を外
れたイオンビーム4′が、チャンバ7の内壁をスパッタ
し、このスパッタされた粒子8がチャンバ7内に浮遊し
たり、蒸着源3またはスパッタ源の表面に付着すること
により、基体1(被成膜体)中および膜中に不純物とし
て混入する可能性が極めて高い。その結果、成膜された
膜質に悪影響を及ぼすという問題があった。
また第4図に示すように、イオン源4によるイオンビ
ーム4′の照射幅を制御するため、イオン源4の前方に
スリット付カバー9を設けたものがあるが、イオンビー
ム4′がスリット付カバー9自身をスパッタし、このス
パッタされた粒子10が基体1(被成膜体)中および膜中
に混入してしまい、上記の問題は解決されない。
この考案の目的は、上記問題点に鑑み、イオン源によ
るイオンビームによりスパッタされた粒子が、成膜すべ
き基体(被成膜体)中および膜中に不純物として混入す
るのを防ぐことのできる成膜装置を提供するものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
請求項(1)記載の成膜装置は、基体ホルダを内部に
有するチャンバと、このチャンバ内の前記基体ホルダに
向けてイオンビームを照射するイオン源と、前記基体ホ
ルダの前記イオン源と反対側に配置されて前記基体ホル
ダから外れた前記イオンビームを捕獲する防御手段とを
備えたものである。
請求項(2)記載の成膜装置は、請求項(1)記載の
成膜装置において、前記防御手段は、前記イオンビーム
の照射方向に対して傾斜した多数の防御板を板厚方向に
並べてなり、前記防御板はその法線が前記イオンビーム
の照射方向に対して30度から45度に傾斜した範囲にあ
り、かつ前記防御板の先端に、イオンビームの照射方向
に平行な延長部を有するものである。
〔作用〕
請求項(1)記載の成膜装置によれば、基体ホルダを
外れたイオンビームは防御手段に捕獲されるため、スパ
ッタ粒子が飛散するのを防止できるので、従来のよう
に、スパッタ粒子が不純物としてチャンバ内に浮遊した
り、蒸着源またはスパッタ源がある場合にこれらの表面
に付着することがない。その結果、スパッタ粒子が不純
物として、基体ホルダに保持された基体(被成膜体)中
および膜中に混入することがなく、高性能の成膜が実現
できる。またこのような防御手段を設けることによっ
て、従来のようなイオンの照射幅を制御するためのスリ
ット付カバーは不必要となるので、高純度のイオンビー
ムの照射が可能となる。
請求項(2)記載の成膜装置によれば、防御手段が、
イオンビームの照射方向に対して傾斜した多数の防御板
を板厚方向に並設する構成であるため、基体ホルダを外
れたイオンビームによるスパッタ粒子の発生を簡単な構
成により小さく抑えるとともに、放出されたスパッタ粒
子を防御板に付着させて捕獲することができる。しかも
防御板に入射するイオンビームの入射角を30度から45度
にしたため、スパッタ粒子の放出をより一層小さく抑え
ることができるとともに、放出されたスパッタ粒子を防
御板に効率よく捕らえ付着させることができる。さらに
防御板の先端にイオンビームの照射方向と平行に延長部
を設けることによって、より確実にスパッタ粒子が、防
御板の外部へ放出するのを防ぐことができ、蒸着源等の
表面へ付着することも防ぐことができる。
〔実施例〕
この考案の一実施例を第1図ないし第3図に基づいて
説明する。
第1図はこの考案の一実施例の成膜装置を示す概念図
である。
第1図に示すように、成膜すべき基体1を保持する基
体ホルダ2に対向した位置には、蒸着源3およびイオン
源4が配置される。そしてさらに、第1図に示すように
ホルダ2のイオン源4と反対側に防御手段を配置し、こ
の防御手段はイオン源4によるイオンビーム4′の照射
方向Aに対して、傾斜した多数の防御板5を板厚方向に
並設したものであり、さらにイオンビーム4′の照射方
向Aに平行に、この防御板5の延長部として防御板6を
設けている。
なおこれら防御板5,6,基体1,基体ホルダ2,蒸着源3お
よびイオン源4は、成膜に適した真空度に保たれたチャ
ンバ7内に収納される。
また蒸着源3に限らずスパッタ源でも良い。
第2図はこの考案の一実施例の防御板5,6の詳細を示
す構造図である。
第2図に示すように、防御板5,6の構造は、イオンビ
ーム4′の照射方向Aに対して傾斜(イオンビーム4′
の照射方向Aと防御板5の法線方向Bとがなす角度がθ
となる。)した防御板5およびイオンビーム4′の照射
方向Aに平行な防御板6から構成される。
なお防御板5の傾斜角度θは、30°以上45°以下とす
ることが好ましい。イオン入射角(イオン入射方向と被
照射面の法線方向とのなす角度)とスパッタリング率と
の関係を示す第3図から明らかなように、イオン入射角
(イオンの照射方向と被照射面の法線方向とのなす角度
θ)が45°を超えるとスパッタリング率が急激に大きく
なる傾向がある。したがって、スパッタリング率を小さ
くし、防御板5の表面からのスパッタ粒子5′の放出を
小さく抑えるために、防御板5の傾斜角度θを45°以下
にすることが好ましい。
また防御板5の表面から放出されるスパッタ粒子5′
は、イオンビーム4′の照射方向Aにほとんど関係なく
防御板5の法線方向Bから約40°の範囲内で、集中して
放出される傾向がある。したがって、この防御板5の表
面からスパッタ粒子5′が放出される範囲(約40°)お
よび防御板6の実用的な長さ(比較的短いものとす
る。)を考慮して、放出されたスパッタ粒子を防御板5,
6内に効率良く付着させるため、防御板5の傾斜角度θ
は30°以上にすることが好ましい。
なお第3図はスパッタリング率のイオン入射角に対す
る依存性を示す図であり、例えばイオン入射角が45°以
下の場合、スパッタリング率は、1.5以下となる。すな
わち1個のイオンの入射に伴い、1.5個以下のスパッタ
粒子が放出されることを示す。また第3図に示す各印
は、イオンの加速エネルギーの違いによるものである。
このように、成膜装置Yは、チャンバ7内に傾斜させ
た防御板5を多数並列することによって、防御板5自身
のスパッタリング率を小さく抑え、かつ防御板5の表面
から放出されたスパッタ粒子5′を防御板5,6内に付着
させ、またイオンビーム4′の照射方向Aと平行に設け
た防御板6によって、より確実に防御板5からのスパッ
タ粒子5′の防御板5,6の外部への放出を防ぐものであ
る。
なお防御板6は、イオンビーム4′の照射方向Aと平
行に設けられるため、この防御板6自身がスパッタされ
ることはない。
また防御板5の材質は、スパッタリング率の小さいM
o,Ta等の材質を選択することが好ましい。
この実施例によれば、基体ホルダ2を外れたイオンビ
ーム4′は防御板5からなる防御手段に捕獲されるた
め、スパッタ粒子が飛散するのを防止できるので、従来
のように、スパッタ粒子が不純物としてチャンバ7内に
浮遊したり、蒸着源3またはスパッタ源の表面に付着す
ることがない。その結果、スパッタ粒子が不純物とし
て、基体ホルダ2に保持された基体1中に混入すること
がなく、高性能の成膜が実現できる。またこのような防
御手段を設けることによって、従来のようなイオンの照
射幅を制御するためのスリット付カバーは不必要となる
ので、高純度のイオンビームの照射が可能となる。
また防御手段が、イオンビーム4′の照射方向Aに対
して傾斜した多数の防御板5を板厚方向に並設する構成
であるため、基体ホルダ2を外れたイオンビーム4′に
よるスパッタ粒子の発生を簡単な構成により小さく抑え
るとともに、放出4れたスパッタ粒子を防御板5に付着
させて捕獲することができる。しかも防御板5に入射す
るイオンビーム4′の入射角を30度から45度にしたた
め、スパッタ粒子の放出をより一層小さく抑えることが
できるとともに、放出されたスパッタ粒子を防御板5に
効率よく捕らえ付着させることができる。さらに防御板
5の先端にイオンビームの照射方向と平行に延長部の防
御板6を設けることによって、より確実にスパッタ粒子
が、防御板5,6の外部へ放出するのを防ぐことができ、
蒸着源3の表面へ付着することも防ぐことができる。
またこの実施例では、防御板5の先端に防御板6を設
けたが、防御板5のみでも十分実用に供することができ
る。
〔考案の効果〕
請求項(1)記載の成膜装置によれば、基体ホルダを
外れたイオンビームは防御手段に捕獲されるため、スパ
ッタ粒子が飛散するのを防止できるので、従来のよう
に、スパッタ粒子が不純物としてチャンバ内に浮遊した
り、蒸着源またはスパッタ源がある場合にこれらの表面
に付着することがない。その結果、スパッタ粒子が不純
物として、基体ホルダに保持された基体(被成膜体)中
および膜中に混入することがなく、高性能の成膜が実現
できる。またこのような防御手段を設けることによっ
て、従来のようなイオンの照射幅を制御するためのスリ
ット付カバーは不必要となるので、高純度のイオンビー
ムの照射が可能となる。
請求項(2)記載の成膜装置によれば、防御手段が、
イオンビームの照射方向に対して傾斜した多数の防御板
を板厚方向に並設する構成であるため、基体ホルダを外
れたイオンビームによるスパッタ粒子の発生を簡単な構
成により小さく抑えるとともに、放出されたスパッタ粒
子を防御板に付着させて捕獲することができる。しかも
防御板に入射するイオンビームの入射角を30度から45度
にしたため、スパッタ粒子の放出をより一層小さく抑え
ることができるとともに、放出されたスパッタ粒子を防
御板に効率よく捕らえ付着させることができる。さらに
防御板の先端にイオンビームの照射方向と平行に延長部
を設けることによって、より確実にスパッタ粒子が、防
御板の外部へ放出するのを防ぐことができ、蒸着源等の
表面へ付着することも防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例の成膜装置を示す概念図、
第2図はこの考案の一実施例の防御板の構造の詳細を示
す構造図、第3図はスパッタリング率のイオン入射角に
対する依存性を示す図、第4図は従来の成膜装置を示す
概念図である。 1……基体、2……基体ホルダ、3……蒸着源、4……
イオン源、4′……イオンビーム、5……防御手段の防
御板、6……延長部である防御板、7……チャンバ、A
……照射方向

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体ホルダを内部に有するチャンバと、こ
    のチャンバ内の前記基体ホルダに向けてイオンビームを
    照射するイオン源と、前記基体ホルダの前記イオン源と
    反対側に配置されて前記基体ホルダから外れた前記イオ
    ンビームを捕獲する防御手段とを備えた成膜装置。
  2. 【請求項2】前記防御手段は、前記イオンビームの照射
    方向に対して傾斜した多数の防御板を板厚方向に並べて
    なり、前記防御板はその法線が前記イオンビームの照射
    方向に対して30度から45度に傾斜した範囲にあり、かつ
    前記防御板の先端に、イオンビームの照射方向に平行な
    延長部を有する請求項(1)記載の成膜装置。
JP1990003685U 1990-01-18 1990-01-18 成膜装置 Expired - Fee Related JPH089160Y2 (ja)

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