JPH0889942A - 魚介類飼育水用浄化剤及びその製造方法 - Google Patents

魚介類飼育水用浄化剤及びその製造方法

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JPH0889942A
JPH0889942A JP23301294A JP23301294A JPH0889942A JP H0889942 A JPH0889942 A JP H0889942A JP 23301294 A JP23301294 A JP 23301294A JP 23301294 A JP23301294 A JP 23301294A JP H0889942 A JPH0889942 A JP H0889942A
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JP
Japan
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water
fish
magnesium oxide
purifying agent
alumina
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Application number
JP23301294A
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English (en)
Inventor
Seiichi Koshiro
誠一 小城
Seiichi Hamano
誠一 浜野
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 BET表面積が100m2 /g以上で、かつ
磨耗率が2%以下である酸化マグネシウム含有活性アル
ミナ成形体よりなる魚介類飼育水用浄化剤。 【効果】 魚介類飼育水中に発生、存在するアンモニア
態窒素化合物や水溶性有機化合物、更にはリン成分を、
簡便かつ廉価に除去可能な魚介類飼育水用浄化剤を提供
し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は魚介類飼育水用浄化剤及
びその製造方法に関する。更に詳細には水中のアンモニ
ア態、亜硝酸態、硝酸態の窒素及びリン酸イオン濃度を
高度に低減し得る魚介類飼育水用浄化剤及びその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】魚介類を飼育している水槽には、魚介類
の糞、餌の残り、植物に与える肥料などから窒素やリン
を含む成分が発生しこれらの化合物が水中に残留する。
それ故、何らかの除去方法を採用しない場合に水中のア
ンモニア等の窒素化合物や有機物濃度が高くなり魚介類
は勿論、水槽内の植物の生存すら困難となる。
【0003】この為魚介類飼育水中からのアンモニアや
有機物の除去法として(1)空気曝気法、(2)吸着剤
による吸着法、(3)微生物を担持した濾剤による濾過
法、(4)紫外線照射による殺菌法、および(5)薬品
や金属酸化物等の金属化合物による殺菌法、等が個々
に、或いは複数組み合わされて使用されている。
【0004】例えば、特公昭54−20440号公報に
はアンモニア態窒素化合物の吸着剤としてスルホン酸型
の強酸性カチオン交換樹脂、カルボン酸型の弱酸性カチ
オン交換樹脂等の有機高分子系イオン交換体、天然ゼオ
ライト、合成ゼオライト、アルミノケイ酸アルミニウ
ム、アルミノケイ酸マグネシウム、シリカ、アルミナ、
酸性白土、活性白土等の無機イオン交換体、ジルコニウ
ムタングステート、ジルコニウムモリブデート等のジル
コニウム系イオン交換体、活性炭等を用い、水溶性有機
化合物の吸着剤として、アルミノケイ酸アルミニウム、
アルミノケイ酸マグネシウム、シリカ、アルミナ等の合
成無機物質、活性白土、酸性白土等のケイ酸アルミニウ
ム系天然無機物質、天然ゼオライト、合成ゼオライト等
の沸石系吸着剤、活性炭、骨炭を用い、これら吸着剤に
吸着したアンモニア態窒素化合物や水溶性有機化合物を
次亜ハロゲン酸化合物、過酸化水素、オゾン等の酸化剤
を用いて酸化処理し、過剰の酸化剤は天然ゼオライト、
合成ゼオライト等の接触分解触媒を用いて無毒化処理す
る魚介類収容水の浄化方法が記載されている。
【0005】また特開平5−138194号公報にはP
VA等の中性担体に硝化細菌を固定した固定担体とカル
シウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムの酸化物
又はケイ酸塩の群れより選択した少なくとも一種からな
る塩基性担体に硝化細菌を固定した固定担体とを内蔵し
た水浄化モジュールに水槽中の水を通過させ、アンモニ
アを分解し、生成した硝酸を中和処理する方法が開示さ
れている。しかしこれらの方法はいずれも操作が煩雑
で、かつ処理費用が嵩む等の欠陥を有する。
【0006】一方,アンモニ態窒素化合物や水溶性有機
化合物以外の残留物質も水中生物に悪影響を与える.例
えば飼育水槽中のリン酸イオンはアオコ、コケを繁殖さ
せ、美観を損ねるばかりか水草に付着しこれを枯らして
しまう。それ故、魚介類飼育水槽で理想的な水質として
リン酸イオンは0.2mg/l以下とされている。
【0007】飼育水槽中のリン含有成分の除去法として
は、例えば、砕石上に繁茂する水性緑ソウ類、珪藻類お
よび水性バクテリアにより除去する方法(特公昭61ー
37890号公報)、放射能を有する鉱物により水を殺
菌し水草を活性化することにより除去する方法(特開昭
62ー175125号公報)、セラミック等に担持した
有機物分解菌によりPを含む成分を微量分質に分解する
方法(特開平4−104900号公報)、発泡させたト
バモライトを主成分とする浄化剤によりリン酸イオンを
カルシウムヒドロキシアパタイトとして固定する方法
(特公平4ー34479号公報)等が提案されている。
【0008】しかし、これらの方法は効果の発現に長時
間を要したり、P成分が形をかえて水中に残留したり、
魚に対する安全性に問題があったり、作業が煩雑である
との問題があった。また、浄化剤が破砕状物や発泡物で
あるため粉化しやすく、水槽内の美観を損ねるという欠
点があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】かかる事情下に鑑み,
本発明者らは魚介類飼育水中に発生、存在するアンモニ
態窒素化合物や水溶性有機化合物、更にはリン成分を簡
便かつ廉価に除去可能な魚介類飼育水用浄化剤を得るこ
とを目的として鋭意検討した結果、以外にも特定の金属
酸化物を特定量分散混合した活性アルミナ成形体を用い
る場合には、上記目的を全て満足する魚介類飼育水用浄
化剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明はBET
表面積が100m2 /g以上で、かつ磨耗率が2%以下
である酸化マグネシウム含有活性アルミナ成形体よりな
る魚介類飼育水用浄化剤を提供するにある。
【0011】更に本発明は再水和性アルミナ粉末と再水
和性酸化マグネシウム粉末を混合し、水と共存する状態
で成形し、次いで該成形体を湿潤雰囲気中に保持して再
水和させた後、焼成することを特徴とするBET表面積
が100m2 /g以上で、かつ磨耗率が2%以下である
酸化マグネシウム含有活性アルミナ成形体よりなる魚介
類飼育水槽用浄化剤の製造方法を提供するものである。
【0012】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明に用いる魚介類飼育水用浄化剤はBET表面積が10
0m2 /g以上、好ましくは200m2 /g以上で、か
つ磨耗率が2%以下、好ましくは1.5%以下である酸
化マグネシウム含有活性アルミナ成形体よりなる。該活
性アルミナ成形体は実質的にα−アルミナ及び水酸化ア
ルミニウムの含有がなく、主として遷移アルミナより構
成される。BET表面積が100m2 /g未満の場合に
はアンモニア態窒素化合物や水溶性有機化合物及びリン
成分の低減効果は低下する。磨耗率が2%を越える場合
には浄化剤の崩壊のためか、水が白濁するので好ましく
ない。
【0013】活性アルミナ成形体中への酸化マグネシウ
ムの含有量は、焼成された成形体中のアルミナ100重
量部に対し約2重量部〜約50重量部、好ましくは約5
重量部〜約20重量部の範囲で使用される。酸化マグネ
シウムの含有量が2重量部未満の場合には活性アルミナ
成形体単独品に比較し、より優れたアンモニア態窒素化
合物やリン成分の低減効果は期待できない。他方酸化マ
グネシウムの含有量が多すぎると成形体の強度が低下
し、磨耗率が増加する。
【0014】成形体の形状は球、錠剤,リング,サド
ル,ハニカム等、公知のものいずれでもよい。とくに,
球状の物が強度が大きく,取扱い易すく、外観も美しく
最適で、通常約1mmφ〜約30mmφのものが使用さ
れる。尚、粉状品や破砕品状のものはフィルターつまり
や粉化による水の白濁が発生しやすい。
【0015】このような本発明の酸化マグネシウム含有
活性アルミナ成形体の製造方法としては (1)塩基性のアルミニウム塩と酸性のアルミニウム塩
を中和し、中和析出物を水洗、乾燥後、成形し、これに
マグネシウム塩水溶液を含浸、或いは吸液させ、次いで
塩の熱分解温度以上で焼成する。或いは該中和析出物を
水洗、乾燥、必要に於いて焼成後、マグネシウム塩の水
酸化物、酸化物等と混合、或いはマグネシウム塩水溶液
を含浸、或いは吸液させ成形し、焼成する方法。
【0016】(2)ギブサイト等の水酸化アルミニウム
を500−1200℃の熱風気流中で0.1秒〜数分瞬
間仮焼し、次いで分離・冷却することで再水和性を有す
る活性アルミナ粉末(以下、再水和性アルミナと呼ぶ)
を得た後、この再水和性アルミナ粉末に水を添加し成
形、再水和処理し、更に乾燥、必要に応じて焼成した
後、該成形体にマグネシウム塩水溶液を含浸、或いは吸
液させ、乾燥、焼成する。或いは該再水和性アルミナ粉
末にマグネシウム塩の水酸化物、酸化物等を混合、或い
はマグネシウム塩水溶液を含浸、或いは吸液させ成形
し、焼成する方法。
【0017】(3)有機アルミニウム化合物を加水分解
し、加水分解物を乾燥後、成形し、これにマグネシウム
塩水溶液を含浸、或いは吸液させ、次いで塩の熱分解温
度以上で焼成する。或いは該加水分解物にマグネシウム
塩の水酸化物、酸化物等を混合、或いはマグネシウム塩
水溶液を含浸、或いは吸液させ成形し、焼成する方法。
等が挙げられる。
【0018】成形は公知のいずれの方法でも良いが,球
状物を得るためには,転動造粒法,流動造粒法,マルメ
ライザー造粒法等が推奨される。再水和処理は、得られ
た成形体を再水和に足る時間、室温〜120℃、好まし
くは50〜90℃の湿潤雰囲気(水中、水蒸気中または
水蒸気含有ガス中をいう)で保持すればよい。再水和に
足る時間とは、通常1分〜1週間である。再水和後、焼
成は200−900℃、好ましくは300−700℃で
行われる。焼成に先立って常温〜約200℃で乾燥処理
を行ってもよい。
【0019】これらの酸化マグネシウム含有活性アルミ
ナ成形体の製造方法は、通常の活性アルミナ成形体の製
造方法にマグネシウム塩を添加する以外、製造条件は活
性アルミナ単独系成形体と同じであり、焼成品のBET
表面積を100m2 /g以上にすることは,焼成温度を
限定することでも達成できる。以上のようにして得た、
酸化マグネシウム分散活性アルミナ成形体の磨耗率は2
%以下であり、pHは約10〜11である。ちなみに酸
化マグネシウムを含有しない活性アルミナ単独系成形体
のpHは製法にもよるが、通常約5〜約9である。
【0020】マグネシウム塩としては約300〜約70
0℃で熱分解しうる水酸化物、炭酸塩、硝酸塩および酢
酸塩等も使用される、再水和性を有する酸化マグネシウ
ムが最適である。このような酸化マグネシウムは再水和
性を有するので、再水和性アルミナの再水和過程におい
てアルミナに高分散し、高い浄化性能を示す。また、熱
分解過程で塩酸、硝酸等の毒性・腐食性ガスを発生する
こともない。それ故、上記方法の中でも、再水和性アル
ミナ粉末と再水和性酸化マグネシウム粉末を混合し、水
と共存する状態で成形し、該成形体を湿潤雰囲気中に保
持して再水和させ、次いで焼成する方法が最も推奨され
る。
【0021】また、本発明の酸化マグネシウムを分散含
有する活性アルミナ成形体は、リン酸や塩素イオンの吸
着性を大きくするため、該成形体を公知の方法で酸処理
し、表面を酸性にすることも可能である。このために
は、成形、再水和処理後の成形体、或いは成形、再水和
処理、焼成後の成形体に酸成分(例えば酸性水溶液)を
接触させ、水洗し、乾燥、焼成する方法が採用される。
このようにして処理した成形体のpHは約3〜5であ
る。
【0022】酸成分としては塩酸、フッ酸,硝酸、硫
酸、酢酸等が適当である。酸成分の陰イオンの大部分は
成形体表面のAlに化学結合し固定される、フリーな酸
の大部分は水洗及び乾燥の過程で除去されるので魚貝類
に対しては安全である。
【0023】魚貝類の成育のための槽内の水の最適pH
は大別すると三つの領域に分布している。すなわち、淡
水性生物としてはpH5.5〜6.5の帯域のものとp
H6.8〜7.2を好適な生息帯域とするものがあり、
海水生物ではpH7.8〜8.2を最適な生息帯域とし
ている。この生息pHに合わせるため、本発明の酸化マ
グネシウムを分散含有する活性アルミナ成形体に、通常
の活性アルミナ成形体或いは酸性活性アルミナ成形体を
適宜、混合使用することが推奨される。混合割合として
は、例えば、pH6.8〜7.2の淡水生物用の場合、
活性アルミナ80〜98重量部に対し酸化マグネシウム
分散活性アルミナ20〜2重量部、pH5.5〜6.5
の淡水生物用の場合、酸性活性アルミナ80〜98重量
部に対し酸化マグネシウム分散活性アルミナ20〜2重
量部が推奨される。たとえば、酸化マグネシウ分散活性
アルミナに活性アルミナを上記のように混合して使用す
る代わりに、活性アルミナ混合分に相当するだけ、酸化
マグネシウム分散活性アルミナ中のMgO濃度を低くし
た、酸化マグネシウム分散活性アルミナを単独で使用し
てもよい。
【0024】本発明の浄化に使用する成形体の充填密度
は0.4ないし1.0kg/l、耐圧強度は通常2kg
以上、細孔容積は0.3ないし1.0cm3 /gであ
る。成形体の形状は、粒径が小さい方が吸着速度は速い
が、通液抵抗が増加するので、粒径は約1mmφ〜30
mmφが適当である。使用量は特に制限されないが水槽
内の水1リットルに対し約1g〜100gが適当であ
る。これより少ないと浄化が不十分であり、これより多
いと経済的でない。
【0025】成形体の使用方法は濾過槽に充填する、水
槽の底に敷く、不織布等で作製した濾布に入れ、水槽中
に沈めておく等、処理を目的とする水と接触する方法で
あればよく、効果上、より接触効率の高い方法が推奨さ
れる。
【0026】本発明のマグネシウムを分散含有してなる
活性アルミナ成形体は,水浄化性能が低減しない範囲で
他の機能を持つ浄化剤を添加、併用することができる。
そのような浄化剤としては、砂利等の天然石、シリカゲ
ル、天然ゼオライト、合成ゼオライト、活性炭、イオン
交換樹脂、チタニア、アルカリ土類酸化物、ジルコニ
ア、シリカアルミナ等がある。このような他の浄化剤
は、活性アルミナと別に製造後混合してもよいし、活性
アルミナ製造工程で混合してもよい。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、BET
表面積が100m2 /g以上で、かつ磨耗率が2%以下
である酸化マグネシウム含有活性アルミナ成形体を水用
浄化剤として用いるという、極めて廉価且つ簡便な方法
で、 (1)淡水水草、淡水域の魚貝類、バクテリア、海水域
の魚貝類、無脊椎動物、バクテリア等の極めて広範囲の
水中生物に適用可能である。 (2)生物が生存しにくくなった汚濁水質でも、本発明
の浄化剤を添加することにより、添加3〜4時間後には
まったくきれいな理想的な水質にできる等の即効性を有
する。 (3)従来の方法に比較し、極めて低レベルまで亜硝
酸、硝酸、燐酸、残留塩素イオンの除去が可能である。 (4)鑑賞用魚介類飼育槽での平均的使用状態(例え
ば、水60リットル、ネオン、エンゼルフィッシュ計2
0匹、浄化剤使用量500g)に於いて、水の交換をす
ることなく120日以上の効果が認められる。 等の魚介類の水槽中のアンモニウム態のみならず、リン
酸イオンや残留塩素等の吸着、除去に極めて優れた効果
を発揮するもので、その産業的価値は頗る大である。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて、さらに詳細
に説明するが、本発明はかかる実施例によりその範囲を
制限されるものではない。なお、活性アルミナ成形体の
pHは、測定試料10gを80℃の水100ml中に3
0分保持し、該液中より活性アルミナ成形体を濾過し、
冷却後の濾液のpHを堀場製作所F8型、pHメーター
により測定した。また、磨耗率はJIS−K1464に
準じて測定した。飼育水槽中の水の分析については、p
Hは試験紙またはpHメーターにより、アンモニウム、
亜硝酸、硝酸、リン酸もしくは塩素イオンは各々、滴定
試薬を用いて分析した。図1に示す構造に浄化剤をセッ
トした飼育水槽に、飼育用水として地下水、餌として生
の赤虫を用い、試験期間中に水の交換はしないで、通常
の飼育の2ないし3倍量の魚介類を飼育した。
【0029】実施例、比較例に用いる浄化剤は以下の方
法により製造したものを用いた。 (成形体A)バイヤー工程から得られたギブサイト(ア
ルミナ三水和物)を約700℃の熱ガス中に投入し瞬間
仮焼し、灼熱原料は5%,平均粒径は15μの再水和性
アルミナ粉末を得た。このようにして得た再水和性アル
ミナ粉末1kgに対し水0.5kgを加え、皿型造粒機
で直径4mm〜6mmの球状に成形した後、該成形体を
蓋付容器に入れ密閉して80℃の温度で16時間保持し
て再水和せしめた。ついで再水和後の成形体1kgを8
%塩酸溶液2.5リットル中に5時間含浸し、水洗、濾
過した。濾過後の成形体を電気炉に入れ1時間で380
℃まで昇温し3時間保持し、活性アルミナ成形体を得
た。成形体の充填密度は0.79kg/l、磨耗率は
0.5%、耐圧強度は25kg、BET表面積は246
2 /g、細孔容積は0.38cm3 /g、pHは3.
7であった。このものを成形体Aと称する。
【0030】(成形体B)再水和後の塩酸溶液への含
浸,水洗および濾過を行わなかった以外は成形体Aの方
法と同じ製法で活性アルミナ成形体を製造した。このも
のの充填密度は0.81kg/l、磨耗率は0.4%、
耐圧強度は28kg、BET表面積は270m2 /g、
細孔容積は0.37cm3 /g、pHは9であった。こ
のものを成形体Bと称する。
【0031】(成形体C)再水和性アルミナ100重量
部に対し、酸化マグネシウム(BET表面積150m2
/g)粉末10重量部を混合した後、該混合物に水を加
え皿型造粒した以外、成形体Bと同じ製法で成形体を得
た。このものの充填密度は0.78kg/l、磨耗率は
1.0%、耐圧強度は12kg、BET表面積は310
2 /g、細孔容積は0.38cm3 /g、pHは10
であった。このものを成形体Cと称する。
【0032】実施例1 内容積60リットルの水槽6台に,水60リットルを入
れ、淡水熱帯魚(7cm以上のエンゼルフィッシュ)1
0匹を各々の水槽に入れ、3日間飼育後、該水槽中に上
記方法で製造した成形体B475gと成形体C25g混
合してセットした。セット前とセット3日後の水槽中の
各種イオンを分析した。その結果を表1に示す。また、
上記成形体をセットし、110〜130日後、水槽内の
水を分析したがCl- は0.1mg/l以下であり、M
nイオンも0.05mg/l以下で、pHは7.0〜
7.2でpH低下は見られなかった。また、1)水の清
澄性が高い、2)コケの繁殖がない、3)水草の生育が
良いという特長が見られた。
【0033】
【表1】
【0034】実施例2 内容積180リットルの水槽に,水180リットルを入
れ,7〜10cmの国内産ディスカウ18匹を水槽に入
れ、4日間飼育後、該水槽中に上記方法で製造した成形
体A1425gと成形体C75g混合してセットした。
セット前とセット3日後の水槽中の各種イオンを分析し
た。その結果を表2に示す。また、上記成形体をセット
し、110〜130日後、水槽内の水を分析したがCl
- は0.1mg/l以下であり、Mnイオンも0.05
mg/l以下で、pHは6.5でpH低下は見られなか
った。また、コケの繁殖もなかった。
【0035】
【表2】
【0036】実施例3 内容積45リットルの水槽に海水45リットルを入れ、
サンゴ、イソギンチャク、タツノオトシゴ、ヒトデ等の
魚介類を水槽に入れ3日間飼育後、該水槽中に上記方法
で製造した成形体A37.5gと成形体B225g及び
成形体Cを112.5g混合してセットした。セット前
とセット3日後の水槽中の各種イオンを分析した。その
結果を表3に示す。110−130日後,水槽内の水を
分析したが、pHは7.8−8.0で安定していた。ま
た、サンゴ、イソギンチャクの生育は良かった。
【0037】
【表3】
【0038】比較例1 実施例1の方法に於いて、成形体A〜Cに代え活性炭成
形体(商品名:4GS:ツルミコール社製)500gを
用いた他は、実施例1と同様の試験を行ったが燐酸、硝
酸、亜硝酸、塩素各イオンは除去は、短時間しか持続せ
ず、活性炭成形体セット後、約1週間後にはコケの発生
が認められた。
【0039】比較例2 実施例1の方法に於いて、成形体A〜Cに代え塊状の天
然ゼオライト(4〜8メッシュ:朝日化成製)500g
を用いた他は、実施例 と同様の試験を行ったが、燐
酸、硝酸、亜硝酸、塩素各イオンは除去は、短時間しか
持続せず、塊状の天然ゼオライトセット後、約1週間後
にはコケの発生がみられた。
【0040】実施例5 内容積60リットルの水槽に,水60リットルを入れ,
魚(ネオン、エンゼルフィッシュ)を計20尾を入れ、
3日間飼育後、該水槽中に上記方法で製造した成形体A
180gと成形体B390g及び成形体C30gを混合
してセットした。セット前とセット3日後の水槽中の各
種イオンを分析した。その結果を表4に示す。また、上
記成形体をセットし、3カ月間使用したが、pHは安定
しており、水は交換無しに3カ月間使用でき、またコケ
の繁殖も見られなかった。
【0041】
【表4】
【0042】実施例6 実施例2で用いたと同じ形状の水槽に金魚(約7cm)
15尾をいれ、9日間飼育後、該水槽中に上記方法で製
造した成形体B500g及び成形体C100gを混合し
てセットした。セット前とセット3日後の水槽中の各種
イオンを分析した。その結果を表5に示す。
【0043】
【表5】
【0044】比較例3 実施例6の方法に於いて、成形体B及びCに代え、成形
体Bのみを600g使用した浄化実験を行った。セット
前とセット3日後の水槽中の各種イオンを分析した。そ
の結果を表6に示す。
【0045】
【表6】
【0046】比較例4 実施例4に於いて、成形体A〜Cに代え、成形体A3
7.5g、成形体B327g及び市販の酸化マグネシウ
ム成形体10.5gを混合して(成形体合計中のAl2
3 :MgOの量比は実施例4に等しくした)セット
し、実験を開始したところ、水が白濁し2日後でも白濁
がなくならないため実験を中止した。
【図面の簡単な説明】
【図1】浄化剤をセットした飼育水槽を示す。
【符号の説明】
1は浄化剤、2は水循環用モータを示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 BET表面積が100m2 /g以上で、
    かつ磨耗率が2%以下である酸化マグネシウム含有活性
    アルミナ成形体よりなる魚介類飼育水用浄化剤。
  2. 【請求項2】 酸化マグネシウム含有量がアルミナ10
    0重量部に対し2〜50重量部であることを特徴とする
    請求項1記載の魚介類飼育水用浄化剤。
  3. 【請求項3】 再水和性アルミナ粉末と再水和性酸化マ
    グネシウム粉末を混合し、水と共存する状態で成形し、
    次いで該成形体を湿潤雰囲気中に保持して再水和させた
    後、焼成することを特徴とするBET表面積が100m
    2 /g以上で、かつ磨耗率が2%以下である酸化マグネ
    シウム含有活性アルミナ成形体よりなる魚介類飼育水用
    浄化剤の製造方法。
JP23301294A 1994-09-28 1994-09-28 魚介類飼育水用浄化剤及びその製造方法 Pending JPH0889942A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002263636A (ja) * 2001-03-13 2002-09-17 Sumitomo Chem Co Ltd 水中燐酸イオンの除去方法
JP2008238131A (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Tateho Chem Ind Co Ltd 水質浄化剤
CN114340783A (zh) * 2019-06-20 2022-04-12 株式会社杉田制线 水净化材料和使用其的水净化方法

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